LGBT犯罪録 かなざわシャブのま事件──金沢レインボープライド事務局長が覚醒剤で逮捕〈6〉森 奈津子

金沢レインボープライドの奥村兼之助事務局長が逮捕されたのが、2024年3月下旬。それが報道によって明らかにされたのが、6月5日。

その間、二ヶ月以上、金沢レインボープライドは事件を伏せていた。いや、伏せていただけではない。問題の施設「かなざわにじのま」でイベントを開催しつづけていたのだ。

その事実に対し、LGBT当事者の間からは批判の声があがった。

「報道でバレなければ、ずっと隠すつもりだったの?」
「全然、反省してない! あまりにも不誠実!」
「こんなの、地域の人たちに対する裏切りだよ。恥じてほしい」

金沢レインボープライドの公式HPの「かなざわにじのま」のページでは、三つのイベント「にじのまカフェ」「にじのま保護者会」「にじのま相談室」が定期的に開催されていたのがわかる。

交流会「にじのまカフェ」2023年9月の案内画像。「私たちが待ってます!」の文字が添えられたスタッフの写真の中には覚醒剤常習者の奥村事務局長も
「にじのま保護者会」2024年5月の案内画像。未成年のLGBTの子を持つ親御さんも、覚醒剤常習者と接していたのか……
奥村事務局長逮捕後もコンスタントに開かれている「にじのま相談室」。悩みをかかえる性的マイノリティをいきなり放り出すわけにはゆかないという、スタッフの良心ゆえだと信じたい

「にじのまカフェ」に関しては「性の多様性やジェンダーのお話をする」との説明があるが、特に性別や年齢、性自認や性的指向の制限は定めてはいない交流会のようだ。「にじのま保護者会」は性的マイノリティの保護者の集まり。「にじのま相談室」は「いろんな性について、気軽に相談できます」との説明がある。

どれも悪くはない企画だが、その施設に覚醒剤常習者のゲイが常駐しているとなったら、肌寒いものを感じる。

HPには「かなざわにじのま」のイベントカレンダーもあるが、奥村事務局長が逮捕された3月と翌4月をくらべたら、イベントの数が激減しているのが一目でわかる。

かなざわにじのまのイベントカレンダー。奥村事務局長が逮捕された2024年3月には予定がびっしり入っていたが、12月はスカスカだ

3月は「にじのま営業日」がほぼ毎日だ。その中に、「にじいろカルチャー 楓書法教室」「くるまみ酒場」「金沢泉丘高校探求H班 ワークショップ」や、先述の「にじのまカフェ」「にじのま保護者会」「にじのま相談室」が入っている。

しかし、4月には「にじのま営業日」が月に13日と、半減している。おそらく、逮捕された事務局長がこれを担っていたためだろう。「にじのまカフェ」等のイベントも5件、3日間のみになっている。

そして、5月になると、「にじのま営業日」はさらにまた半減、たった6日だけのオープンだ。

これでは、事件を知らされなかったスタッフたちが「幹部たちの間でけんかでもあったのか?」と疑ったというのも、うなずける。と同時に、彼らの気持ちを思うと、なにやら胸が痛んだ。他のLGBT団体の元ボランティアスタッフが「自分は体のいい奴隷だった」「なにがしろにされ、ただただ無料でこき使われ、搾取されていた」と語るのを、聞いたことがあるのだ。金沢レインボープライドのスタッフがそんな扱いを受けていなかったことを願うばかりだ。

こんな調子では、スタッフだけでなく、にじのまを利用していた地域の人たちも、おかしいと感じたにちがいない。

このスカスカのカレンダーは、2024年12月になっても回復していない。かつてはほぼ毎日だった「にじのま営業日」が12月には5日。他のイベントは4回。

この半端な日数は、自粛しているわけではなく、施設運営がうまく回っていないためだと思われる。二ヶ月強の隠蔽と信用失墜が裏目に出ているのだとすれば、逆に、3月に事務局長逮捕を公表し、謝罪していれば、施設のにぎわいも回復していた可能性もある。

せっかく、クラウドファンディングで750万円も集めて、伝統的な金沢町家を改装し、「かなざわにじのま」としてオープンしておきながら、きちんと地域に貢献できているのか? はなはだ疑問に思う。

とにかく、隠蔽と謝罪とその後の対処が、よろしくなかった。それは、メインイベントの「金沢レインボープライド2024」の開催にも言えることだろう。(つづく)

◎森奈津子 LGBT犯罪録 かなざわシャブのま事件  ── 金沢レインボープライド事務局長が覚醒剤で逮捕
〈1〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50290
〈2〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50306
〈3〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50381
〈4〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=51912
〈5〉https://www.rokusaisha.com/wp/?p=52094
〈6〉https://www.rokusaisha.com/wp/?p=52123

▼森 奈津子(もり・なつこ)
作家。1966年東京生。立教大学法学部卒。1990年代よりバイセクシュアルであることを公言し、同性愛をテーマにSFや官能小説、ファンタジー、ホラー等を執筆。
Xアカウント https://x.com/MORI_Natsuko
森奈津子 LGBTトピック https://x.com/morinatsu_LGBT

『LGBT問題 混乱と対立を超えるために』女性スペースを守る諸団体と有志の連絡会=編著 定価990円(税込み)

A5判 総164ページ(巻頭カラー4ページ+本文160ページ)
定価990円(税込み) 1月28日発売!

1:「心は女性」を支持する人々へ 織田道子
2:私の講演会はLGBT活動家としばき隊につぶされた 森奈津子
3:キャンセル・カルチャー事例集 井上恵子
4:50人の小説家を巻き込んだ、芥川賞作家による個人情報拡散騒動 斉藤佳苗
5:脅かされる女性・子どもの安全と言論の自由 台湾からの寄稿文
6:私はなぜ「シス」という言葉を使わないのか 千田有紀
7:LGBT問題をめぐる日本の歴史と現状のまとめ 斉藤佳苗
8:女性スペースを守る法律を 滝本太郎
9:少女たちの乳房切除を日本は止められるのか? 森奈津子
10:兵庫県知事選挙とLGBTアライ 繁内幸治
11:LGBT活動家の背後に存在する大富豪たち 斉藤佳苗
12:LGBTQ運動と生殖補助医療の不穏な関係 野神和音
13:私の彼女はトランス女性 山田響子
14:LGBTQSの時代──生得的異性限定の性的指向・スーパーストレート 三浦俊彦
15:「男性」になる、ということ 浅利進
16:性暴力被害者へのグルーミング 郡司真子
17:トランス支援活動評価のための課題:用語集の形で 三浦俊彦
18:性の多様性と社会の在り方 井上恵子
19:書評『LGBT問題を考える』 細川亙
20:書評『マテリアル・ガールズ』 三浦俊彦

◎紀伊国屋書店 https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-04-4910027200252
◎yodobashi.com https://www.yodobashi.com/product/100000009004080049/

【新刊のご案内】『LGBT問題 混乱と対立を超えるために』女性スペースを守る諸団体と有志の連絡会=編著

LGBT思想の本質とは何か?
社会が安易に受け入れることに問題はないのか?
対話と議論のための、当事者・研究者・専門家による20篇!

A5判 総164ページ(巻頭カラー4ページ+本文160ページ)
定価990円(税込み) 1月28日発売!

『LGBT問題 混乱と対立を超えるために』女性スペースを守る諸団体と有志の連絡会=編著 定価990円(税込み)

1:「心は女性」を支持する人々へ 織田道子
2:私の講演会はLGBT活動家としばき隊につぶされた 森奈津子
3:キャンセル・カルチャー事例集 井上恵子
4:50人の小説家を巻き込んだ、芥川賞作家による個人情報拡散騒動 斉藤佳苗
5:脅かされる女性・子どもの安全と言論の自由 台湾からの寄稿文
6:私はなぜ「シス」という言葉を使わないのか 千田有紀
7:LGBT問題をめぐる日本の歴史と現状のまとめ 斉藤佳苗
8:女性スペースを守る法律を 滝本太郎
9:少女たちの乳房切除を日本は止められるのか? 森奈津子
10:兵庫県知事選挙とLGBTアライ 繁内幸治
11:LGBT活動家の背後に存在する大富豪たち 斉藤佳苗
12:LGBTQ運動と生殖補助医療の不穏な関係 野神和音
13:私の彼女はトランス女性 山田響子
14:LGBTQSの時代──生得的異性限定の性的指向・スーパーストレート 三浦俊彦
15:「男性」になる、ということ 浅利進
16:性暴力被害者へのグルーミング 郡司真子
17:トランス支援活動評価のための課題:用語集の形で 三浦俊彦
18:性の多様性と社会の在り方 井上恵子
19:書評『LGBT問題を考える』 細川亙
20:書評『マテリアル・ガールズ』 三浦俊彦

◎紀伊国屋書店 https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-04-4910027200252

◎yodobashi.com https://www.yodobashi.com/product/100000009004080049/

LGBT犯罪録 かなざわシャブのま事件──金沢レインボープライド事務局長が覚醒剤で逮捕〈5〉森 奈津子

金沢レインボープライド事務局長・奥村兼之助氏が逮捕時に所持していた覚醒剤は、2.11グラム。これは大量所持と言える量だとのことで、ネットでもリアルでも疑惑の声があがった。

「もしかしたら、彼自身が売人だったんじゃないの?」
「ほかにも仲間がいるんじゃない?」
「かなざわにじのまでヤク仲間とキメセクしてたんじゃないの?」
「金沢レインボープライドのほかのメンバーは、どうなの?」

私は覚醒剤に関しては完全に疎く、この量がどれほどなのかは、わからなかった。ごくごく少量を「パケ」という小さなパッケージに入れたものが流通していることを知るぐらいだ。なので、ネット検索で調べてみた。

時代や場所、売人によって末端価格は流動しているものの、2.11グラムのだいたいの使用回数と末端価格は把握できたので、次のようにXでポストした。

覚醒剤2.11グラム所持は「大量所持」というレベルだった!

LGBT団体・金沢レインボープライドの幹部(ゲイの事務局長)が覚醒剤2.11グラム所持。今、軽くネットで調べたら、覚醒剤ワンパケ(約0.2グラム)で約1万円、3~4回分。とすると40回分ほどを持ってたということね。共犯はいなかったの? 入手ルートは? あと、実名報道しなさいな。

この事件の判決が出たのは、逮捕発覚の6日後である6月11日。ウェブニュースから、その報道を引用する(https://news.ntv.co.jp/n/ktk/category/society/kt8f87cdbdeaf24fbcb979cb56aa091273 )。

覚せい剤所持・使用「金沢レインボープライド」元事務局長に執行猶予付きの有罪判決/日テレNEWS / 2024.6.11

 執行猶予付きの有罪判決です。
 判決を受けたのは「金沢レインボープライド」の設立メンバーの一人だった元事務局長の男です。判決などによりますと被告はことし3月、金沢市内で覚せい剤を所持、自分で使用していました。
 11日の判決公判で金沢地裁は「常習性があり、非難の程度は相当強い」と指摘。一方で前科前歴がないことなどから、被告に懲役2年、執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました。

やはり匿名報道だが、ニュースとしてとりあげているだけましだ。特に、LGBT活動家とズブズブの朝日新聞や毎日新聞、東京新聞には、最初からなにも期待してはいない。

この判決から一ヶ月以上が経過した7月20日、金沢レインボープライドは二つ目の謝罪文を発表した。なぜ、一ヶ月以上もかかったのかは、不明だ。もしかしたら、だんまりを決め込むつもりだったのが、寄せられる批判があまりにも厳しく、しかたなく謝罪に及んだのかもしれない。

その文面を、以下に引用する。

金沢レインボープライド2つめの謝罪文もまた「叱られネタ」の宝庫だった

お詫びとご報告

 本年3月末、当時、弊団体の事務局長であった元スタッフ(以降、元スタッフ)が覚醒剤取締法違反(所持使用)の容疑で逮捕・起訴され、6月11日に金沢地裁にて、懲役2年、執行猶予4年の有罪判決を受けました。このような事件が発生したことは誠に遺憾であり、関係の皆様方に多大なるご心配とご迷惑をお掛けし、深くお詫びを申し上げます。
 本件を受け、団体として、所属メンバーや協力スタッフに対して法令遵守を徹底するとともに、依存症予防と対応に関する内部勉強会を、7月4日および7月16日に実施してまいりました。参加対象をひろげた3回目の勉強会の実施を、8月13日に予定しております。
 また、元スタッフが逮捕前夜、閉館後の「金沢にじのま」のトイレにおいて、一人で覚醒剤を使用した事実が確認されました。様々な世代の多様な方々にご来訪いただく施設であり、あってはならない行為であると認識しております。心からのお詫びを、重ねて申し上げます。
 今後、安心・安全の施設として「金沢にじのま」を継続運営していくために、施設利用における注意事項の館内掲示を徹底してまいります。また、閉館時などに不審者等による侵入や使用がないように、施設玄関等に防犯カメラを設置することといたしました。
 弊団体では、令和5年度、厚生労働省交付金による自殺対策事業の一環で、「金沢にじのまの一部スペースを利用して相談事業等を実施してきました。本件を受けて、令和5年度の交付金は既に全額返金し、令和6年度は交付金を受けず、自主事業として継続することといたしました。なお、これまでに当該交付金が「金沢にじのま」の家賃、および、元スタッフの人件費に使 用された実績はありません。いずれも、施設の経営主体である株式会社ミッションズが負担して おります。
 元スタッフは、4月2日付けにて弊団体および「金沢にじのま」のスタッフを脱退し、現在は、複数の専門家とともに、更生に向けたプログラムに専念しております。
 改めまして、この度は、ご心配とご迷惑をおかけし、大変申し訳ありませんでした。また、厳しい指摘や指導、変わらずの応援や支援をいただいた方々に、 御礼を申し上げます。
 今後は、「金沢にじのま」の運営協力、本秋開催の「金沢ブライドウィーク2024」「金沢プライドパレード2024」など、ひとつひとつ、より丁寧に活動してまいります。 北陸地域において、性のあり方を問わず、誰もが自分らしく、安心・安全に暮らすことのできる社会づくりに、スタッフ一同、より一層の努力を重ねてまいります。どうぞ、よろしくお願いいたします。

2024年7月20日
一般社団法人 金沢レインボープライド
 共同代表 松中 権 Diana Hoon

LGBT当事者から大ひんしゅくを受けた6月の謝罪文よりは長くなったうえ、代表者名も明記。ただし、事務局長の名はあいかわらずの匿名だ。まあ、体裁だけはそれらしく整えた感じか。

これに対し、現役の医師で、8月には斉藤佳苗名義でLGBT思想に対する問題提起の書『LGBT問題を考える』(鹿砦社)を上梓したエスケー氏(@KatzePotatoes)が、的確なツッコミを入れているので、ご紹介したい。

逮捕から4ヶ月近く経った2024年7月20日にようやく詳細な報告。今回はちゃんと共同代表の署名もある。突っ込みたい所は以下の通り。

・逮捕から発表まで時間空きすぎじゃない?途中でクラファンもしてたし。
・再発防止の勉強会も、逮捕起訴されて判決出るまで待ってからなんだ?
・結局、他の運営メンバーに対する薬物検査とかはやったのか?1人分としては多すぎる量を持ってたんだよね?
・なんでわざわざ家賃や人件費は経営主体である株式会社ミッションズが負担していた、と会社名出したんだろう。
・あ、こういう時に責任を分散するためにわざわざ分けてたのか!?代表者は同じ(松中権)なのにね!
・ちゃっかり、施設の運営は続けていくし、秋には金沢プライドウィーク2024や、金沢プライドパレード2024などのイベントも続行するよと宣言。無傷で乗り切る気満々だな。
2024年7月20日(https://x.com/KatzePotatoes/status/1814569839530520835

他にも、大勢のLGBT当事者から辛辣な指摘が寄せられている。

富田格(ゲイ、@itaru1964)
えっ。
事務局長が「金沢にじのま」で違法薬物を使用して逮捕されたのは3月末。
その後、知らぬ存ぜぬの態度でクラファンをはじめ秋のパレード開催を発表。
6月に公判があり新聞記事になった時点でもスルーしようとしていたのに、今日になってこれですか?
遅きに失しましたねえ。
2024年7月20日(https://x.com/itaru1964/status/1814601611202998741

いなり王子・坂梨カズ(バイセクシュアル、@inari_oji)
今年は中止するべきでは?真摯に受け止めているならば、尚更だ。
代表は、議員や総理にまで謝罪を求める割に、たったこの紙切れで無かったことにしてはならない。
2024年7月20日(https://x.com/inari_oji/status/1814619590447804692

オゲレツ晴海(ゲイ、@ogeretsusai)
ちゃんと法律を守ってクスリもやっていないスタッフに対して「法令遵守」だの「依存症予防と対応」の勉強会をするよりも、団体を運営するにあたってのリスク管理が全くできていない代表者への教育や、社会的信頼を回復するための組織改革が必要だと思います。
2024年7月20日(https://x.com/ogeretsusai/status/1814585727948366209

はちろえもん(ゲイ、@kyara0930)

令和5年の交付金は既に全額返金し
だからクラファンよろしく!ってことかしら。はて
2024年7月20日(https://x.com/kyara0930/status/1814591420134793386

そして、前回もご紹介したゲイのY@su氏は、このような論評をポストした。

「金沢レインボープライド」代表の松中権氏が、突如「お詫びと報告」と題した声明文を発表した。何についての「お詫びと報告」なのかと言えば、勿論あの「かなざわにじのま覚醒剤使用事件」についてだ。

6月5日に最初に出された、「紙っぺら一枚に僅か9行の、代表者名の記載も無い、中身も何も無い謝罪文」(左側の画像)からは文量だけは増えているものの、肝心の「書いてある文章の中身」と言えば、見事に全編「言い訳と自己弁護」に終始している。

公金が投入され、運営される団体で「公金が違法薬物に使われたかも知れない事件」が発生したにも関わらず「その実態を真摯に解明・説明しようとする意思」は皆無だ。

そして「最高責任者の松中権氏」は、自らは何ら責任を取る事もせず「事件の舞台となった組織」についても「解散」どころか「休止」すらしようとしない。

今般の声明に書かれている内容は「誰も責任は取らない」「施設は閉鎖しない、休止もしない」「パレード等のイベントは全て実施する」と言う「ふざけた事」だけだ。

「表面的な謝罪の言葉」は散見されても「代表は責任を取らず、活動も何一つ見直さずに続行する」と言う内容なのだから「謝罪の言葉」など「口先だけ」である。本気でこの様な態度で良いと思っているのであれば「社会は舐められている」としか言い様が無い。

当然ながら「一般の組織」でその様な事は許され得ず「問題を起こした組織やそのトップ」は「責任を追及され、辞任や解散・休止に追い込まれる」のが常だ。「かなざわにじのま覚醒剤使用事件」で、それが起きないのは「大手マスコミが、極左LGBT活動家らには激甘だから」に他ならない。

大手マスコミは、最初だけは事件を報じたものの、その後の「追及」は全くと言って良い程していないし、する気配すら無い。彼等は「大手マスコミが自分達に甘い」事を熟知しているので、この様な「社会を舐めた態度」を、これまでも平気で取って来たし、今も取り続けている。

だが、それも「時間の問題」だ。何故なら、マスコミは「社会の空気が変わったら、掌を返した様に180°態度が変わるのが常」だからだ。マスコミは「自分達が批判される側になる事を最も恐れている」が故に、社会の空気が変わり「極左LGBT活動家らが批判対象になったと察した途端」に掌返しをするだろう。

その「萌芽」は既に見えて来ており、世界的には「極左LGBT活動に対する社会的軋轢」が高まり、それを手厳しく批判する「まともな意見」が激増している。

極左LGBT活動家らは、これまでは、その様な批判を「差別主義者」だの「ヘイター」だのと「レッテル貼り」しておけば「相手が悪い」事に出来た。だが、今回の「金沢レインボープライド」代表の松中権氏の様に、「他者を強く責める一方で、自らには極めて甘いダブスタを堂々としている」事がバレて来ると、それを「おかしい」と思い、声を上げる人達が確実に増える。

極左LGBT活動家らが、この様な批判に対して未だ「差別者・ヘイター認定しておけば良い」と思っているとしたら、完全に「社会の空気の変わり目」を読み間違っている。彼等の発する「差別主義者」や「ヘイター」などと言う言葉が、「自らへの批判をさせない為や、批判をかわす為の方便」である事が、最早バレている事に気付くべきだが、どだいそんな事は無理だろう。

何故なら、一度でも「方便」である事を認めてしまえば、これまで散々「差別主義者」や「ヘイター」と言って「押さえ付けていた批判」が一気に噴出するからだ。
だが、彼らが「方便」である事を認めようと認めまいと「社会の趨勢」は変えられない。「LGBT差別解消」を大義名分とした「極左LGBT活動」が、様々な意味で「自らの利益の為の活動」である事の象徴が、今回の「かなざわにじのま覚醒剤使用事件」だ。

そして、今回発された「お詫びと報告」は、彼等が「自らの過ちを全く総括出来ない事を、自ら露呈した」と言う事の「象徴的出来事」である。

マスコミが批判しないのであれば「市井の社会の人々」が声を上げ、強く批判しなくてはならない。

そこで、極左LGBT活動家らが発するであろう「差別主義者」や「ヘイター」等の非難は「自らへの批判を封じ、かわす為の方便」に過ぎず、それに怯む必要は1ミリも無い。

そして、彼らへの批判の「社会的空気」が醸成されれば、マスコミは「以前から自分達もそうだった」かの様な顔をして、一斉に「掌を返し」て批判を始める様になる

2024年7月23日(https://x.com/Yasoo___Japan/status/1815565499503382691

こんな調子で、金沢レインボープライドの謝罪文は、底意地の悪いLGBT当事者の大群から「まったく反省してない」証拠を指摘され、批判されつづけることになる。

敵に回すと真に恐ろしいのは、LGBT活動家ではなく、LGBT当事者である。なにしろ、LGBT活動家は「プロ」なので、ぶっちゃけ、お金を出せばなんとかできるという面もある(ぶっちゃけてしまい、ごめんなさい!)。

しかし、特定の企業や自治体からお金をもらっているわけではないLGBT当事者は、首輪のついてない野犬のようなもの。気に食わなければ噛みつき、気に入れば懐く。どうやってコントロールすればよいかは、「野良LGBT」の一人たる私自身もわからないのである。(つづく)

◎森奈津子 LGBT犯罪録 かなざわシャブのま事件  ── 金沢レインボープライド事務局長が覚醒剤で逮捕
〈1〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50290
〈2〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50306
〈3〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50381
〈4〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=51912
〈5〉https://www.rokusaisha.com/wp/?p=52094

▼森 奈津子(もり・なつこ)
作家。1966年東京生。立教大学法学部卒。1990年代よりバイセクシュアルであることを公言し、同性愛をテーマにSFや官能小説、ファンタジー、ホラー等を執筆。
Xアカウント https://x.com/MORI_Natsuko
森奈津子 LGBTトピック https://x.com/morinatsu_LGBT

LGBT問題ぶっちゃけの書、斉藤佳苗著『LGBT問題を考える 基礎知識から海外情勢まで 』(鹿砦社、2970円)

◎amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4846315592/

◎鹿砦社 https://www.rokusaisha.com/kikan.php?bookid=000752

LGBT犯罪録 かなざわシャブのま事件──金沢レインボープライド事務局長が覚醒剤で逮捕〈4〉 森 奈津子

2024年3月下旬、金沢レインボープライド事務局長・奥村兼之助氏(50)が覚醒剤を所持、「かなざわにじのま」で使用したとして逮捕。その後、金沢地裁に覚醒剤取締法違反容疑で起訴された。その事件が報道されたのは、3ヶ月近くが経過した6月4日の初公判の翌日だった。 その間、金沢レインボープライドは事件をひた隠しにしていた。あるLGBT活動界隈の方からは、「実は、金沢レインボープライドの一般スタッフにも、奥村氏逮捕は知らされていなかった。団体から彼が突然消えたことに関しては、幹部同士でけんかや対立があったのではないかという憶測だけが流れていた」との情報も寄せられた。これが事実なら、金沢レインボープライド幹部は運動を支える仲間たちにも事件をひた隠しにしてきたということになる。不誠実極まりないと言えはしないか? 奥村氏逮捕を知ったLGBT当事者の間では、当然、金沢レインボープライドに対する批判の声があがった。「報道がなければ、ずっと隠すつもりだったのか?」「身内の犯罪に甘すぎる!」と。 それにあわてたのか、金沢レインボープライドは逮捕報道の直後に、公式HPとXで次のような謝罪文を発表した。
 ご報告とお詫び  本年3月に弊団体元スタッフ1名が覚せい剤取締法違反の容疑で逮捕・ 起訴されました。  このような事件が発生したことは誠に遺憾であり、関係の皆様方に多大なるご心配とご迷惑をお掛けしておりますことに対し、 深くお詫び申し上げます。また、警察の捜査に対してはすでに全面的に協力しておりま すことを申し添えます。  今後は裁判の行方を見守り、事実関係を踏まえ厳正に対応してまいります。また、弊団体全スタッフの法令順守の取り組みを一層徹底してまいります。                           2024年6月5日                           金沢レインボープライド
逮捕された事務局長の名前だけでなく、代表者名まで伏せた謝罪文
この短い「ご報告とお詫び」文書に、LGBT当事者はざわついた。 「『元スタッフ』って、なに? 逮捕されたときには事務局長だったよね?」 「しかも匿名?」 「事務局長って言ったら、普通、団体代表に次ぐナンバー2でしょ? それがシャブ歴20年のうえ、運営施設でキメてたのに、これで終わらせるつもりか?」 「団体代表の名前すら出さずに、謝罪? なにコソコソしてるのよ!」 「これだけ? こんな簡単な詫び文で済ませるつもり?」 実は、事件の悪質性や社会に及ぼす影響以外にも、LGBT当事者から見るとツッコミポイントがあったのだ。 皆様は、2023年3月に岸田文雄首相の秘書官・荒井勝喜氏がLGBT差別的な発言をし、LGBT活動家が「差別だ!」と大騒ぎし、辞任に至った事件は、覚えておいでだろうか? あれは元々、オフレコとして荒井秘書官が口にしたものを、毎日新聞電子版が記事にしてしまい、騒ぎに発展したものだった。 以下に、その記事を引用する(https://mainichi.jp/articles/20230203/k00/00m/010/329000c)。
首相秘書官、性的少数者や同性婚巡り差別発言/毎日新聞/2023年2月3日  LGBTQなど性的少数者や同性婚のあり方を巡り、経済産業省出身の荒井勝喜首相秘書官が3日夜、記者団の取材に「僕だって見るのも嫌だ。隣に住んでいるのもちょっと嫌だ」などと差別的な発言をした。首相官邸でオフレコを前提にした取材に対し発言したが、進退問題に発展しかねず、国会で岸田文雄首相の任命責任が問われる可能性がある。  記者団は1日の衆院予算委員会で岸田首相が同性婚の合法化などについて「社会が変わっていく問題だ」などと述べたことについて質問。荒井氏は「社会に与える影響が大きい。マイナスだ。秘書官室もみんな反対する」などと発言したほか、「人権や価値観は尊重するが、同性婚を認めたら国を捨てる人が出てくる」との趣旨の言及もあった。【高橋恵子】
毎日新聞のオフレコ破り記事。末尾には「高橋恵子」との署名あり
この報道を受け、ただちに荒井秘書官は謝罪し、発言を撤回。岸田首相も謝罪し、彼を更迭した。 しかし、このとき、活動家ではないLGBT当事者は、荒井氏よりもマスコミに対して非常に辛辣な感想を洩らしていたのである。 「オフレコを前提にした発言を記事にするなんて、毎日新聞の記者が非常識なだけ」 「同性愛者を『見るのも嫌だ』という人がいても、べつにいいんじゃない? いちいち大騒ぎするようなことかしら?」 「差別的な本音を口にするのはどうかと思うけど、オフレコ発言を記事にする記者のほうがヤバくない?」 「まーた、LGBT活動家がLGBT商売のネタに食いついてるよ。まさに虹ヤクザ」 さらにはその後、複数のLGBT団体の者が官邸に押しかけ、岸田首相に謝罪させたのを、皆様は覚えておいでだろうか? あの中の一人が、金沢レインボープライド代表の松中権氏だったのである。 今でも確認できるウェブ媒体の中で、団体名を明記している日刊スポーツの記事を、ここでご紹介する(https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202302170001287.html)。 実は、マスコミ報道の中には、彼らLGBT活動家をまるで一般のLGBT当事者であるかのように報じるケースも多く、油断できないのである。
岸田文雄首相「不快な思いさせた」性的少数者の支援団体と面会し直接謝罪 元秘書官の差別発言/日刊スポーツ/2023年2月17日  岸田文雄首相は17日、LGBTなど性的少数者を支援する団体と官邸で面会し、元首相秘書官による差別発言を謝罪した。「極めて不適切。多くの方に不快な思いをさせたことを心からおわびを申し上げたい」と述べた。  今月3日に元秘書官の差別発言が出た後、首相が関係者に直接謝罪したのは初めて。「多様性が尊重され、すべての人々が互いの尊厳を大切にする社会を目指すべく努力していかなければならない」と述べた。  面会は、予定時間を超えて約50分に及んだ。「プライドハウス東京」「LGBT法連合会」「ReBit」の3団体の関係者が出席した。  出席者によると、首相は1日の衆院予算委員会で、同性婚の法制化に関して「社会が変わってしまう課題」と発言した真意について「ネガティブな意味ではない」などと釈明。今後は、団体側の意見を参考にする考えも示したという。  支援団体側は面会の中で、首相に差別禁止法や同性婚の法制化を要請した。LGBT法連合会の神谷悠一事務局長は、面会後の取材に「(この日の面会を経て)抜本的に政策が加速し、変化していくことを期待している」と話した。  首相はまたこの日付で、森雅子首相補佐官を、新たにLGBT理解増進担当に任命した。性的少数者の人権問題を専門に担当する首相補佐官の創設は、支援団体側が求めていた。
──はい、首相官邸に押しかけたLGBT団体の名がちゃんと記録されていますね。「プライドハウス東京」「LGBT法連合会」「ReBit」。 この中の「プライドハウス東京」の代表として首相に謝罪を迫ったのが、松中権氏だ。大物LGBT活動家である彼は、「金沢レインボープライド」の他にも、複数のLGBT団体を運営しているのである。 この報道で、Yahoo!ニュースは、岸田首相が松中氏に頭を下げているかのような写真を記事に使用した。動画を確認すると、実はこれは、首相が書類をテーブルの上に置こうと身をかがめた一瞬のことだったとわかる。LGBT活動家の威光を示して首相を貶めたいという反権力気取りの担当者が、わざわざこの画像を切り取ったのだろう。
ほぼ捏造に近い切り取り。偏向報道と呼ぶには、あまりにもセコい
当然、LGBT当事者はYahoo!ニュースの報道に不快感を示した。 「まーた、松中が『いいとこ取り』するために、わざわざ金沢から上京してきたよ」 「LGBT活動家とズブズブのマスコミが、卑怯な切り取りをして!」 「プライドハウス東京、LGBT法連合会、ReBit……LGBT商売がうまい団体ばかり」 「私たちの代表者ヅラして、首相に謝罪させるなんて、あいつら、何様のつもり?」 「LGBT差別禁止法だの同性婚法制化だの、こっちは望んでいないのに、また、勝手なことを……」 「あいつらに出し抜かれたLGBT活動家たちが、一番、ムカついてることでしょうね。笑うわ」 元々底意地が悪いLGBT当事者の反発と罵倒と嘲笑に恐れをなしたのか、Yahoo!ニュースはただちに「岸田首相の謝罪写真」を別のものに差し替えたが、今もそれは、ネット上のウェブ魚拓サイトに残っているのである(https://archive.md/x64zJ)。 ──と、そんな背景もあり、2024年6月、LGBT当事者は金沢レインボープライドの大変簡素な謝罪文に怒りを表明したのだ。 「自分は岸田首相のところに押しかけて、謝罪を求めておきながら、いざ身内が不祥事を起こしたら、こんな適当な謝罪文で済ませるって、どうなの?」 「単なる失言と、覚醒剤所持・使用とでは、どっが問題だと思っているのかしらね?」 「他人に厳しく、自分に甘い。これで人権を叫んでいるのだから、笑えるわ」  この謝罪文に対し、ゲイ当事者であるY@su氏(@Yasoo___Japan)が鋭い批判をXに投稿されているので、当事者の声の一つとして、ここにご紹介したい(https://x.com/Yasoo___Japan/status/1798533638910562751)。
「LGBT関連団体」は、当事者が選挙で選んだ訳でも無いのに当事者の代表と言えるのか──ゲイ当事者Y@su氏の問題提起に、皆様はどうこたえますか?
石川県金沢市で「かなざわにじのま」を運営する「金沢レインボープライド」の元事務局長が「覚醒剤使用」の疑いで起訴されていた事が発覚した。「金沢レインボープライド」は「LGBT活動」に深く携わり「婚姻平等」など、様々なLGBT政治運動で重要な役割を担っている、松中権氏が代表を務めている。 その様な団体の運営する「拠点内」で「組織幹部の事務局長」が「常習的に覚醒剤を使用していた」と言うのは尋常では無い。しかも、元事務局長は「20年以上に渡る覚醒剤使用歴」を供述しており、それが事実なら「極めて強い常習性」が認められる。 代表の松中氏は「知らなかったので驚いた」などと、まるで「他人事」の様に発言しているが「最高責任者としての責任感が疑われる態度」だと言わざるを得ない。常習的に「組織の拠点内で覚醒剤を使用」されていて「気付かない」と言うのは、一体どの様な管理・運営がされていたのか。これでは「金沢レインボープライド」のガバナンスは「組織の体」を為しておらず、最早「解体」すべきレベルである。当然だが、松中氏の組織トップとしての「管理責任」は免れ得ず、何故「分からなかった」のか「どの様な施設管理がなされていたのか」などをキチンと究明すべきだ。 本件は「公金を使った公的性格を有する施設内での、常習的覚醒剤使用」であり「松中氏を含むメンバー全員の薬物検査」と「その結果の公表」は必須である。その上で、松中氏は「普段のLGBT活動での声の大きさを超える大きな声」で「事の顛末と、組織内の調査結果」を発表する責務がある。それにもかかわらず、何ら詳細な説明の無い「ありきたりの謝罪文だけが書かれた紙切れ一枚だけ」が提示されたが、人を馬鹿にするにも程がある。 更に、本件は「3月下旬に起訴されていた」にも関わらず、2ヶ月以上何らの発表もしなかった事も「隠蔽」の誹りを免れ得ない。 昨年の「政府高官の差別発言騒動」の際には「大騒ぎして糾弾」し「岸田首相を謝罪に追い込んだ」事を、まさか忘れてはいないだろう。その当人が「都合の悪い事にはダンマリ」を決め込み「曖昧にお茶を濁す様な態度」を取る事が許される筈も無い。 この様な態度を取り続ければ、松中氏の発言の信憑性は失墜し、今後幾ら「LGBTの権利」を主張しても「自らの事が先と鼻で笑われるのが関の山」だと言うほかない。(つづく)

◎森奈津子 LGBT犯罪録 かなざわシャブのま事件  ── 金沢レインボープライド事務局長が覚醒剤で逮捕
〈1〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50290
〈2〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50306
〈3〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50381
〈4〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=51912
〈5〉https://www.rokusaisha.com/wp/?p=52094

▼森 奈津子(もり・なつこ) 作家。1966年東京生。立教大学法学部卒。1990年代よりバイセクシュアルであることを公言し、同性愛をテーマにSFや官能小説、ファンタジー、ホラー等を執筆。 Xアカウント https://x.com/MORI_Natsuko 森奈津子 LGBTトピック https://x.com/morinatsu_LGBT
 
斉藤佳苗『LGBT問題を考える 基礎知識から海外情勢まで』

LGBT犯罪録 かなざわシャブのま事件──金沢レインボープライド事務局長が覚醒剤で逮捕〈3〉森 奈津子

覚醒剤使用歴20年の金沢レインボープライド事務局長・奥村兼之助氏が常駐していた施設・かなざわにじのまだが、2023年7月には「ユース部」なる若者の集まりが発足していた。例によってLGBT活動家とズブズブの関係のマスコミが誇らしげに報じるウェブ記事が、今も残っている(https://www.chunichi.co.jp/article/734644)。
「金沢にじのまユース部発足」(2023年7月24日付け中日新聞)。LGBT活動家が「ユース」だのなんだのと外来語を使いたがるのは、市民を煙に巻く意図なのか?
ジェンダー課題 若者語ろう 「金沢にじのま」ユース部発足(中日新聞 2023年7月24日) LGBTなどの性的少数者らが集う「金沢にじのま」(金沢市池田町)で23日、若者世代による「ユース部あまおと」が発足した。学校や家庭で話しづらいジェンダーや性の多様性について語り合う試み。にじのまでは5月にLGBT当事者の保護者だけの集まりも始まり、それぞれの立場で支え合う輪が広がっている。 金沢にじのまを運営する一般社団法人「金沢レインボープライド」は、2021年から当事者やアライ(理解者)、LGBTに関心を持った市民らが集まる「にじのまカフェ」を毎月開催。多い時では50人近くが集まる一方、共通する境遇や悩みを話し合う場の必要性が高まっていた。 あまおとは、にじのまカフェに参加している大学生有志が運営し、対象は12~25歳。LGBT当事者かどうかは問わず、性のあり方の開示も自由。初回の23日には高校生ら16人が参加し、「自分の普通を押しつけず、相手を尊重する」などのルールを紹介した後、ジェンダーへの考えなどを話題に「LGBTという言葉がひとり歩きしている」「同性婚を合法化してほしい」などの声が上がったという。 ジェンダーの多様性をテーマに探究活動に取り組む金沢泉丘高校二年の北天音(あまね)さん(16)は「ちょっと学校の外に出てみると、同世代で同じような問題意識を持っている人がいると分かった」と話した。運営する金沢大三年の今井瑞季さん(20)は「当事者が悩みを発散するのはもちろん、気軽にジェンダーについて話せる場をつくりたい」と見据えた。今後は二カ月に一回を目安に開くという。 レインボープライド事務局長の奥村兼之助さん(49)は「学生のころに、こういう場があれば」とうらやましがり、「若者と親世代は悩みの方向性、相談する相手が違う。相互に交流できれば」と期待していた。
ユース部の対象は「12~25歳」ということは、最年少の参加者は小学生ということだ。そして、初日には「高校生ら16人が参加」とあり……つまりは主に未成年を集めていた、ということで……。 ──最悪である。 地元の親御さんからお預かりした大切な子供たちと接していたゲイ活動家が覚醒剤常習者であったのだから、地域の方々の不安はいかほどだろう。 取材では、この事務局長がコメントしている。
「学生のころに、こういう場があれば」
──いや、ジャンキーが常駐するLGBT団体の施設が他にもあったら、困るっつーの!
「若者と親世代は悩みの方向性、相談する相手が違う。相互に交流できれば」
──だからって、ジャンキーと接することなんか、だれも望んでないっつーの! バレなければ犯罪に及んでもよいという遵法精神皆無の者が、偉そうになにをのたまっておられるのやら。厚顔無恥とは、このことか。 ところで、LGBT団体が「LGBTユース」を集めることは、よくある話。たとえば、トランス男性活動家・遠藤まめた氏(性自認は男性の身体女性)が代表の「にじーず」の公式サイトの団体紹介ページには、こうある。
2023年には「男子とHすることのある男子あつまれ!」というイベントのキャッチフレーズが問題となったLGBT団体・にじーず
にじーずは10代から23歳までのLGBT(かもしれない人を含む)が集まれるオープンデーを定期開催している一般社団法人です。2016年8月に任意団体として東京で発足し、現在では全国各地に拠点を増やしています。にじーずのミッションは「LGBTの子ども・若者が安心して思春期をサバイバルできるつながりを作ること」です。 近年LGBTという言葉は社会で広く知られるようになりました。しかし当事者の子ども・若者の多くは、学校でも家でも自分のことを安心して話せないと感じています。私たちは性のあり方はもちろんのこと、さまざまなちがいが否定されることがなく、多様な人がいるのがあたりまえの居場所を作ることで、子どもや若者の不安や孤立をなくしたいと考えています。
LGBT団体のこの手の集まりは、若い子のために「親にも言えない悩みを相談できる場」を作る目的があるというのだが、自分たちの思想に染めやすいから子供を集めているのではないかと疑う向きも多い。 海外では、ネットでLGBT活動家やその支持者にグルーミング(日本語では「懐柔」「洗脳」などと訳される)された子供や若者が、自分をトランスジェンダーだと誤認、二次性徴抑制剤(思春期ブロッカー)や異性化ホルモン、乳房切除や生殖器切除などの「ジェンダー肯定医療」へと進み、トランスしてしまった数年後に後悔するという悲劇が頻発している。日本でもLGBT活動家からの激しいバッシングにさらされたアビゲイル・シュライアー『トランスジェンダーになりたい少女たち』(産経新聞出版)にも、それは詳しい。
「男子とHすることのある男子(23歳以下)」を集めたにじーずとdistaの提携イベント(2023年)。distaは「大阪にあるゲイ・バイセクシュアルのためのコミュニティセンター」とのこと。関西の方々からは「歓楽街である堂山町に子供を集めるのか!」と批判された
そもそも、子供は純粋で吸収も速いため、古来、権力者は子供を特定の思想に染めて利用してきた。古くは平家の禿、20世紀にはナチスのヒトラーユーゲント、中国文化大革命の紅衛兵、カンボジアのポル・ポト派の少年兵……。今でも、紛争地域での子供兵士は大きな問題となっている。 しかも、である。かなざわにじのまの「ユース部あまおと」の対象年齢は「12~25歳」とされている。12歳と25歳と言えば、子供と大人だ。セクシュアリティが同じ子供と大人が交流するイベントで、性的なトラブルを未然かつ完全に排除することはできるのだろうか? なんらかの事件が起きたときには、だれがどう責任をとるのだろうか? かなざわにじのまが「事件現場」とならなくても、LGBT当事者もしくはLGBTに興味がある子供がそこを訪れ、イベントに参加した後の帰路で、悪い大人から目をつけられるようなことは一切なく、危険なことはなにも起きないと断言できるのか?  たとえスタッフや参加者が不埒な行動に及ばなくとも、よからぬ第三者が性的な興味をいだいて参加者を狙うのではないかという不安を、スタッフはだれ一人として感じないのだろうか? あるいは、なにかが起きても、それは参加者の「自己責任」だとお考えなのか?
「ゲイ・バイセクシュアルのためのコミュニティセンター」distaのXアカウント。所在地は大阪堂山町。ハッテン場に関する情報も得られるらしいが……
以上のような疑問を呈しただけでも、「LGBT差別だ!」とオラつく反差別チンピラが現れる。だが、その手の浅慮の輩に腰が引けるような大人しかいない社会で、子供を守ることができようか。 仮に、「差別だ!」と叫ぶ方々が、子供を集めるLGBTイベントでも一切のリスクはないと主張されるのならば、ぜひ、トラブル回避のためのノウハウをご教示願いたいというものだ。 そもそも、運営施設にジャンキーを常駐させるLGBT団体の、一体なにを信じろと言うのか? ──と、いろいろと疑念が湧いてくるのは当然として。さらに悪いことに、この事件に対する松中権代表や金沢レインボープライドの謝罪がまた、問題視される展開になるのであった。(つづく)

◎森奈津子 LGBT犯罪録 かなざわシャブのま事件  ── 金沢レインボープライド事務局長が覚醒剤で逮捕
〈1〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50290
〈2〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50306
〈3〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50381
〈4〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=51912
〈5〉https://www.rokusaisha.com/wp/?p=52094

▼森 奈津子(もり・なつこ) 作家。1966年東京生。立教大学法学部卒。1990年代よりバイセクシュアルであることを公言し、同性愛をテーマにSFや官能小説、ファンタジー、ホラー等を執筆。 Xアカウント https://x.com/MORI_Natsuko 森奈津子 LGBTトピック https://x.com/morinatsu_LGBT
今こそ、鹿砦社の雑誌!!
◎『紙の爆弾』 amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0D5R2HKN5/ ◎『季節』 amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0CWTPSB9F/

LGBT犯罪録 かなざわシャブのま事件──金沢レインボープライド事務局長が覚醒剤で逮捕〈2〉森 奈津子

2024年3月、金沢レインボープライド事務局長が覚醒剤の所持・使用で逮捕・起訴。読売新聞に続き、共同通信のニュースサイト「47NEWS」がこれを報じたが、あいかわらず、容疑者の名は伏せられていた(https://www.47news.jp/11022962.html)。
LGBTQT+団体「金沢レインボープライド」が謝罪 元スタッフが覚せい剤取締法違反の容疑で逮捕・起訴(共同通信2024年06月06日11時46分)
LGBTQ+団体「金沢レインボープライド」が謝罪 元スタッフが覚せい剤取締法違反の容疑で逮捕・起訴/47NEWS 2024年06月06日 11時46分  一般社団法人の「金沢レインボープライド」(共同代表・松中権、Diana Hoon)が6日までに公式サイトを通じ、元スタッフが覚せい剤取締法違反の容疑で逮捕・起訴されたと報告し、謝罪した。  公式サイトに5日付で「ご報告とお詫び」を掲載。「本年3月に弊団体元スタッフが覚せい剤取締法違反の容疑で逮捕・起訴されました。このような事件が発生したことは誠に遺憾であり、関係の皆様方に多大なるご心配とご迷惑をお掛けしておりますことに対し、深くお詫び申し上げます」とつづった。  警察の捜査に全面的に協力しているとし、「今後は裁判の行方を見守り、事実関係を踏まえ厳正に対応してまいります。また、弊団体全スタッフの法令遵守の取り組みを一層徹底してまいります」と伝えた。  同団体は、活動について「金沢レインボープライドは、LGBTQ+(性的マイノリティ)への理解促進を通じて、金沢そして北陸全体が多様性を大切にし、誰もが安心して暮らせる地域となることを目指して活動しています」としている。
LGBT団体の事務局長、つまりは幹部が覚醒剤で逮捕・起訴されたという大事件にもかかわらず、匿名であるうえ「元スタッフ」と表現。「LGBTに配慮」も、ここまで来ると滑稽だ。
元ゲイ雑誌編集長・冨田格氏も不自然な匿名報道にツッコミ
ところが、この事務局長の名は容易に知ることができる。と言うのも、犯行現場となった「かなざわにじのま」は鳴り物入りでオープンした施設であり、その際のウェブ記事を見れば、彼の名前も顔写真も出てくるのである。金沢レインボープライド事務局長・奥村兼之助さん、と。 たとえば、中日新聞では、こうだ(https://www.chunichi.co.jp/article/638763)。
かなざわにじのま開館の際の中日新聞の報道では、容疑者の名も顔も犯行現場もバッチリ
北陸初「多様性」の拠点 「金沢にじのま」開館/中日新聞 2023年2月19日 05時05分 (2月19日 10時16分更新) 「仲間に出会え、話せる場できた」  LGBTQ(性的少数者)の当事者をはじめとする多様な人たちが集う「金沢にじのま」が十八日、金沢市池田町の竪町商店街そばに開館し、記念パーティーがあった。念願だった常設の居場所の完成に、参加者は「仲間に出会え、話せる場所ができた」と喜んだ。  LGBTQ向け施設は、東京や大阪など国内に数カ所しかなく、北陸地方は初めて。当事者らが安心して自分の性について相談できたり、障害者や外国にルーツを持つ人を含めた多様な立場の人たちの活動拠点としても活用が期待される。  にじのまは一般社団法人「金沢レインボープライド」が中心となって寄付金などを調達し、築百年以上の金沢町家を修繕。事務局長の奥村兼之助さん(49)が責任者として常駐する。奥村さんはエイズウイルス(HIV)の相談員研修を受講し、「治療や生活上の不安が楽になるサポートをしていきたい」と話した。  パーティーには各地から当事者や支援者が駆けつけ、約五十人が「ハッピープライド」と声を合わせて乾杯し、完成を祝った。身体的特徴で男女の性別が判断しづらい「インターセックス」当事者の森下ゆうきさん(43)=福井市=は「知り合う機会、話せる場所が少ないので、すごい貴重」と歓迎した。  石川県白山市で当事者の会を催す助産師植田幸代さん(61)も「学校の性教育で自分のことをカミングアウトする生徒も増えてきた。『行けば、誰か話をしやすい人に出会える』と伝えられる場所ができた」と期待した。にじのまの開館は正午?午後九時(毎週火、水曜定休)。今後は飲食物も提供するほか、交流スペースやシェアオフィスの運営体制を順次決める。
奥村兼之助氏は、かなざわにじのまに「責任者」として常駐していた。ジャンキーに一体なんの「責任」を負わせていたのか謎ではあるが、施設の利用者は常に、このヤク中歴20年のゲイと接触していたということだろう。覚醒剤常習者による過去の無差別殺人事件、通り魔事件などを思い返すと、大きな事件が起きなかったのは僥倖だったとさえ感じられる。 記事では「にじのまは一般社団法人『金沢レインボープライド』が中心となって寄付金などを調達し、築百年以上の金沢町家を修繕」と説明されているが、今でも以下の通り、クラウドファンディングのページは残っている。
結果的に「多様な人」の中にシャブ中も含まれてしまうとは、支援者たちは夢にも思っていなかったことだろう
READY FOR 金沢町家をLGBTQ+や多様な人が集えるクリエイティブな居場所に!(https://readyfor.jp/projects/kanazawanijinoma) 金沢にじのまプロジェクト(代表:松中 権)
2022年10月31日に終了したこのクラファンでは、金沢町家の改修費用として約750万円を集めている。また、このプロジェクトには小島慶子氏や乙武洋匡氏といった著名人も応援メッセージを寄せている。元々、LGBT活動家と共に精力的に活動してきた方々ではあるが、今となっては、いい面の皮であろう。
LGBT活動家に批判的なLGBT当事者には大変ウザがられている小島慶子氏もこの通り
五股不倫報道後も、乙武洋匡氏とLGBT活動家はズッ友! だって、五股不倫もまた性的多様性のひとつだから!(?)
人々の善意のしるしである750万円もの大金を集め、金沢町家を改修、地名を冠した施設「かなざわにじのま」をオープンしておきながら、覚醒剤使用歴20年のゲイを常駐させる……なんという裏切りだろう。 さらには恐ろしいことに、この「かなざわシャブのま」と化した施設では、子供たちを集めたイベントまで開催されていたのである。(つづく)

◎森奈津子 LGBT犯罪録 かなざわシャブのま事件  ── 金沢レインボープライド事務局長が覚醒剤で逮捕
〈1〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50290
〈2〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50306
〈3〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50381
〈4〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=51912
〈5〉https://www.rokusaisha.com/wp/?p=52094

▼森 奈津子(もり・なつこ) 作家。1966年東京生。立教大学法学部卒。1990年代よりバイセクシュアルであることを公言し、同性愛をテーマにSFや官能小説、ファンタジー、ホラー等を執筆。 Xアカウント https://x.com/MORI_Natsuko 森奈津子 LGBTトピック https://x.com/morinatsu_LGBT
今こそ、鹿砦社の雑誌!!
◎『紙の爆弾』 amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0D5R2HKN5/ ◎『季節』 amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0CWTPSB9F/

LGBT犯罪録 かなざわシャブのま事件──金沢レインボープライド事務局長が覚醒剤で逮捕〈1〉森 奈津子

2024年6月5日、LGBT当事者の間に衝撃が走った。LGBT団体「金沢レインボープライド」の事務局長が覚醒剤使用と所持で逮捕・起訴されていたことが、報道で明らかになったのだ。
性的少数者の交流拠点で覚醒剤、事務局長だった男「20年前に友人に勧められ始めた」/読売新聞2024年06月05日 15時38分
以下、読売新聞の記事(https://www.yomiuri.co.jp/national/20240605-OYT1T50061/)を引用する。
性的少数者の交流拠点で覚醒剤、事務局長だった男「20年前に友人に勧められ始めた」 性的少数者の交流拠点「かなざわにじのま」(金沢市池田町)を運営する一般社団法人「金沢レインボープライド」の元事務局長(50)(石川県白山市)が3月下旬、同交流拠点で覚醒剤を使用したなどとして、覚醒剤取締法違反で金沢地裁に起訴されていたことがわかった。 金沢地裁(野村充裁判官)で4日に初公判が開かれ、元事務局長は起訴事実を認めた。検察側は懲役2年を求刑し、弁護側は執行猶予付きの判決を求めて即日結審した。判決は11日。 起訴状などによると、元事務局長は3月28日、勤務先の「かなざわにじのま」で、注射器を用いて覚醒剤を使用し、翌29日に金沢市内の駐車場で覚醒剤2・11グラムなどを所持していたとされる。 被告人質問で、元事務局長は「約20年前に友人に勧められ(覚醒剤の使用を)始め、断薬期間もあったが月1、2回の頻度で使用していた」と説明。検察側は「使用量が少ないとは言えず、常習性も高い」と指弾した。 同社団法人は、性的少数者への正しい理解を深めてもらうため、企業や教育機関で講演などを行ったり、自治体へ政策提言をしたりしている。同法人の松中権・共同代表は取材に対し「知らなかったので驚いた」と話した。
なんで20年前からシャブやってた五十男が実名報道されないんだよ! しかも、この「元事務局長」は、逮捕時には「現事務局長」ですよね? ガチの団体幹部ですよね? それって、「LGBTに配慮」ですかっ?──等のツッコミは置いておいて、とりあえず、読売新聞の勇気ある報道には敬意を表したい。というのも、今やLGBT団体は強大な圧力団体と化しているからだ。 マスコミとしては、下手にLGBT団体幹部の犯罪を報道し、「LGBT差別だ! ヘイトだ!」の大合唱でネットリンチされてはたまらないというのが、本音だろう。LGBT活動家と共闘するしばき隊系活動家による集団いやがらせの標的にされても、厄介だ。あるいは、今後はLGBT活動家に取材を拒否されてしまうかもしれない。 大手マスコミ各社は、日頃から、ニュース提供者としてLGBT活動家には大変お世話になっている。取材に応じてくれるLGBT当事者を苦労して探さなくとも、LGBT活動家がLGBTの代表者ヅラして、顔出し名前出しで取材に応じてくれるのだ。つまり、「取材相手はLGBT活動家、もしくは彼らが紹介するシンパLGBTのみ」という現実は、マスコミの大いなる怠慢の結果である。
ハード系ゲイ雑誌「G-men」元編集長・冨田格氏は、これが大スキャンダルであることを指摘
「ゲイ」ではなく「ホモ・オカマ」を自称する月清氏は、LGBT活動家が支持者以外の当事者を排除している事実に言及
「ゲイのリアル」を知る一般のゲイ当事者による身も蓋もない指摘
LGBT活動家の排他的で差別的な面を知る男性同性愛者は、一貫して辛辣
そして、さらにここでは、大きな問題が生じている。実は、LGBT活動家は大抵は共産党、立憲民主党、社民党の党員もしくはシンパゆえ、LGBT活動家をネタ提供者にすると、シャレにならない偏向報道になり、LGBT当事者から「我々はそんなこと(例/同性婚法制化、企業でのLGBT研修、自治体でのレインボーフラッグ掲揚)など望んでいない!」とブーイングの嵐となる。テレビと新聞でしかLGBTを知らない地方のお年寄りならだませるかもしれないが、ネットではたびたびLGBT当事者が報道批判を展開、大手マスコミのLGBT報道のメッキがどんどんはがれているのが現状だ。 そもそも、この覚醒剤事件は本来ならば、金沢レインボープライド事務局長が逮捕された時点で、報道されるべきではなかったか? 二ヶ月以上のタイムラグは、マスコミがそれまで、そろいもそろってだんまりだったということでもある。 なにしろ、金沢レインボープライドの代表・松中権氏は、LGBT活動家では大物中の大物。活動家事情に疎い異性愛者の皆様には、「松中氏を漫画『鬼滅の刃』の十二鬼月にたとえれば、上弦の壱ぐらいの実力者かつ権力者」とご説明すれば、大抵はご納得いただける。 「鬼滅の刃」をご存じない方には、「敵の鬼には『十二鬼月』という、特に強い12人の鬼がいて、それぞれ6人ずつ『上弦の鬼』『下弦の鬼』に分かれており、上弦のほうが階級が上。上弦の鬼・下弦の鬼にはまた『壱・弐・参・肆・伍・陸』の番号が振られており、数字が若いほうが階級が上」とさらにご説明しなくてはならないのだが。 ちなみに、私の推し鬼は、美しく病的な少年の姿の下弦の伍・累クンです ── って、どうでもいいことですね。すみません。(つづく)
実はLGBT活動家の薬物に対する甘さは、今に始まったことではない

◎森奈津子 LGBT犯罪録 かなざわシャブのま事件  ── 金沢レインボープライド事務局長が覚醒剤で逮捕
〈1〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50290
〈2〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50306
〈3〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50381
〈4〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=51912
〈5〉https://www.rokusaisha.com/wp/?p=52094

▼森 奈津子(もり・なつこ) 作家。1966年東京生。立教大学法学部卒。1990年代よりバイセクシュアルであることを公言し、同性愛をテーマにSFや官能小説、ファンタジー、ホラー等を執筆。 Xアカウント https://x.com/MORI_Natsuko 森奈津子 LGBTトピック https://x.com/morinatsu_LGBT
今こそ、鹿砦社の雑誌!!
◎『紙の爆弾』 amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0D5R2HKN5/ ◎『季節』 amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0CWTPSB9F/

【緊急声明】森奈津子さんに対する殺害予告を弾劾する! 鹿砦社代表 松岡利康

去る4月21日午後、『人権と利権』編著者で「紙の爆弾」「デジタル鹿砦社通信」寄稿者の作家・森奈津子さんに対して殺害予告がSNSにてなされました。文中では「564」「始末します」「透明にする」など殺害するという意味の隠語を使っていますが、かえって不気味さを感じさせます。殺害予告は同時に滝本太郎弁護士にもなされています。両氏とも所轄の警察に相談しているとのことです。

当社としては、当然ながら著者を守るという観点から、断固弾劾するものです。

一部証拠をアップしておきますが、いくら意見が異なるからといって、こういう恫喝はいかなる理由があっても許せません。

翌22日は、「カウンター大学院生リンチ事件」(別称「しばき隊リンチ事件」)の主たる暴行犯・エル金こと金良平との期日(東京地裁立川支部。今回は非公開の電話会議。森さんと鹿砦社が被告。相手方代理人は神原元弁護士)、翌々日23日は森さんが共闘する「女性スペースを守る会」関係の訴訟(横浜地裁。森さんは支援者として傍聴。本件も相手方弁護士は神原元弁護士)の弁論が予定されていました。どちらの訴訟とも相手方はカウンター・しばき隊界隈の人物です。

これまでの経緯から推察するに殺害予告をしたのはカウンター・しばき隊に近いLGBT関係者(自称「保守オカマ」)と見なされますが、エル金こと金良平のケースもありますので、あえて公にし警鐘を鳴らす意味で皆様方にお知らせしておきます。大学院生リンチ事件では、加害者らの周辺の者たちによってSNSで激しい罵詈雑言が被害者に浴びられましたが、言葉だけでなく実際に物理的暴力が振るわれましたので、これを見てきた私たちとしては多大な危惧を覚え、事前抑制の意味でも皆様方に警鐘を鳴らすものです。

2件の訴訟の代理人を務める神原弁護士は、この事態をどう考えられるのでしょうか? 誰が見てもやってはいけない行為ですので、厳しく叱責していただきたいものです。こんなことをやっていれば、神原弁護士が往々にして嘯く「正義」が泣こうというものです。

まずは訴訟の当事者、また著者を守るべき出版社として満腔の怒りを込めて抗議しておきます。

以上

2024年4月24日 
株式会社鹿砦社 代表 
松岡利康

森奈津子編『人権と利権 「多様性」と排他性』

森奈津子編『人権と利権 「多様性」と排他性』
amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0C5GCZM7G/

我々LGBTはなにと闘ってきたか ──「週刊金曜日」植村隆代表への反論の前書きとして 森 奈津子

「週刊金曜日」植村隆代表は、『人権と利権』の広告を掲載したことについて、Colabo代表・仁藤夢乃氏に謝罪した。しかも、『人権と利権』版元の鹿砦社や編者である私の頭を飛び超える形で、だ。

それについて、植村氏へ質問状をメールしたのが7月11日、返信の期日は18日と定めさせていただいた。

なかなかお返事はいただけず、無視されるのだろうとなかばあきらめていた中、デジタル鹿砦社通信にその件を綴った拙稿「『週刊金曜日』植村隆代表への質問状 ── 安易な謝罪に疑問を感じて」が18日未明に掲載された。その夜、あと数時間で日が変わるという時間になって、植村氏からの返信メールが届いたのである。

[左]植村氏の謝罪を告げる仁藤氏のツイート。謎の笑顔の記念撮影[右]週刊金曜日HPでのお詫び文。とにかく許してほしくて焦って謝罪しているかのようにも読めてしまって、申し訳ありません

だが、一読し、私は失望した。後日、改めて植村氏に反論させていただくが、その前に、植村氏および読者諸氏と共有しておきたい事実があるので、ここに記したい。

まず、私は本稿に「我々LGBT当事者はなにと闘ってきたか?」というタイトルをつけた。実際、LGBT当事者は一体なにと闘ってきたのか? それは簡単に申せば、次の二者だ。

①差別主義者
②LGBT活動家およびそのシンパ

①に関しては、異論はないだろう。LGBTを差別する者と、LGBTは闘っている。当然のことだ。わざわざここで解説するまでもないだろう。

私が植村氏にご説明したいのは、②だ。素直に考えれば、LGBT活動家は差別主義者と闘っている。つまり、①と②は対立関係にある。しかし、だからといって、差別主義者と闘うLGBT活動家がLGBT当事者に手放しで歓迎されているとお考えならば、それは事を単純化しすぎというものだ。

 
サブアカウント「森奈津子_LGBTトピック」のBIO

そのあたりの思いは、ツイッターでの私のサブアカウント(@morinatsu_LGBT)のBIO(プロフィール欄)に簡潔に記した。

「LGBT、ジェンダーについてツイートします。ゲイリブ理論とフェミニズムに救われた元小娘のバイ。LGBT活動家の悪い部分は批判しますが、反差別運動は必要であり、過去の運動も無駄ではなかったと考えています。今のLGBT運動に一番必要なのは、自浄作用」

反差別運動は必要であり、過去の運動も無駄ではなかった ── それは私の本心だ。

実際、私たちは差別されてきた。たとえば、すでに「在日韓国人・朝鮮人、被差別部落出身者、身体障害者を差別してはいけません」という社会的合意が定着していた1990年代でさえ、性的マイノリティは堂々と差別されていた。

むしろ、差別するほうが正常だという感覚を、日本国民は共有していた。在日外国人や被差別部落出身者や障害者を嘲笑してはいけないと認識している人たちが、性的マイノリティのことは平気で嘲笑するのだから、当事者としてはたまったものではない。「ホモ? 気持ち悪いこと言うなよ!(笑)」といった調子だ。むしろ「ホモ/レズ」を嘲笑しないと自分が「ホモ/レズ」と疑われるし、「ホモ/レズ」を軽蔑し嫌悪することこそが正常であるという価値観にこの社会は支配されていた。

つまり、私たち性的マイノリティは社会の最底辺の存在だった。そして、だからこそ、だれが「ホモ/レズ」であるかは秘密とされていた。私たちは、目には見えない賤民だったのだ。

令和の今となっては大げさだと思われるかもしれないが、90年代なかばにバイセクシュアルの作家としてカミングアウトしていた私は、当時の空気をはっきり覚えている。一神教の国々とは違い、我が国では同性愛を理由に逮捕されたり処刑されることはないが、嘲笑によって、我々は迫害されていたのである。

植村氏と私は、年齢は8歳離れてはいるものの、そのような同じ時代を経験している。植村氏は差別者側であり、私は被差別側として。当然、植村氏には、被差別者がどんな気持ちで当時を生きてきたか、ある程度想像することはできても、実感することは不可能だろう。

そもそも、植村氏のような異性愛者の中高年男性は、私たち性的マイノリティからすると、最強の属性だ。しかも、植村氏はジャーナリスト。いくらでも意見を発信することができる立場であり、特に、ネットではなく活字が中心の時代には、まさに権力者であった。

朝日新聞の記者をされていた1990年代に、はたして植村氏は、性的少数派差別を批判する記事を書いてくださっただろうか? おそらく、ないだろう。なにしろ、そんな記事を書いては、今度は植村氏が「おまえ、ホモなんじゃないか?」という目を向けられることになる。

流れが変わったのは、同性愛者差別事件「東京都青年の家事件」裁判の判決が確定してからだ。

1989年、同性愛者団体アカー(動くゲイとレズビアンの会)が合宿のために東京都の施設「府中青年の家」を利用した際に、他団体から侮蔑的ないやがらせをされ、アカー側は青年の家側に対処を求めたが、反対に拒絶され、さらなる侮辱を受けた。そして、それは後に裁判へと発展した。アカーが東京都を提訴したのが1991年、東京都の控訴が棄却される形でアカー勝訴で判決が確定したのが1997年。長い闘いだった。

ウィキペディア「東京都青年の家事件」

アカーは非常に真面目で、当時としては急進的な同性愛者団体だった。そんな彼らが、いかがわしい存在として行政に堂々と差別されたという事実が、我々当事者には非常に衝撃的だった。あの裁判でアカーが闘い、勝ってくれなければ、おそらくは今も我々は、最底辺の被差別者であったことだろう。

私は、植村氏への質問状では次のように申しあげている。

「私は90年代なかばにバイセクシュアルとしてカミングアウトした作家です。デビューは1991年ですが、それ以前には、会社員をしながら、ゲイ&レズビアン解放運動の末端で活動をしてきました(当時はLGBTなどという言葉はありませんでした)。その後も、東京都青年の家事件の抗議集会に参加したり、性的マイノリティ団体の会合に出席したり、団体が発行するミニコミ誌を購読したりしてきました」

そんな私が、なぜ、今、LGBT当事者の「敵」として、差別主義者とLGBT活動家を並べなくてはならないのか。

それは、LGBTの運動に、陰惨なリンチ事件を起こした「しばき隊界隈」と称される運動体、すなわちC.R.A.C.(旧レイシストをしばき隊)、カウンター、ANTIFAと呼ばれる界隈の反差別活動家が参入し、LGBT活動家やそのシンパまでが暴言や恫喝を運動手法とするようになったからだ。すなわち、それは、運動の変質であった。

[上]今は亡き首都圏反原発連合の運動家であり、しばき隊系ゲイ活動家・平野太一氏。現在はしばき隊系LGBT団体TOKYO NO HATEでご活躍[左下]平野太一氏から杉田水脈衆院議員に対するオラつきリプライ。下品である[右下]自分に従わないゲイには、侮蔑的な暴言。意識高い系のおつもりか?

[左]しばき隊系ゲイ活動家で、地元茨城県牛久市の共産党幹部のご子息・森川暁夫氏。保守のゲイである松浦大悟元参院議員にはヘッダー画像で、アカウント名では森に粘着嫌がらせ。LGBT当事者の間でも「気持ち悪い」と評判にる[右]森川氏はレイプに肯定的なツイートをした後に、アカウントを凍結された(ウェブ魚拓・https://archive.li/LGVMn)。常日頃からミソジニストとしても有名だった

これでは、LGBTへの理解を社会に求めるどころではない。現在では、LGBT当事者がLGBT活動家の暴言・恫喝のせいで、肩身の狭い思いをすることも、しばしばだ。

かつて、被差別部落出身者の真摯な人権運動が「エセ同和行為」を生み出し、かえって差別を後押ししてしまったのと、よく似た図式だ。「同和は怖い」に続き「LGBTは怖い」と世間でささやかれる事態になることを、私たちLGBT当事者は危惧している。

参考ページ・ 「えせ同和行為」を排除するために 法務省

私たちが、多数派である異性愛者の中でもLGBTに寄り添う意志をお持ちの方々に求めたいのは、先述の「①差別主義者」だけでなく「②LGBT活動家およびそのシンパ」の道を外れた暴言・恫喝・脅迫もきっぱり拒絶していただくことだ。どちらもLGBTへの理解を阻害するという点では、同レベルである。

実は②に関しては、本心を言えば、「一部LGBT活動家とそのシンパ」と「一部」を入れた形で表記したかった。決してLGBT活動家すべてが悪いのではなく、暴言・恫喝を繰り返している一部の者たちを批判しているのだ、と。

しかし、その「一部」の暴言・恫喝を批判するLGBT活動家は、今現在、一人もいないのだ。中には、私がかつて尊敬していた活動家もいるのだが、すっかりオラつき集団に取り込まれてしまっている。暴言・恫喝が常態化しているというのに、仲間内から一人も批判者が出てこないのなら、それはすでにその集団が自浄作用を失い、カルト化しているということだ。

私は、LGBT活動界隈のオラつきを批判できるLGBT活動家が出てきてくれないかと、日々、待っているのだが、完全に待ちぼうけをくらっている。

以上、長々と、我々LGBT当事者の闘いについて、解説させていただいた。次回では、私が植村氏からいただいた回答をご紹介すると共に、反論を含めたお返事をさしあげたいと思う。読者諸氏にはもう少しおつきあいいただければ、幸いだ。

▼森 奈津子(もり・なつこ)
作家。1966年東京生。立教大学法学部卒。1990年代よりバイセクシュアルであることを公言し、同性愛をテーマにSFや官能小説、ファンタジー、ホラー等を執筆。ツイッターアカウント:@MORI_Natsuko
https://twitter.com/MORI_Natsuko

森奈津子編『人権と利権 「多様性」と排他性』 最寄りの書店でお買い求めください

森奈津子編『人権と利権 「多様性」と排他性』
amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0C5GCZM7G/

「週刊金曜日」植村隆代表への質問状 ── 安易な謝罪に疑問を感じて 森 奈津子

私が編者をつとめた『人権と利権』(鹿砦社、税込990円)は、おかげさまで5月23日の発売直後より話題の書となり、ネット書店では幾度も品切れと入荷を繰り返し、6月末に配信開始のKindle版をはじめとする電子書籍も、売れ行き好調と聞く。

寄稿や対談でご協力くださった方々と共に力を合わせ、俎上にあげたのは、弱者の人権保護を叫ぶ次の三つの勢力だ。

① 若年被害女性支援団体である一般社団法人Colabo。そして、若草プロジェクト(一社)、BONDプロジェクト(NPO)、ぱっぷす(NPO)。

② LGBTの人権のために闘うLGBT活動家とLGBT団体。

③ 在日外国人差別に対抗するために生まれた、旧レイシストをしばき隊(現C.R.A.C)。別名カウンター、ANTIFA。

出版妨害を警戒しての緊急出版だったが、抗議らしい抗議は、鹿砦社に届いた一通のFAXのみだったと聞く。
 
ところが、発売から一ヶ月近くが経過した6月19日、突然、Colabo代表の仁藤夢乃氏が、ツイッターで『人権と利権』の表紙を批判(ウェブ魚拓https://archive.md/jVcWu)。しかも、私をブロックした状態で、だ。

ちなみに、ツイッターで著名人がこのような名指しの批判をした場合は、それが「犬笛」の役割を果たし、手下のような有象無象が対象の人物を叩こうと群がり、ネットリンチ状態になるのが常ではあるが、どうしたことか、私のところには一人も批判者は来なかった。

[左]謎のタイミングでの『人権と利権』表紙批判ツイート。6月15日には参議院で四党(自・公・維新・国民)合意案でのLGBT理解増進法を通すべく、LGBT当事者である森が日本維新の会の参考人として答弁したことで、どこからか「叩き指令」でも出たのだろうか? [右]ブロックの壁の向こうであれこれ言われましても……(困惑)

それに続き、今度は、「週刊金曜日」が『人権と利権』の広告を掲載したことを仁藤氏に抗議されたとかで、植村隆代表が謝罪。その様子は、仁藤氏が6月27日に写真つきで誇らしげにツイート。

[左]全員がいい笑顔すぎて、正直、ジワりました[右]「週刊金曜日」誌面だけでなく、公式サイトでも謝罪

そして、植村氏は「週刊金曜日」におわび広告を出したうえで、コラム「ヒラ社長が行く」でもColaboに謝罪し、『人権と利権』を重ねて批判。

7月7日にはわざわざ兵庫県西宮市の鹿砦社を訪ね、旧知の間柄であった松岡利康代表に絶縁宣言。つまり「今後は広告掲載はお断り」ということだ。なんだそりゃ?(苦笑)

植村隆氏のコラム「ヒラ社長が行く」vol.223。仁藤氏に叱られてからはジャンピング土下座並みの素早い対応

植村氏の弱腰かつ非礼な対応に関しては、鹿砦社松岡代表が、次の記事で批判を展開している。

【緊急報告!】『週刊金曜日』6月16日号掲載の鹿砦社広告について──『金曜日』への筋違いの抗議に抗議し、一方的に「おわび」文を掲載した『金曜日』のメディアとしての自律性と主体性の喪失を批判します!

【緊急報告!】さらば、『金曜日』! 「私はあなたの意見には反対だ。 だがあなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」(ヴォルテール)『週刊金曜日』6月16日号掲載広告問題続報

また、ルポライターの黒薮哲哉氏も、「MEDIA KOKUSYO 」にて「週刊金曜日」とColaboを批判、植村氏と仁藤氏に質問状をメールしている。

『人権と利権』の書籍広告をめぐる『週刊金曜日』植村社長の謝罪、市民運動に忖度してジャーナリズムを放棄

『人権と利権』の「差別本」認定事件、Colabo代表・仁藤夢乃氏と週刊金曜日・植村隆社長に質問状を送付、具体的にどの箇所を問題視したのか?

『人権と利権』の「差別本」認定事件、週刊金曜日・植村隆社長から回答、Colabo代表・仁藤夢乃氏は回答せず

そして、こちらは、『人権と利権』で私と対談してくださったジャーナリスト・須田慎一郎氏の動画。人気You Tube番組「別冊!ニューソク通信」の一本だ。


◎[参考動画]【左派VS左派】仁藤夢乃・Colabo問題が原因で左派分裂!?リベラル本「週刊金曜日」が窮地に追い込まれた“お詫び騒動”とは?

『人権と利権』にご寄稿くださった三浦俊彦東大教授も、須田氏の動画をブログ「三浦俊彦@goo@anthropicworld」でご紹介したうえで、皮肉たっぷりにコメント。

広告:サラシ・ノゾキ・ヤラセ・オワビ・トリケシ
https://blog.goo.ne.jp/3qaiujrrwc87ph/e/1fb94a7b1a7d22037918360842a83629

黒薮氏に遅れて私も、コラム「ヒラ社長が行く」の中で特に理解に苦しむ点をピックアップし、植村氏に質問状をメールしたので、皆様にもご覧いただきたく思う。以下がその文面である。

*     *     *     *     *

植村 隆 様

 はじめまして。
 『人権と利権』(鹿砦社)の編者を務めました、作家の森奈津子と申します。
 突然のメール、失礼いたします。

 貴誌「週刊金曜日」が『人権と利権』の広告を掲載したことで、多くの抗議があり、また、Colabo代表の仁藤夢乃氏からの抗議に対しては植村様直々に謝罪されたとのことですが、残念ながら、私はツイッターでは仁藤氏にブロックされているため、他の方々からその「事件」をお知らせいただきました。
 仁藤氏にブロックされていることからもおわかりいただけるかと思いますが、私は仁藤氏から直接の抗議は受けておりません。
 そんな状況の中、私は「週刊金曜日」7月7日号掲載の植村様のコラム「ヒラ社長が行く」vol.223を拝読し、首を傾げざるをえませんでした。
 大変失礼ながら、理解不能な点だらけでしたが、お忙しいことと存じますので、以下5点に関し、質問をさせてください。

質問1
 コラム「ヒラ社長が行く」の中で植村様は、『人権と利権』を「一般社団法人『Colabo』の仁藤夢乃代表やLGBT関係者を誹謗中傷する書籍」と評されていますが、Colaboの会計に不明な点があることを指摘・批判するのは、決して誹謗中傷ではないと、私は考えます。確かにColaboが掲げる若年被害女性支援の理念は素晴らしいものです。しかし、だからといって、全面的に礼賛しなくてはいけないとなると、それは単なるカルトではないのでしょうか?
 一体『人権と利権』内のどの部分が仁藤夢乃氏への誹謗中傷であると、植村様はお考えになりますか?
 また、「この部分は誹謗中傷ではなく、正当な批判や論評」とご判断する部分がありましたら、ご教示いただければと思います。

 
『人権と利権』の表紙デザインに関してはこのような解釈も……

質問2
 植村様がコラム内でおっしゃっている「LGBT関係者の皆様」とは、どなたのことですか?
 「異性愛者関係者の皆様」「シスヘテロ関係者の皆様」という表現同様、「LGBT関係者の皆様」などという言葉は、私は見たことも聞いたこともございません。植村様は、同じ表現を、「週刊金曜日」のおわび広告でもされていますので、ケアレスミスのたぐいではなく、本気でそのような表現をされているのだと、私は判断しました。
 なお、私は90年代なかばにバイセクシュアルとしてカミングアウトした作家です。デビューは1991年ですが、それ以前には、会社員をしながら、ゲイ&レズビアン解放運動の末端で活動をしてきました(当時はLGBTなどという言葉はありませんでした)。その後も、東京都青年の家事件の抗議集会に参加したり、性的マイノリティ団体の会合に出席したり、団体が発行するミニコミ誌を購読したりしてきました。
 およそ35年前から性的マイノリティの運動に関わってきた私ですら、「LGBT関係者の皆様」などという表現は見たことも聞いたこともありません。『人権と利権』で誹謗中傷された「LGBT関係者の皆様」とは一体何者なのでしょうか?
 どうか、私が納得できる形でのご返答をお願いいたします。もし、可能であれば、その方々のお名前もご教示いただければ、幸いです。

質問3
 『人権と利権』の表紙デザインに関し、植村様のコラムには「同書の表紙には、Colaboのバスの写真。それが傷つけられているように見える」とありますが、実際には、バスの写真の前に置かれたガラス板が割れたデザインであると私は判断しますが、いかがでしょうか?
 また、ある方は次のようにツイートしています。

 「人権と利権」。Colaboバスが破壊されていると見間違えて糾弾しているアホが多い。実際は手前に配置されたガラスだけが割れてる。近年「不可侵と信じられてきたものをガードしているバリアが崩壊しつつあり、不可能だった議論もできるようになった」現状をよく表現できている優秀な作品だろう。
https://twitter.com/nekohachi1/status/1671080920219279365
(ウェブ魚拓)https://megalodon.jp/2023-0710-1752-13/https://twitter.com:443/nekohachi1/status/1671080920219279365

 他にも、バスの背後に巨大なレインボーフラッグが配置されていることから、「LGBTの人権を叫ぶ者たちが、女性の人権を叫ぶ者を抑圧している状況(=女性スペース問題)を示している」と解釈した方もいました。割れたガラスから「利を求める者たちがColaboに群がり、ピザを切り分けるようにColaboを切り分けようとしている状況」と解釈している方も、ネットで目にしました。
 デザインはひとつでも、解釈は様々です。植村様は、これを「傷つけられたバス」と解釈し、さらには、「ナイフでバスが傷つけられた事件は実際に起きており、それを想起させる」とまでおっしゃっていますが、それはいささかうがちすぎであり、印象操作であるとのそしりもまぬがれないのではないかと、私は愚考いたしますが……。
 なお、Colaboのバスが傷つけられた卑劣ないやがらせは私も存じあげていますが、それがナイフによる犯行であると、なぜ、植村様はご存知なのでしょう?……という些末な点は、置いておくといたしまして。
 植村様は、『人権と利権』表紙デザインに関してご自身とは違う解釈をされる方々に対しては、どうお考えですか? 愚かであると思われますか?
 あるいは、解釈は様々であるとご判断されますか? だとしたら、『人権と利権』の表紙デザインを悪意があるものと決めつけるのも、早計ではございませんか?
 その点をどうお考えであるのか、植村様の解釈をお聞かせいただければ、幸甚です。

質問4
 植村様は『人権と利権』に関し、「同書は、LGBTは『生産性がない』という趣旨の発言で批判された杉田水脈氏を繰り返し擁護する」と記されていますが、それのどこがいけないのでしょうか?
 拙稿「LGBT活動家としばき隊の蜜月はどこまで続くぬかるみぞ」では、杉田水脈議員批判が、立憲民主党の尾辻かな子議員(当時)の印象操作ツイートによる大衆扇動であることを、きちんと証拠を並べて論じました。まさに、植村様による批判「同書は、LGBTは『生産性がない』という趣旨の発言で批判された杉田水脈氏を繰り返し擁護する」というような、特定の人物を悪魔化して一切の擁護を受けつけない姿勢をこそ、私は批判しております。
 また、LGBT当事者である私が、LGBTの運動にしばき隊/C.R.A.C./カウンター/ANTIFAと呼ばれる過激な活動家が入り込み、LGBT当事者をおびやかしている現実を憂い、LGBTの運動に自浄作用を求めて、なにがいけないのでしょうか?
 LGBT当事者すらLGBTの運動を批判してはならないというのであれば、それこそカルトではないのでしょうか?
 その点について、ぜひとも、植村様のご見解をお聞かせください。

 
Colabo弁護団の太田啓子弁護士も森をブロック

質問5
 「ヒラ社長が行く」vol.223では触れられてはいないことですが、植村様のご見解をうかがいたい「事件」がございます。
 『人権と利権』で私と対談してくださった加賀奈々恵(ななえ)富士見市議に対し、Colabo支持者(しばき隊系活動家含む)から激しい集団ネットリンチがなされ、それは加賀市議が新型コロナで療養されている間にも続きましたが、これを植村様はいかがお考えですか?
 この集団ネットリンチには、Colabo弁護団の太田啓子弁護士も加わっていたと、私は聞き及んでおります。「聞き及んでおります」というのは、私はツイッター上では太田弁護士にブロックされているからです。つまり、太田弁護士からは私へは、一切の抗議はありませんでした。
 なお、植村様は把握されていることと存じますが、『人権と利権』では加賀市議は主に埼玉県のLGBT条例と女性スペースについて問題提起されており、Colaboや仁藤夢乃代表に関しては一切触れてはおられません。真っ向からColabo問題をとりあげ、批判したのは、ジャーナリストの須田慎一郎氏です。

 以上、お忙しいことと思いますが、ご返答をお待ちしております。
 まことに勝手ながら、お返事は一週間後の7月18日までにお願いいたします。

 2023年7月11日
 森奈津子

森奈津子編『人権と利権 「多様性」と排他性』 最寄りの書店でお買い求めください

森奈津子編『人権と利権 「多様性」と排他性』
amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0C5GCZM7G/

▼森 奈津子(もり・なつこ)
作家。1966年東京生。立教大学法学部卒。1990年代よりバイセクシュアルであることを公言し、同性愛をテーマにSFや官能小説、ファンタジー、ホラー等を執筆。ツイッターアカウント:@MORI_Natsuko
https://twitter.com/MORI_Natsuko