筆者も候補者として当事者になった 参院選広島再選挙2021​(2021年4月8日告示、25日執行)の告示から2024年4月で3年が経ちました。あの選挙は、大買収事件で有罪が確定した河井案里さんの当選無効に伴い行われました。結果としては、野党第一党の立憲民主党の候補が当選し、「野党共闘の勝利」とされました。しかし、あれから3年、日本の政治、広島の政治は良くなったのでしょうか?むしろあの時より悪化しているのではないでしょうか?

裏金問題に象徴される与党の腐敗は相変わらず。さりとて野党も敵失を活かせぬ状況が続いています。政治に庶民ほどおきざりにされている状況が続いています。

こうした状況から、「あなたの手に政治を取り戻し広島とあなたを守るヒロシマ庶民革命」を広島瀬戸内新聞と筆者は呼びかけ続けている次第です。

 

楾大樹(はんどう たいき)『茶番選挙 仁義なき候補者選考』(あけび書房)1320円(1200円+税)

この参院選広島再選挙2021については、実は、事前に立憲民主党から声がかかっていたにも関わらず、いわば、立憲民主党にはしごを外された方がおられます。

筆者の地元でもある広島市安佐南区在住の弁護士・楾大樹(はんどう たいき)先生です。その楾先生が、参院選広島再選挙2021の舞台裏をすっぱ抜いた「問題作」がこのほど出版されました。

『茶番選挙 仁義なき候補者選考』(あけび書房)です。

はしがき
1 私の来た道~弁護士から社会活動家へ
2 初めての立候補打診
3 2回目の立候補打診
4 2022年参院選
5 だまっとれん
6 候補者選考のあり方
あとがき

楾先生はわたしと同じ1975年広島県生まれ。中央大学法学部法律学科ご卒業後、2004年広島弁護士会登録。著書に『檻の中のライオン 憲法がわかる46のおはなし』『けんぽう絵本 おりとライオン』『憲法紙芝居 檻の中のライオン』『檻を壊すライオン 時事問題で学ぶ憲法』(いずれも、かもがわ出版)があります。

本書でも紹介されている通り、2016年以降、『檻の中のライオン』憲法講演活動を全都道府県で展開中です。広島瀬戸内新聞でも2023年に二度、楾先生の講演会を開催しております。

楾先生は2013年に96条改憲を目指す安倍政権の暴走を目の当たりにして危機感を抱くようになります。そして、為政者をライオンに、憲法を為政者が好き勝手しないように規制する檻に喩えた、『檻の中のライオン』という本に思いをまとめ、全国で講演されています。

 

『檻の中のライオン』憲法講演活動(広島瀬戸内新聞2023年10月号より)

◆声をかけてきたのは立憲民主党だったのに

そうした楾先生に立憲民主党が目を付けたのはあの河井事件が起きた2019年の参院選を控えた時期でした。この参院選2019の広島県選挙区では国民民主党所属の無所属現職で、立憲民主党推薦の森本しんじさん、そして、自民党新人の河井案里さんが、自民党現職の溝手顕正さんらを破って当選したのです。

国民民主党所属の森本さんでは自民党に2議席独占を許しかねない、と考えた旧立憲民主党が楾先生に立候補を打診したのです。しかし、その話は楾先生がご自身の講演活動を優先し、断られて立ち消えになりました。

その後、案里さんが逮捕され、再選挙が想定されるようになってから再び旧立憲民主党サイドから楾先生に声がかかったのです。

◆はしごを外された楾先生

だが、2020年秋に立憲民主党が国民民主党と合流。その後、楾先生に全く連絡がない状態が続いたのです。仕事をなるべく入れないようにしてきた楾先生。案里さんが2021年2月に当選無効になってからもなかなか連絡はなかったのです。

ようやく、再選挙の告示も近い時期に面接が行われた。しかし、雰囲気は良いものではなく、その後3月中旬になって突如、宮口治子さんという、失礼ながら当時の広島県内では「誰?」という方が候補者になられたのです。そして、その宮口さんが実は候補者選考を主導した森本しんじ参院議員の秘書の配偶者でいらっしゃったのです。

森本議員と、再選挙で選ばれた議員は、2025年の参院選でバッティングします。従って、コントロールが効かない人が候補になっては困るという動機が森本議員には存在します。利害関係者が、候補者選考を主導する。

「政党による国会議員の候補者選考自体が茶番」であればデモクラシーなど存在しないも同然ではないでしょうか?そのことを鋭く問題提起していると感じました。
そして、2022年の参院選を前に、楾先生は候補者の公募に応募しますが、もちろん、不合格となります。

◆密室ではない候補者選考のあり方を

一部の現職議員が密室で決めるのでは、結局、マトリョ-シカのように、自分の地位を脅かさない小粒な議員ばかりを選ぶようになっていく。予備選挙をやって白黒つける。人を大切にする。そして、誰が議員にふさわしいか、選ぶ持つ目を持てるような「主権者教育」をきちんとやる。こうしたことを、楾先生は最後に提起されています。

◆野党も庶民革命で「政治を県民によって取りもどされる対象」だ!

筆者自身もこの選挙に立候補するに際して、とある野党第一党党員から「選挙に出るなら縁を切る。俺の地域に二度と出入りするな!!」などとまるで戦国大名か何かのような罵詈雑言のお電話をいただきました。しかし、その方のご自宅がある地区が選挙後に大洪水になった際、わたしはボランティアに伺いました。その方はバツの悪そうな顔をしておられました。

また、野党第一党候補の方に対してわたしは、ギリギリまで1本化を模索はしていました。その条件として「伊方原発即時廃炉」含む「即時原発ゼロ」を同候補側に提示。しかし、同候補陣営幹部の野党第一党地方議員は「候補者は具体的な政策がわかる人じゃないから」との返答。自分たちでバカにしている人を候補に担ぐ。これこそ、女性蔑視も良いところです。

それはともかく、自公の国政与党だけでなく、野党第一党である立憲民主党さんも「県民の手に政治を取り戻す」庶民革命において、「県民により政治を取り戻される」対象物であるということだと思います。

民主的な候補者選び、予備選なり候補者同士の公開討論会など、オープンな選挙にしていかないと、政治は一部の「えらい人」のもののままです。

もう一つ疑問は日本最古の左派野党=日本共産党さんも簡単に野党第一党候補に乗ってしまったことです。結局、同党も庶民の味方と言いながら実際には一部幹部の意向で政党本来の政策とかけ離れた人を推したのではないか?無理が通れば道理が引っ込む。こうした無理が同党内部での矛盾の増大、また、それを押さえつけようとする田村智子委員長による党所属県議らへのパワハラ問題にもつながっているのではないでしょうか? 4月7日執行の福山市議選で共産党は惨敗(議席数3→2、得票数10828→7476)しましたが、不思議な結果ではありません。

もちろん、従前どおり、広島瀬戸内新聞とさとうしゅういちは、県民を無視し、新自由主義路線を暴走する広島県知事・湯崎英彦さんを打倒するとともに、湯崎英彦知事から広島を県民の手に取りもどす「ヒロシマ庶民革命」を呼びかけて参ります。

与野党の支持者の方も当然、一県民、一個人として「広島を県民の手に取りもどす」という庶民革命の趣旨にご賛同いただける方とはご一緒させていただく方針に揺るぎはありません。筆者は、上記の方向性を共有する方であれば、政党支持なしの方はもちろん、れいわ、立憲、共産、社民と言った野党の支持者の皆様、そして、自民や維新系でも湯崎英彦知事に批判的、あるいは是々非々の皆様とも懇意にさせていただいています。

しかし、それはそれとして、特に現行選挙制度では事実上100%政党選挙である国政選挙の政党の候補者選考過程にも厳しくチェックをしていく目を持っていただきたいと、県民の皆様に呼びかけるものです。

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▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。
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タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』2024年5月号

◎鹿砦社 https://www.kaminobakudan.com/

#三原本郷産廃処分場問題」で揺れる三原市。2020年に同処分場を広島県の湯崎英彦知事が許可しました。

 

岡田和樹様SNSより

同処分場は2022年秋に稼働を始め、23年夏には汚染水が流出。広島地裁が23年7月には処分場許可取り消しを命じたにもかかわらず、湯崎英彦知事が控訴。その後も汚染水流出や、法律で義務付けられている展開検査もしないままの搬入、はたまた、住民の土地への「侵略」が続いているにもかかわらず、放置プレイ状態です。

そもそも、広島県の産廃行政は全国でも最も甘く、いまや、日本中からゴミが広島を目指して集まってきています。三原だけでなく福山や安佐南区上安でも汚染水流出など問題が続発し、東広島市安芸津町にも大型処分場が計画されています。

一方、一番住民に身近な自治体である三原市も市議会は同処分場の設置に反対する決議を全会一致で行うなどしています。他方で、三原市当局は産廃業者に対して適切な注意や指導を行わず、また、被害を受けている住民の救済もしていません。これは、法的根拠となる条例がないということもあります。

行政、明確な法的根拠がないと動かない。これが常です。過去には、例えば、マンション建築を巡り法的根拠が明確でないのに、事業を妨害したとして当時の市長が損害賠償を業者から請求され、確定したという事案もあります。行政が慎重になるのもわからないではない。

そこで、行政が事業者を指導し、また被害を防ぎ、住民を救済するための法的根拠となる水源保護条例をつくれ、と市民が声を上げ、2024年春、ついにその方向で市が動き始めました。そして市民から意見を募集しています(4月19日まで)。尾道市やPFAS問題が深刻な東広島市でも同様の動きが出ています。実効性のある「水源を守る条例」が三原市で出来れば、「産廃激甘」の広島県全体への波及が期待できます。

なお、「パブリックコメントに係る事案に利害関係を有する個人及び法人その他の団体」ということであれば、三原市民以外の方も意見を述べる資格が広くあります。

例えば、三原の八天堂のパンは広島市内や東京でも販売されています。三原市の水質汚染は広島県内、さらには全国にも影響があります。広島県の湯崎英彦知事は、2024年度の県政の大きな柱の一つとして広島の食材や広島料理のPRを掲げ、予算もつけています。しかし、「産廃無策」が続けば、そうした県政の施策も無に帰してしまいます。本来は、県が始末をつけるべきことですが、県にやる気がないなら、市にまずやらせていくしかありません。

本郷産廃処分場許可取り消し裁判の共同代表・岡田和樹さんは、

ポイントは、水の汚染と言う公害や環境破壊、住民側の被害に対して、三原市行政がちゃんと汚染原因を規制し、監視できるようにすることです。特に本郷処分場の汚染問題では、河川や森林の管轄が三原市であるにもかかわらず、汚染をしている産廃業者に対して、三原市は業者に対する注意、指導、改善、住民救済いずれもしていません。そして、業者による産廃操業が終われば、汚染された調整池の管理は三原市が受け持つことになります。残念ながら、三原市になんの手立てもないし、行政判断で動く気も有りません。

だからこそ水源保全条例で三原市のしなければならないことを明確化し、被害を受ける私たちの水、暮らし、いのちを守れるように条例の中身に私たちの想いを出来るだけ入れて実効性のあるものにしなければなりません。汚染するような可能性のある計画を未然に抑止、規制する事ができるように条例で縛らなければなりません。皆さんは水道や田畑、井戸、漁業、飲食を通じて必ず水に関わると思います。それぞれの立場からどうしてほしいか書いていただけるといいと思います。

と呼びかけています。

https://www.city.mihara.hiroshima.jp/soshiki/18/168078.html

意見書の提出方法と提出先は以下

所定の意見書に住所、名前、連絡先と意見を記入して、次の方法で提出。

(1)直接提出   生活環境課(市役所本庁舎3階)又は各支所地域振興課
(2)郵  便   〒723-8601 三原市港町三丁目5番1号 三原市生活環境課宛て
(3)ファックス  0848-64-4103 三原市生活環境課宛て
(4)Eメール   seikatsukankyo@city.mihara.hiroshima.jp
(5)専用フォーム https://logoform.jp/form/UQ6D/542064
 ※ 電話での意見の受付は行いません。

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タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』2024年5月号

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広島市議会2月定例会は26日、2024年度予算案などを可決し、閉会しました。

◆サンフレ本拠地移転と齟齬をきたすアストラム延伸

このうち、2024年度予算案のアストラムライン延伸については反対討論が相次ぎました。

この計画は、アストラムラインを安佐南区の広域公園前から、佐伯区の五月が丘団地、そしてトンネルで山をくぐって西区の西広島駅へ、とつなぐものです。

広島市が過半数を出資する第三セクター「広島高速交通」のアストラムラインは広域公園を会場とする1994年の広島アジア大会を前に、同年8月20日に本通りから中区の城北駅、東区の不動院前駅、安佐南区の大町駅などを経由して広域公園前までの区間が開通しました。その後、1999年に環状化する計画も出ました。

しかし、これらは採算性の問題から、秋葉忠利前市長のもと、2007年にはアストラムライン延伸ではなく、広電やバスなどの既存交通機関の活用を優先させる方針に転じました。2011年に松井一實市長に政権交代した後、2014年に、都心部での延伸は事業廃止する一方、2015年には西広島駅までの延伸のみを事業化することが決定。当初は一日15000人の利用を見込んでいました。しかし、現在の見込みは9100人です。

安佐南区の日本共産党の中村孝江議員や、中区の無所属の門田佳子議員(保守系無所属議員の後継で1年前初当選)からは以下のような討論が出されました。

第一に、輸送人員の見込みは、市が昔計画していた15000人から9100人まで減っていること。

第二に、せっかく延伸しても、自転車置き場や車による送迎コーナーがないと利用しにくいのですが、それが市の案には考慮されていない。

第三に、現実問題、西風新都方面の団地から都心部にはバスの方が乗り換えもなく、便利という現実もある。机上ではアストラムラインが2分所要時間は短いが、そうなれば乗り換えなしの方が良いに決まっている。

予算案そのものは結果として賛成多数で可決となりましたが、上記の反対討論はきちんと市長も受け止めるべきです。

広島市内でも高齢社会化の中で、公共交通の確保は大事です。国や県の支援も必要です。他方で、その方法、また、利用しやすい公共交通の在り方。これをきちんと議論しないまま、そして、国や県の十分な支援が見込めない中で突き進んだ場合には(自治体は国と違い、お金を刷ることができませんから)大変なことになります。

 

サンフレッチェ広島の本拠地であるサッカースタジアムのエディオンピースウイング広島

広島都市圏全体の交通の在り方、ひいては広島県内全体の交通や地域づくりの在り方をきちんと市民的、県民的にもっと議論すべきではないのか?場合によっては住民投票も活用すべきではないのか?そのように感じました。

輸送人員の減少が見込まれる。これは当たり前の話です。サンフレッチェ広島の本拠地であるサッカースタジアムが安佐南区から中区のエディオンピースウイング広島(写真)に移ったことも大きな影響があるでしょう。サッカースタジアムについてはいろいろ議論がありました。

しかし、現在地に移転した以上は以下のことは想定できます。

1.アストラムラインの利用者が激減する。

2.一方、広島駅から歩いて行けるサッカースタジアムということで、サンフレッチェ広島の対戦相手のチームのサポーターも多く広島駅経由で来られる。

1.については、アストラムラインの見直しを市に迫る。

2.の要素は広島駅周辺の混雑激化を通じて、県が広島駅北口に計画している新巨大病院(湯崎病院)に見直しを迫る。

ことになるでしょう。

今一度、サッカースタジアムが移転した後の状態を前提に、アストラムラインの延伸の是非、県病院含む病院のエキキタへの統合の是非、これらをきちんと再論議する必要があるのではないでしょうか?

繰り返しますが、サッカースタジアムの移転で状況は変わった。人の流れも変わった。前と同じことをしていたらあちこちでほころびが出る。そういうことも含めて、市民投票、県民投票も視野に入れた議論は必要ではないでしょうか?

◆中央図書館の移転費用も青天井

松井市長が進める、中区の中央公園にある中央図書館の駅前のエールエールA館への移転費用も青天井です。ついに、96億円という見込みだった費用が、131億円に膨れ上がってしまいました。これに加えて、浅野文庫や広島文学を展示する施設を旧市長公舎の跡地に建設予定で、37億円かかります。ついに、現在地で建て替えた場合の予想経費の120億円を上回ってしまいました。

これでも、本日の議会最終日で賛成多数で2024年度予算は可決されてしまいました。しかし、これももう一度議論し、場合によっては住民投票にかけることも大事ではないでしょうか?

広島市の中央図書館の移転費膨張 当初計画から35億円増の131億円(中国新聞デジタル)Yahooニュース

とにかく、住民の声を無視して進めた計画のほころびが出ています。今必要なのは市民的、県民的な「広島をどうするか」という議論ではないでしょうか?

▼さとうしゅういち(佐藤周一)
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タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』2024年4月号

◆告発状受理、正式に被疑者に!

広島地検は3月11日までに広島県内の住民が平川理恵・教育長を官製談合防止法違反などの疑いで告発していた告発状を正式に受理しました。これにより、平川氏は広島地検の捜査対象と言う意味で正式に「被疑者」となります。

もちろん、被疑者・被告人は推定無罪です。しかしながら、すでに、平川氏は自らが依頼した外部の弁護士による調査により、京都のご自身のご親友のNPO法人「パンゲア」への業務委託などで、「官製談合防止法違反」「地方自治法違反」があった、と指摘されています。

一方、平川氏は2023年8月に始まった住民裁判で、官製談合による県費の無駄遣い及び、高額なタクシー代、そして高額な弁護士への費用を返還するよう訴えられています。

広島瀬戸内新聞2023年9月号外

法律的に言えば、平川氏は何の処分も受けていません。特別職公務員にはそもそも懲戒という仕組みがない。2023年2月に平川氏が給与の自主返納をしただけです。あとは、知事による罷免しかない。

こうした状況で、任期満了まで教育長を続けられる平川氏には呆れてしまいます。まさに鉄面皮を超えて劣化ウラン※面皮と言う状況です。

(※ウラン鉱石から核燃料を取り出した後に残った劣化ウランは非常に硬い性質を持っている。1991年の湾岸戦争において鉄より硬く、劣化ウランを使用した米軍の戦車が鉄でできていたイラク軍のT72戦車を撃破したことで有名。しかし、飛び散った劣化ウランの粉塵が、周辺の住民や米軍兵士の健康にも悪影響を与えているとされている。)

◆広島・日本の教育を前に進めたのではないか、と自負している?

こうした中、3月22日、平川氏は県民をさらに呆れさせました。平川氏は退任前最後の記者会見で「広島・日本の教育を前に進めたのではないか、と自負している」と言い切ったのです。一方で、告発状受理については「お答えできない」と逃げました

「この中で平川氏は、2期6年の任期中に取り組んだ公立高校の入試改革や不登校対策、それに探求的な学習の導入について「365日24時間、どうやったら広島の教育が良くなるかを考え続けてきた。広島県、あるいは日本の教育を前に進められたのではないかと自負している」と振り返りました。」

平川氏は一生懸命だったのは事実でしょう。しかし、教育を前に進めたというより、脱線させた、というのが事実ではないでしょうか。脱線したまま、あさっての方向に進んでいるというべきでしょう。

◆アメリカン・ポストモダンな腐敗と日本の古臭さの悪いハイブリッド

平川氏は、ただただ、アメリカン・ポストモダニズム的なものに飛びついて、それを取り入れることが進歩だと思い込んでいる。1990年代後半あたりの日本企業の経営者、新自由主義政治家によくあるパターンです。実は、それこそが時代遅れなのではないでしょうか?

そして、正直、平川氏が「私自身が任期中の評価をするのは難しいが、教育というのは今成果が出るものではなく、何十年後かに子どもたちが答えを出してくれるものだと思っている」というのも責任逃れにも見えてしまいます。

例えば、高校入試。2023年の入試から改革が行われました。今までは一般入試と推薦入試で行っていたのですが、推薦入試を廃止。そしてアメリカンな「自己表現」を導入したのです。これまで学力重視の一般入試と、部活などで実績がある生徒向けの推薦入試でバランスを取っていたのが崩れ、生徒や保護者、中学校の先生らにも不評です。そして、「自己表現」とはどうすればいいのか? どう採点すればいいのか? 生徒も保護者も、高校の先生も苦慮したのです。

そもそも、日本の文化とアメリカの文化は違う。その中で、いきなりアメリカンな自己表現とやらを導入するのは無理がある。その上で、アメリカの教育が良いかと言えばまったくそんなことはない。日本の政治の腐敗ぶりは大概ですが、アメリカのポストモダンの政治だって、バイデンVSトランプと言うどうしようもない不毛な大統領選挙ではないですか?アメリカの教育を受けたアメリカの有権者がそういう構図にしたのではないですか?

平川氏の行政手法である、お仲間優遇というのは実は、アメリカ直輸入なのです。平川氏ご親友のNPOや企業とか、赤木かん子さんら平川氏の「意識高い系」のお仲間で物事を決めていく。これはアメリカでは普通のことです。

かつての日本の疑獄事件みたいに賄賂をやり取りするよりも、高級官僚と企業の幹部がいわば回転ドアのように行き来して利益誘導する。従来の日本の天下りどころではありません。そうした中で、戦争国家と言われるアメリカができています。

平川的なことを進めて行けば、アメリカンな腐敗と日本・広島の権威主義をハイブリッドした無茶苦茶なことになりかねません。というか、もうなっています。国土が広く、資源が豊富なアメリカだからまだ政治が腐っていても持ちこたえていますが、日本はそうはいきません。

◆新教育長は「フロント」に徹せよ!

さて、新年度からの教育長には、文部科学省課長の篠田智志さんが県議会に人事案が提案され、2月26日に議会で全会一を以って可決されました。篠田新教育長には以下のことを申し上げたい。

戦前の臣民を育てる教育を止め、戦後は、日本国憲法の下で市民が市民を教育する制度に変わりました。すなわち、アメリカに倣った教育委員会制度が導入されました。当初は、教育委員会は公選制がとられたものの、イデオロギー対立などで混乱したということもあり、任命制に変わりました。その後、安倍政権の下では、事務方のトップである教育長が教育委員会の委員長も兼ねること制度改正。教育長の権限は強大になりました。しかし、あるべき公教育の基本は変わりません。

プロ野球に例えれば市民、県民がオーナーで、生徒が選手、先生がコーチ、校長が監督、そして教育委員会は球団フロントのようなものです。教育長の権限が以前より強大化したとはいえ、所詮は球団社長の立ち位置であり、オーナーでもなければ主役でもない。選手の個々のプレイに口を出したり、監督の采配に口を出したりするのがおかしいのです。カープの新井監督のお名前は広島県民ならだれもが存じています。しかし、球団社長のお名前はすぐには出てきません。それでいいのです。フロント=教育長は現場がやりやすいように支援する黒子で良いのです。

例えば、県内では県教委管轄だけで1000人以上、非正規の先生がおられます。非正規の先生も大変だし、正規の先生も疲弊する。非正規を正規の先生に変えていくことでそういう状況を変えていく。平川教育長は「予算がない」と言っておられたのですが、何十億もかけてグローバルエリート中高「叡智学園」をつくったのだから、お金がないわけがない。使い方の問題です。

◆「万辞に値する」湯崎英彦知事の「任命責任」

さて、安倍政権の制度「改革」自体に問題があるが、それを「悪用」した平川「被疑者」教育長、何より任命した湯崎知事には大きな責任があります。とりわけ、湯崎知事は、2月に平川教育長の続投がないことを決めた際、「法令違反は改革の副作用」と言って、平川教育長を庇ったのです。

そもそも、県は平川教育長にお金を無駄遣いされた「被害者」のはずです。平川教育長を警察・検察に告発したり、平川教育長に無駄遣いしたお金の返金を命じたりするのは知事の仕事ではないでしょうか?

住民が平川「被疑者」教育長を刑事告発したり、返金を求める裁判を起こしたりしなければいけないのが本来おかしいのです。知事が動かないから、住民が自腹を切って動かないといけなくなる。それどころか、県は、平川「被疑者」教育長を庇う立場で住民訴訟に参加しているわけです。

湯崎英彦知事は、ある意味、類は友を呼ぶということで、平川氏を、2018年度に神奈川県の民間校長から一本釣りしたのでしょう。いずれにせよ、湯崎知事の任命責任は、その後に平川氏を罷免するなどしなかったことも含め、「万辞に値する」と言わざるを得ません。

もちろん、今まで、湯崎県政を十分チェックできなかった県議会、そして湯崎知事と平川教育長を持ち上げてきたマスコミの責任も重いと言わざるを得ません。
筆者も平川教育長の逃げ切りを許さない。そして腐敗しきった湯崎知事から広島を取り戻す。その動きを強めていく決意です。

広島瀬戸内新聞とさとうしゅういちは「あなたの手に広島を取り戻し広島とあなたを守るヒロシマ庶民革命」を呼び掛けています。 「我こそは庶民派の政治家に!」(首長、地方議員、国会議員)、また庶民派の政治家とともに広島を取り戻したいというあなたからのご連絡や記事のご投稿をお待ちしております。

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▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。
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◆呉市議会、共社両党以外は期待の声強く

防衛省は3月4日、2023年秋に閉鎖された日本製鉄所瀬戸内製鉄所呉地区=旧呉製鉄所の跡地を会社側から一括購入し、「複合防衛拠点」を整備する案を広島県と呉市に説明しました。3月11日には呉市議会全員協議会でその案を説明しました。

 

広島瀬戸内新聞呉支局・A記者が傍聴し、入手した資料

防衛省は、
▼装備品(=武器など=)の維持整備、製造基盤
▼防災拠点と陸海部隊の活動基盤
▼港湾機能
の3つを整備する方針を説明。

広島瀬戸内新聞のA記者によると、「協議会は約1時間で会派順に質疑がありました。共産党2名と社民1名は防衛拠点に反対、あとの全会派の議員は賛成でした。「明るいニュース」、「率直に好意的」、「人や物が増える」、「経済プラス」、「経済波及」など、聞こえの良い言葉ばかりを並べておられました。(軍事施設を受け入れることへの)危機意識を全く持ち合わせてないことに衝撃でした」とのことです。

確かに、旧呉製鉄所の跡地は、何かに再利用しようとすれば、建物の解体などに10年はかかると言われています。地元でも、正直、利用方法に苦慮していたところです。それを、防衛省が一括購入してくれれば少なくとも面倒なことは考えなくていい。

しかし、それで本当に良いのでしょうか? 歴史を踏まえて、考える必要があるのではないでしょうか?

◆軍港として栄えた明治から敗戦まで

呉は、空軍がない時代に、敵の船が入りにくい守りやすい場所にありなおかつ大陸に近いということで若き日の東郷平八郎元帥が調査。軍港として選ばれ、鎮守府がおかれました。その後、呉は日清戦争、日露戦争と海軍の出撃拠点になりました。戦争のたびに街は拡大。その後、大正のワシントン軍縮会議や昭和初期のロンドン軍縮会議には軍縮により職工がリストラされるということも起きています。

しかし、1931年の満州事変で一挙に賑わいを呉は取り戻し、第二次世界大戦敗戦直前には人口が40万人に達し、広島市に肉薄したこともありました。

◆焼け野原になった「軍港・呉」、住民投票で「平和産業港湾都市」へ

しかし、第二次世界大戦末期の1945年6月から7月、数度の呉空襲で呉市は海軍工廠も市街地も焼け野原になりました。筆者ら広島瀬戸内新聞取材班が2023年10月16日に取材にうかがった佐藤康則さんは当時中3で動員されていた海軍工廠への空襲、2月25日に取材に伺った堀隆治さんは当時5歳で市街地の自宅で空襲に遭われています。

その後、建前はいわゆる旧軍港市転換法により、舞鶴、横須賀、佐世保とともに平和産業港湾都市として再出発することになります。後に高度成長を実現した総理となる池田勇人代議士の尽力も大きかった。軽武装で、経済成長優先。その路線を形作った法律でした。

同法は国有財産の市への移譲など、現代の特区に似た仕組みです。ただ、加計学園問題などで時の権力に恣意的に悪用された現代の特区とは違うのは住民投票を経たことです。憲法95条の規定により住民投票を各市で経て成立しました。呉市では以下の結果でした。

◆74年前の圧倒的民意を覆し、軍港都市に逆戻り

74年前に住民投票で呉市民の有権者の絶対多数の同意で、平和港湾都市に転換した呉。だが、防衛省の案は、いわば、旧海軍呉工廠を復活させるものです。軍港都市に呉を戻すということです。

「昭和~平成期」にも呉には海上自衛隊がありました。しかし、その自衛隊はあくまで、「専守防衛」の自衛隊です。それに付け加えて国際貢献とか、復興支援と称して、アフガニスタン戦争への後方支援での派兵などはありましたが、あくまで主たる任務は「専守防衛」です。

ところが、岸田総理のいわゆる「安保三文書」により、「敵基地攻撃も辞さない令和の自衛隊」になってしまいました。その大型拠点が来るとなれば、旧軍港市転換法の廃止が必要ではないでしょうか?それに伴う、住民投票が必要です。きわめてそれだけ大きな転換を市議会で説明しただけで通してよいのでしょうか?

◆メリット=経済効果の過大評価、リスク=台湾有事時の被害の過小評価は禁物

 

防衛省らが旧呉製鉄所の軍事拠点化構想を説明するのを前に、市役所前で抗議する市民グループの皆様(3月11日、広島瀬戸内新聞呉支局A記者撮影)

そもそも、戦前の海軍工廠ほどの雇用は現代の複合防衛拠点では望めないでしょう。戦前の海軍工廠は、それこそありとあらゆる工業製品を作っていてそこでの雇用もすごかった。しかし、現代の産業構造ではそういう効果は望めない。メリットを過大評価すべきではない。

その上で、この複合防衛拠点は、いわゆる台湾有事を口実とした岸田政権の大軍拡の一環であるということを押さえておく必要があります。従って、呉が「複合防衛拠点」となった場合のリスクを考えるべきです。例えば、「台湾有事」の際、「日本にも中華人民共和国がミサイル攻撃をしてくるかもしれない。」ということを理由に日本政府が中華人民共和国に敵基地攻撃をしてしまった場合どうなるか?

中華人民共和国は「日本による侵略」とこれをみなし、日本攻撃の口実とするでしょう。その場合には、呉も報復攻撃の対象になります。1945年の呉空襲の悲劇を繰り返すのは明らかです。

◆日台両者への米の援軍怪しく、選択肢は衝突回避のみ

その場合に、米軍が日本や台湾=中華民国に加勢してくれるかどうかは怪しいものがあります。そもそも、台湾有事とは、中国における国民党(蒋介石)軍vs共産党(毛沢東)軍のいわゆる国共内戦の延長です。あくまで中国の国内で平和的に解決すべき問題です。米国政府でさえも、法的には中華人民共和国(中国共産党)が中国を代表する唯一の政府である、としています。米国も中華民国(台湾)に対してはせいぜい、いわゆる台湾関係法により、武器を援助する程度のかかわり方しかしないのは明らかです。

白人国家のウクライナに対しても武器を支援するだけ、それも最近は尻込み気味なのに、アジア人のそれもアメリカが認めた国家ですらない台湾に対して軍隊を送ってまで防衛するなど現実にはない。ちょっと冷静に考えればわかることです。アメリカ軍はどうするかといえばヤバいと思ったら「避難」するのです。中華人民共和国としてもアメリカとは直接対決を避けるため、自衛隊基地に攻撃を絞るという手を取る可能性も高い。

日本の米軍基地を中国が攻撃するというのも、一部の台湾有事介入ノリノリの右派の方々のある種の「希望的観測」ではないのか?

実際に、沖縄の米軍基地にある米軍機は今や常駐ではなくローテーションで世界を回る方式になっており、いつでも逃げられる体制なのです。辺野古の問題はもちろん大事ですが、今、沖縄ではそれよりも、対中国戦争の自衛隊の攻撃能力の基地になる方が平和運動的にも大きな課題になっているそうです。

もちろん、中華人民共和国の経済も台湾(中華民国)産の半導体に大きく依存しており軍事的に勝っても大損害であり、戦争をわざわざ仕掛ける動機に乏しい。当の台湾の与党・民進党ですら露骨な独立を主張することは努めて抑制しています。怖いのは、行き違いからの偶発的衝突でしょう。

大体、台湾=中華民国だって、尖閣諸島の領有権を主張しています。日本が援軍を出したからと言って、台湾=中華民国が尖閣諸島領有権をあきらめてくれるとも思えません。その面でも、台湾有事で日本が中華人民共和国と闘うメリットはどこにもないのです。

とりあえず、日本としては、外交努力により衝突が起きないよう努力していくしかないのです。日本が戦闘に直接巻き込まれなくても、食料や半導体が止まればその時点で日本経済はアウトなのですから。

 

3月11日、市民グループの皆様が呉市長に申し入れた文書

◆軍港復活よりは国営食料生産工場を!

呉の製鉄所跡地の活用策は、そもそも、民間企業は21世紀の産業構造では望めない。国の事業しかほぼ選択肢がないのは事実です。しかし、それが、旧軍港の復活であっていいのか? よくよく議論すべきです。

なお、もちろん、現実問題として、経済効果に期待する人々に対して、製鉄所の跡地利用の対案をお示しすることも、平和港湾都市である現状を維持したい市民にとり必要ではあります。

筆者個人としてはAI・ICTなど最新鋭の技術を活かした国営の食料生産工場はどうか?と思っています。すなわち、防衛省ではなく、農林水産省に買い取ってもらうのです。野菜工場や魚の養殖などを軸とすればどうでしょうか?

戦後、日本は、工業を増強しつつ農業を潰してきた。今、食料が、一時期よりは庶民にとっても手に入りにくくなっています。そもそも、戦争になったら戦闘に直接巻き込まれなくても食料不足で日本は詰みです。食料生産を復活させるというのも手ではないでしょうか?

▼さとうしゅういち(佐藤周一)
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タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』2024年4月号

〈原発なき社会〉を求めて集う 不屈の〈脱原発〉季刊誌『季節』2024年春号 能登大震災と13年後の福島 地震列島に原発は不適切

世界最初の核攻撃の爆心地・広島一区の岸田総理は、自称「GX法」により、3.11以降、安倍政権すら維持してきた脱原発依存路線を転換しました。関西電力高浜原発など老朽原発の再稼働を推進し、核のゴミを増やし、上関に中国電力と共同で中間貯蔵施設という名の実は半永久的な貯蔵施設という形で押し付けようとしています。

一方で、福島原発事故の緊急事態宣言は継続中で、デブリ取り出しすらできていません。さらに2024年元日、能登半島大震災が発生。北陸電力志賀原発は、3.11以降は止まっていたこともあって、大事故には至りませんでしたが、油の流出やモニタリングポストの停止など、多くのトラブルが報告されています。その上、避難経路となるべき能登半島の道路が寸断されるなど、もし原発事故があれば避難どころではない現実も示されました。

また、大震災そのものが、複数の活断層の連動で起きています。今までは5km以上離れている断層は連動しない、と国もしてきたのですが、それが崩れた形です。日本全国の原発の安全審査がやり直し、というよりもことごとく、真面目に規制委員会が審査すれば、アウトになる可能性が高いと思われます。にもかかわらず、中国電力は広島から二番目に近い島根原発再稼働を8月にも強行しようとしています。
そうした中で、13年目の3.11を広島も迎えました。

◆島根原発再稼働を許さない! 集会開催

3月10日(日)にはフクシマを忘れない!さようなら原発 ヒロシマ集会が、広島弁護士会館で開催されました。

主催者を代表して山田延廣弁護士は、

「未だ故郷に戻れず、原発の廃炉も進まないのに岸田政権はGX法で原発を再開しようとしている。能登半島大震災で志賀原発の油流出事故が起きた」

「自民党への巨額の献金が再稼働に影響している。お金に影響される政治でいいのか?」

「島根原発の再稼働を目指しているが、いくら避難計画を立てても能登半島のように道路が寸断されたら機能しない」

「フクシマ原発問題は全国の問題。上関の中間貯蔵施設を作ろうとしている。しかし、世論は再稼働賛成が増えている。一方できちんと損害賠償するように求める裁判が闘われている。寄り添うというのはそういう闘いを一緒にやっていくということだ」

 

福島原発告訴団の武藤類子団長がビデオメッセージ

処理汚染水の海洋投棄が進む福島からは福島原発告訴団の武藤類子団長がビデオメッセージ。

裁判では、最高裁の草野耕一裁判官が任命される前に経営していた事務所が東電と利害関係が深かったということで、裁判から外れてもらうよう求めています。武藤さんは、「被害者は権力を持たない市民。中立としての裁判所に期待している」などと、思いを述べられました。

◆島根原発2号機の再稼働を止めよう!

ついで、広島と同じ中国電力管内の島根原発2号機の再稼働を止めよう!と「島根原発3号機差止訴訟原告団」事務局の芦原康江さん(元松江市議)が報告。以下は、芦原さんのお話しの概要です。

「この国は原発事故を忘れようとしているのか?」と問いかけました。そして、「広島にとって原発事故はよそ事ではない。島根原発で事故が起きたら17万人を広島が受け入れることになる。また、福島では島根―広島に相当する160km圏内でも風向きによっては、土壌で10万ベクレル/kgの汚染が起きている」

広島県選出でもある岸田総理が強行した脱炭素電源法=GX法は地球温暖化対策と称して衰退する原子力業界に救いの手を差し伸べていると指摘しました。

3.11福島原発事故を教訓に原子炉等規制法で運転期間は原則40年とし、例外中の例外として20年の延長を認めていました。

ところが、それを撤廃してしまったのです。これは、例えば35年稼働している島根原発2号機を5年程度稼働しても採算に合わないからです。

全国知事会も、地方公共団体にきちんと説明しろ、事故が起きた場合には国は被災者への賠償も含め、責任を以って対処すること、という内容に全国知事会提言を2023年8月19日に出しています。しかし、住民の立場からすれば事故が起きた時点でたまったものではないのですから、「もっと踏み込んで住民に寄り添うべき」と芦原さんは知事会を批判しました。

◆避難計画に実効性なし! 明らかになった能登半島大震災

そうして忘れたころに災害が起きたのです。能登半島地震です。M7.6,最大震度7240人が亡くなり、5575棟が全半壊した大震災。志賀原発も震源域のすぐそばにありましたが、不幸中の幸いは福島原発事故以降、運転が停止したままだったことです。放射能漏れなど重大事態にはならなかったが、油漏れを含めて影響は無視できない状態です。

そして、何より、「避難計画」に実行性がないことが暴露されてしまいました。

・多くの家屋が倒壊で屋内退避も不可能。
・道路も液状化や土砂崩れなど寸断で避難が困難。最大24地区3345人が孤立。30km圏内では8地区400人が8日間孤立。さらに21の放射線防護施設のうち、6施設で損傷や異常が発生。
・断水は21施設すべてで発生した。原発事故の場合に支援がいる住民を守る機能が果たせなかった恐れがある。
・また、能登半島大震災では、北陸電力が96kmまでしか連動しないとした活断層の活動は150kmも連動してしまった。これは北電が悪いのではなく、5kmより離れていたら連動しないという国の基準に問題がある。

全ての原発の安全性、信頼性が失われている状態だということです。

◆審査に合格しても安全ではない

そうした中で、島根原発を再稼働させて良いのでしょうか?

島根原発は1号機が1980年に稼働開始し、2015年にすでに廃炉になっています。今焦点となっているのは2号機。1989年2月に運転を開始しています。2021年9月新規制基準に合格し、22年6月2日に島根県知事が再稼働容認を表明しています。2024年8月に再稼働を行う予定です。3号機はまだ稼働しておらず、新基準審査継続中です。

しかし、2号機は審査に合格しても安全ではないのです。基準地震動は820ガルのままです。1000ガルを超える地震動が頻繁に現実には起きているからです。火山噴火についても、近隣の三瓶山や大山の最大規模の噴火は想定していません。更田元規制委員長自身が「新基準に適合しても100寺ベクレルを超える放射性物質の放出を起こす事故の可能性」を否定していません。

こうした中で、2号機運転差し止め仮処分申し立てを芦原さんらは2023年3月10日に広島高裁松江支部に起こしています。中国電力は過小な地震動しか想定していない、というのが原告側の主張です。島根でも、直近の宍道断層だけでなく、鳥取県沖の断層も含めて連動する可能性はあります。

中国電力側は、宍道断層と鳥取県沖の断層は国の5kmより1km遠い6km離れているから大丈夫、というセコイ主張をしていました。しかし、今回の能登半島大震災でそれは否定されています。

また、三瓶山や大山が噴火しているときに事故が起きれば、事故処理のためのアクセスが困難になります。非常用電源を動かすにしてもフィルターが必要になります。そのフィルターを火山灰が降り続く中でどう運ぶのでしょうか?

さらに、県都・松江市にある島根原発で事故が起きれば、46万人が避難することになります。そのうち5万人は高齢者や障がい者などの要支援者で全国最多でです。都会でなおかつ高齢化が進んでいる地域の島根原発。事故が起きれば広島県には17万人が避難してきます。

すでに、どこにどう避難するかは決まっているのですが、広島県などの受け入れ先の住民には全くその説明はありません。

5km以内の住民には敷地境界で5マイクロシーベルト/時が10分以上継続して避難指示が出されるので、核燃料が溶け出しているような状態です。そもそも大震災が起きれば道路も寸断していますから直ぐに避難できず被曝する人が続出するでしょう。

※[筆者注]ちなみに福島原発事故の場合は、皆様もご承知の通り、沿岸部では津波で壊滅的な大被害だったのですが、少し内陸では、能登半島大震災との地震動の性質の違いもあって構造物への被害はさほどではなかった。内陸の東北自動車道が健在で、そこから枝分かれした道路もそこまでの被害はなかったのは不幸中の幸いでした。だから、関東や関西に比較的早く避難した・できた人も多かった。ただ、そのために、避難の困難性が注目されることはなかったとも言えます。

また、5km-30kmの人については500マイクロシーベルト/時の放射線量を記録したらら直ちに退避ということだが、2時間すれば年間の上限に達してしまいます。被ばくすることが前提の計画になってしまいます。

屋内退避をしろ、と国は言いますが木造家屋では被ばくを防ぐ効果は50%しかない。そして、屋内退避中に医療や介護を受けられる計画にもなっていません。そして、施設や病院にいる人は受け入れ先が決まるまで待機となりますが医療ケア対応の車両がたくさん必要になります。

能登半島大震災の時は被災地の人口は10万強ですが島根の場合は46万ですからこの点でも厳しい。しかも、職員の健康や生命を守る対策も不明です。

そして多くの人が車で避難することになりますが、車のスクリーニングもザルです。クルマの汚染がヨウ素剤服用の基準の6倍以下ならフリーパス、基準値を超えれば除染はしますが、乗っている住民は代表者のみ検査。そして、スクリーニングそのものがフル稼働しても164時間かかりそれだけで大渋滞です。

そしてそもそも、避難計画は原子力災害対策指針に基づくものであって、内閣府も避難計画の実行性を全く確認していないのです。

なお、能登半島大震災を受けて、全国の市民団体で原子力規制庁や内閣府に原子力災害対策指針の見直しを求めると、「災害対策は自治体の責任であって自分たちの責任ではない」という趣旨の開き直りをされたそうです。

要は、いい加減な被ばく防護しかせず、災害により住民が酷い被ばくをしても自治体に責任を押し付けるのが国の原子力災害対策であり、それをもとにした避難計画には実効性がかけます。IAEAの求める第5層の防護段階がかけています。

また、核燃料サイクルも破綻しており、だからこそ、上関に予定されている中間貯蔵施設も最終処分場になってしまうのではないか?と指摘しました。

これ以上核のゴミを増やさないためにもリスクだらけの島根原発2号機の再稼働、運転延長は認めてはいけないのです。

◆日本一規制が緩い広島の産廃行政、遠方から放射性廃棄物流入の恐れ

岡田和樹さんからは、上関原発と中間貯蔵施設問題、また産廃問題について報告がありました。岡田さんは、上関原発に反対する運動に参加する一方で、地元の三原市では本郷産業廃棄物処理場の問題に住民の先頭に立って取り組んでおられます。

祝島島民の会に対するスラップ訴訟は、この裁判は、原発建設の埋立予定地付近で漁業をしている祝島の漁船が、中国電力が行おうとしている海上ボーリング調査を妨害しているとして、その排除を求めた裁判です。これに対して島民の会は、祝島の漁民は漁業権に対する補償を受けておらず埋立工事は違法であること、海上ボーリング調査は埋立工事とは直接関係のない調査であること、上関原発の建設は事実上完全に破綻しており中国電力の請求は権利の濫用であることなどを主張して争っています。

「中国電力のお客様でもありこの国の主権者でもあるのはわたしたちだ」と岡田さんは強調されました。

また、岡田さんは、産廃問題にも言及。広島県内の産廃処分場は全国3番目に多く、安定型では2番目です。三原市の本郷産廃処分場だけでなく、広島市内や福山市内の産廃処分場でも汚染水が流出。そして、関東など遠方からもどんどん産廃が広島に入ってきています。そして、現状の産廃行政では、それら遠方の産廃の中に放射性廃棄物が紛れ込んでも全く分からないということです。

三原市では水源保護条例へ向けて動きが詰めの段階に入っています。東広島市や竹原市、尾道市でも続く動きが出ています。

「行政が被害を受ける住民の立場に立ってほしい」。そのために自治体に条例を、と岡田さんは強調されました。

最後に岡田さんは「上関中間貯蔵施設」に反対する立場から「芦原さんらがいらっしゃる前で申し上げるのは心苦しいが、核のゴミは発生場所で保管するしかない。だからこそ、核のゴミを発生させる島根原発再稼働は止めさせなければいけない」と述べられました。

◆3.11を忘れた? 追悼の半旗掲揚を止めた? 中国電力

 

3.11当日、中国電力本店前で抗議

翌11日の3.11当日には、島根原発再稼働の強行をもくろみ、また関西電力と共同で核のゴミの自称「中間」貯蔵施設を上関に造ろうとしている中国電力本店前で「上関原発止めよう!広島ネットワーク」呼びかけで抗議の街宣と署名提出が行われました。

木原省治さんが代表してスピーチ。「311なのに、半旗を掲げないのはいかがなものか?もう忘れてしまったのか?」と疑問を呈しました。

その上で、今もデブリの取り出しさえできていない東日本大震災。そして、モニタリングポストが壊れ、道路の寸断で原発事故だった場合に避難どころではないことが明らかになった能登半島大震災の教訓は、島根原発再稼働はすべきでないということだがなぜ生かせないのか?

また、上関中間貯蔵施設もつくるべきではないということを繰り返し訴えました。また、国は原発のリプレースではない新設はしないといっているのに中国電力はなぜ、純粋な新規原発である上関原発計画を維持し、埋め立て免許を申請しているのか?と疑問を呈しました。

その上で、上関原発計画は42年間も住民を分断している。これ以上住民をいじめないでほしいと中国電力にお願いしました。

 

藤井純子さんが島根原発再稼働に反対する署名を中国電力に提出。横断幕中央付近の人物が筆者

最後に、溝田一成さんが代表して中国電力に対して後記申し入れを行い、また、藤井純子さんからは、島根原発再稼働に反対する署名が提出されました。

なお、中電は毎年玄関前に国旗の半旗を掲げていたけど、なぜか今年はなかった。それで、それを木原さんが中電社員に問いただしたら、回答不能に陥ったそうです。ところが、なぜか私たちの街宣終了後の15時15分頃に急に半旗を掲げ始めたそうです。

国旗への賛否はともかく、半旗を忘れたということは、3.11が中国電力の皆様の頭からも消えているということに他なりません。そうした中で、のど元過ぎれば熱さ忘れる、で島根原発再稼働や上関中間貯蔵施設をやられたのではたまったものではありません。

引き続き、総理の地元の有権者としても声を上げ続けたいものです。

中国電力株式会社
代表取締役社長 中川賢剛 様

「島根原発2号機の再稼働」中止等を求める311声明

2011年3月11日に福島原発事故が発生しました。今日で13年目になります。しかしながら、未だ事故は収束しておらず放射性物質を放出し続けています。現在も福島県の人びとの命や生活を脅かし、貴重な森林や河川も汚染され続けています。除染ができたと宣言しても放射能値はまだまだ高く、帰還する人は少ない状態です。原子炉の廃炉作業は遅々とし進まず到底廃炉などできそうにありません。また、たまり続ける放射能汚染水の放出では、世界の人々の懸念をよそに海洋排出が続けられています。こんなことはすべきではありません。

今年1月1日に発生した能登半島地震は、石川県の「志賀原発」事故を発生させる寸前の規模でした。また2月26日には、愛媛県の「伊方原発」のすぐ近くでマグニチュード5.1の地震が発生しました。日本列島は今も地震活動期にあります。

しかし、中国電力は、地元住民による反対の声を無視して、島根原発2号機の再稼働を8月に行う姿勢を変えていません。そもそも中国電力は、島根原発近くにある活断層の存在の隠蔽、点検漏れ、虚偽報告などの不祥事を繰り返しています。

また、上関町での原発建設計画も断念しておらず、突然昨年8月に「使用済み核燃料の中間貯蔵施設」建設計画を発表しました。

私たちは、福島原発事故から教訓を学び、危険で放射性廃棄物の処分・処理ができそうにない原子力の利用はやめにして、原子力以外のエネルギー源で発電すべきだと考えます。中国電力に、下記3点の実行を要請します。

=要請3項目=
1、島根原発2号機の再稼働を中止すること
2、「上関原発」建設計画を白紙撤回すること
3、「中間貯蔵施設」建設計画を白紙撤回すること

2024年3月11日
上関原発止めよう!広島ネットワーク

                      
▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。
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3月11日発売 〈原発なき社会〉を求めて集う 不屈の〈脱原発〉季刊誌『季節』2024年春号 能登大震災と13年後の福島 地震列島に原発は不適切

〈原発なき社会〉を求めて集う 不屈の〈脱原発〉季刊誌
『季節』2024年春号(NO NUKES voice 改題)

能登大震災と13年後の福島 地震列島に原発は不適切

《グラビア》能登半島地震・被災と原発(写真=北野 進

《報告》小出裕章(元京都大学原子炉実験所助教)
 能登半島地震から学ぶべきこと

《報告》樋口英明(元福井地裁裁判長)
 地雷原の上で踊る日本

《報告》井戸謙一(弁護士・元裁判官)
 能登半島地震が原発問題に与えた衝撃

《報告》小木曽茂子(さようなら柏崎刈羽原発プロジェクト)
 珠洲・志賀の原発反対運動の足跡を辿る

《報告》山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)
 「大地動乱」と原発の危険な関係

《講演》後藤秀典(ジャーナリスト)
 最高裁と原子力ムラの人脈癒着

《報告》山田 真(小児科医)
 国による健康調査を求めて

《報告》竹沢尚一郎(国立民族学博物館名誉教授)
 原発事故避難者の精神的苦痛の大きさ

《インタビュー》水戸喜世子(「子ども脱被ばく裁判の会」共同代表
 命を守る方法は国任せにしない

《報告》大泉実成(作家)
 理不尽で残酷な東海村JCO臨界事故を語り継ぐ

《報告》後藤政志(元東芝・原子力プラント設計技術者)
《検証》日本の原子力政策 何が間違っているのか《2》廃炉はどのような道を模索すべきか

《報告》森松明希子(原発賠償関西訴訟原告団代表)
すべての被災者の人権と尊厳が守られますように

《報告》平宮康広(元技術者)
放射能汚染水の海洋投棄に反対する理由〈後編〉

《報告》漆原牧久(脱被ばく実現ネット ボランティア)
「愛も結婚も出産も、自分には縁のないもの」311子ども甲状腺がん裁判第八回口頭弁論期日報告

《報告》三上 治(「経産省前テントひろば」スタッフ)
本当に原発は大丈夫なのか

《報告》佐藤雅彦(ジャーナリスト/翻訳家)
日本轟沈!! 砂上の“老核”が液状化で沈むとき……

《報告》板坂 剛(作家/舞踊家)
松本人志はやっぱり宇宙人だったのか?

《報告》山田悦子(甲山事件冤罪被害者)
山田悦子の語る世界〈23〉
甲山事件五〇年目を迎えるにあたり誰にでも起きうる予期せぬ災禍にどう立ち向かうか〈中〉

《報告》再稼働阻止全国ネットワーク
能登半島地震と日本の原発事故リスク 稼働中の原発は即時廃止を!
《老朽原発》木原壯林(老朽原発うごかすな!実行委員会)
《規制委》木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
《志賀原発》藤岡彰弘(志賀原発に反対する「命のネットワーク」)
《六ヶ所村》中道雅史(「原発なくそう!核燃いらない!あおもり金曜日行動」実行委員会代表)
《女川原発》舘脇章宏(みやぎ脱原発・風の会)
《東海第二》久保清隆(とめよう!東海第二原発首都圏連絡会)
《地方自治》けしば誠一(反原発自治体議員・市民連盟事務局長)

《反原発川柳》乱 鬼龍

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龍一郎揮毫

私たちは唯一の脱原発雑誌『季節』を応援しています!

2月25日、広島瀬戸内新聞取材班は県内でも人口減少が激しく、製鉄所の撤退などのニュースも続く呉市を取材しました。自治会連合会長の城健康様からお話を伺いました。以下は会長のお話しの概要です。

◆人口流出への歯止め、「都会だったころ」の発想では厳しい

 

自治会連合会長の城健康様

人口流出はここまではある程度仕方がなかった。しかし、今後は歯止めをかけていかないといけない。昔は、呉は海軍の軍港として人口が一時は40万人に達するほどまで栄え、戦後の高度成長期は国の直轄事業で栄えた。しかし、そういうお金がもうないのだから衰退は当然だ。

呉市は(広島市や東広島市と比べても)立地は悪く、企業誘致は現実には難しい。遊ぶところも広島市と比べれば少ない。昔、呉市が都会だったころの発想では難しい。現実を前提としないといけない。

当面の経済活性化策としては、(地元最大の企業である)自衛隊への呉の地元企業からの納入率を上げていくことだろう。呉の企業ができるものを調べ、(県外大企業中心だった)流れを変えていく。これは商工会議所が中心となってやってもらうしかないだろう。

◆公約破りのオンパレード、市民の意見を聴こうとしない現市長

そうした(厳しい状況の)中で、いかに呉に住んでもらうか?が大事だ。市民の意見を聴いて議論していくしかない。しかし、現市長はその市民の意見を聴くことをしようとしない。

市長は初当選時、「退職金は自分の働きぶりを市民が評価して決めてもらう」と公約したが、コロナを言い訳に反故にした。

安芸灘大橋も無料化すると新原市長は言っていたが反故になっている。

市議会議員も、十分に仕事をしているとは言えない。ただ、市長を変えれば、議員も動き方は変わってくると思う。

リーダーを変えていくしかない。2025年11月の呉市長選挙でのリーダー交代が必要だ。

◇      ◇      ◇       ◇

◆呉のことは官僚ではなく市民が決めよう

2021年11月の前回の呉市長選挙では、新原芳明市長は現職であるにもかかわらず新人に2000票差まで肉薄されています。普通、現職首長は広島県知事でも市長でも二期目を目指す選挙は圧勝する場合が多いので、新原市長への呉市民の不満が高いことはよくわかります。

新原市長は、2017年の初当選前は、市役所の新築に反対し、駅前そごう跡への移転を推進する人たちに推されていたそうです。当選されたらもちろん、新築された市役所で執務されています。

また、小村前市長のときに決まっていた駅前の整備を、前市長への対抗意識からか、いったん凍結してしまいました。その結果、2027年度をめどに完成、という状況になってしまいました。受け継ぐべきものは受け継げばいいのに、そうはしない。

城会長が、「現市長はあくまで、財務省から送り込まれた官僚。地元のことは全然わかっていない。」「市民も目覚めて、呉のことは官僚に決めてもらうのではなく市民自身が議論して決めていかないといけない。」と強調されていたことが、印象に残ります。

◆観光ボランティアガイドの皆様に呉市の過去を学び、未来を考える 

取材班は、この日の午後は、呉市の過去を学び、未来を考えるため、観光ボランティアガイドの皆様にお話を伺い、また「呉湾おさんぽクルーズ」に乗船しました。

H様、O様からお話を伺いました。H様(写真)はIHI退職者。5歳の時、呉大空襲(市街地が標的となった7月1日分)の経験者。空襲が終わってから外へ出ようとすると防空壕の地表に近い側でたくさんの方がなくなられていたのが印象に残っているそうです。

軍港呉の歴史にお詳しいO様は、「呉湾おさんぽクルーズ」 で我々をご案内いただきました。呉に海軍鎮守府が設置されてから軍港として栄えた歴史と、日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、そして満州事変、日中戦争、第二次世界大戦の歴史について熱く語ってくださいました。大陸に「防衛」を大義名分に出兵を続けた敗戦までの日本の歴史を教訓に「防衛と言ってもエンドレスだ」と指摘。現在の岸田政権による軍拡に懸念を表明されました。クルーズから帰還後も、呉市と日本の将来について、意見交換をさせていただきました。「東京への一極集中政策を止めさせないといけない。」で一致しました。

[左写真]H様 [右写真]O様

※この取材のあと、3月4日に防衛省が呉製鉄所跡地を買い取り、拠点を整備する案を広島県と呉市に提案しています。要は、製鉄所を明治から敗戦まで海軍工廠だった時代に逆戻りさせるということです。

広島瀬戸内新聞では、呉市の課題について、呉市民の皆様、またそれ以外の皆様からもご意見をお待ちしております。

090-3171-4437 hiroseto2004@yahoo.co.jp または、
オンラインおしゃべり会「さとうしゅういちと広島の政治にガツンと物申す」にお寄せ下さい。

毎週金曜 21時15分から zoom meeting ID とパスコードは以下です。

ミーティング ID: 411 718 3285 パスコード: 5N6b38 
(顔出し、声出しされなくても結構です。チャット欄でもご意見お待ちしております。)

▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。
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3月7日発売! タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』2024年4月号

『紙の爆弾』2024年4月号

郷原信郎弁護士が問う自民裏金事件 検察捜査の穴
自民党派閥解散の茶番 所得税法から見た裏金「脱税」事件
欧州農民デモの訴え EUのエコロジー政策が農業を潰す
鈴木宣弘東大大学院教授が警告 残留農薬・人工肉・農業基本法改悪で「日本の農と食」が崩壊する
浮かび上がる“巨大地震”の実態 なぜ能登半島地震の名称は「大震災」でないのか
政権交代に向け本格始動 泉房穂前明石市長の「救民内閣」構想
どの道を行っても「解散」か「総辞職」岸田“低空飛行”内閣の八方塞がり政局
アメリカの日本支配機関「日米合同委員会」廃止デモ
日テレドラマ「セクシー田中さん」問題 漫画原作者自殺事件を生んだテレビ界の権力構造
マスコミが報じない朝鮮半島情勢 核ミサイル開発よりも危うい「白頭山大噴火」の現実味
BBCジャニーズ報道から一年 相次ぐ「性加害」報道に垣間見える危うさ
東京五輪汚職と酷似「異次元の無法地帯」と化した横浜市の電通癒着
「入管法」不備を放置する日本政府の問題だ 川口市「クルド人問題」の本質
大逆心中?夢洲万引博打
戦争報道・対米報道・対日報道 中国は世界をどう報じているか
シリーズ 日本の冤罪48 仙台筋弛緩剤事件

連載
あの人の家
NEWS レスQ
コイツらのゼニ儲け:西田健
「格差」を読む:中川淳一郎
シアワセのイイ気持ち道講座:東陽片岡
【新連載】The NEWer WORLD ORDER:Kダブシャイン
【最終回】キラメキ★東京漂流記:村田らむ
SDGsという宗教:西本頑司
まけへんで!! 今月の西宮冷蔵
◎鹿砦社 https://www.kaminobakudan.com/
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広島市議会は2月14日から2月定例会がスタートしました。会期は3月26日まであります。

会期の前半では、2023年度分に関する議案(請願や当局提出の財産取得議案)などが審議され、2月27日に採決に掛けられました。

◆ようやく「イスラエル・パレスチナにおける武力紛争の終結を求める決議案」

広島市は、世界で最初に核攻撃を受けた都市であり国際平和文化都市を名乗っています。ところが、ガザにおける大量虐殺については、これまで市議会も松井一實市長も沈黙を保っていました。「あの」保守的な広島県議会ですら、停戦決議を求めています。

こうした中、10月以降、原爆ドーム前で「STOP GENOCIDE」のスタンディングを続けている広島市立大学院生でユダヤ系米国人のレベッカさんらが、広島市と広島市議会が行動を起こすように公開質問状を2月13日に提出。

さらに、オンライン署名を2月29日期限として呼びかけました。署名数が2月27日時点で15000を突破、28日には2万を超えるという情勢の中、広島市議会定例会は、27日の議案採択の中で、「イスラエル・パレスチナにおける武力紛争の終結を求める決議案」を全会一致で可決しました。

ICJ=国際司法裁判所は南アフリカによる提訴を受けて1月26日、イスラエルに対して・集団虐殺(ジェノサイド)の防止・虐殺を扇動する行為の防止やその処分・虐殺が疑われる行為の証拠保全・ガザの人道状況を改善するための方策の導入について、1カ月以内の対策を指示しています。そのことに決議案は触れていません。こうした不十分さはあります。もちろん、全会一致での採択を目指したということで、こういう文言になったという事情はあります。それでも、遅まきながら広島市も決議を出したということです。

問題は、広島市の執行部=松井一實市長がノーコメントということです。引き続き、市長を動かすためにも広島には「さらなる」行動が求められます。

◆市長の迷走「エールエールA館買い取り」可決

一方で、松井一實市長の「暴走・迷走」の象徴である中央図書館の「エールエールA館」移転。ついに、広島市が広島駅南口開発㈱=広島市出資の第三セクター=から、土地と建物を買い取ることが可決されてしまいました。この広島駅南口開発(株)=広島市出資の第三セクター=は、広島市が7割近くを出資し(残りは政策投資銀行と金融機関など)、広島市の元局長クラスの方が幹部をされています

中区選出の門田佳子市議(無所属)のSNSは以下のように報告しています。

【市民に説明できない第三セクター救済(中央図書館等移転)】

本日の広島市議会本会議、第140号議案、中央図書館等移転のための財産取得について。土地の一部買入れ約3.1億、建物の一部買入れ約65.9億。今までも広島市と金融団は広島駅南口開発が資金ショートする度に融資を繰り返してきました。今回も名目を変えた救済です。これでは市民に説明できないとして、反対討論を行いました。

結果は残念なことに、賛成多数で可決されました。中古ビルのフロア、土地を高額で取得。目的は赤字体質の第三セクター救済。そのうえ、翌年度予算にも残りの不動産取得や取得できないフロア賃料、共益費、修繕費等を払う見込みが示されています。これでいいのでしょうか、広島市。

中央図書館については、広島市中区の中央公園にある現在の図書館を本体は広島駅前のエールエールA館に移転、浅野文庫と広島文学についての図書は広島市長公舎跡地に新築するということです。しかし、そもそもバラバラにするより、一体にした方が便利なのは明らかです。なんでこんなことをするのか?やはり、市役所の先輩が多数「天下り」されている「広島駅南口開発㈱」の救済ありきではないのでしょうか?

◆湯崎知事暴走=平和公園へのサミット記念コーナー施設建設強行に反対の請願は否決 「修学旅行生の休憩は狭い場所で!」

「G7広島サミット記念コーナー(仮称)を設置しないことについて」という請願は否決されてしまいました。

これは、本来は、サミット県民会議=湯崎英彦広島県知事=の主導で行われる事業ではあります。しかし、平和記念公園を管理するのは広島市である以上、広島市が許可しなければできません。

https://www.pref.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/552710.pdf

この事業は、当初からサミット県民会議の予算に組み込まれていた5000万円を使って、7年間限定で記念館を設置するというものです。建設予定場所は、資料館北側、被爆樹木アオギリの西側、峠三吉詩碑の南側という地点です。資料館から出てこられた方が一休みしたり、修学旅行生や校外学習の児童生徒が集合したり、お弁当を食べたり、そういった場所を潰してしまうことになります。

「この請願を出された方以外からも、平和公園でボランティアガイドをしてくださっている様々な市民の方から、同じようなご意見を頂戴しています。」(前出・門田市議)

こうした疑問に対して、「集合場所等々でしてですね、活用できる場所については、今記念コーナーを設置する場所、と例えば公衆トイレの間ですとか被爆アオギリ、被爆遺構展示館の間の土地等のスペースがございますのでそちらを活用いただけるのではないかと考えております。以上です。」と、要約すれば「修学旅行生らは狭い場所で休憩しなさい」と言わんばかりの答弁を当局はしました。

湯崎英彦・広島県知事の暴走を市議会は止めることなく、修学旅行生らに狭い場所を強いることを選んだのです。もちろん、G7広島サミットの「広島ビジョン」は西側の核保有は肯定するような内容です。そんなサミットを平和公園を使って持ち上げるのはいかがなものか?と筆者は思います。

▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。
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タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』2024年3月号

◆連日、長蛇の列 原爆資料館

広島の原爆資料館の入館者数が2023年度、まだ2月23日の時点ですが176万252人となりコロナ前の2019年度の175万8746人を上回り、過去最多となりました。2月23日の入館者数は4709人。今年度の一日平均だとここまでは5350人です。

G7広島サミット以降、特に外国人観光客の方の関心が高まったのは事実です。筆者も平和公園周辺を出勤のために自転車で通過することも多いのですが、外国人とみられる方が原爆資料館周辺に並ばれているのを目撃します。

原爆資料館は1955年に開館。22000点の資料が収蔵されています。被爆から80年近くたった今、被爆者の方も少なくなってきました。原爆被害の実態を伝えるという意味での資料館の役割はますます高まっています。来館者が増えるのはもちろん、良いことです。

◆平和首長会議、1780自治体加盟で全加盟まで「マジック1」

一方、この2月、京都府城陽市が平和首長会議に加盟し、国内の1781の基礎的自治体=市区町村で加盟していないのは長崎県佐世保市のみとなりました。

1982年6月24日、当時の荒木武 広島市長は、米ソの軍拡競争に危機感が高まる中、米国・ニューヨーク市の国連本部で開催された第2回国連軍縮特別総会において、世界の都市に国境を越えて連帯し、共に核兵器廃絶への道を切り開こうと呼び掛けました。また、広島・長崎両市は、この呼び掛けに賛同する都市(自治体)で構成する機構として、世界平和連帯都市市長会議を設立しました。

1991年には、国連経済社会理事会のNGOに登録されています。その後、2001年8月5日、「世界平和連帯都市市長会議」から「平和市長会議」に、さらに2013年8月6日に「平和首長会議(へいわしゅちょうかいぎ)」に名称変更され、現在に至っています。

目的は以下です

「平和首長会議は、加盟都市相互の緊密な連帯を通じて核兵器廃絶の市民意識を国際的な規模で喚起するとともに、人類の共存を脅かす飢餓・貧困等の諸問題の解消さらには難民問題、人権問題の解決及び環境保護のために努力し、もって世界恒久平和の実現に寄与することを目的としています。」

◆めでたさも中くらいなり

上記の出来事は、基本的には平和都市・広島にとり、「めでたい」ことであるのは間違いない。そうなのですが、素直に喜べない。それはなぜか。やはり、この間も何度もお伝えしているように、「戦後初の中央官僚出身市長」松井一實市長のもとで進んでいる「広島市自身の変質」の問題があるからです。

もう一つは、原爆資料館労働者の労働環境の問題もあるからです。まずは、こちらからご紹介したい。

◆原爆資料館労働者に相談なく開館延長

松井市長は、G7広島サミットの開催を受け、原爆資料館の開館延長を急遽実施しました。さらに、3月から開館延長を本格実施します。しかし、これらは、原爆資料館の現場労働者には寝耳に水でした。開館延長ということはそれだけ、現場労働者には負担をかけるということです。

筆者も幹部をさせていただいている広島自治労連でもこの問題でアンケートを労働者に対して行っていますが、とくに小さいお子さんをお持ちの職員を中心に不安の声が上がっています。労働者に十分相談もなく、決めてしまうあり方は、「平和都市」としていかがなものなのか?

広島市民の皆様、また市民を代表する議員の皆様にも関心を持っていただきたい。

◆パレスチナ問題で決議すら出さず

そして、情けないことがあります。広島市長はガザで進行中のイスラエルによる大虐殺について沈黙し、広島市議会も決議さえ出していません。広島県議会でさえも停戦を求める決議を既に出している中で、世界で最初の戦争被爆地そのものである広島市議会が沈黙している。情けないことです。原爆ドーム前で即時停戦を求めるアクションを呼びかけられている皆様も、堪忍袋の緒が切れ、市議会と市長に公開質問状を出していますが、返答はぱっとしないものでした。

◆G7広島サミットで「米国忖度」

これも繰り返しになりますが、G7広島サミット以降、急速に広島県も広島市も米国への忖度路線を強めています。広島市の松井市長はサミット後にパールハーバーと平和記念公園の「姉妹公園協定」を締結しました。しかし、そもそもパールハーバーは現役の軍事基地です。戦争となれば、核も含む攻撃の拠点となる場所です。そこと平和記念公園の協定というのがおかしい。

そもそも、原爆投下を反省・謝罪しない米国政府と広島市が協定を結ぶことは、核使用への「免罪」の雰囲気を世界に広めてしまいます。米国だけでなく、ロシア、中国、英国、フランス、そしてインドやパキスタン、朝鮮、イスラエルの核保有国の為政者も図に乗らせてしまいます。

また、「はだしのゲン」を平和教材から削除した件も、結局は、サミットを前に米国に忖度した、とみるのが自然でしょう。

◆広島市は「王道」に戻れ

広島市が自治体として本来すべきことは、平和首長会議に加盟する都市の横の連帯で、為政者に核兵器廃絶を迫っていくことです。当面の目標として核兵器先制不使用を厳守させることです。(先制使用をしなくなれば、いわゆる核抑止論を正当化している敵国への恐怖感もかなり取り除かれるため)

核兵器は、使用されれば、結局はどこかの自治体に対して使用されることになります。自治体の市民への脅威である核兵器をやめさせる。そこで、がっちり、世界の自治体に所属する市民とスクラムを組む。それが平和首長会議の会長都市でもある広島市が進むべき「王道」ではないでしょうか?

むろん、街づくりで国からの補助金が欲しいとか、いろいろな事情があることは存じています。それでも、王道を歩むことがいま、広島市に求められるのではないでしょうか?

そして、そのためにも、筆者が常々主張しているように、広島の政治や経済、社会の在り方を、民主的なものにたて直していくことが大事である。残念ながら、「はだしのゲン」に登場する政治家「鮫島伝次郎」のような広島の政治や経済、社会の在り方が、結局は平和都市広島の変質の背景にある。そこから根本的に改めていく必要がある。そのことを付け加えたいと思います。

▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。
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タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』2024年3月号

広島県知事の湯崎英彦さんは、2024年2月13日開会した広島県議会に2024年度予算案を提出しました。

一般会計の規模は1兆957億円。8日の予算案発表に当たってのキャッチコピーは「広島の元気をブースト」です。

ご承知の通り、広島県は3年連続で人口流出全国ワーストワンです。その汚名を返上したいという思いを込めておられるのでしょう。問題は、中身がそれにふさわしいか、ということです。

◆ゴミ不法投棄を人工衛星で監視は良いが

今回、筆者が注目した項目の一つが、産業廃棄物対策です。2023年6月、県が三原市と竹原市の水源地のど真ん中に許可した三原本郷産廃処分場からついに汚染水が流出してしまいました。そして、広島地裁は7月、湯崎英彦知事による産廃処分場許可は判断過程に瑕疵があったとして許可取り消しを命じる判決を言い渡しています。湯崎知事はこの判決に控訴しました。しかし、そうはいっても、現に汚染水が出ているという事実があるわけです。なんらかの抜本的な対策を新年度予算で示してしかるべきです。

湯崎さんは2024年度予算案において「人工衛星で不法投棄を監視する」としました。確かに、山の中まで不法投棄の産廃を一々県庁職員がチェックにいくのは大変です。人工衛星で監視というのはグッドアイデアではあります。しかし、広島県の産廃行政の根本問題はそれでは解決しません。

◆問題は県「公認」産廃処分場の「ザル」状態

広島県の産廃行政の問題点の根本は「県が許可=公認した」産廃処分場が「ザル」状態だということです。

三原本郷産廃処分場はまさにその典型です。長野や群馬など遠方の産廃が今も白昼堂々と捨てられています。そして、昨夏のように県が検査に来るときは、検査対象の井戸水に水道水などを混ぜて汚染値を引き下げてしまえば、県は「安全」と判断してしまうわけです。

また、裁判所が産廃処分場の設置許可の取り消しを命じても、県はそれを控訴し、業者に処分場稼働=汚染水排出を続けさせています。まさに、県自身が、加害者となっています。

そもそも、この産廃処分場の所有者であるJAB協同組合は、かつて所有していた安佐南区の上安産廃処分場で水の汚染や危険盛り土の上への産廃処分場建設などの問題を起こしています。だが、上安の問題を本格的に明らかにしたのは当初は、県の調査ではありませんでした。三原本郷産廃処分場計画を知って不安に思った原告団共同代表の岡田和樹様ら、三原市民たちでした。県は、本来、自分自身でやるべきことを住民にさせていたのです。

◆東広島市でもまた、大型産廃処分場計画!

こうした中、今度は三原市の西隣の東広島市安芸津町にも大型産廃処分場が計画されています。安芸津町は大相撲・元関脇で横綱千代の富士や同・旭富士などから大量の金星を得たことで有名な安芸乃島関=高田川親方の出身地です。三原本郷産廃処分場を水源地とする竹原市の西隣にもあたります。その安芸津では、住民は産廃業者に対して土地を売らないことで対抗しようとしています。

しかし、業者もさるもの。会食を開くなどして地主の切り崩しに躍起になっています。こうした中で、三原本郷産廃処分場の問題を反省していない広島県の湯崎英彦知事を信用できるのでしょうか?信用しろと言われても信用する方がむしろおかしいでしょう。

◆産廃問題おろそかにしては「県産食材や広島料理のPR」も台無しに

湯崎英彦知事は、2024度予算案の中で、広島の食材や料理のPRにも力を入れる、としています。

それは結構なのですが、産廃行政がザルではそうした施策も台無しではないでしょうか?水が汚染されれば、農産物にも、広島の名産品であるカキを含む海産物にも、そしてお酒にも悪影響が出ます。

◆人口流出も加速する「産廃無策」

広島県内には、2011年の「3.11」以降、実は東京などからUターンしてこられて、農業やお酒やパンの製造などに乗り出すいわゆる30代、40代くらいの方が結構おられました。それにより、一時期、人口流出が下火になっていました。

「大学進学時や就職時には東京の有名大学や有名企業に一度は行ってみたい。だけど子育てはやっぱりのんびりした広島」というライフサイクルの方は結構おられます。だから、筆者は、実を言うと18歳や22歳での人口流出については比較的楽観していました。

しかし、全国から産廃が広島に集まり、汚染水も事実上ダダ漏れ、という状態では、それこそ、広島にUターンしてくる人も減ってしまいます。東京の環境汚染を懸念して広島に戻っても、今度は産廃汚染水ダダ漏れ、では帰ってくる意味がありません。

人口流出を騒ぐのであれば、産廃規制強化は急務です。別に口には出さなくても、産廃規制が緩すぎるということで広島を敬遠してしまう層はそれなりにおられます。広島に活力を取り戻すためにも他都道府県並みの産廃流入規制を求めます。

▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。
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