「東京空港警察署から連絡があったのですが……」
電話の向こうで、角筈図書館の職員が言った。確かに若い頃、空港反対運動をやっていて警察とは敵対関係にあった。だが、なぜ図書館がそれに関係するんだ!? 私は色めきだった。
「あの貸し出している本、紛失していませんか?」
図書館員は、続けて言った。
「え? 紛失ですか?」
熊本でのイベント『琉球の風』に参加して帰ってきて、まだバッグを開けていなかった。
探ってみたが、あるはずの本が1冊無かった。
「あっ、飛行機で読んでいて、座席ポケットにそのまま置いて来ちゃったようです」

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