今年も開催、女子だけのマッチメイク第四弾、GODDESS OF VICTORY Ⅳ

堀田春樹

鈴木咲耶が王座獲得。一昨年10月の屈辱を晴らす。
Uver∞miyU(=ウーバーミユ)は昨年10月に獲得した王座初防衛成功。
撫子とAIKOが揃って引退テンカウントゴングに送られてリングを去る。

◎GODDESS OF VICTORY Ⅳ / 2月22日(日)GENスポーツパレス15:15~18:43
主催:ミネルヴァ実行委員会 / 認定:ニュージャパンキックボクシング連盟

ミネルヴァは2ノックダウン制、頭部顔面へのヒジ打ち禁止。
前日計量は2名を除いて1回でパス。内1試合は中止。
女子だけの試合なので、他団体タイトルを除いて“女子”の文字は省略します。

◆第11試合 ミネルヴァ・スーパーフライ級王座決定戦 3回戦

1位.鈴木咲耶(チーム鈴桜/2007生/ 52.05kg)8戦6勝(1KO)2敗
        VS
2位.Yuka☆(元・ライトフライ級Champ/SHINE沖縄/1984.7.3沖縄県出身/ 51.9kg)
20戦7勝9敗3分1NC
勝者:鈴木咲耶 / 判定3-0
主審:スイット・サエリム・ランボー
副審:梅下30-27. 児島30-27. 中山30-28

2024年10月6日に王座決定トーナメント初戦の相手、Yukaと再戦となった今回の王座決定戦。前回決勝は敗れて、今回2度目の挑戦となった鈴木咲耶。

前回同様、鈴木咲耶の前蹴り、ミドルキック、組めば長身を利したヒザ蹴りで主導権支配先。その中で右ハイキックをヒット。Yukaは距離を詰められず攻め難そうな感じだが、時折ボディブローや鈴木の蹴り足を掴んで接近する試みを見せた。

鈴木咲耶のしなやかなハイキックがYukaにヒット

第2ラウンドは鈴木の蹴りがやや少なくなり、Yukaが前に出始めたが鈴木の蹴る距離感は崩せない。終始、長身を活かした鈴木咲耶の蹴りがYukaの前進を許さず大差判定勝利で王座獲得となった。

距離を保てば鈴木咲耶の蹴りが鮮やかにヒットする

鈴木咲耶は王座獲得について「メチャクチャ嬉しいです!」

試合展開について「セコンドの言ったとおりの作戦で行けて上手く攻められました!」

途中でやや手数減ったのは「タイトルマッチの緊張で見てしまったかな!」

上を目指すことについては「WBC獲りたいです(日本から世界へ)。ミネルヴァも防衛したいです!」と誘導的な問いに乗った感はあったが、丁寧に応えてくれました。

◆第10試合 ミネルヴァ・ペーパー級タイトルマッチ 3回戦

チャンピオン初防衛戦.Uver∞miyU(=高橋美結/T-KIX/1999.12.7静岡県出身/43.0kg)
22戦8勝12敗2分
        VS
挑戦者2位.ロウ・イツブン(NEXT LEVEL渋谷/1995.5.26中国出身/ 42.9kg)
11戦4勝5敗2分
勝者:Uver∞miyU / 判定3-0
主審:ノッパデーソン・チューワタナ
副審:梅下30-27. 児島30-28. ランボー30-27

昨年、12月6日、MuayThaiOpen.51興行で引分けた両者の再戦によるタイトルマッチ。
初回から両者の蹴りパンチで主導権を奪いに行く展開。ロウ・イツブンはミドルキックがスマートに入れば勢いに乗りそうだが、ウーバーミユもパンチから蹴りのコンビネーションブローでロウ・イツブンのリズムを崩す勢いがあった。徐々にパンチから上下の蹴りで、ウーバーミユが圧して行き、ロウ・イツブンも対抗するが、やや押され気味。

力は紙一重、我武者羅に打ち合ったロウ・イツブンとウーバーミユ

ウーバーミユの多彩な攻めが攻勢を維持して判定勝利し、昨年10月26日、AIKOに2-1判定勝利で獲得した王座の初防衛に成功した。

蹴りもパンチも出し切ったロウ・イツブンとウーバーミユ

ウーバーミユは試合後、「いつもより上手く動けました!」と軽めながら勝因を語りました。

◆引退エキシビションマッチ 2回戦(90秒制)

WBCムエタイ女子世界ミニマム級チャンピオン.撫子(=柴田未悠/GRABS)
          EX
ミネルヴァ・ペーパー級1位.AIKO(=深田愛子/AX)

ミネルヴァ・ピン級とペーパー級の二階級制覇と昨年8月9日にオーストラリアでWBCムエタイ女子世界ミニマム級王座獲得した撫子と、昨年10月26日、ウーバーミユとの王座決定戦に僅差で敗れたAIKOが揃って引退セレモニーが行われました。

エキシビジョンマッチは、両者明るい表情でグローブを交える中、特別レフェリーの竹越義晃氏を蹴って追い回す二人。観衆を和ませるアトラクションとなった。セレモニーではファンより花束贈呈と記念品贈呈。引退テンカウントゴングに送られた両選手でした。

撫子とAIKOの笑顔と涙と完全燃焼の引退セレモニー
エキシビジョンマッチ、日頃の恨み?竹越レフェリーを蹴り込んだAIKOと撫子

◆第9試合 54.0kg契約3回戦(2分制)

ミネルヴァ・スーパーバンタム級チャンピオン.珠璃(闘神塾/2007.2.2兵庫県加西市出身/ 53.7kg)9戦8勝(2KO)1分
        VS
凜愛(Studio Player/ 53.5kg)3戦1勝2敗
勝者:珠璃 / TKO1ラウンド 1分59秒
主審:中山宏美

開始早々からパンチ連打で攻勢を維持した珠璃がボディブローから首相撲に移ってもボディーへヒザ蹴り、更に凜愛の頭を押さえてのヒザ蹴りと圧倒し、ノックダウンを奪って再開後もパンチ連打でレフェリーストップへ追い込んでTKO勝利。

勢い優った珠璃の果敢な攻め、首相撲から凜愛の頭を抑え込んでのヒザ蹴りヒット

◆第8試合 フェザー級3回戦(2分制)

ミネルヴァ・スーパーバンタム級1位.浅井春香(元・Champ/無所属/1987.1.22愛知県出身/
56.06kg)36戦18勝(2KO)12敗6分
        VS
同級5位.谷岡菜穂子(GRABS/ 56.65kg)6戦4勝2敗
勝者:谷岡菜穂子 / 判定0-3
主審:児島真人
副審:梅下28-30. ノッパデーソン28-30. 中山27-30

初回から激しくパンチと蹴りの交錯が続き、谷岡菜穂子の積極性と的確差が増し、浅井春香はパンチをヒットさせるがやや圧され気味で、谷岡が後ろ蹴りも見せる攻勢で順当に判定勝利。

浅井春香は元・チャンピオンの意地で激しく打ち合ったが谷岡菜穂子に苦杯

◆第7試合 43.5kg契約3回戦(2分制)

ミネルヴァ・ピン級1位.上真(元・ペーパー級Champ/RODA MMA/1985.10.16石川県出身/ 43.35kg)21戦6勝13敗2分
          VS
松本徐倫(元・KROSS×OVER女子45kg級Champ/ボス/ 43.15kg)16戦9勝(2KO)7敗
勝者:松本徐倫 / TKO 2ラウンド 1分47秒
主審:スイット・サエリム・ランボー

両者のパンチと蹴りの攻防は、松本徐倫の先手打つパンチの攻勢が目立った。組み合っても松本のヒザ蹴りが攻勢を保ち、パンチに移っても松本の攻勢が続いた。その中で、上真は松本のパンチで右瞼をカットされ、ドクターの勧告を受入れレフェリーストップとなった。

上真は松本徐倫のアグレッシブな前進にリズム掴めず苦戦の展開

◆第6試合 アトム級3回戦(2分制)

ミネルヴァ・ピン級2位.世利JSK(治政館/ 45.8kg)12戦4勝5敗3分
         VS
ミネルヴァ・アトム級7位鈴木萌(クロスポイント吉祥寺/ 46.1kg)5戦3勝2分
引分け 1-0
主審:ノッパデーソン・チューワタナ
副審:梅下30-29. 児島29-29. ランボー29-29

初回から両者下がらない多彩に攻める激しい攻防。鈴木萌は鼻血を流しながらも前に出る。第2ラウンドは世利がやや圧したか、第3ラウンドも互角。差が付き難い展開は引分けに終わる。

◆第5試合 スーパーフライ級3回戦(2分制)

MOMO(エス)は計量失格(55.0→54.7kg/+2.54kg)。
当日再計量等の条件付きは無く試合は中止。対戦者、MIKU(K-CRONY/ 51.95kg)は計量パスにより勝者扱い(主催者発表は不戦勝)。

◆第4試合 スーパーフライ級3回戦(2分制)

ミネルヴァ・スーパーフライ級3位.響子JSK(治政館/ 51.9kg)13戦5勝5敗3分
        VS
同級6位.紗耶香(格闘技スタジオBLOOM/ 53.85→53.35kg/+1.19kg)計量失格減点2 /
21戦8勝(1KO)12敗1分
勝者:響子JSK / 判定3-0
主審:児島真人
副審:梅下30-26. ノッパデーソン30-25. 中山30-25(紗耶香に減点2含む)

長身の響子が先手打つ攻勢が続き、組み合っても優って、紗耶香もパンチで反撃するも体調不充分か、巻き返しには至らず。響子が大差判定勝利。

◆第3試合 スーパーフライ級3回戦(2分制)

ミネルヴァ・スーパーフライ級9位.松藤麻衣(クロスポイント吉祥寺/51.95kg)
10戦4勝6敗
        VS
MIO LaReyna(TEAM REY DE REYES/ 52.05kg)10戦1勝8敗1分
勝者:松藤麻衣 / 判定3-0
主審:スイット・サエリム・ランボー
副審:梅下30-27. 児島30-27. 中山30-27

アグレッシブに蹴り合う両者。パンチも徐々に激しさ増し、第3ラウンドには松藤麻衣の右ストレートヒットで攻勢を維持し、松藤が圧した展開でジャッジ三者ともフルマークの判定勝利。

◆第2試合 スーパーバンタム級3回戦(2分制)

朱乃(CORE/ 55.25kg)4戦3勝1敗
        VS
Shoubukai ASAKO(尚武会/ 54.55kg)1戦1敗
勝者:朱乃 / 判定3-0
主審:ノッパデーソン・チューワタナ
副審:梅下30-28. 児島30-27. ランボー30-27

両者激しくパンチ蹴りの多彩な攻防を見せたが、朱乃はミドルキックや前蹴りがインパクトあるヒットを見せ、大差判定勝利。

◆第1試合 ライトフライ級3回戦(2分制)

坂村優子(ハイボルテージ/宝塾蒲田支部/ 48.25kg)2戦2敗
        VS
実穂(クロスポイント吉祥寺/ 48.5kg)3戦2勝1敗
勝者:実穂 / KO 1ラウンド 1分21秒 / 2ノックダウン

実穂がパンチを的確にヒットさせ、右ストレートで2度のノックダウン奪ってノックアウト勝利。

※他、アマチュアEXPLOSION8試合。
MVP二名は夢々(KANALOA)と西田結菜(伊原越谷)が受賞。

《取材戦記》

階級はアトム級以上はプロボクシングと同様です。ピン級は100LBS、ペーパー級は95LBSとなりますが、キックボクシングにおいての階級です。

女子だけの興行を開催しているのは日本で竹越義晃氏だけの模様です。“ミネルヴァ”は国内女子の王座、NJKF発祥だが団体垣根は無く、国内広域のランキングを制定しており、GODDESSは興行イベントとなります。

GODDESSは年一度でも苦しい運営の様子でしたが、竹越氏はミネルヴァ含め、「僕がやらないと女子の試合無くなってしまいますので責任感だけでやっています。」と4年目も無事終了。

男子に比べ女子はパワーが足りずノックアウト率も低いが、鈴木咲耶と珠璃は技があって今後も見応えある試合が増えると感じます。知名度も低いが、どこまで這い上がれるか、どう売り込むか今後の陣営の活動に期待が掛かります。その為にもミネルヴァ公式試合やGODDESS興行は無くてはならないイベント。来年も意地でも開催されるでしょう。「継続は力なり」である。

NJKF次回興行は3月20日(金・祝)に厚木市猿ヶ島スポーツセンターに於いてDUEL.37が開催。

4月5日(日)は後楽園ホールに於いて「NJKF CHALLENGER 13」が開催されます。

NJKFスーパーライト級王座決定戦、1位.佐々木勝海(エス)vs2位.祖父江泰司(理心塾)。71.0kg契約、高橋幸光(飯伏プロレス研究所)vs基康(=岡本基康/TAKEDA)等が発表されています。

初防衛したウーバーミユと王座獲得した鈴木咲耶の喜びのツーショット

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

NKB鐵人シリーズvol.1開幕 どん冷え貴哉と山本太一が王座戴冠!

堀田春樹

カズ・ジャンジラ、引退を控えて王座陥落。
棚橋賢二郎、4度目の挑戦も実らず。
渡邊信久連盟代表、キックボクシング業界歴60周年を役員がサプライズで祝う。

◎鐵人シリーズvol.1 / 2月21日(土)後楽園ホール17:15~20:47
主催:日本キックボクシング連盟 / 認定:NKB実行委員会

戦績はプログラムを参照にこの日の結果を加えています。
当日計量は午前10時よりプロ選手全員一回でパス。

◆第9試合 NKBウェルター級タイトルマッチ 5回戦

チャンピオン.カズ・ジャンジラ(=佐々木和也/team JANJIRA/1987.9.2東京都出身/ 66.2kg)
46戦21勝(4KO)18敗7分
          VS
挑戦者3位.どん冷え貴哉(TOKYO KICK WORKS/1988.10.15滋賀県出身/ 66.6kg)
51戦28勝(6KO)21敗2分
勝者:どん冷え貴哉 / 判定0-3
主審:笹谷淳
副審:宮本48-49. PIRIKA47-50. 前田49-50

昨年2月22日の対戦ではノックダウン奪ったカズ・ジャンジラが判定勝利。カズの1勝1分で迎えた今回、初回からどん冷え貴哉の先手打つ蹴りとパンチ。やや出遅れた感のカズ・ジャンジラ。第2ラウンド、カズジャンジラの左ハイキックがどん冷え貴哉の顔面狙いは辛うじてブロックするが、インパクトあるハイキックだった。

油断ならなかったのはカズジャンジラのハイキック。前回はこれでノックダウンを奪っている
どん冷え貴哉が今度は負けないと意気込んで攻めたミドルキック。リズムを掴んで行った

「狙っている気がした」と言う、どん冷え貴哉陣営の竹村哲氏の声。組み合う展開が増えるとヒザ蹴りとウェイトの掛け合い、更にヒジ打ち貰う危険性の中、スタミナの削り合いの苦しい時間が続くが、どん冷え貴哉の組み負けない攻防と蹴りの圧力、試合運びがやや優って圧し切った。どん冷え貴哉は第17代チャンピオン。

ピントは竹村哲氏に当たってしまったが、勝利が告げられた瞬間のどん冷え貴哉と陣営

どん冷え貴哉はリング上で「この一年、ホンマしんどかったです。今後はKNOCK OUTとかNJKFのウェルター級チャンピオンとか上位ランカーとか、外の選手とも戦っていきたいと思います。」と語り、控室では、「昨年2月、一回喧嘩売っといて負けて、その後挑戦者決定トーナメント勝ち進んで、カズさん内心イヤやったやろうと思うんですよ。でも受けて貰ってホンマ有難かったです。」

首相撲の展開については、「ヒジ有りなので油断したら下(ボディー以下)より上(頭部)が怖かったし、相手に有利なポジション取らせんように考えていました。」

カズジャンジラは「貴哉選手が組んで来ると思ってヒジ狙ってたんですけどタイミング合わずでした。」と戦い終わり、カズジャンジラの控室を訪れたどん冷え貴哉と語り合う二人の会話は、戦い終えるまでは語れなかった多くの裏話を語り合い、この1年の苦しさを覆す温かさがあった。

夫婦で勝ち獲ったとも言えるどん冷え貴哉のツーショット。王座奪取で味わえる瞬間二つ目

◆第8試合 第17代NKBライト級王座決定戦 5回戦

1位.棚橋賢二郎(拳心館/1987.11.2新潟県出身/ 61.05kg)26戦12勝(7KO)12敗2分
        VS
3位.山本太一(ケーアクティブ/1995.12.28千葉県出身/ 61.1kg)
22戦8勝(5KO)10敗4分
勝者:山本太一 / TKO 1ラウンド 2分10秒
主審:前田仁

距離を取ってフットワーク速く動き回った山本太一。ローキックやパンチ、自分のタイミングで先手先手と打ち込んでリズムを掴んでいった。棚橋の踏み込んだ前足を払ってバランスを崩させるなど、上手い試合運びからタイミング計って飛びヒザ蹴りで棚橋賢二郎の顔面を打ち抜くとノックダウンに繋げて圧勝。山本太一は、チャンスを見事に掴んで花咲かせた王座奪取となった。棚橋は4度目の挑戦も実らず、タイトルに見放された運命を辿ることになった。

飛び蹴りは3度見せた山本太一だったが、牽制の飛び蹴りと、最後は不意を衝く一瞬の狙った打ち抜く蹴りで鮮やかに倒してしまった。

山本太一は距離感維持して先手を打った戦いだった
いきなり飛ぶから、また画面ズレだが、山本太一の飛びヒザ蹴りで圧倒勝利

「飛びヒザ蹴りは狙っていました!」という山本太一。見せ場を作る「太一やるじゃん!」は王座獲得まで達成してしまった。

リング上では周囲へこれまでの感謝を伝え、今後については、「いやあ最高!強い奴とやりたいんですよ。ベルト獲ったからって、僕まだまだ弱いんで、強さの証明にもなっていないんで、関西のテツジム勇志くん。キミが一番NKBで強いよ。俺は逃げない。絶対やろう。」と語り、2024年に「KNOCK OUT」に出てボコボコにKOされたことで、その時に「チャンピオンに成ってやり返しに来ます。」と言ったことにも触れ、今、名乗り出る立場に立ったことで、フェザー級から59kg域がベストと言い、6月再出場を懇願し「他団体シバきます。」と宣言した。

王座奪取で味わえる瞬間一つ目。これまでの苦悩が晴れた笑顔と今後を語る山本太一

◆第7試合 55.0kg契約3回戦

NKBバンタム4位.香村一吹(渡邉/2007.2.22東京都出身/ 54.15kg)6戦4勝(1KO)2敗
        VS
NJKFバンタム級3位.志賀将大(エス/1993.2.20福島県出身/ 54.55kg)
25戦15勝(4KO)8敗2分
勝者:志賀将大 / 判定0-3
主審:宮本勲
副審:PIRIKA29-30. 笹谷28-30. 前田28-30

初回早々はローキックで勢いあった香村一吹だが、徐々に志賀将大の首相撲からのヒザ蹴り加えたムエタイ技と距離の取り方、攻めのタイミングで優っていき、志賀の蹴りで香村はボディーが真っ赤になっていく。香村の積極的なパンチと蹴りは元・NJKFチャンピオンの志賀を劣勢に追い込むには至らなかったが、密度の濃い試合展開で良い経験となっただろう。志賀は的確なヒットで優り順当に判定勝利。

香村一吹はNJKFの元チャンピオンと貴重な対戦。志賀将大がテクニックで優るが、香村もアグレッシブに攻めた

◆第6試合 74.0kg契約3回戦

TOMO JANJIRA(JANJIRA/1992.1.12京都府出身/ 74.0kg)11戦4勝(3KO)6敗1分
        VS
福舘正(CHEERFUL/1988.10.12岩手県出身/ 72.95kg)13戦7勝(4KO)6敗
勝者:福舘正 / 判定0-3
主審:鈴木義和
副審:前田28-29. 関勝27-29. 宮本28-30

互いに攻めたパンチと蹴り。初回、TOMOは空いたガードに福舘正の右ストレートあっさり貰ってノックダウン。度々福舘のパンチを貰ってしまうTOMOだったが、ややダメージを引き摺ったか、巻き返し狙って多彩に打って出るも逆転成らず。福舘正が判定勝利。

◆第5試合 ライト級3回戦

猪ノ川海(大塚道場/2005.9.30茨城県出身/ 60.85kg)7戦3勝(2KO)3敗1分
        VS
魔娑屋(SLACK/1991.2.4岩手県出身/ 61.1kg)9戦4勝(3KO)5敗
勝者:魔娑屋 / 判定0-3
主審:PIRIKA
副審:笹谷28-30. 前田29-30. 鈴木28-30

ローキックとパンチもよく出した両者。攻めはやや優った魔娑屋。攻勢を維持して判定勝利。

◆第4試合 64.0kg契約3回戦

五井雅輝(TOKYO KICK WORKS/1985.5.2東京都出身/ 63.55kg)1戦1敗
        VS
光基(DANGER/2001.12.28岩手県出身/ 63.45kg)4戦3勝(1KO)1敗
勝者:光基 / KO 2ラウンド 1分43秒
主審:関勝

光基がローキックで3ノックダウン奪ってノックアウト勝利。

◆第3試合 ウェルター級3回戦

ちさとkiss Me!!(安曇野キックの会/1983.1.8長野県出身/ 66.55kg)
45戦7勝(3KO)34敗4分
        VS
星野祐人(ケーアクティブ/1993.7.16千葉県出身/ 66.15kg)4戦2勝2分
勝者:星野祐人 / 判定0-3
主審:鈴木義和
副審:PIRIKA28-30. 笹谷28-30. 関勝28-30

ローキックからパンチの交錯は星野祐人の先手打つ攻勢が目立つ。攻め遅れるが、ちさともパンチ蹴りを返し、首相撲からヒジ打ちヒザ蹴りもしつこく繰り出した。見た目のインパクト小さいちさとは攻め負けてはいないが、蹴りの勢いの印象点優った星野祐人が判定勝利した。

◆第2試合 フェザー級3回戦

ウュグン(渡邊/1998.1.1ウズベキスタン出身/ 56.7kg)1戦1敗
        VS
鳥居大珠(ワイルドシーサー前橋元総社/2009.6.11群馬県出身/ 57.1kg)3戦1勝(1KO)2敗
勝者:鳥居大珠 / KO 3ラウンド 1分18秒

第3ラウンド、右ストレートで3ノックダウン奪った鳥居大珠のノックアウト勝利。

◆プロ第1試合 53.0kg契約3回戦

小林龍弥(SRK/1995.10.28大阪府出身/ 52.55kg)1戦1勝
        VS
青塚来弥(DANGER/2008.8.9茨城県出身/ 52.5kg)2戦2敗
勝者:小林龍弥 / 判定3-0 (30-26. 30-26. 30-26)

第3ラウンド、小林龍弥のパンチ連打で青塚来弥をロープ際に追い込み、スタンディングダウン2度奪って小林が大差判定勝利。

※他、アマチュア(オヤジ・オナゴキック)3試合。

《取材戦記》

渡邊信久代表に元・練習生から贈られたお祝いの言葉が切っ掛けで、ボクシングからキックボクシングに移って60周年を祝福するサプライズのセレモニーが行なわれました。役員が花束や記念品を贈呈。予期しなかった渡邉会長も感無量の表情で御挨拶されました。

「突然リングに上がれと言われて何事かと思ったよ!」と言う渡邊信久代表。選手時代の網膜剥離から波乱万丈な人生だっただけに感慨深い想いが過ったでしょう。

サプライズセレモニーだけにセリフも考えてなかった中で、これまでの御支援御協力に感謝を述べ、「これからも新たに挑戦していきたいと思います。」と宣言。

セレモニー開始と共にバックミュージック、加山雄三の「君といつまでも」が静かに流れた中、良く似合ったセレモニーだった。

ジムでは未だミットを持って指導するという渡邊信久代表。連盟の継続では現存する団体の中でいちばん長い日本キックボクシング連盟。“継続は力なり”は今後も続きます。

拳心館名誉館長・近藤健氏より花束贈呈。感無量の渡邊信久代表

山本太一は“意外”と言っては失礼ながら、飛びヒザ蹴りで豪快な王座奪取。一気に注目選手となり、NKBフェザー級チャンピオンの勇志(テツ)を名指し対戦を迫った。他団体、大手イベントに進出して盛り上げてくれたら面白くなる2026年である。

どん冷え貴哉も他団体選手との対戦を迫った。興行数少なく選手層薄いNKB内よりも他団体の名のある相手と戦いたくなるのは当然だろう。既存の古くからある団体間ならそう難しくはない戦いに期待である。

カズ・ジャンジラは4月18日の鐵人シリーズvol.2で引退試合が行われます。対戦相手はジャパンキックボクシング協会のウェルター級ランカーが予定されています。

ガルーダテツ、小林秀至、渡邊信久、近藤健、武笠則康、NKBを支える各理事

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

3月のキックボクシング 4興行の概要! 協会三派とDUEL!

堀田春樹

3月8日開催、新日本キックボクシング協会MAGNUM 63

MAGNUM.63 / 3月8日(日)後楽園ホール17:15~
主催:伊原プロモーション / 認定:新日本キックボクシング協会、WKBA

協会三派という言い方は正しくないかもしれませんが、元々の新日本キックボクシング協会から分かれた者達。それが皆、ジャパンキックや全日本となって、連盟でなく協会を名乗っている三派という意味です。

昭和時代に一世を風靡した日本キックボクシング協会も活動停止し、その復興から今年で30周年。1998年に“新日本”に移行しているが、紆余曲折を経て、現在の戦い方は他団体交流とWKBA路線。これらを武器に戦い続けるしかないと窺える新日本キックボクシング協会タイトル戦。

タイトル名称はリリースに“新日本”と書かれていたり、ポスターには“日本”が抜けていたり、スタッフ代わって単に過去を知らないのか、何らかの思惑があるのか解りませんが、新日本タイトルという200人の中のチャンピオンではなく、日本国一億人の中のチャンピオンと位置付けましょうと始まったのが新日本に移行した1998年。

前身の日本系時代からそのまま日本タイトルは継続されました。だがその定義も現在は崩れたかなという印象は拭えませんが、ここでは一応これまでどおりにタイトルは“日本” としておきます。

瀬戸口勝也は昨年3月のWKBA世界フェザー級王座決定戦で赤平大治に初回TKO負けを喫し引退宣言していましたが、ここで悔いの無いキック人生有終の美を飾るべくチャンスを与えられ最後の復帰。赤平へのリベンジマッチとなります。

昨年3月2日の王座決定戦は赤平大治が瀬戸口勝也を倒して戴冠

日本ライト級王座決定戦は、ジョニー・オリベイラとNJKFスーパーフェザー級6位、細川裕人(VALLELY)の他団体交流の形で王座を争う。この日本タイトルに他団体選手の挑戦は過去に無く、腑に落ちない部分はありますが、2025年5月11日に日本スーパーフェザー級王座獲得したばかりの木下竜輔(伊原)に細川裕人は2-1判定勝利しており、今回の出場権利を得たと言える立場です。

WKBA日本スーパーバンタム級王座決定戦は、大岩竜世(KANALOA)が中島凛太郎(京都野口)と王座を争う。こちらはWKBA枠という広域タイトルとして他団体選手同士でもタイトルマッチの出場は可能という位置付けでしょう。

◆第14試合 WKBA世界フェザー級タイトルマッチ 5回戦
チャンピオン.赤平大治(VERTEX)
        vs
瀬戸口勝也(元・日本フェザー級Champ/横須賀太賀)

◆第13試合 日本ライト級王座決定戦 5回戦
ジョニー・オリベイラ(元・日本スーパーフェザー級Champ/トーエル)
vs
NJKFスーパーフェザー級6位.細川裕人(VALLELY )

◆第12試合 日本スーパーミドル級王座決定戦 5回戦
マルコ(伊原)vs 翁長リバウンドマン将健(真樹ジム糸満)

◆第11試合 WKBA日本スーパーバンタム級王座決定戦 5回戦
大岩竜世(KANALOA)vs 中島凛太郎(京都野口)

◆エキシビジョンマッチ2回戦(2分制)
ISKA世界スーパーフェザー級チャンピオン.軍司泰斗(TEAM SUERTE )
EX
ISKA世界フェザー級チャンピオン.龍聖(TEAM SUERTE)

◆第10試合 62.0kg契約3回戦
翔吾(DENGERD)vs 平田康(平田道場)

◆第9試合 フライ級3回戦
西田蓮斗(伊原越谷)vs 林さん(GRABS)

他、アンダーカード8試合。

3月15日開催、ジャパンキックボクシング協会KICK Insist 26

KICK Insist.26 / 3月15日(日)後楽園ホール17:15~
主催:VICTORY SPIRITS / 認定:ジャパンキックボクシング協会
 

昨年4勝2敗の睦雅は11月23日にWMO世界スーパーライト級王座決定戦でペッダム・ペッティンディーアカデミーに判定負けで王座戴冠成らず。今年に入って1月23日にルンピニースタジアムでのONE Friday Fights139に於いて、ミャンマーのキャウ・スワー・ウィン倒されてのTKO負け。今回連敗からの再起戦を迎えます。

瀧澤博人は昨年11月23日のWMO世界フェザー級王座決定戦でチャイトーン・ウォー・ウラチャーに圧倒TKO勝利で念願の王座戴冠。3連勝で、一昨年の不完全燃焼を払拭した。上昇気流に乗る中、チャンピオン初戦を迎えます。

睦雅と瀧澤博人の立場が入れ替わったような現在の立ち位置。今年もこの二人がメインイベントを競い合うでしょう。

馬渡亮太は“世界チャンピオン”という肩書きではないということは、昨年7月のタイトルマッチは引分けというWMO裁定に従ったか。いずれも再戦への前哨戦となるこの試合は軽くクリアーしてオーウェン・ギリスを倒すというスッキリ奪取を目指したいところ。

西原茉央と細田昇吾の軽量級チャンピオンもライバルを突き放すように、より勢い付けたいところ。

昨年11月23日にWMO世界フェザー級王座戴冠した瀧澤博人が今回のメインイベンター

◆第14試合 57.2㎏契約3回戦
WMO世界フェザー級チャンピオン.瀧澤博人(ビクトリー)
        vs
ラジャダムナンワールドシリーズ・フェザー級7位.モンコンレック・プンナコーン(タイ)

◆第13試合 62.5㎏契約3回戦 
ジャパンキック協会ライト級チャンピオン.睦雅(=瀬戸睦雅/ビクトリー)
        vs
タイ国Muaysiam東部ライト級チャンピオン.センタウィー・JF・プンパンムアン(タイ)

◆第12試合 スーパーフェザー級3回戦
WMOインターナショナル・スーパーバンタム級チャンピオン.馬渡亮太(治政館)
        vs
タイ国Muaysiam中部フェザー級チャンピオン.ジョーンビックペット・ギャットペット(タイ)

◆第11試合 54.0㎏契約3回戦  
ジャパンキック協会フライ級チャンピオン.西原茉生(治政館)
        vs
KNOCK OUT-REDバンタム級チャンピオン.乙津陸(クロスポイント大泉)

◆第10試合 52.7㎏契約3回戦 
ジットムアンノンStadiumスーパーフライ級チャンピオン.細田昇吾(ビクトリー)
        vs
ペットセリタイ・ルーククロンタン(タイ)

他、9試合。
菊地拓人(市原)、BANKI(=竹森万輝/治政館)、花澤一成(市原)、西山天晴(治政館)出場。

3月20日開催、NJKF、DUEL 37

DUEL.37 / 3月20日(日)厚木市猿ヶ島スポーツセンター(開場:15:00/開始15:30)
主催:キック&フィットネスAKIKAWA、新興ムエタイジム
認定:ニュージャパンキックボクシング連盟

いつものGENスポーツパレスを離れてのDUEL興行。NJKFフライ級チャンピオン、西田光汰(西田)への挑戦権を懸けた上位4名によるトーナメント。4名の組み合わせは未定で、おそらく当日に決定。

◆第7、第8試合 フライ級3回戦
NJKFフライ級1位.谷津晴之(新興ムエタイ)
NJKFフライ級2位.明夢(新興ムエタイ)
NJKFフライ級3位.高木雅巳 (誠至会)
NJKFフライ級4位.悠(VALLELY)

◆第6試合 62.0kg契約 5回戦
テーパプット・シンコウジム(元・BBTVスーパーフェザー級Champ/タイ)
          vs
ロムイサーン・TIGER REON(タイ)

◆第5試合 51.0kg契約 5回戦
S-1世界フライ級覇者.優心(京都野口/2002.5.28京都府出身)
        vs
JKイノベーション・フライ級1位.吉角綾真(マイウェイ)

◆第4試合 WMO世界アトム級(102LBS)タイトルマッチ 5回戦(2分制)
ミネルヴァ・アトム級チャンピオン.杉田風夏(谷山ジム小田原道場)
vs
WMAタイ国アトム級1位.クリンパカー・タイソング(タイ)

◆第3試合 54.5kg契約3回戦
NJKFバンタム級チャンピオン.山川敏弘(京都野口)vs エイジ(レンジャー)

他、アマチュアオヤジファイト含む3試合。

昨年9月28日に西田光汰は明夢を判定で退け初防衛。今回3度目の対決はあるか
3月21日開催、全日本キックボクシング協会SAMURAI WARRIORS vol.5

SAMURAI WARRIORS vol.5 / 3月21日(土)後楽園ホール17:30~
主催:全日本キックボクシング協会 / 協力:WPMTA

昨年12月28日は瀬川琉、オーシャン・ウジハラ、野竹生太郎が韓国勢に敗れ去ってしまった。この韓国勢は実力アップと共にアイドル並みの風貌も人気上昇中。

新人から育て上げ、現在はアジアエリア中心の小規模な存在感ではあるが、形だけの世界戦よりは着実な基盤固めを続け、初陣興行から3年目に入った全日本キックボクシング協会である。

広翔と勇生は3月7日の韓国でのイベント「HIRO」出場で、今回の全日本キック出場は無し。瀬川琉などの主力選手の出場が無いのは少々寂しいが、アジアトーナメントへ向けての日韓対決が続きます。

◆第12試合 ライト級3回戦
角谷祐介(NEXT LEVEL渋谷/1989.8.14富山県出身)vs ソン・ジュンヒョク(韓国)

角谷祐介は2023年9月にスックワンキントーン・スーパーフェザー級王座決定戦で岩城悠介(RIKIX)に判定勝利し王座獲得。昨年6月20日にはオーシャン・ウジハラ(=氏原文男)に判定勝利。

昨年6月20日、角谷祐介は全日本キックに登場。オーシャン・ウジハラに大差判定勝利している

◆第11試合 ライト級3回戦
全日本ライト級8位.山田旬(アウルスポーツ) 6戦4勝1敗1分
     vs
ソン・ミンチャン(韓国)

山田旬は昨年12月28日にジョカミ・ナカジマ(中島道場)に僅差判定負け。初黒星から再起戦。

◆第10試合 75.0kg契約3回戦
星のケイスケ(百足道場)vs イ・ギョンハン(中島道場)

◆第9試合 70.0kg契約3回戦
義斗(FPLUS TEAM QUEST)vs リュ・ジャンオン(韓国)

◆第8試合 58.0kg契約3回戦
KAI・AKG(A-BLAZE KICK)vs キム・テギョン(韓国)

◆第7試合 65.0kg契約3回戦
カツヤ・ノラシンファミリー(Norasing Family)vs 浅井和也(KRONOS)

◆第6試合 女子55.0kg契約3回戦
山本ほのか(チーム彩)vs 和智美音(リバーサルジム立川ALPHA)

他、5試合。

以上は2月19日時点の情報です。興行は諸々ある中の一部となります。
興行概要は、読まれる方はあまり興味持たれないかもしれません。今後は展開を変えていく予定です。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

IBFムエタイ路線は今後どうなるか NJKF CHALLENGER 12 2026年初戦!

堀田春樹

吉田凜汰朗は戦略勝ち。メインイベンターの重責を果たす。
星拓海はベテランHIROYUKIに辛勝も成長を見せる初防衛。
高橋幸光は苦戦の出だしを経験値の差で逆転勝利し王座獲得。
基康は移籍第一戦で圧倒勝利。モトヤスック時代の強さ復活。

◎NJKF CHALLENGER.12 / 2月8日(日)後楽園ホール17:15~21:32
主催:(株)オフィス超合筋 / 認定:ニュージャパンキックボクシング連盟、WBCムエタイ日本

戦歴等はパンフレットを参照していますが、不確実な部分は割愛しています。
前日計量は7日土曜日12時より、「リロの会議室 飯田橋」で行なわれ、全員一回でパス。

◆第10試合 スーパーライト級ノンタイトル3回戦

パイデン・ペーサイシ(タイ国出身25歳/ 62.7kg)
VS
ロードトゥムエタイ・スーパーライト級チャンピオン.吉田凜汰朗(VERTEX/栃木県出身26歳/ 63.3kg)
32戦16勝(3KO)10敗6分
勝者:吉田凜汰朗 / 判定1-2
主審:多賀谷敏朗
副審:宮沢28-29. 児島28-29. 中山29-28

パンチと上下の蹴りの多彩な牽制で様子見の中、やや圧力あるのは元・IBFムエタイ世界ライト級チャンピオンのパイデンの方。第2ラウンド後、公開採点でパイデン側の1-0の吉田凛太朗にとって不利な展開からアグレッシブに攻めた。このラストラウンドを確実に取れば二者支持は得られるはず。パイデンはしっかりガードしてミドルキック返し、攻撃の動きが印象的だったが、吉田はパンチからヒジ打ちに繋げて攻勢を維持。僅差ながら判定勝利を導いた。

油断ならないパイデンのヒジ打ち、接近戦は危ないムエタイ技
最終第3ラウンド、吉田凜汰朗は我武者羅に出た
本日のMVPは2名、高橋幸光と吉田凜汰朗が勝負を懸けたアグレッシブな展開が評価された

◆第9試合 WBCムエタイ日本バンタム級タイトルマッチ 5回戦

第9代チャンピオン.星拓海(IDEAL/東京都出身20歳/ 53.5kg)15戦12勝(4KO)2敗1分
            VS
挑戦者2位.HIROYUKI(=茂木宏幸/RIKIX/神奈川県出身30歳/ 53.45kg)
64戦43勝(23KO)17敗4分
勝者:星拓海 / 判定2-1
主審:スイット・サエリム・ランボー(タイ)
副審:宮沢47-48. 多賀谷48-47. 中山48-47

初回、両者はローキックで様子見しながら距離を縮めていく。やや圧力掛けて出るHIROYUKIだが、星拓海も焦らず前進。多彩な攻防は差が付き難い互角の展開。ベテランHIROYUKIの技と若い星拓海の技。互いに圧し切れない、決定打の無い流れも手数足数は多くアグレッシブな展開を見せた。

星拓海は試合後、「過去最強と言われるHIROYUKI選手はさすがに強かったです。何とか勝てて良かった。勝てたことは自信になります。」とコメントした。星拓海は10連勝。

若い星拓海が最強HIROYUKIに挑んだ防衛戦は僅差ながら劣らぬ攻撃力で勝利
ベテランHIROYUKIも飛びヒザ蹴りで星拓海を追い詰め、ラストラウンドを踏ん張った
WBCムエタイ日本代表、藤原敏男氏からチャンピオンベルトを授かった星拓海

◆第8試合 ロードトゥムエタイ・ウェルター級王座決定戦 5回戦

高橋幸光(飯伏プロレス研究所/神奈川県出身37歳/ 66.45kg)77戦46勝(16KO)25敗5分1NC
            VS
佐藤界聖(PCK連闘会/宮城県出身24歳/ 66.55kg)22戦14勝(6KO)7敗1分
勝者:高橋幸光 / TKO 4ラウンド 1分22秒
主審:児島真人

高橋幸光は蹴りからパンチ、後ろ蹴りとアグレッシブに攻めるが、佐藤はムエタイ技が効果的に的確に攻めて高橋を下がらせる。第2ラウンドにも佐藤の右ストレートで高橋が後退が続く。

第3ラウンドには高橋が圧力掛けてパンチやヒザ蹴りで出始めた。佐藤はやや攻め倦む。

第4ラウンドには高橋がヒジ打ちで佐藤の右目尻と続けて額をカット。両方とも傷は深い。ドクターチェックの末、レフェリーストップが掛かった。高橋幸光が王座獲得。

高橋幸光も派手な技を持つプロレスラー。後ろ蹴りで佐藤界聖を追い詰めていく
ロードトゥムエタイ・ウェルター級王座獲得した高橋幸光。IBFムエタイ世界戦に繋がるのか

◆第7試合 71.0kg契約3回戦

NJKFスーパーウェルター級3位.基康(=岡本基康/千葉県出身24歳//TAKEDA/ 70.9kg)
29戦19勝(11KO)9敗1分
            VS
クンタップ・チャロンチャイ(タイ国出身45歳/ 71.0kg)
勝者:基康 / TKO 2ラウンド 1分6秒
主審:中山宏美

元・ジャパンキック協会ウェルター級初代チャンピオンの基康はTAKEDAジムに移籍しての初戦。基康は重いローキックで主導権奪い、左フックパンチでボディブロー、ローキック(カーフも加え)でクンタップを追い詰めていく。この流れは変わらず、基康圧倒の印象。

第2ラウンドにはより勢い増した基康が左フックでクンタップをグラつかせて更に連打でノックダウン奪う。再開後もパンチ連打でロープ際に追い込みレフェリーストップが掛かった。基康の圧倒TKO勝利。

基康が老獪なテクニシャン、クンタップを圧倒していく

◆第6試合 ライト級3回戦分

岩橋伸太郎(エス/神奈川県出身38歳/ 60.75kg)
            VS
龍旺(Bombo Freely/茨城県出身24歳/ 61.0kg)10戦8勝(1KO)1敗1分
勝者:龍旺 / TKO 2ラウンド 1分53秒
主審:児島真人

2年3カ月ぶりの試合となった龍旺が開始から突進してパンチ連打で岩橋伸太郎をコーナーに追い詰めるが、岩橋は劣勢になりながらも決定打を回避し、蹴り返して間を作る。勢いは常に龍旺が優り攻勢を続けるが、岩橋は粘り強さで蹴り返す底力を見せた。しかし接近戦で龍旺のヒジ打ちがヒットで額を切られた岩橋に、ドクターの勧告を受け入れたレフェリーが試合ストップした。

龍旺がしぶとい岩橋伸太郎をアグレッシブに攻めた。劣勢でも倒れない岩橋も我慢強い選手

◆第5試合 56.0kg契約3回戦

大田一航(新興ムエタイ/神奈川県出身24歳/ 55.85kg)32戦21勝(6KO)9敗2分
            VS
ヌアシラーS.R.K (タイ国出身25歳/ 55.45kg)66戦46勝(12KO)19敗1分
勝者:大田一航 / TKO 3ラウンド 1分22秒
主審:多賀谷敏朗

暫く不調が続いた大田一航の再起戦。テクニシャンの戦いは大田一航が先手に上手く多彩に攻め、主導権支配していく。第2ラウンド以降もより一航が前進し、ボディブローとローキックでヌアシラーを追い詰めていく。

第3ラウンドにはヌアシラーはロープに詰まる展開が増えた。一航はパンチ連打上下打ち分け、ボディブローでノックダウン奪い、再開後、右ローキックでヌアシラーは戦意喪失気味に陥ったところをレフェリーストップが掛かった。

◆第4試合 53.0kg契約3回戦

NJKFフライ級チャンピオン.西田光汰(西田/愛知県出身24歳/ 52.9kg)
15戦10勝(1KO)4敗1分
VS
WMC日本バンタム級チャンピオン.佐藤九里虎(FAITH/佐賀県出身35歳/ 52.9kg)
42戦17勝(3KO)20敗5分
勝者:西田光汰 / 判定3-0
主審:スイット・サエリム・ランボー(タイ)
副審:宮沢29-28. 多賀谷29-28. 中山30-27

初回は佐藤九里虎のパンチで出る圧力にやや苦戦した西田光汰は、第2ラウンドにはローキックの攻防からリズム掴んだが、第3ラウンド終盤には佐藤のヒジ打ちで額をカットされ、圧倒には及ばないが距離感を掴んで攻める勢いを維持した西田光汰が判定勝利。

◆第3試合 女子フライ級3回戦

S-1女子世界フライ級覇者.真美(Team ImmortaL/神奈川県出身34歳/ 50.75kg)
28戦19勝(6KO)9敗
VS
ミネルヴァ・ライトフライ級2位.美斬帝(=喜多村美紀/テツ/広島県出身39歳/ 50.65kg)
36戦14勝17敗5分
勝者:真美 / 判定3-0
主審:児島真人
副審:宮沢30-27. ランボー30-27. 中山30-27

4度目の対戦となった今回は、美斬帝のアグレッシブな攻めに真美はやや受け身も、徐々に組み合ってのヒザ蹴りでリズム掴み勢いが増していった。ムエタイ技と経験値が活きた真美の攻撃力が目立った。真美は美斬帝に3勝1敗となった。

◆第2試合 フェザー級3回戦

陽平(TAKEDA/埼玉県出身16歳/ 57.1kg)3戦2勝(1KO)1敗
      VS
宰川桂人(安廣道場/東京都出身20歳/ 56.7kg)1戦1敗
勝者:陽平 / 判定3-0 (30-27. 30-27. 29-28)

◆第1試合 フライ級3回戦

手塚瑠唯(VERTEX/栃木県出身19歳/ 50.5kg)7戦5勝(3KO)2敗
       VS
RIKIYA T-KIX(T-KIX/静岡県出身28歳/ 50.65kg)3戦2敗1分
勝者:手塚瑠唯 / KO 2ラウンド 52秒 / カウント中のタオル投入による棄権。

《取材戦記》

NJKFにおいて、IBFムエタイタイトルマッチは、ある外部から圧力が掛かり、吉田凜汰朗の世界王座挑戦は一旦白紙。11月30日に行われた“IBFムエタイ日本王座”関連も認可が下りない中での開催だった模様です。大きな認定組織になるほど規制が厳しく、認可される条件のハードルが高いものです。WBCムエタイも2004年頃でしたか、日本での開催、最初の頃は規制が掛かる事態がありました。解る人には解る事情。当時止むを得ずWKBA戦に移行しました。

過去2019年9月に波賀宙也のIBFムエタイ世界王座奪取とコロナ禍後の防衛戦の開催実績があり、今後の開催もそう難しくはないのではと推測されます。

仮に、プロボクシングの世界主要4団体全てがムエタイに関わって来たら、いちいち横槍が入るのだろうか。WBCがムエタイに参入して来た時、いずれ主要4団体が参入するかもとは予測出来たものです(現在はWBCとIBFのみ)。

今回の各試合、レフェリーによる勝者コールがしっかり出来ていた様子でした。これはいい傾向。レフェリーがしっかり勝者の腕を挙げ、途中で離さず止まらず360度一周し観衆に示す。過去にこれが出来ないレフェリー、選手が多かった。観衆は南側だけではないのです。

大田拓真は昨年6月8日にWBCムエタイ世界フェザー級王座奪取したが、今月2月21日にスペインで前チャンピオンのアントニオ・オルデンの挑戦を受ける初防衛戦を迎える模様。オルデンにとってのリターンマッチ。

大田は「日本でもスペインでも、関係無いというところを見せに行きたいと思いますので応援お願い致します。」とリング上で語った。ホームでもアウェイでも実力に影響は無いとは言えるが、気候や時差の影響、現地での嫌がらせが無ければいいが、そんな心配は無用だろう。

NJKF関連、2月22日(日)にはGENスポーツパレスにて15時15分より、女子だけの戦い「GODDESS OF VICTORY Ⅳ」が開催されます。

3月20日(金・祝)には神奈川県厚木市猿ヶ島スポーツセンターにて15時30分よりDUEL.37が開催。

4月5日(日)は後楽園ホールにてCHALLENGER.13が開催予定です。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

2月のキックボクシング5興行概要 NJKFのロードトゥムエタイはどう進むか

堀田春樹

昨年11月30日、ニュージャパンキックボクシング連盟興行で行われたIBFムエタイ日本スーパーライト級王座決定戦と、IBFムエタイ日本ウェルター級王座決定4名参加トーナメント初戦は12月17日に、「11月30日に後楽園ホールで行った試合についての間違ったお知らせについて」としてニュージャパンキックボクシング連盟のホームページで英文のみの発表がありました。

この名称のタイトルの正式名称は「ロードトゥムエタイタイトル」としてIBFムエタイ世界王座挑戦権を懸けた試合であったということでした。タイ・バンコクのIBFムエタイ本部では「IBFムエタイの日本タイトルは認可していない」とされており、吉田凜汰朗が勝利してリング上で腰に巻いたチャンピオンベルトには「ROAD TO MUAUTHAI CHAMPION NJKF」と刻印されていました。

アナウンスされたタイトルが後から変更する事態は「何やっとんねん!」と突っ込まれても仕方無い失態。キックボクシング界においては昨年7月のジャパンキックボクシング協会におけるWMO世界戦での採点トラブルや、今回のこのIBFムエタイのタイトル事後変更は、プロボクシングだったらメディアや各プロモーター、ジムオーナーから抗議や、ファンがネットで炎上する事態でしょう。キックボクシング界では世間の関心が無く何の騒ぎにもならない。競技として確立していないマイナー感を表しています。イベントが盛り上がりさえすれば競技の成功という訳ではないでしょう。

加盟当初からNJKFを日本一の団体にすると豪語したプロモーター武田幸三氏。今年はそんなマイナー感を打破出来るか。

NJKF CHALLENGER 12 吉田凜汰朗が堂々たるメイン格

NJKF CHALLENGER 12 / 2月8日(日)後楽園ホール17:15~
主催:(株)オフィス超合筋 / 認定:ニュージャパンキックボクシング連盟、WBCムエタイ日本

◆第10試合 スーパーライト級ノンタイトル3回戦(IBFムエタイ世界戦は延期の模様)
パイデン・ペーサイシ(元・IBFムエタイ世界ライト級Champ/タイ)
vs
ロードトゥムエタイ・スーパーライト級チャンピオン.吉田凜汰朗(VERTEX)

11月30日にチャンピオンベルトを巻いた吉田凜汰朗。刻印はROAD TO MUAUTHAIだった

◆第9試合 WBCムエタイ日本バンタム級タイトルマッチ 5回戦
第9代チャンピオン.星拓海(IDEAL)vs 挑戦者2位.HIROYUKI(=茂木宏幸/RIKIX)

昨年6月8日に王座決定戦で嵐を倒し、王座獲得した星拓海が元・日本バンタム級チャンピオンの強豪HIROYUKIを迎えての初防衛戦。

◆第8試合 ロードトゥムエタイ・ウェルター級王座決定戦 5回戦
高橋幸光(飯伏プロレス研究所)vs 佐藤界聖(PCK連闘会)

◆第7試合 71.0kg契約3回戦
NJKFスーパーウェルター級3位.基康(=岡本基康/TAKEDA)vs クンタップ・チャロンチャイ(タイ)

ジャパンキックボクシング協会初代ウェルター級チャンピオンのモトヤスックがTAKEDAジムに移籍し、初試合を迎える。

◆第6試合 ライト級3回戦分
岩橋伸太郎(エス)vs 龍旺(Bombo Freely)

◆第5試合 56.0kg契約3回戦
大田一航(新興ムエタイ)vs ヌアシラーS.R.K (タイ)

◆第4試合 53.0kg契約3回戦
NJKFフライ級チャンピオン.西田光汰(西田)
          vs
WMC日本バンタム級チャンピオン.佐藤九里虎(FAITH)

◆第3試合 女子フライ級3回戦
S-1女子世界フライ級覇者.真美(Team ImmortaL)
          vs
ミネルヴァ・ライトフライ級2位.美斬帝(テツ)

※他、アンダーカード新人戦2試合

SHOOT BOXING 2026 act.1 笠原三兄弟見参 / (C)SHOOT BOXING

SHOOT BOXING 2026 act.1 / 2月14日(土)後楽園ホール17:30~
主催:(株)シーザー・インターナショナル / 認定:シュートボクシングコミッション
放送:U-NEXT

※シュートボクシングからは毎度リリースを頂くので興行概要を掲載致します。

昨年創設40周年を迎えて“新章開幕”がテーマとなる今回、笠原友希が自身初のメインイベントを務める。笠原三兄弟の長男・弘希はこれまでにフェザー級、スーパーフェザー級、ライト級でSB史上初の3階級を制覇している新エース候補の筆頭格。

次男・友希はSB日本スーパーフェザー級王者として国内60kgクラスのトップ戦線で活躍。2026年の開幕戦で弘希・友希・直希の笠原三兄弟が揃い踏みとなる。

◆61.5kg契約3回戦(エキスパートクラス)

SB日本スーパーフェザー級チャンピオン.笠原友希(シーザー)
          vs
タリソン“Crazy Cyclone”フェレイラ(SAIKYO GP優勝/ブラジル)

笠原友希は昨年RISE WORLD SERIES 2025 -61.5kg トーナメントに出場。初戦でパヌワット・TGTを倒し、準決勝では中村寛と延長まで縺れ惜しくも敗れたものの、11月にはONE Friday Fightsで実績を残すマンモス・ソー・サラッチープを相手に大差の判定勝利。

◆SB日本スーパーバンタム級(SB55.0kg)王座決定戦5回戦

1位.笠原直希(シーザー)vs 3位.内藤啓人(GSB大須MACS)

笠原三兄弟の末っ子の直希は2024年9月に森岡悠樹と激戦の末に敗れて以降、現在は5連勝。内藤啓人は凌太、大樹の2人の兄を持つ。啓人はSB軽量級のトップファイターで「三兄弟の中でも一番センスがある」と関係者から評されている26歳のテクニシャン。笠原直希とは2025年2月にKO負けを喫し、1年ぶりの再戦でリベンジ&戴冠を狙う。

◆SB日本ライト級(SB62.5kg)王座決定戦 5回戦
1位.手塚翔太(Sublime guys・GONG-GYM坂戸)
             vs
3位.基山幹太(BELLWOOD FIGHT TEAM)

◆70.0kg契約3回戦(エキスパートクラス
SB日本スーパーウェルター級1位.風間大輝(橋本道場)
              vs
同級5位.荒尾祐太(チーム吉鷹/)

◆57.5kg契約3回戦(エキスパートクラス)
SB日本フェザー級3位.魁斗(立志會館)
vs
同級5位.内藤凌太(BELLWOOD FIGHT TEAM)

※他、出場予定選手 笠原弘希、片山魁

NJKF 2026 west 1st 大阪は二部制で昼夜興行

NJKF 2026 west 1st &Young Fight (2部構成)/ 2月15日(日)大阪市平野区民ホール
主催:誠至会 / 認定:ニュージャパンキックボクシング連盟
Young Fight(開場12:45 / 開始13:00)
NJKF 2026 west 1st(開場16:15 / 開始16:30)
関西のNJKFも活発にタイトルマッチ開催!

◆第6試合 NJKFスーパーフェザー級タイトルマッチ 5回戦
第12代Champ佐藤亮(健心塾)vs 挑戦者1位.坂本直樹(道場373)

2024年10月、スーパーフェザー級挑戦者決定戦で勝利した坂本直樹が、チャンピオンの佐藤亮に挑戦。2023年5月の対戦時はドローであった2人、技に磨きをかけ経験を積んできた2人のタイトルマッチと成ります。

◆第5試合 女子ミネルヴァ・アトム級(102LBS)暫定王座決定戦 3回戦
2位.ほのか(KANALOA)vs 4位.RIANA(TOKEN)

チャンピオン、ユリカ(グラップリングシュートボクサーズ)の怪我により、アトム級2位、ほのかと4位、RIANAが暫定王座を懸ける。

◆第4試合 58.0kg契約3回戦
NJKFフェザー級3位.豪(大和)vs 同級6位.森田陸斗(誠至会)

◆第3試合 スーパーバンタム級3回戦
天(誠至会)vs 優雅(道場373)

◆第2試合 58.0kg契約3回戦
遠山哲也(誠至会)vs 野村亮之(TOP GUN)

◆第1試合 70.0kg契約3回戦
村木大樹(京都野口)vs 椋橋秀太(理心塾)

◆Young Fight第4試合 フライ級 3回戦
越野廉成(誠至会)vs 滑飛シオン(テツジム滑飛一家)

◆Young Fight第3試合 フライ級3回戦
マグナム・カンタ(直心会)vs 川西廉(Studio Player)

◆Young Fight第2試合 54.0kg契約3回戦
ATSUSHI(理心塾)vs 西川佳汰(誠至会)

◆プロYoung Fight第1試合 フェザー級3回戦
シオン☆マツダ(理心塾)vs 藤内理人(誠至会)

※他、オープニングファイトアマチュア2試合  

NKB鐡人シリーズvol.1 サバイバルマッチとなる運命の戦い

鐡人シリーズvol.1 / 2月21日(土)後楽園ホール17:15~
主催:日本キックボクシング連盟 / 認定:NKB実行委員会

今回はNKBタイトルマッチが2試合。興行毎にタイトルマッチを行なって全階級活性化して欲しいところ。

◆第9試合 NKBウェルター級タイトルマッチ 5回戦
第16代チャンピオン.カズ・ジャンジラ(team JANJIRA)
          vs
挑戦者3位.どん冷え貴哉(TOKYO KICK WORKS)

両者は2021年4月に引分け、2025年2月にカズジャンジラがノックダウン奪って判定勝利。実力差は僅か。カズ・ジャンジラは残り2戦を悔いなく勝利したいだろう。
 

昨年2月のカズ・ジャンジラvs どん冷え貴哉の攻防

◆第8試合 第17代NKBライト級王座決定戦 5回戦
1位.棚橋賢二郎(拳心館)vs 3位.山本太一(ケーアクティブ)

棚橋賢二郎は過去、高橋一眞に二度挑戦も敗れ、去年2月に王座決定戦で蘭賀大介に判定負けで獲得成らず。今回4度目の挑戦となる。山本太一は初挑戦で戴冠成るか。

◆第7試合 55.0kg契約3回戦
NKBバンタム4位.香村一吹(渡邉)vs NJKFバンタム級3位.志賀将大

◆第6試合 74.0kg契約3回戦
TOMO JANJIRA(JANJIRA)vs 福舘正(CHEERFUL)
 
◆第5試合 ライト級3回戦
猪ノ川海(大塚道場)vs 魔娑屋(SLACK)
 
◆第4試合 64.0kg契約3回戦
五井雅輝(TOKYO KICK WORKS)vs 光基(DANGER)
 
◆第3試合 ウェルター級3回戦
ちさとkiss Me‼(安曇野キックの会)vs 星野祐人星野祐人(ケーアクティブ)
 
◆第2試合 フェザー級3回戦
ウュグン(渡邊)vs 鳥居大珠(ワイルドシーサー前橋元総社)
 
◆プロ第1試合 53.0kg契約3回戦
小林龍弥(SRK)vs 青塚来弥(DANGER)
 
※他、アマチュア3試合 

女子だけのマッチメイク第4弾、引退する撫子とAIKOがエキシビジョンマッチで対峙

GODDESS OF VICTORY Ⅳ / 2月22日(日)GENスポーツパレス15:15 ~
主催:ミネルヴァ実行委員会 / 認定:ニュージャパンキックボクシング連盟

 
女子だけのマッチメイク第四弾、美しく激しい戦いの進化は!
地道だが着実に継続して来たミネルヴァとGODDESS興行。

女子のミネルヴァで活躍した WBCムエタイ女子世界ミニマム級チャンピオンの撫子とミネルヴァ・ペーパー級1位のAIKOがダブルで引退決定。両者がエキシビションマッチで対峙します。

◆第11試合 女子ミネルヴァ・スーパーフライ級(115LBS)王座決定戦 3回線
1位.鈴木咲耶(チーム鈴桜)vs 2位.Yuka☆(SHINE沖縄)
 
◆第10試合 女子ミネルヴァ・ペーパー級(95LBS)タイトルマッチ 3回戦
チャンピオン.Uver∞miyU(T-KIX)vs 挑戦者2位.ロウ・イツブン(NEXT LEVEL渋谷)
 
◆引退エキシビションマッチ 2回戦(90秒制)
WBCムエタイ女子世界ミニマム級チャンピオン.撫子(GRABS)
          EX
ミネルヴァ・ペーパー級1位.AIKO(AX)

AIKOは昨年10月26日にUver-miyUとミネルヴァ・ペーパー級王座決定戦を判定2-1で敗れる悔しさを残し、撫子は苦労を重ねて世界まで到達。2025年8月9日にオーストラリアで、ルシール・デッドマンに挑み、4ラウンドTKO勝利で奪取しました。

◆第9試合 54.0kg契約3回戦(2分制)
ミネルヴァ・スーパーバンタム級チャンピオン.珠璃(闘神塾)vs 凜愛(Studio Player)

◆第8試合 フェザー級3回戦(2分制)
ミネルヴァ・スーパーバンタム級1位.浅井春香(無所属)vs 同級5位.谷岡菜穂子(GRABS)

◆第7試合 43.5kg契約3回戦(2分制)
ミネルヴァ ピン級1位.上真(RODA MMA)
          vs
松本徐倫(元・KROSS×OVER女子45kg級Champ/ボス)

◆第6試合 アトム級3回戦(2分制)
ミネルヴァ・ピン級2位.世利JSK(治政館)
         vs
ミネルヴァ・アトム級7位鈴木萌(クロスポイント吉祥寺)

◆第5試合 スーパーフライ級3回戦(2分制)
ミネルヴァ・ライトフライ級5位.MOMO(エス)
            vs
ミネルヴァ・スーパーフライ級8位.MIKU(K-CRONY)

◆第4試合 スーパーフライ級3回戦(2分制)
ミネルヴァ・スーパーフライ級3位.響子JSK(治政館)vs 同級6位.紗耶香(格闘技スタジオBLOOM)

◆第3試合 スーパーフライ級3回戦(2分制)
ミネルヴァスーパーフライ級9位.松藤麻衣(クロスポイント吉祥寺)
        vs
MIO LaReyna(TEAM REY DE REYES)

◆第2試合 スーパーバンタム級3回戦(2分制)
朱乃(CORE)vs Shoubukai ASAKO(尚武会)

◆第1試合 ライトフライ級3回戦(2分制)
鍋倉凛音(習志野)vs 実穂(クロスポイント吉祥寺)

※他、アンダーカード。

アマチュアオープニングファイトEXPLOSIONルール7試合開催。

以上は1月22日時点の情報です。

堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

「JBC」トップに高まる退陣要求 ボクシング連続死亡事故の報道されない闇

片岡亮(紙の爆弾2026年1月号掲載)

月刊「紙の爆弾」1月号から一部記事を公開。独自視点のレポートや人気連載の詰まった「紙の爆弾」は全国書店で発売中です(毎月7日発売。定価700円)。書店でもぜひチェックしてください。最新号の記事タイトル一覧はホームページをご覧ください。

ボクシングが危険なスポーツであることは誰もが知っている。ただし、選手が命を落とす原因は試合中のダメージだけとは限らない。

2025年8月2日、東京・後楽園ホールの大会で、セミファイナルとメインの出場者である浦川大将(帝拳)と神足茂利(MT)が試合後に急性硬膜下血腫で倒れ、8日と9日に亡くなった。試合そのものよりも、その後の対応が死を招いた可能性が指摘され、安全管理を担うコミッションに「退陣要求」まで噴き上がっている。マスコミが黙殺した舞台裏を明かす。

◆死亡事故へのJBCの対応

浦川は日本ライト級挑戦者決定戦(8回戦)で逆転KO負けし、リング上で意識を失ったまま救急搬送。神足は東洋太平洋スーパーフェザー級戦(12回戦)で判定負け後、控え室で体調が急変し、別の病院へ搬送された。2人の急死後、日本ボクシングコミッション(JBC)は緊急会見を行ない、安河内剛事務局長は「原因を究明して、可能な手をすべて打ちたい」と語った。

しかし発表されたのは、東洋太平洋タイトルマッチを12回から10回に短縮するという不可解な措置だった。重大事故の発生事例が、長いラウンドの試合に偏っているという医学的・統計的根拠はない。むしろ海外の研究では急激な減量やスパーリングの蓄積ダメージなど、試合前の段階でリスクが高まる指摘がある。

そもそも浦川の試合は8回戦だった。また世界戦(12回戦)は対象外で、イギリスでは国内戦も12回戦のまま行なわれている。その後JBCは「緊急事故防止委員会」を設置し、「当日体重10%超増加で強制転級」「尿比重検査」などの案を並べるも、多くはすぐの実施が難しいか、事故と直接の関係が薄いものだ。

大手ジム関係者は言う。

「とりあえず目に見える変更で、私たちは動いていますというアピールをしているだけ。原因究明をしていない」

事故が起きれば、まず原因を徹底的に調査・検証するものだ。医療現場や交通事故まで、あらゆる分野の基本中の基本である。JBCの対応は、この当たり前のプロセスを無視していた。ラウンド数短縮に本当に効果があるというなら、過去の事例を分析し、「事故の〇〇%が10回以降に起きている」といったデータを提示すべきだが、それもない。JBCが本気で責任を果たす気があるなら、まず外部の専門家を含む独立した検証委員会を設置し、調査結果を公表すべきだ。

「それをしないのは、自分たちの落ち度が露になるからでしょう」と話すのは元JBC職員のB氏で、こう続ける。

「今のコミッションの仕事は呆れるほど低水準です。なにしろ穴口一輝さんが亡くなったときの検証だってろくにしていないのですから」

◆前年にも起きた死亡事故

穴口はアマ高校王者からプロ転向、日本バンタム級3位の有望選手だったが、7戦目で挑んだ日本タイトルマッチで4度のダウンを奪われる判定負け。試合後に足が痙攣する異常が見られても、担架すら準備されずに自力で退場。その後控室で倒れ、右硬膜下血腫と診断。長い昏睡状態を経て、2024年2月、23歳で亡くなった。 

しかし、JBCの下で検証委員会こそ置かれたものの名ばかりのチームにすぎず、調査報告すら「誰も見たことがない」とB氏。

当時の取材において、水面下で聞こえてきたのが「搬送先病院」への疑問視だった。

「搬送先のA病院は、緊急の脳外科手術を依頼するにあたり、決して優先度が高いとはいえない病院でした。開頭手術は経験を積んだ医師が担当するのが基本なのに、手術実績が突出して高いとはいえません。もちろんA病院が悪いわけではありませんが、JBCの対応は不可解で、自らの責任が問われるのを恐れて踏み込んだ検証をしなかったのでは」(B氏)

この疑問が挙がった背景には、試合の半年ほど前に、安河内事務局長が職員に「今後の事故搬送はすべてA病院」と指示していたことがある。

「たしかにA病院はコロナ禍の厳しい状況でもボクサーのPCR検査をしてくれるなど協力的だったので、連携相手としてはわかります。しかし、緊急の手術先に指定するのは適切と思えず、他の脳外科医やリングドクターからも同じ声が挙がっていました」(B氏)

筆者が取材した複数の脳外科医からも「なぜA病院?」という反応が返ってきた。こうした専門家の声こそ、検証委員会が調査すべきではないか。しかし問題は放置され、1日で2件の死亡事故が発生した8月の大会でも、浦川はJBCの指示どおりA病院に運ばれていたのである。

それが、さらに別の問題も生んでいた。現場にいた興行スタッフの証言だ。

「試合時には医務室に2人の医師が待機しています。最初の事故でひとりの医師が浦川選手に同行し、所属のA病院へ向かったことで、2件目への対応体制が弱くなってしまったのです」

試合中の事故では、会場から近距離で緊急手術が可能な提携病院を確保することが重要となる。しかし穴口のケースでは、会場の有明アリーナからA病院まで一般道で35~40分と決して近くはなかった。8月の後楽園ホールはさらに遠く20キロ以上、45~55分を要する。これは、JBCの搬送方針に課題があったことを示唆している。少なくとも、穴口の事故後に十分な検証が行なわれていれば、搬送先に別の選択肢もあり得た。

ここから先は https://note.com/famous_ruff900/n/n5d9e530ea4c9

今年、キックボクシングで後ろ蹴りノックアウトは見られるか!

堀田春樹

◆飛び後ろ蹴りの先駆者

真空飛びヒザ蹴りに迫った飛び後ろ蹴り。先駆者は富山勝治さん。

「前から飛び上がって蹴るだけでも大変なのに、キミはよく後ろ向きに飛んで蹴れるな!」と唯一沢村忠さんから褒められた言葉は一生忘れられないという高度な必殺技。

昭和のレジェンド、富山勝治の後ろ蹴り(当時のプログラムより再利用画像)

あくまでキックボクシングにおける技であるが、以前、富山勝治さんを格闘群雄伝で紹介した際、「飛び後ろ蹴り」と書いたキャプションを「回転バック蹴りにしてくれ!」と言われて反論してしまった私

「富山さんに対して何生意気言っているんだろう!」と恐れつつ、「昭和の時代に実況の石川顕アナウンサーの言葉を活かしたいんです。今時は横文字が入るとタイガーマスクを思い浮かべる人が多いと思うんです!」と言って納得して頂いたが、やはり敬意を表して「回転バック蹴り」に替えたことがありました。

その後の時代のタイガーマスクが使うと「ローリングソパット」と言われていましたが、キックボクシングではバックスピンキックとも言われること多かったでしょう。ベニー・ユキーデは空手スタイルの後ろ蹴りでした。まあ、呼称はその時代に合った言い方で良いでしょう。

◆代表的選手

1989年(平成元年)の全日本キックボクシング連盟に於いて、当時のトップ選手、清水隆広が後ろ蹴りで壮絶なノックアウト勝利がありました。

キックボクシング時代の那須川天心は2016年12月に左後ろ蹴りを顎に炸裂させて倒した試合は見事でした。考える前に手足が出るという動体視力と当て勘の良さは確かな反応を見せました。

画像は悪いが、キックボクサー時代の那須川天心の見事な後ろ蹴り(2016年12月5日)

高谷秀幸(格闘群雄伝No.14)は現在でも「後ろ蹴りは得意中の得意です!」と語り、ユニークな変則スタイルの選手でした。しかし、後ろ蹴りに開眼したのは現役後半の頃で、「上達していくと空手の試合やキックのスパーリングではしっかりヒットするようになり、得意技の一つになりました。」という。多くの選手が横からフックの角度で入るのに対し、高谷氏の空手技の基本では、ボディーにアッパーカットを打つように下から突き上げるように蹴り込むという(細かい技術論もありましたがここでは割愛します)。

小野寺力(格闘群雄伝No.41)も多くの試合で活用し、効果的にヒットさせましたが、タイミングを計るのが上手く、確実に当たると閃き、心技体が噛み合った瞬間の技と言えるでしょう。

平成のレジェンド、小野寺力の後ろ蹴り

◆印象点もマイナス、リスクある技

ソムチャーイ高津(格闘群雄伝No.7)は、平成初期の当時シューティングと言われた現在の修斗のアマチュア時代では、後ろ蹴りは得意だと思っていたという。しかし初めての試合で、二度も空振りして二度ともピンチを招き、それ以降プロでも一切使わなかったという。高度なヒジ打ちや首相撲の技を持っていても後ろ蹴りは不器用だった様子である。

鴇稔之氏(格闘群雄伝No.1)は、「リスクヘッジの観点からメリットが少ないので練習したことも無いですね。」という回答。鴇氏は目黒ジムの後輩達数名の後ろ蹴りについて分析してくれましたが、理論がしっかり語れるところは頭脳明晰。鴇氏自身が現役であれば使いこなせたであろう技である。

空手で見られる胴回し回転蹴りはキックボクシングでもヒットすればインパクトある技ではあるが、無駄に繰り出す時間稼ぎだったり、ダメージ誤魔化す選手も居るようで、試合の流れが途切れてあまりいい印象はありません。

◆アゴを突き上げる蹴りが出来る選手は現れるか

後ろ蹴りについて、この選手がやったら面白そうと思える幾人かの現役選手に「やるつもりはないか」と尋ねたところ、あまり関心は無さそうで。やはりリスクが高いと思う選手が多いようでした。

反面、後ろ蹴りを得意とする選手は主にボディー狙いで、アゴを突き上げるほど高く蹴る者は少ない。NJKFウェルター級チャンピオンの小林亜維二は昨年、喜多村誠に高い位置へ蹴り上げたので、今後もアゴを狙った後ろ蹴りを使う機会は見られるかもしれません。

亜維二は高い後ろ蹴りを見せた(2025年4月27日)

後ろ蹴りに限ったことではないですが、リスクある技を得意技に変え、これが当たれば絶対勝てるという技を持つことは注目を浴びる存在となるでしょう。富山勝治を超える飛び技を使う者は現れるか、今年の隠れた見所として、選手に勧めてみたり、リスク承知で挑む選手に注目するのも面白いかもしれません。

100kg超えでも見せられた。チャンの後ろ蹴り(2025年12月28日)

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

計量にドラマあり! いろいろな展開があって面白い!

堀田春樹

◆パンツ一丁で!

計量の場は試合出場権利を得る最後の調整の場。すでに戦いは始まっている第一段階です。深く遡ればマッチメイク成立した時点が最初の始まり。その試合に向けて相手の研究からトレーニングを進め、減量も調整に入ります。

通常の計量は出場選手と担当役員が来場。公開計量は報道陣が対象で、ファンの前で計量が行われることは殆どありません。その計量も勝負に関わる重要な戦いの場。ファンが立ち会えないのは勿体無い気もします。ただ、パンツ一丁で秤に乗るので、見世物にする場所ではない意見もあり、公開する場合には幾らか配慮も必要かもしれません。

健太の毎度お騒がせ計量。いろいろな話題を振り撒いてくれた功労者である(2025年6月7日)

キックボクシングにおいて計量場所は後楽園ホールの場合、5階展示場が主で、「あの団体には貸すのにウチの団体には貸してくれない!」なんて愚痴話も聞いたことありますが、そんな裏事情まで聞き入っていないので真相は定かではありません。そんな事情もあってか、後楽園ホール近くの多目的ビル一室や各団体の加盟するジムで行なわれる場合があります。

◆明暗の目盛り

プロボクシングでは前日計量において、検診が先にあってこれをパスしないと計量に移れません。健康を害してリミットまで落としても意味が無いということでしょう。キックボクシングは厳密な基準は設けず、予算の都合もあるでしょうが、検診は試合当日開場入り後という場合が多いようです。

計量ではリミットちょっと超えの選手は全裸となることも珍しくはない。アンダーウェアとなるパンツは大体50グラム程度で、これで救われる選手、「あともうちょいなのに、オマケしてよ!」と無理を承知で訴える選手も稀に現われます。

4月27日興行(2025年)の前日計量では、ジムの秤との誤差で想定外の350グラムオーバー、残り45グラムの苦戦をした立嶋篤史は過去一度も計量失格は無いだけに、絶対落とすと頑張った。10回ほど秤に乗った後、何とかパス。そこに至るまでの過酷な光景は見守る側も苦しかった。

立嶋篤史の全裸の計量。パスまで悲痛な空気が漂った(2025年4月26日)

7月13日のWMO世界スーパーフェザータイトル戦前日計量でのオーウェン・ギリス陣営は計量オーバーした後、持参したヘルスメーターを指し、「この秤ではパスだった!」と主張したが、これは認められない理不尽な要求だった。

女子選手の計量細かく測る場合、コスチューム分を予め計測し、それを纏った状態で秤に乗った数値からコスチューム分を差し引く手法がプロボクシングにおいて実施されており、キックボクシングでもこれに倣っていると言えるでしょう。

キックボクシングにおいて、過去に「ヘビー級は無制限ウェイトの為、計量は行ないません。」という事例がありましたが、これは競技性から逸脱しているでしょう。細かいリミットが無い無制限だからこそ対戦相手とのウェイト差や前戦と比べての増減を把握・管理する必要があるのです。

◆監視厳しくなるウェイト管理

プロボクシングの場合、計量をパスできなかった場合、リミット3%以上のオーバーは即失格で試合は中止(ペナルティーについては割愛します)。3%未満の場合は2時間の猶予が与えられ、2時間以内なら何度秤に乗っても構わないが、規定の2時間以内に規定のリミットに落ちなければ、試合を行なうか中止を選択。

試合を行なう選択の場合は、試合当日再計量を義務付けられます(時刻はその時の指定)。ウェイトが規定のリミットを8%以上の場合は失格で試合は中止。例としてフライ級(50.8kg)の場合、3%は52.32kg、8%は54.86kg。

キックボクシングの場合、ここまで厳密には決められていませんが、過去には前日計量失格者に上限リミット付きの当日計量を義務付ける特例は行われています。

ジャパンキックボクシングイノベーション(JKI)は、2025年11月21日発表で、選手の安全確保と過度な水抜き防止の為、計量日の2週間前に動画などで自己申告を行なうシステムが導入決定した模様です。

契約ウェイトから8%以上の場合、“要注意”とし、試合1週間前にも自前計量を行い、結果を提出しなければならない。急激な水抜きによる危険行為を未然に防ぎ、リング禍や著しい体調不良による欠場などの不祥事を減らすための対策と考えられます。

近年はデジタル計量器も普及してきました。1グラム単位まで測れるかは機材の性能によりますが、天秤秤とどちらが精密かと言うより、間違いが起こり難いか、精査されていくでしょう。

伊原ジムでの前日計量。岡田彬宏は61.1kg、岩橋伸太郎は60.95kg。こちらではデジタル計量器である(2025年10月25日)

◆試合に向けてのアピール

計量をパスするとリカバリーに入る選手達。最近の計量では多種多様な飲食物を持参する選手は多い。スポーツドリンク、栄養補給ゼリー、炭水化物、バナナなどゆっくり補給。試合まで24時間以上ある前日計量は当日計量よりは、ゆとりある時間でリカバリーに出来るのは今や当たり前の時代になりました。

最近はSNSで発信する為、計量後に両者のツーショット撮影も当たり前のように行なわれるようになりました。

計量後はメディアに対して、フェイスオフやツーショットを行なうこと多い。アントニオ・オルデンと大田拓真(2025年6月7日)

また、両陣営立ち合い計量でも、ここで相手を罵ったり掴み合ったりという事態はほぼ起こりませんが、記者会見が加われば、相手の印象を問われてより過激な発言に至ることはよくある傾向。そこまで煽る場合も在り得るのである。

記者会見となれば言わなくていいことまで言ってしまう嵐と山脇飛翼の舌戦(2025年4月26日)

キックボクシングにおいて、最近は選手のウェイトをアナウンスしないリングアナウンサーが増えていますが、選手コールは単なるパフォーマンスではなく、階級制競技として重要なウェイトはアナウンスしなければならない。計量の場に観衆は立ち会えないのだから、その結果を知らせて欲しいものです。

ウェイトの事前申告も加わる現在。今後、健康管理と計量はどのような進化を遂げていくか。試合に向けて最大限のパフォーマンスを発揮出来るコンディション調整が進めば意義あることでしょう。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

令和の全日本キックボクシング協会、初陣から2年目の成果!

堀田春樹

地道に進む令和の全日本キックボクシング協会、日本と韓国勢の成長。
瀬川琉、苦戦はあるが協会代表格の存在感は健在。
デビュー戦から期待の広翔と野竹勇生と生太郎の兄弟も試練と戦闘中。
オーシャン・ウジハラも功労者ながら今回で引退。

◎SAMURAI WARRIORS vol.4
2025年12月28日(日)後楽園ホール17:30~21:35
主催:全日本キックボクシング協会 / 認定:WPMTA JAPAN

戦績はパンフレットと過去データを参照にこの日の結果を加えています。
前日計量は27日14時より稲城ジムで行なわれた様子です。

◆第12試合 60.0kg契約3回戦

全日本フェザー級チャンピオン.瀬川琉(稲城/ 59.5kg)24戦16勝(4KO)7敗1分
         vs
權賢佑(=クォン・ヒョンウ/韓国/ 59.2kg)12戦10勝2敗
勝者:權賢佑 / 判定0-3
主審:椎名利一
副審:竜矢27-30. 少白竜27-30. 勝本28-30

初回は蹴りの距離感を掴む主導権争い。すぐバッティングが起こるが、ダメージは權賢佑側にあった。それでもパンチから蹴りで前進する圧力があった權賢佑。瀬川琉はロープ際に詰められ、パンチで攻められる苦戦の始まり。組み合っても權賢佑のヒザ蹴りが瀬川を襲い、瀬川は左ミドルキックで脱するが、權賢佑の前進は止まらなかった。

第2ラウンドも權賢佑が前進。組み合えばヒザ蹴りで瀬川を追い詰める。權賢佑は何でも出来るテクニックを見せ、瀬川も対抗して返すも圧される流れは変わらない。

權賢佑との戦い難さに苦戦も打って出る瀬川琉

第3ラウンド、前進する權賢佑にローキックで懸命に崩しに掛かる瀬川は終了間際にはパンチでラッシュする見せ場を作るもダメージを与えるに至らず終了。權賢佑が判定勝利した。

瀬川琉は試合後、「第1ラウンドからパンチ貰って効かされて焦って、それで何も通用しなくて第2ラウンドまで進んでしまった感じで、ちょっと休んでやり直し復活します。」と語ったが、表情は明るく来年に向けて気合いは入っている陽気さだった。

權賢佑のミドルキックが瀬川琉にヒット

◆第11試合 ライト級3回戦

オーシャン・ウジハラ(=氏原文男/無所属/ 60.9kg)29戦13勝(8KO)16敗
         vs
鄭相鉉(=チョン・サンヒョン정상현/韓国/ 60.9kg)17戦14勝3敗
勝者:鄭相鉉 / 判定0-2
主審:和田良覚
副審:竜矢28-29 勝本28-29. 椎名28-28

初回、距離の取り方を探り合いの中、鄭相鉉の右ハイキックでオーシャン・ウジハラはノックダウンを喫した。ダメージは小さそうで、その鄭相鉉の蹴り足を取って崩そうとしたウジハラだったがノックダウンは免れず。更に鄭相鉉のアグレッシブなパンチ連打中心の攻めは続いてウジハラを弱らせる。

第2ラウンドも鄭相鉉がパンチから蹴りで攻めるも、ウジハラも打ち合いや蹴り返しの攻防から更に首相撲に持ち込むと、ヒザ蹴りを加えた攻勢に転じ始めた。

鄭相鉉のハイキックがオーシャン・ウジハラにヒット、これがノックダウンとなった

第3ラウンドもウジハラが首相撲に持ち込む展開で、リズムを狂わされた鄭相鉉も対抗しつつ、ウジハラのパンチとローキックでが効果的に出始めたが逆転の時間は少なく、鄭相鉉が判定勝利で逃げ切った。

試合後、引退を宣言したオーシャン・ウジハラ。デビューから19年の戦いを振り返り、ここまで戦って来た感謝を述べていた。

勝者ではない。オーシャン・ウジハラの引退宣言に代表が敬意を示した

◆第10試合 ライト級3回戦

全日本ライト級8位.山田旬(アウルスポーツ/ 61.35→61.15kg)6戦4勝1敗1分
         vs
ジョカミ・ナカジマ(中島道場/ 61.2kg)2戦1勝1敗
勝者:ジョカミ・ナカジマ / 判定0-2
主審:少白竜
副審:和田29-29. 竜矢28-29. 椎名28-29

10月5日に勇生(=野竹勇生)欠場による代打出場となったデビュー戦で、金炳秀(=キム・ビョンス)に判定負けしているジョカミ・ナカジマ。ドミニカでの全国大会優勝の実績ある選手だが、その実力が発揮された展開となった。

ジョカミ・ナカジマのテコンドー技が主導権支配して初白星を飾った

正攻法な山田旬と変則的なテコンドースタイルで攻めるジョカミ・ナカジマ。横蹴りや踵落とし的ハイキックで山田旬のリズムを狂わせて蹴り中心に攻めて出たジョカミ。山田より先手を打つ積極性と柔軟性で徐々にリズムを掴んだ。テコンドーらしい突発的前進も上手く使ったジョカミが判定勝利した。

意外だったか、勝って歓喜の雄叫びジョカミ・ナカジマ

◆第9試合 ライト級3回戦

野竹生太郎(ウルブズスクワッド/61.1kg) 5戦4勝(1KO)1敗
         vs
柳權(=リュウ・グオン/韓国/ 60.6kg)4戦3勝1敗
勝者:柳權 / 判定0-3
主審:勝本剛司
副審:和田28-30. 少白竜28-30. 竜矢28-30

開始からローキックで距離を計る様子見は互角ながら、柳權が蹴りからパンチへ積極性が優る。野竹生太郎は右ロー、カーフキックで攻めるが、柳權は下がらない。パンチ打ち合いでは先に野竹がヒットするも柳權がアグレッシブに巻き返して野竹をコーナーに追い詰める勢いを印象付けた。

第2ラウンド終了後はコーナーで俯きやや苦しい表情を見せた野竹。互いに蹴りとパンチの積極性があっても前進する勢いは柳權にあり。野竹にとってはどう攻めても怯まない柳權に手を焼く展開。残り時間僅かでも勢い優ったのは柳權だった。

柳權のアグレッシブな蹴りにリズムを狂わされた野竹生太郎、初黒星を喫した

◆第8試合 スーパーバンタム級3回戦

全日本スーパーバンタム級10位.広翔(稲城/ 55.1kg)7戦5勝(1KO)2敗
         vs
前田翔太(ウィラサクレックムエタイ/ 55.3kg)11戦4勝7敗
勝者:広翔 / 判定2-0
主審:椎名利一
副審:和田29-29. 少白竜30-28. 勝本30-29

初回、ローキック中心に蹴りの牽制が続くが、どちらも主導権支配には至らない。第2ラウンド、距離は縮まり、パンチの攻防も増えるが、自分のリズムが掴めない広翔。前田翔太のパンチ連打に決定打は貰わないがロープに詰まる広翔。

第3ラウンドには広翔も蹴りで優る前進を見せ、パンチの圧力も加えて攻勢を維持。僅差だったが広翔が判定勝利した。

広翔は攻め切れなかった反省を残しつつ、3月の韓国での勝利を誓っていた。

広翔は前田翔太に圧されながらも勝機を見い出すミドルキックを繰り出す

◆第7試合 66.0kg契約3回戦

カツヤ・ノラシンファミリー(Norasing Family/ 65.9kg)6戦4勝(2KO)2敗
         vs
蘆立亮太(YS’K YAMAGATA/ 65.55kg) 3戦1勝2敗
勝者:カツヤ・ノラシンファミリー / 判定3-0
主審:竜矢
副審:椎名30-26. 少白竜30-26. 勝本30-25

初回から組み合う時間が多かったが、カツヤのヒザ蹴りがやや優り、第2ラウンドにはカツヤが連打から左ストレートでノックダウンを奪った。第3ラウンドも組み合う展開が増え、カツヤがヒザ蹴り中心にウェイトを掛け、蘆立亮太を苦しめた流れで大差判定勝利。

カツヤがノックダウンを奪う攻勢を維持して蘆立亮太を攻め続けた

◆第6試合 ヘビー級3回戦  計量省略

チャン(MONSTAR)16戦8勝8敗
       vs
ピクシー犬塚(府中ムエタイクラブ)2戦2敗
勝者:チャン / 判定2-0
主審:和田良覚
副審:椎名29-29. 竜矢30-28. 勝本29-28

両者のウェイト差は不明。おそらく100kg超同士ではあるだろう。パンチ中心の攻防は激しく続いたがクリーンヒットは無い様子で互角の攻防。チャンは幾度か後ろ蹴りを見せてインパクトを与える。試合終了直後は両者疲れ切った表情だった。

◆第5試合 59.0kg契約3回戦
中村健甚(稲城/ 58.8kg)6戦1勝3敗2分
       vs
近藤祐一(デボルターレ/ 58.75kg)4戦3勝1敗
勝者:近藤祐一 / 判定0-3
主審:少白竜
副審:椎名28-29. 和田28-30. 勝本28-30

蹴りからパンチの交錯はやや近藤祐一が優り、第3ラウンドには激しい打ち合いに移ると、近藤のヒットが優るも中村健甚も鼻血を激しく流しながら踏ん張って打ち返したが、近藤が圧し切り苦しい試合を判定勝利した。

◆第4試合 65.0kg契約3回戦

小玉倭夢(Norasing Family/ 64.85kg)4戦2勝(1KO)2敗
       vs
内田航太郎(TRIM/ 64.85kg)1戦1勝(1KO)
勝者:内田航太郎 / TKO 2ラウンド 2分59秒
主審:竜矢     

蹴りの攻防から始まるも徐々にパンチの交錯が強まり、内田航太郎の連打の中、第2ラウンド終了間際に右フックで近藤祐一がノックダウンを喫し、カウント中のレフェリーストップとなった。

◆第3試合 フライ級3回戦

横尾空(稲城/ 50.65kg)5戦3勝1敗1分
       vs
パク・スンミン(韓国/ 49.9kg)1戦1敗
勝者:横尾空 / 判定3-0
主審:勝本剛司
副審:少白竜30-24. 和田30-24. 椎名30-24

初回から蹴りとパンチのコンビネーションで優った横尾空が距離感を掴み、先手を打って多彩に攻め、第2ラウンドには勢い余った崩し倒す技でパク・スンミンがマットで頭を打ったか、そのままノックダウン扱い。更にパンチ連打でパク・スンミンがパンチを避けるように倒れると2度目のノックダウン扱いとなる横尾の圧倒の攻めが強まった。

第3ラウンドにも横尾のパンチヒザ蹴り、組みに行くと崩し倒し、横を向いてしまうパクスンミンはノックダウン扱いとなって、圧倒の展開で横尾空が大差判定勝利となった。横尾の圧力を凌げないパク・スンミンは飛び蹴りやバックハンドブローで突破口を開こうとしてもテクニックでは横尾が大きく優った。

◆第2試合 65.0kg契約3回戦

滝口遥輝(中島道場/ 64.2kg)5戦4敗1分
       vs
亀田蓮(亀田同志会/ 64.3kg)2戦1勝1敗
勝者:亀田蓮 / 判定0-3
主審:竜矢
副審:少白竜27-28. 和田27-28. 椎名27-29

初回から激しい攻防から亀田蓮のタイミング良い右ストレートで滝口遥輝がノックダウンも、滝口も攻め返し両者のアグレッシブな攻防が続き、第3ラウンドは滝口がパンチで巻き返したが、序盤のポイント守った亀田蓮が判定勝利。

◆第1試合 スーパーバンタム級3回戦

渡邉獅生(JTクラブ/ 55.2kg) 3戦2勝1敗
         vs
申大容(=シン・デヨン신대용/韓国/ 55.0kg)3戦3敗
勝者:渡邉獅生 / 判定3-0
主審:勝本剛司
副審:少白竜30-28. 和田30-28. 竜矢29-27

《取材戦記》

セレモニーでは極真会館増田道場の増田章代表が、全日本キックボクシング協会外部顧問相談役として参加することが発表されました。今後のアドバイザーとして活躍は如何なるものか。

極真会館増田道場・増田章代表が、協会外部顧問として参加が発表と御挨拶された

3月に韓国の釜山でHIROというイベントに野竹勇生と広翔が出場。純ムエタイ、キックボクシングとはルールは違い、旧K-1、RISEルールが多いという情報で。どういう結果を残すか解らないが、良い経験値にはなるだろう。

栗芝貴代表が語ったアジアトーナメントは2026年を基礎固めに2027年に開催へ運びたい様子です。

興行終了後の栗芝貴代表のコメントで今年の纏めは、
「今年は自分自身も中国や香港に行って、いろいろ交渉事やって来たんですけど、しっかり足下見て日本側の選手を鍛え上げて行かなきゃという気持ちが強くて、1年間を振り返ると皆、頑張ってくれたんじゃないかと思います。」

中国との交流については、
「中国の組織とは提携書は交わしたんですけど、なかなか難しい中国側の考えがあって、マッチメイクが直前まで決まらない。それだとマッチメイクが組み難い。ただ折角のお話が進んで来たので無駄にはしたくないですね。」

香港については、
「香港はムエタイ、キックボクシングがずっと続いている歴史があるので、アマチュアムエタイ大会にも香港の選手は多くて選手は揃っていると思います。」

栗芝貴氏が日本代表となったWPMTAについては、
「組織としては結構年月経っており、現在のタイはONEがあってムエタイ自体の集客が難しいけど、彼らはもう一回本来のムエタイをしっかりやりたい思惑があります。アマチュアムエタイでしっかりとムエタイを世界に普及しながらプロ試合もやって行くという本来のムエタイに戻ることを目指しています。」と語る。

ルンピニーアカデミーといった文言も出て来ましたが、日本で開催して欲しいという要請もあるという。それらは2026年にどこまで進められるかが課題となりそうです。

まだ弱小の存在ではあるが、目標が明確な全日本キックボクシング協会。

今年最初の興行は3月21日(土)で、6月7日(日)、10月11日(日)、12月27日(日)と4回の後楽園ホールでの開催が予定されています。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

キックボクシング、2025年を振り返る

堀田春樹

今年も選手各々にとって目標達成した者。届かなかった者。陥落した者。目立った活躍出来なかった者。引退した者。それぞれの明暗でもそれぞれの成長がありました。ごく一部の選抜ですが、活躍と苦戦の振り返りです。

◆各々の運命

大田拓真は2025年2月2日、金子貴幸にノックアウト勝利しNJKFフェザー級王座初防衛。6月8日、WBCムエタイ世界フェザー級タイトルマッチでチャンピオン、アントニオ・オルデンにKO勝利で世界王座奪取とNJKFのエース格を証明。

大田拓真はWBCムエタイ世界王座を奪取。今後もトップは安泰か(2025年6月8日)

吉田凜汰朗も2月2日に、健太に僅差2-0判定勝利でNJKFスーパーライト級王座初防衛。この後、健太とオープンフィンガーグローブで決着戦。無判定による引分けも流血の激闘を戦い、11月30日には切詰大貴に判定2-1勝利ながらIBFムエタイ日本スーパーライト級王座も獲得。IBF版の先陣を切り、より知名度が高まりました。

健太vs吉田凜汰朗の新旧対決は壮絶だった。吉田凜汰朗にとってはいい経験となった(2025年6月8日)

小林亜維二は体格も成長し減量苦の苦戦も、2025年9月28日に宗方888に第1ラウンド完封TKO勝利し、王座防衛による“認定”から“正規”チャンピオンと言える存在感に成長。吉田凜汰朗と並ぶ若きエース格は健在。しかし11月30日にも計量ギリギリパスながらウェイトが苦しい事態を曝け出し、肩脱臼によるTKO負けは残念な結果となったが、次なる上位王座への期待感を見せました。

壱・センチャイジム(=与那覇壱世)は2025年10月12日にKNOCK OUTイベントにてWBCムエタイ日本スーパーバンタム級王座獲得。MuayThaiOpen興行がホームリングながら、他の団体、イベントでも参加し、トップクラスを維持し続ける実績を残しています。

睦雅の2025年は4勝2敗、その内ONE Championshipで2勝1敗。WMO世界王座奪取成らなかったが、ジャパンキックボクシング協会でのメインイベンター格は不動でした。

瀧澤博人は2024年に2-1惜敗で世界王座奪取成らなかったが、2025年11月30日には再挑戦でヒジ打ちによる完封勝利で念願のWMO世界王座感動の奪取。諦めず努力を続ければ夢は叶うことを実践。

瀧澤博人は念願のWMO世界王座奪取で号泣。夢は叶ったが更なる上を目指す(2025年11月23日)

令和の全日本キックボクシング協会では瀬川琉が健在。まだ大手ビッグイベント出場には至っていませんが、2026年はアジアエリアでの主導権を握る存在感が期待されます。

坂本嵐は2025年6月8日にWBCムエタイ日本バンタム級王座は獲得成らず、11月30日にはNJKFバンタム級王座も初防衛成らず陥落。いずれもボディーを攻められた敗戦。厳しい試練から復活成るか。そこに注目が集まる存在感があります。

健太(山田健太)がついに引退。全126戦は平成以降では最多の偉業でした。
各団体のチャンピオン、政斗(黒澤政斗/治政館)、匡志YAMATO(福田匡志/大和)、剱田昌弘(テツ)もリングを去りました。

木下竜輔が2025年3月2日にジョニー・オリベイラを倒し、日本スーパーフェザー級王座奪取。前年の王座決定戦で敗れた雪辱を果たしました。新日本キックボクシング協会の団体エース格となったが下半期の出場は無し。勿体無い隆盛期の時間であったが、2026年3月には復帰予定である。

新日本キックボクシング協会のトップ争い、ジョニー・オリベイラvs木下竜輔戦は再度戦うか(2025年3月2日)

◆団体の方向性

各団体にとっても諸々の動きがありましたが、計画性が明確な団体と、低迷から脱せないところもあります。タイトル乱立も増し、その曖昧さも存在します。

全日本キックボクシング協会は2024年の初陣興行から満2年となります。今後も続くのは韓国勢との対抗戦。中国との交渉は一時難航した様子でしたが現在進展中。香港とは栗芝貴代表の現役時代以来の交流も復活する予定です。

今後、アジアトーナメントを計画しているという中、10月25日にはタイ・バンコクに於いてWPMTA日本代表に栗芝氏が就任。突然現れたようなWorld Pro MuayThai Associationは以前から存在するものの、これまで大きな活動は無かった模様。今後の活動によってはかつてのタイ発祥の代表的世界機構WPMFなどや、現在の主流にあるWBCムエタイに迫るか、今後の活動に注目です。

全日本キックボクシング協会栗芝貴代表が語るプランは2026年どこまで進むか(2024年12月28日)

ジャパンキックボクシング協会では7月以降、WMO世界戦が3試合行われましたが、馬渡亮太のWMO世界スーパーフェザー級王座挑戦は勝ちか引分けか、王座はどうなのか。結果の保留状態が続きました。それがメディアから問題視されるほどの話題に取り上げられないのもキックボクシングのマイナー感。それでも問題点を見直し改善へ進み、11月23日には睦雅と瀧澤博人がWMO世界王座挑戦を実現。睦雅は獲得成らなかったが、二つのタイトルマッチは滞りなく終了しました。

疑惑の判定となったオーウェン・ギリスvs馬渡亮太。再戦はどこでやるか(2025年7月12日)

新日本キックボクシング協会から最初の分裂が起こったのが2019年春。2023年春にも離脱があり、この協会型三派という流れの三団体は、もう一度集まれば大きな団体となるのに惜しいことではあります。

ニュージャパンキックボクシング連盟は2023年11月より武田幸三氏が率いるようになって11度の興行を開催されました。2025年8月24日、WBCムエタイ日本タイトルの活性化が発表された後、IBFムエタイ日本タイトルも活動開始を発表。

「えっ、マジ?」といったNJKF含めて「タイトル多過ぎ!」という声は多い中、他団体でもタイトルマッチは行なわれるにしても全て活発にタイトルマッチ開催出来るのか疑問は残ります。

毎度過激な檄を飛ばす武田幸三プロモーター。NJKFを日本一の団体にするのは何時か(2025年11月30日)

◆NKB傘下の日本キックボクシング連盟

連盟エース格、NKBフェザー級チャンピオンの勇志の出番少な過ぎだった。他の階級のチャンピオンでも引退や脱退が相次ぐ。スターが居ない中、他団体を抜く勢いの浮上は難しい存在でも今後、新世代の運営が強化されれば虎視眈々と狙う飛躍も考えられます。

◆2026年はどんな変化が起こるか

ある大手企業の支配人がキックボクシング好きで、各団体を纏めようと考えている動きもあるという噂も聞くことがあります。そんな噂や信憑性高い情報もいつの間にか立ち消えるパターンは多いものです。個人の力より群衆の力とならないと改革は難しいでしょう。

地上波テレビなどの大手メディアに扱われなければ全国区への知名度は上がらないのは過去から変わりません。ここまで毎度取り上げる範疇の各団体や選手だけでしたが、これらの名前や活動がどこまで世間に浸透するかの各団体の挑戦は続きます。イベントの盛り上げより競技としての確立を目指して追って行きたいところです。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」