『紙の爆弾』10月号に寄せて

『紙の爆弾』編集長 中川志大

アメリカによるイラン攻撃が再開される中、キューバで経済封鎖により深刻なエネルギー危機が続いていることは、あまり報じられません。長時間の停電は家庭の明かりを奪うだけでなく、給水や交通・食料・医療など市民生活のあらゆる面に影響を及ぼしています。そんなキューバの現状と、危機の中で抵抗する人々について、同国ジャーナリストのセサル・ゴメス・チャコン氏が本誌に寄稿しています。

“当事者”を除き、あらゆる方面から疑問の声が挙がった「国民会議」というネーミング。そして、結局何が話し合われたのか、何のための会議だったのかも、まったく不明。「国民による会議」ではないのはすぐにわかることでも、では誰による何のための会議だったのか?という問いに答えたのが、今月号の植草一秀氏の論考です。その空虚さゆえに、常に“背後”が垣間見えるのが高市政権の特徴といえます。ならば、表面的な事象を批判して終わっては、背後勢力の術中にはまるだけです。

「高市早苗政権はこんなにも大局観を欠いた国家運営しかできないのか」「首相が(飲食料品の消費税率)1%案を断行しようとするのに対して、野党が『結論ありきだ』と批判するのも当然だ」。前者は7月30日付日経新聞社説、後者は31日付読売新聞社説です。本誌巻頭で指摘したとおり、さんざん逆進性が指摘されてきた消費税が、いまや税収合計の3分の1を占める現状をどう捉えるべきか。ちなみに6年連続の最高税収を記録した2025年度、所得税収・法人税収がそれぞれ大きく上がっても、消費税の総収に占める割合は31%です。

世界のコロナ対策をリードしてきた元アメリカ大統領首席医療顧問、アンソニー・ファウチ博士への追及がアメリカで始まっています。着目すべきはKダブシャイン氏指摘のとおり、日誌に表れたファウチ博士のキャラクターで、いかにも利用されやすそうなのは高市首相と共通するところ。芸能人へのリアクションも似ている気がします。コロナ騒動の本質はもとより、それまで“主流”とされていた見解が逆転するのかに、もっとも注目しています。

8月号から前・中・後編でお送りした植草一秀氏“3つの冤罪事件”の真実。それぞれの事件の状況はもちろん、不可解な経緯と、当時の社会状況についても詳しく説明しています。そこから見えてくるのは、「今の日本」です。なぜ日本だけが「失われた35年」にはまり込み、抜け出せないのか。「失われたもの」とはいったい何か。それらが事件の背景から浮かび上がってきます。

ほか10月号では、首相官邸SNSの“高市PR動画”が炎上した「首相の無意味な熊本視察」と2024年地方自治法改正の関係を解説。これは副首都法や緊急事態法制とも関係します。2026年熊本地震をめぐっては、各地で加速する“AI防災”のリスクについてもレポート。ほか25年目となった「9.11」の真相、「SNS年齢規制」の国内議論の的外れぶりや、ひきこもり支援事業における「労働」についてなど、今月号も独自の切り口で真実を追求します。
『紙の爆弾』は全国の書店で発売中です。ぜひご一読ください。

『紙の爆弾』編集長 中川志大

『紙の爆弾』2026年10月号
A5判 130頁 定価800円(税込み)
2026年9月7日発売

「飲食料品1%」のしょぼい減税でも迷走 財務省が主導する消費税減税反対論 植草一秀
ビル倒壊と瓦礫の謎 行方不明の墜落機体 実行犯にCIAスパイ…9.11 二十五年目の真相 浜田和幸
キューバを襲う米国によるエネルギー危機 経済封鎖という暗闇を武器にしてはならない セサル・ゴメス・チャコン
日本のSNS年齢規制はキエフの大門である 昼間たかし
2026年熊本地震に見た地方自治と緊急事態条項 足立昌勝
“加害者”を隠しきった裁判 優生思想を護持した日弁連とマスコミ 野田正彰
植草一秀インタビュー「冤罪の真実」後編 無罪の証拠を司法は無視 小泉・竹中批判封じ
「憲法より日米安保が最高法規」の現状を変えよ プーチン大統領択捉島訪問の意味 木村三浩
それでも進む完全自動化 イオンモール爆発の“人災”と“AI防災”のリスク 片岡亮
「使用者」はいても「労働者」はいない ひきこもり支援事業の“空白” 川田祐一
暴力的カウンター運動と「リンチ事件」「反差別運動」についての共産党見解への疑念 黒薮哲哉
LGBT問題の現在 「女性スペース法案」の必要性 井上恵子
成年後見制度という宿痾 ある老齢薬剤師の手紙から 鈴木愼哉
サナエ流独裁の奥義 こうして絞め殺される“日本の議会制民主主義” 佐藤雅彦

〈連載〉
コイツらのゼニ儲け:西田健
「格差」を読む:中川淳一郎
シアワセのイイ気持ち道講座:東陽片岡
The NEWer WORLD ORDER:Kダブシャイン
「絶望ニッポン」の近未来史:西本頑司
芸能界 深層解剖

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『紙の爆弾』9月号に寄せて

『紙の爆弾』編集長 中川志大

9月号では、高市早苗首相のアメリカ時代の経歴詐称疑惑と、高市政権のアメリカ追従政治の関係を考察。執筆者の浜田和幸氏は、高市氏が松下政経塾を卒業後、米下院議員の事務所に籍を置いていた(9カ月間)のと同時期に渡米しワシントンで勤務しており、現地の高市氏をよく知る人物です。

その高市政権の元で、「円弱」がさらに極まりつつあります。彼女が政治の師と仰ぐ安倍晋三元首相は「円が300円になったらトヨタの車が3分の1で売れる。日本への旅行費も3分の1になる。あっという間に経済回復していくという考えはどうか」と述べましたが、「失われた35年」の果て、物価高による生活苦が人災であることを、この発言が証明しています。高市政権のウクライナ・中国・イラン等海外情勢への対応がそれに拍車をかけてトヨタも減産。7月号で元外交官の孫崎享氏が指摘したように、この外交姿勢は師匠である安倍元首相が中国やロシアと一定の安定的関係を維持したのとは真逆でした。前号で「戦後最悪の宰相」としたゆえんです。円安で「ホクホク」しているのは誰か?というのは、重要な現状分析といえます。

そんな中でも国会では、延長してまで皇室・国旗・改憲策動・自維一体と、今の国民生活に寄与しない法案ばかりが成立。高市首相は「睡眠時間ゼロで頑張っている」とアピールしておけば、適当にごまかせるという姿勢です。なお「寝ずに書類を読んでいる」は、まさに前述の孫崎氏のレポートが言及したところ。「外交官の経験からいえば、高市首相の政治スタイルの問題は、ペーパーを読むことばかりを重視している点」「政治の実態を踏まえず首相の肩書きだけで政府を運営しているように見えることが、国民にとって大きな問題につながる」と述べていました。

それでも、マスコミ報道とは違うところで社会を前に進める活動が進んでいます。山田正彦・元農水相は農薬・化学肥料に頼らない有機農業が世界で大きく広がっていることを指摘。日本はまだ遅れているものの、地域ごとの取り組みにより急速な進展を見せています。また山田氏は、体内の残留農薬はデトックスが可能であることも、データとともに示しました。残留農薬といえば、主に輸入農作物のポストハーベスト農薬(収穫後、品質維持等のための農薬)の危険性を最初に指摘すべきですが、その対処としては地産地消の促進が考えられます。山田氏の分析は、ここからさらに踏み込んだものといえます。今国会で再び改悪された種苗法・新育苗法についても、弁護士として種子法廃止違憲訴訟を闘う山田氏が、タネを守る地域の取り組みを紹介。「食料安全保障」と「食の安全」を考える全ての人に、ぜひお読みいただきたい内容です。

そして、長期身柄拘束によって自白を迫る「人質司法」の問題を、村岡啓一弁護士が解説。同記事は、日本の司法の特殊性を指摘するだけでなく、「なぜ推定無罪の原則に反して、未決の被疑者が手錠・腰縄で拘束されるのか?」「推定無罪の被疑者がなぜ強圧的な取調べを受忍しなければならないのか?」といった、根本的な問いから始まります。そして、日本国憲法のありようにも迫ります。

ほか9月号では、再審請求に向け活動を続ける植草一秀氏の、「3つの植草冤罪事件」の真実に前号に続き斬り込みました。静岡県沼津市の「ごみ焼却炉訴訟」で下された“行政利権”を崩壊させる画期的判決も必読記事のひとつです。精神科医・野田正彰氏は、精神病が死に至る病でないにもかかわらず、年間2万4000人が精神病院で亡くなる「日本の精神医療」と「精神科医」の“異常性”を解説。今月号も独自の切り口で真実を追求します。
『紙の爆弾』は全国の書店で発売中です。ぜひご一読ください。

『紙の爆弾』編集長 中川志大

『紙の爆弾』2026年9月号
A5判 130頁 定価800円(税込み)
2026年8月7日発売

米政府が保有する「首相のカルテ」高市経歴詐称問題とアメリカ追従 浜田和幸
違憲・違法の「人質司法」がなぜ存在するのか 村岡啓一
「令状なし盗聴」にまで手を出した 高市政権が掌握する「情報」という巨大権力 足立昌勝
山田正彦元農水相インタビュー 日本を食の「退国」にしないために 食料自給率80%は可能である
「国力研究会」の本当の目的「中傷動画」が招いた自民党“高市おろし” 片岡亮
絶望へ導く日本精神医学はいかにしてつくられたか 野田正彰
「デジタル主権戦争」敗戦の先にあるもの 昼間たかし
植草一秀インタビュー「冤罪の真実」中編 小泉・竹中経済政策と三つの冤罪事件の闇
ウラジーミル・ジリノフスキー「不屈の愛国者」が訴えたもの 木村三浩
成年後見制度という宿痾?これが「改正」か? 質疑なき論戦の果てに 鈴木愼哉
相次ぐ神社仏閣の火災 その“背景”を考える 早見慶子
LGBT問題の現在⑧ LGBT思想と包括的性教育 益田早苗
高市早苗の「我が闘争」を中間総括する 佐藤雅彦
静岡県沼津市ごみ焼却炉訴訟の「画期的判決」 青木泰
高市売国傀儡茶番劇場暴走阻止イベント 真田信秋

〈連載〉
コイツらのゼニ儲け:西田健
「格差」を読む:中川淳一郎
シアワセのイイ気持ち道講座:東陽片岡
The NEWer WORLD ORDER:Kダブシャイン
「絶望ニッポン」の近未来史:西本頑司
芸能界 深層解剖

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「われわれの出版の目的は、一、二年で忘れ去られることのない本を作ることである」(クラウゼヴィッツ) われわれの出版の〈原点〉に立ち帰り、わが出版人生最終コーナーに差し掛かるにあたって

株式会社鹿砦社代表 松岡利康

鹿砦社の言論・出版活動を支持される皆様!

週明けに『紙の爆弾』最新号をお届けいたしますが、このかん少なからずの方々より、同誌がレベルアップしたとのお声をいただいております。これは創刊号以来編集長を任せた中川志大の経験と力によるものです。

実際、完成した同誌を見て、レベルアップしたとの過分な評価を喜びつつも、老婆心ながら、さらなる飛躍の余地はないか、昨年4月に創刊20周年を迎え東京と関西で皆様方に祝っていただき次の10年に向かって歩み始めましたが果たして創刊30周年は大丈夫か(その頃、おそらく私はいないか活動不能になっているでしょうから)、等々と日々思慮しているところです。

また、主に私が担当する分野の書籍についても、出版人生最終コーナー(9月で後期高齢者に。泣)に達した中で、のちのちに残るような本をどう作るか、考えあぐんでいます。

これまで何度か述べていますが、私が10年間のサラリーマン生活を辞め(直接的には会社整理のため)、みずからの資質、能力、経験などを一顧だにせず、まさに“清水の舞台”から飛び降りる覚悟で本格的に出版の世界に飛び込む際に、歴史家の小山弘健先生に教えていただいた、冒頭に挙げた、『戦争論』という畢生の書を著したクラウゼヴィッツの言葉をたびたび想起しています。「果たして私は、どれほど一、二年で忘れ去られることのない本を作ってきたのだろうか?」と。『戦争論』ほどの名著ではないにしても、のちのちに残る本を作りたい! と願いつつも、先が見えているので焦燥感に苛まれています。もっと早く小山先生に教えていただいたクラウゼヴィッツの言葉を真剣に、かつ真摯に考えて実行に移していればよかったな、と悔いが残ります。

今回、時々定期購読者や会員の皆様方にご提案している「特別セット直販」を新たにご提案させていただいています。このリストの本は、これまで私たちが出版してきた本の一部ですが、このほとんどは私が企画・編集したもので、果たして「一、二年で忘れ去られることのない本」があるのか、皆様、いかがでしょうか? 古い本も新しい本もあり、また左右硬軟雑多に渡りますが、お目に留まった本がございましたら、この機会にぜひ(何冊でも)ご購読お願いいたします。(詳しくは『紙の爆弾』8月号に同封している案内をご覧ください)

予想される猛暑を乗り越え、清々しい気分で秋を迎えましょう!

(7月2日記。別掲写真は小山弘健先生と遺稿『戦前日本マルクス主義と軍事科学』。『紙の爆弾』8月号に同封している文章から)

『紙の爆弾』2026年8月号
A5判 130頁 定価880円(税込み)
2026年7月7日発売

護憲のための理論武装「自衛隊明記」改憲で現実に起きること 伊藤真
選挙違反の政権が憲法を壊す 戦後最悪の宰相を生んだ日本政治の根本欠陥 門脇翔平
防衛費倍増で防衛産業は衰退する 日本の「防衛強化」は机上の空論 清谷信一
検察官が関与する政府案 再審法改正は「誰のため」か 足立昌勝
誰もが知っていて、語らない 米AI企業に主権を明け渡した日本 昼間たかし
巨人・阿部慎之助逮捕事件に見た児童相談所「虐待対応」の現実 たかさん
自民党議員が「中傷動画問題」に沈黙する理由 片岡亮
植草一秀インタビュー「冤罪の真実」前編 警察はなぜ冤罪を創作できるのか
世界を牛耳る超富裕層を倒す11の方法 エマニュエル・パストリッチ
米国新植民地主義を超克する極東の安全保障を確立せよ 木村三浩
LGBT問題の現在 転向療法禁止政策が抱える「観点差別」三浦俊彦
米中で相次ぐ科学者の死亡・失踪事件 早見慶子
成年後見制度という宿痾 高齢者よ高貴たれ、後期高齢者よ不屈たれ! 鈴木愼哉
痛快伝奇説話 吏犯之太子(りぼんのたいし) 本折竿長

〈連載〉
例の現場
NEWS レスQ
コイツらのゼニ儲け:西田健
「格差」を読む:中川淳一郎
シアワセのイイ気持ち道講座:東陽片岡
The NEWer WORLD ORDER:Kダブシャイン
「絶望ニッポン」の近未来史:西本頑司
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『紙の爆弾』8月号に寄せて

『紙の爆弾』編集長 中川志大

高市早苗首相の中傷動画と、一連の本丸とみられるサナエトークンという問題について、世論・国会で炎上が続いています。サナエトークンが本来「自民コイン」を目指してモデルがつくられたこと、それがなぜ「サナエトークン」として失敗したのか、さらに「中傷動画」とサナエトークンの関係について、自民党関係者の証言をもとに解説した本誌7月号の片岡亮氏記事は、SNSで数十万のインプレッションを稼ぐほど注目されました。

一方、今月号の本誌記事が指摘しているように、これを大衆のガス抜きにしてはならない、という警戒心を持ち続ける必要を感じます。中傷動画問題は、なにより選挙違反に関わる問題であり、選挙違反でつくられた政権に正統性はない、まして憲法改正を議論する資格などない、というのがまず一点。さらに、そんな政権がなぜ生まれたのかを考える必要があります。「高市首相を見れば、小泉進次郎防衛大臣がましに見える。防衛大臣に据えたこと自体、保守層へのイメージ戦略の一環ではないか」という推測は、あながち外れていないのではないでしょうか。

同時に、憲法を変えさせないために、私たち自身が情報と理論を得る必要があります。護憲のための「理論武装」の方法を、伊藤塾塾長・伊藤真弁護士が解説。また防衛予算を倍増させても、まったく日本の産業に寄与しないどころか、かえって弱体化させてしまうことを、軍事ジャーナリストの清谷信一氏が解説しています。いずれの記事も、多くの方に読んでいただき、共有してほしい内容です。

もはや高市政権は駄目だ、というのは自明の事実といえます。なぜ、そんな首相が誕生したのかというのは、7月号で孫崎享氏が詳細に解説しているところですが、私たちは、そもそもルールを権力側に握られていることを認識することから、スタートする必要があります。それが、辺野古基地建設が止まらず、原発がなくならない理由でもあります。さらに、戦争と戦争煽りで海外の軍事企業が、感染症騒ぎで製薬会社が、個人情報を掌握してテック企業が設ける仕組みがあります。その仕組みに加担しないことを提言しているのが、本誌執筆者の共通項です。

さらに「超富裕層を倒す」と言い切った今月号のパストリッチ氏の指摘に、学ぶところは多いです。それはとても大変な作業で、かつ不祥事追及のように、わかりやすいものではなくとも、門脇翔平氏は、選挙制度を通して変革のために実際に動いている。植草一秀氏は、あるべき社会を提案しています。パストリッチ氏とは、あらためて議論を深めたいと思っています。

ほか8月号では、アメリカのAI企業に「デジタル主権」を明け渡した日本の現状、再審法改正が冤罪防止につながらない原因、加えて植草氏が実体験をひきつつ「警察はなぜ冤罪をつくるのか」に迫ります。マスコミ報道では触れられない児童相談所の実態、成年後見制度の法改正がスルーする同制度の根本的問題、米中で相次ぐ科学者の死亡・失踪事件など今月号も独自の視点からのレポートをお届けします。

『紙の爆弾』は全国の書店で発売中です。ぜひご一読ください。

『紙の爆弾』編集長 中川志大

『紙の爆弾』2026年8月号
A5判 130頁 定価880円(税込み)
2026年7月7日発売

護憲のための理論武装「自衛隊明記」改憲で現実に起きること 伊藤真
選挙違反の政権が憲法を壊す 戦後最悪の宰相を生んだ日本政治の根本欠陥 門脇翔平
防衛費倍増で防衛産業は衰退する 日本の「防衛強化」は机上の空論 清谷信一
検察官が関与する政府案 再審法改正は「誰のため」か 足立昌勝
誰もが知っていて、語らない 米AI企業に主権を明け渡した日本 昼間たかし
巨人・阿部慎之助逮捕事件に見た児童相談所「虐待対応」の現実 たかさん
自民党議員が「中傷動画問題」に沈黙する理由 片岡亮
植草一秀インタビュー「冤罪の真実」前編 警察はなぜ冤罪を創作できるのか
世界を牛耳る超富裕層を倒す11の方法 エマニュエル・パストリッチ
米国新植民地主義を超克する極東の安全保障を確立せよ 木村三浩
LGBT問題の現在 転向療法禁止政策が抱える「観点差別」三浦俊彦
米中で相次ぐ科学者の死亡・失踪事件 早見慶子
成年後見制度という宿痾 高齢者よ高貴たれ、後期高齢者よ不屈たれ! 鈴木愼哉
痛快伝奇説話 吏犯之太子(りぼんのたいし) 本折竿長

〈連載〉
例の現場
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コイツらのゼニ儲け:西田健
「格差」を読む:中川淳一郎
シアワセのイイ気持ち道講座:東陽片岡
The NEWer WORLD ORDER:Kダブシャイン
「絶望ニッポン」の近未来史:西本頑司
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『紙の爆弾』7月号に寄せて

『紙の爆弾』編集長 中川志大

「高市早苗首相のウソ」がにわかに話題となっています。その大きなきっかけとなったのが、ラジオ番組での適菜収氏による指摘だったわけですが、同番組で適菜氏は、「高市のウソ」を調べたきっかけとして、「なんで(電波停止発言や旧統一教会関連疑惑など問題ばかりの)こんな人間が政治家になって、ついには総理大臣になってしまったわけですよね。これがちょっと不思議で」と最初に話しています。この問い自体が重要で、本誌で特集した「ガーベラの風」イベント(5月16日)に登壇した孫崎享氏も、同じ問いを投げかけています。その答えが孫崎氏の記事にあります。

5月22日、ロシアが掌握するドンバス地方のルハンシク州スタロビルスクにある大学寮をウクライナ軍のドローンが攻撃。ロシア側の発表によれば21人が死亡、負傷者も多数。現場でロシア人権担当委員が英BBCや米CNNに加え、日本の記者が取材しないことを指摘し、ザハロワ報道官は「日ロ関係」を質問したNHK記者に「スタロビルスクをなぜ取材しないのか」と“逆質問”。記者が「上司から『取材をするな』といった命令があったわけではない」「単に時間がなかった」と弁明するシーンがSNSで注目を集めています。以前から報道官は、「日本の記者はモスクワで何をしているのか?」とたびたび問いかけていました。加えていえば、プーチン大統領は「我々はウクライナの背後にいるアメリカやヨーロッパとは対立しても、日本と対立しているような覚えはない」といった主旨を発言しています。なぜ無関係の日本がやたらと反ロシアにこだわるのか、という疑問が報道官の“逆質問”の背景にあるのでしょう。

西側諸国に従い人命・人権に関わる戦争の現場を取材せず、隣国ロシアとあえて対立することで、日本にどのようなメリットがあるのか、首を傾げるほかありません。そして、このことは、今月号の巻頭記事「高市首相の最大の嘘」とも関わります。「最大の嘘」が何であるかはぜひ本誌をお読みいただくとして、高市首相が「ナフサは足りている」と言わざるをえないことには理由が存在します。そして、冒頭の適菜氏の「なんでこんな人間が総理大臣になったのか」にもつながります。

ほか7月号では、2月総選挙における中道改革連合の敗北をはじめ日本政治を語った鳩山友紀夫元首相の講演を収録。政治経済学者の植草一秀氏が高市内閣の「究極の売国経済政策」を解説。「新・新党」も取り沙汰される中道については小川敏夫・元立憲民主党参院議員の“直言”も掲載しました。さらに、南極行きのクルーズ船で“集団感染”が報じられたハンタウイルスと旧日本陸軍731部隊の関係、「保守派」が「男系」にこだわる理由、国家情報会議やスパイ防止法の実態、高市首相が関与を否定した「サナエトークン」の本来の目的など、今月号も独自の視点からのレポートをお届けします。

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『紙の爆弾』編集長 中川志大

『紙の爆弾』2026年7月号
A5判 130頁 定価800円(税込み)
2026年6月6日発売

「現実」が高市政権を終わらせる 高市首相の最大の嘘 孫崎享
日本政治の対米隷属を打破するために 鳩山友紀夫
高市内閣デタラメノミクス 究極の売国政策 植草一秀
制約なき国家諜報体制「国家情報局」の実態 足立昌勝
スマホの中で起きている新しい戦争 デジタル主権戦争 昼間たかし
元自民党議員秘書が明かした「中傷動画」と「サナエトークン」の本当の目的 片岡亮
「保守派」が強調する「歴史と伝統」の欺瞞 皇室典範改正めぐる策謀 宮古諄三郎
成年後見制度改正 法制審議会にもの申す 鈴木慎哉
「中道改革連合」はどこに向かうのか 参院立憲の「中道」合流はない 小川敏夫
WHO総会直前の「集団感染」ハンタウイルス騒動と「パンデミック」の正体 早見慶子
日本よ自主外交を取り戻せ ロシア暴言王の遺訓 木村三浩
LGBT問題の現在 リベラルという陶酔 西園寺あかり
沖縄をなめるな!「最強の沖縄」に続く第三の道 下地幹郎
嘘つきサーニャの今週のハイライト! 佐藤雅彦

〈連載〉
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コイツらのゼニ儲け:西田健
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「絶望ニッポン」の近未来史:西本頑司
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『紙の爆弾』6月号に寄せて

『紙の爆弾』編集長 中川志大

前号(5月号)ではジャーナリストの乗松聡子さんと木村朗・鹿児島大学名誉教授、今月号では堀茂樹・慶応大学名誉教授に、イラン戦争の分析をお願いしました。前号は情報戦・認知戦を中心に解説、今回は「西側」「非西側」そして「日本」の社会のありようと、「グローバリズム」への分析などにも焦点を当てました。さらに第二次世界大戦当時のアメリカと現代中国の比較は、ほかにない観点でありながら、誰もが納得できるものです。

高市首相の「媚米」ぶりが、日米関係を、これまでになくわかりやすく可視化しました。最近、「対米従属」という言葉をよく聞くようになったのは、そのためでしょう。ただし、「だからどうするか」ということでは、いまだ「日本の安全保障は米国抜きには成り立たない」との論から脱せていないように思います。もはや本誌では、「対米自立」はメインテーマの一つとなっています。「日米同盟は存在しない」とたびたび指摘してきたのが一水会・木村三浩代表で、中国脅威論しかり、幻想を打ち砕くことが必要です。

4月28日、「出光丸」のホルムズ海峡通過が代替的に報じられると、翌日に高市首相は「私自身も、(イランの)ペゼシュキアン大統領に対して、こうした我が国の立場を申し入れました」とXにポストし自身の手柄かに語りましたが、一方で同日の在日イラン大使館のポストは「出光興産が所有する日章丸の1953年の歴史的な任務─イラン産石油を日本へ輸送したこと─は、両国間の長年にわたる友情の証として残っています」。もし高市首相のアピールが正確であれば、出光以外の船舶も通過できるはず。またもや根拠のない、いい加減な発言が明らかになっています。さらに「高市人気」も、私たちが自ら考えることをあきらめさせる、ある種の幻想といえるのかもしれません。そう考えると、日本政府の「情報戦」は国内・国民に向けられているようで、それがもっともわかりやすく表れているのがスパイ防止法です。

そして、「パランティア」。その危険性をもっともわかりやすく解説したのが昼間たかし氏の記事で、デジタル主権の問題を正確に捉える必要があります。高市政権がスパイ防止法や国家情報局設置で対策するのは、中国・北朝鮮・ロシアといった「外国」だが、Google、Apple、META、Amazonなどの企業をまったく問題視しないと記事は指摘。むしろこれら巨大テックに、個人がその認知と行動を設計される段階にきています。

また今月号では、足立昌勝・関東学院大学名誉教授が再審制度見直し議論を解説。このテーマを掘り下げると見えてきたのが、日本の冤罪構造でした。自民党内の議論では稲田朋美衆院議員の言動が注目されています。弁護士として最低限の矜持を守ったと評価すべきではあるものの、のいう通り問題はこれからで、今後も主張を続けることができるかに注目する必要があります。

ほか、れいわ新選組が迎える“分岐点”、イスラエルの核攻撃戦略、岡山県警元警視の女性記者に対する「不同意わいせつ事件」冤罪の可能性、京大吉田寮をめぐる裁判と現在など、6月号も独自の視点からのレポートをお届けします。
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『紙の爆弾』編集長 中川志大

『紙の爆弾』2026年6月号
A5判 130頁 定価800円(税込み)
2026年5月7日発売

イラン戦争が示す高市政権「トランプ媚従」の末路 堀茂樹
日本政府「危機感ゼロ」という恐怖 CIA企業パランティアの危険性 昼間たかし
警察・検察・裁判所、そして法制審「再審制度見直し」に表れた冤罪構造の深層 足立昌勝
中東の核を独占する「ベギン・ドクトリン」イスラエルの核攻撃計画 青柳貞一郎
「弱者に寄り添う政党」が迎えた分岐点 れいわ新選組 騒乱の真相 鮫島浩
『USAを盗んだ男』が暴く国家私物化の実相 なぜ世界はトランプを止められないのか 白坂和哉
行政と成年後見制度に殺された私の父 富加見直子
“数字”が人間の思考を奪う AI管理される「人気」と「世論」 片岡亮
政府の対米従属を国民が批判すべし 世界多極化で高まる「日ロ相互理解」の重要性 木村三浩
大阪関西万博・安倍暗殺・鳩山政権…映画『ニッポン狂想曲』の真相追究 太田隆文×木村朗
兵庫県文書問題とトランスジェンダー問題 三浦俊彦
六年半続いた裁判が終結 京大吉田寮と学問の公共性 板谷めぐみ
サナエのイチ推し『ヒトラー選挙戦略』を読む2 佐藤雅彦
日本の冤罪 警視女性記者性加害事件 片岡健

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『紙の爆弾』5月号に寄せて

『紙の爆弾』編集長 中川志大

トランプ大統領が「2~3週間で米軍の作戦を終了する」(3月31日)と語ったアメリカ・イスラエルとイランの戦争。しかし、もはや主導権がアメリカにあるのか疑問です。イランの核開発問題で交渉の進展を止めたいイスラエルが始めた「イスラエルとイランの戦争」という見方もあり、これから実態が見えてくる可能性があります。5月号では、その“起源”と“真相”に真正面から斬り込んだジャーナリスト・乗松聡子氏と鹿児島大学名誉教授・木村朗氏の対談をはじめ、「思想の時間軸」としての戦争、高市早苗政権の対応、トランプ大統領の目的まで、様々な角度から分析を試みました。

イラン戦争について、3月22日付のニューヨーク・タイムズが興味深い報道をしています。いわく「モサド長官が開戦から数日以内にイランの反体制派を鼓舞し、暴動やその他の反乱行為を引き起こし、ひいては政府崩壊にまで至る可能性があると述べた」。情報戦、心理戦はもはや“裏”ではなく、戦争はミサイルやドローンだけではありません。すでに「反戦」の意味も変わっていて、今月号記事のタイトルを「日本もすでに戦場」とした理由でもあります。グーグルが使えないといった中国の国内情報統制を多くの人は独裁体制としてしか理解していませんが、合理性を認めざるをえないような世界情勢の中に、私たちはいます。少なくとも日本の官公庁のシステムがアメリカの巨大テックへの依存を加速していることの危険性が認識される必要があります。

前号の本欄で子どもの自殺増加問題に触れましたが、その対策を問われた高市首相の「7代前の250人のご先祖様」は、旧統一教会の教義との関連性を問わずとも、もっと批判しなければならない発言です。この社会で生きることに絶望した子どもに対して「俺を含む先祖を思って生きろ」とは、そんなことを自分の子どもに言える親がいるはずがなく、政治家としてはこれからの世代のための社会をつくる気がないことの表れです。むしろ、大人として今の社会に責任を感じ、辺野古の海で起きた事故について考え続けています。

暗号資産「サナエトークン」騒動は、高市首相の関与の有無とは別に、今の日本社会が抱えている大きな問題を露呈させたようです。今は「ビジネス右翼」の世界で“信者”からの巻き上げが活発化しつつあるようですが、要するに、お金を集められるなら手段は問わないということ。実体経済の軽視は長らく指摘されるところですが、それもここまで極まったか、との感があります。

さらに今月号では、逮捕者が続発し不正が明らかとなるなかで公正な選挙を求める行政訴訟、高裁でも解散命令が出た統一教会の今後、高市専制を象徴する「国民会議」、エプスタイン事件の本質、3月号に続く成年後見制度問題、自治体を政府が脅す水道民営化など、いずれも重要なテーマについて、深く掘り下げるレポートをお届けします。

『紙の爆弾』は全国の書店で発売中です。ぜひご一読ください。

『紙の爆弾』編集長 中川志大

『紙の爆弾』2026年5月号
A5判 130頁 定価800円(税込み)
2026年4月7日発売

【対談】乗松聡子×木村朗 日本も「情報戦」の戦場だ 米国イスラエル「イラン攻撃」の真実とフェイク
「カルバラー」と「ディール」の思想戦争 アメリカはイランに勝てない 昼間たかし
さらに高まる米国追従リスク 日本を狙うIT軍産複合体 木村三浩
【インタビュー】門脇翔平(ゆうこく連合幹事)「不正選挙」と民主主義を問う行政訴訟
「ネット右翼」はカネになる サナエトークン事件の本質 片岡亮
高裁でも解散命令が出た統一教会の最終戦争計画 青山みつお
国会軽視・民主主義軽視 高市専制政治の象徴「国民会議」の欺瞞 足立昌勝
「悪魔崇拝」と「トランスヒューマニズム」エプスタイン事件を考える 早見慶子
補助金カットで脅す政府の水道民営化“ごり押し策” 高橋清隆
続「成年後見制度」という宿痾 高齢者の人生と家族を奪う法の罠 鈴木慎哉
女性専用スペース法制化めぐる論争 井上恵子
広島県・虚偽公文書作成と公益通報つぶし さとうしゅういち
エプスタイン事件が秘めた闇情報とシンギュラリティの到来 藤原肇
サナエのイチ推し『ヒトラー選挙戦略』を読む① 佐藤雅彦

〈連載〉
例の現場
NEWS レスQ
コイツらのゼニ儲け:西田健
「格差」を読む:中川淳一郎
シアワセのイイ気持ち道講座:東陽片岡
The NEWer WORLD ORDER:Kダブシャイン
「絶望ニッポン」の近未来史:西本頑司
芸能界 深層解剖

◎鹿砦社 https://www.kaminobakudan.com/
◎amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0GVDQJ364/

『紙の爆弾』3月号に寄せて

『紙の爆弾』編集長 中川志大

本誌発売直後に投開票される第51回衆院選。今回も情勢調査で「自民優勢」が連日報じられています。マスコミの「世論調査」の“信頼性”は今月号でも取り上げましたが、より大きな問題は、「公表数字をほぼ無批判に受け入れ、それを前提として政治評論を行なうのは、世論誘導に加担している」(「MEDIA KOKUSYO」主宰・黒薮哲哉氏)ことです。

一方、高市政権への対抗勢力の一番手とされる「中道改革連合」。「中道」ということは「右でも左でもない」ということなのでしょう。しかし、すでに「右左」の時代ではなく、「上と下」が重要であることは、一月号などで広岡裕児氏が指摘してきたとおり。高市政権は極右だから支持を集めているのではなく、極右であることが支持をためらう要因とはならないからです。その点では、まだ「生活者ファースト」の方がわかりやすく、利権者=非生活者=上との対決を打ち出せると思うのですが、消費税減税政策すらあまりにしょぼいために、争点を潰されました。なお、広岡氏記事についてはブログサイトnoteの「紙の爆弾」ページも記事を公開していますので、未読の方はご参照ください。

その結果が、争点なき総選挙。「大義なき解散」というと、はたしてこれまでに大義のある解散があったのか、との疑問がわいてきますが、「高市早苗が内閣総理大臣でよいのかどうか、主権者たる国民の皆さまに決めていただく」という、議会制民主主義を否定する解散理由は、これ自体、日本の政治の仕組みそのものを問い直す必要があることを意味しています。「首相に衆議院を解散する専権があるというのは一種の俗説」(植草一秀氏ブログ)であって、日本の「七条解散」の異常性をまず、認識しなければなりません。「争点」はなくとも高市首相の「目的」は明確なのが今回の総選挙。それゆえ、情勢分析よりも統一教会問題に焦点を当てるべきだと考え、鈴木エイト氏の「TM特別報告」分析を掲載しました。

また「高市早苗が内閣総理大臣でよいのか」とは、はまるでかつてのアイドル総選挙です。見た目重視の候補者が増えているのも、日本の政治状況をそのまま示しています。「それでも選挙になった以上、闘わなければしょうがない」は、ものわかりが良すぎるというのが正直な感覚です。AKB48ならばCDを買わないことで反対の意思表示ができました。下=市民がまとまって、政治そのものに対抗する必要を感じます。

その点で、ベネズエラに学ぶべきは日本です。年明け早々の米国によるベネズエラ急襲をきっかけに、「コムーナ」をはじめとしたベネズエラ独自の民主的政治システムに注目した人は多いのではないかと思います。今月号で掲載したエルナン・バルガス元コムーナ省副大臣の解説が、理解の助けになるとともに、ラテンアメリカの今を知ることの重要性を教えてくれます。そもそも「島国」日本人の海外情勢への関心の低さが、「嫌韓」「反中」に一気に押し流されてしまう近年の傾向の根本原因です。もちろん、解説を読むだけではベネズエラの人々の助けにはなりませんが、少なくとも入口にはなりえます。

ほか今月号では、マスコミが「3月までにマイナに切り替えなければ医療を受けられない」かの政権忖度・誤認報道を垂れ流したマイナ保険証問題、米中日対立の裏に隠された本当の関係、「子どもの自殺」が過去最高となるなかで“薬漬け医療”に誘導する教科書の問題など、今月も本誌ならではの情報をお届けします。
『紙の爆弾』は全国の書店で発売中です。ぜひご一読ください。

『紙の爆弾』編集長 中川志大

『紙の爆弾』2026年3月号
A5判 130頁 定価700円(税込み)
2026年2月7日発売

「TM特別報告書」が明かした統一教会の日本政界工作 鈴木エイト
植民地主義に抗う「真の民主主義国」ベネズエラ元副大臣が語る現地の実像 エルナン・バルガス
米国CIA・NEDの情報支配 アメリカによるベネズエラ侵略の真相 黒薮哲哉
「経済制裁」とCIA工作 米国による他国政権転覆二五〇年の歴史 木村三浩
「高市発言」を利用した米国戦略 米中日対立の裏の本当の関係 浜田和幸
堤未果インタビュー マイナ保険証メディア忖度報道と“防衛策”青木泰
精神病予防学会の策謀 再び偏見を教育する保健体育教科書 野田正彰
教職員の「精神疾患休職」「性犯罪・性暴力」増加の真因 永野厚男
ただの“資源”ではない中国レアアース問題が削り取る日本の未来 片岡亮
過去の「国旗法案」を振り返る 今なぜ国旗損壊罪の新設なのか 足立昌勝
異常な“制度”と異常な“後見人弁護士”「成年後見制度」という宿痾 鈴木慎哉
LGBT問題の現在② 大学と「ジェンダー」三浦俊彦
健康な人を病気にさせる「人体実験」日本で始まるヒトチャレンジ試験 早見慶子
日本の冤罪 平野母子殺人事件 尾﨑美代子
複雑怪奇政局破局小説「令和八年二・二六事件始末記」久多葉亭四迷

〈連載〉
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「格差」を読む:中川淳一郎
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『紙の爆弾』2月号に寄せて

中川志大 『紙の爆弾』編集長

あけましておめでとうございます。

今月号では昨年12月号に続き、元外交官の東郷和彦氏が、高市早苗首相の「台湾有事発言」と、12月に発表されたアメリカの新国家安全保障戦略をもとに、変動する米中日関係を解説しました。まず、「台湾有事発言」より前に、中国側が高市首相に対し“念押し”をしていた事実に注目。この発言に前段があったことがわかります。一方、アメリカは新戦略文書でバイデン政権時代の「価値観外交」からの転換を表明すると同時に、安全保障の中心を“西半球”に据えると明言しました。詳細は本誌記事をご参照いただくとして、日本にとって問題は、高市氏の外交が今の世界をどう捉えているのかが不明であることです。本誌記事がわかりやすく、事態を読み解きます。

1991年のバブル崩壊を起点とすれば、2026年は「失われた35年」を数えます。経済学者の中尾茂夫氏が前号で指摘したよう、1968年から約40年間、GDP世界2位を保った日本は、2010年に中国に抜かれ3位に、2023年にはドイツに抜かれ世界4位に転落。IMFの予測では、2025年にインド、2030年にイギリスにも抜かれて6位への後退が見込まれています。かつての「中流」が「下流」に押し流される形で、貧困というより格差が拡大。日本全体の国民総生産も転落を辿っていることは、この国の進むべき方向が誤っていることの証左といえます。そのような中で、「日米同盟が日本外交の基軸」「原発は必要で排除すべきは二酸化炭素」「日本人は戦争被害者」「健康は病院と薬がつくる」といった多種多様な“神話”がはびこり、論理的・科学的・歴史的・経験的な事実をやすやすと駆逐し続けてきたのが日本の近現代史です。真実に立ち返り、これら神話をひとつひとつ打破していくことは、本誌の役割といえます。

第2次安倍政権の大スキャンダル「森友事件」の現場である大阪府豊中市の旧森友学園用地は、すでに学園から返却され、国交省=国の所有地となっていますが、国交省はなぜか3度目の調査を行ない、昨年10月3日に「5000トンの埋設ごみが見つかり、撤去費は6億3000万円」と発表。マスメディアがこれを「約2万トンとされた従来の推計量の4分の1に減った」と報道しました。しかし、事件の経緯を追えば、森友学園への「8億円値引き」の根拠とされた埋設ごみが「存在しない」のはすでに明らかであり、ならば今回の「5000トン」は、地中から湧き出るように現れたことになります。これを放置すれば、次の売却においても「不当値引き」が行なわれかねません。森友事件の核心である「埋設ごみ」はどのように偽装されてきたのか。「数字」を追いつつ、真実に迫ります。

ほか2月号では、山上徹也裁判で飛び出した安倍晋三元首相の「潰瘍性大腸炎」詐病証言の真相、アメリカの巨大メディア再編がもたらす日本への影響、「親の虐待」にばかり注目が集まる裏で根深い児童相談所の闇、「文化を守れ」では太刀打ちできない国際金融の表現規制など、2026年も本誌だけの情報と問題提起を発信していきます。

『紙の爆弾』は全国の書店で発売中です。ぜひご一読ください。

『紙の爆弾』編集長 中川志大

『紙の爆弾』2026年2月号
A5判 130頁 定価700円(税込み)
2026年1月7日発売

高市政権と米国新国家安全保障戦略 米中日の新局面 東郷和彦
高市首相の大いなる勘違い 台湾有事は存立危機事態ではない 足立昌勝
デマゴーグが闊歩する風土(下)「ニチベイ」と脱亜 中尾茂夫
安倍晋三「詐病」証言から考える 山上徹也の理性と社会の狂気 野田正彰
「旧森友学園用地」で国交省「新埋設ごみ5000トン」発表 国有地から湧き出るごみは背任の証 青木泰
米メディア買収・再編 日本の報道・エンタメはアメリカ企業に乗っ取られる 片岡亮
最高裁が仕組んだ原発八百長裁判の全貌 偽装された社会の本質を見抜こう
“文化論”では闘えない 国際金融が変えた「表現規制」の地形図 昼間たかし
日本の“行政拘束”を考える 児童相談所「子どもの一時保護」の闇 たかさん
「再エネ」と「移民」世界を荒らす怪獣はどこから来たのか 広瀬隆
対米追従一辺倒に戦略はあるのか 多極化する世界に高市外交を問う 木村三浩
LGBT問題の現在「性別変更」をめぐる日本のいま 井上恵子
高市早苗が蘇らせた連合国「日本包囲網」藤原肇
米国マスコミが自主検閲で隠してきた2025年の重大ニュースTop12 佐藤雅彦

連載

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コイツらのゼニ儲け:西田健
「格差」を読む:中川淳一郎
シアワセのイイ気持ち道講座:東陽片岡
The NEWer WORLD ORDER:Kダブシャイン
「絶望ニッポン」の近未来史:西本頑司
芸能界 深層解剖

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