前回、述べたように、杉田論文は「生産性」という言葉の選択は不適切だったものの、決して差別的な内容ではなかった。むしろ、あそこから議論を進めてゆけば、有意義な問題提起になるはずだった。

しかし、しばき隊界隈活動家とLGBT活動家とマスコミはガッツリ手を組み、杉田水脈氏を悪魔化し、バッシングを続けた。

なお、マスコミは、デモ「杉田水脈の議員辞職を求める自民党本部前抗議」の背後に俗に「しばき隊」と呼ばれる暴言路線の運動体が存在することには、まったく触れなかった。それどころか、杉田氏叩きを扇動し、激化させた。それは、「保守女性議員の杉田水脈を叩きたい」「自民党を批判したい」「LGBTの味方としていい格好したい」という欲望ゆえに道を外れた報道のように、LGBT当事者である私の目には映った。蔑まれてきた者は、自然と用心深くなり、利用されればそのことに敏感に気づくものだ。長い間、蔑む側だった異性愛者の声を代弁し、しばしば同性愛を「気持ち悪いネタ」として消費してきたマスコミ人は、それを知らないのだろう。

杉田氏叩きは、まるで魔女狩りだった。それに異をとなえれば、同性愛者であってもネットリンチを受けた。しかも、リベラル気取りの異性愛者たちから、である。

平野太一氏はしばき隊の活動家であったことを明言

「あいつも差別主義者(=魔女)だ」と名指しされるのを恐れ、競うように杉田氏を罵倒する人々の群れ。それはまさに、教養があり理性的な「市民」ではなく、感情に突き動かされる無責任な匿名の 「大衆」であった。

そんな中でも、デモの呼びかけ人となったしばき隊界隈のゲイ活動家・平野太一氏のツイッター上の暴言は、特にひどいものだった。ここにいくつか並べてみよう。

「杉田水脈のアレに関して傷付いたとかは全くないけど自分の人生において邪魔な障害物をどかす感じかな〜」

「てめー最低だな。@miosugita」 ※@miosugitaは杉田氏のツイッターアカウントのIDであり、アカウント運営者である杉田氏側に表示されるメッセージであることを示す。

「クソ飼い主に頭撫でられて尻尾振ってるだけの無能な権力の犬」 ※杉田氏のツイートを引用リツイートする形で。

[左上]「障害物をどかす」……殺害予告ともとれる表現/[左下]他人を犬と呼びつつも「弱い犬ほどよく吠える」を実践するツイート/[右]平野、杉田に「てめー」 最低なのはご自身ではなかろうか?

極めつけが、何者かから殺害予告を受けた杉田氏に対する、次のリプライ。

杉田氏「北海道に旅立つ前に赤坂警察署に来ました。先日、自分はゲイだと名乗る人間から事務所のメールに『お前を殺してやる!絶対に殺してやる!』と殺人予告が届きました。これに対して被害届を出しました。警察と相談の上、一連のLGBTに関連する投稿はすべて削除いたしました。」

平野氏「そのまま一生LGBTについて言い出すな無駄な政治家の中身もねえ雑音うっさいんだわつでに(ママ)政治家も辞めろやダニが」

[左]杉田氏には殺害予告まで……/[右]殺害予告された被害者に「ダニ」とは人としていかがなものか?

そして、しばき隊界隈のオラつきに眉をひそめるLGBT当事者に対しては、彼は小馬鹿にしたツイートをしている。

「『私たちゲイは普通の生活がしたいだけなんです!放っといて!』 えーと、今回の抗議は他者に対して生産性がないと評価するような政治家に怒りを感じる人たちによるものなので、最初からあなたは関係ないんですよ。しゃしゃりお疲れでーす #0727杉田水脈の議員辞職を求める自民党本部前抗議 」

平野、一般ゲイに対しさすがに調子に乗りすぎの傲慢な発言

ずいぶんと下品で威勢のいいチンピラといった印象だが、実は平野氏、この連載が始まったら、ツイッターアカウントを削除してしまった。偶然なのか「逃げた」のかは存じあげないが、アカウントを登録しなおしてないところを見ると、ツイッターでの集団ネットリンチという運動手法を、みずから捨てたのだと思われる。あんなにノリノリだったのに……。

ところで、しばき隊の母体であり、平野氏の主な活動の場であった反原発団体・首都圏反原発連合(反原連)は、すでに2021年3月に解散している。

2020年10月に反原連のHPで発表された「ステートメント【活動休止のご報告】」と題された記事では、その理由を次のように述べている。

休止の理由としては、マンパワーの温存に限界があること、脱原発運動が市民運動の中心から外れてくるに従い寄付金が減少し、これまでの多岐にわたる活動内容に対し、運営資金の捻出が難しくなってきたことがあげられます。

……は? 資金難で活動休止? なんじゃ、そりゃ? 市民運動を手弁当で続けている団体や活動家なら、いくらだっているのに……? 案の定、ネトウヨからも「やっぱり、デモ参加には日当が出ていたのか!」とツッコミを入れられる始末。これは情けない……。

デジタル鹿砦社通信でも、反原連活動休止のニュースを次のようにとりあげている。

◎松岡利康&『NO NUKES VOICE』編集委員会有志 「ふたたび、さらば反原連!秋風に吹かれたゴミは歴史の屑箱へ!── 反原連の『活動休止』について」
【前編】(2020年10月8日)
【後編】(2020年10月9日)

また、2016年配信の「まぐまぐ」のメルマガでは、元パヨクの千葉麗子氏に取材したこんな告発記事もあった。ご参考までに。

◎MAG2 NEWS【書評】元アイドルが暴いた「反原発運動」の恐るべき実態(2016.5.9)
 
しょうもない団体に、しょうもない活動家。そして、彼らとつるむサヨクマスコミという図式。それは、反原発、反差別、LGBT、どれも同じ──というのも、反原連&しばき隊が関わっているから、当然のことだろう。

ところで、この原稿を書いている真っ最中、10月31日の衆議院議員選挙では、再三批判してきた立憲民主党の尾辻かな子氏、共産党の池内さおり氏は落選、自民党の杉田水脈氏は当選した。しぱき隊的なものはもう、メッキがはがれたということか。だとしたら、実にめでたいことである。(つづく)

 

▼森奈津子(もり・なつこ)

作家。立教大学法学部卒。90年代半ばよりバイセクシュアルであることを公言し、同性愛をテーマにSFや官能小説、ファンタジー、ホラーを執筆。『西城秀樹のおかげです』『からくりアンモラル』で日本SF大賞にノミネート。他に『姫百合たちの放課後』『耽美なわしら』『先輩と私』『スーパー乙女大戦』『夢見るレンタル・ドール』等の著書がある。
◎ツイッターID: @MORI_Natsuko https://twitter.com/MORI_Natsuko

◎LGBTの運動にも深く関わり、今では「日本のANTIFA」とも呼ばれるしばき隊/カウンター界隈について、LGBT当事者の私が語った記事(全6回)です。
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『暴力・暴言型社会運動の終焉』

繰り返しになるが、再度、引用させていただく。雑誌「新潮45」2018年8月号に掲載された、俗に「杉田論文」と呼ばれる論考「『LGBT』支援の度が過ぎる」を、立憲民主党のレズビアン国会議員・尾辻かな子氏は次のように要約し、ツイートした。

杉田水脈自民党衆議院議員の雑誌「新潮45」への記事。LGBTのカップルは生産性がないので税金を投入することの是非があると。LGBTも納税者であることは指摘しておきたい。当たり前のことだが、すべての人は生きていること、その事自体に価値がある。

しかし、杉田論文は、本当にそんな内容だったのだろうか? 一応、尾辻氏は杉田論文の該当部分「生産性がない」発言の誌面の画像をツイートしているが、ここで、その文面を抜粋してみよう。

例えば、子育て支援や子供ができないカップルへの不妊治療に税金を使うというのであれば、少子化対策のためにお金を使うという大義名分があります。しかし、LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり「生産性」がないのです。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか。にもかかわらず、行政がLGBTに関する条例や要綱を発表するたびにもてはやすマスコミがいるから、政治家が人気とり政策になると勘違いしてしまうのです。

……おわかりいただけただろうか? ここで言う「生産性」とは、同性愛者は子供を作らないということだったのである。

その言葉の選択自体は、私も適切であるとは思わない。「生産性」だなんて、まるで物のようではないか。かつて批判を浴びた男性政治家による「女性は産む機械」発言とどう違うのか? この点だけは、杉田氏も早いうちに「生産性という表現は不適切でした」と謝罪するべきではなかったか。

しかしながら、ゲイカップルは代理母を「利用」し(私は代理母ビジネスには批判的な立場ゆえ、あえてこのような表現を使わせていただく)、レズビアンカップルは男性から精子提供を受けないかぎりは、子供を作れない。異性である第三者の協力がないと自分たちの血を引く子を持つことができないカップルであるという点は、事実なのである。

尾辻氏のツイートに乗せられた著名人の一人、芥川賞作家・平野啓一郎氏も、杉田論文全文を読んでみたらどうか

そのような同性カップルに税金を投入すべきか? 投入すべきなら、一体どのような形で? また、その根拠は? ――という問題提起をしているのが、杉田論文だ。ならば、杉田氏に批判的な尾辻氏は、正々堂々とそれに答えるべきではないのか?

実際、杉田論文騒動をきっかけに、多くのLGBT当事者から「我々よりも子育て支援に税金を使うべき」との意見が出るようになった。しかし、その声を拾いあげた政治家やマスコミ人は、これまでにいただろうか?

そして、ここが最も注目すべき部分だが、尾辻氏が言うような、「すべての人は生きていること、その事自体に価値がある」か否かという点には、杉田論文はまったく触れてはいないのだ。つまり、尾辻氏のツイートの後半は藁人形論法であり、政敵に対する印象操作なのだ。はっきり申せば、尾辻氏のツイートは杉田論文の要約としてふさわしくない。

谷崎賞作家・星野智幸氏の性的少数派の友人知人の皆様は、杉田論文ではなく尾辻氏のツイートにより、死に追い込まれそうになったのでは?

あの要約ツイートが意図的であるのなら、汚いやり方であるし、本気でそう読み取ったのなら、失礼ながら、「読解力に問題あり」とのそしりを逃れられないのではないか。いずれにしろ、レズビアンを名乗って政治家を続けるのはご勘弁いただきたいところだが、いかがであろう?

いや、もしかしたら、尾辻氏はあまり深く考えずに、単に個人的な主張(にしては、いささか青くさいが)をツイートの後半にくっつけてしまったのかもしれない。好意的に解釈すれば、そのような可能性にも思い当たるだろう。

しかし、だ。実は、その直後に、杉田氏が尾辻氏のツイートを引用する形で問いかけをしたのに、尾辻氏はそれをスルーしたのである。なお、尾辻氏のツイートがきっかけでいやがらせや脅迫が殺到し、身の危険を感じた杉田氏は、後に自身のツイートを削除してしまっているため、2018年7月19日に記録されたウェブ魚拓(https://archive.ph/Oheeh)より、その文面を以下に引用する。

尾辻先生、税金を投入する=福祉を活用する人=社会的弱者です。LGBTの方々は社会的弱者ですか?LGBTの方々でも、障害者の方は障害者福祉を低所得者の方は低所得者福祉を高齢者の方は高齢者福祉を受けられます。年金も生活保護も受けられます。当たり前のことです(続く)

(続き)その点に於いて日本の中で何ら差別されていないし、また差別すべきではないと思います。納税者として当然の権利は行使できます。その上で、何かLGBTの方々だけに特別に税金を注ぎ込むような施策は必要ですか?

健全な議論のためにも、この問題提起は知られるべきでは?

ご覧のとおり、杉田論文要約ツイートに対するツッコミとも言える重要な問いかけであるのだが、尾辻氏はガン無視した。いや、重要な問いかけであるからこそ、無視したのかもしれない。

いやいや、政治家なのだから普段から引用リツイートやリプライの通知も多く、見逃してしまったのでは?――という擁護の声も出てくるかもしれないが、尾辻氏の「ガン無視」は、多くの人が指摘している。それでも尾辻氏は気づいてないというのか? 仮に本人が気づいてないのなら、秘書から尾辻氏に伝えるのが、秘書たる者の仕事ではないのか? なにしろ、あれだけの騒ぎを起こしたツイートなのである。

そして、今に至るまで、少なからぬ数のLGBT当事者が尾辻氏のツイートのおかしさを指摘してきたが、いまだに尾辻氏は彼らをも「ガン無視」なのである。

尾辻氏のツイートから、本当に杉田論文の内容が「すべての人は生きていること、その事自体に価値がある」と反論すべき内容だと信じたLGBT当事者は怒り、あるいは傷つき、中にはショックで泣いたと告白した者もいた。

杉田論文を読まないまま、しばきデモに参加してしまった母と中学生の娘。かえって教育に悪いのでは?

だが、杉田論文はLGBTの「生」や「存在」を否定するようなものでは決してなかった。ということは、その方々は、尾辻氏の言葉に怒り、傷つき、泣いたのである。

厳しいことを言えば、原典に当たらず140文字以下のツイートなんぞに脊髄反射するのが悪いのだが、過去に差別を受けて怒り、傷つき、泣いてきた方々に「アホ」のレッテルを貼るのは、あまりにも酷だろう。

なにはともあれ、尾辻氏がおのれの要約の恣意性を認め、杉田氏のリプライにきちんと対応しておけば簡単な話だったのである。まったくもって、無責任な話だ。

しかし、無責任なのは尾辻氏だけではなく、マスコミもそうだった。杉田氏に対し、一貫して「叩き報道」を続けたのである。

◎毎日新聞(2018.7.21)「『生産性なし』自民・杉田議員の寄稿が炎上」

◎朝日新聞(2018.7.23)「同性カップルは『生産性なし』 杉田水脈氏の寄稿に批判」

◎日本経済新聞(2018.7.31)「自民・杉田氏寄稿に批判相次ぐ LGBT『生産性ない』」

杉田論文を読まないまま、しばきデモに参加してしまった母と中学生の娘。かえって教育に悪いのでは?

まさか、報道に携わる者がそろいもそろって、「杉田論文」を読まずに批判していたのか? あるいは、全文を読んだにもかかわらず、「生産性」のひとことに拘泥しつづけ、主旨を読み取れなかったのか? それとも、各社の記者全員がブードゥーの呪術師にゾンビパウダー入りの茶でも飲まされて、思考停止に陥ったのか? だとしたら、大変お気の毒なことであり、同情を禁じえない。

なお、私は杉田氏を擁護してはいるが、支持者ではない。支持政党なしの私にとって、杉田氏は数多く存在する「いいところもあるけど、悪いところもある政治家」の一人でしかない。

その点は、読者諸氏にもしっかり心にお留めおきいただきたい。特に、杉田氏のお取り巻きと化して、氏を「水脈姐」と呼んでキャッキャウフフしながら馴れ合っている保守派女性の一人とみなされてしまったら、鳥肌が立つというものである。私の望む百合の園は、あのような形ではない。断じて、だ。

最後に、フェアな姿勢で杉田論文全体を論じたトランスジェンダー当事者・神名龍子女史によるブログ記事をご紹介し、今回は筆を擱きたい。

◎神名龍子「杉田論文についての考察」 https://www4.hp-ez.com/hp/eon/page55/8

(つづく)

 

▼森奈津子(もり・なつこ)

作家。立教大学法学部卒。90年代半ばよりバイセクシュアルであることを公言し、同性愛をテーマにSFや官能小説、ファンタジー、ホラーを執筆。『西城秀樹のおかげです』『からくりアンモラル』で日本SF大賞にノミネート。他に『姫百合たちの放課後』『耽美なわしら』『先輩と私』『スーパー乙女大戦』『夢見るレンタル・ドール』等の著書がある。
◎ツイッターID: @MORI_Natsuko https://twitter.com/MORI_Natsuko

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『暴力・暴言型社会運動の終焉』

しばき隊が提案し、東京レインボープライドが乗ったデモ「杉田水脈の議員辞職を求める自民党本部前抗議」。

多くのLGBT当事者は、ツイッター上で流れてきた現場の写真を見て初めて、そのデモの異様さを把握した。

杉田氏の顔写真を引きのばし、醜悪に加工したり、侮蔑的な言葉を書き加えたプラカード――まさに悪魔化である。と同時に、呆れるほど幼稚なセンスだ。小学生が音楽の教科書のベートーベンの肖像に落書きするのと大差ないお子様マインドだろう。

あるいは、銃のスコープで杉田氏の顔を狙うデザインのプラカード。これは、しばき隊界隈の活動家・谷口岳氏がコンビニのネットプリントを利用して配布したものだが、かっこいいとでも思ったのだろうか?

中二病患者は自分が中二病であることに気づかないという証明をしていただき、その羞恥プレイめいた自己犠牲の精神には敬服するばかりである。

しばき隊界隈でご活躍のカメラマン秋山理央氏も実況ツイート

抗議デモには、「FUCK」と書かれたレインボーフラッグも登場した。

過去に東京レインボープライドで、立憲民主党が性的多様性のシンボルであるレインボーフラッグに党名を入れた小旗を用意し、LGBT当事者から「我々の誇りであるレインボーフラッグに軽々しく党名を入れるとは、非常識で身勝手だ」と批判された事件を把握していれば、とてもできないことだろう。

それと、中指を突き立ててポーズをとるデモ参加者の写真は……会場の片隅で「下品」と「中二病」の博覧会でも開催していたのだろうか?

[左]デモで中指を立てる女性。海外のスラムでやったら殺される可能性が高いポーズ。[右]しばき隊界隈のゲイ活動家、ハスラーアキラこと張由紀夫氏もデモの準備に余念がない

滑稽だったのは、薄汚い格好にだらしない髪型の中高年男性のデモ参加者たちの姿に、LGBT当事者から困惑の声があがったことだ。

「あの人たちがゲイ?」

「違うでしょ……?」

「どうせ、動員されたパヨク活動家だろ!」

――そう。それはまさに「これぞ、人生を運動に捧げ、気づかぬうちに浮世離れしてしまい、外見に気を使わなくなったサヨク活動家のおじさん」というサンプルのごとき方々だったのである。

これはべつに、LGBT当事者を称賛してサヨク活動家をコケにしているわけではない。

同じ男性でも、ゲイは異性愛者と違って出会いの機会が少ない分、なにかと小綺麗にしている。今は出会い系アプリがあるとはいえ、大勢のゲイに自分の姿を見てもらえる機会ともなれば、そのファッションには気合が入るというものだ。

体だって、トレーニングで造りあげている者は珍しくない。そんな男たちは、Tシャツ一枚であっても、おのれの美しい筋肉をアピールできるデザインを選ぶ。

デブ専ゲイ受けを狙った体型のゲイでも、髪を短く刈り、男らしさを演出するものだ。

あえて無精髭で野郎っぽく見せても、髪は清潔に保つのがスタンダードであり、薄汚いファッションにボサボサの髪型なんて、絶対にありえない。

つまり、ゲイばかりが集まる場所には、緊張感に欠けただらしない格好をした男など、まず、一人もいないのだ。

女性政治家の顔を怪獣ダダと同一視してdisる見目麗しき殿方

あるとき、私は、ゲイの友人に訊いた。

「なんで、マッチョ系ゲイって、しゃべるとオネエなの?」

彼はこたえた。

「あれはね、マッチョの中身がオネエなんじゃなくて、その反対なの。オネエが男にモテたくてトレーニングをした結果、見かけだけはマッチョになったってだけなの」

……オネエであっても、男にモテたくて、マッチョになる。中身はオネエのままで。

それほどまでに、ゲイは「モテ」に重点を置き、老いも若きもイケてる男であろうとしている。

ゆえに、ゲイやゲイの生態を知るレズビアンやバイセクシュアルは、あのこ汚い格好の中高年を見て、ピンときたのだ。彼らは異性愛者だ、と。

ダサいならダサいで、それをファッションにまで高めるのが、長年アンダーグラウンドの存在とされてきた同性愛者の余裕であり、誇りなのだ。

ダサいけどキッチュでおしゃれで華やか。それは、ドラァグクィーンに象徴されるキャンピィ文化であり、しばき隊界隈は、残念ながらそれを理解していないし、身につけてもいない。

オネエはヒステリックな口調さえ、第三者から見て笑える「芸風」に変える。そうやって、自分を客体化して見る訓練ができているのだ。

反面、しばき隊界隈のヒステリックは、本気のヒステリックだ。ゲイのように、悪口を皮肉と笑いでくるんで提示してみせる知恵も能力もない。

ツイッター上で気に食わない者を集団ネットリンチし、根性がある批判者はみんなそろって予防ブロック。仲間内でエコーチェンバー現象を起こし――となると、次は当然、カルト化が待ち受けている。

野間易通尊師による「俺は神」とのありがたいお言葉

C.R.A.C.代表の野間易通氏に「尊師」というあだ名がついたのは、もちろん、地下鉄サリン事件他の凶悪犯罪を起こしたオウム真理教の教祖・麻原彰晃になぞらえてのことであり、つまり、しばき隊界隈の狂信性、カルト性は、とっくにウォッチャー各位に読み取られていたということだ。

世界中のゲイとレズビアンは、なぜ、デモではなくパレードという形で人権を訴えているのか?

それは、同性愛者が「けがらわしい異常者」「気持ち悪い変態」とあからさまに罵られ、蔑視されてきた歴史的事実と、無関係ではない。

自分たちに向けられてきたヒステリックな罵倒――それを相手に返したくはない。それを発する者がどんなに醜悪に見えるか、身にしみてわかっているからだ。

ゆえに、パレードという形で自分たちの存在を社会にアピールし、ハッピーで楽しい祭典に異性愛者たちを巻き込む形で、理解と共生を求めてきたのだ。

しかし、しばき隊/ANTIFA/カウンターは、LGBTを差別してきた異性愛者と同じ、ヒステリックな罵倒に依存している「正義中毒患者」だ。

ゆえに、いくら蔑視されても誇り高く生きてきたLGBT当事者が、彼らの姿に嫌悪感をあらわにするのも、当然のこと。

[左]コンビニプリントを利用して配布されたプラカード画像(作・谷口岳)[右]安易に鉤十字を使いたがる幼児性はいかがなものか

デモの性質に気づいたLGBTは、疑問を感じ、そして、LGBT活動家が暴力的な運動体と共闘している事実を把握する者も次第に増えていったのである。

「LGBT活動家がしばき隊と共闘しているだなんて、我々の印象が悪くなる」

「これまでしばき隊が起こした暴力事件や性犯罪の被害者を踏みつけにするのか?」

「そんなLGBT活動家が偉そうに我々の代表ヅラするな」

それらの批判は、後に何度も何度も繰り返され、「杉田水脈の議員辞職を求める自民党本部前抗議」は代表的な「LGBT運動の悪しき例」として蒸し返されることになったのである。(つづく)

堅実な生活を営むゲイ当事者、つよし・おすとらこん氏のデモ批判ツイート。活動家ではない一般のLGBT当事者の真っ当な感覚がここにある

 

▼森奈津子(もり・なつこ)

作家。立教大学法学部卒。90年代半ばよりバイセクシュアルであることを公言し、同性愛をテーマにSFや官能小説、ファンタジー、ホラーを執筆。『西城秀樹のおかげです』『からくりアンモラル』で日本SF大賞にノミネート。他に『姫百合たちの放課後』『耽美なわしら』『先輩と私』『スーパー乙女大戦』『夢見るレンタル・ドール』等の著書がある。
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タブーなきラディカルスキャンダルマガジン『紙の爆弾』11月号!

『暴力・暴言型社会運動の終焉』

2018年7月27日19時、怒りに燃えた5千人の群衆が、永田町の自民党本部前に集結した。

ただし、5千人というのはあくまでも主催者発表であり、実際に現場に見物に行ったあるゲイは、証言した。

「あんな狭いスペースに5千人も集まれるわけないじゃない! 千人もいなかったわよ。せいぜい数百人がいいところね」

――主催者発表、ずいぶんと人数を盛ったものである。

事の発端は、自民党の杉田水脈衆議院議員が雑誌「新潮45」8月号(7月18日発売)に寄稿した論考「『LGBT』支援の度が過ぎる」で、同性愛者を「生産性がない」と表現したことだった。それに憤った人々が、抗議のために自民党本部前に集まったのだ。

しかし、それだけでは、あんな騒ぎにはならなかったはずだ。

当時、「新潮45」の実売数は1万部前後であったと聞く。なのに、抗議デモに5千人(主催者発表)も集まるか?

デモに参加した方たちに問いたい! あなたたちの中に、過去に「新潮45」を一度でも購入したことがある人は、一体、何人いる? 自慢ではないが、私は一度もない!……すみません。

これは、ほとんど世間では知られてはいないことだが、実は立憲民主党のレズビアン衆議院議員・尾辻かな子氏がツイッターで煽ったのが、あの騒ぎの直接の原因だったのである。

ツイートの文面は次の通り。

杉田水脈自民党衆議院議員の雑誌「新潮45」への記事。LGBTのカップルは生産性がないので税金を投入することの是非があると。LGBTも納税者であることは指摘しておきたい。当たり前のことだが、すべての人は生きていること、その事自体に価値がある。

実はかなり意図的な要約である尾辻かな子氏のツイート

まーた、立憲民主党かーいっ!

しばき隊/ANTIFA/カウンター界隈主催のデモやイベントに参加した過去がある有田芳生参議院議員、石川大我参議院議員、ひわき岳杉並区議らが所属する、立憲民主党である。

有田先生、レイシストをしぱきたい方々とパチリ

デモに参加する石川大我氏の背後にはANTIFAの旗

誇らしげにANTIFAデモ参加動画をツイートするひわき岳氏

親しい運動仲間であることがうかがえる平野氏と野間氏のやりとり

そして、尾辻議員のツイートに続き、しばき隊の母体である反原発団体・首都圏反原発連合(反原連)のゲイ活動家・平野太一氏と、C.R.A.C.(旧レイシストをしばき隊)代表の野間易通氏が、ツイッターで次のようなやりとりをしていたこともまた、世間ではほとんど知られていない。

野間氏「TRP方面の人さそってデモもやらない? 杉田名指しの」

平野氏「どんどんやりましょう!」

TRPとは、連載第1回でも言及した日本最大のLGBTイベント・東京レインボープライド(TOKYO RAINBOW PRIDE)の略称だ。

ここ2年は新型コロナ流行の影響で、オンラインでの開催だったが、2019年には、パレード参加者が初めて1万人を超え、2日間のイベントの総動員数は約20万人にもなった。

平野氏は「しばきマインド」がギュッと濃縮された次のような暴言ツイートでデモを呼びかけた。

「主催はないデモ」を呼びかける平野太一氏

「差別しか能のないゴミ議員を俺らの税金で食わすな。議員辞職しろと自民党本部に抗議しましょう。」

「27日(金)19時~自民党本部前。」

「各々でお好きに広めちゃってください。」

「主催はないので #0727杉田水脈の議員辞職を求める自民党本部前抗議 とかまあなんとかそんな感じで適当に広めてください。」

え? 「主催はない」?

後に「主催者発表で5千人」と報道されたデモなのに、主催はない?

小学生でも理解できる矛盾ではありませんか?

中学生ぐらいになれば「あんたがデモを呼びかけてるのに、なんで当のあんたが『主催はない』なんて言ってるの?」ぐらいのツッコミは入れられるだろう。

うーん……。デモを呼びかける一方で「主催はない」と自ら断言――これって、「抗議のために市民が自発的に集まった」という体裁にしたいからですよね? ぶっちゃけ、無責任すぎやしませんか?

だいたい、このデモ、許可申請書を警察に提出しているのですか? 提出しているのなら、平野さん、あなたが主催ですよね?

反対に、届け出をしてないのに警察にお目こぼしされているのなら、それ、以前から一部の良心的左翼が指摘してきたように、しばき隊界隈が実は体制側とつながっている証左ではないのですか? どうなのですか?

それに「差別しか能のないゴミ議員を俺らの税金で食わすな」ですって?

お下品ですこと!

こんなツイートを見たら、普通の感覚なら「このデモ、やべぇやつだ!」と気づくというものです。

しかし、東京レインボープライド公式アカウントは次のようなツイートでデモを呼びかけたのである。

しばき隊との共闘を呼びかける東京レインボープライド(TRP)

杉田水脈衆議院議員(自民党)が『新潮45』に寄稿した論考「『LGBT』支援の度が過ぎる」に対し、7月27日に自民党本部前で実施される抗議活動に連帯し、東京レインボープライドも参加します。共に抗議の声をあげましょう。#0727杉田水脈の議員辞職を求める自民党本部前抗議

……アホなの? 

ねえ、LGBT活動家って、アホなの?

そして、そんなにしばき隊が好きなの? 

もう、なにがあっても離れられないの?

そのデモ、明らかに地雷だよね? わからないの?

まあ、地雷というものは、わからないから踏んでしまうものではあるが。

ちなみに、その地雷、デモの真っ最中には爆発しなかった。

しかし、後に、しばき隊界隈活動家とLGBT活動家の足元でバンバン爆発することになる。

そのデモは、いわゆる「黒歴史」と化したのであった。(つづく)

 

▼森奈津子(もり・なつこ)

作家。立教大学法学部卒。90年代半ばよりバイセクシュアルであることを公言し、同性愛をテーマにSFや官能小説、ファンタジー、ホラーを執筆。『西城秀樹のおかげです』『からくりアンモラル』で日本SF大賞にノミネート。他に『姫百合たちの放課後』『耽美なわしら』『先輩と私』『スーパー乙女大戦』『夢見るレンタル・ドール』等の著書がある。
◎ツイッターID: @MORI_Natsuko https://twitter.com/MORI_Natsuko

◎LGBTの運動にも深く関わり、今では「日本のANTIFA」とも呼ばれるしばき隊/カウンター界隈について、LGBT当事者の私が語った記事(全6回)です。
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タブーなきラディカルスキャンダルマガジン『紙の爆弾』11月号!

『暴力・暴言型社会運動の終焉』

旧レイシストをしばき隊(現C.R.A.C.)、カウンター、ANTIFA等と呼ばれる反差別運動に関わる者たちを、私は「反差別チンピラ」と名づけた。単に自分たちを批判しただけの無辜の市民をも彼らはツイッター上でネットリンチの標的にし、暴言、恫喝を繰り返してきたからだ。

 

旧しばき隊代表の有名なヘイト発言

彼らの「オラつき」はとどまるところを知らず、マイノリティ当事者が標的になることも少なくない。たとえば、カウンターを批判した在日コリアンの方々にまで反差別チンピラ諸氏は暴言を吐き、さらにはそれを正当化するために、彼らをなりすまし認定、つまり偽コリアン扱いし、民族の誇りを深く傷つけ、いかんなく集団ネットリンチの標的にしたのである。

もしや、彼らしばき隊/カウンター界隈の「反レイシズム」のスローガンは、なにかの冗談なのだろうか? いつぞやは、「No Hate, No Life(ヘイトがないと生きていけない)」だの「Fight for Racism(レイシズムのために闘う)」だのというスローガンを掲げたメンバーが、ウォッチャー各位に「かっこつけて無理に英語表現にするからボロが出る」と失笑されていたが、あれこそが彼らの隠された本音だったのだろうか?

[左]「ヘイトがないと生きていけない」、[右]「レイシズムのために闘う」

そんなしぱき隊/カウンター界隈がLGBTの運動に「寄生」したら、同じようなことをするにちがいない――と数年前、バイセクシュアルである私は危惧したが、それはまったくもって「案の定」であった。

私が「しばき隊のような暴力的な勢力はLGBTの運動には必要ない」という主旨のツイートをすれば、反差別チンピラ諸氏は「暴力的な勢力などない!」「しばき隊などという団体は存在しない! デマを流すな!」と、自己紹介よろしく暴力的なリプを集団でかましてくるのである。

捨て身のギャグなのだろうか?

性的マイノリティの味方を気取りながらも、自分らに従わない当事者は全力でバッシングし、つるしあげるのだから、笑わせる。なんという醜悪な全体主義であろう。多様性もなにも、あったものではない。

やがて、いい歳してネットで集団いじめをしている彼らを、私は新たに「中年紅衛兵」と名づけるに至った。

彼らに言わせれば、「被差別者当事者であっても差別主義者の可能性はある」「運動の邪魔だから潰す」だそうである。そんな本末転倒なことを匿名でうそぶいてる間に、身バレして消えたり、あるいは、ツイッター運営に悪質アカウント認定されて永久凍結され、私を潰す前に自主的に消えてゆくのである。

捨て身のギャグなのだろうか?(二回目)

[左]発言者は身バレ済みの僧侶の異性愛者男性 [右]匿名掲示板5ちゃんねるでは、森に対する集団いやがらせが呼びかけられた

 

ANTIFAのTシャツを着用する共産党・池内さおり氏と吉良よし子氏

ここで特筆すべきは、私や他のLGBT当事者がしばき隊界隈の異性愛者たちに不条理にも「レイシスト」「差別主義者」のレッテルを貼られ、卑劣に叩かれていても、LGBT活動家たちは完全に見て見ぬふりをしていることであろう。

これは、一体、どうしたことか? いくらなんでも、アクティビストを名乗る者が腰抜けすぎやしないか? LGBT同胞が異性愛者に集団でいやがらせされているのに、LGBT活動家が完全スルーとは何事ぞ!

ただ、まあ、すでにLGBT活動家がしばき隊界隈と共闘しているのは、私も把握してはいた。

LGBT活動家は、大抵、立憲民主党、日本共産党、社会民主党とつながっているうえ、中には正式な党員もいる。ゆえに、なんでもかんでも自民党批判につなげて無理筋の自民批判ツイートを繰り返すLGBT活動家も珍しくない。

また、しばき隊界隈が野党三党と強固につながっていることは、ウォッチャーの間では周知の事実だ(マスコミはひたすら隠しているが)。ネットで画像検測すれば、しばきイベント(笑)に実にいい笑顔で参加している野党の先生方の写真がザクザクヒットする。

[左]反差別デモ・東京大行進(2013年)で、しばき隊関連団体・男組組長の故高橋直樹氏と並ぶ共産党の小池晃氏 [右]小池晃氏が手にする横断幕には「TOKYO NO HATE」の文字

[左]池内氏、吉良氏が参加した「ブルドーザーデモ」では、安倍首相(当時)のマスクを生首のように扱った [右]ブルドーザーで安倍首相のマスクを轢く猟奇的パフォーマンスには、後に批判殺到

ところで、日本最大のLGBTイベント「東京レインボープライド」の名は、報道等で耳にした方も多いと思う。これは、簡単にご説明すれば、「世界各国、日本各地で開催されている性的少数派の人権を訴えるLGBTパレードの東京版」といったあたりか。

パレードでは、LGBT団体やLGBT関連ショップ・企業の華やかなフロート(山車)が徒歩の参加者と共に公道上のコースをたどり、歩道には多くの見物人が集まる。その中には、しばき隊界隈LGBT団体「TOKYO NO HATE」のフロートも出て、共産党の元衆議院議員・池内さおり氏の姿も見られた。

立憲民主党、共産党、社民党の「手先」という点では、LGBT活動家もしばき隊/カウンター系活動家も、同じ穴のむじななのである。

[左]東京レインボープライドでは、しばき隊界隈文化人・香山リカ氏と共産党・池内さおり氏がツーショット! [右]東京レインボープライドにTOKYO NO HATEのフロートで参加する池内さおり氏

そんな彼らのLGBT差別反対運動の頂点が、雑誌「新潮45」に掲載された杉田水脈氏の論考の中のLGBTに対する「生産性がない」という表現に端を発したデモであろう。

2018年7月27日19時から実行された「杉田水脈の議員辞職を求める自民党本部前抗議」。それは、巨大な尺玉の花火ごとく、夏の宵に花開いた「しばきの華」であった。

ただし、人生同様、社会運動も、山があれば谷もある。

大いに盛りあがって絶頂に達し、自民党本部前で爆発したLGBTの反差別デモは、それがしばき隊界隈主導であり、暴力的であったと判明したがゆえに、すぐさまヒュルルンと一気にしぼみ、多くの一般LGBTは賢者タイムに入り、「しばき」にはピクリとも反応しなくなったのである。いまだ、しばき行為を前にギンギンに屹立しているものは、しばき隊界隈と共闘を続けるLGBT活動家のジメジメと湿った闘志だけであろう。(つづく)

 

▼森奈津子(もり・なつこ)

作家。立教大学法学部卒。90年代半ばよりバイセクシュアルであることを公言し、同性愛をテーマにSFや官能小説、ファンタジー、ホラーを執筆。『西城秀樹のおかげです』『からくりアンモラル』で日本SF大賞にノミネート。他に『姫百合たちの放課後』『耽美なわしら』『先輩と私』『スーパー乙女大戦』『夢見るレンタル・ドール』等の著書がある。
◎ツイッターID: @MORI_Natsuko https://twitter.com/MORI_Natsuko

◎LGBTの運動にも深く関わり、今では「日本のANTIFA」とも呼ばれるしばき隊/カウンター界隈について、LGBT当事者の私が語った記事(全6回)です。
今まさに!「しばき隊」から集中攻撃を受けている作家、森奈津子さんインタビュー

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