新聞批判を超えて──「押し紙」が映し出すジャーナリズムの構造、延々と続いてきた精神論

黒薮哲哉

古い書棚に一冊の月刊誌がある。2005年4月号の『創』である。同号には、「新聞ジャーナリズムにいま何が問われているのか」と題する座談会が掲載されている。発言者は、原寿雄(共同通信編集主幹)、桂敬一(立正大学教授)、橋場義之(上智大学教授)の3氏である。

3人は、当時の新聞を厳しく批判している。例えば桂氏は、「『言論・表現の自由』は自分たちが闘って勝ち取るものであり、表現の自由への不当な侵害は許さないと、報道界は一致結束して言うべきなのに、指定公共機関問題に対する発言は弱い」と述べ、報道界の姿勢を批判している。

座談会全体を貫いているのは、新聞社や新聞記者の姿勢、あるいはジャーナリストとしての職業意識に対する強い不満である。暴力や恫喝を伴う新聞勧誘の問題にも言及している。

ところが、「押し紙」問題については触れていない。

これは奇妙である。2005年当時、「押し紙」は決して未知の問題ではなかった。特に福岡県では新聞販売をめぐる問題が表面化していた。新聞ジャーナリズムの危機を論じながら、新聞社の経営そのものにかかわる「押し紙」に踏み込まない。この欠落は、当時の新聞批判が抱えていた限界を象徴しているのではないか。

新聞に対する批判は、今に始まったことではない。詳細には立ち入らないが、1950年代にも新聞に対する強い批判があった。それから70年以上を経た2026年の現在も、新聞に対する風当たりは強い。新聞離れが進み、発行部数が減少し、新聞社の経営環境も大きく変わった。それでも、「押し紙」をめぐって新聞業界が積極的に自らの実態を検証してきたとは言い難い。

戦後、「押し紙」問題に研究者として本格的に踏み込んだ人物として、創価大学の新井直之教授がいる。しかし、この問題が新聞研究やジャーナリズム研究の中心的なテーマとして扱われてきたとは言い難い。

なぜなのか。ここに、日本における新聞批判の一つの特徴がある。

(※鹿児島大学の元准教授・宮下正昭氏には、「押し紙」について踏み込んだ論文がある。)

◆欠落した唯物論の視点

過去の新聞批判を読み返してみると、その多くは、結局のところ新聞記者の「精神」の問題に行き着く。記者魂がない。権力と闘わない。勉強不足である。取材力がない。使命感がない──。

もちろん、記者個人の資質や職業倫理は重要である。しかし、それだけで新聞ジャーナリズムの問題を説明できるだろうか。

例えば、優秀で良心的な記者が新聞社に入ったとしても、その記者が所属する企業の経営構造、広告主との関係、販売制度、記者クラブ制度、官公庁との関係などから完全に自由に取材・報道できるわけではない。個人の意思とは別のところで、報道を方向づける力が働くからである。

それにもかかわらず、問題の原因を記者の使命感や倫理観に求め続けるなら、批判はいつまでも「もっと勇気を持て」「もっと勉強せよ」「権力と闘え」という精神論の域を出ない。

このような思考方法を哲学的に整理すれば、観念論的な発想ということになる。

これに対して、唯物論的な視点に立てば、人間の意識や精神だけではなく、その意識を生み出し、行動を制約する物質的・社会的条件に目を向けることになる。マルクスとエンゲルスは、この視点を社会と歴史の分析に適用し、社会の政治や思想を、その背後にある経済的・社会的構造との関係から考察した。

新聞についても同じ視点が必要ではないか。その答えを記者個人の精神にだけ求めるのではなく、新聞社を取り巻く経済的・制度的な構造に求める必要がある。その構造を考えるうえで、「押し紙」は避けて通れない問題である。

◆何が原因なのか?

「押し紙」によって新聞社が得る収入は、最低限に見積もっても、業界全体で年間1000億円程度に上ると私は推計している。しかし、問題は金額の大きさだけではない。

新聞社の経営が「押し紙」による収入を前提として成り立っているとすれば、それを排除することは、単なる販売正常化では済まない。新聞社の収益構造そのものを揺さぶることになる。

仮に公正取引委員会が独占禁止法に基づいて「押し紙」を厳格に規制し、新聞社が販売店に実売部数を超える新聞を供給することが事実上できなくなれば、新聞社の販売収入は減少する。公称部数と実売部数との乖離が縮小すれば、広告媒体としての新聞の評価にも影響が及ぶ可能性がある。

その結果、新聞社によっては人員削減や組織再編を含む大幅な経営合理化を迫られるだろう。ここで重要なのは、公権力と新聞社の関係である。

新聞社の経営を左右しかねない問題について、行政機関が法執行の裁量を持っているとすれば、そこには権力関係が生まれる余地がある。行政機関が実際に新聞社へ圧力をかけているかどうかとは別に、新聞社側が「本格的な法執行を受ければ経営が揺らぐ」と認識しているだけでも、その関係は報道機関の権力監視機能を考えるうえで無視できない。

つまり問題は、政府が新聞社に対して直接「この記事を書くな」と命令するような単純な検閲だけではない。新聞社の経営基盤に影響を与え得る制度や法執行を公権力が握っていること自体が、報道機関と権力との関係を考えるうえで重要なのである。

実は、新聞社の経営基盤と公権力との関係という視点から歴史を振り返ると、戦前にも類似した問題があった。

戦時体制下では、新聞用紙の統制が新聞経営を左右する重要な手段となった。新聞を発行するには紙が必要である。その紙の供給を統制されれば、新聞社は政府の政策から完全に独立して経営することが難しくなる。言論統制は、記事そのものへの直接的な介入だけでなく、新聞を発行するための物質的条件を支配することによっても可能になる。

もちろん、戦前の新聞用紙統制と、戦後の「押し紙」を同一視することはできない。前者は戦時統制の一環として国家が直接関与した制度であり、後者は新聞社と販売店との取引関係の中で形成された商慣行である。成立の経緯も法的性格も異なる。

しかし、両者を「新聞社の経営基盤と公権力との関係」という視点から比較することには意味がある。戦前は、新聞を発行するために不可欠な「紙」が新聞経営の急所だった。戦後は、販売部数とそれに連動する収入が新聞経営の急所の一つになった。

もし「押し紙」が新聞社の収益構造に深く組み込まれ、その存否を左右し得る法執行権限を公権力が握っているとすれば、そこには新聞社が権力から完全には自由になれない構造的条件が存在することになる。

この視点に立てば、新聞ジャーナリズムの問題を「記者魂」の欠如だけで説明することが、いかに不十分であるかが分かる。記者に勇気を求めることは簡単である。しかし、記者が所属する新聞社の経営構造そのものが権力との緊張関係を弱める方向に作用しているのであれば、個々の記者に精神論を説くだけでは何も変わらない。

問うべきは、「なぜ記者は闘わないのか」だけではない。「記者が権力と対峙しにくくなる構造が、新聞社の内部と外部にどのように形成されているのか」なのである。その構造を解明し、変えない限り、新聞ジャーナリズムに対する批判は、10年後も20年後も同じ言葉を繰り返すことになるだろう。

※本稿は黒薮哲哉氏主宰のHP『メディア黒書』(2026年10月3日)掲載の同名記事を本通信用に再編集したものです。

▼黒薮哲哉(くろやぶ・てつや)
ジャーナリスト。著書に、『「押し紙」という新聞のタブー』(宝島新書)、『ルポ 最後の公害、電磁波に苦しむ人々 携帯基地局の放射線』(花伝社)、『名医の追放-滋賀医科大病院事件の記録』(緑風出版)、『禁煙ファシズム』(鹿砦社)他。
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「倒産31件」では見えない新聞販売店の経営危機 ――『しんぶん赤旗』記事が見落とした「押し紙」問題

黒薮哲哉

8月22日付の『しんぶん赤旗』に掲載された記事には、重大な事実誤認がある。見出しは「新聞販売店倒産 年間50件超えか」「購読者離れに歯止めかからず」である。

この記事は、東京商工リサーチの調査によると、2026年1~7月の新聞販売店の倒産が31件に上り、このままのペースで推移すれば年間50件を超えるおそれがあるとしたうえで、新聞の休刊や廃刊が進む背景として、購読者の新聞離れや広告収入の減少を挙げている。

しかし、この数字だけでは新聞販売店が置かれている実態を十分に捉えることはできない。販売店の経営が行き詰まった結果、店舗や販売区域を残したまま経営者が交代したケースや、倒産という形を取らず自主的に廃業したケースは、「倒産31件」という数字には含まれていないからである。

仮に倒産によって消滅した販売店が31件だったとしても、それとは別に店主の交代は各地で行われている。新聞業界紙を見ても、店主交代の記事が継続的に掲載されている。

では、なぜ店主交代が行われるのか。その背景の一つとして指摘しなければならないのが、「押し紙」の問題である。実際の購読者数を上回る新聞の仕入れを余儀なくされれば、その代金が販売店の経営を圧迫する。資金繰りが悪化し、借入金の返済や金融機関との取引に支障を来すこともあり得る。

その結果、新聞代金の支払いが困難になり、開業時などに新聞社へ差し入れた保証金等との精算を経て、店主が販売店経営から退くケースもある。

現在、大阪地裁で係争中の毎日新聞社を被告とする「押し紙」をめぐる訴訟でも、販売店の経営と新聞の供給部数との関係が争点となっている。

【参考記事】「押し紙」を隠す経理マジック――毎日新聞裁判で判明した日本の新聞社のビジネスモデルに、ジャーナリズムが機能しない客観的な理由

『しんぶん赤旗』が指摘するように、「購読者の新聞離れと広告収入の減少」が新聞販売店の経営を圧迫していることは間違いない。しかし、販売店経営の実態を論じるのであれば、それだけでは不十分である。新聞社から販売店に供給される新聞の部数と、実際に読者へ販売される部数との乖離、すなわち「押し紙」として問題にされてきた過剰な新聞供給が販売店経営に与える負担についても検証する必要がある。

「倒産31件」という数字だけでは、新聞販売店が直面している経営問題の全体像は見えてこないのである。

※本稿は黒薮哲哉氏主宰のHP『メディア黒書』(2026年8月24日)掲載の同名記事を本通信用に再編集したものです。

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サラ金・商工ローンの比ではない「押し紙」商法 毎日新聞元販売店主が保証金など約1600万円を没収された経緯を証言

黒薮哲哉

兵庫県の阪神地区にある毎日新聞の元販売店主が起こした「押し紙」裁判で、原告代理人の江上武幸弁護士は、原告の「陳述録取書」を提出した。元販売店主は、「押し紙」によって損害を受けたとして、毎日新聞社に約1億6000万円の損害賠償を求めている。「陳述録取書」の全文は次の通りである。

◎「陳述録取書」https://www.kokusyo.jp/wp-content/uploads/2026/08/2608112a_0001.pdf

◆サラ金・商工ローンの比ではない「押し紙」商法

かつて、サラ金や商工ローンによる厳しい借金の取り立てが社会問題になった。幸い、マスコミの追及などを通じて問題にメスが入り、被害者を救済する道が開かれた。コンビニエンスストアの店主に対する親会社の優越的地位の濫用も社会問題となり、これについてもメスが入った。

これらに対して、半世紀にわたって水面下で問題となってきたのが、新聞販売における「押し紙」である。

今回提出された元販売店主の「陳述録取書」には、販売店を開業する際に毎日新聞社に預けた保証金と販売店譲渡代金、合わせて約1600万円が没収された経緯が記されている。これらの預け金は、不動産取引でいう敷金のようなもので、廃業時に返還されるのが原則である。

しかし、元販売店主の場合、「押し紙」によって発生した新聞仕入れ代金の未払いを理由に、これらの預け金が没収された。

サラ金・商工ローンやコンビニをめぐる問題にはメスが入った。それでは、なぜ新聞社の「押し紙」は容認されているのだろうか。それは新聞社が日本の権力構造の「広報部」として組み込まれているからにほかならない。

※本稿は黒薮哲哉氏主宰のHP『メディア黒書』(2026年8月12日)掲載の同名記事を本通信用に再編集したものです。

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新聞の没落止まらず、読売新聞が500万部割れ、朝日新聞も300万部割れ目前 ―― 2026年6月ABC部数

黒薮哲哉

2026年6月度のABC部数が明らかになった。それによると、読売新聞は500万部の大台を割り込み、約499万8,000部となった。この1年間で約44万5,000部を減らした。
朝日新聞は約306万部で、現在の減少傾向が続けば、年内にも300万部の大台を割り込む可能性が高い。この1年間だけで約17万5,000部を減らした。

詳細は次の通りである。カッコ内は前年同月からの減少部数。
朝日新聞:3,059,598部(174,715部減)
毎日新聞:1,054,237部(157,335部減)
読売新聞:4,997,651部(444,899部減)
日経新聞:1,173,206部(115,233部減)
産経新聞:740,939部(57,313部減)

なお、ABC部数には、いわゆる「押し紙」が含まれている。そのため、ABC部数として公表された数字が、そのまま読者に配達・販売された実配部数を示しているとは限らない。

「押し紙」とは、新聞社が販売店に対し、実際の販売部数を上回る新聞を供給する行為を指す。この問題については海外でも言及されており、英語版Wikipediaは、日本の新聞発行部数をめぐる事情について、次のように説明している。

Oshigami (押し紙) is a practice in the Japanese newspaper industry which describes the deliberate oversupply of newspapers to suppliers and businesses for the profit of the wholesaler. Along with the older age of the Japanese population (younger people are less likely to read newspapers),[1] oshigami is one component of the apparent endurance of print circulation in Japan while printed media has seen rapid decline elsewhere with the rising popularity of online media.

【訳】「押し紙」とは、日本の新聞業界における慣行の一つで、卸売業者側(黒薮注:新聞社のこと)が利益を得るために、販売店や企業に対して意図的に新聞を過剰供給することを指す。

日本の人口の高齢化(若年層は新聞を読む傾向が低い)と相まって、オンラインメディアの台頭によって他国では印刷媒体の発行部数が急速に減少している一方、日本では印刷媒体の発行部数が比較的堅調に推移している。その背景を構成する一因として、「押し紙」が挙げられる。

※本稿は黒薮哲哉氏主宰のHP『メディア黒書』(2026年8月17日)掲載の同名記事を本通信用に再編集したものです。

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毎日新聞「押し紙」訴訟 補助金処理のグレーゾーンが浮上、原告が請求根拠を変更

黒薮哲哉

兵庫県阪神地区の毎日新聞元販売店主が、「押し紙」による損害を受けたとして毎日新聞社に約1億6000万円の損害賠償を求めている訴訟の口頭弁論(ウェブ会議方式)が、6月29日に開かれる。この裁判では、毎日新聞社も元店主に対し、新聞代金の未払い分の支払いを求めて反訴している。

口頭弁論に先立ち、元店主側の弁護団(江上武幸弁護士ら)は第11準備書面を提出した。

◎第11準備書面(PDF)

同準備書面では、原告が損害賠償請求の法的根拠を変更した経緯について言及している。

原告は当初、独占禁止法に基づく新聞特殊指定を根拠として損害賠償を請求していた。新聞特殊指定が「押し紙」を禁止しているとの主張によるものである。

しかし審理の過程で、毎日新聞社が「押し紙」によって販売店に生じた損害について、新聞代金の未払いではなく補助金の未払いとして経理処理していたことが明らかになった。そのために、優越的地位の濫用という一般的な独禁法違反として構成し直した

これら一連の背景については、江上武幸弁護士が次の記事で詳しく解説している。

【参考記事】毎日新聞押し紙訴訟の報告 毎日新聞社、押し紙解消に向けて方針転換か?

この記事によると、毎日新聞社には、「押し紙」によって販売店に生じる損害を「折込広告の水増し収入」と補助金によって相殺する仕組みが存在するとされる。

名目上、「押し紙」の存在を認めることができないため、このような経理処理によって新聞特殊指定への抵触を回避してきた可能性がある。

◎毎日新聞に関する記事一覧

※本稿は黒薮哲哉氏主宰のHP『メディア黒書』(2026年6月23日)掲載の同名記事を本通信用に再編集したものです。

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西日本新聞押し紙訴訟福岡高裁判決(敗訴)のお知らせ

江上武幸(弁護士)

去る5月28日(木)に西日本新聞販売店(佐賀県)の押し紙訴訟の福岡高裁判決が言い渡されました。地裁判決に続き販売店の敗訴でした。

*昨年7月3日に言い渡された西日本新聞販売店(長崎県)の押し紙訴訟の福岡高裁判決(敗訴)については2025年(令和7年)7月8日付で投稿した報告をご一読ください。

西日本新聞社は長崎県販売店に対して毎年4月と10月に前後の月より200部多い部数を供給してABC部数や折込部数の水増しを図っており、佐賀県販売店には社が決めた部数を供給していたことから販売店勝訴の可能性が十分あると判断して提訴しましたが結果は地裁・高裁とも全面敗訴判決でした。非常に残念です。

地裁では係属した部によって判断が異なることを見越して併合申立は行わず別々の裁判体で判決をうけるようにしました。しかし高裁では第3民事部で審理することになりましたので同じ結論になることは当初から予想されました。

長崎県販売店の判決を言い渡した裁判長は久留島群一裁判官で陪席は山下隼人・渡辺典子裁判官でしたが、久留島裁判長は令和8年2月6日付で定年退官されており、今回の佐賀県販売店の判決を言い渡した裁判長は大分地方・家庭裁判所長から転勤してこられた岡部純子裁判官でした(陪席裁判官2名は変更ありません。)

今回の裁判で特筆すべき出来事は岡部裁判長が結審当日、突如、西日本新聞社の代理人弁護士に対し和解の可能性を打診されたことです。

それに対し西日本新聞社側代理人弁護士は即座に和解の打診を拒否する旨を回答しました。通常の民事裁判の場合、裁判長から和解の打診を受けた代理人弁護士は依頼者の意向を確認したうえで回答するのが一般的ですが西日本新聞社側代理人弁護士は即座に拒否しました。西日本新聞社側が敗訴の可能性はみじんも感じていないことを示しています。

岡部裁判長も西日本新聞社側を敗訴させるつもりであればもっと強く和解をすすめるはずですがあっさりと引き下がられたことから販売店敗訴判決は既定の方針であったことが伺えます。

私どもが経験した押し紙裁判で新聞社側に和解を勧告した裁判長は佐賀新聞押し紙訴訟勝訴判決を言い渡した佐賀地裁の達野ゆき裁判長と今回の福岡高裁の岡部裁判長の二人だけです(注:佐賀新聞押し紙訴訟控訴審裁判官の和解の打診は販売店勝訴の一審判決を高裁で維持することを避けるためであったと考えています)。

お二人とも女性裁判長ですので、今後、裁判官・書記官・事務官の職種を問わず裁判所内で女性の活躍の場が増えていけば庶民感覚にフィットした国民に開かれた裁判所が期待できそうです。

昭和30年に制定された独禁法の押し紙禁止規定は平成11年(1999年)に当時の公正取引委員会委員長根来泰周氏(元東京高検検事長)と日本新聞協会長渡邊恒雄氏(読売新聞社主)の時代に現在のように改定され骨抜きにされました(注:黒藪さん投稿の2025年9月26日付「公取委、『押し紙』の謎、1999年『新聞特殊指定』改定をめぐる交渉記録の存在を認める」の記事参照)。今回の高裁判決も平成11年改正の押し紙禁止規定を形式的に適用したこれまでの押し紙裁判の判決と同じ論理構成で特に目新しい判断は示されていません。

押し紙は新聞社経営の財政基盤を支えていますので新聞社による自主解決ができないまま今日に至っています。そのため公正取引委員会や国会あるいは司法関係者ら外部の人間(販売店側代理人弁護士・新聞社側代理人弁護士・担当裁判官)の力によって解決すべきですがそれも出来ていません。我が国の法の支配の網の目のほころびは遺憾ともしがたいです。

今後もメディア黒書のアーカイブに残してもらうため引き続き投稿させていただきたいと考えていますのでご支援のほどよろしくお願いします。

(参考資料)
■西日本新聞社佐賀県販売店押し紙訴訟福岡高裁判決
https://www.kokusyo.jp/wp-content/uploads/2026/06/IMG_0001.pdf
■控訴理由書
https://www.kokusyo.jp/wp-content/uploads/2025/11/nishi2511.pdf
■控訴理由補充書
https://www.kokusyo.jp/wp-content/uploads/2025/11/Nish2511a.pdf
■福岡地方裁判所判決
https://www.kokusyo.jp/wp-content/uploads/2022/12/oshigami-N2211.pdf
■訴状
https://www.kokusyo.jp/wp-content/uploads/2022/12/oshigami-N2211.pdf
■押し紙一覧
https://www.kokusyo.jp/wp-content/uploads/2022/12/oshigami-N.pdf
●資料:「押し紙」の定義に関する法律と規則
https://www.kokusyo.jp/wp-content/uploads/2022/12/39fe715345bbcf0cebd881fb4f9aca57.pdf

※本稿は黒薮哲哉氏主宰のHP『メディア黒書』(2026年6月13日)掲載の同名記事を本通信用に再編集したものです。

▼江上武幸(えがみ・たけゆき)
弁護士。福岡・佐賀押し紙弁護団。1951年福岡県生まれ。1973年静岡大学卒業後、1975年福岡県弁護士会に弁護士登録。福岡県弁護士会元副会長、綱紀委員会委員、八女市役所オンブズパーソン、大刀洗町政治倫理審査会委員、筑豊じんぱい訴訟弁護団初代事務局長等を歴任。著書に『新聞販売の闇と戦う 販売店の逆襲』(花伝社/共著)等。

▼黒薮哲哉(くろやぶ・てつや)
ジャーナリスト。著書に、『「押し紙」という新聞のタブー』(宝島新書)、『ルポ 最後の公害、電磁波に苦しむ人々 携帯基地局の放射線』(花伝社)、『名医の追放-滋賀医科大病院事件の記録』(緑風出版)、『禁煙ファシズム』(鹿砦社)他。
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日本メディアはなぜ現場に行かないのか ―― ウクライナ報道と『押し紙』構造が映す政権依存

黒薮哲哉

5月23日付のロシアメディア「Sputnik」(X投稿)は、日本政府が「自国の特派員らに対し」、ウクライナ軍による大学への攻撃について「現地での報道・取材を禁止したことを示す情報を、ロシア当局が入手した」と報じた。

実際、19カ国から約50人の記者が、ウクライナ軍による教育施設攻撃の現場を取材したが、日本の記者は一人も参加しなかったという。取材は、ロシア当局が記者団を現地へ案内する形で実施された。

ちなみに、BBCは公式に参加を拒否し、CNNは担当記者が休暇中であることを理由に参加しなかったという。

参加国は、米国、オーストリア、英国、フィンランド、フランス、ハンガリー、ドイツ、ギリシャ、スペイン、イタリア、中国、パキスタン、トルコ、カタール、レバノン、アラブ首長国連邦、キューバ、ベネズエラ、ブラジルなどである。日本だけが、一人の記者も参加しなかった。

日本のメディアが「政府広報」に近づいている実態が、改めて浮き彫りになった。取材をしたうえで記事化しないのであれば理解の余地はある。しかし、取材そのものを行わないのは異常である。どのような形であれ、まず現場に足を運び、事実を確認しようとするのが報道機関の原則ではないか。

◆メディアが政府広報に近づいている背景

日本のメディアが政府広報に近づいている背景には、新聞社(系列テレビ局を含む)が、公権力から経営上の優遇措置を受けている事情がある。そして、その優遇措置が廃止されれば、新聞社経営そのものが成り立たなくなる構造がある。

優遇措置の代表例として、次の点が挙げられる。

1.新聞に対する消費税の軽減税率(8%)。

2.教育現場での教材としての新聞の使用。これについては学習指導要領に記されている。

3.新聞の再販制度の維持。これが廃止されれば、販売店と新聞社の力関係が変化し、新聞社は「押し紙」政策を維持できなくなる。

4.押し紙」を事実上放置してきた国策。

「押し紙」が新聞業界にもたらす莫大な利益については、「メディア黒書」で繰り返し報じてきた。試算によれば、中央紙全体で「押し紙」率が20%の場合、利益は約424億8000万円に達する。40%であれば約850億円規模となる。しかも、これらは控えめに見積もった数字である。

【参考記事】「真村訴訟が暴いた新聞業界の『押し紙』構造――不正利益は400億円超、公権力によるメディアコントロールの温床に」

もっとも、「押し紙」によって生じる販売店側の損害の多くは、新聞社による補助金で補填されている。しかし、この仕組みが崩れれば、紙面広告価格の低迷に加え、販売店網そのものの維持も難しくなる。

※新聞社が補助金をカットすれば、販売店は「押し紙」で自滅する仕組になっている。

「押し紙」問題は、日本のマスコミを分析するうえで欠かせない要素である。単に新聞販売の問題ではない。ジャーナリズムの大問題なのである。仮に政府に対して本格的に批判的な新聞社が現れた場合、公権力は「押し紙」問題への介入をちらつかせることで、報道をコントロールできる。この構図がメディアコントロールの温床なのだ。

「押し紙」問題を解決しない限り、記者個人がジャーナリストとしての自覚を高めたとしても、真実の報道はできない。

※本稿は黒薮哲哉氏主宰のHP『メディア黒書』(2026年5月27日)掲載の同名記事を本通信用に再編集したものです。

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2026年3月度のABC部数 新聞部数の減少止まらず――読売は1年で38万部減、「押し紙」問題の構造的課題も浮き彫りに

黒薮哲哉

2026年3月度のABC部数が明らかになった。読売新聞と毎日新聞の下落幅は依然として大きく、この1年間で読売新聞は38万部減、毎日新聞は20万部減となった。販売店関係者によると、残紙の整理や高齢読者の購読中止が主な要因とみられる。

ただし、残紙を減らしても、購読中止が進むことで新たな残紙が発生するため、「押し紙」問題の根本的な解決には至っていない。

中央紙の部数内訳は次の通りである。

朝日新聞:3,100,261(-167,587)
毎日新聞:1,083,632(-202,418)
読売新聞:5,183,600(-380,374)
日経新聞:1,196,749(-128,389)
産経新聞: 750,736(-60,607)

※括弧内は前年同月比の減少部数。

「押し紙」が新聞ジャーナリズムに及ぼす負の影響については、次の記事で詳しく論じられている。

【参考記事】「真村訴訟が暴いた新聞業界の『押し紙』構造――不正な利益は400億円超、公権力によるメディアコントロールの温床に」

※本稿は黒薮哲哉氏主宰のHP『メディア黒書』(2026年5月23日)掲載の同名記事を本通信用に再編集したものです。

▼黒薮哲哉(くろやぶ・てつや)
ジャーナリスト。著書に、『「押し紙」という新聞のタブー』(宝島新書)、『ルポ 最後の公害、電磁波に苦しむ人々 携帯基地局の放射線』(花伝社)、『名医の追放-滋賀医科大病院事件の記録』(緑風出版)、『禁煙ファシズム』(鹿砦社)他。
◎メディア黒書:http://www.kokusyo.jp/
◎twitter https://twitter.com/kuroyabu

《報道と人権8》武富士から読売まで、メディアを被告とする高額訴訟、その背景に何があるのか?(最終回)

黒薮哲哉

真村訴訟に端を発した一連の事件について記述すれば、際限がない。連載「報道と人権」で7回にわたって取り上げた裁判のほかにも、さまざまな裁判が派生して起きている。

しかも、真村事件に関連したほとんどの裁判で、喜田村洋一・自由人権協会代表理事が読売の代理人として登場した。喜田村弁護士は、法廷が開かれるたびに東京から福岡へ足を運んだ。その情熱は並大抵ではない。

筆者は、護憲派の自由人権協会を代表する人物が、改憲派の読売に対して誠心誠意を尽くし、「押し紙」は一部も存在しないと繰り返す姿に違和感を覚えた。喜田村弁護士がどのような思想と心情の持ち主なのか、好奇心を刺激された。

◆喜田村弁護士は、どのような裁判に関わってきたか

喜田村弁護士は、過去にどのような裁判に関わってきたのだろうか。よく知られている例としては、1980年代に問題となった薬害エイズ事件がある。これは、加熱処理をしなかった血液凝固因子製剤を治療に使用したことにより、多数のHIV感染者やエイズ患者を生み出した事件である。

非加熱製剤によるHIV感染の薬害被害は世界的に発生したが、日本では全血友病患者の約4割にあたる1800人がHIVに感染し、そのうち700人以上が死亡したといわれている。

起訴されたのは、帝京大学医学部附属病院第一内科の責任者だった安部英、ミドリ十字の代表取締役であった松下廉蔵・須山忠和・川野武彦、そして厚生省官僚だった松村明仁である。

一審判決では、ミドリ十字の3人に実刑判決が、松村明仁に執行猶予付きの有罪判決が下されたが、安部は無罪だった。安部の代理人を務めたのが、喜田村弁護士と、はやり自由人権協会の弘中淳一郎弁護士である。

弘中弁護士は、消費者金融の武富士がフリーランス・ジャーナリストに高額訴訟を起こした際にも、武富士の代理人を務めた。巷では、弘中氏を「無罪請負人」と評価する声もあるが、同時に「訴訟ビジネス」ではないかという批判もある。裁判は、武富士の敗訴だった。

喜田村弁護士や弘中弁護士は、ロス疑惑事件の三浦和義氏を無罪に導いたことでもよく知られている。事件の詳細は省略するが、三浦は、事件後に米国領サイパンで殺人罪及び殺人の共謀罪の容疑で逮捕された。その後、1981年に獄中で自殺した。この事件は、日米で見解が異なり再検証が必要なのである。

◆読売の代理人

2025年に読売が経済誌『ZAITEN』を提訴した事件でも、喜田村弁護士が読売の代理人として登場している。現在の権力機構と新聞社を巨大でグレーな資金で結び付けている「押し紙」や、読売の販売政策について、喜田村洋一・自由人権協会代表理事が、法廷どのような見解を示すのか、注目したい。ジャーナリズムは、それを記録しておくべきだろう。(終)

※本稿は黒薮哲哉氏主宰のHP『メディア黒書』(2026年4月6日)掲載の同名記事を本通信用に再編集したものです。

▼黒薮哲哉(くろやぶ・てつや)
ジャーナリスト。著書に、『「押し紙」という新聞のタブー』(宝島新書)、『ルポ 最後の公害、電磁波に苦しむ人々 携帯基地局の放射線』(花伝社)、『名医の追放-滋賀医科大病院事件の記録』(緑風出版)、『禁煙ファシズム』(鹿砦社)他。
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《報道と人権7》勝訴から一転、第2次真村訴訟の構図、喜田村弁護士ら真村さんの自宅を差し押さえ

黒薮哲哉

読売新聞が筆者に対して3件の裁判を起こしたほぼ同じ時期に、読売新聞が関わった別の裁判が進行していた。原告は真村さんである。

既に述べたように、YC広川の真村久三さんが起こした地位保全裁判は、真村さんの完全勝訴であった。判決は、2007年12月に最高裁で確定した。

ところがその半年後の2008年7月、読売は、YC広川との契約期間が満了したことを理由に、同店を改廃した。契約満了による改廃であるが、販売店には家業的側面があるなどの理由から、正当な改廃を行なうには、店主側が新聞社との信頼関係を著しく破壊し、商契約の存続が困難となる状況を生み出したことを示す事実が必要とされる。

したがって、真村訴訟の判決確定後から改廃に至るまでの約半年の間に、真村さんが不祥事に該当する行為を行ったか否かが審理の対象となる。

◆第2次真村訴訟

当然、真村さんとしてはYC広川の改廃を承服できなかった。そこで再び読売に対して地位保全裁判を起こした。この裁判は第2次真村訴訟と呼ばれている。前訴が第1次真村訴訟である。

ちなみに裁判にはいくつかの形式があり、その代表的なものが仮処分の申立てと本訴である。周知のように、仮処分の申立ては緊急を要する場合に行われ、決定も短期間で下される。敗訴した側に不服があれば、本訴で争うことになる。第2次真村訴訟もこの形式をとった。真村さんは、まず仮処分を申し立て、その後、本訴を提起したのである。

この裁判でも、引き続き喜田村洋一・自由人権協会代表理事が読売の代理人として裁判闘争の先頭に立った。舞台が福岡地裁であったため、口頭弁論のたびに東京から駆けつける熱心さであった。

◆間接強制金の累積、約3600万円

仮処分の申立てにおいて福岡地裁は、真村さんの申立てを認め、その地位を保全した。裁判所は読売に対し、YC広川への新聞供給を再開するよう命じた。ところが読売は、この命令に従わなかった。その結果、裁判所は、読売に対して1日につき3万円の間接強制金(制裁金)の支払いを命じた。

その後、読売は仮処分に対して異議を申し立て、さらに福岡高裁へ抗告し、最高裁に特別抗告も行った。しかし、裁判所の決定は覆らなかった。この間、間接強制金は累積し、約3600万円に達した。

仮処分申立ての審尋と並行して、本訴の審理も進んだ。

読売は、改廃理由としてさまざまな主張を行った。第1次真村訴訟で真村さんの地位が保全されている以上、その後改廃に至るまでの約7カ月の間に、真村さんが読売に対して重大な信義違反を犯していなければ、地位は維持されると考えるのが自然である。

◆喜田村ら、黒薮が「外部メディア等と連携して……」

喜田村らが改廃の正当理由として主張した項目の一つに、真村さんが「外部メディア等と連携して」読売を攻撃したというものがある。福岡地裁判決には、喜田村らの主張として次の記述がある。

自称フリージャーナリストの黒藪哲也(以下、「黒藪」という。)《注:「黒藪哲也」は誤字で、正しくは、「黒薮哲哉」》は、自ら管理・運営するウェブサイト「新聞販売黒書」で、被告に対して不当な誹謗中傷を繰り返す一方、被告と対立しているという観点から、原告を支援することを明言している。原告は、前訴係争中に黒薮と知り合い、黒藪や原告弁護団と協力して、被告を攻撃する運動を展開している。

原告の関わる裁判の経過等は,直ちに「新聞販売黒書」や「My News Japan」に掲載される。また,原告は,黒藪がコーディネーターや司会を務めたシンポジウムや報告会に積極的に参加して発言もしている。

取引の一方当事者が,その相手方当事者を誹謗中傷して攻撃する運動に積極的に協力し,しかも相手方当事者の営業秘密を漏洩しながら,その契約当事者としての地位を求めたり,裁判や攻撃・中傷を止めてほしければ巨額の金銭を支払うよう求めたりすることは,一企業に対する脅迫に他ならない。このような行為は被告との信頼関係を根底から破壊するものである。

喜田村らは「被告と対立しているという観点から、原告を支援することを明言している。」と主張しているが、これは浅はかな解釈である。筆者が真村さんを支援したのは、その主張に正当性があったからにほかならない。読売の販売政策に道理がないからである。

そもそも、ジャーナリズムに中立などあり得ない。ジャーナリズムの評価は、究極のところ主張が正しいかどうかであり、その評価は将来、歴史に委ねるよりほかにない。それゆえに記録し、それを保存することが決定的に大事なのであるが、喜田村弁護士らは、このあたりの原理が分かっていない。

ちなみに筆者は、真村訴訟に関しては、少なくとも20年は検証すると当時から繰り返し公言してきた。

◆真村さんの自宅を差し押さえ

判決は2011年5月15日に言い渡された。結果は真村さんの敗訴であった。控訴審でも控訴は棄却され、その後、最高裁で判決が確定した。

これにより読売は、真村さんに対し累積した約3600万円の間接強制金の支払いを請求した。しかし、真村さんは店舗の維持や生活費にこれを充てていたため、返済不能となった。

そこで読売は、真村さんの自宅を差し押さえた。不動産仮差押命令申立書の債務者代理人弁護士として、次の面々が名を連ねている。(下記の写真を参照)

喜田村洋一
近藤真
掘哲郎
住野武史
塩飽梨栄

◆ジャニーズの性加害問題

なお、喜田村弁護士は評価できる仕事もしている。例えば、ジャニーズの性加害問題では被害者のために大きな役割を果たした。その詳細を記した『報道しないメディア』(岩波ブックレット)なども出版している。多くのメディア研究者とも良好な関係にあるようだ。

こうした状況を踏まえるとき、筆者には喜田村弁護士の思想の源流がどこにあるのかよく分からない。どのような信念や思想を行動規範としている人なのか、理解できない。

※なお、真村さんと読売の間接強制金をめぐる係争は、2026年に入って新たな進展があったため、近く報告する予定である。

※本稿は黒薮哲哉氏主宰のHP『メディア黒書』(2026年4月3日)掲載の同名記事を本通信用に再編集したものです。

▼黒薮哲哉(くろやぶ・てつや)
ジャーナリスト。著書に、『「押し紙」という新聞のタブー』(宝島新書)、『ルポ 最後の公害、電磁波に苦しむ人々 携帯基地局の放射線』(花伝社)、『名医の追放-滋賀医科大病院事件の記録』(緑風出版)、『禁煙ファシズム』(鹿砦社)他。
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