堀田春樹
基康(旧・モトヤスック)はパワーで優るもノックダウン喫する薄氷の勝利。
HIROYUKIは本来の勝負勘冴える完封TKO勝利。
佐々木勝海は祖父江泰司に判定勝利。新しいチャンピオンの誕生。
◎NJKF CHALLENGER.13 / 4月5日(日)後楽園ホール17:15~21:16
主催:(株)オフィス超合筋 / 認定;ニュージャパンキックボクシング連盟
放送:U-NEXT
戦績はこの日のプログラムを参照にこの日の結果を加えています。
◆第11試合 71.0kg契約3回戦
Road to Muaythaiウェルター級チャンピオン.高橋幸光(飯伏プロレス研究所/神奈川県出身37歳/ 71.0kg)78戦46勝(16KO)26敗5分1NC
VS
NJKFスーパーウェルター級3位.基康(=岡本基康/TAKEDA/千葉県出身24歳/ 71.0kg)
30戦20勝(11KO)9敗1分
勝者:基康 / 判定0-2
主審:中山宏美
副審:多賀谷28-28. ランボー28-29. 宮沢28-29
初回の様子見は両者のローキックから始まり、体格差で優る基康のパワーある上下の蹴りとパンチで高橋幸光を追い詰め、高橋は太腿や脇腹を蹴られて真っ赤にしながら蹴り返して突破口を探る。

第2ラウンド早々には基康が高橋をロープ際に追い詰めた位置で高橋の左ショートストレートを顎に貰うと基康はフラッシュ気味ながらノックダウンを喫した。ダメージは殆ど無さそうで、その後も基康が蹴りでもパンチでも圧していくが、第3ラウンドには高橋もカウンター気味ヒザ蹴りで一時的ながら基康の動きを止めたが、基康も怯まず蹴り返し、両者の激しい攻防で試合を盛り上げた。
高橋は劣勢でも攻めどころを見極め、多彩に打つ上手さが感じられた。判定は基康がノックダウンを喫した第2ラウンドの採点が運命を左右する中での薄氷の勝利となった。

◆第10試合 55.0kg契約3回戦
HIROYUKI(元・日本バンタム級Champ/RIKIX/神奈川県出身30歳/ 54.95kg)
63戦42勝(23KO)16敗5分
VS
遠山翔太(MONSTAR/千葉県出身29歳/ 54.55kg)23戦10勝(5KO)12敗1分
勝者:HIROYUKI / TKO 1ラウンド 2分1秒
主審:児島真人
両者蹴りとパンチをけん制して様子見。先に距離感掴んだHIROYUKIがKOの匂いが漂う中、蹴りとパンチの連係から右ストレートから右ハイキックで遠山翔太の顔面をヒットすると、やや間を置いて遠山が顔をしかめて崩れ落ちた。右目瞼を切っており、ハイキックが右目を掠めたことで戦意を失った様子が窺え、カウント中のレフェリーストップとなった。


◆第9試合 第8代NJKFスーパーライト級王座決定戦 5回戦
1位.佐々木勝海(エス/神奈川県出身27歳/ 63.4kg)
15戦11勝(2KO)2敗2分
VS
2位.祖父江泰司(理心塾/大阪府出身27歳/ 63.4kg)
12戦7勝(4KO)5敗
勝者:佐々木勝海 / 判定3-0
主審:多賀谷敏朗
副審:児島50-47. 宮沢50-46. 中山50-46
初回、距離を置いた静かな立ち上がりで上下蹴りの様子見。繰り出す打撃は少ないが、やや佐々木勝海の前進とヒットが優る印象。

第2ラウンド以降には、祖父江泰司も蹴りやパンチの積極的な前進も見せるも、佐々木の飛びヒザ蹴りやタイミング良いハイキック、パンチのより的確なヒットが優る展開が続いた。

5回戦らしい展開で攻勢を維持した佐々木勝海が結果的には大差で判定勝利。新チャンピオンと成った。

◆第8試合 62.0kg契約3回戦 龍旺欠場により豪が代打出場
シンダム・サンライズジム(元・ラジャダムナン系バンタム級Champ/タイ出身35歳/62.4kg)
VS
豪(大和/愛知県出身22歳/ 62.5kg)9戦4勝(3KO)5敗
勝者:シンダム・サンライズジム / 判定2-1
主審:宮沢誠
副審:児島29-28. ランボー30-28. 中山28-29
様子見の蹴り合いは互角ながら、豪は徐々にパンチから蹴りで前進。しかしシンダムのベテランテクニックは侮れない。首相撲になれば組み勝つ力が大きく優った。足を掛けて倒すことには注意を受けるシンダム。豪が出てくればカウンター気味の蹴りのテクニックと首相撲に持ち込んで得意の体勢でポイント稼いでスプリットデジションながら勝利したシンダムだった。
◆第7試合 55.0kg契約3回戦
NJKFスーパーバンタム級3位.藤井昴(KING/東京都出身20歳/ 54.7kg)
6戦3勝(1KO)1敗1分1NC
VS
NJKFバンタム級4位.中島隆徳(GET OVER/愛知県出身20歳/ 54.85kg)
16戦8勝(1KO)6敗2分
勝者:藤井昴 / TKO 1ラウンド 2分19秒
主審:スイット・サエリム・ランボー
蹴りとパンチの交錯から藤井昴が手応えを感じたのか攻勢を強め、コーナーで藤井昴が右ストレートで中島隆徳からノックダウンを奪い、再開後直ぐに藤井昴が右ストレートで倒してカウント中のレフェリーストップの圧倒勝利。
◆第6試合 バンタム級3回戦
NJKFフライ級5位.永井雷智(VALLELY/東京都出身18歳/ 53.5kg)
9戦8勝(5KO)1分
VS
NKBバンタム級2位.吉岡雄希(テツジム関西/大阪府出身23歳/ 53.3kg)
11戦7勝(3KO)3敗1分
勝者:永井雷智 / 判定3-0
主審:児島真人
副審:多賀谷29-28. ランボー30-27. 中山30-27
両者ローキックで牽制するが、蹴りが届かない距離から次第に距離は詰まっていくが、両者見合っている間が多く手数が少ない。第2ラウンドも手数は少ないが、永井雷智が吉岡雄希の出方を見極めタイミングでの右ストレートヒットが優り、第3ラウンドは吉岡雄希も打ち合いに出て来たが、永井の左ハイキックがヒット。それでも吉岡が打ち合いに出て来たが、永井はヒット許さず、テクニックでやや優る流れで終了。永井の判定勝利。


◆第5試合 スーパーフェザー級3回戦
NJKFスーパーフェザー級6位.匠(KING/東京都出身23歳/ 58.65kg)
14戦9勝(2KO)4敗1分
VS
JKIスーパーフェザー級9位.篤志(バトルフィールドteam JSA/千葉県出身16歳/ 58.7kg)
7戦5勝2敗
勝者:篤志 / 判定0-2
主審:宮沢誠
副審:児島28-28. ランボー27-29. 中山27-29
初回、パンチと蹴りの交錯は匠がやや圧力掛けて前進する流れも篤志の左ストレートでノックダウン。ラウンド終了間際も篤志のパンチ連打で匠が崩れたが、スリップ扱いながら効いていた様子。
第2ラウンドもやや動きが遅い匠は篤志のパンチの的確さで圧されるが、篤志もやがて失速。左瞼を切られた匠が徐々に追い上げ、第3ラウンドにはヒジ打ちで篤志の右頬をカット。匠は逆転成らずもジワジワ巻き返す粘りは凄かった。逃げ切った篤志が2対0の判定勝利。

◆第4試合 フライ級3回戦
NJKFフライ級9位.TOMO(K-CRONY/茨城県出身43歳/50.55kg)
25戦7勝(5KO)15敗3分
VS
同級10位.手塚瑠唯(VERTEX/栃木県出身19歳/ 50.55kg)
8戦6勝(3KO)2敗
勝者:手塚瑠唯 / 判定0-3
主審:多賀谷敏朗
副審:宮沢27-30. ランボー27-30. 中山27-30
◆第3試合 フライ級3回戦
山下夢歩(LEGEND/滋賀県出身17歳/ 50.3kg)4戦2勝2敗
VS
竹田奏音(TAKEDA/埼玉県出身16歳/ 50.35kg)3戦3勝(1KO)
勝者:竹田奏音 / 判定0-3 (26-30. 26-30. 26-30)
主審:児島真人
◆第2試合 女子ミネルヴァ・ペーパー級3回戦(2分制)
YUZUNA(ZEUS CORE/大阪府出身15歳/ 42.2kg)1戦1敗
VS
琴弥(TAKEDA/埼玉県出身17歳/ 42.75kg)1戦1勝
勝者:琴弥 / 判定0-3 (28-29. 28-29. 28-30)
主審:中山宏美
◆第1試合 フェザー級3回戦
パヤヤーム浜田(KING/神奈川県出身43歳/ 56.95kg)19戦2勝(1KO)16敗1分
VS
高嶋隆一(PIT/東京都出身26歳/ 56.95kg)3戦1勝2敗
勝者:高嶋隆一 / 判定0-3 (27-30. 27-30. 27-30)
主審:スイット・サエリム・ランボー
《取材戦記》
メインイベント、高橋幸光vs基康戦の第2ラウンドのノックダウンで、ジャッジ10対8(一者)と10対9(二者)の採点がありました。中山宏美レフェリーがジャッジペーパー集計時にジャッジに確認した様子。それは「ノックダウンあったが10対9で間違いないか」ということだが、「ノックダウンだから10対8ではないのか」という単純な意味ではない。10対8でも10対9でも判断は分かれてもおかしくないが、記入ミスの可能性やノックダウンの解釈に判断ミスが無いかを確認したものと考えられます。
試合後、あるジム関係者も「ダウン取ったのに、盛り返したからって10対9っておかしくない?」と言う意見がありました。過去に「採点を付ける難しさ、切磋琢磨する日常Part.2!」にて解説していますので詳細は省きますが、プロボクシング的に言えば、「ノックダウンしたラウンドはラウンドの大半を圧倒するか、有効打で相手の腰が落ちかけるほどのノックダウンに近い状態に陥らせないと10対8が10対9に縮めることは出来ない」と言われる。ノックダウンの無いラウンドの微差も見極めて10対9とするラウンドマストシステムの1点とは違う、明確な1点なのである。ノックダウンした基康が踏ん張って盛り返しはしたが、この追い上げポイントに該当するかはジャッジの判断に任せるしかないでしょう。
仮に10対8がもう一人居たら引分けになるところだった。3ラウンド終わっても延長戦になることも想定して、両陣営ともインターバルに入ったが、結果は2対0判定。決着は付いた。延長戦は無くていい。それよりメインイベント、セミファイナルはノンタイトル戦でも5回戦でやるべきと思います。
試合後、坂上顕二代表は「高橋幸光はテクニックありますね。でも次は亜維二とやって貰いたい。」と語りましたが、今回は大田拓真、吉田凛汰朗、小林亜維二が出場しない興行だった。亜維二は肩の脱臼がまだ回復しないと見られるが、次回、高橋幸光との対戦が組まれたらなかなかの好カードでしょう。
6月14日の「NJKF CHALLENGER.14」は本来のメインイベンタークラスが戻って来る様相です。
3月20日(金・祝)に神奈川県厚木市猿ヶ島スポーツセンターで行われた「DUEL.37」に於いてニュージャパンキックボクシング連盟2025年年間表彰式が行わています。
2025年最優秀選手=大田拓真(新興ムエタイ)
女子ミネルヴァ優秀選手=撫子(GRABS)
殊勲賞=吉田凜汰朗(VERTEX)
敢闘賞=西田光汰(西田)
技能賞=真琴(誠輪)
努力賞=細川裕人(VALLELY)
新人賞=庄司翔依斗(拳之会)
年間最高試合=健太(ESG)vs吉田凜汰朗(VERTEX)
マスコミ各社イーファイト賞=大田拓真(新興ムエタイ)
ゴング格闘技賞=吉田凜汰朗(VERTEX)
バウトレビュー賞=吉田凜汰朗(VERTEX)
Fight&ライフ賞=谷津晴之(新興ムエタイ)
以上が受賞されています。
一部表彰基準についてNJKFに確認したいことがありますので、次回掲載出来ればと思います。
▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」
