◆ はじめに

今般、「エルネスト金(略称・エル金)」こと金(本田)良平(以下、金良平と記す)が原告になって、鹿砦社と森奈津子さんを「被告」として提訴してきた。

結論から言えば、金良平は自らの「プライバシー権」を主張する前に、金良平らの苛烈な暴行によって一研究者の卵の人生を台無しにしたことに対する真摯な謝罪を行うのが先決ではないのか、ということを、まずもって申し述べたい。そうではないだろうか?

◆[1]「株式会社鹿砦社」について

被告とされた当社株式会社鹿砦社(以下鹿砦社と記す)は1969年(昭和44年)創業、1972年(昭和47年)設立(法人化)され、1988年(昭和63年)に松岡利康(以下松岡と記す)が代表取締役に就任し現在に至っている。当初はロシア史関係の翻訳や社会科学系を中心に出版していたが、この時期にはロシアのノーベル賞受賞作家ボリス・パステルナークの『わが妹人生』も出している。

松岡が代表に就任後、幅広く芸能、サブカルチャーなど出版の領域を拡げていった。現在年間新刊80~90点ほど(2023年は80点)を発行している。これまでの出版総数は3000点余りになるものと思われる。数があまりにも多いので正確な出版総数が数えきれないほどだ。

昨年2023年、ジャニーズ事務所創業者による未成年性虐待を放映した英公共放送BBCのドキュメント映像によって、長年わが国芸能界を支配していたジャニーズ事務所が事実上崩壊したが、鹿砦社は、逸早く30年近く前の1995年以来、同事務所の横暴と創業者ジャニー喜多川による未成年性虐待を告発する出版物を数多く発行してきていた。ジャニーズ問題では鹿砦社にも取材協力要請があり、水面下で協力し高く評価された。

◆[2]金(本田)良平が主要に犯した大学院生集団リンチ事件について

 

リンチ直前の加害者たち(左から李信恵、金良平、伊藤大介)

本件は、単に金良平の過去の犯歴を暴露しただけではなく、金良平や李信恵らが犯した非人間的で残忍な大学院生集団リンチ事件(俗にいう「しばき隊リンチ事件」)と無関係ではありえない。

このリンチ事件は2014年師走に関西屈指の歓楽街、大阪北新地で金良平らによって起こされた。しかし、金良平ら周辺の者たち、あるいは彼につながる者らによって隠蔽され、一般に知られることはなかった。マスメディアも報じなかった。加害者の中に、「反差別」の旗手のようにマスメディアに持て囃されてきた者(李信恵)がおり、こうした者が集団リンチ事件に連座していたことが明るみになれば不都合だからだと推認される。

しかし、事件から1年有余後の2016年はじめに、鹿砦社が5年に渡り地元・兵庫県西宮市で市民向けに開催していたゼミナールの参加者から金良平らによる、大学院生(当時)M君に対する集団リンチ事件の情報を聞き、孤立無援なので支援を要請され、提示されたリンチ直後の写真に大変ショックを受けた。その後しばらくして、本リンチ事件を憂う在日コリアンのSNS記事においてリンチの前と後のМ君の顔写真を発信されたが、リンチの前と後の、あまりもの違いに驚いた。

さらに、М君が必死に録音した音声データに驚いた。リンチ関連書籍第4弾『カウンターと暴力の病理』にCDを付けているので、ぜひ、ご視聴いただきたい。その余りもの非人間的、非人道的、反人権的様に驚愕した。血の通った人間ならば、おそらく驚くだろう。このリンチ事件において主要に暴行を働いたのが金良平なのだ。

私たちは、かつての学生運動や社会運動内における、いわゆる暴力的な「内ゲバ」で、時に死者を出し、運動の解体に至ったという痛苦な体験と反省から、この国の社会運動にあって暴力は排除されたと認識していた。松岡は学生時代、のちにノーベル賞を受賞するに至る作家の甥っ子で同じ学部の先輩が師走の早朝、反対派に襲撃され、激しい暴行を受け一時は医者も見放す重傷を負うという経験を有している(幸い奇跡的に回復した)。また、その後、松岡自身も襲撃され重傷を負い入院した。さらに、これらを前後して2人の先輩活動家が監禁、リンチされ亡くなっている。集団暴力の被害者として、こうしたことが過った。私が徹底して社会運動内部における「内ゲバ」や暴力を嫌悪するのは、こうした直接的体験に基づいている。

本件リンチ事件について当初、半信半疑であったところ、もし虚偽であれば即撤退するつもりだったが、調査と取材を進めるうちに厳とした事実だと判明し、支援を決め、また更なる調査と取材を進めた。金良平の代理人・神原元弁護士は、従来から本リンチ事件を「でっち上げ」と喧伝するが、「でっち上げ」でも「街角の小さな喧嘩」(訴状4ページ)でもないのである。

マスメディアが意図的に報じなかったり、金良平ら加害者につながる者らの隠蔽活動により「社会的事件として話題になることは」(同)なかったかもしれないが、加害者の中に、いわゆる「反差別」運動の旗手とされ、多数のメディアで持て囃されてきた者(李信恵)がいて、多くの政治家、ジャーナリスト、作家らによって隠蔽されながらも、真実は極めて公共性、公益性そして社会性のある事件だったし、だからこそ、こぞって隠蔽を図り、被害者を村八分にしたりネットリンチにかけたりし、リンチ被害者М君を精神的に追い込んでいったのだ。ぜひ、私たちが地を這うような調査・取材の元に編纂し発行した出版物をしっかりと読んでいただきたく願う。たかが「街角の小さな喧嘩」に50有余年の歴史を持つ出版社が6冊も出版物を編纂・発行するわけがない。

リンチ事件でほとんどの暴力を働いた張本人・金良平によって提訴された本件訴訟で私たちがまずもって主張したいのは、この集団リンチによって、被害者のМ君は肉体的にも精神的にも多大な痛手を被り(M君を診断した著名な精神科医・野田正彰医師による「精神鑑定書」に簡潔に記されている)、事実上研究者の道を断念せざるを得なかったことだ。つまり、金良平や李信恵らによる集団リンチによって若き研究者の人生を狂わせられたのだ。金良平や李信恵が日頃叫ぶ「人権」とは何だ?

私たちは、法的問題、あるいは金良平の「プライバシー権」云々よりも、金良平ら加害者の激しい暴力によって、一人の若き研究者の人生を狂わせたことを、金良平は今、どう考えているのか問い質したい。今回の金良平による提訴によって被告とされた私たちが最も憤慨したのはこのことなのだ。いくら法的に「解決」した、賠償金を支払ったからといって、金良平が主要になした暴行・暴力・傷害行為によって与えられた肉体的、精神的被害は、精神科医・野田正彰医師が「精神鑑定書」で指摘しているように、金良平ら集団リンチの加害者たちの誠実な謝罪なしにはなんら解決しないのである。ましてや、金良平は、М君に「謝罪文」を送り、暴力的な「反差別」運動を「自粛」することを約束したが、これを一方的に反故にし、いまだに相変わらず「反差別」運動の現場に出て相手方を威嚇する活動を継続している。

M君は、私たちの叱咤激励により、博士課程はなんとか修了したものの、博士論文は遂に書けなかった。書ける精神状態でもなかった。ある大学からの求人があり、この条件が博士論文だったのだが、遂に書けず就職を断念せざるをえなかった。

「釈迦に説法」かもしれないが、法というものが生身の人間の利益に則るためにあるのならば、端た金で済む話ではなく(M君に与えられた賠償金は、常識的に見て不当に低額だった)、真摯な反省と謝罪を基本にしたものでなければならないということは言うまでもない。しかし、金良平にそれを垣間見ることはできない。真摯な反省と謝罪の念があるのなら、「謝罪文」を反故にしたりはしないだろう。

私たちは、М君が金良平や李信恵らを訴えた訴訟の経過と結果などを含め、これらの内容を6冊のムック本として世に報告した。さらに逸早く本リンチ事件に言及していた田中宏和の著書も刊行した。

残念ながら大阪簡易裁判所・地方裁判所・高等裁判所は、この集団リンチ事件に対して被害者の肉体的、精神的な被害について本質的に理解せず、「一般人の感受性を基準にして」も常識外の雀の涙の低額の罰金(賠償金)を課したにすぎなかった。事件の概略としては、野田医師の上記「精神鑑定書」が分かりやすいが、М君や関係者のプライバシーに触れる部分も多く全文を転載することはできない(一部を3月15日付け本通信に引用した)。

今般、裁判所には、こうした経緯を理解された上で、本件訴訟を審理されることを心より望む。

◆[3]金良平の「前科情報の公開」について

 

金良平による恫喝ツイート

一般に「前科情報の公開」はみだりになされるべきでないことは私たちも出版人として十分に認識している。しかし、金良平も引用しているように(訴状4ページ、最高裁判所第3小法廷平成6年2月8日判決)、「その公表が許されるべき場合もある」のだ。

また、金良平の事件「後の生活状況」はいかなるものであったのだろうか。定職に就いて、罰金や賠償金の支払いのために作ったと思われる借金を計画的に返済してきているのか。本件訴訟の住所は神原弁護士の事務所が記されているが、かつて訴訟に記した住所が駐車場だったこともある。その後、きちんとした居住地を定め、そこで「新たな生活環境を形成していた事実」とはいかなるものなのか。私たちが聞くところでは、あまり芳しくないものである。もっとも、きちんとした「生活環境を形成していた」のであれば、女性で、身障者の夫を持つ森奈津子さんに対する心無い悪罵、誹謗中傷、脅しなど行わないだろう。

さらに、金良平、および金良平代理人・神原元弁護士らは、将来ある学徒の人生を狂わせた集団リンチを「街角の小さな喧嘩にすぎない」などと嘯く。「街角の小さな喧嘩」に、いやしくも創業50年有余の出版社が関連出版物6点も発行するわけがない。

特に、集団リンチ事件が、マスメディアで頻繁に登場したり好意的に紹介されたりする、「反差別」「人権」を標榜する「カウンター」と称する運動のリーダーや中心的活動家によって起こされ、さらにこの運動には多くの著名人が関わっていることを顧みれば、決して「街角の小さな喧嘩」などではなく、極めて公共性、公益性、社会性のある問題であることは言うまでもない。

大学院生М君に対する集団リンチ事件を、なぜかマスメディアは、それこそ庶民の「街角の小さな喧嘩」や暴力団のささいな犯罪などどんどん報じるのに、ついこの前までのジャニーズの問題同様、なにか都合が悪いのか、頑なまでに報じることはなかった。ようやく、鹿砦社が、きちんとした紙の出版物で報じ始め、ネットで影響力を持っていた森奈津子さんも続きSNSで報じ始め、一定知られることとなった。紙の媒体は鹿砦社以外にはなかったが、ネットでは他にも語られ始め、これに対しては金良平やこの代理人・神原元弁護士ら、彼らにつながる者らによって、暴力・暴言を用い執拗に威嚇したりネットリンチを行ったりして潰していったのだ。

 

街頭で凄む金良平

ほとんどの市民は弱い。そうした暴力・暴言によって、多くの人たちは黙ったり社会運動から去っていった。

しかしながら、私たちの言論活動は、少ないながらも心ある人たちに共感を持って受け入れられていき支持されていった。

このようにして金良平らによる集団リンチという蛮行が〈公知の事実〉として知られるようになった。また、金良平の通称「エル金」も暴力の権化として社会運動、市民運動内に広く知られ、これも〈公知の事実〉なのだ。

そうして、たとえ金良平らが不当に過小な罰金・賠償金を支払ったからといって、人ひとり、若い研究者の卵の一学徒の人生を狂わせておきながら、「プライバシー権の侵害」を声高に主張することに対しては違和感を覚えざるをえない。法というものは、市民や社会の利益に則ったものであるべきだ。いや、そうでなければならない。裁判所は、そうしたことを重々に考慮すべきだ。

かつて「エル金は友達」と言って、金良平を激励し、リンチ被害者М君を村八分にした、貴重な証拠。これに名を連ねた者たちは今、くだんのM君リンチ事件をどう考えるのか問い質したい。村八分は差別だ!

同上

◆[4]森奈津子さんについて

前記したように鹿砦社がМ君に対する、金良平らによる集団リンチ事件の被害者支援に関わり始めたのは2016年はじめだった。これに続き森奈津子さんも2017年頃に、このリンチ事件を批判するようになり、これを良く思わない者ら(つまり金良平につながる者ら)によって激しいネットリンチを加えられた。

マスメディアを味方にした金良平らにつらなる者らのほうが圧倒的に多勢で、私たちは少数派(マイノリティ)だった。

そういうこともあって、鹿砦社はホームページ上で日々発信している「デジタル鹿砦社通信」において森さんにインタビューし「今まさに!『しばき隊』から集中攻撃を受けている作家、森奈津子さん」と題し6回連載した。ここから鹿砦社と森さんとの関係が出来、やはり本件に連座した一人、伊藤大介による別件暴行傷害事件直後に発行した『暴力・暴言型社会運動の終焉』にも森さんは寄稿された。考え方や思想は異なるが、社会運動(反差別、LGBTなど)内における暴力の排除ということでは一致している。

そうして、金良平による、森さんに対する暴言や攻撃が始まった。M君に対して、激しい暴力を加えた金良平の性格、熱しやすく何をするかわからない性格を顧みると、森さんに対し非常な危機感を覚えた。

私たちも面識のある小菅信子山梨学院大学教授は、金良平や代理人・神原元弁護士につながる者らによって激しいネットリンチを加えられ、その頃愛猫を殺された。また、作家・室井佑月さんは、やはり神原弁護士と懇意の者らとの議論、対立が過熱し、その頃自宅前に汚物が撒かれた。どちらも犯人は不明だが、偶然の一致というには不思議なことだ。

鹿砦社は一時、反原発運動で金良平らにつながる者らと共闘したり金銭的支援も行ってきたが、母子で韓国から研究に来ていた研究者、鄭玹汀(チョン・ヒョンジョン)さんという京都大学研修生(当時。現在は中国の大学で講師を務める)に対する苛烈なバッシング、過熱化したネットリンチ、更にはキャンパス内で威嚇もされたりしたことで完全決別した。偶然かもしれないが、3人共、金良平や彼の代理人・神原元弁護士につながりのある者らとの対立が背後にあるようだ。

森さんは、夫が重篤な障がい者で24時間看護している。昨年末から一時危篤状態にあった。

これまで、森さんと別件の訴訟で争った者(控訴審の相手方代理人は神原元弁護士)や仲間に無断で自宅周辺をうろつかれたことがあった。私は、そうしたことを見知っていることで、金良平によるネット攻撃を見た時に森さんの身辺に危険を覚えた。

ともかく金良平による森さんへの攻撃を止めさせねばならない。その一助として金良平の「略式命令書」を森さんに送ったのだ。

森さんはこれを公表した。以後、金良平による森さんへの攻撃はピタッとやんだ。裁判所にあっては、こうした深刻な事情を考慮すべきである。

◆ 終わりに

本件提訴は、非人間的な大学院生М君リンチ事件の主要暴行犯の金良平が、「プライバシー権の侵害」に名を借りた開き直りと断ぜざるをえないものだ。

私たちは、森さんの身の危険を避けるために、その一助として「略式命令書」を公開した。身障者の夫を持つ女性の身の安全を守ることが大事か、反省もなく相変わらず暴言や威嚇行為を続ける者の「プライバシー権の侵害」が大事か、答えは明瞭だろう。

上記の理由から、М君リンチ事件の主要暴行実行犯・金良平による「プライバシー権の侵害」に名を借りた本件提訴は直ちに棄却されるべきだ。

以上

■本件訴訟の係属裁判所は、これまではずっと大阪でしたが、東京地裁立川支部です。

原告(金良平)代理人は、‟しばき隊の守護神”神原元弁護士(神奈川弁護士会)、被告(鹿砦社、森奈津子)代理人は内藤隆弁護士(東京弁護士会)です。神原弁護士はみなさんご存知の通りですが、М君リンチ事件関係訴訟以来、まさに因縁の関係です。一方、わが方の代理人・内藤隆弁護士について少し紹介しておきます。

内藤弁護士は、かの『噂の眞相』弁護団、動労千葉弁護団などに関わり、鹿砦社としては、1996年、日本相撲協会から書籍『八百長』出版に対して東京地検特捜部に刑事告訴(不起訴)された際の弁護人を受任していただいて以来、対アルゼ民事訴訟などを受任いただいています。デモでの機動隊の暴虐を監視していた際に、あまりもの不当な弾圧に抗議し逮捕され日弁連が抗議声明を出すということもある、極めて正義感の強い先生です。

※上記記事は、被告とされた鹿砦社代表・松岡の陳述書(すでに提出済み)の草稿に加筆したものです。本文中、一部を除き敬称は略しています。

※※本件訴訟について、大学院生リンチ事件関係書、その他の鹿砦社発行書籍、『紙の爆弾』などのご購読によってご支援ください。フリーのカンパは停止します(フリーのカンパを望む方は森さんへどうぞ)。

郵便振替(01100-9-48334 口座名:株式会社鹿砦社)にて書名明記のうえご注文ください。送料はサービスです。

(松岡利康)

《関連過去記事カテゴリー》
 M君リンチ事件 http://www.rokusaisha.com/wp/?cat=62

Amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B07CXC368T/
鹿砦社 http://www.rokusaisha.com/kikan.php?bookid=000541

メインイベンターに求められるものは何か?
ダブルメインと銘打たれた交流戦2試合は、密度濃い展開ながら引分けに終わる。

◎NJKF CHALLENGER 2024 / 4月7日(日)後楽園ホール/17:20~20:26
主催:ニュージャパンキックボクシング連盟 /

(戦績は過去データを基にこの日の結果を加えています。)

◆第9試合 54.0㎏契約3回戦

 

嵐は桂英慈を調子付かせてしまった左ハイキックを受けてしまう

NJKFバンタム級チャンピオン.嵐(KING/2005.4.26東京都出身/53.85kg)
14戦11勝(5KO)1敗2分
        VS
スックワンキントーン・バンタム級チャンピオン.桂英慈(クレイン/20歳/53.45kg)
10戦8勝1敗1分
引分け 0-0
主審:多賀谷敏朗
副審:少白竜29-29. 児島29-29. 中山29-29

試合前、「桂英慈は首相撲は強く、パンチの対応も出来るから、嵐は苦戦するかな。桂英慈が判定で勝つ可能性が高いよ」という関係者の話を聞くことが出来た。桂英慈はジュニアキックから始まったキャリア豊富な選手で、獲得したタイトルも多いという経験値も注目だった。

試合は初回、桂英慈は牽制のハイキック、嵐は勢いあるローキックとボディブローで返す。更に桂英慈は左ミドルキックのインパクトを残し、嵐はパンチ、ローキック、ハイキックで多彩に出るも、桂英慈は下がらない。

第2ラウンドも大きな変化は無いが、互いに積極的に攻めながら主導権を支配するには至らない攻防が続く。

最終第3ラウンド、桂英慈はヒザ蹴りも何度か繰り出して来る。嵐のパンチや蹴りが効かないからか、桂英慈の勢いも衰えず、アグレッシブに攻める両者。持っている技は出し切っている中、相手を一発で倒す可能性は低く、展開は変わらずの我慢比べ。嵐は焦りが出て来たか、ムキになって打って出る。桂英慈に大きなダメージを与えることなく終わった嵐にとっては敗北感が残るような不完全燃焼となった。

嵐の強烈な右ハイキック、しかし動じなかった桂英慈

試合後の嵐は「相手は上手かったです。それだけです!」と短めの回答。キングジム羅紗陀会長は「桂英慈はミドルキックのタイミングよくパワーあったので、対処が足りなかった。嵐は調子は良かったですけどね!」と応えた。陣営の向山鉄也前会長は、「練習不足。スタミナ無いもん!」と一喝。

桂英慈は「自分はダメでした。嵐選手は上手でした。練習どおりにはいきませんでした。」とこちらも反省を述べるだけだった。

結果は引分け、涙を浮かべて四方に詫びた嵐、桂英慈も残念そうな表情

◆第8試合 スーパーバンタム級3回戦

NJKFスーパーバンタム級4位.繁那(R.S/2004.1.28京都府出身/55.34kg)
12戦10勝(4KO)1敗1分
        VS
鈴木貫太(ONE‘S GOAL/1996.2.9千葉県出身/55.3kg)17戦6勝9敗2分 
引分け 0-1
主審:椎名利一
副審:少白竜29-30. 児島29-29. 中山29-29

観衆は徐々に少なくなっていっても応援団の声援が満員のように響いた。初回のやや離れた距離での上下蹴りとパンチの交錯は次第に距離は近くなり首相撲の攻防が増えるが、第2ラウンドも蹴り中心にアグレッシブな展開が続く中、鈴木寛太のミドルキックとハイキックがやや攻勢を維持したが、第3ラウンドは繁那のヒザ蹴りが鈴木寛太のアゴにヒットしてややグラついた様子。

これで鈴木寛太の勢いが弱まった感があり、最後は打ち合う激しさを見せたが、ダブルメインと言われた実質セミファイナルは繁那が盛り返して引分けに終わった。

鈴木寛太の強烈な右ハイキック、このペースなら良かったが……

目まぐるしい展開の中、繁那の左ハイキックがヒット

 

リッチデートのヒジ打ちで鼻を砕かれた波賀だが、攻める気力は衰えず

◆第7試合 57.0㎏契約3回戦

波賀宙也(元・IBFムエタイ世界Jrフェザー級Champ/1989.11.20東京都出身/立川KBA/ 56.85kg)
48戦27勝(4KO)16敗5分 
       VS
リッチデート・ゲッソンリット(元・ラジャダムナン系ミニマム級Champ/タイ/ 56.6kg)

勝者:リッチデート / 判定0-3
主審:多賀谷敏朗      
副審:椎名27-30. 児島27-30. 少白竜28-30

初回、ローキックで様子見。接近戦で組み合ってのヒザ蹴り、更に離れるとミドルキックの攻防の中、リッチデートの体幹バランスが良い。

第2ラウンドに入ると、波賀宙也が前進強め、パンチ強く打って出るが、リッチデートは冷静。波賀の前進する蹴りをいなし、蹴り返す。
 
接近戦で当て勘が鋭いヒジ打ち打つリッチデート。波賀の眉間辺りが斬れた様子。

第3ラウンドにはリッチデートの更なるヒジ打ちか、波賀が鼻血を流し、鼻が曲がっている様子が窺えた。

波賀がムキになって出てもリッチデートの距離に合わせた蹴りや首相撲の駆引き、強いヒットは無いが主導権を支配したリッチデートの判定勝利となった。

リッチデートは適材適所的確上手かった。波賀宙也はムエタイを攻略出来ず

◆第6試合 NJKFライト級王座戦出場権争奪戦3回戦 

NJKFライト級1位.岩橋伸太郎(エス/1987.6.4神奈川県出身/60.85kg)20戦7勝11敗2分
        VS
NJKFライト級2位.HIRO YAMATO(大和/2000.6.25愛知県出身/61.0kg)
29戦14勝(5KO)12敗3分
勝者:HIRO YAMATO / KO 2ラウンド2分47秒 / 3ノックダウン
主審:児島真人

トーナメントとは謳っていないが、2月11日にTAKUYA(K-CRONY)に判定勝利した祖父江泰司(理心塾)が王座決定戦出場権を奪っている。

ローキックとミドルキックでの様子見から徐々に距離を縮め、パンチやヒザ蹴りも加えていく両者。よりヒザ蹴りが増して行くのはHIRO。第2ラウンドに入ってもHIROのペースは変わらず、パンチとヒザ蹴りが優る。更にヒジ打ちで岩橋伸太郎の鼻辺りをカットし、コーナーに追い込んでパンチやローキック、ヒジ打ちでノックダウンを奪う。

更にヒザ蹴り猛攻でスタンディングダウンを奪ったHIRO。再開後もHIROの猛攻が続き、コーナーに追い込んでヒザ蹴りが入ったところでレフェリーが止めるノックアウトとなった。HIROは次期、祖父江泰司と王座決定戦を争うことが決定。

HIROがスピードと的確差で岩橋伸太郎を下した

◆第5試合 NJKFフライ級挑戦者決定戦3回戦(チャンピオンは優心)

NJKFフライ級2位.TOMO(K-CRONY/1982.10.30茨城県出身/50.7kg)
22戦7勝(5KO)13敗2分
        VS
NJKFフライ級4位.西田光汰(西田/2001.2.13愛知県出身/50.8kg)7戦5勝2敗 
勝者:西田光汰 / 判定0-2
主審:少白竜
副審:児島29-29. 多賀谷28-29. 中山28-30

ローキックとパンチで様子見から徐々に勢い増したのは西田光汰。第2ラウンドに入っても同様ながらTOMOも下がらず蹴りで衰えない反撃。第3ラウンドには西田がヒジ打ちでTOMOの眉間辺りをカットし、攻勢を強めた西田光汰が僅差ながら判定勝利を掴んだ。

西田光汰が僅差ながらTOMOを上回っていった

◆第4試合 フライ級3回戦

NJKFフライ級8位.愁斗(Bombo Freely/ 50.35kg)7戦5勝(4KO)2分
        VS
NJKFフライ級9位.悠(VALLELY/ 50.8kg)10戦4勝5敗1分 
勝者:愁斗 / 判定3-0
主審:椎名利一
副審:児島30-28. 少白竜30-29. 多賀谷30-29

ランキング入りしたばかりの悠が一歩先を行く愁斗に挑むランカー対決。スピードで優る愁斗とアグレッシブに多彩に攻める悠の攻防は愁斗のヒザ蹴りが次第に優勢を維持。小気味いい攻防だったが、経験値が優る愁斗が僅差判定勝利で上位を維持した。

ランカー対決、愁斗のハイキックが悠を襲う、経験値が上回った

◆第3試合 女子(ミネルヴァ)60.0kg契約3回戦(2分制)

日立(GRABS/ 59.75kg)
        VS
ミネルヴァ・スーパーバンタム級8位.小倉えりか(DAIKEN THREE TREE/ 59.95kg) 
勝者:小倉えりか / 判定0-3(28-30. 28-30. 28-30)
パンチと上下の蹴りと多彩にアグレッシブに戦う両者。やや調子上がっていく小倉エリカがバックハンドブローも使って日立にプレッシャーを与え判定勝利。

◆第2試合 フライ級3回戦

高橋大輝(エス/ 50.65kg)vs 永井雷智(VALLELY/ 50.75kg)
勝者:永井雷智 / TKO 1ラウンド33秒 /
主審:少白竜

永井雷智が蹴りから右ストレートで高橋大輝からノックダウンを奪った後、パンチ連打から飛びヒザ蹴りで二度目のノックダウンを奪うとノーカウントのレフェリーストップとなった。

◆プロ第1試合 フェザー級3回戦

藤井昴(KING/ 56.4kg)vs 阿部惇(アント/ 56.95kg)
勝者:藤井昴 / TKO 1ラウンド2分26秒 /
主審:多賀谷敏朗

藤井昴が飛びヒザ蹴りで阿部惇からノックダウンを奪った後、パンチで攻勢を続け連打で二度目のノックダウンを奪ってノーカウントのレフェリーストップとなった。

◆61.0㎏契約3回戦 

龍旺(Bombo Freely)vs コンゲンチャイ・エスジム(タイ)は龍旺がインフルエンザによる体調不良で中止。

◆アマチュアEXPLOSION 55kg級2回戦(1分30秒制)

加藤晴斗(新興ムエタイ/ 53.6kg)vs 晝間陽採(TAKEDA/ 54.4kg)
勝者:晝間陽採 / 判定0-3(18-20. 18-20. 18-20)

◆アマチュアEXPLOSION 37kg級2回戦(1分30秒制)

菊池柚葉(笹羅/ 36.9kg)vs 永井りい(VALLELY/ 36.35kg)
勝者:永井りい / 判定0-3(18-19. 18-19. 18-19)

《取材戦記》

プロモーターを務める興行3回目となった武田幸三氏は、「メインイベンターとして求められるものがデカく、普通の選手じゃない宿命を背負っている。その自覚が嵐選手らメインイベンターの課題ですね」と語る。

2月11日の「NJKF CHALLENGER 東西対決」で甲斐元太郎をヒザ蹴りで倒し、NJKFバンタム級王座決定戦を制した新チャンピオン嵐はその興行MVPも獲得。この評価で今回のメインイベンターとなった。先日の3月17日には王座獲得祝賀会も行なわれている嵐選手。2021年3月デビューで、今年19歳のチャンピオンに圧し掛かる期待と責任は、若くして今後も背負わねばならない。

興行を最後まで観戦した業界関係者の中では、「どの試合も選手の特徴が無いですね。“こいつのこれ(技)を気を付けろ!”というのが無い。皆上手い。パンチやヒジ打ち、ヒザ蹴り、何でも出来るけどスリルが無いね。勝つにしても当たり障りなく勝てる内容。逆転KOが無い。ちょっとつまらないですね」と言った意見が有りました。

確かに “これが当たれば絶対倒れる”といった昭和時代に多くの選手に存在した注目される技が無いなあという感じはします。昔はパンチの強い選手は多い中、特徴ある一発KOや、ローキックの申し子、ヒジ打ちの名手と言われる選手が居たり、タイの選手では、天を突くヒザ蹴り、切り裂き魔、といった驚異の選手もいました。
現在はカーフキックという脹脛狙った蹴りが流行っていますが、もしこれだけで倒せたらまた警戒される選手となるでしょう。

前回のメインイベンター大田拓真は今回、海外遠征も有って出場無し。今後もメインイベンター争いは階級も年齢も関係無く、何らかの技を以って“内容で魅せる” 闘いが続きそうです。

NJKF関連次回興行は4月14日(日)に女子だけのマッチメイク。昨年に続き二度目となる「GODDESS OF VICTORY Ⅱ」がGENスポーツパレスに於いて16時30分よりプロ全14試合が開催予定です。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』2024年5月号

筆者も候補者として当事者になった 参院選広島再選挙2021​(2021年4月8日告示、25日執行)の告示から2024年4月で3年が経ちました。あの選挙は、大買収事件で有罪が確定した河井案里さんの当選無効に伴い行われました。結果としては、野党第一党の立憲民主党の候補が当選し、「野党共闘の勝利」とされました。しかし、あれから3年、日本の政治、広島の政治は良くなったのでしょうか?むしろあの時より悪化しているのではないでしょうか?

裏金問題に象徴される与党の腐敗は相変わらず。さりとて野党も敵失を活かせぬ状況が続いています。政治に庶民ほどおきざりにされている状況が続いています。

こうした状況から、「あなたの手に政治を取り戻し広島とあなたを守るヒロシマ庶民革命」を広島瀬戸内新聞と筆者は呼びかけ続けている次第です。

 

楾大樹(はんどう たいき)『茶番選挙 仁義なき候補者選考』(あけび書房)1320円(1200円+税)

この参院選広島再選挙2021については、実は、事前に立憲民主党から声がかかっていたにも関わらず、いわば、立憲民主党にはしごを外された方がおられます。

筆者の地元でもある広島市安佐南区在住の弁護士・楾大樹(はんどう たいき)先生です。その楾先生が、参院選広島再選挙2021の舞台裏をすっぱ抜いた「問題作」がこのほど出版されました。

『茶番選挙 仁義なき候補者選考』(あけび書房)です。

はしがき
1 私の来た道~弁護士から社会活動家へ
2 初めての立候補打診
3 2回目の立候補打診
4 2022年参院選
5 だまっとれん
6 候補者選考のあり方
あとがき

楾先生はわたしと同じ1975年広島県生まれ。中央大学法学部法律学科ご卒業後、2004年広島弁護士会登録。著書に『檻の中のライオン 憲法がわかる46のおはなし』『けんぽう絵本 おりとライオン』『憲法紙芝居 檻の中のライオン』『檻を壊すライオン 時事問題で学ぶ憲法』(いずれも、かもがわ出版)があります。

本書でも紹介されている通り、2016年以降、『檻の中のライオン』憲法講演活動を全都道府県で展開中です。広島瀬戸内新聞でも2023年に二度、楾先生の講演会を開催しております。

楾先生は2013年に96条改憲を目指す安倍政権の暴走を目の当たりにして危機感を抱くようになります。そして、為政者をライオンに、憲法を為政者が好き勝手しないように規制する檻に喩えた、『檻の中のライオン』という本に思いをまとめ、全国で講演されています。

 

『檻の中のライオン』憲法講演活動(広島瀬戸内新聞2023年10月号より)

◆声をかけてきたのは立憲民主党だったのに

そうした楾先生に立憲民主党が目を付けたのはあの河井事件が起きた2019年の参院選を控えた時期でした。この参院選2019の広島県選挙区では国民民主党所属の無所属現職で、立憲民主党推薦の森本しんじさん、そして、自民党新人の河井案里さんが、自民党現職の溝手顕正さんらを破って当選したのです。

国民民主党所属の森本さんでは自民党に2議席独占を許しかねない、と考えた旧立憲民主党が楾先生に立候補を打診したのです。しかし、その話は楾先生がご自身の講演活動を優先し、断られて立ち消えになりました。

その後、案里さんが逮捕され、再選挙が想定されるようになってから再び旧立憲民主党サイドから楾先生に声がかかったのです。

◆はしごを外された楾先生

だが、2020年秋に立憲民主党が国民民主党と合流。その後、楾先生に全く連絡がない状態が続いたのです。仕事をなるべく入れないようにしてきた楾先生。案里さんが2021年2月に当選無効になってからもなかなか連絡はなかったのです。

ようやく、再選挙の告示も近い時期に面接が行われた。しかし、雰囲気は良いものではなく、その後3月中旬になって突如、宮口治子さんという、失礼ながら当時の広島県内では「誰?」という方が候補者になられたのです。そして、その宮口さんが実は候補者選考を主導した森本しんじ参院議員の秘書の配偶者でいらっしゃったのです。

森本議員と、再選挙で選ばれた議員は、2025年の参院選でバッティングします。従って、コントロールが効かない人が候補になっては困るという動機が森本議員には存在します。利害関係者が、候補者選考を主導する。

「政党による国会議員の候補者選考自体が茶番」であればデモクラシーなど存在しないも同然ではないでしょうか?そのことを鋭く問題提起していると感じました。
そして、2022年の参院選を前に、楾先生は候補者の公募に応募しますが、もちろん、不合格となります。

◆密室ではない候補者選考のあり方を

一部の現職議員が密室で決めるのでは、結局、マトリョ-シカのように、自分の地位を脅かさない小粒な議員ばかりを選ぶようになっていく。予備選挙をやって白黒つける。人を大切にする。そして、誰が議員にふさわしいか、選ぶ持つ目を持てるような「主権者教育」をきちんとやる。こうしたことを、楾先生は最後に提起されています。

◆野党も庶民革命で「政治を県民によって取りもどされる対象」だ!

筆者自身もこの選挙に立候補するに際して、とある野党第一党党員から「選挙に出るなら縁を切る。俺の地域に二度と出入りするな!!」などとまるで戦国大名か何かのような罵詈雑言のお電話をいただきました。しかし、その方のご自宅がある地区が選挙後に大洪水になった際、わたしはボランティアに伺いました。その方はバツの悪そうな顔をしておられました。

また、野党第一党候補の方に対してわたしは、ギリギリまで1本化を模索はしていました。その条件として「伊方原発即時廃炉」含む「即時原発ゼロ」を同候補側に提示。しかし、同候補陣営幹部の野党第一党地方議員は「候補者は具体的な政策がわかる人じゃないから」との返答。自分たちでバカにしている人を候補に担ぐ。これこそ、女性蔑視も良いところです。

それはともかく、自公の国政与党だけでなく、野党第一党である立憲民主党さんも「県民の手に政治を取り戻す」庶民革命において、「県民により政治を取り戻される」対象物であるということだと思います。

民主的な候補者選び、予備選なり候補者同士の公開討論会など、オープンな選挙にしていかないと、政治は一部の「えらい人」のもののままです。

もう一つ疑問は日本最古の左派野党=日本共産党さんも簡単に野党第一党候補に乗ってしまったことです。結局、同党も庶民の味方と言いながら実際には一部幹部の意向で政党本来の政策とかけ離れた人を推したのではないか?無理が通れば道理が引っ込む。こうした無理が同党内部での矛盾の増大、また、それを押さえつけようとする田村智子委員長による党所属県議らへのパワハラ問題にもつながっているのではないでしょうか? 4月7日執行の福山市議選で共産党は惨敗(議席数3→2、得票数10828→7476)しましたが、不思議な結果ではありません。

もちろん、従前どおり、広島瀬戸内新聞とさとうしゅういちは、県民を無視し、新自由主義路線を暴走する広島県知事・湯崎英彦さんを打倒するとともに、湯崎英彦知事から広島を県民の手に取りもどす「ヒロシマ庶民革命」を呼びかけて参ります。

与野党の支持者の方も当然、一県民、一個人として「広島を県民の手に取りもどす」という庶民革命の趣旨にご賛同いただける方とはご一緒させていただく方針に揺るぎはありません。筆者は、上記の方向性を共有する方であれば、政党支持なしの方はもちろん、れいわ、立憲、共産、社民と言った野党の支持者の皆様、そして、自民や維新系でも湯崎英彦知事に批判的、あるいは是々非々の皆様とも懇意にさせていただいています。

しかし、それはそれとして、特に現行選挙制度では事実上100%政党選挙である国政選挙の政党の候補者選考過程にも厳しくチェックをしていく目を持っていただきたいと、県民の皆様に呼びかけるものです。

◇     ◇     ◇      ◇     ◇

広島瀬戸内新聞とさとうしゅういちは「あなたの手に広島を取り戻し広島とあなたを守るヒロシマ庶民革命」を呼び掛けています。 「我こそは庶民派の政治家に!」(首長、地方議員、国会議員)、また庶民派の政治家とともに広島を取り戻したいというあなたからのご連絡や記事のご投稿をお待ちしております。

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◇     ◇     ◇      ◇     ◇

▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。
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◆大村藩の謎は板坂家の謎

そろそろ本題に入る。前述したとおり江戸時代の初期から大村藩の御典医であった板坂家初代の板坂卜庵という人物、いったい何者だったのか。言語学者だった叔父の板坂元が調査したところ、何と「徳川家康から当時は超高級品だった朝鮮人参を直々に拝受、その時着ていた上下(かみしも)の肩衣を脱ぎ、包んで持ち帰った」という嘘か本当か判らないような話が残っていたそうである。

要するに徳川家康に仕えていたのだがすぐに大村藩に出向したわけで、叔父は「多分、監視役も兼ねていたんだろう」と推測していた。それってほとんど忍者のような存在だったってこと?と私は勘繰ってしまった。

大村喜前の棄教と禁教は全国に先駆けて実行されたが、先代の大村純忠が日本初のキリシタン大名として知られていた史実と照らし合わせると、キリスト教への対応は真逆だが、親子とも変わり身の早さが目に付くのが何となくいかがわしい。

「喜前の突然の棄教の理由として、キリスト教が幕府により厳しく取り締まられることを、喜前は見越していたと考えられます。いち早い禁教政策のおかげで全国禁教令を問題なく乗り切りましたが、多くの潜伏キリシタンを生み出すことになり、後に「郡崩(こおりくず)れ」という潜伏キリシタンが大量発覚する重大事件がおこる要因を作りました」(大村市立資料館特別展『解大藩書─大村藩を解く』)

こういう状況だったのなら、幕府側が禁教政策を実施されているか、いつまた藩主の気が変わってキリスト教を容認することになるのではないか。そもそも大村喜前の棄教は偽装では……といった疑念にかられるのは当然だろう。監視役が必要だったという説にも頷ける。

それにしても私の先祖が、その昔、江戸から長崎大村の地まで派遣された『公儀隠密渡り鳥』であったとは、嗚呼……。

◆その日、歴史館にて

長い間、故意に興味の対象から外していた家系という縦軸の共同体が、いきなり私を呼び寄せているような気がして、行ってみた。

コロナ禍まだ治らぬ折り、国論を2分した「ぼったくられ5輪」に対する憤懣も、原発事故や放射能に関する問題は封印されたかのような世相への反発も胸に秘めたまま、遠隔地への移動は現実からの逃避かとも思えたが、現実を解明する鍵は過去にある、現在は過去の結末であるという自説に基づいての旅路だった。

先祖が大村藩でどんな役割を果たしのか、そんなことは調べても判るはずはない。ただ先祖がどこに住んでいたのか、そこはどんな場所だったのかが判ればいい。そこからきっと伝わって来るものがある……と霊感豊かな私は予測していたのだった。

写真提供=小滝勝

写真提供=小滝勝

そしてその通りになった。

市の中心地にあった大村市立史料館に足を踏み入れてから、数分後に私はその場所に行き着いたのだ。その場所、と言っても、史料館内の最も目立つ展示室に設置されていた城下町の立体的な復元図面内の話だが、百を超える武家屋敷の中に板坂俊道という名前が記された札が置かれていた。

この人は江戸時代の最後を飾った14代目、祖父の先代板坂立栄の父親にあたる板坂家の13代目である。この図面は江戸時代末期の状態を復元したものだものなのだろう。

しかし、江戸時代の末期と言えば、大村藩は長州藩と同盟を結び、倒幕運動に加担している。秋田の角舘にまで出兵して徳川の残党を討伐する戦いにまで決起している。

大村藩を監視するために徳川幕府から派遣された初代の子孫たちは、幕末にはどのようにふるまったのか、気になるところであるが、立体図面をじっと眺めていると何となく判ってしまうことがある。

板坂の邸の前には広い河川敷があり、河川敷はそのまま砂浜に連なっている。江戸時代の板坂家の人々は屋敷を出て河に沿った道を海辺まで歩き、左折して海を眺めながら登城したのだろう。

250年を経て、大村の地が故郷となった人々には初代の思惑はもはや風化していたに違いない。

ただこの立体図面を見て、あらためて感じるのは復元されているのは城と家臣の武家屋敷のみで、農家はもちろん町民の家も全くないことだった。そこには当時の農民や町民、つまり一般民衆にとって、城はあまりにも遠い異次元の世界であり、民意は決して支配者には届かないという過去の「現実」が示されていた。

長崎の原爆による惨禍も、隣県の原発に対する反感もそこからは感じられない。当たり前だ。しかし人間には支配する者と支配される者の2種類がある。その結果が原爆や原発であり、あらゆる争いごとが利権の奪い合いに過ぎないことが感じられると、今はただ沈黙するしかないのだろうか。(おわり)

本稿は『季節』2022年春号掲載(2022年3月11日発売号)掲載の同名記事を本通信用に再編集した全3回の連載記事です。

◎板坂 剛 長崎・大村紀行 キリシタン弾圧・原爆の惨禍 そして原発への複雑な思い[全3回]
〈1〉家系という負の遺産を背負って
〈2〉暗い過去を秘めた大村藩
〈3〉大村藩の謎は板坂家の謎

▼板坂 剛(いたさか・ごう)さん(作家/舞踊家)
1948年、福岡県生まれ、山口県育ち。日本大学芸術学部在学中に全共闘運動に参画。現在はフラメンコ舞踊家、作家、三島由紀夫研究家。鹿砦社より『三島由紀夫と1970年』(2010年、鈴木邦男との共著)、『三島由紀夫と全共闘の時代』(2013年)、『三島由紀夫は、なぜ昭和天皇を殺さなかったのか』(2017年)、『思い出そう! 1968年を!! 山本義隆と秋田明大の今と昔……』(紙の爆弾2018年12月号増刊)等多数。

〈原発なき社会〉を求めて集う 不屈の〈脱原発〉季刊誌『季節』2024年春号 能登大震災と13年後の福島 地震列島に原発は不適切

◎amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0CWTPSB9F/

4月6日(土)の昼前、三角公園の炊き出しに集まった人たちに、仲間が7日(日)に企画した映画「カンタ!ティモール」の上映会のチラシを撒かせていただいた。200枚用意したチラシはあっというまにはけた。企画した仲間はどにかく釜ヶ崎のおっちゃんたちにこの映画を観て欲しいということだった(結果7日の上映会は満席でした)。 

 

朝の無料朝食に並ぶ人たち

チラシ配りのあと私は炊き出しの手伝いに。いつものメンバーの他に学生たちも多数参加していた。私はごはんに野菜たっぷりのスープをかける手伝い。配食時間となり、学生らが「こんにちわ」と声をかけながらおっちゃんらにお椀を手渡す。

どの人も嬉しそう。配食はあっという間に200食を超えた。それでも並ぶ人はまだまだいる。白米も大鍋の野菜スープも残りわずかとなったとき、リーダーの男性が「まずい、まだまだ大勢の人が並んでいる」と慌てた様子で、残った白米を汁に入れ雑炊にしようと言ってきた。私たちは慌てておひつに付いた米粒を一粒も残さないように鍋に入れ、チャチャと雑炊を作りお椀に注ぐ。それでも列が続くため、リーダーが「ちょっと少なめに盛って」という。結局300食は出ただろうか。

「もう終わりですか?」。片づけていると、残念そうに言ってくる男性がいた。大きなリュックを背負った男性は、釜ヶ崎に最近来た感じだ。どこかで「三角公園で炊き出しやってるで」と聞きつけ急いできたのだろう。本当に残念そう(涙)。

 

西成警察署北側にあるいこい食堂。「炊き出しに並ぶのは11時30分から」

釜ヶ崎ではこの三角公園の火曜日、土曜日の炊き出しのほか、釜合労が毎日センターで行う炊き出しもある。ほかにも無料で朝食を提供している団体が何ケ所かあり、どこも連日40~50人は並んでいる。

ほかに週2日、西成警察署北側の「いこい食堂」というボランティア団体が炊き出しを行っている。ここでも毎回200食は出るという。食堂で作って隣接する四角公園で配食していたが、先ごろ四角公園が工事のため長期間閉鎖されることとなった。

いこい食堂の方と支援者が、「公園が全面閉鎖されては炊き出しが出来なくなり困る。工事中でも炊き出しスペースは開けて欲しい」と交渉を続け、認められることとなったようだ。

その交渉の場で、市の職員が「きれいに生まれ変わります」と強調していたという。これに対していこい食堂の方がこう言っていたとそうだ。

「きれいになること=排除されると感じる人が、この町には大勢いるんです」 

私も同感だ! きれいになることが悪いのではない。しかし、誤解を恐れずにいえば、この町に住む人たちは決してきれいな人ばかりではないということだ。生活保護、年金生活の人たちはいずれも貧しく、日々かつかつの生活を送っている。

 

いこい食堂の水曜日のバザー。タオル、靴下などが50円から100円で売られ、おっちゃんらに喜ばれている

生活保護費や年金の支給日を待って、玉出スーパーに大量の食料を買いに行く人、コインランドリーに洗濯に行く人、散髪屋で髪を切る人……。みんな、その日をじっと待っている。普段からカーキ、紺、黒など汚れの目立ちにくい色の服を着る人が多い。髪の毛が伸びても帽子で隠す、洗濯を貯めておく、一食浮かすために炊き出しに並ぶ……。それが悪いことだろうか? どんなに貧しい人でもどうにか生きていける……。それが釜ヶ崎の良さではないのか?

また近年、釜ヶ崎では酒の自販機が次々と撤去されている。自販機前で座り込み、コンビニで買ってきたつまみで安酒を飲むおっちゃんらも、きれいに変貌を遂げる釜ヶ崎では「目障り」なのだろうか。

しかし、カツカツの生活のなか、狭いドヤや福祉アパートで一人寂しく酒を飲むよりは、知り合いが集まる自販機前で仲間とバカ話しながら飲むほうが楽しいではないか。

「ボート取ったからいっぱい奢るで」とラッキーチャンスに巡り合えるかもしれない。携帯電話を持てなかった頃は自販機前が情報交換の場所だった。「山梨ナンバーの車に乗ったらあかんで」(山梨県のある飯場で殺人事件があったとき)。「7日、ふるさとの家の上映会でおにぎりが出るらしいで」。

懲役2年で服役した知人は刑務所である男性と知り合ったそうで、その男性の懲役は知人よりもっと長い。出所後行く当てのない男性は「俺も釜ヶ崎に行きたい」といったという。それに応えて知人は男性にこう言った。「5年後、おれが元気でいたら、毎日足立の自販機前にいるわ。必ずいるから訪ねてこい」と。しかし、その足立の自販機もなくなってしまった(二度目の涙)。

結局、今、釜ヶ崎は社会的な弱者、困っている人たちには、どんどん優しくなくなっているということだ(三度目の涙)。

西成警察署裏の四角公園(萩之茶屋中公園)。藤棚の下はみんなの憩いの場所

無料朝食に並ぶ人たち。今朝はこれまで以上に長い行列ができていた(4月11日筆者撮影)

▼尾﨑美代子(おざき みよこ)
新潟県出身。大学時代に日雇い労働者の町・山谷に支援で関わる。80年代末より大阪に移り住み、釜ケ崎に関わる。フリースペースを兼ねた居酒屋「集い処はな」を経営。3・11後仲間と福島県飯舘村の支援や被ばく労働問題を考える講演会などを「西成青い空カンパ」として主催。自身は福島に通い、福島の実態を訴え続けている。2023年10月に『日本の冤罪』(鹿砦社)を上梓
◎著者ツイッター(はなままさん)https://twitter.com/hanamama58

尾﨑美代子著『日本の冤罪』

◎amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4846315304/

◎鹿砦社HP https://www.rokusaisha.com/kikan.php?bookid=000733

#三原本郷産廃処分場問題」で揺れる三原市。2020年に同処分場を広島県の湯崎英彦知事が許可しました。

 

岡田和樹様SNSより

同処分場は2022年秋に稼働を始め、23年夏には汚染水が流出。広島地裁が23年7月には処分場許可取り消しを命じたにもかかわらず、湯崎英彦知事が控訴。その後も汚染水流出や、法律で義務付けられている展開検査もしないままの搬入、はたまた、住民の土地への「侵略」が続いているにもかかわらず、放置プレイ状態です。

そもそも、広島県の産廃行政は全国でも最も甘く、いまや、日本中からゴミが広島を目指して集まってきています。三原だけでなく福山や安佐南区上安でも汚染水流出など問題が続発し、東広島市安芸津町にも大型処分場が計画されています。

一方、一番住民に身近な自治体である三原市も市議会は同処分場の設置に反対する決議を全会一致で行うなどしています。他方で、三原市当局は産廃業者に対して適切な注意や指導を行わず、また、被害を受けている住民の救済もしていません。これは、法的根拠となる条例がないということもあります。

行政、明確な法的根拠がないと動かない。これが常です。過去には、例えば、マンション建築を巡り法的根拠が明確でないのに、事業を妨害したとして当時の市長が損害賠償を業者から請求され、確定したという事案もあります。行政が慎重になるのもわからないではない。

そこで、行政が事業者を指導し、また被害を防ぎ、住民を救済するための法的根拠となる水源保護条例をつくれ、と市民が声を上げ、2024年春、ついにその方向で市が動き始めました。そして市民から意見を募集しています(4月19日まで)。尾道市やPFAS問題が深刻な東広島市でも同様の動きが出ています。実効性のある「水源を守る条例」が三原市で出来れば、「産廃激甘」の広島県全体への波及が期待できます。

なお、「パブリックコメントに係る事案に利害関係を有する個人及び法人その他の団体」ということであれば、三原市民以外の方も意見を述べる資格が広くあります。

例えば、三原の八天堂のパンは広島市内や東京でも販売されています。三原市の水質汚染は広島県内、さらには全国にも影響があります。広島県の湯崎英彦知事は、2024年度の県政の大きな柱の一つとして広島の食材や広島料理のPRを掲げ、予算もつけています。しかし、「産廃無策」が続けば、そうした県政の施策も無に帰してしまいます。本来は、県が始末をつけるべきことですが、県にやる気がないなら、市にまずやらせていくしかありません。

本郷産廃処分場許可取り消し裁判の共同代表・岡田和樹さんは、

ポイントは、水の汚染と言う公害や環境破壊、住民側の被害に対して、三原市行政がちゃんと汚染原因を規制し、監視できるようにすることです。特に本郷処分場の汚染問題では、河川や森林の管轄が三原市であるにもかかわらず、汚染をしている産廃業者に対して、三原市は業者に対する注意、指導、改善、住民救済いずれもしていません。そして、業者による産廃操業が終われば、汚染された調整池の管理は三原市が受け持つことになります。残念ながら、三原市になんの手立てもないし、行政判断で動く気も有りません。

だからこそ水源保全条例で三原市のしなければならないことを明確化し、被害を受ける私たちの水、暮らし、いのちを守れるように条例の中身に私たちの想いを出来るだけ入れて実効性のあるものにしなければなりません。汚染するような可能性のある計画を未然に抑止、規制する事ができるように条例で縛らなければなりません。皆さんは水道や田畑、井戸、漁業、飲食を通じて必ず水に関わると思います。それぞれの立場からどうしてほしいか書いていただけるといいと思います。

と呼びかけています。

https://www.city.mihara.hiroshima.jp/soshiki/18/168078.html

意見書の提出方法と提出先は以下

所定の意見書に住所、名前、連絡先と意見を記入して、次の方法で提出。

(1)直接提出   生活環境課(市役所本庁舎3階)又は各支所地域振興課
(2)郵  便   〒723-8601 三原市港町三丁目5番1号 三原市生活環境課宛て
(3)ファックス  0848-64-4103 三原市生活環境課宛て
(4)Eメール   seikatsukankyo@city.mihara.hiroshima.jp
(5)専用フォーム https://logoform.jp/form/UQ6D/542064
 ※ 電話での意見の受付は行いません。

◇     ◇     ◇      ◇     ◇

広島瀬戸内新聞とさとうしゅういちは「あなたの手に広島を取り戻し広島とあなたを守るヒロシマ庶民革命」を呼び掛けています。 「我こそは庶民派の政治家に!」(首長、地方議員、国会議員)、また庶民派の政治家とともに広島を取り戻したいというあなたからのご連絡や記事のご投稿をお待ちしております。

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◇     ◇     ◇      ◇     ◇

▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。
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竹中労の『タレント帝国』(1968年)は、わが国芸能界の暗部を抉ったとして伝説の書です。

しかし、長らく絶版状態でした。昨年ジャニーズ問題が起きたことで、臭覚の強い編集者が関心を持ち、このたび復刻出版を行いました。私がやりたかったぐらいです。うっかりしてました。

これを見ると、初代ジャニーズが渡辺プロに所属していたことが記載され(知らなかったです。以前に読んだ際に読み飛ばし記憶していませんでした)、本書旧版が出された頃にすでに未成年性虐待問題が起きています。

竹中労の著書としては『芸能人別帳』『ルポライター事始』(竹中労の著書は現在、ほとんど入手困難ですが、これら2書はなんとか入手できます)などと共に必読の書です。

故・竹中さんの著作権を引き継いでいらっしゃる夢幻工房の会が本書に寄せた解題を転載いたします。(松岡利康)

◇     ◇     ◇      ◇     ◇     ◇      ◇

50年以上の年月を経ても変わらない「芸能の論理」から現代を考える

 

竹中 労(たけなか ろう)1930年生まれ。91年死去。フリーのルポライターとして活躍。政治から芸能まで広い分野をテーマに、権威とは無縁な時代の心性を掘り起こす文章は、竹中節として多くの読者を魅了した。父親は画家の竹中英太郎。主な著書に『黒旗水滸伝』『山谷・都市反乱の原点』『琉球共和国』『世界赤軍』『ビートルズ・レポート』『にっぽん情哥行』等多数(写真は紙の爆弾2019年11月号増刊『一九六九年 混沌と狂騒の時代』より)

本書は1968年(昭和43年)に刊行され、復刻の要望も多かったものの、なかなか実現しませんでした。

その原因として、具体的な芸能プロの内幕やタレントのギャラについて、こと細かに書かれている点があります。

それについて、実に下世話な内容だと思う方もいるかも知れません。

ただ当時は、皆がこうした芸能プロの仕組みを知らず、ここまでデータを明らかにしなくては、当時の渡辺プロダクションおよびその関連企業の実情を理解しにくいと考えたことがあるのではと思われます。「今回の復刻にあたりましては、刊行時から相当時間が経過していることもあり、あくまで当時のデータとして、当時のことを知っている方は懐かしく、知らない方は当時の状況に思いを馳せながら読み進めていただければと思っております。

そんな中、2023年になってイギリスBBCのドキュメンタリー放送をきっかけとして、ジャニー喜多川氏の所属タレントに対しての行動が問題視され、思わぬところから当時の「ジャニーズ」に対する彼の行為を記録したこの本が注目されることになりました。

その内容は当時の記録として貴重ですが、本来この本で著者が訴えたかったことは「芸能における搾取の実態」と「スターという虚像の本質」が何であるか? ということにあることも、忘れないでいただきたいと思います。

この本が世に出てから55年という歳月が経過しているわけですが、今でも個人タレントの力が弱いという現状はそのままです。さらには、大手所属のタレントが不祥事を起こしてもマスコミは一切報じないとか、大手事務所がテレビ局に自前のタレントをねじ込み、他社所属タレントのキャスティングに文句を付け、それに反発すると、反発した人や対抗するタレント自体にも圧力をかけるような事例は、今でもあまり変わっていません。

本来、タレントとは才能ある人のことであり、そうした才能を持つ人が脚光を浴びるようになることがショービジネスの世界で当たり前でなくては、見る側も最高のエンターテイメントを楽しむことができなくなります。

イギリスでは有名なオーディション番組において、ポール・ポッツ氏やスーザン・ボイル氏が世界的な話題となりましたが、日本では同じフォーマットを使っても彼らのような才能を世に送り出すことは難しいのではないでしょうか。

明らかに才能を持っていてもそんな人を世に埋もれさせてしまうことなく、きちんと世の中に出してあげるためにはどうすればいいのか。イギリスと日本との「差」はどこにあるのか、本書を読んだ方ならきっと十分に理解していただけるのではないでしょうか。

また、本書の内容は、芸能の世界だけにとどまるものではありません。芸能人も私たちも同じように働き、賃金を得ているわけですが、それが中抜きされたり、きちんと払われなかったりした場合は同じように異議申し立てをする権利があります。それは一般の社会と変わることはありません。

さらに言うと、昔も今も政治家の力を利用して各方面に圧力を掛けてくるのは芸能プロだけではありません。当時の芸能マスコミを含め、関わった人たちが未だ口をつぐんでいる現状について、今も竹中労さんの問いかけが続いているからこそ、当時と同じような理不尽なことがあちこちで起こり続けているのではないでしょうか。
目の前の不正にどう対処するか、一人ひとりの考えが問われているのが今の時代ではないかと思うのです。

著者の竹中労さんはアナキストと称し、左翼として発言してきました。

今ではこうした「左」という言葉自体に反発を覚える方もいるかも知れませんが、才能のある人を世に出したり、労働者が法に則った賃金を要求することは思想とは関係なく、至極まっとうな話であることに異論を挟む余地はないはずです。

本書には言葉遣いなど、現代の判断において時代的に合わない部分もあるかと思いますが、著者がこの本で何を言いたかったのかを考えながら読んでいただければ幸いです。

夢幻工房の会

竹中労『復刻版 タレント帝国 芸能プロの内幕』(あけび書房)

復刻版 タレント帝国 芸能プロの内幕
著者・編者:竹中労

ジャニーズ性加害事件をいち早く告発した幻の作品。
政界とメディアと癒着した「芸能における搾取の実態」と
「スターという虚像の本質」へ迫る筆致は今もなお色あせない筆致で、56年ぶりに復刊。

発売日 2024年4月3日 四六判 248ページ
定価1980円(税込み) 版元 あけび書房

目次
芸能プロとは何か
ナベ・プロの戦後史
芸能界の「聖域」
繁栄の裏側
虚像を斬る
〈解題〉50年以上の年月を経ても変わらない「芸能の論理」から現代を考える

あけび書房 https://akebishobo.com/products/talent
amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4871542629

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タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』2024年5月号

◎鹿砦社 https://www.kaminobakudan.com/
◎amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0CHF1Y6S1/

「まーすーみーさーーーん!」 3月中旬、朝の大阪拘置所前。

今にも雨が降りそうな悪天候。静けさが漂っていた空間に突如、明るく大きな声が響きわたった。

声の主は「眞須美さんコール」のメンバー。毎月1回、拘置所の中にいる和歌山カレー事件・林眞須美さんに向かって声援を送っている。

思いを声に出し届ける女性

※確定死刑囚として大阪拘置所に収監中だが、一貫して無罪を主張していること、動機が未解明であること、自白がないこと、直接証拠がないことなどからあえて林眞須美さんと表記する。ご理解いただきたい。

2月20日に和歌山カレー事件の再審請求が受理されたとのニュースがマスコミ各社で報じられてから初の眞須美さんコール。自然とメンバーに気合いが入った。

眞須美さんコールに合わせ、再審開始や面会の許可を訴えるグッズを多数用意。濃紺とピンク、2枚の横断幕に加え、段ボールで手作りしたものもあり、メンバーで手分けして道路へ向けて持った。

眞須美さんに聞こえますように──。 そんな思いで、近隣住民に断りを入れた上で、拡声器を持ってそれぞれ気持ちを伝える。あるメンバーは、サックス演奏を眞須美さんに届けようと、精いっぱい心をこめて演奏する。

「林眞須美さんは一貫して無実を訴えておられます。どうか再審請求の道が開かれ、再審無罪が勝ち取れるよう、心から願います」(男性)

「眞須美さん。お変わりありませんか。(中略)眞須美さんの長男さんのTwitter(現X)を見ています。多くの人が見て、眞須美さんが冤罪であると考え直してくれることを願っています。また来ます」(女性)

「眞須美さん聞こえますか? 再審請求受理のニュースを見ました。1日も早く眞須美さんの再審が開始されることを心から願っています。ずっと応援しています。風邪引かないでください」(女性)

拘置所前に集まった支援者

再審請求受理のニュースが大きかった影響か、拘置所前だけ徐行して様子を眺める乗用車の中の人々、立ち止まって聞き入る親子連れ、近隣住民の姿がいつも以上に多いのが印象的だった。

声や演奏は、眞須美さんにしっかりと届いている。

眞須美さんコールから2日後、眞須美さんが長男に送った手紙の中に、このようなメッセージが綴られていた。

「くもり空の窓外より、マイク音や心知よい音楽が流れてきて、ラジオを切り、耳をすましてききいって過ごしました。毎月スゴイネ!! リズムのいい流れのいい音楽に(ニッコリ) 雨が今にもふりだしそうで……外はさむいのかしら……」? (原文ママ)

眞須美さんから長男へ届いた手紙(長男提供)

眞須美さんコールのメンバーと眞須美さんは、その日、その時間、同じ空を見上げていた。同じ空間を確かに共有していた。

大きな空の下で通じ合っていたのだ。

会えなくても、塀にさえぎられていても、双方にとって大きな励みとなった1日だった。 拘置所で過ごす眞須美さんへ思いが伝わっていることが、彼ら彼女らにとって手応えになっているに違いない。

眞須美さんコールのメンバーは、コールの最後をこう締めくくった。

「ますみさーーーん!」「ますみさーーーん!」

「また来まーーーす」「元気でいてくださーーーい」

▼紀多 黎(きた・れい)[写真・文]
幼少期から時事問題について議論する家庭で育つ。死刑制度や冤罪事件への関心が高い。好きな言葉は「見えるものではなく、見えないものに目を注ぐ」。

尾﨑美代子著『日本の冤罪』

◎amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4846315304/

◎鹿砦社HP https://www.rokusaisha.com/kikan.php?bookid=000733

15回目の絆興行、前会長の松永嘉之氏から代わって大月謙会長が率いる絆興行としては2回目になります。

メインイベンター石川直樹は、昨年のような圧倒の大差判定勝利とまではいかずとも、首相撲からのいなしとヒザ蹴りは健在だった。

◎絆 XV / 2024年3月31日(日)ふれあいキューブ 16:00~18:54
主催:PITジム / 認定:ニュージャパンキックボクシング連盟

(戦績は興行プログラムよりこの日の結果を加えています。他、経歴は不詳)

◆第8試合 54.0kg契約 5回戦 

石川直樹(元・日本フライ級Champ/Kick Ful/1986.8.18春日部市出身/ 53.1kg)
46戦26勝(12KO)10敗10分
      vs
山川敏弘(京都野口/ 53.85kg)19戦8勝(4KO)9敗2分 
勝者:石川直樹 / 判定3-0
主審:多賀谷敏朗
副審:松田50-47. 中山49-48. 児島49-47

初回の両者は距離を置いて様子見。パンチで前進する山川敏弘に対し、石川直樹は前蹴りやハイキックも牽制で繰り出す。

第2ラウンドから石川は徐々に距離を縮め、首相撲に移る展開も見られたが、ヒザ蹴りには至らない。

中盤には石川の組んでの崩し転ばせること四度と自分のリズムを作り出し、数は少ないがヒザ蹴りに持ち込む主導権を奪う流れを作り出して攻勢を維持。

接近戦では石川直樹のヒザ蹴りが活かされるヒット

首相撲からの崩しでヒザ蹴りを入れる石川直樹

最終回には勝負に出る両者。山川敏弘はパンチで勝負も石川に躱されヒットに至らない。石川直樹の主導権を奪った展開は変わらず判定勝利となった。

石川直樹はリング上で、「メインイベントを任せて頂いているのにKO出来なくてすみません。また一から練習して次こそ倒せるように頑張ります。次、4月20日なんですけど、NKBの元チャンピオンの引退試合の相手務めることになりまして、ぜひ観に来てください。今度はKO出来ると思います!」と海老原竜二戦をノックアウト宣言した。

主導権を支配し判定勝利を飾った石川直樹、KO出来なかったことを詫びていた

◆第7試合 女子(ミネルヴァ)フライ級3回戦(2分制)

MIKU(K・CRONY/ 50.8kg)6戦2勝3敗1分
      vs
RUI・JANJIRA(JANJIRA/ 50.8kg)5戦2勝3敗
勝者:RUI・JANJIRA / 判定0-3
主審:中山宏美
副審:松田28-30. 多賀谷27-30. 児島29-30

初回からローキックでアグレッシブに蹴りからパンチを加えRUIが主導権を支配。長身のMIKUも蹴りはあるがRUIの圧力に下がり気味。ヒットが優ったRUIが失点の無い判定勝利。

MIKU(左)に蹴られても前進の圧力優ったRUI(右)

アグレッシブに攻めたRUIが判定勝利

◆第6試合 71.0㎏契約3回戦

クワン・サンライズジム(元・タイ国イサーン地方ライト級Champ/タイ/ 70.95kg)約150戦 
       vs
聖域統一ウェルター級チャンピオン.佐藤界聖(PCK連闘会/ 70.35kg)
16戦12勝(4KO)3敗1分
勝者:佐藤界聖 / TKO 3ラウンド1分44秒 /
主審:松田利彦

戦歴的には150戦を越えるとされるクワンのプログラムにある写真は若く引き締まった肉体だったが、リングに上がった姿は明らかに本場ムエタイ第一線級ではない身体つきだった。だがテクニックは侮れない技を持つのがムエタイボクサー。

佐藤界聖との攻防も鋭い蹴りと当て勘が優るが、わずか15戦の佐藤が前進する蹴りはクワンに劣らない勢いがあった。第2ラウンド半ばには接近戦でのヒジ打ちでクワンの額をカット。傷は深くドクターの勧告を受け入れたレフェリーストップとなった。

クワンのヒジ打ちと佐藤界聖の右フックが交錯

佐藤界聖のヒジ打ちで額をカットされたクワンはこれで試合ストップとなった

◆第5試合 フェザー級3回戦

遠山哲也(エス/ 57.05kg)4戦2勝1敗1分
     vs
柳田竜弥(北真館/ 56.55kg)3戦3敗
勝者:遠山哲也 / 判定3-0
主審:児島真人
副審:松田30-28. 多賀谷30-28. 中山29-28

初回、柳田竜弥が先手のパンチと蹴りの勢いが増すが、第2ラウンド中盤辺りから遠山哲也のハイキックや組んでのヒザ蹴りが徐々に活きて来ると流れは逆転し、攻勢を維持して判定勝利した。

遠山哲也のヒザ蹴りが柳田竜弥にヒット、序盤の圧され気味から徐々に巻き返した

◆第4試合 フライ級3回戦

明夢(新興ムエタイ/ 50.7kg)9戦3勝5敗1分
      vs
田嶋真虎(Realiser/ 50.75kg)8戦6敗2分
勝者:明夢 / 判定3-0
主審:松田利彦
副審:児島30-29. 多賀谷29-28. 中山30-29

明夢(左)と田嶋真虎の蹴りの交錯、手数と的確差で明夢が優っていった

◆第3試合 フライ級3回戦

Lil-悠(PIT/ 49.45kg)1戦1敗
     vs
手塚瑠唯(VERTEX/ 50.25kg)1戦1勝(1KO)
勝者:手塚瑠唯 / KO 1ラウンド2分21秒 /
主審:中山宏美

蹴りとパンチの攻防は徐々に手塚のリズムが優り、右ストレートで二度のノックダウンを奪ってカウント中にダメージを見たレフェリーが試合をストップした。

手塚瑠唯の右ストレートがLil悠にヒットし、この後ノックダウンとなり試合ストップとなった

◆第2試合 アマチュア75.0kg契約2回戦(2分制)

染谷和彦(PIT/ 74.15kg)vs 小田島DAREDEVIL武志(中平道場/ 74.85kg)
勝者:小田島DAREDEVIL武志 / 判定0-3 (17-20. 18-20. 17-20)

◆第1試合 アマチュア ウェルター級2回戦(2分制)

増田康介(Realiser/ 66.1kg)vs 内田大樹(BELIEF/ 65.6kg)
勝者:内田大樹 / 判定0-3 (19-20. 19-20. 19-20)

《取材戦記》

昨年8月11日の絆XIVにおいて、石川直樹は庄司理玖斗(拳之会)に大差判定勝利した後、リング上で国崇(=藤原国崇/拳之会)が「庄司理玖斗は僕の弟子ですけど、やられたのは悔しいので、来年のこの絆興行でやりましょう!」と対戦を希望し、石川直樹とツーショットに収まる両者だったが、国崇が岡山での拳之会興行スケジュールの都合で今回は出場せず、次回に持ち越された模様。こういったマッチメイクは選手がリング上でマイクアピールして決定するものではなく、スポーツ競技としてプロモーターやジム会長の意向次第であることが窺えます。ただ、この石川直樹vs 国崇は興味深いカードで、いずれ実現するでしょう。

4月20日には日本キックボクシング連盟(NKB実行委員会認定)興行に於いて、海老原竜二の引退試合の対戦相手としてKO宣言している石川直樹。ヒザ蹴り地獄で海老原竜二にテンカウントを聞かせて更に引退テンカウントゴングを聞かせるのか、これも興味深いカードとなっています。

NJKF興行は4月7日(日)に後楽園ホールに於いて「NJKF CHALLENGER(2nd)」が開催。国崇が出場する「NJKF 2024 west 2nd」は4月21日(日)に岡山コンベンションセンターに於いて拳之会主催興行として開催予定です。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』2024年5月号

本誌3月号では1月の「ワクチン問題研究会」の会見をレポート。新型コロナワクチンのみならず、インフルエンザやほかの病気にも応用が進められている「mRNAワクチン」の危険性についてまとめました。このコロナワクチンの薬害について、大手メディアでも徐々に報道されるようになり、免疫への関心が高まっているところに勃発したのが「紅麹」「ナットウキナーゼ」の問題でした。それでも、安全な納豆と安全な味噌は変わらずあります。

小林製薬が製造する「紅麹コレステヘルプ」などのサプリメントを飲んでいた人の中に、腎疾患を発症する例が続出、死者も出たとして、連日報道されています。ただし、新型コロナワクチン(mRNAワクチン)による自己免疫不全が明らかになった中で、「こうじ」や「ナットウキナーゼ」の有用性は、本誌に登場した識者も言及しているとおり。今回の“事件”はサプリメントや「機能性表示食品」の問題と見るのが正確ではないかと思います。また、放射線育種米交配種「あきたこまちR」(昨年12月号)やゲノム編集食品(今年2月号)、残留農薬(4月号)等の問題を採り上げてきた本誌としては、安全な食品の選び方も、今後のテーマと考えています。

一方、医療機関・製造販売会社から厚生労働省に報告されたワクチン接種後の死亡事例は、昨年7月30日までで2122件。それでも厚労省は「薬害」を認めないどころか、「ワクチンの接種のメリットが、副反応などのリスクより大きいため、接種をおすすめしています」との広報を続けています。その「メリット」についても、「感染を防ぐ」や「重症化しない」にまったく根拠がないことは、冒頭の本誌レポートでも明らかにしたことです。一方の、「リスク」=コロナワクチンの被害事例に「腎疾患」が多数見受けられます。

またサプリについては、錠剤化の際に使用される添加物(賦形剤)に有害なものがあるといわれます。さらに、立憲民主党の杉尾秀哉参院議員は3月29日のX(旧Twitter)で「小林製薬の紅麹で問題になっている機能性表示食品の導入の旗振り役となったのが森下竜一なる人物。この森下氏が立ち上げたアンジェス社は国から巨額の支援を得ながらワクチン開発に失敗。現在、森下氏は大阪万博の総合プロデューサーを務める」と指摘。ちなみに「特定保健用食品(トクホ)」も「脂肪の吸収を抑える」などの機能を表示するために、かえって添加物の使用を増やしているパターンが多々あります。

はしか(麻しん)が流行ると煽り報道をした後に、はしかワクチンの希望者が急増し需給ひっ迫との報道。ところが、新型コロナで有名な忽那賢志医師の「麻しんが日本国内で増加中」(ヤフーニュース3月16日付)によれば、多かったとされた2019年の国内報告数744に対し、今年3月16日で13例。744人はとても多いとは思えず、当時はしかが騒がれた記憶はありません。2021年の東京五輪の“成功体験”で味をしめた政治家や広告代理店が、大阪・関西万博で公金をせしめている、という図式が指摘されますが、コロナ・パンデミックも同じ構造の中にあるようです。直前の2019年10月にニューヨークで、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団やWHO(世界保健機構)、WEF(世界経済フォーラム)を主催者として「イベント201」という「パンデミック対策会議」が開催。予行演習されていたことは、今月号で「株価史上最高値」の裏側を解説した植草一秀氏も、著書『資本主義の断末魔』(ビジネス社)で紹介しています。

今月号では、「宗教課税」や「消費税」を含む自公政権の“税”の闇、「旭川女子中学生いじめ凍死事件」の深層、能登・志賀原発の実態と「珠洲原発」建設中止の裏側、「大谷ハラスメント」など、多様なテーマを独自の視点でレポートしています。全国書店で発売中です。ぜひご一読をお願いいたします。

『紙の爆弾』編集長 中川志大

タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』2024年5月号

『紙の爆弾』2024年5月号

政治経済学者・植草一秀が読み解く株価高騰の裏で何が起きているのか
裏金脱税事件を機に問う自公連立政権“税”をめぐる闇
市教委が黒塗りにした「旭川女子中学生いじめ凍死事件」の深層
“反川勝知事”報道急増の不可思議 破綻寸前の「アベ友利権」リニア中央新幹線計画
「活断層を隠蔽して造られた」能登・志賀原発 36年前の内部告発
ロシア「多極化フォーラム」に130カ国参加 世界の現実から日本は取り残されるな
プーチン大統領の「新恋人」が司るロシア「情報戦略」の実態
ついに党員にも見限られた岸田文雄首相と自民党の“延命策”
“メディア不信”の行く末「大谷ハラスメント」で得をするのは誰か
民間人・企業を狙う「国家管理」「経済安保」新法案の危険な中身
日朝正常化の好機を逸した岸田政権 サッカー日朝戦取材記
“嵐復活”の目論見外れジャニーズ・吉本興業とテレビ局の関係
1924米国「排日移民法」から100年 ナメられっぱなしの日米外交史
「ハラスメント」は全て録音・ネット公開「一億総告発社会」という現代
シリーズ 日本の冤罪49 千葉小学校講師猥褻事件

連載
あの人の家
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コイツらのゼニ儲け:西田健
「格差」を読む:中川淳一郎
シアワセのイイ気持ち道講座:東陽片岡
The NEWer WORLD ORDER:Kダブシャイン
SDGsという宗教:西本頑司
まけへんで!! 今月の西宮冷蔵

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