筆者はこれまでに当欄で、東京法務局訟務部付けの保木本正樹検事が山口地検の三席検事だった2001年5月、在日韓国人の男性被疑者に対する取調べ中に、卑劣な民族差別発言を浴びせたという疑惑について、繰り返しレポートしてきた。10月1日付けの当欄では、筆者がこの疑惑について、最高検の監察指導部に情報提供し、調査することなどを求めたところ、受理されたことも報告した。

筆者はその後、「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」に基づき、小津博司検事総長(担当課は最高検企画調査課)に対し、筆者が保木本検事の民族差別発言疑惑に関する情報提供をした件について、検察庁内でいかなる処理がなされたがわかる文書の開示請求を行った。筆者の情報提供をうけ、最高検の監察指導部がちゃんと適切な調査などを行ったかを確認するためである。これに対し、小津検事総長(同前)が先月19日、一部の文書を開示することを決定し、筆者に通知してきたのだが、その内容は大変腹立たしいものだった。

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