関西学院大学・金明秀教授暴行事件《続報》 またしても暴力は、このままなしくずし的に隠蔽されるのか!? 鹿砦社特別取材班

アメリカンフットボール西日本代表に勝ち残った関西学院大学アメフト部「ファイターズ」。他方一見評価に値しそうな回答を出しながら、「調査委員会」は100日経過しても発足せず! 関西学院大学の本質はいかに!?

関西学院大学アメフト部「ファイターズ」は12月2日、立命館大学に勝利をおさめ、甲子園ボールへの出場が決まった。

金明秀(キム・ミョンス)関西学院大学社会学部教授が2016年5月19日、ツイッター上でM君に向けて行った書き込み

一方、金明秀社会学部教授の暴行事件に関しての団交で交わされた約束にそって、回答締切期限の9月22日付けで関西学院大学から、暴行の被害者A先生が所属する「新世紀ユニオン」に回答があった。

ユニオン側から提出を要請した就業規則などの6種の規定の文面と、「調査委員会には大阪弁護士会所属の弁護士が就任する旨」が伝えられた。新世紀ユニオンの角野委員長は、団交の際に調査委員会に第三者を入れることを要請したのに対して、第三者のみで構成される調査委員会の発足が回答されたことに対して、われわれも前向きに評価していた。

しかし「調査委員会には大阪弁護士会所属の弁護士が就任する旨」の回答から100日経っても何の音沙汰もない。新世紀ユニオンは大阪弁護士会に以下の質問を送っている。

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 当ユニオンは組合員であり、学校法人関西学院大学の教授でもある(A)氏への一方的な暴力と、その和解後に加害者の金明秀教授のデマで、まるで被害者が加害者であるかの扱いを受けてきた事案で、当ユニオンは関西学院大学の管理責任を問い、団体交渉を本年8月2日に行い、大学側から調査委員会を作るとの回答を受けました(中略)。

 すでに関西学院大学が当ユニオンに調査委員会の設置を約束してから約3カ月が過ぎており、当ユニオンは関西学院大学側の不誠実な対応に深い疑念を持つに至りました。このような経緯から、貴弁護士会に以下の諸点について質問する次第であります。

(1) 関学側からの依頼はいつ行われたか?
(2) 調査委員会発足はいつなのか?
(3) なぜ1ヶ月も時間がかかるのか?
(4) 委員会の調査が終わるのはいつか?
(5) 委員会に当ユニオンの要望は届いているか?
(6) 調査委員会のメンバーは誰と誰か?

 以上の点について書面にて回答を求めるものです。本状送達後1週間以内に回答をお願いいたします。

 関東の大学はパワハラ事案で、1週間で第三者委員会を作っているのに、なぜ関西学院大学は調査委員会を3カ月経っても発足させることが出来ないのか?
これが当方の疑問であるので、ご多忙も顧みず質問する次第であります。
よろしくお願いいたします。以上 
                             2018年(平成30年)11月12日

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これにさきだつ新世紀ユニオンからの質問に対する大阪弁護士会からの回答が次の通りだ。

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大阪弁護士会
                              会長 竹岡 富美男

質問書について(回答)

 貴ユニオンからの平成30年11月1日付け「質問書」記載事項につき回答します。

 学校法人関西学院からの第三者委員会推薦依頼については、当会内の所定手続きに付し、鋭意対応しております。

 なお、推薦依頼に対する回答については、依頼のあった学校法人関西学院宛てに致しますのでご了承ください。

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設置が、大学側から約束され、組合は「そこに第三者を入れるよう」要望し受け入れられた。回答期限の9月22日、大学側からは「調査委員会には大阪弁護士会所属の弁護士が就任する旨」の連絡が組合にあった。第三者を入れるばかりでなく、弁護士により構成される「第三者委員会」の設置を組合は前向きに評価し、推移を見守った。

ところがいつまで経っても「第三者委員会」の選任連絡がない。大阪弁護士会に問い合わせたところ、「鋭意対応しております。なお、推薦依頼に対する回答については、依頼のあった学校法人関西学院宛てに致しますのでご了承ください」との回答である。要するに「調査委員会の設置を関西学院大学は大阪弁護士会に依頼した。大阪弁護士会は『鋭意対応している』がまだ、調査委員会選任は行われていない(本稿執筆時点)」と理解するしかないだろう。

このやり取りは、複雑なだけに本質を言極めにくい。日大のように尊大な態度をとったり、職員が記者会見で暴言に近い言葉を吐いたりはしない。そこがかえって悪質だといえよう。関西学院大学は大阪弁護士会に調査委員会の選任を依頼したが、そこに「期限」は明示されていなかったのであろう。ここがポイントだ。大阪弁護士会は関西学院大学に対しての回答の義務はあろうが、依頼者ではない組合へ回答する法的な義務は曖昧にされている(道義的にはもちろん回答の義務はあるだろう)。それを計算に入れてのことか否かは判然としないが、関西学院大学は組合ならびに被害者A先生に「いや、大阪弁護士会に依頼したのですが、調査委員会を設置してくれませんから」と逃げ道ができる。
 

金明秀(キム・ミョンス)関西学院大学社会学部教授が被害者と交わした「和解書」
同上
鹿砦社より関学への「適切な対応」を求めるツイッター

同様の暴力事件で関西学院大学ファイターズは社会からその対応を称賛された。一方学内では同僚教員による暴力行為の解決に、まともに取り組んでいない。この対比を無視するわけにはいかない。関西学院大学は学内外に対して「誠実」な大学であるのか、そうではないのか。瀬戸際でその真の姿が問われている。

われわれ取材班の一部には、「関学がそうやすやすとわれわれが望むような形で本件に真摯に取り組むだろうか?」と懸念する者もいたが、われわれも甘かったのかもしれない。

まもなく入試の季節がやって来る。関西学院大学は受験生に対しても、本件暴力事件への取り組みを明らかにすべきだろう。もし真摯に取り組まないのならば、自浄能力がないと判断し、われわれの力で真相を世に明らかにするしかない。

◎[参考資料]新世紀ユニオン委員長のブログ
http://shinseikiunion.blog104.fc2.com/blog-entry-2726.html#comment6825

◎[関連記事]
○金明秀教授暴行問題について関西学院大学から新世紀ユニオンへ調査委員会設置などの回答 鹿砦社はさらなる激烈な戦術選択を宣言!(2018年10月5日)
○【緊急報告!】8・2金明秀暴行&不正問題で関西学院大学と被害者A先生が加盟する「新世紀ユニオン」との団交行われる!(2018年8月4日)
○暴力教授にはしかるべき対処を! 関西学院大学からの回答を批判する!(2018年7月18日)
○【金明秀教授暴力事件続報!】関西学院大学に質問状送付!(2018年7月4日)
○2018年上半期、鹿砦社が投下する最大の爆弾!「関西カウンター」の理論的支柱・金明秀関西学院大学教授の隠された暴力事件を弾劾する! (2018年6月29日)
○検証「みれぱ」としばき隊、カウンター〈1〉金明秀関学大教授と林範夫弁護士(2018年4月28日)
 

(鹿砦社特別取材班)

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