浅野健一さんの “一人芝居” ── [私的総括]破綻した出版差し止め仮処分問題

鹿砦社代表 松岡利康

既報のように、浅野健一さんが企図した辻井彩子・著『石ころの慟哭 山上徹也・奈良地裁裁判の私記』(あけび書房・刊)に対する出版差し止め(浅野さんの仮処分申請書では「出版禁止」)仮処分申し立てが破綻いたしました。これについて、このかん私見を述べて来た身として、私なりの「総括」を行っておきたいと思います。

左が浅野健一・著『石ころを石礫に』(三一書房・刊)、右が辻井彩子・著『石ころの慟哭』(あけび書房・刊)

〈1〉簡単な経緯

去る4月3日、普段はあまり見ない浅野さんのFacebook(以下FBと略記)を偶然見て、浅野さんがあけび書房刊行の書籍に対し出版差し止め仮処分を行うということを知り仰天し、翌々日の4月5日の私のFBでこのことについて私見を述べました。このこと、つまり「出版差し止め仮処分」という言葉に目が留まり驚いたのは、おそらく私ぐらいでしょう。この理由は後述します。

そうして、私事になりますが、4月13日に同居する高齢の母親が急逝し、同18日に葬儀、精神的にも混乱し葬儀の準備に追われていた中、浅野さんが意気揚々と東京地裁に出版差し止めの仮処分を申し立てたのは4月16日のことでした。浅野さんは狂喜乱舞し仮処分申請書のコピーをメディア関係者らに配布したり、まだ差し止めが認容されたわけでもないのに出版取次会社に販売を止めるように伝えたり(まさに出版妨害!)大騒ぎされました。私にとっては私的にも大変な時期でしたが、出版差し止め仮処分という大事な問題ですので、そうした中にあっても私見を書き続けて来ました。

外部ウォッチャーとしては、いつ裁判所から債務者(あけび書房と著者・辻井彩子さん)に特別送達が届き、審尋(しんじん)と称する意見聴取の呼び出しがあるのかと心待ちにしていました。ところが待てど暮らせど届きませんでした。出版差し止め仮処分とは、〈強度の緊急性〉と〈高度の違法性〉がある時に申し立て、ほぼ一度の審尋にて認容するのか却下するのかが決定いたします。

おそらく何度も出版差し止めを受けた出版社は他にはないと察しますが、5度も出版差し止めを受けた私(正確に言えば、私が経営する鹿砦社)の経験からして、審尋から決定までの日にちは短かったですし、即日決定したこともありました。もし仮処分で差し止めが決定されたら、今度は本訴に行きます。今回も、順当に行けばそうなると思っていました。これは何としても、多くの皆様に出版差し止め仮処分の危険性を訴えご理解いただき阻止しないといけません。仮処分には罰則はありませんから、そのまま販売しておくことも可能ですが、そうすると本訴になって不利になり書店さんのイメージも悪化するので、ほとんどの場合、販売を取り止めることになります。

浅野さんが6月27日にみずからのFBに短く「仮処分申し立ては本の販売が始まったため取下げ」と記載されたことに気づき申し立てを取下げたことを知り私のFBに「緊急NEWS!」として書き込みました。このことに当事者のあけび書房・岡林社長も驚き、翌日裁判所に確認することになります。また、私の「緊急NEWS!」を浅野さんに“進言”(これを普通は「チクる」と言います)した者がいたことで、浅野さんは翌日長い弁解記事を書き連ねることになります。

これによれば、4月16日(木)午後5時前に代理人(山下幸夫弁護士)が東京地裁に申請書を提出、土日を挟んで週明け20日(月)に、東京地裁から代理人に電話があり、取下げを勧められたということです。具体的な取下げ期日は判りませんが、取下げたことは、浅野さん本人が認め、また前記したように債務者(民事訴訟の被告と同義)とされた当事者のあけび書房・岡林信一社長が直に東京地裁に電話を入れ確認したので事実です。4月16日に意気揚々と仮処分申請書を東京地裁に提出しながらも、出鼻を挫く体のいい“門前払い”といえるでしょう。

それにしても浅野さんは、あれだけ大騒ぎして申し立てた出版差し止め仮処分が、裁判所に門前払いされ取下げをやむなくされたことを黙って(秘匿して)いたのでしょうか? 不満なら裁判所の「不当性」を訴えたらいいでしょう。裁判所の勧告を受け入れるのであれば、それならそうとみなさんに表明したらいいだけのことです。みなさん、浅野さんに与する人もそうでない人も浅野さんの言動を注目しているわけですから、事実をそのまま報告すべきでしょう。浅野さんのプライドとしてバツが悪かったのかもしれません。

しかし、多くの人たちを巻き込み、特に辻井さんに対しては精神を壊す直前まで強く誹謗中傷、罵倒を続けたことを真摯に反省すべきで、今からでも辻井さんに謝罪すべきでしょう。そうではないですか? 私の言っていることは間違っていますか?

浅野さんは「ジャーナリスト」である前に、人権意識を持った一人の人間であってほしいと願います。

〈2〉出版差し止め仮処分申し立ての危険性 ── 私の経験から思い返す

浅野さんは、大騒ぎして出した仮処分申請書を取下げた理由を「本の販売が始まったため」と仰っています。私の会社・鹿砦社は5度出版差し止めをなされていますが、内4度は販売が始まってからでしたので、理由になりません。まことしやかな虚偽発言です。この中には、初版2万部が品切れ状態になり増刷を準備し追加注文が1万部余り溜まっていたところ出版差し止め仮処分が決定したことで、泣く泣く増刷を取り止めた次第です。このまま増刷を強行し販売しても罰則はないのでできないことはありませんでしたが、「仮」の処分と雖も、裁判所の決定ですので、無視していると本訴になって不利になるので増刷も販売も取り止めました。

その後、4度差し止めを食らったのですが、だんだん裁判所の審理は速くなり、翌日、即日決定になって行きました。裁判所が、申立人(債権者)が煽り立てるので、「高度の違法性」「強度の緊急性」があるものと認識(誤認)し、差し止めを決定されました。つくづくこの国には「言論・出版の自由」がないことを実感しました。5度目の差し止めは、パチスロ大手「アルゼ」(現ユニバーサルエンターテインメント)からのもので、差し止めに続き損害賠償請求3億円(一審300万円、控訴審で倍額の600万円の判決、不当と最高裁に上告しつつも棄却で確定)の本訴と、刑事訴追を受け逮捕→192日の勾留→懲役1年2月の有罪判決(執行猶予4年)が確定、さらには相手方は執行猶予に不満で実刑を求め再告訴までされました(これは不起訴。思い起こせば、私の逮捕事件を指揮した大坪弘道元神戸地検特別刑事部長の厚労省郵便不正証拠隠滅事件に関連し神戸地検が最高検に家宅捜索されるという前代未聞の事態が起き、こうした中で、さすがに私を起訴するわけにもいかなかったのかもしれません)。

このように、出版差し止め仮処分は、実に怖いもので、問題のある制度です。考えようによっては、2年、3年と、日にちをかけて審理する本訴以上に危険な制度と言わざるをえません。だから私は、4月3日のFBで浅野さんが出版差し止め仮処分を申し立てるというので、慌てふためき抗議の声を挙げたのでした。普通の民事訴訟なら声を挙げることもなかったでしょう。私は浅野さんに対する私怨を募らせて声を挙げたわけでは決してありません。このかん浅野さんは、あけび書房・岡林社長、著者の辻井彩子さん、帯を書かれた鈴木エイトさん、私同様疑問を持たれ発言を続けられている黒薮哲哉さんと共に、浅野さんを陥れるために「5人組」を結成し、私が「主犯」であるかのように述べられていますが、ここまで妄想も膨らむと冗談ではすみません。

特に、当該書籍の著者・辻井彩子さんは、プロの作家でもなく、地元で起きた事件で宗教三世のみずからの身と心情を重ね合わせ関心を寄せ、いても立ってもおれない心情を「私記」として書き連ねましたが、彼女に対する浅野さんによる誹謗中傷、ネットリンチ攻撃は凄まじく、精神的にかなり追い詰められるところまで来ています。本の評価以前に、人間として、これはやっていけないことです。

〈3〉本件の教訓として

本件は、裁判所が最後の「良心」を発揮して出版差し止め仮処分申請を取下げるよう勧めたため大事にはなりませんでした。万が一、浅野さんの企図に裁判所が従い、『石ころの慟哭』の出版差し止めが認容されていたら、のちのち言論・出版活動にとって、悪い影響を与えたでしょうし、ちょっとしたことで気に食わない出版物の販売を差し止める(禁止する)ことが可能になるという悪弊を残すことになったでしょう。

心ある出版に関わる人たち、浅野さんや代理人の山下幸夫弁護士、浅野本の発行元「三一書房」の代理人としてあけび書房とやり取りされ、浅野さんに代理人を依頼されたという大口昭彦弁護士らが関わる「救援連絡センター」の方々、そして心ある多くの方々に、今回の問題を深刻に受け止め、軽々に司法権力の手を借りて言論・出版を差し止めるなどということを考えるべきではない、と強く訴えておきたいと思います。

それにしても、伝説の出版社・三一書房や救援連絡センターの方々や浅野さんの周囲の方々に、「出版差し止め仮処分などバカなことはやめよ」と諫める人はいなかったのでしょうか?

特に、救援連絡センターについては、私もその活動を支持し、こういうことがあっても、月刊『紙の爆弾』には変わらずセンター代表の足立昌勝先生の寄稿を続けています。だからこそ、この問題を、単に浅野さんとこれに追随する人たちの私的な個別問題とするのではなく、センターに関わる一人ひとりの問題として深刻に受け止めていただきたいと強く願っています。

さらには、私が学生時代にかなりの数の本を読み込み思想形成の源になったと言っていい三一書房の方々も、辻井さんが浅野さんの著書を受け取りお礼兼ねて長い手紙を一所懸命に書いて送った時も無視し(この時、きちんと誠実に対応しておれば、問題の泥沼化は防げたかもしれないと思っています)、このかんのあけび書房とのやり取りにも、なにか違和感があります。伝説の出版社らしく、ダメなことはダメと浅野さんを諫めないと。少なくとも浅野さんが辻井さんに長きに渡りやっている異常な誹謗中傷、ネットリンチ攻撃は、誰が見てもやってはいけないことであり、版元だからと無視していてはいけないでしょう。三一の対応には、いささかガッカリです。

浅野さんによる出版差し止め仮処分申し立ての取下げを勧めた裁判所の意図は判りませんが、さすがに憲法21条に謳われた言論・出版の自由、表現の自由に抵触しかねないこと、出版差し止め仮処分申し立てに悪意が感じられたことなどがあるものと私なりに推察しています。

それなりに長い付き合いがあった浅野さんも、仮処分の企図が破綻したとはいえ、まだまだあけび書房と著者・辻井さんに対する「著作権侵害」についての本訴に執念を燃やし、さらに加え、鈴木エイトさん、黒薮哲哉さん、そして私の「5人組」(浅野言)に対する民事訴訟や刑事告訴も準備されているとの由、まさに訴権の濫用で「老醜を晒すようなバカなことはやめなさい!」と、あらためて諫めます。

このたびの出版差し止め仮処分は破綻しましたが、これで浅野さんの“一人芝居”は終わるのか? それとも続くのか? ── 今回の問題の要因の一つにもなっている雑で不十分な原稿を編集者に送りつけるという態度を改め、しっかりした完全原稿を版元や編集者に届けるという、ジャーナリストや物書きとして最低限のルールや道義を遵守することから始めたら何も問題は生じなかったわけですから、まずはこうしたことから改めるべきではないでしょうか。

それから、自分の意に沿わない人には、人ひとりの人権などお構いなしに続けているファナティックな誹謗中傷、ネットリンチ攻撃を真摯に反省し、攻撃の対象になり精神的に追い詰められた辻井彩子さんに心から謝罪されるべきですし、浅野さんに強く求めます。

ひとまず、浅野さんによる出版差し止め仮処分問題は、裁判所の勧めにより、やむなく浅野さん自身がこれを取下げたことで幕が降りましたので、以上の記述をもって、この問題について私なりの「総括」といたします。

浅野さんの言質によれば、あけび書房刊『石ころの慟哭』に対する「著作権侵害」訴訟(本訴)は続くとのこと、さらには別途「5人組」に対する法的措置もご準備ということですので、“浅野一人芝居”の第二幕が開くかもしれません。私としては「バカなことはやめなさい」と諫め続けるしかありませんが、大口弁護士や足立先生ら、浅野さん周囲の心ある方々にも、軽々に司法権力の力を借りるべきではないと浅野さんを諫めていただくよう強く要望いたします。

とはいえ、出版差し止め仮処分問題は終わったとはいえ、私も乗り掛かった船、“浅野一人芝居”の行く末をしかと見続けていく所存です。

最後に、これをお読みの皆様、私の言っていることが間違っているかどうか、忌憚のないご意見などいただければ幸いです。

(2026年7月8日、安倍晋三元首相銃撃事件4年の日に記す)

共産党を名乗る人々は本当に共産党員だったのか、「反差別運動」についての共産党の見解

黒薮哲哉

日本共産党は、7月2日、機関紙『しんぶん赤旗』で、「反動政権、排外主義に反対する運動のあり方について」と題する声明を発表した。これは、共産党員とされる一部の人々が、インターネット上で共産党を名乗り、「レイシスト」や「差別者」を品位を欠く言葉で糾弾する行為について、党として公式見解を示したものである。見解の表明は、あまりにも遅きに失した感を免れないが、過去の過ちを認めたこと自体は評価できる。

声明は、「日本共産党員が『暴力行為を連想させるようなパフォーマンス』を行ったり、それを支持したりすることは、わが党綱領、党規約および中央委員会総会の決定と相いれないものであり、また、わが党に対する信頼を傷つける」と結論づけている。

実は、「レイシスト」や「差別者」を探し出してインターネット上で誹謗中傷する行為は、私が調べた限りでは、少なくとも2014年ごろには始まっていた。同年12月の深夜、しばき隊のメンバーが大阪市・北新地で大学院生に殴る蹴るの暴行を加え、瀕死の重傷を負わせた。数年後、私がこの事件の取材を始めたところ、私の名前も「レイシスト」としてSNS上で公開された。そして、「今夜もレイシストをやっつけて、酒がうまい」といった投稿がなされた。

大学院生に暴力を振るったメンバーが共産党員だったかどうかは知らない。しかし、共産党の池内沙織衆院議員(当時)がしばき隊と親密な関係にあったことは、鹿砦社取材班の取材によって明らかになっている。また、小池晃議員が、しばき隊のTシャツを着て演説している写真も存在する。

私は、この状況に強い違和感を覚えた。かつて共産党は、部落解放同盟による暴力に対して毅然とした態度で臨んでいたからである。

その後、取材を重ねるにつれ、しばき隊と共産党との関係は、客観的な事実として認識せざるを得なくなった。

◆共産党を名乗る人々による「反差別運動」

ただ、共産党を名乗る人々による「反差別運動」を見るにつけ、私はある疑念を抱くようになった。その発端となったのは、ある人物から聞いた話である。

その人物によれば、保守界隈では過激な「反差別運動」を歓迎する向きがあるという。選挙現場やSNS上で「炎上」を引き起こすことで共産党のイメージダウンを図ることができ、その反作用として保守陣営の支持率向上につながる、というのである。

この話を聞いたとき、共産党員を名乗って暴言を吐く行為は、何者かが意図的に仕組んだ共産党攻撃のイメージ戦略ではないかと考えるようになった。そして、共産党内部に相当数のスパイが潜入している可能性も疑うようになった。

共産党は公安警察の監視対象となっている組織である。そのため、組織内部にスパイを潜入さて、内部から党を崩壊させる戦略が実行されていても不自然ではない。

◆イメージによる世論誘導

仮に共産党が民主集中制を採用していなければ、「反動政権、排外主義に反対する運動のあり方について」と題する声明も発表されなかったのではないか。このまま腐敗へと突き進み、終焉を迎えていた可能性が高い。

民主集中制に対する批判は少なくない。しかし、政党が一つの理念を実現するための組織である以上、一定の規律を維持する制度として民主集中制には合理性がある。党の理念に賛同できないのであれば、党を離れて新党を結成すればよい。それだけの話だ。学校などの公共組織に民主集中制を導入すれば「独裁」となりかねないが、政党という任意団体では事情が異なるだろう。

共産党の支持率が低下してきた背景には、SNS上などで「共産党員」を名乗る人々が作り出したイメージに、有権者が幻滅したことがあるのではないか。ウクライナや中国、ベネズエラ、それにパレスチナ(特にハマスの評価)などについての共産党の見解は完全に間違っていると思うが、国内の時事問題についての見解は、おおむね正しい。それにもかかわらずイメージによる世論誘導の前には、ほとんど対策がない。

※本稿は黒薮哲哉氏主宰のHP『メディア黒書』(2026年7月4日)掲載の同名記事を本通信用に再編集したものです。

《追記》松岡利康(鹿砦社代表)

いわゆる「しばき隊リンチ事件」は、私たちに、いろいろな教訓を与えました。当時、黒薮さんが指摘するまでもなく「しばき隊」と共産党は強く連携していました。証拠の画像は多々あります。また、当時、多くの知識人やジャーナリストらに質問状を送り、共産党関係では、しばき隊とのつながりが強いとされた池内さおりと志位和夫に出し、回答がないので両事務所に電話で催告をしたところ、「党の判断で答えない」という回答を得ました。共産党は今頃、しばき隊との関係を切ると言っていますが、遅いと言わざるをえません。М君リンチ事件について、真摯に取り組むべきでした。

また、黒薮さんが引き合いに出されている事件(「八鹿高校事件」)で、私の先輩も巻き込まれ(解放同盟に批判的ではない人でしたが)暴行を受けていますので他人事ではありません。この事件もМ君リンチ事件も、「反差別」運動を考える場合、どうしても避けて通れない問題です。なお、黒薮さんとは認識が異なるのですが、当時、共産党が暴力に立ち向かったというのは事実ではなく、「あかつき部隊」という暴力部隊を組織していたように、今では考えられないほど暴力的でした。

あるノーベル賞受賞者の甥っ子の先輩は師走の酷寒の中、激しいリンチを受け、一時は医者も見放すほどでした(奇跡的に回復)。さらには、当の私自身、早朝ビラ巻きを始めようとしたところ集団で襲われ、一緒にビラ巻きしようとしていた仲間と共にリンチを受け病院送りにされ数日入院を余儀なくされました。

いずれも1970年代の昔話ですが、こうしたことの反省から、わが国の社会運動から暴力はなくなったと思っていたところ、М君リンチ事件を知り、義憤で長年係ることになりましたが、10年経っても何も変わっていないということでしょうか。

▼黒薮哲哉(くろやぶ・てつや)
ジャーナリスト。著書に、『「押し紙」という新聞のタブー』(宝島新書)、『ルポ 最後の公害、電磁波に苦しむ人々 携帯基地局の放射線』(花伝社)、『名医の追放-滋賀医科大病院事件の記録』(緑風出版)、『禁煙ファシズム』(鹿砦社)他。
◎メディア黒書:http://www.kokusyo.jp/
◎twitter https://twitter.com/kuroyabu

「われわれの出版の目的は、一、二年で忘れ去られることのない本を作ることである」(クラウゼヴィッツ) われわれの出版の〈原点〉に立ち帰り、わが出版人生最終コーナーに差し掛かるにあたって

株式会社鹿砦社代表 松岡利康

鹿砦社の言論・出版活動を支持される皆様!

週明けに『紙の爆弾』最新号をお届けいたしますが、このかん少なからずの方々より、同誌がレベルアップしたとのお声をいただいております。これは創刊号以来編集長を任せた中川志大の経験と力によるものです。

実際、完成した同誌を見て、レベルアップしたとの過分な評価を喜びつつも、老婆心ながら、さらなる飛躍の余地はないか、昨年4月に創刊20周年を迎え東京と関西で皆様方に祝っていただき次の10年に向かって歩み始めましたが果たして創刊30周年は大丈夫か(その頃、おそらく私はいないか活動不能になっているでしょうから)、等々と日々思慮しているところです。

また、主に私が担当する分野の書籍についても、出版人生最終コーナー(9月で後期高齢者に。泣)に達した中で、のちのちに残るような本をどう作るか、考えあぐんでいます。

これまで何度か述べていますが、私が10年間のサラリーマン生活を辞め(直接的には会社整理のため)、みずからの資質、能力、経験などを一顧だにせず、まさに“清水の舞台”から飛び降りる覚悟で本格的に出版の世界に飛び込む際に、歴史家の小山弘健先生に教えていただいた、冒頭に挙げた、『戦争論』という畢生の書を著したクラウゼヴィッツの言葉をたびたび想起しています。「果たして私は、どれほど一、二年で忘れ去られることのない本を作ってきたのだろうか?」と。『戦争論』ほどの名著ではないにしても、のちのちに残る本を作りたい! と願いつつも、先が見えているので焦燥感に苛まれています。もっと早く小山先生に教えていただいたクラウゼヴィッツの言葉を真剣に、かつ真摯に考えて実行に移していればよかったな、と悔いが残ります。

今回、時々定期購読者や会員の皆様方にご提案している「特別セット直販」を新たにご提案させていただいています。このリストの本は、これまで私たちが出版してきた本の一部ですが、このほとんどは私が企画・編集したもので、果たして「一、二年で忘れ去られることのない本」があるのか、皆様、いかがでしょうか? 古い本も新しい本もあり、また左右硬軟雑多に渡りますが、お目に留まった本がございましたら、この機会にぜひ(何冊でも)ご購読お願いいたします。(詳しくは『紙の爆弾』8月号に同封している案内をご覧ください)

予想される猛暑を乗り越え、清々しい気分で秋を迎えましょう!

(7月2日記。別掲写真は小山弘健先生と遺稿『戦前日本マルクス主義と軍事科学』。『紙の爆弾』8月号に同封している文章から)

『紙の爆弾』2026年8月号
A5判 130頁 定価880円(税込み)
2026年7月7日発売

護憲のための理論武装「自衛隊明記」改憲で現実に起きること 伊藤真
選挙違反の政権が憲法を壊す 戦後最悪の宰相を生んだ日本政治の根本欠陥 門脇翔平
防衛費倍増で防衛産業は衰退する 日本の「防衛強化」は机上の空論 清谷信一
検察官が関与する政府案 再審法改正は「誰のため」か 足立昌勝
誰もが知っていて、語らない 米AI企業に主権を明け渡した日本 昼間たかし
巨人・阿部慎之助逮捕事件に見た児童相談所「虐待対応」の現実 たかさん
自民党議員が「中傷動画問題」に沈黙する理由 片岡亮
植草一秀インタビュー「冤罪の真実」前編 警察はなぜ冤罪を創作できるのか
世界を牛耳る超富裕層を倒す11の方法 エマニュエル・パストリッチ
米国新植民地主義を超克する極東の安全保障を確立せよ 木村三浩
LGBT問題の現在 転向療法禁止政策が抱える「観点差別」三浦俊彦
米中で相次ぐ科学者の死亡・失踪事件 早見慶子
成年後見制度という宿痾 高齢者よ高貴たれ、後期高齢者よ不屈たれ! 鈴木愼哉
痛快伝奇説話 吏犯之太子(りぼんのたいし) 本折竿長

〈連載〉
例の現場
NEWS レスQ
コイツらのゼニ儲け:西田健
「格差」を読む:中川淳一郎
シアワセのイイ気持ち道講座:東陽片岡
The NEWer WORLD ORDER:Kダブシャイン
「絶望ニッポン」の近未来史:西本頑司
芸能界 深層解剖

◎鹿砦社 https://www.kaminobakudan.com/

◎amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0H6W3YJ7D/

浅野健一さん、出版禁止仮処分申請を取り下げたことを2か月以上も非公開! ずるいんじゃないでしょうか!?

鹿砦社代表 松岡利康

下記画像は、知人が送ってくれた浅野さんのFBの一部で、ここで仮処分を取り下げたことを初めて記載しています。それも、小さく……。私以外に気づいた人はいなかったようです。それもむべなるかなで、出版差し止めを5度も食らった私だからこそ、これに敏感になって気づいた次第です。

6月29日付けの岡林信一あけび書房代表のfacebookから以下転載します。

◇     ◇     ◇     ◇

《岡林信一あけび書房代表の6月29日付けfacebook》

昨日もお伝えしましたが、浅野健一氏が『石ころの慟哭』の出版差止仮処分申立は取り下げていることを、本日、東京地裁知的財産部に電話で確認しました。 浅野氏の本日のFacebook投稿によると、すでに4月20日に地裁から取り下げを求められていたそうです。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100022241222173

つまり、4月16日に申立を提出してわずか4日で地裁から取り下げを求めらて、いつ取り下げたのか不明ですが、2か月以上たった今になって取り下げたことを明らかにしているわけです。

その間、あけび書房と著者辻井さんへの精神的苦痛を与え、「著作権侵害」「盗作本」だという名誉棄損と出版妨害を執拗に続けているわけです。

今日にいたっても。

そもそも、著作権侵害がありえないことは、詳しくは、あけび書房の反論文であきらかにしているとおり、浅野氏の『石ころを石礫に』を出した三一書房の代理人弁護士も、「江差追分事件判決」で宣明された法理を引き合いに出して認めているわけです。

〈この観点からするならば、全公判を直接に傍聴した浅野氏の著作にも、少なくとも公判の事実経過に関する部分については著作権は発生しません〉と。

それゆえに、浅野氏の本の〈公判の事実経過に関する部分〉から、辻井さん提供のデータや辻井さんのゲラとコピペのように酷似した100か所以上を引用して資料として公開しているのです。
https://cdn.shopify.com/…/d2bb79a369189b6f0719c520a6d67…

出版差止仮処分の申立て自体が取り下げられている中、浅野氏に著作権がないにもかかわらず「著作権侵害」「盗作本」と公言していることは、名誉棄損である根拠をいっそう強めるものでありますが、相変わらず裁判すると公言しているそうですが。

浅野氏が今日Facebookで公表した該当箇所は以下の通りです。(他に長文で虚偽で私を誹謗中傷していますが割愛)

〈仮処分は、辻井氏本が販売されたので、意味がなくなったので、著作権法違反・本裁判に切り替えるようにという東京地裁知的財産部の裁判官の勧めで、いま、訴状を作成中です。岡林信一・あけび書房社長と辻井彩子氏が被告。〉

〈山下弁護士が4月16日午後5時前、東京地裁知的財産権部に、辻井氏本の出版等禁止仮処分を行い、司法記者クラブ幹事社・朝日新聞社社会部の根岸記者に広報しました。

4月20日月曜日の午前10時過ぎ、担当裁判官の東京地方裁判所民事第40部の裁判官(左陪席)から山下弁護士に電話があり、対象となる書籍が出版されたので「保全の必要性」を認めるのは難しい(名誉毀損の書籍の場合には、出版後の販売を禁止のための仮処分は、人格権侵害ということで保全の必要性は認められるが、著作権は財産権であるため、事後的な損害賠償でも回復可能と考えられるので仮処分としての保全の必要性は認めにくい)という裁判所の見解でした。そのため取り下げを求められました。

山下弁護士によりますと、知的財産部は3つの部があるので、訴訟を提起した場合にこの裁判官らが担当するかどうかは分かりません(今回は仮処分というイレギュラーな事件の担当のため)。

私は裁判所の勧めに従い、仮処分を取り下げて、本裁判を提起するため、弁護団を強化して、準備中です。完璧な訴状と証拠を提出します。民事裁判はすべてオンライン提訴となり、辻井氏と岡林氏の共謀による著作権侵害、盗用の全貌を明らかにします。表現者の権利に関わる裁判ですから、完勝を目指します。〉

◇     ◇     ◇     ◇

《追記:松岡利康》

偶然に浅野さんのFBを見て、仮処分を取り下げたことを知ったわけですが、それが申請後週末を挟んですぐだったことに驚きました。2か月以上も非公開だったわけです。仮処分申請書のコピーをメディア関係者に配布したり大騒ぎし、都合が悪くなると非公開……いかがなものでしょうか。

出版差し止め(浅野さんの仮処分申請書では「出版禁止」)が、出版社(者)にとってどれだけ深刻なものか、浅野さんともあろう方が知らないはずがありません。だからこそ私は、声を挙げたのです。

私事にわたりますが、浅野さんの代理人が仮処分申請書を裁判所に提出したのが4月16日、その直前の4月13日に母親が急逝し、個人的にしんどい時期でしたが、これに対して批判し続けてきました。出版差し止めの危険性については、5度も食らった私だからこそ解ることがありますので、いきおい強く批判してきたわけです。

本訴はともかく、出版社(人)にとって出版差し止め仮処分ほど危険なものはありませんし、一度これが認容されると、ちょっとしたことで頻発されかねません。取り下げは裁判所からの要請だということですが、さすがに裁判所も、憲法問題にも触れかねない問題、慎重になったのでしょうか。裁判所の意図は判りませんが、浅野さんが、こうした重大問題に2か月以上も黙っていたことに問題はないでしょうか?

《7月のことば》限界を越えろ

鹿砦社代表 松岡利康

《7月のことば》限界を越えろ(鹿砦社カレンダー2026より。龍一郎揮毫)

7月になりました ── 今年も半分が過ぎた恰好です。
本当に月日の経つのは速いです。
うかうかしていると木枯らしの季節になりかねません。

さてさて、「限界」とは何でしょうか。
勝手に自分で決めてしまっているかもしれません。
限界を、どう越えるか?

というよりか、限界がどうのこうのというよりも、がむしゃらに直面する一つ一つ難関を越えていき、結果、気づいたら限界を越えていたということではないでしょうか。

今年の夏も、例年通り猛暑のようです。まずはこの暑さを越えないといけません。

この夏、新しい挑戦として「成年後見制度」の悪弊といかに闘い、これをいかに突破するか ── があります。世の中にこんな酷い制度があるとは思ってもいませんでした。みずからの不明を恥じるばかりです。発行されたばかりの鈴木愼哉・編著『悪法「成年後見制度」は法に非ず』をぜひお読みください。

鈴木愼哉・編著『悪法「成年後見制度」は法に非ず』
A5判 本文118ページ 定価800円(税込み)
紙の爆弾8月号増刊  6月29日発売

緊急出版!! 社会問題化する成年後見制度の深刻な現実を、
被害者が満身の怒りを込めて喝破!
バブル崩壊後、士業(弁護士、司法書士)救済の目的で制定された制度の問題点、
食い物にされる被後見人、「改正」法案の問題点、
後見人の言いなりで人の人生を台無しにする裁判官……
25万被後見人の埋もれた声を聴け!

【内容】

三上道恵 
おてんとうさまは見ている ── 制度の中で見えなくなった夫婦の時間
はったり半蔵 
後見制度脱出から見えた対抗策
さくら 
成年後見制度の改正に関する要望書
尾﨑美代子 
成年後見制度の悲劇 ── 冤罪事件の視点から
鈴木愼哉 
「成年後見制度」という宿痾
鈴木愼哉 
成年後見制度に狂わされた私と妻の晩年 ── 怒り、悲しみ、想うことあれこれ

https://www.amazon.co.jp/dp/B0H2CGNX2L/

鈴木愼哉・編著『悪法「成年後見制度」は法に非ず』出版にあたって

鹿砦社代表 松岡利康

このたび鹿砦社では鈴木愼哉・編著『悪法「成年後見制度」は法に非ず』(紙の爆弾8月号増刊)を出版する運びになりました。書店発売は週明け6月29日(月)です。

ご承知の方もおありかと察しますが、「成年後見制度」の悪弊が多発し、2022年に国連が「意思決定を代行する制度を廃止する観点から」「民法を改正すること」を勧告し、政府としても「改正」を余儀なくされ、再審法などに隠れて議論の内容が伝わってこず、ひっそりと去る6月17日に参議院で可決→成立いたしました。とはいっても、これで本当に「改正」になるのかはなはだ疑問です。なぜなら、統轄審理する家庭裁判所(裁判官)が変わらなければ何も「改正」にはならないからです。家庭裁判所(裁判官)が変わることはありえるでしょうか? 現在の家庭裁判所の仕事量の膨大さ、裁判官の意識の低さなどから、こちらもはなはだ疑問です。

本書は、編著者みずからが成年後見制度の被害者の立場から、同じ被害者同士が切実に日々語り合い、本書の企画となり実現いたしました。実際に、編著者の鈴木さんは長年連れ添った夫婦間の絆を断ち切られ、これを嚆矢として第二弾、三弾……と世に問うていく所存です。

鈴木さんはこれまで奥様奪還のために訴訟を起こしたり諸々手を尽くされながらも、ことごとくうまくいかず、偶然に鹿砦社が刊行したジャニーズ追及30年の軌跡をまとめた『ジャニーズ帝国 60年の興亡』をご覧になり感銘を受けられ鹿砦社に連絡されました。私たちとしても、鈴木さんのお話を聞くにつけ黙っておれず、多くの方々を絶望に陥れている「成年後見制度」の実態に迫っていくことにいたしました。

これが第一歩ですが、この制度を悪用し私腹を肥やしている者らを弾劾しなければならないとの考えから、鈴木さんやお仲間(=被害者)の方々と共に制度の悪弊を糾弾し、何よりも意に反し長年断絶を強いられている奥様を奪還することに協力することにいたしました。

鈴木さんはかつて現役時代、経営コンサルタントとして日本を代表する数々の大手企業の社外役員を務めたり、著書も多く、さらにメディアにも頻繁に登場されていたそうです。本書巻末にまとめてみましたので参考にしてください。

きょうも、この制度によって絶望を味わっておられる方々も多いかと推察いたします。わが国のメディアは、ジャニーズ問題(未成年性的虐待)では、メディアタブーとして長年報じることを怠りました。手前味噌ながら、1990年代半ば、私たちがジャニーズ問題を採り上げ始めた頃、まさに「蟻の一穴」で、冷笑さえ受けました。その頃、マスメディアが私たちに共鳴し後に続いてくれたら被害はもっと少なかったでしょう。

この成年後見制度の問題もそのようで、日々悲劇が拡大しています。本書における鈴木さんらの悲痛な叫びに留意され、今からでも遅くはありません、この問題を追及いただきたく切望する次第です。   

株式会社鹿砦社 松岡利康

◆     ◆     ◆     ◆

鈴木愼哉・編著『悪法「成年後見制度」は法に非ず』
A5判 本文118ページ 定価800円(税込み)
紙の爆弾8月号増刊  6月29日発売

緊急出版!! 社会問題化する成年後見制度の深刻な現実を、
被害者が満身の怒りを込めて喝破!
バブル崩壊後、士業(弁護士、司法書士)救済の目的で制定された制度の問題点、
食い物にされる被後見人、「改正」法案の問題点、
後見人の言いなりで人の人生を台無しにする裁判官……
25万被後見人の埋もれた声を聴け!

【内容】

三上道恵 
おてんとうさまは見ている ── 制度の中で見えなくなった夫婦の時間
はったり半蔵 
後見制度脱出から見えた対抗策
さくら 
成年後見制度の改正に関する要望書
尾﨑美代子 
成年後見制度の悲劇 ── 冤罪事件の視点から
鈴木愼哉 
「成年後見制度」という宿痾
鈴木愼哉 
成年後見制度に狂わされた私と妻の晩年 ── 怒り、悲しみ、想うことあれこれ

悪法「成年後見制度」は法に非ず(月刊紙の爆弾増刊2026年8月号増刊)
https://www.amazon.co.jp/dp/B0H2CGNX2L/

「ヘイトにNO」運動の師岡康子弁護士は、なぜ「しばき隊リンチ事件」に口を閉ざすのか

鹿砦社代表 松岡利康

黒薮哲哉さんの6月20日付けXを転載します。

 添付したのは【しんぶん赤旗】の記事である。ヘイトスピーチを止めさせる運動が大切なのはいうまでもない。しかし、わたしが問題にしているのは、たとえば記事に登場する師岡康子弁護士が2014年にしばき隊が、大阪北新地で起こしたM君暴行事件で隠蔽工作を行った事実である。100%の立証を可能にする証拠もある。さらにその後、M君事件の検証も謝罪もしていない。
 また具体的にだれがどこで、どのようなヘイトスピーチを行なったのか、「運動体」の報道ではよく分からない。「運動」が先行しているのでは?

◇     ◇     ◇     ◇

ここで挙げられた事件は、俗に「しばき隊リンチ事件」といわれるものです。黒薮さんの「メディア黒書」では画像が掲載されていませんが、ここに引き合いに出されているのは、俗に「師岡メール」(下に画像掲載)といわれるもので、師岡弁護士が、リンチ被害者М君の友人・金展克氏に充てたもので、本事件を解く上でのA級資料の一つです。師岡弁護士の著書『ヘイト・スピーチとは何か』(岩波新書)は、いわゆる「ヘイトスピーチ解消法」成立の論拠とされていますが、よく読めば危険極まりないものです。

また、師岡は、私たちの取材に、電話には出ましたがすぐに逃亡、いろいろな案件の記者会見にはよく登場しますが、このリンチ事件の取材からは一切逃亡しています。詳しくは『暴力・暴言型社会運動の終焉──検証 カウンター大学院生リンチ事件』中の黒薮、松岡の記事を参照してください。

なお、この事件は、師岡ら加害者側の周囲の人物らによって1年余り隠蔽されましたが、ようやく私たちに相談があり、「これは酷い!」とすぐに被害者支援、真相究明に起ち上がり、6冊の出版物、2冊の関連書籍などにして世に問うた次第です。

一定の成果(リンチがあったことが多くの証拠で明らかになり裁判所も認定した等々)はありつつも、多勢に無勢で私たちの非力により被害者М君の納得のいく形での決着には及びませんでした。

さらに追記ですが、浅野さんが講演で招き選挙で応援演説までした金正則なる人物は加害者側を応援しています。

リンチ被害者М君の心情に寄り添い、地を這う取材を元に編纂、出版したリンチ関連本。【第一弾】鹿砦社特別取材班編著『ヘイトと暴力の連鎖 反原連‐SEALDs-しばき隊-カウンター』/【第二弾】同『反差別と暴力の正体 暴力カルト化したカウンター-しばき隊の実態』/【第三弾】同『人権と暴力の深層 カウンター内大学院生リンチ事件真相究明、偽善者との闘い』/【第四弾】同『カウンターと暴力の病理 反差別、人権、そして大学院生リンチ事件』/【第五弾】同『暴力・暴言型社会運動の終焉 検証 カウンター大学院生リンチ事件』/【第六弾】同『真実の暴力の隠蔽 カウンター大学院生リンチ事件の闇を解明する!』

《しばき隊リンチ事件》関連記事
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トチ狂ったとしか言いようがない浅野健一さんの言動

鹿砦社代表 松岡利康

このところの浅野健一さんの言動には、首を傾げることばかりです。

ひとつは、鈴木エイトさんが、山上徹也さんと面会した際に、浅野さんの本の中に事実と異なる内容やデマがあると言われたとのことで、相当慌てておられるようです。

まるで鈴木さんがウソをついているかのように述べておられますが、みなさんは、鈴木さんと浅野さんのどちらの言い分を信用しますか?

山上徹也さんから批判された浅野さんの著書

ところで、以下の文は、浅野さんが、反原発情報誌『季節』編集委員の尾﨑美代子さんのFacebookに書き込まれたものです。尾崎さんはすぐに消去されたということで、そのまま放っておくつもりでしたが、性懲りもなく浅野さんご自身のFacebookにも掲載されていますので、引用し最低限の批判をしておきます。酷い侮辱! このところの私への非難中傷こそ、まさに名誉毀損ものです。

『紙の爆弾』に書けなくなったのを、私のせいにしていますが、みずからが杜撰な記事を書いたこと、それが相手方から指摘・批判されるや責任ある態度をとらず逃げたことが直接の原因になっています。それまで、私の逮捕事件以来カウンター大学院生リンチ事件に関する訴訟や真相究明に逝去の直前まで協力してくださった故・山口正紀さんへの誹謗中傷を繰り返しながらも、外からたびたび「浅野をやめさせろ」の助言がありつつも昨年4月までは編集長の中川が起用してきたことを黙認してきましたが(心中は忸怩たる想いでした)、昨年4月発行(5月号)の記事には、さすがの私も堪忍袋の緒が切れて「エキセントリック」(浅野さんによれば中川がこう言ったとのこと)になりました。今の浅野さんの異常な言動には負けますが(苦笑)。

しかし、この4月5日に浅野さんがあけび書房刊『石ころの慟哭』出版差し止め仮処分を申し立てるということに対する抗議の意味での本欄での記事までは浅野さんへの批判は記憶にありません。あったかな?

4月5日以降、浅野さんによる出版差し止めや、その他、特にあけび本の著者・辻井彩子さんへのネットリンチ攻撃は、まさに人権侵害で、こうしことに対して、いやしくも一出版人のはしくれとして原則的に批判しているつもりです。汚い言葉や威嚇的な言葉など使っていないつもりです。

浅野さんは他人を批判、非難する前に、まずは脚下照顧、みずからの言動に問題はないのか、なかったのか、を虚心に自分の胸に手を当てて反省すべきでしょう。

<尾崎美代子氏の投稿に一言。「季節」の前身雑誌に記事を何回か書いた私は、昨年4月から、鹿砦社の発行する「紙の爆弾」に書けなくなっています。
 松岡利康社長が「紙の爆弾」の中川志大編集長に「浅野排除」の業務命令を出しているからです。
 関西の複数の友人によりますと、尾崎氏は、松岡社長のエイジェントとして、私の誹謗中傷・侮辱の言説を流布し、私の活動を妨害しているようです。(私は数回、尾崎氏と会っていますが、尾崎氏に嫌われる理由はないと思います)
 私は、松岡社長、尾崎氏の活動を昨年4月まで、批判、非難したことはありません。
 松岡氏は私との対話を拒み、私の話を一切聞かず、私の山上徹也さん裁判本を激しく非難、最近では辺野古転事故関連でも、私のバッシングに加担しています。岡林信一、辻井彩子、鈴木エイト、黒薮哲哉各氏の5人グループの主犯は松岡氏です。
 松岡氏は雑誌編集を私物化しています。出版社に「王様」はいりません。
 中川志大氏は子会社の代表。一貫して私の理解者です。松岡氏は今すぐ引退し、中川志大氏にバトンタッチすべきです。
 中川氏は、大赤字の「季節」を廃刊にし、「紙爆」に入れ込むのがいい、と私に話していました。一考に値する提案です。
 鹿砦社には労働組合がありません。鹿砦社の労働者が組合をつくり、読者第一の出版社に大改革することを願います。
 私は「紙爆」にまた記事を書きたいと思っています。>

「尾﨑氏は松岡社長のエイジェントとして、私の誹謗中傷・侮辱の言説を流布し、私の活動を妨害しているようです」だって!? 冗談もほどほどにせい! これだけ言いたい放題言って、100%株主に向かって「今すぐ引退し、中川志大氏にバトンタッチすべきです」、さらには「私は『紙爆』にまた記事を書きたいと思っています」などと言いたい放題です。みなさん、どう思われますか? まず私に「引退」を迫りたいのなら、現在2400万円の資本金の半分以上、1200万1円以上の株を手に入れ株主総会や役員会で松岡解任を決議すればいいでしょう。

それから、「読者第一」というのなら、浅野さんは、お引き取り頂きたいトップ候補でしょう。

ちなみに、『季節』ですが、新たに支援者、新たな書き手も増えつつあり、独立の反(脱)原発雑誌として継続していくことを決意、決定しています。

(6月17日 松岡記)

◎鹿砦社 https://www.rokusaisha.com/kikan.php?group=new
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山上徹也裁判記録本で紛糾する、浅野健一さんらが深く関係する「救援連絡センター」に「要望書」を送信!

鹿砦社代表 松岡利康

このかん紛糾している、浅野健一さんによるあけび書房刊、辻井彩子・著『石ころの慟哭』に対する出版差し止め問題ですが、浅野さんが連載を持ち、代理人の山下幸夫弁護士も連載を持ち、さらに本訴で浅野さんの代理人に加わると予想される大口昭彦弁護士が代表弁護士を務め、『紙の爆弾』に毎号連載されている足立昌勝さんが代表を務める「救援連絡センター」に本日6月11日、「要望書」を送りました。

同センターの方々が、本件について真正面から取り組まれることを願っています。

全文は以下の通りです。

◇     ◇     ◇     ◇     ◇

救援連絡センター御中

浅野健一さんによる出版差し止めと濫訴について
要 望 書

2026年6月11日     
兵庫県西宮市甲子園八番町
2-1-301
電話0798-49-5302
Fax 0798-49-5309
株式会社 鹿砦社
代表取締役 松岡利康

冠省 内外の厳しい情況下、日々のご活動、ご苦労様です。

さて、貴「救援連絡センター」(以下「貴センター」と記述します)に深く関係されている浅野健一さん、代表弁護士の大口昭彦弁護士、貴センターの会報『救援』に連載を持たれている山下幸夫弁護士らによって、あけび書房刊行書籍、辻井彩子著『石ころの慟哭 山上徹也・奈良地裁裁判の私記』に対してなされている出版差し止め仮処分、近く提訴されるという本訴、さらには上記書を刊行したあけび書房(岡林信一代表)、著者・辻井彩子さん、そして上記書の帯を書いた鈴木エイトさん、浅野さんの出版差し止めを批判している黒薮哲哉さん、私松岡らを「5人組」として次々と提訴されるといい、これに浅野さんの著書を出版した三一書房まで巻き込んで進展している紛争につきまして、以下要望いたしますので何卒善処いただきたく存じます。

 浅野さんは本年4月頃(私は4月1日の浅野さんのFacebookの数日後に知りました。この前から考え準備されていたのかもしれませんが)からあけび書房が刊行予定していた上記書に対し出版差し止め仮処分を行うと予告され、過去5度の出版差し止めを受けた私としては、これは、憲法21条に謳われた言論・出版の自由、表現の自由の観点から絶対にダメだと思い、早速私は4月5日付けの私のFacebookや鹿砦社公式サイト「デジタル鹿砦社通信」にて批判しました。当然です。浅野さんは「ジャーナリスト」ですから、そうであるならば、<言論には言論で>勝負すべきで、司法権力の手を借りて気に食わない相手方の出版物の出版・販売を差し止めるなどということが許されるはずはありません。ジャーナリストとして自殺行為です。

しかし浅野さんは私(たち)の「諫め」を無視し、4月16日に東京地裁に上記書の出版差し止め(浅野さんの申請書では「出版禁止」)仮処分を申し立てられました(代理人は山下幸夫弁護士)。さらに、近く本訴を提起されるように公言されています。これには大口弁護士も代理人に就かれるようです(正式に就かれたかどうか判りませんが、大口弁護士からの私への手紙では、浅野さんからその依頼があったとのことです)。大口弁護士は、あけび書房刊『石ころの慟哭』の類似書、浅野さんの『石ころから石礫に 安倍氏暗殺・山上徹也さん裁判記録』を出版した三一書房の代理人としてあけび書房に5月19日、配達証明郵便を送られ、この紛争に参画されています。

浅野さんは、上記あけび書房本が浅野さんの本から「著作権侵害」「盗用」「名誉毀損」を行っているとあげつらっておられますが、それはそれとして、私はシンプルに出版差し止め(出版禁止)を司法権力の手を借りて行うこと自体に反対してきました。このこと、つまり出版差し止めがなければ、私は声を挙げることはなかったと思います。時折目にする出版社と著者との諍い事として“高見の見物”として看過してきたでしょう。

浅野さんの主張をかいつまんで言えば、あけび書房本は「盗用」や「著作権侵害」している本なので出版差し止め(出版禁止)は当然ということのようです。しかし、「盗用」や「著作権侵害」はまだ決まってもいませんし、浅野さんの考えだけで言っておられるだけです。なのに、いきなり出版を差し止める(禁止する)のは尚急過ぎます。その論理が通用すれば、気に食わない本はいつでも差し止められることになります。これはダメです。ダメなものはダメなんです。<言論の自由、自由な言論>をモットーとして出版活動を行ってきた者として許容できません。

出版差し止めは、これをなされようとする当該の一出版社だけの問題ではなく、出版に関わるすべての者(出版社、著者ら)の問題ですので、私と私が経営する出版社=鹿砦社にとっても大問題ですし、その他の出版社にとっても問題のはずです。ですから、私は当事者ではありませんが、4月5日以来抗議の声を挙げ続けているのです。ことの本質が解る方々は私の主張に真剣に耳を傾けられ、私の主張を支持してくださっています。

日頃、司法権力と闘っておられる貴センターは、この司法権力の手を借りて意見の異なる相手方の出版を差し止める(出版を禁止する)という浅野さんの行為をどうお考えでしょうか? 

浅野さんは、今からでも即、あけび書房本『石ころの慟哭』に対する出版差し止め仮処分を取り下げ、また本訴の提訴も取り止めるべきです。

 そうした過程で浅野さんは、連日あけび書房とこの代表者・岡林信一社長、著者の辻井彩子さんらに対し激しい誹謗中傷を行って来ました。特に「素人」(浅野言)で市井の生活者として娘さんを育てながら生業を持ち日々懸命に働いている辻井さんへのネットリンチ攻撃は凄まじいもので、大変驚きました。まさに人権侵害です。それは膨大に渡り、証拠資料が必要であれば、整理して後日提出する用意がありますが、浅野さんのFacebookを溯っていけば、(都合よく削除されていなければ)その悪質性が解るでしょう。実際、辻井さんは精神を病む直前まで追い込まれました。今でも精神的に不安定のようですが、仕事上飼っている動物(辻井さんはペットシッターを生業とされています)や顧客の方々に励まされ、なんとか精神的に維持できているようです。

辻井さんは、出版には、浅野さんが仰るように「素人」で、山上徹也さんによる安倍前首相銃撃事件が、自らが住む地で起き、また宗教三世の共通点から、わが身の経験や想いと重ね合わせ事件に関心を持ち「私記」としてまとめたのが当該書で、初めての出版になります。それなのに、浅野さんと彼を支持する人たちから激しいネットリンチ攻撃を受けるとは気の毒としか言いようがなく同情します。当初、辻井さんは浅野さんに対し、喉頭がん手術後の障害を持ちながらも頑張っていると好感を持たれていたそうですが、杜撰な原稿を送りつけてきたり、こんなに攻撃的な人だったことに驚いたとのことです。

浅野さんの代理人として直接関わっておられる山下幸夫弁護士、大口昭彦弁護士ら、貴センターに深く関わっておられる方々が中心になって動いておられることは遺憾です。代理人であるかどうかは別として、訴訟を材料とした、そうした浅野さんによる威嚇行為は、大口、山下弁護士は、代理人で有る無しはともかく、人として諫めないといけません。私の言っていることは間違っていますか? 

貴センターといたしましては、このことをいかにお考えでしょうか? 絶対にいいことではないことは当たり前です。浅野さん、浅野さんの異常な言動を傍観されている山下、大口両弁護士に対してしっかり問い質していただきたく存じます。

実際に、貴センターに中心的に関わる浅野さ、山下弁護士、大口弁護士らによって差し止め仮処分や本訴、その他の名誉毀損訴訟などが進められたり準備されたりしていることから、こうした一連の動きや訴訟が貴センターがやっていると思われかねません。現実にそう思っている方もいます。こうしたことは、貴センターのイメージダウンになり、決していいことではないことは言うまでもありません。この点、貴センターのお考えをお聞かせください。

 前記したように浅野さんは、あけび書房と著者・辻井さんのみならず、上記した鈴木エイトさん、黒薮哲哉さん、私松岡に対しても提訴されると公言されています。まさに訴権の濫用と言わざるをえません。さらに浅野さんは、その言葉の端々に警察権力に通報することも臭わせた物言いをされています。さすがに、これはダメでしょう。反権力の砦たる貴センターとしてはいかがお考えでしょうか?

 現在、社会的に戦争の危機が差し迫っています。このような中にあって、いわゆるリベラル・左派勢力が、こうしたことで分裂している場合ではないと認識しています。あけび書房・岡林社長が20年余り前に神戸で始め、以来培って来られた「市民社フォーラム」には、全国のリベラル系の市民運動やこれの担い手の方々を中心に、新左翼系や共産党離党系(岡林社長もそのようです)などが自由に集い情報を交換し合い論争しています。「市民社会フォーラム」名でイベントや講演会なども積極的、継続的に行っています。おそらく多くは岡林社長を支持していると思われます。浅野さんのように、意見が異なるからと言って出版差し止めや激しい誹謗中傷(人権侵害)を行う人を支持する人はいません。

このまま浅野さんの暴走に手を拱ていれば、浅野さんのみならず貴センターにまで批判は及ぶでしょう。これも、いいことではありません。

肌合いは少し異なり意見や考え方が違うところもありますが、私は「市民社会フォーラム」の活動を基本的に支持してきましたし、有名・無名問わず多くの方々もそうでしょう。

今、リベラル・左派系が、こうしたことで分裂することは無益です。この意味で、浅野さんの唯我独尊的な言動は、リベラル・左派勢力を更に分裂させるものだと言えます。浅野さんの身近の貴センターの方々は、浅野さんの異常な言動を諫め、今後の出版界、言論界、ジャーナリズムにとって悪弊となる出版差し止めや濫訴を食い止めないと、貴センター自体が、歴史の屑籠に放り込まれかねないと思います。冗談を申し上げているわけではありません。これぐらいの危機感を持ってください。これについても、貴センターのお考えをお聞かせください。

 当初、山上徹也裁判記録本は、浅野さんが辻井さんの助けを借りてあけび書房から出版される予定でした。これが、浅野―あけび双方の間に意見の違いが発生し、各々が出版することになり、浅野さんは三一書房から出版することになりました。この過程で水面下で何があったか第三者の私たちが知るところではありませんが、この際、浅野さんにあけび書房と辻井さんに対する敵意や悪意が生じたようです。よほどのことと思われ、それは、その後の浅野さんによるあけび書房と、この代表者・岡林社長、著者・辻井さんに対する激しい誹謗中傷やネットリンチ攻撃に表れています。浅野さんによるあけび書房本『石ころの慟哭』出版差し止め仮処分の申し立て、引き続いて準備されているという本訴は、浅野さんの私怨でなされた(準備されている)ものと思われます。ここに公共性や公益目的はありません。

これについても貴センターはどうお考えでしょうか?

 浅野、あけび双方が言い合っている「盗用」問題について、あけび側は岡林社長のFacebookにて100箇所以上の「盗用」箇所を公開しています。また、鈴木エイトさんも検証し、具体的にはまだ公開していませんが、付箋が一杯の写真を公開しています(おそらく早晩問題箇所の詳細を公開されるでしょう)。一方浅野さんは、チームを組んであけび本の「盗用」箇所をリストアップしたように仰っていますが、いまだに公開されてはいません。読者の公平・公正な判断を求めるためには「盗用だ」「著作権侵害だ」などと言っているだけでなく、速やかに公開されるべきでしょう。

これまでの経緯からすると、浅野さんの著書には多くの問題箇所があるようで、これをクリアするためには、浅野さんは、やはりあけび本が「盗用」したとする箇所を公開すべきでしょう。そうではないでしょうか?

 貴センターは、激動の時代=1969年、水戸巌(故人)・喜世子夫妻を中心に立ち上げられ、反権力の砦として55年余りも続けてこられました。私もその基本理念に賛同し、また助けられもしました。水戸喜世子さんとは今も反原発運動で連携しています。老いても頑張られる姿に、私たちのほうも元気づけられます。

だからこそ貴センターには、本件に対して、しっかり対処いただきたく強く要望する次第です。もし浅野さんによる出版差し止め仮処分が決定され、これを傍観していたならば、貴センターはそれに手を貸し、出版人、言論人、ジャーナリストらか批判を受けるということを重々にお考えいただきたい。これまで、浅野さんの異常な言動を黙過されてきたことも問題ですが、今からでも遅くはありません、この出版差し止め問題と、私怨に基づく辻井彩子さんに対するネットリンチ・人権侵害について真剣に取り組まれることを強く要望し、またこれを機に、出版差し止め(出版禁止)はダメ、ネットリンチ・人権侵害もダメ、公権力(司法権力、警察権力など)を安易に使うこともダメ、つまりこのかん浅野さんがやってこられた、そうしたことはダメだというような原則を確立していただきたいと強く要望いたします。

だいたい「ジャーナリスト」たる者が、司法権力の手を借りて相手方の言論を封じようと出版差し止め仮処分なる、出版妨害、言論弾圧になりかねないことを申し立てること自体が、みずから言論で反論することを放棄したことの証ですから、この時点でジャーナリスト失格です。

この点も貴センターのお考えをお聞かせください。

 現在、出版業界は、かねてから構造不況業種と言われてきましたが、コロナ禍によって、それが決定打になって、書店も出版社も、どこも喘いでいます。取次大手のトーハン、日販でさえ、取次事業は赤字(2025年期で両社とも40億円前後の欠損)で、介護事業、ホテル経営、文房具販売など他の事業によってカバーしているそうです。

こうした中、出版社が、対立する出版社を潰しにかかることや出版社同士が潰し合いをすることは避けなければなりません。

また、浅野さんの本を出した三一書房、これと対立する本を出したあけび書房共に背後に貴センターや「市民社会フォーラム」のような社会運動、反戦運動に関わる人たちがいます。現在の社会運動、反戦運動は、貴センターが設立された時代のような、かつての勢いのあった時代とは異なり、かなり細っていて厳しい情況です。こうした中で、こちらも潰し合ったり、特に公権力(司法権力や、浅野さんが言葉の端々に出してくる警察権力など)の手を借りて相手方を潰そうなどということは断じてやめるべきです。

以上つらつら申し述べてまいりましたが、情況は極めて逼迫しています。特に上記「一」「二」項で申し述べさせていただいた問題は緊急性を有しています。辻井さんは日に日に精神的にナーバスになって来ておられますので、放置しないでください。

早急に私の上記意見に耳を傾けられ、貴センターとして真剣にご協議、ご検討いただき前向きな対処をお願いする次第です。私の意見を無視したり蔑ろにしないでください。

なお、この問題につきまして各々の主張は、浅野さんはむろん(削除されていなければ)、鈴木エイトさん、黒薮哲哉さん、私松岡、当事者の岡林あけび書房社長のFacebookやサイトをご覧ください(辻井さんはネット上ではさほど発言されていません)。僭越ながら、浅野さんが出版差し止めを公言し出して以降の私のFacebookでは、浅野さんの言動について私見を述べたり、他の方々のご意見などを転載していますので一通りお読みになれば、ことの経緯は解りますので、ご参考になさってください。

何卒将来に禍根を残さないために、私の意見に真剣に耳を傾けられ、本件について真剣に御高配賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

末筆ながら、季節の変わり目、貴センターのスタッフの皆様方のご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げます。

早々
 

復興へ16年目に入った福島、もうすぐ創刊12年を迎える本誌『季節』 明日への道は決して楽ではないが、共に歩き続けよう!

季節編集委員会

福島で原発事故が発生して本年3・11で15年を迎えました。その日に本誌を発行し、次のステップに歩み始めました。

また、本誌も、すでに一昨年創刊10周年を迎え、今年12年を迎えようとしています。なんとか10年を越えたことで、本来なら部数ももっと多くならなくてはなりませんが、私たちの非力で、そうはならず、逆に減りつつあります。

福島の現況も、事情あって故郷を離れた方々の実情も、本誌の現状も、また総体的な将来への展望も、厳しいものがあります。

福島の現況は、わが国の現況です。すなわち厄介者は切り捨てるという棄民政策が跋扈しています。15年経っても政府は脱原発への道筋を提起しえないでいます。むしろ、なし崩し的に原発回帰、そしてこれに対する諦めの気持ちが支配しているかのようです。

今夏も厳しい暑さが予想されますが、古くはオイルショック(1973年)後や3・11後のような節電の呼びかけもなされず、私たちもその気持ちを忘れたかのように思えます。

この国では、大地震はじめ多くの天災が毎年起きます。そのたびごとに節電、節約が叫ばれますが、いつか忘れられ今に至っています。

原発も老朽化が進み、このままでは大事故がいつ起きても不思議ではありません。

福島のこれまでの歩みや現況を顧みるに、原発は百害あるだけです。決して危機感を煽るわけではありませんが、いつ爆発するかわからない老朽原発は、爆弾を抱えているようなもので、即停止→廃炉にすべきです。

本誌に継続的にかかわってこられている小出裕章さん、今中哲二さん、また元裁判官で原発を止める判決を出された樋口英明さん、井戸謙一さんらが、私利私欲を棄て、なぜここまで反(脱)原発に奔走されるのか、非常に学ぶことが多々あり、私たちが本誌を継続しているエネルギーになっています。ありていに言えば、すべてはこの国、この社会、ここで生きる子や孫のためということでしょうが、やはりチェルノブイリや福島のような原発事故を繰り返してはならないという想いが残っています。この想いが残っている限り、困難は承知のうえで、唯一の反(脱)原発雑誌を継続していく決意ですので、今後ともよろしくお願いいたします。

昨年同様酷暑が予想される今夏、気持ちを強く持って共に頑張りましょう!

2026年6月 季節編集委員会

季節2026年夏号
『NO NUKES voice』改題 通巻46号
紙の爆弾2026年7月増刊
2026年6月11日発行
A5判 132ページ 定価770円(税込み)

《グラビア》原発事故〈収束〉と被災地〈復興〉という欺瞞(北村敏泰

樋口英明(元福井地裁裁判長)
《報告》なぜか、裁判官が辞めていく 

小出裕章(元京都大学原子炉実験所助教)
《インタビュー》柏崎刈羽原発再稼働の不安 老朽原発は事故を起こす

木村英昭(ジャーナリスト)
《報告》原発を巡る三年間の動向 ── 時系列が可視化する統治の変化

高橋博子(奈良大学教授)
《報告》日米両政府の核兵器観 放射性降下物・残留放射線・内部被ばく

後藤政志(元東芝・原子力プラント設計技術者)
《報告》脱原発の思想 日本はなぜ脱原発に向かわないのか

山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)
《報告》東京電力「原子力中核企業化」戦略の内実

菅野みずえ(「ALPS処理水を海に流すな」裁判原告)
《インタビュー》私の15年、3・11はまだ続く

北村敏泰(ジャーナリスト)
《報告》まやかしだらけの「復興」
 十六年目も終わりはない東北三県の被災地から

和田央子(イノベーション・コースト構想を監視する会)
《報告》高市軍拡政権と福島イノベーション・コースト構想

末田一秀(関電株主代表訴訟原告/はんげんぱつしんぶん編集長)

《報告》関電株主代表訴訟の闘い 原発地元への不正な金の流れを断ち切るために

守田敏也(フリーライター)
《報告》浜岡原発基準地震動捏造問題が示すもの
 原発再稼働は六層の点で認められない

中道雅史(核燃料廃棄物搬入阻止実行委員会事務局長)
《報告》《徹底解説》核と軍の拠点・青森県《後編》

森松明希子(原発賠償関西訴訟原告団代表)
《報告》「『原発被害』って何だろう?」を共有する
 近畿三訴訟団「近畿訴訟団交流会」

木村三浩(一水会代表)×板坂 剛(作家/舞踊家)
《対談》民族派と左翼の融合は可能か《後編》

淀川乱歩(SF作家)
《奇想科学小説》マロ博士の島

平宮康広(元技術者)
《報告》石炭火力発電vs原発および再エネ発電〈1〉

再稼働阻止全国ネットワーク
司法は再稼働を推進するな! 市民運動と原発訴訟
《北海道》小野有五(北大名誉教授、行動する市民科学者の会・北海道)
泊原発の再稼働をめぐって
《女川原発》舘脇章宏(みやぎ脱原発・風の会)
特重施設の猶予延長を許すな
《柏崎刈羽》小木曽茂子(再稼働を考える県民ネットワーク事務局)
新潟はあきらめない!
《東海第二》けしば誠一(反原発自治体議員・市民連盟事務局長)
原電は水戸地裁判決に従い、東海第二原発の再稼働を断念せよ
《浜岡原発》沖基幸(浜岡原発を考える静岡ネットワーク)
静岡地裁は原告の不正主張を看過し、浜岡原発訴訟を強行に終結
《志賀原発》藤岡彰弘(廃原発watchers能登・富山)
矜持の見られない二つの判決、審理進行にめげない!
《関西電力》木原壯林(老朽原発うごかすな!実行委員会)
「嘘・騙し」「データねつ造」「トラブル隠ぺい」「約束反故」なしには動かせない原発と決別し、自然エネルギーのみで成り立つ社会を!
《島根》芦原康江(さよなら島根原発ネットワーク)
住民の安全を脅かす島根原発2号機の再稼働 安全神話を復活させる国と思考停止する司法を許さない!
《四国》小倉正(原発さよなら四国ネットワーク)
伊方原発をめぐる四県の仮処分/本訴の闘いと市民運動
《佐賀》石丸初美(玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会代表)
裁判に至るまでの道のりは突然ではなかった
《鹿児島》向原祥隆(ストップ川内原発!3・11鹿児島実行委員会共同代表)
敷地内乾式貯蔵を阻止して停止に追い込む
《規制委》木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
空しい規制委への異議申立・長引いて良かったテント裁判
《本の発掘④》天野恵一(再稼働阻止全国ネットワーク)
『3・11と憲法』(森英樹・白藤博行・愛敬浩二編 日本評論社)

反原発川柳(乱鬼龍 選)

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