7・12「鹿砦社反転攻勢の集い・関西」、50名余の参加で盛況! 祝っていただくと共に、叱咤激励され、いろいろ語り合った集いでした。4・5東京、7・12関西と、二つの反転攻勢の集いの成功をステップに次の10年に向けて歩き出そう!

鹿砦社代表 松岡利康

かねてよりお知らせしていますように、去る7月12日、鹿砦社のホームグラウンド・西宮で開催された反転攻勢の集いに、50名余りの方が参加され成功裡に終了いたしました。

詳しいご報告は後日行うとして、4・5東京、7・12関西の集いを成功させ、多くの支援者によって鹿砦社、これが発行する『紙の爆弾』『季節』が支えられていることを、あらためて認識した次第です。

なんとしても生き延び、新型コロナによる閉塞状況を皆様と共に突破し全面展開に努めます!

挨拶する松岡
連帯の歌声を披露してくれたPaix2(ぺぺ)
病をおして遠路はるばる駆け付けてくださった、著名な精神科医・野田正彰先生

「名誉毀損」に名を借りた出版弾圧から20年 ── 今、静かな怒りを込めて振り返る

鹿砦社代表 松岡利康

朝日新聞(大阪本社版)2005年7月12日朝刊。松岡はこれを見てみずからの逮捕を知った。

しばらくして神戸地検の一団が家宅捜索─松岡連行にやって来た。 次々頁は、同 夕刊。神戸地検と朝日大阪社会部が連携し周到に準備されたスクープだった。

朝日新聞(大阪本社版)2005年7月12日朝刊

私たちにとって〈7・12〉という日は、決して忘れることができない屈辱のメモリアル・デーだ。もう20年が経ったのか……想いの一端を書き記す。

◆2005年〈7・12〉に何が起きたのか? 

2005年7月12日、野球開催時以外は閑静な兵庫県西宮市甲子園の住宅街が突然、早朝から大騒ぎとなった。配達されたばかりの朝日新聞を持って母親が血相を変えて階段を上ってきて私を起こし、「あんたが逮捕されるよ」と叫んだ。朝日新聞(大阪本社版)の一面トップ、この時点ではまだ会社名と私の名は出されてはいないが、「出版社」が鹿砦社で「社長」が私だとすぐに判る。自分の逮捕を新聞報道で知るという奇妙な体験をした。

この日は朝から東京出張の日だった。このことは前週事情聴取の際に主任検事の宮本健志検事(現在は退官し滋賀県で公証人)には言っていたので、これを見越して早朝から検察は動いた。やがて神戸地検の一団がピンポンと呼び鈴を鳴らす。「シャワーぐらい浴びさせろ」と言うほど少しは落ち着いていた。

自宅の家宅捜索が始まった。すでに多くのマスコミ記者とカメラマンらが自宅、会社を取り囲むように集まってきた。次いで近くの事務所に同行、事務所の家宅捜索が始まった。検察が持ってきた箱が足りなくて事務所にあった宅急便用の袋まで使うほど多くの資料等を押収していった。

1972年の会社設立関係の貴重な資料も押収され、今に至るまで出てこない。家宅捜索の途中で神戸地検に連行され、そこで逮捕を宣告され手錠を掛けられた。手錠を掛けたのは主任検事、宮本健志。 地元・西宮東高校から早稲田に進み検事になった男だ。事務所の家宅捜索の最中に会社関係者も駆けつけ、終了のサインをしたのは近くに住む経理の女性だった(今も勤めている)。経理の責任者は、会社に来る途中で事件を知り自宅に引き返したという。

同じ頃、東京支社にも家宅捜索が入った。家宅捜索は他の関係先にも及び、さらに事情聴取は大株主(当時)、製本所、倉庫会社にも、そしてトーハン、日販、大阪屋(現楽天)など大手取次3社にも及び、これ3社は簡単に応じ取引資料を提出している。日頃「言論・出版の自由」を守れと嘯くのなら断固拒絶して欲しかった。

そうして、昼前には神戸拘置所に移送、全裸にされケツの穴まで見られる“身体検査”後に独房に入れられた。今度は、くだんの逮捕劇をラジオ放送で聴いた ── 。

松岡逮捕後急遽発行された『紙の爆弾』2005年9月号
警察癒着企業アルゼを告発し弾圧の元になった4冊の本

この時点では、すぐに釈放されると安易に考え、まさか以後192日間も勾留されるとは思ってもいなかった。

山口組の本拠・神戸だが、当時の神戸拘置所にはヤクザの有名人はおらず、私の逮捕のニュースは拘置所内に広まったようで、風呂などで私の房を通るクリカラモンモンの入った人に「頑張ってや」と激励されたこともあった。

『週刊朝日』2005年7月29日号。スキャンダリズムの大先輩、『噂の眞相』岡留安則編集長が怒りを込めて検察の横暴を弾劾!
松岡が勾留された神戸拘置所の在る神戸市北区ひよどりの紹介をした朝日新聞2005年10月31日付け記事。偶然にも勾留中に掲載された。
保釈され、神戸拘置所の前に立つ(2006年1月20日夜)

◆朝日・平賀拓哉記者は逃げずに私と会え!

朝日新聞大阪社会部・平賀拓哉記者は、この前に数度取材に訪れ、資料や本などを多く持ち帰った。オモテはわれわれの出版活動を「理解」しているかのように振る舞い、ウラでは神戸地検特別刑事部・宮本検事と連携し、いや“結託”と言ってもいいだろう、密に連絡を取り合い「官製スクープ」をものにした。

こういうことを、大阪高検公安部長の要職にあり検察の裏金を告発し逮捕された三井環氏によれば「風を吹かせる」というとのことだ。その後、平賀記者は中国瀋陽支局勤務となり連絡が取れなくなったが、ある冤罪事件の記事を署名入りで寄稿していたことを見つけ、数年前に大阪に戻ってきたことがわかり、恩讐を越えて何度も面談を申し入れたが、本人からではなく広報部からそっけない拒絶のメールがあった。

こちらは人生一変したんだ、わかっとるのか!? メディア人として以前に一人の血の通った人間として対応すべきではないのか? 逃げ回らず出てきて話そうぜ!

神戸地検と連携して”官製スクープ”を仕組んだ朝日新聞大阪社会部・平賀拓哉記者。逃げ回らずに出てこい! 

この事件では、刑事裁判(神戸地裁‐大阪高裁)では懲役1年2月、執行猶予4年が確定、また民事訴訟では約600万円の賠償金が確定した。いずれも最高裁まで争ったが遺憾な結果になった。特に民事訴訟では、一審(東京地裁)300万円が控訴審(東京高裁)では倍額600万円になり最高裁で確定した。

一審判決を報じるテレビ画像
一審判決を傍聴した山口正紀さんのレポート(『週刊金曜日』2006年7月14日号)
言論弾圧は、日本で活動する外国人記者にも衝撃を与え記者会見に招かれた(2007年2月14日。東京有楽町・外国人記者クラブにて)

◆私を嵌めた者らに起きた“不幸”

この事件に蠢いた輩には、不思議なことに、のちに「鹿砦社の祟りか、松岡の呪いか」と揶揄されるように相次いで“不幸”が訪れている。

まずは、私を刑事告訴したパチスロメーカー大手「アルゼ」(現ユニバーサルエンタテインメント)の当時の雇われ社長の警察キャリア・阿南一成、耐震偽装企業との不適切な関係により辞任に追い込まれている。

弾圧当時のアルゼ社長・阿南一成が耐震不正企業との不適切関係により辞任(朝日新聞2006年1月19日朝刊)。阿南は元中国管区警察局長→参議院議員を経てアルゼ社長に天下り、公判でも出廷し告発本による「被害」について述べた。

私に手錠を掛けた主任検事・宮本健志は、徳島地検次席検事として栄転していたが、深夜泥酔して暴れ降格、懲戒処分されている。さらに、最近身内の衝撃的な事件に巻き込まれていることが発覚。宮本は現在、検事(最終任地は大阪高検)を退官し滋賀県で公証人に就いているということだが、某国立大学の工学部を卒業し一流企業に勤めていた実弟が凄惨なストーカー殺人事件を起こし懲役20年で服役中だという。裏付けを取ったが事実である。みずからが起こしたものではないとはいえ、宮本にとっては、深夜に泥酔して暴れたことどころか、人生最大の汚点である。おそらく在阪マスコミも知っていると思うが、事件が起きたのが四年前の2021年、このかん全く報じられていない。ふだん芸能人や著名人であれば、メディはこぞって大騒ぎするだろう。検事本人が起こした事件ではないとはいえ、宮本らにいたぶられた私としては不快感を覚える。

松岡に手錠を掛けた、地元出身の主任検事・宮本健志検事が、昇任にして赴任した徳島で泥酔して暴れ降格懲戒処分になった事件を報じる徳島新聞(2008年3月26日付け)

神戸地検特別刑事部長として事件を指揮した大坪弘道は、厚労省郵便不正証拠隠滅事件で逮捕・失職している。しばらく浮浪人だったが、今は弁護士として活動しているという。加入を認めた大阪弁護士会の見識を疑う。

弾圧を指揮した大坪弘道検事逮捕を報じる朝日新聞(2012年10月2日付け朝刊)

そうして、アルゼ(現ユニバーサル)の創業者オーナーだった岡田和生、海外で逮捕され、みずからが作り育てた会社から放逐されている。一時は高額納税者総合1位だったこともあるパチスロ長者だったが、今は実子らに裏切られ風前の灯だ。

岡田逮捕を報じるロイター通信電子版(2018年8月6日付け)

事件の関係者に次々と不幸が訪れながら、事件10周年にはまだ岡田は逮捕も追放もされていなかったが、やはり悪いことはできないな。フィリピンで政府高官に賄賂を贈ったりしてカジノホテル開業に向け精力的に活動している間に、東京の本社では息子や子飼いの雇われ社長、そして、あろうことか後妻らによってクーデターが画策され岡田は放逐される。

カジノ建設を狙うユニバーサル(旧アルゼ)による比高官接待を報じる朝日新聞(2012年12月30日付け)
クーデターによって、みずから育てた会社から放逐され愚痴る岡田(『週刊ポスト』2019年3月22日号)

こうしたことから思うに、人を嵌めた者はみずからも嵌められるということだろう。お天道様は見ている。「因果応報」とはよく言ったものだ。

一方私たちは、このかんは新型コロナで苦闘しているが、彼らが不幸に遭っている間にみなさん方と共に奇跡の復活を遂げた。誰もがもう復活はないとささやいていたそうだが、愚直に本業に取り組んでいれば、必ず浮かぶ瀬がある ── 20年前の弾圧以上の事件は滅多にないだろうから、これを乗り越えた私たちは、どのような困難をも乗り越えることができると信じている。勾留中は電話一本、メール一本、ファックス一枚もできなかったが、今はそれらは勿論できるし、自由に動き回ることができる。

[左上]弾圧10周年記念集会(2015年7月12日。地元・兵庫県西宮市)。[左下]弾圧10周年集会二次会。西宮冷蔵・水谷洋一社長が手配してくれた。[右]弾圧10周年記念集会に大学の後輩にして書家・龍一郎が贈ってくれた書

◆寄り添っていただいた、ジャーナリスト・山口正紀さん、主任弁護人・中道武美弁護士、民事訴訟を担当してくださった内藤隆弁護士らの死を悼む ──

この事件に対しては多くの方々に支えていただいた。特に、公判のたびに毎回東京から自費で傍聴に来られ秀逸な記事を最高裁決定が出るまで連続して『週刊金曜日』に書かれた山口正紀さん、主任弁護人を務めていただいた中道武美弁護士、対アルゼ民事訴訟を担当していただいた内藤隆弁護士が、いずれも20周年を待たずして相次いで亡くなられた。内藤弁護士は、なんと本年正月早々に亡くなられた。約四半世紀、東京での訴訟関係をお世話になった。

私も、山口さんや中道弁護士、内藤弁護士が亡くなられた歳を過ぎたり過ぎようとしている。思うところも多い。事件から20周年を共にすることができなかったことに、寂しさが募る。慎んでご冥福を祈り生前のご厚誼に感謝を申し上げたい。と同時にお三方のご遺志を汲み、私が、先の逮捕事件をはじめ長年の裁判闘争で身をもって培った、私にしか解らない生きた教訓を後世に遺していく作業に着手したいと考えている。合掌

【お知らせ】関係書籍として、一部品切れの本がありますが、『紙の爆弾2005年9月号』『パチンコ業界のアブナい実態』『パチンコ業界 タブーと闇の彼方』『アルゼ王国はスキャンダルの総合商社』『アルゼ王国の崩壊』『アルゼ王国 地獄への道』は僅かながら在庫あります。当時の雰囲気や弾圧の実態を知っていただきたく、ぜひご購読お願いいたします。

出版弾圧事件を記録した本、『パチンコ業界のアブナい実態』と、この続編『パチンコ業界 タブーと闇の彼方』

7・12「鹿砦社反転攻勢の集い・関西」をPaix2(ぺぺ)と共に祝い歌い語り合おう!

鹿砦社代表 松岡利康

これまで節目の集いにはPaix2に来ていただき共に祝い歌い語り合ってきました。今回もそうです。

奇しくも今年はPaix2結成25周年を迎えました。「プリズン・コンサート」と称する、全国の刑務所、少年院などでの獄内ライブも500回も越え、北は網走から南は沖縄のすべての刑務所を踏破、凄いです。もっと社会的に評価されるべきです。

4・5東京の集いでは、会場で歌うことはできないということで司会を務めていただきましたが、7・12はミニライブを行っていただきます。

7・12、多くの皆様方と共に、西宮インティ・ライミに結集し、共に有意義な時間を過ごそうではありませんか!

本年4・5の東京の集いで
鹿砦社創業50周年でも歌ってくれた
鹿砦社主催のライブで(大阪)
新聞記事
新聞記事

間近に迫った7・12「鹿砦社反転攻勢の集い・関西」に圧倒的に結集し、共に語り合い、共に苦境を突破しようではありませんか!! 参加できない方は、カンパでご支援ください!

鹿砦社代表 松岡利康

鹿砦社の出版活動を支持、支援される皆様──いよいよ7・12が間近に迫ってまいりました。

コロナ以前、私たちは、今回の集いの会場となるカフェ・インティライミにおいて、幾度となく、こうした集いを開催してまいりました。今回招くPaix2さんのライブを初めて行ったのも、『紙爆』10周年の集まりも、鹿砦社創業50周年の集まりも、インティライミでした。それが新型コロナによって休止を余儀なくされ、コロナ以降は開催できなくなってまいりました。加えて鹿砦社の経営苦境も重なりました。

しかし、それは世の中の多くの企業、個人もそうだったわけで、私たちだけではありません。それでも多くの企業、個人の経営者は頑張っておられます。私たちも、決してコロナのせいにするのではなく、前を見据え反転攻勢を勝ち取らなければなりません。かつて、落ち込んだり浮上したりしてきた私たちは、必ずや勝機を掴み復活する気概と自信はあります。

鹿砦社の出版活動を支持、支援される関西の皆様はぜひ、圧倒的に総結集し、やむなく参加できない場合は、カンパやご祝儀などでご支援ください。

鹿砦社創業50有余年、私たちは幾多の困難を乗り越えてまいりました。今、多くの皆様方のご支援により復活の緒に就きました。7・12の集いを成功させ、共に大道に躍り出ようではありませんか!

関西在住の多くの皆様方のご参加と、ご支持、ご支援をお願い申し上げます!

2025年7月8日
株式会社鹿砦社代表兼集い実行委員長 松岡利康

【追記】
直前となりましたので、今後の参加申込は、
まず「参加申込書」をファックスかメール(チラシに表記)にて送ってください。
会費は、当日払いとなります。

『紙の爆弾』2025年 8・9月号に寄せて

中川志大(『紙の爆弾』編集長)

東京都議選、そして参院選前の重要な時期にマスコミを席巻した元TOKIO国分太一の騒動。本誌校了時点で、彼が何をしたのかは明らかになっていないものの、これを「スピン」と見る声が相次いでいます。別のニュースを大々的に流すことで、権力にとって不都合な事態から大衆の関心を逸らせる「スピン報道」を疑う指摘がしばしばみられるようになりました。その点で、今月号で政治経済学者・植草一秀氏が解説する「令和の米騒動」の本質を隠す小泉進次郎農水相の“三文芝居”、そのどさくさ紛れの年金制度改悪、「103万円の壁」と「106万円の沼」、かき消されつつある企業・団体献金禁止と消費税減税。問題から目を逸らさない姿勢が求められます。また、そこに本誌の役割も見出しています。

今月号では、「遺伝子組換え米でつくる、飲む新型ワクチン」こと「ムコライス」について解説を試みました。問題は、これ自体に潜むmRNAワクチンと同様の危険性はもとより、コロナ・パンデミックを機に(ひょっとするとそれ以前から)日本人がかけられてしまった「ワクチンを打たないと病気になる」という洗脳です。そもそも製薬会社が“薬”よりも“ワクチン”の開発に積極的であるのはビジネス上の理由です。記事ではその点から、現代社会における医療の現実に迫るとともに、本来的に人間に備わっている免疫システムについても確認しています。

ところで、6月20日の「中身は言えない」ことを言っただけの日本テレビ社長会見。犯罪行為である「24時間テレビ」寄付金着服で会見を開かないところから、アリバイづくりの目的が明らか。都議選後の石丸伸二氏の会見で、ネット配信カメラをひたすら記者に向ける様子が話題になったものの、フジテレビも含めて取材者に批判的な反応を視聴者から引き出す狙いとして、やっていることは同じではないかと思われます。もちろん、メディア側が対抗策を持っていないことも問題です。

本誌発売日は参院選期間中。まともな論点が提示されるかが問題であるものの、この間、財務省のあり方を含めて「税」に注目が集まっているのは、悪い流れではないと思います。石破茂首相の「2万円選挙買収」は、受け取る人が自民党に投票すれば「買収」が成立する、という指摘があり、これが正解でしょう。

7月号で採り上げた「日本航空123便墜落」の真相究明を続ける青山透子氏インタビューには、“多方面”から大きな反響をいただきました。本誌記事は、参院選を前に青山氏や遺族の吉備素子さんへの言論妨害といえる佐藤正久・自民党参院議員の国会質疑に反論する形で、青山氏の活動の一側面を紹介したものです。7月4日発売の新刊『日航123便墜落事件 四十年の真実』(河出書房新社)が発売。本誌記事が同書を読むきっかけになれば幸いですし、青山氏の著作を読んだ方が、本誌を手に取るきっかけになれば幸いです。

さらに今月号では、5年前の7月18日に命を落とした俳優・三浦春馬の“不審死”について、究明活動を続けるファンの声を集めました。ほか、広島県の水を汚染する産廃処分場問題、米価格をさらに上昇させる“農薬”、そして権力の不正に大して“非開示”を許さない「情報公開制度」の“画期的判例”など、本誌でしか読めないレポートを多数お届けします。『紙の爆弾』は、全国書店で発売中ですので、ぜひご一読ください。

『紙の爆弾』編集長 中川志大

『紙の爆弾』2025年 8・9月号
A5判 130頁 定価700円(税込み)
2025年7月7日発売

「令和の米騒動」の正体 その裏で進む複数の危険事態 植草一秀
日本に野党はあるのか 自民党が権力を握り続けた「日本型民主主義」の真相 田中良昭
“投資の神様”ウォーレン・バフェットの光と闇 浜田和幸
攻撃開始後に政権支持率上昇 イスラエルが「イラン戦争」を始めた理由 広岡裕児
「ワクチンを打たないと病気になる」という洗脳 コメで作った新型ワクチン「ムコライス」とは何か 早見慶子
芸能・広告界の虚構の営業戦略「清純派女優」の終焉 片岡亮
民主主義国家における「秘密」とは何か「スパイ防止法」と憲法九条 足立昌勝
「横田空域」「米軍司令部移転」「PFAS」東京都の米軍基地問題を衝く 木村三浩
「行政の不法を隠す非開示は許されない」情報公開制度の壁を取り払う画期的判決 青木泰
5年を経ても抗議を続ける理由 三浦春馬“不審死”の真相究明活動 三川和成
三原本郷産廃処分場「産廃フリーパス」という広島県の惨状 さとうしゅういち
国内農業を守るためにすべきこと 米価格と農薬の語られざる関係 平宮康弘
ジャニーズ、スターダスト、そして松山千春「反省」しない芸能人と芸能プロ 本誌芸能取材班
亡国「自罠党」を葬り去るために 佐藤雅彦
シリーズ日本の冤罪 南馬込実母焼殺事件 片岡健
「名誉毀損」に名を借りた出版弾圧から二十年 松岡利康

〈連載〉
あの人の家
NEWS レスQ
コイツらのゼニ儲け 西田健
「格差」を読む 中川淳一郎
シアワセのイイ気持ち道講座 東陽片岡
The NEWer WORLD ORDER Kダブシャイン
【最終回】「ニッポン崩壊」の近現代史 西本頑司

◎鹿砦社 https://www.kaminobakudan.com/
◎amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0FFMHLY49/

7・12「鹿砦社反転攻勢の集い・関西」まで、1週間足らずとなりました。圧倒的なご参加、ご支援を重ね重ねお願い申し上げます!

鹿砦社代表 松岡利康

月日の過ぎるのは速いもので、今から20年前の2005年、『紙の爆弾』創刊から3カ月後、「名誉毀損」に名を借りて大坪弘道検事(彼は厚労省郵便不正事件により逮捕、検事失職)率いる神戸地検特別刑事部は、朝日新聞と連携し、松岡逮捕→鹿砦社潰しの挙に出ました。実際に、私の逮捕―長期勾留により、私は肉体的にも精神的にもずたずたにされ、私たちの出版社=鹿砦社は壊滅的打撃を受けました。誰もがこのまま沈むものと思っていたことでしょう。

ところがどっこい、自分で言うのも僭越ですが、瀬戸際にある時に強いのが鹿砦社です。多くの方々のご支援により復活することができました。逮捕から4年余り費やしましたが……。この時、取引先やライターさんらのご支援、ご協力がなければ、復活はできなかったでしょう。

復活したのは2009年秋、かの事件から4年余り経っていました。その後、勢いは加速し、逮捕前よりも良くなりました。実験的1000部ほど出した限定豪華本が即日完売、限定版なので増刷はできず、普及版(特別装丁版)を出したところ、これがブレイク、実売3万部以上のヒットとなりました。

以降、快進撃は続きました。コロナが襲来するまでは……。

新型コロナ以降、他の出版社や書店同様、再び奈落の底に落とされました。しかし、私たちはぺしゃんこにされてもへこたれません。「捨てる神あり、拾う神あり」で、熱心な読者の方々のお力で、青色吐息で生き残り、ふたたびの復活を目指しています。私たちは潰れません! 鹿砦社55年余りの歴史、『紙の爆弾』20年、『季節』10年の実績を踏まえ、必ずや復活を誓います!

そうした想いで、4・5「鹿砦社反転攻勢の集い」(東京・日本プレスセンター)を開催し、年度初めの慌ただしい中でも、100人超の方々が結集し叱咤激励をしてくださいました。

それを踏まえ、やはりホームグラウンドのある関西でもやるべしという皆様方からの強い要請で開催することにしたのです。

来る7・12、20年前のこの日、私は逮捕され、そして1週間後の7・12に「鹿砦社反転攻勢の集い・関西」を開催いたします。圧倒的なご参加、ご支持、ご支援をお願い申し上げます! 

本年4・5からコロナ苦境にありましたが、7・12を目指し多くの熱心な読者、支持者のお力をお借りし頑張り、ようやく復活への突破口を開こうとしています!
私たちはくたばりません! 必ずや復活いたします!

月刊『紙の爆弾』創刊20周年/唯一の反原発情報誌『季節』創刊10周年7・12「鹿砦社反転攻勢の集い・関西」まであと2週間に迫りました。圧倒的なご参加とご支援をお願いいたします!

鹿砦社代表 松岡利康

鹿砦社の出版活動を支援されるすべての皆様 ── 本格的な猛暑が襲来しました。平素は私たちの出版活動に多大のご理解とご厚誼、ご支援を賜り有り難うございます。 

7・12「鹿砦社反転攻勢の集い・関西」まであと2週間に迫りました。

私たちは、月刊『紙の爆弾』創刊20周年/『季節』創刊10周年に際し、去る4月5日東京日比谷の、わが国メディアの象徴である日本プレスセンターにて「鹿砦社反転攻勢の集い」を開き多くの方々にご参集いただき圧倒的な成功を収めました。これもひとえに皆様方のご支援があったからこそです。あらためてお礼申し上げます。

その成功を踏まえ、それに参加できなかった関西在住の支援者の皆様からの強い要望で急遽関西でも集いを開催することになり、目下総力を挙げて、7・12関西の集いの準備に取り組んでいます。関西在住の方はぜひご参加をお願いいたします。東京に負けず関西の意地と底力を見せつけようではありませんか!

これら2つの集いを機にコロナ禍以来の低迷状態を打破し再びベクトルを上向かせなければなりません。20年前の7月12日、『紙の爆弾』創刊から3カ月余りのち、「名誉毀損」に名を借りた出版弾圧で松岡の逮捕─長期勾留によって鹿砦社は壊滅的打撃を被り、それでも多くの方々のご支援により勝機を掴み復活することができましたので、今回も復活は優に可能だと信じています。

大きな節目を迎えた『紙の爆弾』『季節』ですが、今後の現実は厳しく、遺憾ながら両誌の版元の鹿砦社は、20周年、10周年を、新型コロナの波に飲まれた苦境の中で迎えなければなりませんでした。一時は巻き返したこともありましたが、私たちの非力と見通しの甘さで浮き沈みを繰り返しています。これまでご支援をいただいた皆様方には本当に申し訳なくお詫び申し上げます。

『紙爆』にしろ『季節』にしろ、このかん皆様方のご支援を賜り一号一号綱渡り状態で発行してまいりました。そうして迎えた4・5「鹿砦社反転攻勢の集い」は大成功を収めることができました。予想は厳しかったですが、皆様方のご支援でなんとかクリアできました。

そして迎える7・12 ── 財政問題はじめ、まだまだ当面する喫緊の諸問題を乗り越えないといけません。関西在住の方はなにとぞご参集ください。また、カンパやご祝儀などのご支援もよろしくお願いできれば幸甚です。現在好評裡に販売中の「セット直販」もお願いいたします。至急多くの浄財を集中的にお寄せください!

ことは急を告げています。非礼を承知でこのたびも皆様方に甘えてしまいますが、何卒事情ご賢察のうえご参加と、早急なご支援のほどよろしくお願い申し上げます。 

暑さ厳しき折り、皆様方のご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。 

『紙の爆弾』7月号に寄せて

中川志大(『紙の爆弾』編集長)

40年前の1985年8月12日に起きた「日本航空123便墜落」の再検証を求める世論が、ここ数年、あらためて高まっています。一方で4月10日、真相究明をリードしてきた元日航国際線客室乗務員の青山透子氏の著作に対し、自民党の佐藤正久参院議員が外交防衛委員会の質疑で「フェイク情報」であり「全国学校図書館協議会の推薦図書に選ばれているのはおかしい」などと発言。即座に青山氏と遺族の吉備素子さんが言論弾圧であるとして抗議声明を発表しています。そこで、今月号で青山氏にインタビューしました。現在の世論の盛り上がりのきっかけとなった故・森永卓郎氏は、墜落を自衛隊反対論に繋げないため日本政府が米ボーイング社に泥をかぶってもらい、引き換えに同85年のプラザ合意、翌年の日米半導体協定など、米国言いなりの政策を日本政府は呑まされ、戦後好調だった日本経済を低迷に向かわせたと指摘。その森永氏が称賛したのが青山氏の著作群で、彼女からは膨大な資料に向き合い事実を積み重ねる姿勢を感じました。

7月号では「川崎ストーカー」「立川小学校侵入」など、最近に起きた事件をいくつか扱いました。川崎では警察とマスコミの動きに焦点を当てた一方、立川では、この騒動を利用した「モンスターペアレント」のレッテル貼りを懸念しています。さらに、近年やたらと強調される「カスタマーハラスメント」(従順な消費者)と監視・管理社会の関係は、ジャーナリストの高橋清隆氏が指摘してきたところでもあります。教育現場に限らず、正当な要求が「モンペ」「カスハラ」扱いされて封殺される。すでに杞憂ではないかもしれません。

物価高騰、特に米の暴騰が、生活を直撃しています。ただし米については、小泉進次郎新農相が就任早々に備蓄米について「5キロ2000円」を打ち出しました。「古古米、古古古米で2000円は当たり前」また「できるのならもっと早くやれ」という声が聞かれるものの、実現すれば「レジ袋」で落とした評価が逆転、小泉首相の目も出てくるのでは。そもそも、小泉氏が次期首相アンケートにリストアップされ続けること自体が疑問でしたが、何らかの“筋書き”が見えてきそうです。さらに、米価以外の政策課題や不祥事が吹き飛んだ現状にも、違和感を禁じえません。

この「令和の米騒動」において、「家畜の餌」発言でさらに評判を落としたのが国民民主党・玉木雄一郎代表。本誌レポートのとおり、山尾志桜里・足立康史の両元衆院議員や、脱原発派・新型コロナワクチン懐疑派から変節した須藤元気・前参院議員ら、参院選比例区の候補者選定で国民民主党支持者からも反発の声がやみません。問題の「確認書」を読むかぎり、むしろ憲法破壊と原発推進こそ国民民主党の第一の目的なのではないかと思われます。

ほか7月号では、作家・広瀬隆氏によるディープ・ステート(DS)解説、大規模再エネ発電と電気自動車製造が農業に与える被害、2025年7月5日「大災害」説の真相など、今月も独自目線のレポートをお届けします。『紙の爆弾』は、全国書店で発売中です。未見の方も、ぜひご一読ください。

『紙の爆弾』編集長 中川志大

タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』2025年7月号

『紙の爆弾』2025年 7月号
A5判 130頁 定価700円(税込み)
2025年6月7日発売

青山透子氏インタビュー「日航123便墜落」真相究明に政治の言論封殺
トランプ大統領への“お土産探し”石破茂首相 東南アジア訪問の裏目的 浜田和幸
飛松五男解説 川崎ストーカー事件は警察の犯罪である
“原発ゼロ”から変節の石破政権を延命「原発推進党」という国民民主党の正体 横田一
両国ジャーナリストが語る インド・パキスタン対立激化が日本にもたらす大影響 片岡亮
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〈連載〉
あの人の家
NEWS レスQ
コイツらのゼニ儲け 西田健
「格差」を読む 中川淳一郎
シアワセのイイ気持ち道講座 東陽片岡
The NEWer WORLD ORDER Kダブシャイン
「ニッポン崩壊」の近現代史 西本頑司

◎鹿砦社 https://www.kaminobakudan.com/
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7・12「鹿砦社反転攻勢の集い・関西」にお集りを!

尾﨑美代子

7・12「鹿砦社反転攻勢の集い・関西」にお集りを! 私も発起人になっています。

私と鹿砦社の関係をお話します。鹿砦社の松岡氏は以前から知っておりましたが、2005年松岡氏が不当逮捕された時期にはほとんどつきあいはありませんでした。なので一番大変な時期に救援も支援も出来てませんでした。

ふたたび、知ることになったのは、3・11以降でしょうか。月刊『紙の爆弾』も読ませていただきました。そんなおり、鹿砦社から反原発季刊誌『NO NUKES voice』(2014年8月創刊。現在の『季節』)が発刊されました。3・11以降、釜ヶ崎の仲間と反原発、反被ばく問題に取り組んでいた私は気になって購入しました。

ところが、内容は、いわゆるミサオ・レッドウルフ氏率いる「首都圏反原発連合」(以下、反原連)関係の記事が大半でした。松岡氏は反原連に結構な額のカンパを送っていました。のちに聞いたところ、反原連に送ったカンパは、鹿砦社が信頼し、懇意にしている「たんぽぽ舎」にも流れていると勘違いしていたそうです。

記事の中でも極めつけはミサオ氏へのロングインタビュー、ロングとあるだけにかなりの紙幅でした。ミサオ氏はそこで、「被ばく」のひの字を一回も使わずに反原発を淡々と論じてました。ある意味、すごい「芸当」だと感心したものです。3・11以降は小泉純一郎だって反原発です。では、私たちはなぜ原発に反対するか? それは、被災者に住民に労働者に無用な被ばくを強い続けるからではないですか?

その後、ある事件をきっかけに反原連と鹿砦社は袂を分かつことになり、以降、鹿砦社の反原発誌は、反原発と同時に反被ばくを強く打ち出すようになりました。反原連と袂を分かつきっかけとなったのが、また衝撃的でした。その後、松岡氏、鹿砦社で、大々的に支援を始めることになった、カウンター内でのM君リンチ事件でした(筆者注・2013年東京新大久保、大阪鶴橋などで、在特会などによる、「朝鮮人殺せ」などとヘイトスピーチ[憎悪表現]を煽るデモが増えた。これに対してカウンター[対抗]行動を行う人たちがでてきた)。

じつは、偶然ですが、2013年鶴橋で行われたネトウヨらの差別的なデモ行進には、私もカウンターの一員として参加していました。M君はカウンターに最初から参加していました。私はその後、あることがきっかけで参加を止めてました。いわゆる鹿砦社のM君リンチ事件本に、私のそのいきさつを寄稿しています。関心のある方はぜひお読みください。

詳細は省きますが、その後、M君へのリンチ事件が発覚します。松岡氏らはM君への支援を始めます。その経緯もリンチ本でご確認ください。

私は特に、反差別、反権力を訴える方々が、リンチした側に付いたことに非常に驚き、M君裁判を傍聴するなどして支援してきました。

長々書きましたが、私は反原発や野宿者問題、そして冤罪事件などに関わっていますが、その中で、とりわけミサオ氏らの被ばくを矮小化、あるいは被ばくに反対する人たちを攻撃するような反原連の反原発運動に反対であることと、その反原連運動の延長線上にあるかと思いますが、次のターゲットであるカウンター行動に移ってきては、反差別、反権力を訴えながら、仲間・同志にリンチを加えた人たちを擁護することに絶対納得できず、鹿砦社に賛同してきました。松岡氏とは意見の違う点もあります。しかし、松岡氏と鹿砦社の「間違いがあったら、いつでも指摘してください」との対応が本当に素晴らしいと考えております。私もまた、死ぬまで間違いを指摘して欲しいと思っているからです。松岡氏とは意見の違う点もあります。しかし、松岡氏と鹿砦社の「間違いがあったら、いつでも指摘してください」との対応が本当に素晴らしいと考えております。私もまた、死ぬまで間違いを指摘して欲しいと思っているからです。

今回の集いは、『紙の爆弾』20周年、『季節』10周年の記念の集いです。私は『紙の爆弾』の「日本の冤罪」シリーズに執筆させて頂いたり、『季節』は編集委員で関わらせて頂いております。この2冊は、このような時代だからこそ、絶対続けていかなくてはと考えております。

どうぞ、皆さま、お集りください。また支援をお願いいたします。

参加できる方は尾崎までご連絡ください。
宜しくお願いいたします。

尾﨑美代子(おざき みよこ)
新潟県出身。大学時代に日雇い労働者の町・山谷に支援で関わる。80年代末より大阪に移り住み、釜ケ崎に関わる。フリースペースを兼ねた居酒屋「集い処はな」を経営。3・11後仲間と福島県飯舘村の支援や被ばく労働問題を考える講演会などを「西成青い空カンパ」として主催。自身は福島に通い、福島の実態を訴え続けている。
◎著者X(はなままさん)https://x.com/hanamama58

タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』2025年6月号

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