鹿砦社通信 11月17日号

緊急NEWS!
「松文館」「道出版」貴志元則代表
血迷った提訴!
『スキャンダル大戦争』5号のレポートに対し
名誉毀損で1750万円の損害賠償請求!
「表現の自由を守るために戦う出版人」と自画自賛する
勘違い文化人の自惚れた蠢動を断固粉砕せよ!

  またまたトンデモない訴訟を起こされた──。
“闘うラジカル・スキャンダルマガジン”と銘打って、鹿砦社が季刊ペースで発行している『スキャンダル大戦争』の4号と5号に、エロ漫画出版社「松文館」のわいせつ裁判の内容と、これに関連して同社の“内部告発”のレポートを掲載している。このうち5号のレポートに対して、同社と、この子会社「道出版」の代表である「貴志元則」(きし・もとのり)を原告、株式会社鹿砦社、同代表・松岡利康、そして一時「松文館」に在籍したこともある、それらレポートの執筆者「川中基弘」を被告として、名誉を毀損したとして1750万円の損害賠償を請求する訴訟だ(東京地裁民事32部。
 子会社の「道出版」は、『バターはどこへ溶けた?』というベストセラーを出したことで有名である。「松文館」のわいせつ裁判は、「表現の自由」とわいせつの問題をめぐる、久しぶりの本格的訴訟として、業界のみならず一般にも話題となっているものである。このことをわれわれも否定するものではないし、かつて4度、先般5度目の出版禁止の仮処分を食らい、最前線で「表現の自由」の問題にせめぎ合っていると自負するわれわれとしては、これについていち早く注目し、時に当社東京支社の社員が傍聴に行ったりして、われわれなりの見解がある。この中間報告的な意味合いを持つのが、『スキャンダル大戦争』4号(本年4月発行)の「松文館“わいせつ”裁判は『表現の自由』の規制である」というレポートである。ここにおいて、原告貴志の発言なども押さえながら、むしろ版元「松文館」側に立った見解をまとめている。
 今や「表現の自由を守るために戦う出版人として、出版界において注目されている人物」(原告側訴状)と自画自賛する(笑)原告貴志元則だが、果して実態はいかなるものなのか?
 われわれは事件発生当時から本件に関心を持ち、同社社員との交流を深めていったが、取材をすればするほど、どうもいささか胡散臭いのではないか、という疑問を抱かざるを得なかった。原告貴志は本当に「表現の自由を守るために戦う出版人」なのか?「ノン!」というのがわれわれの回答だ。これをまとめたのが『スキャンダル大戦争』5号(本年7月発行)のレポート「そこまでやるか? エロ漫画出版社・松文館に見る漫画家・デザイナー・自社社員に対する搾取の構造」である。印税ごまかしと不正な金の流れ、徳洲会との不可解な関係、セクハラ疑惑、貴志本人の盗作疑惑、民族差別体質、過去の生き方……とても「表現の自由を守るために戦う出版人」というキレイなイメージとは違うような疑惑の数々。
 本件提訴は、5号のみのレポートに対してなされているが、「松文館」問題に対するレポートを、諸事情で4号と5号に分載したにすぎず、総合して読んでいただき評価されるべきものである。
 本件レポートは、全て事実であり真実であるが、不思議なことに原告訴状に於いて、これら記述が、虚偽の記述であるとは書かれていない。ただ、「記事中の記述により、その名誉を著しく傷つけられた」(訴状)と述べるにとどまっている。本件レポートの記述が事実であり真実であることは、原告貴志本人が最もよく知っているはずだ。
 今、「松文館」訴訟は大詰めに来ており、この大事な時期に、本線に集中するのではなく、力を分散するかのごとく本件訴訟に打って出た意図は理解できないが、ケンカを売られたわれわれとしては自己防衛上対抗せざるを得ず、訴訟の過程にあって原告貴志、及び「松文館」が、決して「表現の自由のために戦う出版人」でない事実と真実を、冷酷に暴露せざるを得ないだろう。われわれは「暴露本出版社」なのだから──。
 ちなみに、鹿砦社、そして「道出版」が所属する中小出版社の集まりである「出版流通対策協議会」(略称「流対協」)が「松文館」問題に関して11月10日付けで「松文館『わいせつ』裁判への無罪判決を求める」なる声明を出した。遅いわっ! 昨年9月、逮捕者が出た時点で直ちにアクションを起こすべきだろう。流対協には「出版の自由委員会」もあり、本来ならば、メディア、なかんずく中小出版社に対する規制や圧力に対してはいち早く対応し戦うべきである。声明では「本書の摘発はメディア規制法としての側面の強い『青少年健全育成基本法』制定をにらんだ政治的な弾圧であると考える」とあるが、それにしては、1年遅れの声明ではいかがなものか。
 ともあれ、「松文館」社長・貴志元則が、みずからに対する一部批判的な表現行為に対して、特に若いライターに対し威嚇的効果、萎縮的効果を狙った今回の提訴こそは、みずから自由な表現行為を規制しようとするものであり、断じて許せない。「表現の自由を守るために戦う」などと謳うならば、仮に批判的であっても他人の表現の自由を保証すべきであり、反論や反批判は「対抗言論」で行うべきである。「言論には言論で」というではないか。貴志は「松文館」「道出版」という立派な出版社を持っているのであり、いくらでも反論や反批判できる立場にあるのだから。
 われわれ鹿砦社は、本件提訴に堂々と闘い、「表現の自由を守るために戦う出版人」などと自己陶酔する「松文館」「道出版」代表・貴志元則の蠢動を断固粉砕する決意である。

(松岡利康)