なんとも悲しい時代だ。NPO法人ライフリンクの調査で、就職活動を行った大学生に対するアンケートによると「本気で死にたいと思った」と回答した人が21%もいた。そして現実に自殺を選んでしまった人は年々増加し、6年前の2.5倍となっている。

本来、就職活動とは学問を修め終わり、蓄えた知識を生かして世に出る時期だ。ところが現代においては殆ど建前となっている。中学を出れば高校に入る。高校を出れば大学に入る。単にその流れの一つでしかない。通う場所が学校から会社になるだけだ。レールに乗リ続けていないとあっという間に出世コースは閉ざされ、非正規、フリーター、無職引きこもりといったものが現実に迫ってくる。中卒と高卒では就ける職に違いがあるし、収入も違う。大卒でも正規雇用と非正規雇用では明らかな差がある。それを「身分」と揶揄する人もいるが、あながち間違いではない。

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