有名スポーツ選手たちが乱発する「愛国発言」処世術

こんな言い方をすると、また叱られるのを承知であえて言う。

橋本聖子

「高いレベルで活躍したスポーツ選手は社会的発言を慎重に」と。自転車、スケートで五輪に出まくった橋本聖子は自民党から出て既に当選4回。日本スケート連盟の会長にもなり、もう古参政治家の風格だし、同じスケート出身では堀井学も知らない間にちゃっかり自民党議員に収まっている。元巨人投手の堀内恒夫も現役の自民党国会議員だとご存知の方はどれくらいいるだろうか。「やわらちゃん」こと谷亮子は小沢が天下を取ると見間違えたに違いない。「民主党」から当選したが、こんなことになるのが分かっていれば最初から自民党から出ていただろう。

与党政治家でなくとも、「語り部」となって恥ずかしくも恐ろしい発言を行う元スポーツ選手には毎度がっかりさせられる。スポーツ選手として一流を極めた人には頭脳明晰な人が少なくないことは知っている。だがその知名度や頭脳はほとんど「時の権力」に収斂されて行ってしまい利用される。ご本人たちもそれを問題とは感じない。

◆暗い本性がにじみ出る為末大

為末大

語り部として、最近その暗い本性をあからさまにし出して来た人間に為末大がいる。為末は元400mハードルの選手だった。世界選手権で2大会連続銅メダルを獲得し、日本人としては卓越した競技者だった。現役中から陸上選手としては口数の多い方だったが、最近為末のツイッターには下記のようなやり取りがある。

「左翼思想とは、自己中心的で自己陶酔して優越感に浸る幼稚な人間が陥る病気らしいですからねw「自分は凄くてお前らは駄目なんだ」という他者を蔑む意識があるから、馬鹿にし蔑む他者を「国家」「権力」に転化して反国家、反権力の左翼思想に傾倒するらしい」

これはある人物が為末に向けて投げかけた言葉だ。これに対して為末は以下のように答えている。

「確かにいい年をこいたおっさんが何かに傾倒して自己陶酔するのはみっともないかもしれないですね 」、「なるほど自分は凄くてお前らはダメなんだという他者を蔑む意識があるとだめですよね」とコメントしている。

また、「政治家と話をするとそんな悪代官みたいな人なんてそうそういないと気づくし、中国人と話をするとそんなに日本嫌いの人ばっかりでもないとわかるし、障害者と話をするといいやつもいればやなやつもいるということがわかる。友達の幅を持つことがバランスを保つ上で大事」と大所高所からご説を仰せられるが、個人で会って「悪代官」ズラをして話す政治家などよほどのアホであり、政治家の評価は彼らがどのような政策を実行したか、しようとしているかで判断されるべきだという基本的な評価基準を為末は理解していない。また自民党政治家の連中は次期選挙の比例区候補として為末の名を挙げていることだろう。これらのコメントから分かるのは、為末は多くの与党政治家と接触していることと、「左翼嫌い」であることだ。最近は目出度くも「バンキシャ」を始めとする低俗テレビ番組へ「コメンテーター」としての出演も多いらしい。

為末は正直な告白もしている。

「僕は未だに国と呼ばれるものが一体なんなのかがわからない。人なのか土地なのか組織のことなのか価値観のことなのか」と。これは本音だろう。だが大々的に社会的な発言を行うのならば、「国」の本質について回答が出なくとも、自分の中で考えに考え抜いてから言葉にすべきだ。「国」や「国家」をどう考えるかの参考書はいくらでもあるのだから。

また、「昔からわからないことを素直に聞く度に相手に鬱陶しいと言われて、それが辛くて小学校中学校ぐらいは黙っていたけれど、大人になって試しに言ってみたら今度は逆に褒められてあの時と何が違ったんだろうと考えている」とある。

「大人になって試しに」言ってみた為末は小中学校時代の無名な生徒ではなく、マスメディアにとって「商品価値」がある人間に変わったからだ、と言う簡単な理由もわかっていないようだ。為末ではなく一般の市民が同僚や先輩に同じ問を投げかけても、それは「鬱陶しがられる」ことだと言う洞察力が為末にはない。

◆外国人力士の台頭を「蒙古襲来」と語った舞の海

舞の海

為末ばかりを叩いたが、これは如何なものかと思われる元スポーツ選手の発言は枚挙にいとまがない。

例えば『週刊金曜日』によれば、舞の海が改憲推進団体主催の集会でこんな発言をしたという。
「元相撲取りの舞の海は4月29日の改憲を進める団体が開いた『昭和の日をお祝いする集い』で、『昭和天皇と大相撲』と題し“記念講演”をした舞の海秀平氏が『外国人力士が強くなり過ぎ、相撲を見なくなる人が多くなった。NHK解説では言えないが、蒙古襲来だ。外国人力士を排除したらいいと言う人がいる』と語ると、参加者から拍手が湧いた。“日の丸”旗を手にした男性が『頑張れよ』と叫び、会場は排外主義的空気が顕著になった。さらに舞の海氏が『天覧相撲の再開が必要だ。日本に天皇がいたからこそ、大相撲は生き延びてこられた。天皇という大きな懐の中で生かされていると感じる。皇室の安泰を』と結ぶと、大拍手が起こっていた」。(週刊金曜日記事より)

おいおい舞の海、このセリフ横綱以下モンゴルを始めとする外国人力士の前でも発言できるのか?

スマートなアスリートは発言も慎重だ。為末や舞の海とは逆に。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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「BLADE.2」の人気者は16歳「神童」那須川だけじゃない!がんばれ熟年格闘家!

キックボクシングの「BLADE.2」は8月1日、大田区総合体育館で15時から行われたが、実は開場は13時30分。正午には、もはや37度を超えている猛暑の中、大田区総合体育館の入り口には、ケバブ、カレー、パン、ホットドックの売店が並んでいた。

◆食事処「不毛地帯」の大田区総合体育館が会場なのだからフード店充実を願う!

このあたりの地域は格闘技ライターなら知っているが「地図から食事処が、ほぼ消えたエリア」だ。たとえば大田区総合体育館のすぐ横にはラーメン屋があるが、このほかに歩いていける食事処を探すのは至難の技だ。第一京浜を歩き、ローソンで右折、JR蒲田駅方向に歩くとレストランや食堂の選択肢が広がるが、遠すぎる。ローソンで買うにも、もはや早く来た客が弁当を買って売りきれるケースも多い。

「実は、正午から体育館入り口でフードを買えるといったって、開場は13時30分だから、食べる場所は13時30分までないんだよ。だから、みんな食べてから来るか、体育館の中で、あらかじめコンビニで買ってきた弁当なんかを食べるのでしょう。ここの体育館入り口付近のフードはいつも売れないよ」(格闘技雑誌ライター)

なるほど、正午から13時30分まで見ていたが、4つの店でフードを買ったのは、わずかに25人だった。ただし、パン屋で販売していたかき氷は、つぎからつぎへと客が「レモンください」などと押し寄せていた。

正午ごろ、カレーショップに「この時間に買っても食べる場所はありませんよね」と聞いてみたが、「開場したら、中で食べられると思います」とのこと。そもそも、この猛暑の中をケバブも、カレーも、焼きたてとはいえパンも、ホットドッグも食べる気にはならないのがたいていの大衆の嗜好ではないのか。

「駅前で冷やしうどんを食べました。そうですね。冷やし中華とか、冷やしそばとか、冷えたサンドイッチとかが体育館入り口にあったら買ったかもしれませんがまずないですからね」(40代の男性)

僕は、体育館横のラーメン屋に入り、つけ麺をオーダーした。なかなか独特のコクがある鰹節風味だ。

確か5月に別の格闘技のイベントで来たときも、正午近くで食事に困った記憶がある。会場が開くまで食べる場所がないのに、なぜ売店でフードを売るのだろう。このあたりの「かゆいところに手が届かない」運営のいたらなさが、キックボクシングのファンがいまひとつ集まらない原因のような気がする。

◆『BLADE FC JAPAN CUP』は「無敗の16歳」那須川天心が予想通り優勝!

キックボクシングの「BLADE.2」の今回の目玉は、「-55kg」の王者をトーナメント形式で8人が争う『BLADE FC JAPAN CUP』で、デビュー以来6戦全勝で第6代RISEバンタム級王者となった「神童」こと16歳の那須川天心を誰が止めるかに大会の話題は集中していた。おおかたが予想した通り、那須川天心が現役高校生とは思えぬふてぶてしい勝負度胸と常識離れしたスピードで圧倒、いとも簡単に賞金の300万円を手にし「いや、さすがに3戦連続は疲れました」と笑顔を見せた。その賞金の一部でぜひキックの大会の改革をお願いしたいものだ。

ただし、フードはまったくNGで残念でも、「BLADE」のスタッフの動きは機敏で、「席がわからない」と客がいえばすぐにスタッフが連れて行き、客が選手について質問すれば「戦績がこうで、得意な技はこうで」と気さくに解説してくれるし、選手と客が撮影するときも自らカメラマンをかって出る気配りを見せてくれた。このような気配りのある真摯な運営姿勢と、那須川天心のようなスターの創出、この両輪がキックボクシングを、きっと明るくするだろう。

◆「神童」那須川に負けじと黄色い声援を集めた格闘家の武蔵

この日、女子の人気を集めるという点では、アルメン・ペトロシアンと真っ向勝負して惜しくも判定で敗れたひょうきんな男、城戸康裕もいたし、ワイルドな顔つきで女子の人気沸騰中の谷山俊樹も、ジャニーズにいそうなさわやかイケメン、小笠原裕典もいたのだが、「神童」那須川に負けじと黄色い声援を集めたのは、なんと解説でやってきた格闘家の武蔵だ。
「いまだに、太い胸板と、ごついマスクで渋い男らしさを感じる。引退して5年もたつのに締まった体つきは素敵のひとことです。あのスラッとした立ち姿にしびれます」(25歳・フリーター)
「あれだけK-1を引っ張った貢献者なのに、偉ぶらないところが好きです」(28歳・OL)

武蔵は、スカイAの番組解説でやってきたが、同世代の天田ヒロミが42歳でいまだに現役で頑張っている姿に触れた。天田も一度ノックアウトされたが、最後まで踏ん張り、判定に持ち込んで30~40代の女性の「黄色い声援」を受けた。これを見て、武蔵は「熟年格闘技家として、私のかわりにガンバっていただきたい」とエール。

東側のスタンド前にカメラが映り、休憩の間に、解説陣を集めて行われた、勝者予測のコーナーでは、われもわれもとファンが撮影ポイントに押しかけて、映像の照明マンがライトを踏ん張って、照明がもてなくなり、ぶれる始末。映像カメラマンが「まったく(照明が)あたってない。しっかりあててください」と怒鳴り声が響いた。

うだるような試合会場は那須川が出てくると別な会場みたくテンションが上がる。まるで「那須川の、那須川による、那須川のための」大会となったが、ところがどっこい「まだまだ渋いおじさま格闘家」の武蔵にも女子の熱い視線が送られているのが意外だった。

記者はたった9人で、ややさみしいものがあるが、「神童」人気と、熟年パワーで「BLADE」は今後も盛り上がっていくだろう。

▼ハイセーヤスダ(編集者&ライター)
テレビ製作会社、編集プロダクション、出版社勤務を経て、現在に至る。週刊誌のデータマン、コンテンツ制作、著述業、落語の原作、官能小説、AV寸評、広告製作とマルチに活躍。座右の銘は「思いたったが吉日」。格闘技通信ブログ「拳論!」の管理人。

◎《格闘技“裏”通信04》BLADE.2 JC-55kg──優勝候補は16歳の那須川天心!
◎不良競馬ライター、30年ぶりに大井競馬場で勝負してみた
◎売り子に視界を遮られ、肝心なプレイを見逃す東京ドームのキャバクラ化
◎川崎中1殺害事件の基層──関東連合を彷彿させる首都圏郊外「半グレ」文化

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不良競馬ライター、30年ぶりに大井競馬場で勝負してみた

僕は、人生で3度、競馬に仕事として携わった。

一度目は、学生のときに、大井競馬場で警備のアルバイトをした。
負けた客は気性が荒く、人をつき飛ばして歩いていたり、いち早く無料送迎のバスに乗り込みたくて、ダッシュで駆け込むのを注意して、殴られそうになるなど、とても危険なバイトだった。

二度目は「東京中日スポーツ」という新聞社で記録係のアルバイトをしていたときに、記録すべき対象として見ていた。具体的な仕事としては、予想でもなく現場のルポでもなく、「その日の戦績」をひたすらフォーマットに流していくのが仕事だ。確か「武豊の恋人」と呼ばれたシャダイカグラが89年に桜花賞、ローズステークス、ペガサスステークス、そしてJRA最優秀4歳牝馬を受賞した年で、JRAは人気絶頂の中にあった。

とりわけ、なんのレースであれ、一直線に並んで突っ込んでくる前から撮影したアングルには、感動のひと言。そして、社会人になり、編集プロダクションにいた僕は『競馬の達人』という光文社の雑誌の競馬企画を作ることになった。とはいうものの、僕よりも競馬に詳しいライターが当時二人もいたので、制作進行にまわることになった。

このときにたてた企画は、おもしろかった。
「競馬で負けた客は、もしかしてくじ運まで悪いのか。帰りがけアミダくじ勝負!」
「3位が定位置、ナイスネイチャという生き様」
「土曜3時の天使、斉藤陽子に密着取材」
などなど、変化球ばかりの企画だったが、負けた人たちが本当にくじ運が悪いのには驚いた。確か20人にやってもらって、くじで勝ち抜いて図書券をもって帰ったのはひとりだけだったような気がする。

◆若いOLたちもやってきて、すっかりおしゃれになっていたナイター競馬

そして30年の時を経て、大井競馬場にやってきた。
浜松町からモノレールで大井競馬場駅へ。駅を降りるとそこはもう馬舎が連なっており、馬糞の匂いが鼻をつく。
実はナイターで競馬を一度は見てみたいと思っていた。
かつてよりは食堂も、パドック周辺もきれいに整備されて、夜になるとライトアップがとてもおしゃれだ。若いサラリーマンたちが男女混合でビール片手にゴール前に陣取っていたり、若いOLがふたりで競馬新聞を片手にやってきているのにも驚いた。

果たしてこの日、大井競馬場には、イメージキャラクターの剛力彩芽が来ており、レースの合間にファンに向けて話をしていたが、「実は競馬はよく知りません」とのたまい、ファンに「ひっこめ」とヤジを飛ばされる始末。

地方競馬だと舐めてかかってはいけない。この日もメインレースには、中央競馬の武豊が騎乗して、5番人気の馬をうまく操り、2位にすべりこませていた。

そして、8Rから11Rを100円ずつちびちびと買い、トータルではマイナス150円。感想としては「仕事ではなく、手ぶらで競馬をやるとこんなにも楽しいのか」が、正直なところだ(こうして書いているので、仕事になってしまったが)。

もしチャンスがあれば、今度はゴンドラ席に陣取ってみたいものだ。

◆ゴールドがまさかのスタート失敗

28日の阪神競馬場における「宝塚記念」をたまたま見ていたが、ものすごいことが起きていた。
————————–スポニチ・アネックスより———————–
【宝塚記念】ラブリーデイG1初制覇!ゴールドまさかの15着 スポニチ・アネックス 6月28日(日)16時10分配信
<宝塚記念>ゴール前、逃げ切り快勝のラブリーデイ(奥)
第56回宝塚記念(G1、芝2200メートル・晴良16頭)は28日、阪神競馬場11Rで行われ、川田騎手騎乗の6番人気、ラブリーデイ(牡5=池江厩舎、父キン グカメハメハ、母ポップコーンジャズ)が、直線抜け出し優勝した。勝ち時計は2分14秒4。

1番人気のゴールドシップが大きく出遅れる波乱のスタートからレッドデイヴィスが先頭に立ち、2番手にラブ リーデイ、その後はトーセンスターダム、ネオブラックダイヤなどがつける展開。

4コーナーから直線に入り、逃げたレッドデイヴィスが苦しくなると、2番手でレースを進めたラブリーデイが 一気に抜け出す。直線半ばを過ぎ、外からデニムアンドルビーが猛追するが、最後までしぶとく粘ったラブリーデイが首差抑えてG1初制覇を 果たした。

2着デニムアンドルビーから1馬身1/4差の3着にはショウナンパンドラが入った。なお、史上初JRA同一 G1・3連覇に挑んだゴールドシップは15着に敗れた。

◆ラブリーデイ 5歳牡馬、父キングカメハメハ、母ポップコーンジャズ。北海道安平町のノーザンファーム生 産。馬主は金子真人ホールディングス。戦績は23戦7勝、重賞4勝。獲得賞金は4億2806万1千円。

————————–スポニチ・アネックスより———————–

こう見ると、いかにもスタートが遅れただけという感じがするが、じっさい、ゴールドシップは、前足をそろえてスタート時点で立ち、「スタートしたくない」という意志を示したのだ。

「まさかとは思うが、同じレースを3年連続で制覇した、初めてのケースとなる期待が多すぎたと馬が感じたのだ ろうね。賢い馬は、そうしたことをちゃんと感じ取るのさ」(競馬ライター)

買わなくてよかった。そもそも、栗東や美浦のトレセンに行き、早朝から馬を見て、調教師や厩舎関係者たちにも話を聞いているプロの競馬記者たちが当たらないのに、素人が当たるわけがない。

ましては日刊スポーツの表紙を飾っていた「馬券勝負師」は大外しだ。誰とは言わないが。

かくして、僕は再び競馬の世界に戻ってきた。
不良競馬ライターとして、もし伝えることがあれば、ここで展開しよう。

▼ハイセーヤスダ(編集者&ライター)
テレビ製作会社、編集プロダクション、出版社勤務を経て、現在に至る。週刊誌のデータマン、コンテンツ制作、著述業、落語の原作、官能小説、AV寸評、広告製作とマルチに活躍。座右の銘は「思いたったが吉日」。格闘技通信ブログ「拳論!」の管理人。

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《格闘技“裏”通信04》BLADE.2 JC-55kg──優勝候補は16歳の那須川天心!

8月1日(土)東京・大田区総合体育館で開催される『BLADE.2 JAPAN CUP -55kg』の記者会見が、6月8日(月)都内にて行われたのでいってきた。

概要と一部対戦カードが発表された。 注目の55kg級トーナメント、REBELSの山口元気代表によれば、「誰が天心選手を止めるのか、止められる存在になれるのか」と、天才にして、優勝候補である16歳高校生キックボクサー、6戦無敗のRISEバンタム級王者・那須川天心(TARGET)をメインファイターとして指名。テーマを「ストップ・ザ・天心」とした。那須川は「中心選手と思われて光栄です。誰が来ても勝てるように練習したい」と強気に発言をしていた。

中央が那須川選手(グレーのスーツ)
6戦無敗のRISEバンタム級王者、那須川天心選手は16歳の高校生

WBCムエタイ日本・INNOVATIONの2冠王・宮元啓介、UKF世界スーパーバンタム級王者ユウ・ウォーワンチャイ(大田原友亮/ウォーワンチャイムエタイジム)、REBELS王者工藤政英、REBELS推薦・小笠原裕典の5選手出場が発表、他は調整中としている。

とりわけ城戸康裕がペトロシアン弟に挑むが、アウェイの外国で「わけがわからない、自転車をこぐ健康診断をやらされて疲弊した」とぼやいていたが、リベンジなるか。

本格的なキックを見たいなら、今現在は、見るイベントは限られる。なにしろキックボクシングは、それぞれの団体が仲がよろしくなく、ひじ打ちがあったりなかったりするのでルールも統一されていない。くわえて、誰もがキックのムエタイの王者になりたがるので、さっぱり意味がわからない。そもそもキックとムエタイは別物で、ムエタイは技を競うスポーツ。ムエタイは、キックとちがってノックアウトを美しいものだとはみなさない。相手の攻撃をうまくかわして勝利することが「もっとも美しい勝利」とされているからだ。

また、このところ「キックボクシングエクササイズ」なるものもできた。音楽に合わせてエアロビのようにパンチやキックを繰り出す。これは全身運動なので、かなり引き締まる。

かくいう僕も月に2、3度行くが、ひとりでやる気にはなれない。周囲には二十代、三十代の男女が踊ってパンチを繰り出しているが、やはりみんなで楽しむものなのだろうと思う。市の、もしくは区のスポーツジムでもクラスとしてやっているので、運動不足のむきは、探してみるのもいいだろう。

◆元K-1世界王者ピーター・アーツ、またもや正式引退を発表

またもか、という気がするがこの会見では、昨年12月29日に開催された『BLADE.1』のリング上で、次回大会に出場することを表明していた元K-1世界王者ピーター・アーツ(オランダ)だが、負傷の回復が思わしくなく正式に引退することが発表されていた。

アーツはビデオレターの中で、「ケガの回復が思わしくなく自分は引退することを決めました。もう試合は出来ません。今後は指導者として選手を育てていきます」と語っている。

「いったい、何度目の引退なのか。大会のたびに目玉として呼ぶのはいいが、客寄せ選手としては、疲れたのではないか」と関係者はささやいている。

2013年12月、東京・有明コロシアムにて開催された『GLORY 13 TOKYO』で引退試合を行ったアーツだが、その後、引退を否定。数試合を行ったが今回は本当に現役引退のようだ。

とにかく5月に村越優汰(湘南格闘クラブ/RISEバンタム級王者)をKOで倒した那須川の俊敏な動きとハードなパンチ、キックに注目したい。ドラマは8月1日に必ず起きるであろう。

[BLADE] http://blade.jp.net/

■BLADE.2 JAPAN CUP -55kg
日時:8月1日(土)開場13:30 本戦開始15:00
会場:大田区総合体育館 最寄り駅京急線「京急蒲田」駅・「梅屋敷」駅
中継:ニコニコ生放送で生中継 7時間全試合CS放送「Sky・A sports+」8/4(火)18時~25時(9月に選手インタビュー・バックステージを網羅した完全版放送)
チケット料金:SRS席 (1~3列)  20,000円、RS席 (アリーナ指定)  12,000円、S席 (1指定席)  8,000円、A席 (2自由席) 5,000円

●主なカード
<ISKA世界スーパーウェルター級(70kg級)タイトルマッチ 3分5R>
アルメン・ペトロシアン(イタリア/チーム・レオネ・ペトロシアン/王者)vs.城戸康裕(谷山ジム/挑戦者、WBKF世界70kg級王者、元Krush -70kg級王者)
<61kg契約 3分3R(延長1R)>
SHIGERU(新宿レフティージム/BLADE FC JAPAN CUP 2014 -61kg準優勝)vs.花田元誓(リアルディール/RISEフェザー級(57.5kg)王者)

▼ハイセーヤスダ(編集者&ライター)
テレビ製作会社、編集プロダクション、出版社勤務を経て、現在に至る。週刊誌のデータマン、コンテンツ制作、著述業、落語の原作、官能小説、AV寸評、広告製作とマルチに活躍。座右の銘は「思いたったが吉日」。格闘技通信ブログ「拳論!」の管理人。

◎「THE OUTSIDER 第35戦」観戦記──朝倉海の強さと佐野哲也の安定感に注目
◎格闘技にエロスと笑いを共存させた美戦士達のCPE「キャットファイト」が凄かった!
◎川崎中1殺害事件の基層──関東連合を彷彿させる首都圏郊外「半グレ」文化

『紙の爆弾』──タブーなきスキャンダルマガジン

格闘技にエロスと笑いを共存させた美戦士達のCPE「キャットファイト」が凄かった!

Cat Panic Entertainmentが運営するキャットファイトを5月23日に新木場まで見に行った。キャットファイトの中でも、お色気が見たい場合は、この団体の試合を見てスカッとするのもいい。キャットファイトは、女どうしの戦いを意味するのだが、ここでは、かわいい女の子が「そんなに激しく戦うのか」と驚きをもって観戦する種類のものと定義する。したがって、脱がしたり、股間をさらすシーンは男性にとってうれしいものがあるが、まちがっても凶器や流血などは存在しない。

観客は、20代から50代の男性がメインで、9割ほど。「全日本プロレス」や「新日本プロレス」のTシャツを着ていたりする。いわゆるおたくの臭いはほぼしない。第一試合からして、「負けたほうが官能小説を読む」という罰ゲームが用意されていた。そうなのだ、こうした演出こそがこのイベントのナイスな肝なのだ。地下アイドルがリングの合間に歌うのも、見どころで、観客の迷惑を顧みずに、ひたすらに踊る最前列のおっさんもいた(あとで後ろの席の人に謝っていたが)。


◎[参考動画]5/23(土)CPEキャットファイト全対戦カード発表!

寝技回春ガールズ

とりわけ、初代ミニスカポリスの福山理子 、アイドルレスラー鳳華、はたまた舞台女優、若林美保などのきれいどころとも出会えるのが魅力だ。開始から最後まで見たが、キャットファイトはよりエンターテインメント性が高まっており,解説もアナも笑いをとらせたら一級品という感じがした。追いはぎマッチや、バナナを尺八する技をあらそう3対3のバトルも、ローションの中のバトルロイヤルも魅力だが、メンバーがいれかわってもなお迫力があるパフォーマンスを見せてくれた。

個人的には、小司あんももえりがまだがんばっているのを発見して、「いまだがんばっているのか」と感慨が深かった。初めて見たときは少女のような初初しさがあったが、もはやベテランの領域だ。ちなみに「あやまんJAPAN」は、初期メンバーはすでに脱退したが、メンバーがいれかってもなおレベルの高いパフォーマンスを見せてくれた。

◆格闘技にエロスと笑いを共存させる『バトルビーナス』たちの饗宴

実は、格闘技とエロスとお笑いを共存させるのは、とても難しい。名前を伏せるが僕の友人もキャットファイトの運営に関わったが、どうしても女の選手たちは「あの子よりも前に出たい」と顕示欲が強くて分裂に分裂を繰り返して、やがて団体は消滅していった。今、残っているキャットファイトの団体の人気の秘密は「美しい戦士たちが汗まみれで戦う」、その姿が崇高だという点だろう。アキバ系のキャットファイトのイベントでも、そうした『バトルビーナス』をリスペクトするカメラ小僧であふれているのだ。

同時に、いつの世の中にも「強い女」に憧れる男はいるもので、彼女たちをリスペクトして、全国に女子プロレスラーを追いかけている中年も一部ではいるのも事実だ。もしかしたら、自分もそうした「女子プロレスラー」の追っかけになっていた可能性は高いのだが、幸いにも自分はプロレスラーの「アイドル性」や「カリスマ性」を追跡するよりも、「試合そのもののおもしろさ」を伝えるライターとなった。したがって、人気があるから選手をとりあげるような真似はしない。試合が秀逸だから、活字たりえるのである。

紫龍みほ(右から2人目)

もしも女子プロレスラーや格闘技家で、魅力ある人がいたなら、ひたすらに追跡していたような気もする。

しかし女子の格闘技家が「旬でいられる時間」が短いのも、僕がどうしても女子の格闘技イベントから遠ざかる原因ともなってきた。お誘いはたくさんあったので、ここでお詫びするなら、どうしても土日は、ボクシングの重要な試合があったのだ。

もしも往年のプロレスファンがこのブログを見ていたら、であるが、リッキー・フジ木原文人も、男女混合のローションプロレスに参戦していたので、この点からも興味を持つかもしれない。

◆キャットファイトの魅力──相反する要素がミスマッチ的に同居

はてさて、話をイベントに戻せば、ラストのローションファイトでは、水鉄砲が配られて、レスラーの股間や乳房水をぶっかけられる。もはや脱力するほどのユルさだ。しかしこうした「脱・日常」こそが、キャットファイトの魅力なのだろう。

桃杏めるのライブ

山田ゴメスは、かつてこう観戦記に書いた。

ポイントは、エロからもっともかけ離れた位置にあるはずの“笑い”(“失笑”もおおいに含む)と、本来ならもっともエロの身近になければならないはずの“下世話”(もっと断言するなら“下品さ”)であるようだ。これらの相反する要素がミスマッチ的に同居する、乱暴なフレイバー感こそがキャットファイトの魅力なのかもしれない。(日刊SPA!

なかなか的確に捉えている言葉だ。いずれにせよ、次回は9月に行われる。
もし日程があればまた出かけてみたい。

▼ハイセーヤスダ(編集者&ライター)
テレビ製作会社、編集プロダクション、出版社勤務を経て、現在に至る。週刊誌のデータマン、コンテンツ制作、著述業、落語の原作、官能小説、AV寸評、広告製作とマルチに活躍。座右の銘は「思いたったが吉日」。格闘技通信ブログ「拳論!」(http://genron1.blog.fc2.com)の管理人。

◎「THE OUTSIDER 第35戦」観戦記──朝倉海の強さと佐野哲也の安定感に注目
◎不良達の登竜門「THE OUTSIDER」は凄まじ過ぎる興奮
◎川崎中1殺害事件の基層──関東連合を彷彿させる首都圏郊外「半グレ」文化
◎売り子に視界を遮られ、肝心なプレイを見逃す東京ドームのキャバクラ化
◎アギーレ解任前から密かに後任候補を探していた日本サッカー協会の本末転倒

月刊誌『紙の爆弾』は毎月7日発売です。

 

「THE OUTSIDER 第35戦」観戦記──朝倉海の強さと佐野哲也の安定感に注目

5月17日、ディファ有明で行われた「THE OUTSIDER 第35戦」に行って見た。冒頭、前田日明代表は「本日はお忙しい中、たくさんのご来場ありがとうございます。これからもOUTSIDERの選手、いろんなところでプロとの試合、他流試合を続けていって実力を発揮してもらいたいと思います。今OUTSIDERにいる選手は本当に…OUTSIDERはじめて8年目になりますが、ちょっと今までと違った可能性を持った選手が多いように思えます。どうぞ皆さんこれからも変わらぬご支援よろしくお願いします」と挨拶。(http://battle-news.com/?p=9066

伝えられるところでは、会場の「ディファ有明」を使用するのに、地元の自治会が違法駐車やタバコの投げ捨て、車の騒音などを問題し、会場使用が危ぶまれたが、しっかりと警備をして違法駐車は限りなくゼロ、周辺にも気を遣う運営となった。

◆7年目のアウトサイダー──朝倉海を筆頭に世界に打って出て勝負している選手たちが出て来た

まあ、ボクシングやキック、プロレスリング、空手、シュートなどプロの格闘技を山ほど見てきた僕にとっては、もはやアウトサイダーに敵がいなくなった朝倉海は、プロの格闘技ライターとしては、センスがあふれる選手ゆえに凝視の対象だ(ほかの選手がダメと言っているわけではない)。それほどに、朝倉のキックやパンチなどの攻撃のコンビネーションと防御は冴えている。この日は、蹴りで相手が場外に飛び出すほどだったが、「これだけ相手が守りに入っている中でよくぞ、崩した」とプロ格闘技の記者たちをうならせた。

アウトサイダーは7年目だが「不良どうしのケンカで金をとってどうする」と揶揄された。だが、今では、選手たちが世界に打って出て勝負している。これは非常にいいことだ。

朝倉(右)と前田代表

◆格闘技を続けるために警察学校をやめた佐野哲也の安定感

実は、もうひとり注目しているのが、プロの総合格闘技家の佐野哲也だ。佐野は、埼玉大学教養学部卒の秀才で、格闘技を続けるために警察学校をやめたという異色の経歴。実は「格闘技ブログ」のライターでもあり、「書く側」と「書かれる側」でもあるのだ。 佐野は33歳とやや全盛期をすぎたきらいはあるが、やはりバウンド(寝技)でよし、打撃もよし、打ち合いもよしと三拍子そろっていて安定感がある。

次戦は7月19日に、「70-75王者」のランボルギーニ・ヨシノリとタイトルマッチを行う。

はっきりいって年齢ゆえにきついだろうが、がんばっていただきたい。

このほかにも今後は、見所がある選手がたくさん出てくるだろう。だが今の時点で、プロの格闘技ライターたる僕が注目しているのは、この2人だけだ。僕に注目されたかったら、選手よ、いい試合をやってみせよ。

◆「総合格闘技を通じて人生を正しく素晴らしいものに出来る」(前田日明代表)

さて、アウトサイダーのもうひとつの魅力は、「スペシャル・バウンサー」として、格闘家の村上和成と2ショットが撮れたり、握手したりもできるという点だ。村上の魅力をひとことで表現するもの難しいが、「PRIDE.1」時代やや佐竹と死闘を繰り広げた試合、そしてプロレス結社魔界倶楽部を知る人にとっては、「レジェンド」である。さらに、ラウンドガール(アウトサイダーではDIVAと呼ぶらしい)のレベルもかなり高いといえる。

話を試合に戻すと、表彰式が終わった後に、前田代表が「長い間のご観戦、本当にありがとうございます。冒頭にも述べましたようにですね、新選手がいろいろな地方の大会、海外の大会……まぁ勝手に出た選手もいるんですけど(苦笑)、結果良ければすべてヨシってことで。まあ知らない間にですね、どんどんOUTSIDERのリング上も実力伯仲みたいで、これからもどんどん新しい、いろいろな交流をさせていきたいなと思います。ただ世間から見たらOUTSIDERは何か不良の危険な大会って思っているようですけど、そうじゃなくてですね。本当に総合格闘技を通じて人生を正しく素晴らしいものに出来る、そういう大会にしていきたいと思います。これからも選手たちを温かく見守ってくれるよう、よろしくお願いします」と挨拶した。

また、女性選手が声援を集めたことに触れて「盛り上がったね(笑)。試合自体はなんてことない試合なんだけど、女の子のほう募集がいまいち伸びないんですよね、なかなか。一番最初女子を企画した時女の子ですごいレベルが高いジム集団みたいのがあって、そこが事務所同士で試合したくないって組めなくて、その子達が出てきたらそれはそれであるなと。でもその子達ジム生同士試合しないんで、相手になる子達がちょっとね、レベルっていうとちょっとどうなんかなって。女の子の選手の層がどれぐらいあるかってイマイチ掴めない、情報がない」と話した。(http://battle-news.com/?p=9066

今度の大会では、千両役者の吉永啓之輔も帰ってくる予定だ。

さて、夏の大会では誰がヒーローとなるだろうか。

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▼ハイセーヤスダ(編集者&ライター)
テレビ製作会社、編集プロダクション、出版社勤務を経て、現在に至る。週刊誌のデータマン、コンテンツ制作、著述業、落語の原作、官能小説、AV寸評、広告製作とマルチに活躍。座右の銘は「思いたったが吉日」。格闘技通信ブログ「拳論!」(http://genron1.blog.fc2.com)の管理人。

不良達の登竜門「THE OUTSIDER」は凄まじ過ぎる興奮
川崎中1殺害事件の基層──関東連合を彷彿させる首都圏郊外「半グレ」文化
売り子に視界を遮られ、肝心なプレイを見逃す東京ドームのキャバクラ化
アギーレ解任前から密かに後任候補を探していた日本サッカー協会の本末転倒

「史上最高の二塁手」広島菊池涼介の捕殺が実は激減中!意外な事実とその原因

プロ野球(NPB)広島の二塁手、菊池涼介の守備力の凄さはすでにあちこちで語り尽くされているから、ここで多くを語る必要はないだろう。守備範囲の広さの目安の1つとされる捕殺数で、二塁手のNPBシーズン最高記録は昨季の菊池の535個だが、歴代2位の528個もその前年に菊池が記録したものだ。大学からプロ入りして4年目で、早くも「NPB史上最高の二塁手」と評する声も聞かれるようになったが、それは決して大げさな評価ではない。

◆新たにクローズアップされる田中の守備力

そんな菊池のいる広島で、守備力が注目されるようになった選手がもう一人いる。今季、遊撃手のレギュラーに定着した田中広輔だ。プロ入り2年目だが、大学卒業後に社会人野球を2年経験しており、菊池とは同い年である。先日、この田中の守備力に光を当てたスポーツライター小中翔太氏の以下のような記事がヤフーで配信され、話題になった。

「田中の守備は菊池以上?広島鉄壁の二遊間の守備力はNPB史上最高」

筆者も広島在住のカープファンだから、広島の試合のテレビ中継はよく観ていて、以前から田中の守備力も凄いのではないかと感じてはいた。センターに抜けそうな打球を好捕したり、内野安打になりそうな難しい打球を素早く処理してアウトにしたりという田中の好プレーを目にする機会は非常に多いからだ。

とはいえ、小中氏の記事には、田中はそこまで凄かったのかと改めて驚かされた。何でも記事によると、田中は今季、半世紀以上破られていない遊撃手のNPBシーズン捕殺記録を大幅に更新する勢いで捕殺数を伸ばしているという。田中が遊撃手のシーズン捕殺数のNPB記録保持者になれば、菊池と田中の二遊間の守備力はたしかに「NPB史上最高」と評価されていいかもしれない。ところが……。

田中がそこまで凄いなら、今季の菊池はどうなのかと調べてみると、意外な事実がわかった。なんと今季の菊池の捕殺数が「激減」しているのである。

◆菊池の捕殺数はリーグ4位に低迷?

菊池の捕殺数は5月21日時点で、42試合で128個。これは仮に今季が昨季までと同じように144試合制だとしても(※実際には今季は143試合)、シーズンの捕殺数が前年比約100個減の439個程度にしかならないペースだ。さらにこの時点でのセ・リーグ各球団の二塁手の捕殺数を比較してみると……。

1位:石川雄洋(横浜)   146(44試合) 1試合平均3.32(1位)
2位:山田哲人(ヤクルト) 142(44試合) 1試合平均3.23(3位)
3位:上本博記(阪神)   141(43試合) 1試合平均3.28(2位)
4位:菊池涼介(広島)   128(42試合) 1試合平均3.05(4位)
5位:片岡治大(巨人)   106(40試合) 1試合平均2.65(6位)
6位:亀澤恭平(中日)    80(30試合) 1試合平均2.67(5位)
※このランキングは、日本野球機構オフィシャルサイトで公表された5月21日時点の記録をもとに筆者が作成

2年続けてNPB記録を更新した菊池の捕殺数が今季はここまでセの二塁手で4位にとどまっている。各選手の出場試合数は違うが、1試合平均の捕殺数を見てもやはり4位なのは変わらない。一体どういうことなのか?

『広島アスリートマガジン』2015年5月号(サンフィールド)表紙を飾った広島「史上最高の二塁手」菊池涼介選手

◆梵は引いてくれていたが……

菊池の捕殺数が激減している原因については、可能性の1つとして、菊池が実は今年不調で、守備範囲が狭くなったことも考えてみるべきだろう。しかし、それは「ない」と断言できる。テレビ中継を観ていても、菊池の守備はNPBの捕殺記録を更新した過去2年と比べても、むしろ凄みをましている。それは決して筆者だけが感じる印象ではないはずだ。

となると、菊池の捕殺数激減の真相は……、と色々調べたところ、その答えが示されているように思える資料が見つかった。広島地方のスポーツ誌「広島アスリートマガジン」(サンフィールド)の今年5月号で、菊池本人がインタビューで次のように語っている部分である。

* * * * 以下、引用 * * * *

――現状二遊間を組む相手が固定されていませんが、動きが変わるものですか?
変わりますね。梵(英心)さんの場合は「お前がいけるところはお前がいけ」と言っていただいているので、僕は梵さんの位置を確かめずに打球にいっています。僕が打球にパっといっていれば、梵さんは引いてくれているので僕はガムシャラに守るだけという感じです。広輔(田中)は僕目線でいうと肩が少し弱いので少し前にいたり、いろんなポジショニングをしています。広輔とは距離間というか、どこまで広輔が打球に来られるかが100%把握できていないので、僕の守り方も変わってきますね。(広島アスリートマガジン2015年5月号16ページより)

* * * * 以上、引用 * * * *

このインタビューは開幕当初、田中がまだ遊撃手のレギュラーに定着しておらず、前レギュラーのベテラン梵や木村昇吾と併用されていたため、こういう話題になったのだと思われる。菊池が当時、田中とはまだ梵ほどには息が合わないように感じていたことが読み取れるが、筆者が何より注目したのは「僕が打球にパっといっていれば、梵さんは引いてくれているので……」というくだりだ。

これは裏返せば、「菊池が打球にパっといっても、田中は梵のように引いてくれていない」ということではないだろうか。つまり、昨年まで梵と二遊間を組んでいた時なら菊池が処理していたであろう「二塁手と遊撃手のどちらでも処理できる打球」を今年は田中が処理する場面が増えているのではないか。そう考えれば、田中が遊撃手のNPBシーズン記録更新をしそうな勢いで捕殺数を伸ばしていることとも辻褄が合う。

いずれにせよ、二遊間に飛んだゴロを菊池が処理しようが、田中が処理しようが、アウトになればいいわけだが、広島の試合はこの球界を代表する存在になりつつある二遊間コンビの守備の微妙な距離間に注目して観戦するのも面白いかもしれない。

▼片岡健(かたおか けん)
1971年、広島市生まれ。早稲田大学商学部卒業後、フリーのライターに。新旧様々な事件の知られざる事実や冤罪、捜査機関の不正を独自取材で発掘している。広島市在住。

◎発生から15年、語られてこなかった関東連合「トーヨーボール事件」凄惨な全容
◎献花が絶えない川崎中1殺害事件と対照的すぎる西新宿未解決殺人事件の現場
◎高まる逆転無罪の期待──上告審も大詰めの広島元アナウンサー冤罪裁判
◎3月に引退した和歌山カレー被害者支援の元刑事、「美談」の裏の疑惑

「普通の人」こそ脱原発!──『NO NUKES voice』第4号5月25日発売!

 

日本をなめきったホアン・フランシスコ選手の素行で解る読売巨人の時代遅れ

長打はあるが、守備はまるでダメ。拙守を連発し、5月7日に選手登録を抹消して二軍落ちし、調整している「問題助っ人」のホアン・フランシスコ(巨人)の傲慢なふるまいが話題になっている。

「ロッカールームから若手を締め出して音楽を大音量で聴いていた」「川相二軍監督が『グッドモーニング』と挨拶をしたら無視した」などなど、その破天荒な振る舞いには枚挙にいとまがないが「このところ、練習が終わると川崎の風俗街に直行しています」というから驚きだ。

◆「ジャパンのソープガールはいいぞ」と来日前に聞いて川崎通い

「なんでも来日する前に『ジャパンのソープガールはいいぞ』と前新のトロント・ブルージェイズで、日本に留学したことのある選手に聞いたらしい。練習が終わると、いちもくさんに川崎にタクシーで直行するので『あの熱心さが試合でも出てくれればいいのですが」とコーチ陣も頭を抱えている。

フランシスコは5試合で18打数3安打で打率は1割6分7厘、0本塁打で11三振、守備で2失策と、まるで役にたっていない。守備の下手さは折り紙つきで、2軍の試合でも不通のゴロを1塁手として処理するのに「おおっ」と観衆の歓声があがるほどだ。

「あんなにぶよぶよの身体で本当に野球ができるかどうかは、巨人はきちんと確認していない。中日は獲得を見送っていることだし、チーム編成の責任を問う声が出てきている今、ソープ三昧とはあきれるね」(スポーツ紙記者)

◆「あいつに川崎の風俗への案内をしたのは誰か?」と巨人内部では犯人探し

それにしても、フランシスコが遊び人だったとは、これもリサーチ不足というべきか。

「いや、アメリカではああいう明るくて破天荒な選手はモテるんですよ。遠征中に女とどこかドライブに出かけて練習をすっぽかしたこともブルージェイズ時代は頻繁にありましたね」(同)

巨人の内部では、「あいつに川崎の風俗への案内をしたのは誰か」と犯人探しが始まっているようだが、いまでは、海外旅行用に川崎の風俗ガイドも英語で案内がサイトに出ている時代。「二軍で調整されているのは、少し体重を絞ることと、守備のフォーメーションを覚えさせることだが、あいつはまったく覚える気がないようだ。まあ、夜は『ホームラン』をかっとばしているようだがね」(巨人関係者)

巨人では、阿倍と坂本が怪我から復調して戻ってきた上に、ファーストができる人材はひしめいている。一軍に呼ばれそうもない状況がフランシスコの風俗遊びに拍車をかけているのか。

「適当にプレイして遊んで帰国するでしょう。別に活躍しなくても契約金2000万円、年棒1億2000万円は減らされるわけがないですからね」(同)

いまだに「ドミニカに帰れ」と二軍の試合で言われる彼が、本気で野球をやる日は来るのだろうか。

◆外国人選手の獲得があまりに下手な読売ジャイアンツの時代遅れ

だいたいにおいて、もう旬がすぎた「キューバの怪人」、セペタを34歳の時点で獲得し、いきなり4番に据えるなど、もはやあいた口がふさがらない采配をした。

「キューバ政府とでも密約があったのかね。キューバでは英雄だろうが、しょせんはアマチュア。いきなり来日して打てるほど、プロは甘くないよ」(巨人関係者)

さらに、今年はホレダ、マイコラスなどが投手として健闘しているので、めずらしいほどのあたり年だといえる。ただ、アンダーソンがいるかぎり、フランシスコを使うのは、やはり無理がある。原監督は、フランシスコをサードとして起用するつもりらしいが、あの守備は中学生以下だ。エラーが続出するのが目に見えている。

僕は、外国人の助っ人は、「そんなすごいやつがどうしてアメリカで活躍できなかったのか」という風に感想を漏らすようなすごいやつをつれてくるのがスカウトの腕だと考えている。

たとえばアメリカでは通用しないが、いきなり日本に水が合うような、たとえばヤクルトのバレンティンのような選手。そうした発掘ができない球団は、これから生き残れないだろう。

札束でビンタしてメジャーリーガーを連れてきても、役にたたないことは歴史が証明している。それなのに、いまだにメジャーリーガーを連れてこようという巨人は、時代遅れの野球をしているのだ。

ともあれ、近く、プロ野球は「セ・パ交流戦」に入る。助っ人外国人がどれくらい活躍しているか、年棒と照らし合わせてビールを飲みながら観戦するのも、また一興かもしれない。

(小林俊之)

◎売り子に視界を遮られ、肝心なプレイを見逃す東京ドームのキャバクラ化
◎アギーレ解任前から密かに後任候補を探していた日本サッカー協会の本末転倒

大阪発の映画『60万回のトライ』で知ったラグビー界の自由と公平

『60万回のトライ』という映画を昨年秋、京都の映画館に観に行った。この映画は大阪朝鮮高級学校(略称:大阪朝高)ラグビー部の活動を追ったドキュメンタリー映画だ。大阪朝高は毎年のように全国高校ラグビー選手権に大阪代表として登場する強豪校だが、民族学校である同校がどうして長期に渡り強さを保っていられるのか以前から興味があった。

普通の高校であれば部員の確保は難しいことではないだろうが、民族学校なのだからおのずと在校生の数も限られるだろうし、大阪にはラグビー強豪高校がひしめいている。そんな状況で毎年冬の花園(高校ラグビー選手権が行われる会場)で活躍する同校のドキュメンタリーは監督、朴思柔、朴敦史両氏の手により完成された。

◆満席の劇場で民族学校小学生たちと一緒に大阪朝高の映画を観る

気が向いて出かけた映画館は座席数が100席ほどだと分かっていた。平日でもあり時間ギリギリに行っても充分に座れるだろうと思ったが、初めて足を運ぶ映画館でもあったので少し早目に到着した。すると狭い通路には長蛇の列が出来ている。その日は上映の最終日だったから、駆け込みで観客がやって来たのかと思ったがそうではなかった。

数分列に並びようやく入場券販売カウンターにたどり着いてチケットを求めようとしたところ「申し訳ございません、本日団体のお客様が入りまして今満席なんです」と言われてしまった。せっかく遠くから来たのでそのまま帰るももったいないと思い「立ち見でもいいですから入場できませんかね」と聞いたところ「少々お待ちください」と売り場の方がどこかへ消えていった。程なく「今確認しましたら1席だけ空席がありましたのでご入場いただけます」とのことで、広くはないものの満員の館内に入ることが出来た。

上映10分ほど前に着席して入場券を求めた時にもらったこれからの上映作品の案内などを読んでいると、制服を着た小学生が大挙して入ってきた。小学生達は行儀がいいけども、時々口にする言葉は日本語ではない。民族学校の小学生が社会見学か何かでこの映画を観きたのだろう。私の両横も小学生が座っている。

大阪朝高の映画を民族学校小学生に囲まれて観ることが出来るとは想像もしなかった。映画の内容は勿論楽しみだけども、この小学生達がどんな反応を示すかというもう一つの楽しみにも恵まれ。さらに上映直前に映画館の方が「今日は団体の方々にお越しいただいて一般の方々には窮屈でしょうがお許しください。上映後に監督朴思柔、朴敦史両監督からご挨拶がありますのでお楽しみに」と言う。監督の話まで聞けるとはこれまた予想外の幸運だ。

映画は見る環境で作品自体だけではなく、その作品が上映されている空間や社会の雰囲気も感じるものだ。30年近く前に「クロコダイルダンディー」という映画をオーストラリアで観た。豪州で人気のポール・ホーガンが主役で、オーストラリアの田舎出身の主人公がニューヨークで様々なドタバタに直面するコメディーだ。たぶん日本やその他の国で上映されても館内はあれ程沸かなかったに違いない。確かに面白いシーンははあるが、それ以外のどうでも良さそうな場面でも聴衆は笑いっぱなしだった。

同じころ「Platoon(プラトゥーン)」というオリバー・ストーン監督のベトナム戦争を描いた映画をニューヨークで観た。この映画はオリバー・ストーンが監督をしていることで推測されるように、決して「米国万歳」の戦争奨励映画ではなく、むしろ負の面を強く描いた作品だったが、白人がほとんどを占める映画館では米国軍人がベトナム農民の足元に機関銃を乱射し農民がそれを怖がるシーンでのみ拍手と歓声が上がり、いたく違和感を感じた記憶がある。

◆「パッチギは絶対あかんぞ!」は健在だった

そして『60万回のトライ』が始まった。花園で実際に見たことのある選手たちが多数映し出される。ラグビー部の活動だけでなく、日常生活の喜怒哀楽が描かれる。詳細はまだ上映中なので省くが、圧巻だったのは大阪朝高運動会での騎馬戦のシーンだ。審判の先生が両チームに注意を与える。記憶があいまいだけれども「殴ったり、蹴飛ばしたり、パッチギは絶対あかんぞ!」先生がそのように宣言した後に行われた騎馬戦は圧巻の一言に尽きる。目にしたことのない力と粘りと迫力に満ちていた。何よりも本当に「パッチギ」は健在なんだなぁと、微笑ましかった(「パッチギ」は「頭突き」の意味で井筒和幸監督による映画の作品名でもある)。

上映後、両監督のお話が日本語であった。朴思柔監督は「撮影途中病を患いながらもこの作品を完成させることが出来たのは、京都の協力者のお蔭です」と、観客の何人かの名前を挙げて謝辞を述べた。また小学生の観衆に向かい「どうでしたか? お兄さんたちかっこよかったでしょ?」と語りかけた。小学生たちの反応はおしなべて穏やかでお行儀が良かった。興奮したり舞い上がったりしている様子はない。小学生が理解するには少しハードルが高かったのかもしれないが貴重な経験になったことだろう。

◆国籍にかかわらず日本代表選手になれるラグビー界の自由と公平

時は過ぎて昨年11月30日、関西大学ラグビーリーグの実質的決勝戦、関西学院対京都産業大学が京都宝ヶ競技場で行われた。そこには『60万回のトライ』に出演していた選手たちが主力選手として両大学に在籍し、観客席には大阪朝高ラグビー部呉英吉監督の姿があった。

知人に後日聞くまで知らなかったが、ラグビーは国籍にかかわらず日本代表選手になれる。大阪朝高にも20歳以下日本代表に選出された選手や候補が多数いる。どこかの偏狭な国とは思えない公平なルールだ。ラグビーが素敵だなと思った。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ

◎関西大で小出裕章、浅野健一、松岡利康らによる特別講義が今春開講!
◎不良と愛国──中曽根康弘さえ否定する三原じゅん子の「八紘一宇」
◎就職難の弁護士を貸付金強要で飼い殺すボス弁事務所「悪のからくり」
◎粗悪な食文化の伝道企業=マクドナルドの衰退は「自然の理」

自粛しない、潰されない──『紙の爆弾』創刊10周年号発売!

《格闘技“裏”通信03》不良達の登竜門「THE OUTSIDER」は凄まじ過ぎる興奮

3月21日、午後3時から開催されたアマチュア、セミプロによる総合格闘技大会「THE OUTSIDER vol.34」 に行ってきた。場所はディファ有明。格闘技としては初めて25試合すべてを見たが、数年前に、知人にビデオで見せられたときよりも数段、キックも締め技もパンチも技術的にはあがっていて、驚いた。

◆「不良の大会」から「鯉が滝を登って竜になる登竜門」へ

この「THE OUTSIDER」は、格闘技団体として立ち上がった頃「不良がやりなおす再生の場所」として多くのファンや識者が捉えていた。だが、今の「THE OUTSIDER」は、主宰している前田日明氏がいみじくも語っているように「プロ選手と比べても遜色がなく、ただの不良の大会ではなく、鯉が滝を登って竜になる登竜門であり、誇りをもてる場所」となった。

ボクシングやキックボクシング、または空手の試合をさんざん見てみた僕にとっては、やはり注目するのはディフェンスだ。「戦う弁護士」こと堀鉄平を破った佐野哲也や、ランボルギーニ・ヨシノリなどの防御力は目を見張った。

ルールを解説すれば、1ラウンド3分間の2ラウンド、噛みつきや後ろからの殴打、チョーク攻撃、ひじ打ち、指つかみ、あるいはロープを掴んでの攻撃など。おおよそノックアウトかテクニカルノックアウト、または締め技によるギブアップで決着がつく。

残念ながら、ディファ有明の会場で大会が開催されることに、地元の自治会からは疑問符がついているようだ。理由は、タバコの投げ捨てや路上駐車、違法駐車が多く、クレームが多数、入っているからだという。心ある人たちはぜひともそうした行為をやめてほしいと思う。また、会場での心ないヤジも興ざめだ。具体的には書かないが、必死に戦う選手への暴言はやめていただきたい。

試合終了後の記念ショット

◆格闘技イベントの運営資金調達は「クラウドファイティング」へ向かうか?

前田日明氏は大会のパンフレットにこう書いている。

『今年、「THE OUTSIDER」は大きな岐路に立たされている。一昨年の大阪で起きた事件をきっかけに、コンプライアンス上の問題でスポンサーの撤退が相次ぎ、会場使用が困難になるという問題が発生しているのだ。THE OUTSIDERはアマチュアの大会ながらプロと同じ演出・設営をすることに意義がある。そのため他のアマチュアの大会と比べて、どうしても運営費が必要になる。当初、東京と大阪で交互に大会を行って年間12大会、そのチケット売り上げと協賛金を中心にイベントや事務局を運営していく計画を立てていたのだが、大阪での事件を機にそれが難しい状況になった。これからTHE OUTSIDERを応援していただける企業を一つでも増やしていかなくてはならない。』

今、格闘技はニコニコ動画やUストリームなどでも配信でき、女子プロレスなどは、そちらから収益が出るビジネスモデルが立ち上がっている。もはやチケット代で収益を組み立てるのは古いのだ。この大会もそうした「クラウドファイティング」の方向に向かっていくだろう。

試合後の総評で、前田氏がこう語る。

――来年度4月から今後の展望は?

「今アプリでね、アウトサイダーアプリってやっていつでも昔のやつみれるとか、そういうふうに移行するのか考えてますね。いずれにしても今までの運営の仕方自体が、結構あれあれあれっていうところで追いかけられるような形でやってたんで、一回腰据えて色んなもんが誤差になるので、ピンチといえばピンチに見えるかもですが、新たに今のiPhoneのアプリだとか、動画配信も参入するとか、考えながら、スポンサーがなんだって色んな事あって、自分知らなかったんですけどネットに事業計画を出して一般の出資を募って一口いくらで、そんなんでなんかうん千万稼ぐ人もいるとか。そういうのもあるんだっていうね。クラウド?クラウドファンディング。クラウドファンディングでやってもいいんですよ、その中でアウトサイダーやってもいいし。いろんな方法で、なんか昔ながらのスポンサー集めるっていうか、更生事業なんでその名目でスポンサー集めてかかるお金をチケットの収入で回していきながらどうのこうのという時代ではないんでしょうね。ちょっとね、色々考えますよ」(『THE OUTSIDER』ホームページより)

ひとつだけ苦言を。『THE OUTSIDER』で楽勝だとしてもプロのリングはそう甘くない。ここで勝ってきた選手がプロのリングで苦戦しているのもまた現実だ。

ぜひとも、選手たちにはレベルアップをめざし、ひたすらに鍛錬していただきたいものだ。つけ加えると、ラウンドガールのレベルはかなり高い。これもまた、興奮ものだと、お伝えしておこう。

20試合以降の試合結果はhttp://battle-news.com/?p=6916の通り。
次回の大会「THE OUTSIDER 第35戦」は、5月17日、ディファ有明で15時開催予定。詳細はリングス公式サイトにて。

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(伊東北斗)

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