「逃げたかな」
尚坂がポツリとつぶやいた。ほぼ間違いないだろう。土曜日に出社した人が異常はなかったと言っていることから、日曜日に必要なものを、持ち出せるだけ持ち出したと思われる。
少し遅れて土方さんが出社してくる。事情を聞くなり猛烈に怒り出し、何やら大声で怒鳴り散らしている。その脇でイーダ社員はひたすら電話対応に追われている。
午後二時過ぎにようやく電話が鳴らなくなった。あらためて現状を把握すると、給与明細や社員の雇用契約書類は無くなっている。しかし請求書類や登記簿、株主名簿などは丸々残っていた。夜逃げするにも性格が現れることを知った。

暴力団を扱った雑誌や漫画の販売中止を福岡県警が県内のコンビニに要請したのは、表現や出版の自由を保障した憲法に違反するとして、作家の宮崎学さんが県に550万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁(原敏雄裁判長)は3月29日、請求棄却の一審福岡地裁判決を支持、宮崎さんの控訴を棄却した。対象となったのは竹書房のコミック「四代目会津小鉄 髙山登久太郎」だった。
高田馬場に「ルビー」というビルマ(ミャンマー)料理店があり、たまに食べに行くのだが、店の主人夫婦を追ったドキュメンタリー映画が公開されるというので、見に行った。