「原発さえなければ」 映画『遺言』に映された酪農家の無念を、どう受け止めるのか

これは、日本人すべてが受け取るべき「遺言」だろう。
映画『遺言』は、福島第一原発の至近で暮らしていた、酪農家や農家の人々を追ったドキュメントだ。

放射能を浴びた牧草を食べた牛の乳は、出荷停止になった。
捨てるしかない牛乳も、牛の健康のために絞り続けるしかない。
餌をやり、牛舎を掃除するという作業を、酪農家の人々は淡々とやり続ける。
牛の一頭一頭に、名前を付けている人がいる。
牛のすべてに思い出がある、と語る人々がいる。

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