先日、本通信で鹿砦社代表の松岡が、前田朗教授批判を展開した。前田教授の「豹変(コペルニクス的転換)」(松岡評)には驚かされた。一部の方からは「言い過ぎだ」との指摘も受けた。さほどリンチ事件の真相(深層)を知らない方ならそうかもしれない。

 

しかし、3年余りリンチ事件を徹底取材し5冊もの本にまとめ上げ、前田教授による『救援』紙上での2度にわたる厳しい、リンチと、この加害者、隠蔽に走る輩への批判(特に上瀧浩子弁護士らに対して)を知る者にとっては大ショックだったので、松岡の論評には、われわれも同感だし、リンチ被害者M君も同感だと言っていた。

ところで、先に紹介した6月7日の関西での集会に先立ち東京でも4月6日に前田教授の『ヘイト・スピーチ法研究原論』(版元は、われわれの世代には馴染み深い三一書房)の「出版記念会」が開かれている。

ここで、いまや「カウンター」/「しばき隊」の“宣伝部長”となった感のある香山リカ氏に加え「師岡康子」の名が出ている。岩波新書『ヘイト・スピチートとはなにか』の著者にして弁護士である師岡康子である。

師岡康子が何をやったか?「ヘイトスピーチ対策法」成立のためであれば「リンチ被害者」をも「犯罪者」扱いした人間を再度断罪せねばならない。口先では「人権」を騙りながら、その実、首尾一貫反人権的な師岡に対しては徹底的に糾弾しなければならない。

本稿ではあえて師岡に敬称付さない。師岡の行為は弁護士以前に、人間として失格であり、われわれは一切の敬意を抱けないからだ。師岡の人となりが、余すことなく明らかになったのは、リンチ事件直後の2014年12月22日(リンチ事件が発生したのは同年12月17日深夜)、金展克氏が師岡から受け取った「メール」を自主的に公開されたことによる。下記に師岡から金展克氏への「メール」を再掲する。

 

さらなる言論弾圧法を画策する師岡康子弁護士

俗に「師岡メール」といわれ存在が噂されながら公開されたのは、われわれがリンチ事件の取材を開始して3年余り後、リンチ本第5弾『真実と暴力の隠蔽』出版後だったので、これまでのリンチ関連本には収録されていない。噂はあったが、取材班は、「やはりないだろう」と諦めていた矢先で、超A級資料であり、なんでもう少し早く公開されなかったのか、と今でも悔やむ。

金展克氏にも事情があったのだろうが、これが、たとえば第1弾か2弾目あたりで公開されていたら、また違った展開になっていただろう。それぐらい貴重な資料なのである。みなさん方にあっては、まず虚心に一読されたい。

◆「ヘイトスピーチ対策法」成立しか頭になかった師岡

師岡が、目の前の「ヘイトスピーチ対策法」成立に向け、並々ならぬ意欲を燃やしていたことはわかる。それはメールを受け取った金展克氏も同様であり、事件後しばらくは「リンチ被害者M君」もそうであった。

しかし、われわれの見解はまったく違う。目に見える現象を法律で取り締まっても、人間の心は変えられない。それどころか理念法とはいえ「表現規制」を盛り込んだ同法は、必ずや権力によって〈弾圧〉に利用されるだろう、とわれわれは考えていた。例えば「凶器準備集合罪」は暴力団を取り締まるために作られたが、実際には新左翼運動を取り締まるために使われている。

同法成立後、現に差別表現を批判する意図で差別表現を引用した人が、アカウント凍結に遭うなどの被害は、既に顕在化している。一般市民や街頭活動で差別言辞は問題にされるが、同法によっても、日本国や政治家の差別的政策や、他国蔑視が改められることはない。「北朝鮮の人権問題を考える週間」。毎年人権週間に合わせて、政府が展開する国家的「差別事業」である。「ヘイトスピーチ対策法」成立に熱心であった方々から、この国を挙げての「朝鮮民主主義人民共和国差別」に対しての差別に対して、強い批判の声を聞いたことがない。

西田昌司議員(自民党)と有田芳生議員(民進党=当時)

末端で「言葉狩り」をいくらやったって、本質的な差別はなくならないどころか、ますます陰湿化、巧妙化するだけではないか。それは犯罪を摘発する法の施行と類似する。なにより「ヘイトスピーチ対策法」は、最終段階で有田芳生議員と、確信的アジア蔑視主義者、自民党の西田昌司議員との握手で成立した点を、少しくらい政治や社会に興味のある人間であれば問題視しなければならない。そうではないのか、前田教授、師岡康子!

西田はこれでもか、これでもかと、国会で「差別意識丸出し」の質問を繰り返してきた議員だ。右翼方面から「西田砲」などと持ち上げられてもいる。そういう人物が、一朝一夕に「差別に反対」する考えに変わることがあると、師岡らは考えたのか? そうであれば軽率の極みとの批判からは逃れられない。

師岡は「メール」の中で「在日コリアンへの差別は、戦後日本の体制の根幹の一部であり」と述べている。そうであろか? 在日コリアンへの差別は戦中や戦前、もっと言えば朝鮮民族への蔑視や差別は1900年頃からこの国には、明確に存在していた。誰もが知る1910年の「日韓併合」に至るまでも当時の日本政府は様々な謀略を巡らし、大韓帝国内に「親日派」を育成することに力を割いている。

「戦後日本の体制の根幹の一部」というのは、歴史認識が浅すぎないか。このような歴史的な短史眼が、今日的社会に対してどのように対応すべきかへの具体策の誤りへと繋がっているとも考えられよう。

言わずもがなであるが、われわれはあらゆる差別に「原則的に反対」である。日本のアジア差別も、WASPのヒスパニックへの差別も、スリランカ仏教徒のムスリムへの差別も、イスラム諸国での女性差別も。そして世界にはわれわれの知り得ない数々の価値観と、それにより引き起こされる差別があろうことも心しておかなければならないと考える。

◆被害者を加害者にすり替える、犯罪的示唆

さて、師岡は「メール」の中で怖ろしい内容をいくつも発している。

・「その人(取材班注:M君)は、今怒りで自分のやろうとしていることの客観的な意味が見えないかもしれませんが、これからずっと一生、反レイシズム運動の破壊者、運動の中心を担ってきた人たちを権力に売った人、法制化のチャンスをつぶした人という重い批判を背負い続けることになります

師岡は事件のかなり詳しい情報を聞いていて、このように発言しているのだ。集団暴行傷害(集団リンチ)被害者に対して「運動の邪魔だから泣き寝入りしろ」と金展克氏を通じて、恫喝を発している。

・「反レイシズム運動にも関わることができなくなるでしょう

明らかに刑法に抵触する、違法行為、集団暴行傷害(集団リンチ)被害にあっても「泣き寝入りしろ」などという「反レイシズム運動」とは一体何なんだ!? そんな運動に被害者が復帰したいと思うとでも師岡は考えていたのか。弁護士でありながら犯罪行為を正当化し、被害者に「泣き寝入りを迫る」態度は大日本帝国がアジア侵略で犯した暴虐の数々に匹敵する。

・「告訴を勧める人がいるなら、同様に扱われるでしょう

被害者に寄り添うものも同罪だと師岡は断じている。

・「真剣にヘイト・スピーチ反対運動をやってきた人なら、そのような重い十字架を背負おうことは、人生を狂わせてしまうことになるのではないでしょうか

ここに至り「真剣にヘイト・スピーチ反対運動をやってきた人」は一般的な遵法意識がない「カルト」であることを師岡は表明しているが、自身が「カルト」の牽引者であるとの意識はどうやらないようだ。「そのような重い十字架を背負おうことは、人生を狂わせてしまうことになるのではないでしょうか」とは恫喝にしても、ずいぶんドスの利いた表現だ。よほどの〈悪意〉がなければこのような表現まで用いることはできないであろう。師岡にとって「ヘイトスピーチ対策法」の前では、「集団リンチ」事件が起ころうが、内部粛清があろうが関係なし。「自分のやろうとしていることの客観的な意味が見えない」ファナティックな心情に陥っていたことが証明される。

・「展克さんは『犯罪ですよ』と言いました。でも、形式的に犯罪に当たることは山ほどあります。実際その人がやったという、エル金さんのうわさを流したことは、『虚偽の風説を流布し・・人の信用を毀損し、三年以下の懲役または50万円以下の罰金』となる信用棄損にあたります

風説の流布は「しばき隊」の得意とするところだ。鹿砦社も数えきれないほどの風説の流布被害にあっているが、そうか。片っ端から訴えて「三年以下の懲役」を食らってもらえばよい。そういうことだな!? 「形式的に犯罪に当たることは山ほどあります」から「集団リンチ」が免責されるのであれば、われわれが(決してそのような愚かなことに手を染めはしないが)、風説の流布に手を染めた人物に同様の行為に及んでも、師岡は鹿砦社の行為を正当化するのに間違いはないな?弁護士としてその判断に自信が持てるのだな!?

・「凛さんがやった生活保護の事件でも

と軽々しく書いているが、師岡も指摘している通り、これは明らかな運動潰しを画策する公安事件であり「凛さんがやった」のではなく「凛さんがでっちあげられた」と書くのが妥当だ。

・「なかでも共産党系の人たちなどは、ヘイト・スピーチを『犯罪』とすると、運動内部の敵対関係にある人たちが、相手をつぶすために、悪用する危険性があると主張しています」

ここでの「共産党系」の人たちの主張は正しいし、立法以前の2014年にすでに「リンチ事件隠蔽」という実例が出来てしまっている。そして「ヘイトスピーチ対策法」があろうが、なかろうが、師岡のようにこの運動にかかわった人間の多くは「自分と意見の違う人間を過剰に攻撃する」習性をもとより身に付けていた。あるいはそういった性格の人間が、運動のヘゲモニーを握ったことが“不幸中の不幸”であったのだ。師岡はもとより、金展克氏、そしてM君までが「ヘイトスピーチ対策法」の危険性と誤謬に気が付くことができなかったのであるから。

・「その人がやろうとしていることは、客観的には、運動内部の敵対する相手(この場合エル金)を現行法の『犯罪』規制を使ってつぶすことです

こういうとんでもないことを、しらふで書ける弁護士が岩波新書から本を出版するのだから、油断も隙もあったものではない。何を言っているのだ! 顔面骨折、数十発顔を殴るけるされた被害者が、どうして被害届を出すことが批判の対象になるのだ。

・「そのような人たちが主張する法規制は、真のレイシスト規制ではなく、運動内部の敵をつぶすためにその人たちが使うのではないか、との批判に反論できなくなります」

言い回しがややこしいが。その通りである。ここでの「その人たち」には師岡も含まれるし、師岡はレイシスト規制以前に、「極めて深刻な人権蹂躙」を重ねて主張していることに、まったく気がついていない。

「その人が被った不利益、エル金の被った不利益、その人が告訴することによってもたらされるあまりにも甚大でとりかえしの非常に困難な運動上の不利益(略)告訴という方法は絶対に取るべきではないと思います

師岡はM君だけでなく、エル金も本心ではどうなってもいいと考えていることを吐露している。何よりも「運動の利益」至上主義。そのためには個人は犠牲になっても泣き寝入りをしろ」これが師岡の本心だ。

その後もあれこれ御託を並べているが、はっきりしているのは、師岡が「ヘイトスピーチ対策法」成立のためには、周辺の人間がどのように傷つこうが、一切お構いなし、と考えていたことだ。

こういう輩の暗躍によって成立した言論弾圧法(ヘイトスピーチ対策法)は、皮肉にも師岡に向かっても「矢」となって飛んでゆく可能性がある。それを受け止める覚悟があるからこそ、ここまでの暴論を展開できたのであろうから、充分心して自らが身磨いた鏃が突き刺さる日を待たれよ。

さらに師岡は、同法の強化、もしくはもっと厳しい新法の成立を公言している。

「カウンター」/「しばき隊」の理論的支柱とされる師岡の心は倒錯している。人間としてここまで酷い吐露には眩暈さえ感じる。

師岡らは、『ヘイト・スピーチ法研究原論』にまとめ上げた前田朗教授を「ヘイトスピーチ対策法」の強化、あるいはもっと厳しい内容の新法の成立に向けて抱き込みを図っていることは明らかだ。

前田教授よ! 上記の「師岡メール」を読んで、どう思われますか? まさに名文中の名文である、『救援』での2つの論評、そしてそこで溢れ出た怒りに立ち返っていただきたい。「反ヘイト」運動も、このリンチ事件を隠蔽するのではなく、社会的に公開し主体的反省をしない限り間違った方向に行くであろう。これを止揚するのがリンチ事件に対する真正面からの取り組みだし、これから逃げることは歴史を逆に戻すことに他ならない。

(鹿砦社特別取材班)

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◆リンチ事件に対して的確に論評した前田朗教授

著名な法学者の前田朗東京造形大学教授は、ミニコミながら創刊50年を迎えた『救援』(月刊。救援連絡センター発行)紙に、2度にわたり「カウンター大学院生リンチ事件」(いわゆる「しばき隊リンチ事件」「十三ベース事件」)に対して、研究者としての良心から(と思ったのは私たちの勘違いか?)怒りをもって言及されています。

「反差別運動における暴力」(『救援』580号。2017年8月10日発行)の公表は衝撃的でした。おそらく、そこで厳しく叱責されている李信恵氏や上瀧浩子弁護士らにとっても、別の意味で衝撃的だったと思われます。前田教授は、李信恵氏らの、いわゆる「反ヘイト裁判」で意見書も提出されているといいますから。

前田教授には、リンチ関連本3冊(この時点では4弾目、5弾目は未刊)を送り意見を仰いだところでの論評の公表でした。

ここで前田教授は、私たちの営為とこの事件について、次のように評価されていました。いささか長くなりますが引用しておきます。

「本書(引用者注:前田教授は3冊をまとめて「本書」と表現している)のモチーフは単純明快である。反差別運動内部において暴力事件が発生した。反省と謝罪が必要であるにもかかわらず実行犯は反省していない。周辺の人物が事件の容認・隠蔽に加担している。被害者Mは孤独な闘いを強いられてきた。このような不正義を許してはならない」

「本書の問題提起は正当である。ヘイトスピーチは、差別、暴力、差別の煽動である。反差別と反ヘイトの思想と運動は差別にも暴力にも反対しなければならない。市民による実力行使が許されるのは、正当防衛や緊急避難などの正当化事由のある場合に限られる」

「C(引用者注:李信恵氏)が重要な反ヘイト裁判の闘いを懸命に続けていることは高く評価すべきだし、支援するべきだが、同時に本件においてはCも非難に値する」

「反差別・反ヘイトの闘いと本件においてCを擁護することはできない」

「しかし、仲間だからと言って暴力を容認することは、反差別・反ヘイト運動の自壊につながりかねない。本書が指摘するように、今からでも遅くない。背筋を正して事実と責任に向きあうべきである」

まさに至言です。「リンチはなかった」という戯言は論外として、リンチ現場にいた5人は連帯責任として真摯に反省し被害者に謝罪すべきということは言うまでもありません。

『救援』(580号。2017年8月10日発行)

さらに続いて同論考の「2」(589号。2018年5月10日発行)においても厳しく述べられています。――

「被告C」の人格については、
「長時間に及ぶ一方的な暴力の現場に居ながら、暴力を止めることも幸去ることもせず、それどころか『顔面は、赤く腫れ上がり、出血していた』原告(引用者注:M君のこと)に対して『まあ、殺されるなら入ったらいいんちゃう』と恫喝したのがCである。唾棄すべき低劣さは反差別の倫理を損なうものである」

と断罪し、さらには、

「被告らの弁護人には知り合いが多い。かねてより敬愛してきた弁護士たちであるが、彼らはいったい何のために何をやってきたのか。(中略)あまりに情けないという自覚を有しているだろうか。差別と暴力に反対し、人権侵害を許さない職業倫理をどう考えるのか」

と怒りが溢れる物言いです。全文は別途画像をお読みください。 

『救援』(589号。2018年5月10日発行)

◆私たちはなぜ前田教授に失望したのか?

ところが……
前田教授は先頃『ヘイト・スピーチ法研究原論』(三一書房刊)を上梓され、私のもとにも送っていただきました。A5判、上製、450ページ余りにもなる分厚い本で、本体価格も4600円という高価です。

『救援』紙に上記のような論評をされたので期待を持って紐解くと、期待に反し、リンチ事件については1行も記述されていませんでした。残念です。

なぜなら、このリンチ事件についての反省と教訓こそが反ヘイト・スピーチ運動を止揚する要だからです。いくら立派なことを述べても、身近に起きたリンチ事件という恥ずべき行為に対して真正面から取り組まない限り、虚妄であり空論でしかないでしょう。

また、前田教授が『救援』紙で強く叱責された方々に「感謝」を述べるに至っては、『救援』で述べられたことは一体何だったのか、と遺憾に思いました。

『ヘイト・スピーチ法研究原論』あとがき

さらに、6月7日の集会の案内(別紙参照)が出回っています。私のところにも回ってきました。一瞥して驚きました。すでにお送りしているリンチ関連本5冊を読まれたのならば、前田教授が豹変(コペルニクス的転換とさえ申し上げます)されたのか、と感じざるをえません。リンチ関連本5冊をつぶさに読まれたならば、リンチ関連本でも断罪した人物が中心的に関わっている集会にホイホイと出るということは常人にはできないことです。そうではないでしょうか?

6・7集会案内

実はこの文章、この集会が終わってから明らかにするつもりでしたが、瞬間湯沸かし器のように怒りが込み上げ、悠長に時が過ぎ去るまで待っておれず、本日公開に踏み切った次第です。

趙博氏は、一時はリンチ被害者のM君を庇うかのような振る舞いをしながら突然掌を返しM君や私らを大いに失望させました。M君は趙博氏を信用し貴重な多くの資料を渡しています。これらの資料を入手するためにM君に近づいたのかと思うとスパイ行為と断じます。私に言わせればリンチ事件隠蔽と二次加害のA級戦犯です。(趙博氏の裏切りについてはリンチ本第1弾『ヘイトと暴力の連鎖』P74~79、第4弾『カウンターと暴力の病理』P100~106をご覧ください)

仲岡しゅん弁護士も、一時はM君と昵懇でありながら、彼が当時務めていた法律事務所(この所長のK弁護士は私もかねてより知己があり、数件弁護を依頼したこともありました)にM君が弁護を相談するや独断で断り、これを批判されるや各所でM君や私たちへの誹謗中傷を述べています。(仲岡弁護士については第3弾『人権と暴力の深層』P105~110をご覧ください)

さらに元大阪門真市議の戸田ひさよし氏は、ブログ「凪論」を主宰していたN氏の職場(児童相談所)を突然訪れN氏の業務を妨害しています。N氏は一般市民で下級公務員、こうした業務妨害行為でN氏が職場にいずらくなることが判っているのに平気で行い、これを意気揚々とネットで流しています。

これを受け拡散した「ぱよぱよちーん」こと久保田直己氏はN氏に訴えられ敗訴しています(静岡地裁2019年3月29日判決言渡。久保田代理人は神原元弁護士)。久保田氏は悪名高い「はすみリスト」の作成者として有名ですが、戸田氏や久保田氏の行為は、とても賛同できません。社会には、仮に相手が逆の意見でも、常識的なルールというものがあり、これを踏みにじってはいけません。そう思いませんか?

戸田氏とはかつて(10年余り前)交流がありましたが、こうしたことを平気でやったり、有田芳生参議院議員はじめ「カウンター」/「しばき隊」のメンバーと親密にしていることなどから最近は距離を置いています。

こうした人物が3人も中心的に関わる集会に前田教授が出られるということについては、前田教授にもなんらかの“意図”があるものと察しますが、ご説明いただきたく望みます。

また、前田教授は、リンチ事件隠蔽活動の拠点と化したともいえる「のりこえねっと」の共同代表ですので、ここを改革するとか、他の共同代表の方々にリンチ事件の内容を知らせ議論を惹起するように努めることに、まずは手をつけるべきではないでしょうか。なんのための「共同代表」でしょうか。

前田教授の最新著と、前田教授が講師として参加される6月7日の集会について、私見を申し述べさせていただきました。あまりに失望しましたので、いきおい表現が直截的になりました。

上記のような内容で資料を付け、去る5月21日に前田教授に手紙を出しました。真摯な説明を待ちたいと思います。

手紙の返信を待たずに、あえて公開しました。読者の皆様方は、今後の前田教授が、私の物言いをどう受け止め、どう説明されるのか――留意して待っていただきたいと思います。私たちの「勘違い」であればいいのですが……。

この3年余り、リンチ事件の真相究明と被害者支援の活動で見えた問題の一つとして「知識人」の存在があります。リンチ事件という凄惨な事件が身近で起きたのに、有名無名問わず多くの人たちが、隠蔽に加担したり沈黙したり、うまく逃げたりしたことなどを見ました。

「知識人」とは、こういう時にこそ存在理由があり真価の是非がわかろうというものです。「みんなずるい!」というのが私の率直な感想です。1980年代前半から長年付き合いがあった鈴木邦男氏とは義絶せざるをえませんでした。鈴木氏は、ああ見えても結構計算高い人で、私など小物よりも、辛淑玉、香山リカ、金明秀、安田浩一氏ら「のりこえねっと」に蝟集する著名人を選択したのだと思います。

この「反差別」運動において起きた問題について、常に私は「私の言っていることは間違っているか?」と自らにもみなさん方にも問いかけています。今回は中途半端に済ませることはできません。将来ある一人の大学院生が村八分(これは差別ではないのでしょうか?)にされ正当な謝罪や補償もなされず、マスコミも報じず、事件そのものが隠蔽され、極端に言えば闇に葬られようとしてます。ですから、取材も、私の長い出版人生の中で一番徹底して行いました。それは5冊の本に結実しています。

私は愚鈍・愚直な田舎者ですから、許せないことは許せません。齢を重ねて、少しは丸くなりましたが、それでもやはり生来染み付いた体質は変わりません。

これまでの人生を、人間として出版人として私なりに精一杯闘ってきたという自負ぐらいあります。「反差別チンピラ」(作家・森奈津子氏のしばき隊/カウンター評価)如きには負けません!

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松岡 お疲れ様です。「M君リンチ事件」は最高裁に上告してかなり経ちますが、まだ弁護団に最高裁からは連絡はないようです。沖縄の山城博治さんや『人民新聞』など、M君よりも後に上告しながら年度末までに棄却されています。一審、控訴審共に一般人の常識からしても、あまりにもひどい判決だったので、ひょっとしたら……と、微かに期待しないでもありません。さて、きょうは「M君リンチ事件」も含め周辺情況について、自由に話してください。

◆「改元騒動」が過ぎて……

A  「しばき隊」問題と直接関係があるかどうかわかりませんけど、「改元騒動」は予想通りの空騒ぎでしたね。空騒ぎというのは、メディアもその辺の商店街も「令和おめでとうございます」なんて散々騒ごうとしていましたが。上滑りの感じがぬぐえませんでしたね。10連休で連日翼賛的な報道ばかりで、社長はここ数年支援してきた島唄野外イベント「琉球の風」の記録映像を数年分まとめて観たということです。沖縄の悲劇を想起する時、改元がどうの元号がどうの騒ぐのも考えものだと思いますよ。

B  代理店の友人が「広告収入は予算通りクリアできたけど、ムーブメントにはならなかった」と言ってたのが印象的です。10連休中はテレビも政府もそれなりにメニューを揃えて、祝賀ムードを演出しましたが、それもすでに忘れ去られそうな……。

C  天皇制を真正面から考察し、問題点を突く報道は皆無に近かった。これは昭和天皇(ヒロヒト)が死去した時と大きな違いはない。ただし、ヒロヒトは長く病気だったから、各紙は余裕持って予定稿作ってた。今回もリードタイムは十分あったし、しかもアキヒトは死んではいないから、大手紙の翼賛記事準備は楽だったことでしょう。

D  ちょっと、一言いいですか。僕としてはどうして天皇陛下の約200年ぶりの生前譲位を皆さん祝う気持ちがないのか、正直違和感があります。

A  Dは天皇主義者だからなぁ。そのくせ「君が代斉唱反対」とか言う。まあ意見はいろいろあっていいんじゃない。

香山リカ『皇室女子“鏡”としてのロイヤル・ファミリー』(秀和システム)

C  俺的には違うね。天皇制は差別の元凶。この意味わかる? D君?

D  でも平成天皇は、平和主義者だったじゃないですか。

C  じゃあ、ヒロヒトは? 昭和天皇は? 誰が太平洋戦争(もっと言えば15年戦争)の最高責任者だったの?

D  あれは軍部が暴走して……。昭和天皇は戦争したくなかったと思いますよ。

C  「昭和天皇は戦争したくなかったと思う」? 馬鹿いうな! 時代の不幸っちゃそうだけど、お前たちみたいに10代の頃、小林よしのりを読んでいた奴らは平然とこんな口が利ける。統帥権って知ってるか?

松岡 まあまあ、きょうは天皇制の話ではないのでそのへんにしましょう。

C  社長、失礼しました。でもねやっぱり10連休に乗っかった「しばき隊」は多かったね。もとから「権力別動隊」だから不思議はないけど。A君がまとめてここで発表した通り香山リカの『皇室女子』には参ったし笑ったね。「読んでもいない」と香山リカはツイートしてましたが、コメントするために2冊も買いましたよ(笑)。

A  ですよね。なにが「反差別」ですか。「反論あるなら受けて立つ」と書きましたが、案の定まともな反論なんかありません。

B  言論人の態度じゃないよね。

大学院生リンチ加害者と隠蔽に加担する懲りない面々(『カウンターと暴力の病理』グラビアより)

 

木下ちがや氏(こたつぬこ)のツイッターより

◆「こたつぬこ」こと木下ちがやさんの後日談

E  言論人といえば……。あの話いいですかね? 社長?

松岡 なんの話でしょうか?

E  「こたつぬこ」さんの後日談です。

松岡 あははは! いいですよ!

E  「こたつぬこ」こと木下ちがやさん。『真実と暴力の隠蔽』の〈9〉「『カウンター』周辺のキーマンに松岡が直撃! 明かされる『しばき隊』の内情」に清義明さんと一緒にご登場頂いて、慧眼な問題意識を披露していただいたのに、『真実と暴力の隠蔽』が出版されると、急に態度がおかしくなって、鹿砦社を批判したり、自己批判したり。なんだか訳わからなくなっちゃってんです。で、あそこには木下さんだけじゃなくって、凛七星さんや三輪五郎さん、中川淳一郎さんなんかも登場していただいてるんです。

A  うんうん。それはみんな知ってる。

 

E  実はですね。木下さんが訳わかんなくなって李信恵さんに謝罪したり鹿砦社批判や自己批判始めた後に、鹿砦社は謝礼として2万円の商品券を登場頂いた皆さんに送ったんですよ。でもね、最初から「私は謝礼なんて一切受け取れない。謝礼もらうつもりで話したわけではないから」と頑として受け取っていただけなかった方もいるんです。こっちとしては恐縮の極みです。で、あんだけの大騒ぎになったから木下さんは鹿砦社を批判したし、商品券受け取らないだろな、って社長と話してたんです。

B  そりゃ受け取らないでしょ。また「しばかれ」たらただ事では済まないもんね。

E  それが木下さん、受け取ったんです。

A、B、C、D 嘘だぁ!

C  それ本当かよ?

松岡 本当です。本社から簡易書留で送りましたが返送されてきていないので間違いありません。

B  せこいよな。っていうかどういう神経してるんだろう。僕なら受け取れないですよ。こんなこと書いたらまた木下ちがやさん、叩かれるんじゃないですか。

E  でも事実は事実ですから……。

C  俺、知ーらない(笑)。それにしても、木下ちがやさん、あれだけのことをスッパ抜いた発言しながら、もっと突っ張ってほしかったなあ。あれは本当に凄い発言で、リンチ関連の5冊の本の中で最高の発言ですよ。最近、政治情勢や社会状況などについて積極的に発言を開始しておられますが、あれ以来俺は木下さんの最近の発言は、どうも信用できんなあ。

座談会当日の木下ちがや氏(右)と清義明氏(左)(『真実と暴力の隠蔽』P.153より)

◆岸政彦教授は三島由紀夫賞を受賞するか?

B  受け取るといえば、芥川賞を惜しくも逃した岸政彦先生(龍谷大学から立命館大学へ昇進?)の『図書室』が三島由紀夫賞の候補作品にまた選ばれました。

C  おいおい! 芥川賞候補ならまだしも、三島由紀夫賞の候補になって喜んでいいの? 岸先生? 三島って言っても若い人にはもうあんまりリアリティーないかもしれないけど。俺から見れば完全な「右翼」ですよ。板坂剛とか全共闘世代には不思議と支持者が多いんだけど、三島は市ヶ谷の自衛隊に軍服で乗り込んで「こんな憲法で君ら黙っていられるのか! 決起しろ」とアジった挙句に「腹キリ」で死んだ人間だよ。最近ボケ気味だけど当時三島の破綻(自殺)を本多勝一が予想していた。あれは慧眼だったね。ところで岸先生。「反差別」とか言ってるなら(ああ、岸先生最近は「君子危うきに近寄らず」で「反差別」も口にしなくなったか)三島由紀夫賞の候補になって喜んでいていいんだろうかね。

A  発表は5月15日だそうです。今回は是非受賞を祈念しましょうよ。

B  うん。僕も「反差別」で「李信恵さんの裁判を支援する会」事務局長(だった?)岸先生には是非「三島賞」受賞コメント聞きたいな。

D  三島は大好きな作家なんですけど……。岸政彦が候補ですか……。

C  15日が楽しみだ。受賞記念の記者会見には特別取材班も駆け付けるから準備よろしくな。

松岡 皆さんよろしくお願いいたします。

B  久しぶりににぎやかになりそうですね。

「岸先生お久しぶりです。この顔写真と僕の顔見たら思い出してくれますよね」


◎[参考音声]M君リンチ事件の音声記録(『カウンターと暴力の病理』特別付録CDより)

(鹿砦社特別取材班)

◎主要関連記事
・松岡利康「木下ちがや氏への暴言、糾弾、査問を即刻やめろ!」(2018年6月5日付け本通信)
・松岡利康「『真実と暴力の隠蔽』収録座談会記事に対する木下ちがや氏の「謝罪」声明に反論します!」(2018年6月12日付け本通信)
・鹿砦社特別取材班「岸政彦先生に芥川賞を!」(2017年1月15日付け本通信) 
・鹿砦社特別取材班「芥川賞候補の岸政彦先生は公正な社会学者で個人的事情を優先するはずがない!」(2017年1月17日付け本通信)
・鹿砦社特別取材班「M君がより『意味のある』存在として成長してほしいと願う岸政彦先生の哲学」(2017年1月18日付け本通信)

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2回にわたって香山リカ氏の欺瞞と虚言癖について述べてきた。今回で一応の打ち止めとするが、「知識人」として持て囃される同氏が、どのような人物であるのかを決定的にご理解いただこう。まずは2017年12月16日の書き込みだ。例によって「しばき隊」の尊師こと野間易通氏とのペアーである。

《「裁判を起こす→支援者からカンパで費用を集める→本を出して支援者に買わせる」という小口のビジネスモデルに活路を見出したのであろうか。》

という疑問形を使った揶揄の対象は、鹿砦社に向けられてのものであることは言うまでもない。まかり間違っても李信恵氏に対する当てこすりではあるまい。劇的に失当なこの悪意に満ちた邪推は、しかしながら看過することのできない“攻撃”でもある。“攻撃”の主たる対象は鹿砦社のつもりであろうが、この文章からはリンチ被害者M君までもが“攻撃”の対象とされている。

1時間近く殴る蹴るの集団暴行を受け、半殺しにされた被害者が、損害賠償請求を提訴することの何が問題だと香山氏は言いたいのだろうか。李信恵氏は差別者に差別言辞を浴びせられ「精神的苦痛を受けた」と損害賠償請求を提訴した。李信恵氏は提訴段階から何度も記者会見が開かれ、その様子がマスメディアによって報じられた。約300万部を発行する朝日新聞に至っては社説にまで採り上げている。

一方リンチ被害者のM君は。提訴するも大阪司法記者クラブ(大阪地裁の中にある記者クラブ)に「記者会見拒否」をされ、けっしてこの事件がマスメディアで報道されることはなかった。判決はM君勝訴であった(当然だ)けれども、満足のゆく内容ではなかった。

昨今、記者クラブの問題が取り沙汰されているが、M君の記者会見拒否に至って、われわれも身をもってその弊害を実感した。また、われわれは事件の背後に“何者かの力”が働いていることを強く疑わざるを得なかった。「精神的苦痛」を負ったとされる李信恵氏に対する対応と、顔面骨折をはじめ肉体的重症を負った被害者M君に対するマスメディアの扱いが、あまりにも違いすぎるのだ。専門家によれば「法的な損失は物質よりも精神的なものが過大に評価される」のが今日の日本の司法だ、との指摘もあったが、そんなものは市民感覚から離れすぎているし、馬鹿げている。

集団暴行を受けたうえに、事件隠蔽に著名人らが数多く組織的に関わった。被害者M君は数少ない力なき者が支えるだけで、いまだに1円の治療費も受け取っていない。そんなリンチ被害者を支援することの、どこが問題だと香山氏は主張するのか。同氏や同氏の仲間らは、しきりに「マイノリティーの権利」を口にする。そうであれば政治家から弁護士、知識人がこぞって事件隠蔽にかかわり、孤立無援のリンチ被害者こそ、“究極のマイノリティー”ではないか。だから鹿砦社、取材班、弁護団、支援会は彼の救済と支援に動いたし、全国から多くの方々が顔も知らないにもかかわらずM君を支援してくれたのだ。

鹿砦社代表・松岡は、この事件を知るや被害者への同情と加害者らへの義憤にかられ損得を度外視して、この事件の真相究明と被害者支援に乗り出し、そんな松岡のピュアな想いにわれわれも「特別取材班」を結成し協力した。その行為をあたかも「儲けの手段」であるかのように見下す香山氏の内面に、われわれは、人間としての最低レベルの醜悪さと、究極の倒錯を見るほかない。「小口のビジネス」などと揶揄されたら、われわわれも「馬鹿言うな!」と大声のひとつも挙げたくなる。この事件に関して鹿砦社は5冊の出版物を書店に並べたが、そこまでの道のりは通常の出版物発行とは比較にならない困難さを伴った。資金も時間も労力も、これまで30年余りの出版活動で一番かかったと松岡は言う。

何度も述べるが、鹿砦社はM君が被った非道が許されないと考えて支援を買って出たのであり、それで金儲けをしようなどという魂胆など微塵もなかったし今もない。香山氏の着想には恐れ入るほど驚いたが、そういった発想が生まれてくる神経を分析するために、心理学を学んだスタッフにも取材班には参加してもらったのだ。専門家の分析は明確に出されているが、あえてここで香山氏の人格分析を明示するのは控える(われわれには「慎み」の感覚があるからである)。

「M君の裁判を支援する会」に寄せられたカンパ(浄財)は弁護士が管理し、不定期ながら1円単位まで収支報告がなされており、鹿砦社には1円たりとも流用されてはいないので、そうした香山氏の物言いに一番激怒したのは鹿砦社代表の松岡である。収支報告といえば、「李信恵さんの裁判を支援する会」には、M君支援会よりも遙かに多額のお金が集まったと推察されるが、この収支報告はどうなったのだろうか? 素朴な疑問だ。いわゆる「反ヘイトスピーチ裁判」は終結したのだから、最後のケツはきちんと拭け!

また、鹿砦社が本件リンチ事件の真相究明で資金的にもこれまでになく費やしたと前述したが、収支はかなりの赤字である。それでも、本件リンチ事件は、中途で放れなかったのである。さらに、支援会は経費を節減するために最低限の人数に抑えられている。弁護団にも無理をお願いしている。

はっきり言えばこの事件にかかわることで、商売上の「得」などは一つもない。副産物として鹿砦社代表の松岡が30数年来付き合いのあった鈴木邦男氏と、また取材班の田所敏夫が辛淑玉氏と義絶せざるを得ないという状況にも直面した。それでもわれわれは、事実に即して取材し判断したことが間違いだとは思っていないし、鈴木氏や辛氏の態度は到底容認できるものではなかったということだ。なあなあで済ませば、これらの人たちと義絶することもなかっただろうが、松岡にしろ田所にしろ、けじめをつけなければならない時にはけじめをつけるということだ。

そこまで腹を決めて、取材し判断のうえ出版しているのだ。研究室に取材に伺ったら逃げまくった挙句「この写真ネットとかに出さんといてくださいね」と情けない姿をさらした、リンチ事件隠蔽のA級戦犯の岸政彦教授らとは、覚悟が違うことを述べておく。

さて、前記の書き込みに続き下記の書き込みである。これらは鹿砦社という出版社に対する著しい名誉毀損である。

「勝手な想像と余計なお世話」で済ませられない事情がある。実はご存知の向きも多かろうが、ほかでもない香山氏らが徒党を組む「しばき隊」関係者に、少なくない数の「不適切書き込み」による失職者や実質的な失脚者、末は、見捨てられた挙句、若くして逝去する人までが出てきているからだ。「傷つく」どころではない。社会的地位のある者たちが、たかだかツイッターにのめり込み攻撃言辞を書き込み職を追われるのは、悲劇というしかないが、彼らの面倒を香山氏らはちゃんと見ているのか。他人事に首を突っ込む前にやることがあるではないか。

さて、立教大学教授にして精神科医、NHKのラジオ番組にレギュラー出演する「知識人」香山先生は、2017年6月7日下記の書き込みをした。香山先生にご要請(?)あるいはご誘導(?)をされたので、鹿砦社は正直に送り先を鹿砦社アカウントに書き込んだ。「頼まれたことには答えなさい」と子供のころから教育されていた通りに「要請」には「お答え」したのだ。すると翌日、神原元弁護士から文句がつけられた。削除の要請があり鹿砦社は「大人の対応」をした。なんなんだこの幼稚さは!中年版「ピンポンダッシュ」でもあるまいに。「ちょと書いてみては?」と言うから、言われた通りに書いたまでだが、答えが来たら「エーン神原先生ぇー」と弁護士に泣きつく。こんな幼児性は「知識人」と呼ぶに値しないどころか、一般常識を備えた社会人としても失格じゃないか。アホらしというか、笑えるというか、実はこの程度が香山先生の本質なのである。

そして最後は地味ながら、また持ち前の「虚言癖」と「決めつけ」の決定版をご覧いただこう。あれこれ御託を並べた挙句に、

《今日、高裁でそれが「リンチ」ですらなかったと確定した。鹿砦社の責任は重い。》

香山リカ『皇室女子 “鏡”としてのロイヤル・ファミリー』(秀和システム)

と断定している。しかし、M君の「対5人裁判」高裁判決文には、どこにも《「リンチ」ですらなかった》などという文言も、文章もない。これは香山氏による明確な“嘘”である。それどころか1審判決よりも被告に命じられたの賠償額が増額されている。なのにどうして「鹿砦社の責任は重い」のだ。説明してくれと頼んでも、われわれと違い香山先生は、まともな回答をよこしてくれたことがないので、もう期待しない。

ただし、われわれは知っている。香山リカという人物は皇室に媚び、時代を利用し、反差別を唱えながら平気で嘘をつき人を傷つける人物であることを。自己認識しているかどうかはわからないが、典型的な“21世紀型ファシズム”の牽引者であることを。要するに矛盾の塊なのだ。精神科医・香山氏を「困った人」と言ったのは、同じ精神科医で、この世界の重鎮・野田正彰氏だが(『カウンターと暴力の病理』参照)、「困った人」につける薬はあるのか!?

改元と来月の天皇代替わりを見越して発刊されたと思われる『皇室女子』。どのタイミングで本人は積極的な広報に出るか。来月1日の天皇の代替わりには、多くの便乗商法が待ち受けている。10連休の間「天皇代替わり祭」の雰囲気を盛り上げ続けなければいけないのだから、マスコミの準備も万端だろう。その中で必ず香山氏も天皇称揚の役割を演じるであろうことを予想しておく。

香山リカ氏は、いわゆる「リベラル」と自称し、右派からもそういわれているようだが、「リベラル」も地に堕ちたものだ。「リベラル」を地に落とした香山リカ氏の「責任は重い」と断ぜざるをえない。香山氏よ、反論があれば堂々と受けて立つぞ!(完)


◎[参考動画]精神科医の香山リカ氏(III 2016/01/10公開)

(鹿砦社特別取材班)

◎どうした!? 自称「リベラル」の香山リカ先生! 近著『皇室女子』に見る香山リカ氏の皇室羨望を批判する!(全3回)
〈1〉香山氏の意図する「平和」や「自由」とは何なのか?
〈2〉平気で嘘をつく精神科医・香山氏の精神構造の分析を試みる
〈3〉虚偽発信で他者を貶める「知識人」の本性がこれだ!「リベラル」を地に落とした「困った人」香山リカ氏の責任は重い!

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前回は香山リカ氏の近著『皇室女子』にみる、同氏の矛盾した主張と、破綻している論理を批判した。

『皇室女子』に関連して、あらためて香山氏がわれわれに対して行ってきた誹謗中傷ツイートを一瞥したが、その社会的立場のある人間、世間では「知識人」として見られている人物が行ったものとは、にわかには思えないほどひどいものである。

これからご覧いただくのは、そのように「上品」な話ではない。香山リカ氏が“嘘つき”であり、鹿砦社や取材班に対して充分「名誉毀損」が成立する書き込みを、せっせと行ってきた様子について、証拠をも元に読者の皆様にご紹介する。まずは2016年8月25日の明確な〈嘘〉である。

「しばき隊」尊師こと野間易通氏の頓珍漢な書き込みに呼応する香山氏のこの書き込みは、明確な〈嘘〉である。取材班は電話取材の際にすべて録音しながら取材を行っている。この会話の様子は『人権と暴力の真相』に収録してある通りであり、ガチャ切りなどはしていない。事実を確認なさりたい読者はぜひ『人権と暴力の真相』をお読みいただきたい。

しかし、多数のフォロワーを持つ香山氏がこのように書けば、それが事実ではなくとも広く拡散される。実体的に鹿砦社や取材班への社会的評価の低下が誘引される。非常に問題の大きい書き込みである。

「私怨」ではない。上記のようにまったくの虚偽を書き込むので、その経緯を出版物にまとめたことを、“しっかり書いている”と強調しているのである。「祈ります」は主語や対象をぼかしているが、侮蔑的なイメージが包含されているとわれわれは感じる。また、以下のような下品な言葉でわれわれを“馬鹿にする記述”もある。

さらには、座視できないのが下記の書き込みである。

「鹿砦社のデマ本」なる表現は、鹿砦社が香山氏を相手に損害賠償請求を提起すれば、ほぼ間違いなく勝てるであろう。その証拠に香山氏らはこのようにツイッターなどで、断片的に、われわれを誹謗をすることはあっても、まとまった書籍や反論本、文章、論文などで、取材班や鹿砦社への批判を一切展開していないことがあげられる。

われわれは、伝える事実が衝撃的なものであろうと、取材に関しては慎重を期し、裏取りのできた(事実と確認ができた)もののみを出版している。上記「なにがかなしゅうて鹿砦社のデマ本の取材班に」への回答は、「社会的に著名でありながら、嘘を発信してもなんの痛痒も感じない精神科医の精神を分析記述するため」である。

いかがであろうか。読者諸氏にはWikipediaなどで、香山リカ氏の著作や、職歴の検索をして頂くことをお勧めする。同氏には膨大な数の著書があり、現職は立教大学教授である。精神科医としての立場から、広く社会での出来事に関心をお持ちで、発言は多岐の分野にわたっている。その人物が、上記ご紹介したような書き込みを実際に行っている。

果たして、この人の発言や発信が信用できるであろうか。判断は読者に委ねるも、事実は曲げられない。(つづく)

(鹿砦社特別取材班)

◎どうした!? 自称「リベラル」の香山リカ先生! 近著『皇室女子』に見る香山リカ氏の皇室羨望を批判する!(全3回)
〈1〉香山氏の意図する「平和」や「自由」とは何なのか?
〈2〉平気で嘘をつく精神科医・香山氏の精神構造の分析を試みる
〈3〉虚偽発信で他者を貶める「知識人」の本性がこれだ!「リベラル」を地に落とした「困った人」香山リカ氏の責任は重い!

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「カウンター」/「しばき隊」による「大学院生M君リンチ事件」の取材に取り掛かって以来、取材班はさまざまな人々から情報を得て、その膨大な情報から整理した事実を元に5冊の出版物にまとめ、世に問うてきた。「事件」は隠蔽された〈集団リンチ〉である。基本的な事件像はつかめたが、関係者への取材は一筋縄ではいかなかった。事件に関係が深ければ深いほど、関係者の口は重くかつ取材開始直後から取材班・鹿砦社そして被害者M君への攻撃は熾烈を極めた。

M君は〈集団リンチ〉の被害者であるにもかかわらず、ネット上ではさらなる人格攻撃や虚偽の誹謗にさらされた。たまりかねたM君は「しばき隊」の頭目・野間易通氏を名誉毀損で提訴し、当然勝訴した。それでも彼らの攻撃はやむことはない。これが「リベラル」だの「反差別」だの美辞麗句を用いながら、原理原則などなく「自らが気に入るかどうか」だけで、擁護するか攻撃するかの対象を決めて、結果として「権力の別動隊」として機能している「しばき隊」の本性である。

そしてその周辺には「知識人」と呼ばれるニセモノも多数寄生している(「知識人」・「しばき隊」は相互依存の関係というべきかもしれない)。国会議員では有田芳生参議院議員は確信犯であり、弁護士では「M君リンチ事件」の報を金展克氏から知らされるも、あろうことか「M君に非あり」と加害者擁護・加害者加担の見解を金展克氏にメールで表明した師岡康子氏。「M君リンチ事件」の加害者弁護人でもあった、上瀧浩子弁護士、そして神原元弁護士。……

名前を挙げればきりがないが、師岡氏を除き、上記の人々はいずれも、ツイッターなどで取材班や鹿砦社を誹謗してきた人物でもある。その詳細は、われわれが地を這うがごとき取材でまとめた5冊の本に詳しいので是非まだお読みではない読者の方々は、現物を確認されたい。

香山リカ『皇室女子 “鏡”としてのロイヤル・ファミリー』(秀和システム)

◆『皇室女子』と「反差別」

「知識人」や大学教員も多数がリンチ事件の隠蔽活動に狂奔し、事件取材を進める取材班に対して、言いがかりをつけてきた。なかでも香山リカ氏はその代表格である。同氏の展開する言説は「リベラル」や「反差別」に近いか、あるいは関係があるとの誤解があるが。それが全くの見当違いであることを、同氏は近著『皇室女子 “鏡”としてのロイヤル・ファミリー』(秀和システム)ではっきりと示している。

本書は1月刊行であるが、なぜかあまり宣伝しないこともあるのか、われわれも出版を知らず、出版されていたのを知ったのは、出版から2か月ほど経ってからである。『皇室女子』の書名と、帯の「最も“日本的”なる女性たち プリンセス雅子からいよいよ皇后雅子へ」を見た知人が「香山リカはついにどうかしたのか?」と知らせてきたが、同氏は以前から皇室や天皇制について批判の目を持たず、出自によって乳児でも「さま」と敬語が使われる、単純な差別構造が理解できなかった人物である。

《最も“日本的”なる女性たち》などという物言いは、個性や出自、生活のありさまがさまざまな日本の女性たちを乱暴に“日本的”などという言葉でくくっている。フェミニストでなくとも、このような決めつけの枠に閉じ込められたら、不快に感じる女性は少なくないであろう。

香山リカ氏

『皇室女子』のあとがきは、

《新元号のもとで始まる時代が、平和で国民にとっても皇室の方々にとってもより自由なものとなることを願って》

と、お偉い立場のお方が、現世を見下ろすかのように結ばれている。

でもこんな短い文章の中にも徹底的な矛盾がある。中学生程度の読解力がある方であればすぐにお気づきになるであろう。まずは「皇室・天皇制護持」の立場はけっして「反差別」とは相いれないということである。生まれたとたんに「さま」と呼ばれる制度が存置されていることは、生まれたとたんに「差別」される赤ちゃんも同時に捨て置かれる、制度への賛同と共感をあらわすものだ。

香山リカ氏

だから「新元号のもとで」なる前提では、いかなる「反差別」も論じようはない。「差別」は「不自由」であるから「国民にとっても皇室の方々にとってもより自由なもの」などはありようがない。

本当に国民の自由を、差別の廃絶を願うのであれば、「出生により差別を生じさせる」天皇制廃絶への論考が少なくともなければ、現実には何の力も持ちえないばかりではなく、現存する差別の温存につながる。現実の変革は「願って」いるばかりでは訪れない。与えられた権利はいとも簡単に奪われる(あるいは手放してしまう)ことを、われわれは、20世紀終盤から今日に至るまで目の当たりにし、経験してきたではないか。権利は闘い獲得するものである。

香山氏の意図する「平和」や「自由」とはいったい何なのか。曖昧を通り越して想像すらできない。『皇室女子』はその論証として価値はあろう(手に取ることを読者にお薦めしているわけではない。念のため)。(つづく)


◎[参考動画]精神科医の香山リカ氏(III 2016/01/10公開)

(鹿砦社特別取材班)

◎どうした!? 自称「リベラル」の香山リカ先生! 近著『皇室女子』に見る香山リカ氏の皇室羨望を批判する!(全3回)
〈1〉香山氏の意図する「平和」や「自由」とは何なのか?
〈2〉平気で嘘をつく精神科医・香山氏の精神構造の分析を試みる
〈3〉虚偽発信で他者を貶める「知識人」の本性がこれだ!「リベラル」を地に落とした「困った人」香山リカ氏の責任は重い!

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《6》李信恵の「被害」なるものの意味が理解できない

 第2訴訟の訴状において李信恵がみずからへの「被害」として、「(1)精神的被害」「(2)講演会への抗議」「(3)身体的異変」を挙げているが、被害妄想としか言いようがない。

「(1)精神的被害」として、私たちがジャーナリズム、メディアや出版関係者、それらに加え今回は李信恵支持者や関係ら多くの人たちに意見を聞くためのテキスト、資料として鹿砦社発行出版物を献本送付した。例えば月刊『紙の爆弾』は、毎月発行ごとに300人ほどのジャーナリズム、メディア、出版関係者らに献本送付しているが、本件関係ではその半分から3分の2ほどであるから特段問題にする必要もない。

 李信恵は、こうしたことを「誹謗中傷」として「強い精神的苦痛」を受けたとして挙げているが、献本送付行為はどこの出版社でも一般的に行う行為であって、これをあれこれ言われては出版社としては立つ瀬がない。これを「誹謗中傷」と言うのであれば、あらゆる出版物が「誹謗中傷」ということになる。

 鹿砦社発行出版物に批判や反論があるのであれば、「言論には言論で」の原則のもと、李信恵も反論本を出版すればいいのである。李信恵、及び彼女の支持者らは、それなりに出版社とのつながりがあり、執筆能力も十分あり、少なからず著書もあるが、鹿砦社発行出版物に対する反論本は1冊もない。

 李信恵は、李信恵代理人・上瀧浩子弁護士と共著で『黙らない女たち』(かもがわ出版)を昨年出版した。おそらく鹿砦社発行出版物に対して「黙らない」で反論しているのかと思い購読してみたが、1文1行1句たりとも反論は記述されていない。

 また、私たちは常々、間違いや批判などがあれば指摘してくれたら、いつでも訂正することを述べているが、李信恵側からは具体的な指摘などはなく、単に「デマ本」「クソ鹿砦社」等々の悪罵があっただけである。

 今、裁判所の場での応酬を展開しているが、李信恵が「フリーのジャーナリスト」(第2訴訟訴状3ページ)を自認し、著書もあるわけだから、基本は言論戦でなければならないことは常識である。

「(2)講演会への抗議」。全く意味不明。山口県の部落解放同盟主催の講演会に鹿砦社、及び鹿砦社関係者が抗議した事実はないし、とんだ濡れ衣である。妨害行為自体はあったかもしれないが、それを入念に調べもせずに、あたかも私たちが行ったかのように虚偽の物言いをし裁判所に鹿砦社のイメージ悪化を図るのは、これこそ鹿砦社に対する名誉毀損そのものである。解放同盟の幹部が「陳述書」を提出しているが、解放同盟も、いまだにこんな茶番に加担してどうするのか!?

「(3)身体の異変」。医師の診断書も付けずに何をかいわんやである。これも鹿砦社に責任をなすりつけるもので言語道断と言わざるを得ない。「(1)精神的被害」にしろ「(3)身体の異変」にしろ、激しいリンチの被害者Mが負い、今でも時折夜中にうなされたり身体的精神的な後遺症(PTSD)と苦痛を李信恵はいかに考えるのか? 李信恵には人間としての良心はないのか!?

《7》「出版物差止請求権」「削除請求権」と「表現の自由」「言論・出版の自由」

 さらに李信恵は第2訴訟において鹿砦社発行出版物に対して出版物の販売差し止めを求めている。出版物の差し止めについては、その出版物に高度の違法性と強度の緊急性があることが大前提となることは論を俟たない。また、李信恵は、これら出版物の中のほんの一部を切り取り挙げつらって、これら出版物そのものの販売差し止めを求めている。

 周知の通り日本国憲法21条は「表現の自由」「言論・出版の自由」を謳い、私たち出版社はこれに基づいて活動をしているが、李信恵も「フリーのジャーナリスト」を自認し出版社とのつながりもあり実際に著書も出版している。李信恵による販売差し止め要求は、憲法21条の精神を蹂躙し、みずからの首を自身で締めるようなものであり、断じて許すことはできない。

 また、ネット上のブログ「デジタル鹿砦社通信」に対する「削除請求権」であるが、李信恵がリンチ事件が起きる以前からずっとネット上で頻繁に発してきた「死ね」「デマ」「クソ」などと言った誹謗中傷(第5弾本巻頭グラビア参照)に比べれば穏健で、綿密な調査・取材に基づく事実と、これに裏打ちされた公正な論評によるレポート記事であり、これも「表現の自由」の見地から削除を要求されるいわれはない。

李信恵氏の暴言の数々

《8》リンチ被害者Mが李信恵らリンチ現場に同座した5人を訴えた訴訟について

 李信恵が法的責任を免れたからといって全くのシロではないと私たちは認識する。むしろ、人間として、人道的、道義的、倫理的責任があることは言うまでもない。

 李信恵は、リンチ被害者Mが彼女らを訴えた訴訟において、大阪地裁、及び上級審の大阪高裁で、法的責任を免れた。また、刑事処分にあっても不起訴となっている。

 しかし、これは事件を白紙の状態から時間と労力と資金を費やして調査・取材に当たってきた私たちに言わせれば、一部分を除き全くの誤判だと断ぜざるを得ない。これは800ページ余に渡る鹿砦社による出版物において証明されている。裁判官も人間ならば、第4弾本に付けているリンチの最中の阿鼻叫喚の音声を聴くべきだ。


◎[参考音声]M君リンチ事件の音声記録(『カウンターと暴力の病理』特別付録CDより)

 私たちは、多くの人たちの協力、綿密な調査・取材に基づき長い出版人としての良心と矜持をもってリンチ事件についての書籍を出版してきたつもりだ。できるだけ常識と、いわゆる「一般人」としての感覚でリンチ事件に当たってきたのである。例えば、「一般人」の常識や感覚から言って、リンチに関わっていないのならなぜ「謝罪文」を出したのか、それも自筆で。疑問に思うこと多々であり、裁判所の良心を疑うものである。ブラックそのものであるが、少なくともダークである。刑事処分では「無罪」になり民事訴訟でも責任を課せられかなったかもしれないが、全くのホワイトでも〈無実〉でもない。

 もともとこの集団によるリンチ事件、主たる実行犯のエル金こと金良平のみにほぼ全ての責任が課されているが、この場に居た全員に〈連帯責任〉があることは言うまでもない。なかでも李信恵は「首謀者」として誰よりも責任がある。私がよく言うように、私が若い頃、いわゆる「連合赤軍事件」が起き、首謀者の永田洋子は、自らは手を下さずに死刑判決を受けた。実行犯は、阿吽の呼吸で暴力を振るった配下の者らである。事件の規模は違えど同じ構図である。

 現場に同座した李信恵には、少なくとも人道的、道義的、倫理的責任はあるのだから、李信恵に人間としての一片の良心があるのならば、まずは、かつてリンチ被害者Mに渡し、その後撤回した「謝罪文」に立ち返るべきである。

 特に李信恵は日頃から「人権」という言葉を口にしているが、まさに人権上、このリンチ事件はその言葉の内実を問うものである。

 当初リンチ事件の存在を伝え聞いた際に、李信恵も、いわば“「反差別」運動の旗手”であるならば、人間として一片の良心はあるはずなので、もっと良心的に振る舞うものと思っていたが、これが全くの誤認であったことを知り私は落胆した。このままでは日本の反差別運動や社会運動は、事件の真相を知った世の人々の失望を誘い後退するに違いない。

 リンチ被害者Mが李信恵ら5人を訴えた訴訟を後押しし支援し、また私たちが相次ぐ「鹿砦社はクソ」発言で李信恵に対して訴訟を起こしたのも、訴訟の勝ち負けに関係なく、李信恵の人間としての良心を信じたからであるが、最近では李信恵はじめリンチ現場に同座した5人も、李信恵を支援する者らも、李信恵の代理人らも、開き直っていることを知るにつけ、私たちは、「人権」という言葉が空洞化し、日本の反差別運動や社会運動は衰退していくだろうと懸念する。

「祝勝会」と称し浮かれる加害者と神原弁護士(2018年3月19日付け神原弁護士のツイッターより)

ひとまず本稿の最後に

 鹿砦社が係争する訴訟3件も、勝ち負けに関係なく、裁判所が公平・公正な判断をされることを期待し、よって私が長い出版人生を懸け、誹謗中傷、罵詈雑言を浴びながらも血のにじむ想いで、総計800ページ余に成った5冊の本をもってしても蔑ろにされ判断の材料にされないのなら死んでも死にきれない。裁判所に切に要請するものである。

 

鹿砦社代表・松岡利康

 私がこの3年間に感じたことは、他にもいくつもある。最も怒りを覚えたのは、リンチの隠蔽活動に狂奔し、またはこの片棒を担いでおきながら、私たちが問い質すと沈黙したり逃げたりした人たち、つまり社説にさえ採り上げた朝日新聞をはじめとするマスメディア(の住人)やジャーナリスト、政治家、弁護士(三百代言?)、著名人、「知識人」らのデタラメさと偽善であるが、これは後日稿を改めて申し述べたい。これだけ証拠も揃いリンチは歴然なのに、なぜ良心に沿って自分の意見を言わないのか? なぜ逃げるのか? こういう時こそ、勇気を出して発言するのが真の知識人ではないのか!?

 また、当初から、あるいは偶々、このリンチ事件に関心を持った多くの人たちが、いまだに1円もの治療費さえも受け取っていないリンチ被害者M救済、このリンチ事件の真相と本質をしかと見つめ、近未来の日本の反差別運動、社会運動、市民運動にどのような悪影響を与えるのか、しっかり考えていただきたいと切に願う。[了]

◎「カウンター大学院生リンチ事件」被害者支援と真相究明の闘い、この3年間に思ってきたこと(全3回) 鹿砦社代表 松岡利康
[1]2019年3月4日公開
[2]2019年3月5日公開
[3]2019年3月6日公開

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《4》各々の書籍の概要と、李信恵への反論

 5冊の書籍には、私たちの取材の範囲の広さを反映し多くの人物が登場する。各人が持論を展開し、真相究明に役立った。

(1)第1弾本『ヘイトと暴力の連鎖──反原連・SEALDs・しばき隊・カウンター』

 

『ヘイトと暴力の連鎖──反原連・SEALDs・しばき隊・カウンター』2016年7月14日刊

 取材はまだ初期の段階の成果である。前記の、①M関係者からもたらされた資料の読解と解析。②リンチ被害者M本人への面談と聴取。③Mをサポートしてきた者らへの取材。④李信恵本人への取材(拒否)を一通り行い、また⑤李信恵支持者や彼女と連携する者らへの取材にも着手し、事件と、事件後の様子が概略把握できた。これには、リンチ事件に関心を持ち、李信恵らの所業を批判し、そのことで李信恵らから激しい誹謗中傷攻撃をされた、ろくでなし子(漫画家)、高島章(弁護士)、田中宏和(ネットブロガー)、合田夏樹(自動車販売会社経営者)らが名を出して登場し協力、みずからの体験に基づき証言した。本書発行の前に起きた不可解な2つの出来事(李信恵が関与したリンチ事件を記事に採り上げながら李信恵支持者らからの抗議で記事を撤回し謝罪した『週刊実話』問題、これまで協力者として振る舞っていたミュージシャン趙博の裏切り)についても記述した。

 また、事件の概要、リンチの最中の音声の一部書き起こしなども掲載している。本書で李信恵が「不法行為」として訴状で挙げているのは6箇所(略)だが、あらためていちいち精査したが全て綿密な取材に基づいて記述した事実であり公正な論評である。これらのどこがどう問題なのか、私たちには理解できない。逆に李信恵に釈明と反論を求める。

(2)第2弾本『反差別と暴力の正体──暴力カルト化したカウンター‐しばき隊の実態』

 

『反差別と暴力の正体──暴力カルト化したカウンター‐しばき隊の実態』2016年11月17日刊

 この頃になると取材・調査もかなり進み、それを誌面に反映した。また、第1弾本を同封し、李信恵周辺の者、李信恵に連繋する者、特段李信恵を支持しなくても私たちが意見を聞きたく思ったジャーナリスト、大学教員など計40名に質問書もしくは取材申込書を送付した。

 送付した者の名は、同書「4」42ページから101ページに記載し、うち李信恵の裁判を支援する会事務局長の岸政彦(当時龍谷大学教授)に直接取材した。また安田浩一(ジャーナリスト)、西岡研介(ジャーナリスト)、金光敏(コリアNGOセンター事務局長)、中沢けい(作家、法政大学教授)、金明秀(関西学院大学教授)、秋山理央(カメラマン)らには電話取材ができた。他は無回答で、同書161ページに名前を列挙し次回出す本であらためて取材することにした。

 また、第2弾本には、寺澤有、佐藤雅彦の2人のジャーナリストも参画した。寺澤は、リンチ被害者Mに同情したことで、李信恵支持者らからの激しい攻撃を受けた合田夏樹への、国会議員の宣伝カーを使ったとの疑いのある自宅訪問脅迫(未遂)事件を取材し、李信恵支持者で最も過激といわれる「男組」関係者と思しき石野雅之(団体職員)、高野俊一(フリーライター)らを対面取材している。

 さらに第2弾本で最も話題になったのは、水面下でハンドルネームITOKENこと伊藤健一郎らが作成した、「『暴行事件』のあらまし」を記述した「説明テンプレ」と、李信恵らへの経済的支援を呼びかける「声かけリスト」である。リンチ事件後の李信恵や彼女の支持者らの蠢きが判る。

 ここでも李信恵は「不法行為」として3箇所を挙げているが、これらも綿密な調査・取材に基づく記述であり公正な論評である。

(3)第3弾本『人権と暴力の深層──カウンター内大学院生リンチ事件真相究、偽善者との闘い』

 

『人権と暴力の深層──カウンター内大学院生リンチ事件真相究、偽善者との闘い』2017年5月26日刊

 本件リンチ事件の調査・取材・編集に着手して以来、李信恵を支持する者らへの直接対面取材を試みてきたが、今回、李信恵の背後に居てリンチ事件の実相を知る大物として有田芳生(参議院議員)、中沢けい(作家、法政大学教授)に直接対面取材することができた。また、リンチ事件のキーパソンの1人でもある師岡康子(弁護士)らにも電話取材を試みたが、すぐに切られた(この様子も記述している)。リンチ被害者Mが提訴した訴訟、この訴訟(対李信恵第1、2訴訟)の李信恵代理人の上瀧浩子(弁護士)は、リンチ被害者Mとも一時は「友だち守る団」というグループで一緒だったこともあるが、短いながら取材に応じてくれ、この様子も記載している。

 さらに、佐藤圭(東京新聞デスク)は嫌々ながらも長時間のインタビューに対応してくれた。

 こういうことがあり、もう少し予定した項目(具体的には、第4弾本に記載している藤井正美の件)があったが作業が遅れていたこともあり、急遽発行することにしたのである。だから、第2弾本よりもページ数が少ない。

 また、本件には多くの在日の人たちが証言してくれたが、その一例として、この第3弾本には、ある在日女性の長時間インタビューが掲載されている(第3弾本64ページから76ページ)。

 この第3弾本に対しても李信恵は「不法行為」として3箇所挙げているが、これも事実を記述したのであって、失当である。

(4)第4弾本『カウンターと暴力の病理──反差別、人権、そして大学院生リンチ事件』

 

『カウンターと暴力の病理──反差別、人権、そして大学院生リンチ事件』2017年12月6日刊

 第4弾本は、リンチ被害者Mが、李信恵らリンチの現場に同座した5人を訴えた訴訟の一審判決直前に発行されたものである。私たちがリンチ事件の被害者支援と真相究明を開始して2年近くとなり、これまでの調査・取材・編集の一定の成果をまとめ、特筆すべきは、巻頭カラーグラビアにリンチ直後の被害者Mの顔写真を掲載し、さらにリンチの最中に被害者Mが必死に録音した音声データのCDを付けたことだろう。誰が見ても、また裁判官も血の通った人間ならば、また一般人の常識と感覚を基準とするというのならば、酷いと感じるはずだし人権を蔑ろにするものだと思うはずだ。李信恵が頻繁に口にする「人権」を李信恵みずからが否定する証拠と言わざるをえない。

 さらに、李信恵が極右団体・在特会らを訴えた訴訟「反ヘイト裁判」に李信恵の立場で裁判所に意見書を提出した前田朗(東京造形大学教授)が「反差別運動における暴力」との題で『救援』(2017年8月10日号)に寄稿した一文が転載されている(第4弾本83ページ)。前田は、李信恵らによってリンチ事件が発生したことを、ずっと知らなかったが、鹿砦社が発行した第1弾本から第3弾本を読み、次のように述べ私たちの調査・取材・編集活動を評価している。

「本書(注:前田は第1弾本から第3弾本の3冊をまとめて「本書」と表現している)のモチーフは単純明快である。反差別運動内部において暴力事件が発生した。反省と謝罪が必要であるにもかかわらず実行犯は反省していない。周辺の人物が事件の容認・隠蔽に加担している。被害者Mは孤独な闘いを強いられてきた。このような不正義を許してはならない。」

「本書の問題提起は正当である。ヘイトスピーチは差別、暴力、差別の扇動である。反差別と反ヘイトの思想と運動は差別にも暴力にも反対しなければならない。市民による実力行使が許されるのは、正当防衛や緊急避難などの正当化事由のある場合に限られる」

「C(注:李信恵)が重要な反ヘイト裁判の闘いを懸命に続けていることは高く評価すべきだし、支援するべきだが、同時に本件においてはCも非難に値する。」

「反差別・反ヘイトの闘いと本件においてCを擁護することは矛盾する。」

「しかし、仲間だからと言って暴力を容認することは、反差別・反ヘイト運動の自壊につながりかねない。本書が指摘するように、今からでも遅くない。背筋を正して事実と責任に向きあうべきである。」

 真っ当な意見である。

 次いで、鹿砦社元社員として、李信恵支援のため裏で蠢動していた藤井正美に貸与していたパソコン(鹿砦社所有)から出てきた、勤務時間に行っていたツイッター、メールを解析した(第4弾本135ページから178ページ)。これは当初、第3弾本に掲載する予定であったが、データが膨大な量に及び、整理と解析の作業が遅れ第4弾本に掲載したものである。尚、私は在職中問題を起こして解雇や退職に至った者に対しては「武士の情け」で後からしつこく追及しないできたが、藤井に対しては、あまりに悪質なので給与返還等を求めて大阪地裁第16民事部に提訴している。藤井代理人は、またしても神原弁護士である。

 第4弾本に付けたCDは広く衝撃を与え、誰かがこれをYou Tubeにアップし、現在8万人近くが視聴している。

 この第4弾本に対しても李信恵は「不法行為」として6箇所を挙げているが、これらも全くの事実であり、事実に基づく公正な論評であり李信恵の主張は失当である。

(5)第5弾本『真実と暴力の隠蔽──カウンター大学院生リンチ事件の闇を解明する!』

 

『真実と暴力の隠蔽──カウンター大学院生リンチ事件の闇を解明する!』2018年5月28日刊

 第5弾本は、対李信恵第2訴訟提訴以後に発行され、第2訴訟では訴外となっている。私たちがリンチ事件の被害者支援と真相究明に関与してから2年余り経ち、リンチい被害者Mが李信恵ら5人を訴えた訴訟の1審判決が下された後に発行され、1審判決の分析を主な内容として構成されている。

 巻頭第1項に、被害者Mの手記が掲載されているが、Mはこの間リンチの後遺症(PTSD)に苦しんできたことを述べている。それはそうだろう、リンチ直後の顔写真やリンチ最中の阿鼻叫喚の音声から推認できる凄惨なリンチを受け後遺症に悩まないわけがない。李信恵がいやしくも「人権」という言葉を語るならば、リンチ被害者の苦しみを理解しMの人権を慮るべきではないのか!?

 本書後半に、このリンチ事件に関心を持つ5人へのインタビュー・座談会の内容が掲載されている。このうち、中川淳一郎(ネット評論家)を除き、一時は李信恵らと「カウンター」活動に関わった者である。凛七星(歌人)は、李信恵代理人・上瀧浩子弁護士やMと活動を共にした者。三輪吾郎(自営)も、李信恵らと「カウンター」活動を行った者で、2人ともリンチ事件後に活動から離れているが、内部の事情が詳らかに語られている。

 さらに、木下ちがや(大学講師)と清義明(自営)も、「カウンター」活動に関与しつつも、東京在住で地理的にも遠いことなどもあってか李信恵には批判的で距離を置いていた者である。

 ここでも内部事情がディープに語られ、発行直後から話題が沸騰し、木下などは、李信恵や彼女の支持者、仲間らから激しい攻撃を受け謝罪に追い込まれている。

座談会当日の木下ちがや氏(右)と清義明氏(左)(『真実と暴力の隠蔽』P.153より)

 中川淳一郎にはネット関係の多くの著書や雑誌連載(最近『紙の爆弾』でも連載している)があるが、中川は、「カウンター」の初期の段階から、これを見つめてきて、『ネットの反差別運動の歴史とその実態』(NEWSポストセブン)という長大なレポートもあり私たちも大いに刺激を受け参考にさせてもらった。
 
 以上鹿砦社がこれまで発行してきた5冊の本について概要を記述してきた。昨今「切り取り報道」といって、都合のいい箇所を切り取って報じる手法が批判されているが、これら5冊の本は「切り取り報道」、つまり資料をつぎはぎしたり組み合わせたりして編集したものではなく、時間と労力と資金を費やし綿密な調査・取材に基づいて記述し編集したものである。鹿砦社50年の社史で、これほどまでに時間と労力と資金を注ぎ込んだ書籍・雑誌のシリーズはない。総計800ページ余りになることからも判るであろう。

 また、第4弾本35ページから38ページに列挙しているが(諸事情を配慮し掲載していない者が一部いる)、その都度質問書や取材申込書を送った者は、当初は40名ほどだったが、その都度増え第4弾本には80名を超えた。遺憾ながら、これに応じてくれた者は多くはない。忌まわしい凄惨なリンチ事件から逃げたと言われても致し方ないが、その他にも有名・無名問わず数多くの人たちに取材してきた。取材源の秘匿の原則からいちいち名を挙げることはできないが、私たちとしては最大限多くの人たちの意見を聞く努力をし、事実解明を積み上げてきた。

 その結果、私たちはリンチ事件の発生は事実で、李信恵ら5人がこの現場に居たことも事実、李信恵がMの胸倉を?んだのを合図に一方的に激しいリンチが始まったことも事実、その前に李信恵は、みずから供述しているように「日本酒に換算して1升」ほどの酒を飲み酩酊状態にあったことも事実、リンチを止めなかったことも事実、リンチの間悠然とワインを飲んでいたことも事実、救急車などを呼ばなかったのも事実、さらにはリンチで瀕死の状態の被害者Mを師走の寒空の下に放置して立ち去ったのも事実、である。人間として考えられないことであり、人道上も道義上も倫理上も到底許すことはできない。李信恵に「人権」という言葉を口にする資格はないと断じる。

 第1弾本から第4弾本で「不法行為」として摘示された箇所を解析し公正に判断されるには総計800ページに及ぶ原本を読解し、それらの文脈から判断されるべきである。

(6)「デジタル鹿砦社通信」上の発信について

 鹿砦社は、このリンチ事件に限らず、その時々の出来事について「鹿砦社通信」において申し述べてきた。もう20年以上にもなる。当初はファックス同報通信でマスコミ・出版関係者ら100人余りに毎週送り、ここ10年ほどはネットでブログ化し「デジタル鹿砦社通信」として発信している。

 リンチ被害者Mが李信恵らリンチの現場に同座した5人を提訴した裁判の経過報告について、その都度、「鹿砦社特別取材班」名義、松岡名義でレポートしてきている。裁判の支援者としても、リンチ事件の取材者としても当然の行為である。李信恵は、この「デジタル鹿砦社通信」の6箇所について「不法行為」として挙げ削除を求めている。そこで、あらためて全文(略)を読み直し精査してみたが、全く事実であり、これに基づいた公正な論評であり、李信恵の主張は失当である。

《5》鹿砦社発行出版物、及び「デジタル鹿砦社」の記事に対して李信恵の言う「名誉毀損」「不法行為」は失当である

 上記(前回参照)鹿砦社発行出版物は、地道な調査・取材に裏打ちされ、事実を積み重ねて記述し編集されたものであり、原告が摘示している箇所は全て真実であり、鹿砦社は真実と見なし掲載し発行したものである。時間と労力と資金を費やして調査・取材したもので、総計800ページ余りにも及び、真実、もしくは真実と見なすに相当するものと思慮する。これだけやって「虚偽」だとか「デマ」だとか言われると、どのような調査・取材をすればいいのか。

 また、ブログ「デジタル鹿砦社」の記事も、裁判や判決など、その都度都度の出来事の報告であり、「虚偽」の記述などはない。

 上記記事や記述においては、慎重に慎重を期しているし、私たちが我慢ならず提訴(鹿砦社勝訴の第1訴訟)したように李信恵には汚い言葉や表現が多いが、鹿砦社の上記出版物やブログ「デジタル鹿砦社通信」等での表現には気を配り、時に激しい表現はあっても汚い表現はないように努め、チェックにチェックを重ね、推敲に推敲を重ねて編集し自信を持って発行したものである。

 さらには、第2訴訟の訴状はじめ、たびたび李信恵が「リンチ事件の首謀者ではない」云々の表現があるが、私たちは綿密な調査・取材の結果、やはり「リンチ事件の首謀者」と認識せざるを得ない。リンチの現場に同座した5人で、例えば実行犯のエル金こと金良平を「首謀者」とは言えないし、他の者もそうである。わずかに最年長者の伊藤大介がサブ的な存在と見なされるが、李信恵以外のこのグループの4人は、李信恵の親衛隊的な性格を持つものであり、李信恵が「リンチ事件の首謀者」であることは言うまでもない。[つづく]

◎「カウンター大学院生リンチ事件」被害者支援と真相究明の闘い、この3年間に思ってきたこと(全3回) 鹿砦社代表 松岡利康
[1]2019年3月4日公開
[2]2019年3月5日公開
[3]2019年3月6日公開

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 俗に「しばき隊リンチ事件」とか「十三ベース事件」などともいわれてきた「カウンター大学院生リンチ事件」に私たちが関わるようになって3年が経った──私なりに思うところもあり、時あたかも対李信恵第1訴訟が一審判決で鹿砦社勝訴‐李信恵敗訴となり、双方控訴し、また第2訴訟の審理が進捗しつつある中で、“準備書面の準備”も兼ねて、この3年の経過や想いなどを整理してみた。

 なお、対李信恵訴訟は2件あり、便宜上、鹿砦社が原告となり李信恵を被告として訴えたものを「第1訴訟」、これに李信恵が反訴し、反訴とならず別個の訴訟となったものを「第2訴訟」(原告李信恵、被告鹿砦社)とする。

 また、俗に「しばき隊リンチ事件」「十三ベース事件」の呼称は、おそらく東京の反しばき隊の人たちが作り広まった言葉で、関西にいて見ていると、「カウンター」と「しばき隊」も実態的に同じであろうが、当地では「しばき隊」よりも「カウンター」という表現が一般的のようで、「カウンター大学院生リンチ事件」と表現するほうが、より的確だと思われるので、本稿ではこう表現する。

 以下、本稿では全て敬称は省かせていただいた。

《1》私が「カウンター大学院生リンチ事件」に関わる契機

 

リンチ直後の被害者大学院生M君

 対李信恵第1訴訟は、李信恵による鹿砦社、あるいは同社代表の私への誹謗中傷、悪口雑言に対するものであり、一方第2訴訟は、李信恵が現場に同座し加担したとされる「カウンター大学院生リンチ事件」について記述した書籍に対するもので第1訴訟から枝分かれしたものである。

 もう3年にもなるのか──2016年2月28日、リンチ事件の被害者でK大学大学院博士課程に在学するMの知人Yが鹿砦社本社を訪問し、Mが李信恵ら5人による集団リンチに遭い重傷を負った事実の説明を受け、資料を受け取り、リンチ直後の顔写真に衝撃を受けた。また、リンチの際の)、マスメディアの報道の印象から、むしろ私は李信恵を“ネトウヨ・極右勢力と戦う勇気ある女性”と尊敬さえしていた。おそらく一般の人たちも、詳しく事情を知らない限りそうだろう。

 しかし、その本人が裏で(私たちが知らないところで)、このような集団リンチに同座し関与したことにも大きなショックを受け、さらに被害者Mが、一部の者らによって支えられていたこと以外に、集団リンチ被害者として正当な償いを受けず、いわば村八分状態にされていること、李信恵に連なる、著名人含め多くの者らによる隠蔽活動により、それも事件後1年以上も放置されていることにもショックを受けた。

 私のショックは、そうしたリンチ事件の実相をなぜかマスメディアが報じないこと、さらにその隠蔽活動に、私が経営する会社・鹿砦社に勤務していた藤井正美が、李信恵らの仲間として関わっていたことも判明するに至りショックは強まるばかりだった(藤井については、第2弾本『反差別と暴力の正体』、第4弾本『カウンターと暴力の病理』にて記載し、あまりの悪質さに給与返還、損害賠償を求め大阪地裁第16民事部に提訴している)。

 日頃、「反差別」や「人権」を声高に叫ぶ者が、リンチ被害者を村八分にし、被害者の人権を蔑ろにしている……私たちは、一致してリンチ被害者Mを支援し、事件の真相究明を行うことにした。これは、僭越ながら、私の長い出版人としての矜持による営為である。私も長い出版人生の中で、散々いろいろな方たちに迷惑をかけたり顰蹙を買ったりしたが、まだ人間としての良心の一片は残っている。

 私は、李信恵に対して一切の付き合いもなく直接顔を見たこともなかった(初めて顔を見たのは2017年12月11日、Mが李信恵らリンチの場に同座した5人を訴えた訴訟の本人尋問の法廷であり、それ以前も以後も会ったことはない)ので何らの私怨・私恨は一切なかったし今もない。このリンチ事件が、社会運動、とりわけ、いわゆる「反差別」運動の内部で、その運動の過程で起きたこと、また、李信恵がその運動の旗手のように頻繁にマスメディアに採り上げられることなどを鑑みると、李信恵は公人に近い存在、準公人であり、社会運動、とりわけ「反差別」運動の内部で起きたことで公共性、そしてこれを追及することに公益目的があることは論を俟たない。

《2》創業50年を迎えた鹿砦社は、その過程で独自の取材のノウ・ハウを身に付けた

 鹿砦社は1969年(昭和44年)に創業、本年で創業50周年を迎える。また、同社現代表の松岡も途中から加わり、代表に就いて30年余りになる。

 50年に至る過程で、当初は人文・社会科学関係を中心に出版し、ノーベル賞受賞作家、ボリース・パステルナークの『わが妹人生 1917年夏』(1972年)など、いわば硬派の出版社として名を成した。また、松岡が代表に就くや、出版の巾を芸能関係にまで拡げ、小さいながらも左右硬軟広範に渡り出版する、いわば総合出版社として現在に至り、今では年間100点前後の新刊書籍・雑誌を発行し、コンスタントに年間売上3~4億円を挙げ、ピーク時にはヒット作が続き売上10億円を超えたこともある。

 李信恵はじめ一部には、鹿砦社が、きのうきょう出てきた、“ぽっと出”のいかがわしい新参出版社の如く誤解する向きもあるようだが、半世紀も続く歴史と伝統のある出版社であり、手前味噌ながら、本社のある兵庫県では、信用情報機関の調査でも1位とされるし、関西でもおそらく10位前後にランキングされると思われる。

 鹿砦社は、創業50年の間に、独自の取材のノウ・ハウを身に付け、出版業界内外に一定の評価を受けている。

 今般、このリンチ事件についても、会社の規模からして、たびたびはないが、私たちは、これまでの出版人生で培った取材のノウ・ハウをかけて真相究明にあたることにしたのである。これには、リンチ被害者の人権を尊重し、これを支援するという、人間として当たり前の行為であると共に、被害者の人権が蔑ろにされたり村八分にされたりしたことに対する同情と義憤があった。

 想起すれば、人生の中で、このような場面に遭遇したことはたびたびあった。例えば、50年近く前の学生時代の学費値上げ問題、母子家庭に育った私にとっては他人事ではなかった。このことが李信恵代理人・神原元弁護士が「極左」呼ばわりするファクターになっているようだが、私にとっては、後先顧みず闘うしかなかった。ことは単純だ。50年近く前の学費値上げ問題にしろ最近のリンチ事件にしろ、実態を前にして放っておけるわけがない。どこかの誰かとは言わないけれど、殊更「正義」を振りかざすわけではないが、許せないことは許せないとハッキリ言うしかないという単純なことだ。

大学院生リンチ加害者と隠蔽に加担する懲りない面々(『カウンターと暴力の病理』グラビアより)

《3》私たちがリンチ事件に対して調査・取材に着手した経緯

 私たちは、社内外の有志と東京編集室に出入りする者らによって取材班を結成し、次のように取材の手順を考え、早速着手した。この際、李信恵ら加害者側、Mら被害者側問わず、できるだけ広く多数の者に取材し、情報の真偽を見極めることに最大限努力した。

①M関係者からもたらされた資料の読解と解析。

②リンチ被害者M本人への面談と聴取。

③Mをサポートしてきた者らへの取材。多くの人物が応じてくれた。

④原告と同じ在日の人たちへの取材。在日同士で李信恵支持者が多いと思ったが、意外にも、多くの人たちが、このリンチ事件を知っていて、李信恵に批判的で被害者に同情的だった。また、情報提供などにも協力的だった。

⑤李信恵本人への取材。李信恵拒。逆に、このことにより、リンチ事件の存在と李信恵の関与の情報の信憑性が強まった。

⑥日本人、在日問わず李信恵周囲、李信恵に連繋する者らへの取材。これは、直接面談、電話取材など多岐に渡り、かなりの時間と労力と費用が掛かった。少なからず心ある人物が、身分が判らないようにすることを条件に応じてくれた。それは、李信恵の仲間らからの報復を怖れてのことであるが、Mの支援者らに対するバッシングはじめ他のケースでも、筆舌に尽くし難く酷いものだったからである。

 このようにかなりの時間と労力と費用をかけたことにより、私たちは事件の実態に迫ることができた。リンチ事件が実際に起き、李信恵はリンチの現場に同座し、これに関わっていることに私たちは確信を持ったのである。なお、取材の際には、必ず録音を録るように努め、これは膨大な量になるが保存し、一部は下記書籍に掲載している。

 そうしたことを現在まで行い、鹿砦社は次の5冊の出版物にまとめ発行、世に送り出し一般書店での販売を行っている。

(1)『ヘイトと暴力の連鎖──反原連・SEALDs・しばき隊・カウンター』(2016年7月14日発行。本文104ページ)。以下「第1弾本」とする

(2)『反差別と暴力の正体──暴力カルト化したカウンター‐しばき隊の実態』(2016年11月17日発行。本文187ページ、カラーグラビア4ページ)。以下「第2弾本」とする。

(3)『人権と暴力の深層──カウンター内大学院生リンチ事件真相究明、偽善者との闘い』(2017年5月26日発行。本文132ページ、カラーグラビア4ページ)。以下「第3弾本」とする。

(4)『カウンターと暴力の病理──反差別、人権、そして大学院生リンチ事件』(2017年12月11日発行。本文195ページ、カラーグラビア4ページ。音声データCD付き)。以下「第4弾本」とする。

(5)『真実と暴力の隠蔽──カウンター大学院生リンチ事件の闇を解明する!』(2018年5月28日発行。本文179ページ、カラーグラビア4ページ)。以下「第5弾本」とする。

 この間に鹿砦社は「デマ本」「クソ鹿砦社」「鹿砦社潰れろ」「ネトウヨ御用出版社」とか李信恵、及び彼女の周囲の者らから散々罵詈雑言、誹謗中傷を浴びてきたが、鹿砦社はこれまで、1つの案件や事件で、このように5冊もの本にして出版したことはない。李信恵がリンチの現場に同座して関わったとされる「カウンター大学院生リンチ事件」に対する綿密な取材や調査を、時間と人と金を費やして行った証左である。5冊の本で、実に本文合計797ページ、カラーグラビア16ページ、総計813ページにもなる。さらにリンチの際に被害者Mが必死に録音した音声データのCDまで付けている。鹿砦社50年の歴史の中でもなかったことである。


◎[参考音声]M君リンチ事件の音声記録(『カウンターと暴力の病理』特別付録CDより)

 総計813ページにも及ぶ取材・調査の堂々たる内容は、じかに現物を紐解いてもらえれば歴然だが、遺憾ながら、李信恵が対在特会らを訴えた訴訟で李信恵勝訴の判決を出し“李信恵リンパ”と言っても過言ではない当初の増森珠美前裁判長は、対李信恵第2訴訟において原本提出を拒絶している。繰り返すが、李信恵が「不法行為」とか「名誉毀損」とする一部箇所のみならず、これに至る前後の文脈から読解すべきと思慮するので、裁判所は上記5冊の本の現本を受理すべきだし、判断の材料とすべきである。そうでなければ、公平・公正な判断もできないだろうし、「木を見て森を見ない」偏頗な判断しかできないと懸念する。その後、増森裁判長は突如異動になり新たな裁判長により原本提出は認められた。当然だ。[つづく]

◎「カウンター大学院生リンチ事件」被害者支援と真相究明の闘い、この3年間に思ってきたこと(全3回) 鹿砦社代表 松岡利康
[1]2019年3月4日公開
[2]2019年3月5日公開
[3]2019年3月6日公開

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鹿砦社 http://www.rokusaisha.com/kikan.php?bookid=000541

いわゆる「反差別」運動の中心メンバー・李信恵氏、藤井正美氏に対する民事訴訟に新たな展開がありましたので、以下ご報告いたします。あらためて皆様方のご注目とご支援をお願い申し上げます。

◆鹿砦社勝訴の対李信恵氏第1訴訟(大阪地裁第13民事部)、李信恵氏控訴! 鹿砦社も控訴し迎撃! 控訴審(大阪高裁)は双方控訴で第二幕!

先に鹿砦社特別取材班が報告したように、対李信恵氏第1訴訟は原告鹿砦社の勝訴でした。金額は小さくとも、被告李信恵氏、代理人の神原元・上瀧浩子両弁護士、そして彼らに連繋する者らにとってはショックだったようで、いつもはツイッターなどで「正義は勝つ!」だのキャンキャン騒いでいるのに、この間はダンマリを決め込んでいます。

被告李信恵氏は、1度も法廷に顔を出さず、証人尋問も(いったんは出廷するかのような素振りを見せながらも)拒否、陳述書も提出せず、裁判(所)をナメてかかっていたように感じられます。

さすがに「クソ鹿砦社」に敗訴したことが、よほど悔しかったとみえて控訴してきました。大騒ぎして控訴した対在特会らとの訴訟と違いコッソリと控訴しました。李信恵氏らも、またマスコミも報じないので、本当に控訴したのか、この「通信」で知る前に知っていた人はほとんどいないでしょう。正直なところ鹿砦社は、李信恵氏が控訴せず自戒と反省の意を表明し終結するのであれば、潔く矛を収めてもよいと思っていました。

ところが李信恵氏が控訴するというニュースを耳にし、「上等! 迎撃し完膚なきまでに粉砕する!」との決意を固め、鹿砦社も控訴の手続きを執りました。

本件訴訟は、鹿砦社に対して李信恵氏による誹謗中傷に火が点き始めたところで、“会社を守る”という経営者としての当然の判断に基づき提訴しました。李信恵氏や、彼女に付和雷同する者らによる誹謗中傷も出て来ていました。呉光現なる、あるキリスト教関係団体の「聖職者」からは「鹿砦社、潰れたらええな」「文句あったら言って来いやあ」と発信されるなど日に日に過熱化していました。最近では「聖職者」でも、こんな暴言を吐くようになったようです。世も末です。

個人だったら、自分が我慢すればいいのでしょうが、小さくとも従業員とその家族らの生活を保障すべき会社では、放置しておくわけにはいきません。あなたが経営者だったら、どうしますか?

判決の詳細についての分析は、リンチ被害者M君が李信恵氏らリンチ(この判決では「リンチ」という言葉が所与のものとして用いられています。裁判官もリンチ関連書籍に目を通し、これはまさにリンチだと感じたのだと察します)の現場に同座した加害者側5人を訴えた訴訟の最高裁判決が出たら早急に出版に取り掛かる書籍にて発表する予定です。ここでは、概要だけを申し述べます。

私たちが裁判所へ具体的に提訴したのは、李信恵氏が行った鹿砦社に対する名誉毀損、誹謗中傷のツイート8本です(この8本は紙幅の都合もあり本稿では省きますが、第4弾本『カウンターと暴力の病理』P111~113に記載していますのでご覧ください)。このうち5本(tw投稿3,4,6,7,8)は不法行為と認定されました。これについては文句はありません。あと3本(tw投稿1,2,5)についても、「原告(鹿砦社)の社会的評価を低下させるものというべきである」(判決文)とし、同様の文言を繰り返しています。普通なら、これで不法行為を認定するものと考えるところ、裁判所(官)のものの見方はちょっと(いや、ずいぶんと)違うということでしょうか、判決文では随所に、「一般の閲読者の普通の注意と読み方を基準としてみれば…」という趣旨の文言を記載していますが、裁判官の「注意と読み方」は「一般」人や私のような中小企業経営者の感覚や「注意と読み方」とは乖離しています。みなさん、そう思いませんか?

いわく、「いずれも『クソ』という品性を欠く不穏当な表現を用いて原告(鹿砦社)を非難しているものの」「不穏当で過激な表現がしばしば見られるインターネット上のツイートであることを考慮すれば、人身攻撃に匹敵するものではなく」「違法性を欠き、不法行為は成立しないというべきである」との判示です。

いくら「インターネット上のツイート」が、「不穏当で過激な表現がしばしば見られる」からといって、被告李信恵氏の「『クソ』という品性を欠く不穏当な表現を用いて原告(鹿砦社)を非難している」ことが許されるはずはなく、これを叱責するのが裁判所の仕事ではないでしょうか!? それに、その「品性を欠く不穏当な表現」に、名誉毀損の免責条件である、公共性、公益目的、真実(相当)性があるのでしょうか!? 控訴審での反論事項です。

突っ込み所はいくつもありますが、それにしても、5本のツイートの名誉毀損が認定されて10万円、つまり1本2万円の賠償金とは異常に少ないという意見も多数寄せられています。ご指摘の通りでしょう。

李信恵氏の暴言の数々

もう一言だけ言わせてください。私たちは、M君リンチ事件について被害者救済と真相究明を求め、「反差別」「人権」を声高に叫ぶ李信恵氏らと闘っているわけですが、だからといって私たちが差別問題や人権問題を蔑ろにしているわけではありません。真に差別と闘い人権を守るということは、崇高な営為です。李信恵氏らがこれまでやってきたことは、差別に反対し人権を守るということからかけ離れていると思います。いや、李信恵氏らの、時に蛮行とさえ言ってもいいような言動を、私たちはこの3年間つぶさに見てきましたが、差別に反対し人権を大事にするという、多くの人たち(「一般人」!)の気持ちを逆行させるものだと言えないでしょうか? 彼らの言動を見ていると、崇高さなど見られませんし、このかんカウンター/しばき隊のバッシングを一身に受けている作家・森奈津子さんの言葉を借りれば「反差別チンピラ」と思えるケースにたびたび遭遇します。果たしてこれでいいのでしょうか? 大いに疑問です。

かつての部落解放同盟の行き過ぎた糾弾闘争で「同和は怖い」という意識を一般の人たちに植え付けたという負の面を残しましたが、李信恵氏らの言動、とりわけリンチ事件を反省せず、このままきちん解決しないのならば、「同和は怖い」ならぬ「在日は怖い」という残念かつ遺憾な感情を人々に植え付け反差別運動の負の遺産となるように懸念します。私の言っていることは間違っているでしょうか?

付和雷同した暴言の数々

◆対李信恵氏第2訴訟(大阪地裁第24民事部)、裁判所がリンチ関連本5冊の原本を証拠として正式に受理! 裁判所は果たして、5冊=総ページ800余ページに結実した鹿砦社の綿密な取材・調査をどう判断するのか

第1訴訟から分離した第2訴訟は、第1訴訟の勝訴判決の熱気が残る、去る2月21日午後1時30分から開かれました。今回も書記官室での準備手続きの予定でしたが、急遽小さな法廷で開かれることになりました。一応公開ですが、いつも傍聴される方々には非公開の準備手続きと知らせていましたので、傍聴は少人数でした。

 

増森珠美前裁判長

今回の最大の成果は、当初の増森珠美前裁判長による頑ななまでの原本受理拒否に遭っていましたが、私たちの正当かつ強い要請により原本5冊が証拠として受理されたことでしょうか。原本受理を頑なに拒絶した増森珠美前裁判長は、李信恵氏が在特会らを訴えた裁判で李信恵氏勝訴の判決を下した裁判官で、“李信恵氏シンパ”といっても過言ではありません。私たちがそれを知ったのは、増森裁判長の「忌避」申立ての直前でした(私たちはそこまで危機感を募らせていたのです)が、原本拒否もむべなるかなと思いました。公平・公正であるべき裁判所も、こんな人事配置をしてはいけません。本件訴訟で李信恵氏は、550万円という高額賠償金と4冊(5冊目は提訴後の出版なので訴外)の販売差し止め等を求めてきていますが、出版社にとっては大問題です。考えてもみてください。みずからの都合のいい箇所だけを切り取りコピーして摘示、それで書籍全体、つまり私たちの取材や調査全体の公正な判断ができるでしょうか!? 「木を見て森を見ない」判断になる懸念はないのでしょうか!? この点では、今回の原本受理は正しい判断だと思います。

加えて、公共性、公益目的、真実(相当)性について、今回期日を目指し代理人の大川伸郎弁護士と共に苦労してまとめた第5,6準備書面を提出しましたが、鹿砦社がリンチ事件に関わる契機、取材の手順などから展開しました。いわば「反差別」の旗手としてマスコミから持て囃される李信恵氏がリンチの場に同座し、リンチを止めもせず、悠然とワインをたしなめ(それまでに李信恵氏本人の言では「日本酒に換算して1升」を飲み泥酔し)、救急車も呼ばす、挙句師走の寒空の下に被害者M君を放置して立ち去り、後に「謝罪文」を出したり覆したり開き直っている様に強いショックを受けた経緯などを申し述べ、これまでになく力の入った準備書面になりました。これに対して、李信恵氏や自称「正義」の弁護士・神原弁護士らがどう三百代言を駆使し反論してくるのか楽しみではあります。次回はGW明けの5月9日午後1時30分から。

◆カウンター/しばき隊の中心メンバー・藤井正美氏(鹿砦社元社員)に対する総額3千万円の給与返還・損害賠償請求訴訟も2月21日に弁論が始まりました!

藤井氏は3年間、鹿砦社に勤務しましたが、この間、会社のパソコンを使い、就業規則に違反し勤務時間の大半を本来の業務とは無関係のカウンター活動関係のツイッターに勤しみ雇用主の私や会社を再三侮辱していたことが判明し、2015年12月3日に弁護士ら立会いで藤井氏のツイッターの一部を元に問い質し、それを認め自己都合での退職を納得しましたが、雇用保険の関係で本人の希望を汲み温情で一般解雇処分としました(ご存知かと思いますが、自己都合退職であれば、雇用保険の適用が半年先になり、一般解雇であれば翌月から適用されます)。藤井氏のツイッター書き込みだけでも膨大な量になることは第4弾書籍『カウンターと暴力の病理』にてかなりのページを割いて記載されていることからも明らかです。1日に30も40もツイートしていました。この時点で判明したのはツイッターだけでしたので、物入りの師走でもありましたし、月の途中でしたが給料もまるまる1カ月分を支払い、支給期日(12月10日)前の賞与も退職金も、いわば“手切れ金”としてそのまま支払いました。せいせいした気分で正月を迎えたいという気持ちもありました。しかし、のちに出てくるメールを見て仰天し、認識が甘かったことを思い知りました。私は人を見る目がないとよく言われますが、まったくのお人好しだということを改めて痛感しました。

藤井氏は、荷物をまとめて退室する際に会社が藤井氏に貸与していたパソコンのデータの削除を行いましたが、その後、パソコンを整備していく中で、ツイッター以上に悪質な、業務と無関係の私的メールが膨大に残っていました。これが退職前に判明していたら、間違いなく懲戒解雇にしていたでしょう。第2弾本『反差別と暴力の正体』に掲載されて衝撃を与えた「説明テンプレ」「ITOKENリスト」も彼女が発信源でした。

これらを集めCDに収め裁判所に提出しましたが、同時に提出する予定だったプリントアウトを開始したところ、あまりに膨大に渡り先日の弁論期日には間に合いませんでした。予想以上に時間が掛かり、次回に提出することになりました。

21日には鹿砦社社員の1人が陳述書を書き、在職中の藤井氏の勤務態度や行状などを申し述べてくれました。

藤井正美氏のツイートの一部

人がどのような思想・信条を持とうが自由ですし、よほどの違法行為でない限りオフタイムや休日に社会活動や市民運動に関わるのも自由です。しかし、会社は就業規則を定め、これに従って勤務時間(拘束時間)に会社の業務に勤しみ、この労働の対価として雇用主は給料を支払うというのが社会の決まりであり常識です。これを大胆に破っているわけですから、それ相当の償いはしてもらわなければなりません。他の社員は一所懸命に働いてくれているのに、藤井氏だけは“わが道を行く”で、私たちに気づかれないようにカウンター/しばき隊の活動に勤しんでいました。社会的に到底許されないことです。特に、企業恐喝を鹿砦社の名を騙り行ってもいました。

それでも真摯に反省の姿勢を示せば、私も血の通った人間、それなりの配慮も考えていないわけでもありませんでしたが、藤井氏代理人・神原弁護士の言動を見る限り、そうではないようです。私はこれまで、問題を起こして解雇せざるをえない人間でも、真摯に詫び、それ相当の弁償をしたら“事件”にもせずに赦してきましたが、今回はどうでしょうか。わざわざ遠隔地に事務所を構える、好戦的な神原弁護士を選任することで、争いが過熱化することは免れず、藤井氏の判断が正しかったのでしょうか。本件訴訟では、大川弁護士が対李信恵氏訴訟などでタイトのため、元大阪高裁裁判官の森野俊彦弁護士を選任しました。次回期日は5月9日午後2時からです。私たちも神原弁護士も“ダブルヘッダー”です。

べつに自慢するわけではありませんが、かつて鹿砦社は、マスコミ・タブーとなり芸能界を支配していたジャニーズ事務所との仁義なき3件の出版差し止め訴訟を徹底的に闘うことで内外に名を知らしめて来ました。今、久しぶりに気合が入り、「棺桶に片足突っ込んだ爺さん」(藤井氏のツイッター)にとってM君訴訟と併せこれら一連の対カウンター/しばき隊訴訟が、いろいろあった出版人生で“最後の闘い”になるでしょうが、「棺桶に片足突っ込んだ爺さん」にも意地があります。気持ちとしては「血の一滴、涙の一滴が涸れ果てるまで闘う」しかありません。

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