《6月のことば》雨の日も笑顔 (鹿砦社カレンダー2022より。龍一郎揮毫)

日々報じられるウクライナ危機とコロナ禍── とても笑顔でいられません。ひょっとしたら今年は時代の転換点かもしれません。かのべトナム戦争終結以後、これほどまでにワールドワイドな戦争とパンデミックがあったでしょうか? 

それにしても、これを揮毫した書家・龍一郎はいつも笑顔でいます。3年前の秋、母校・同志社大学での講演会、早朝お母様が亡くなりながら、福岡から京都に駆けつけ、あたかも何もなかったかのようににこにこ笑いながら平然と講演と即興での揮毫をやり通しました。さすがにプロです。また、自身は一昨年大病に倒れ長く入院、さらに昨年には連れ合いを亡くしながらも、このカレンダーを製作してくれました。その間には、師ともいうべき中村哲氏の不慮の死に遭っています。こうした中でも、彼が笑顔を絶やさないのはなぜなのか? 

龍一郎は人間が出来ています。私など齢七十を過ぎても未熟で、現在の情況を見て、到底にこにこ笑ってはおれません。核の使用を含む世界戦争の危機にたじろぎ、コロナには直撃されのたうちまわっています。どっちが先輩でどっちが後輩かわかりません。

龍一郎の笑顔の源は赴任したばかりの小学校で起きた「ゲルニカ事件」ではなかったか──「ゲルニカ事件」については、ここで説明するには長くなりますので、皆様方にはお調べいただくとして、この事件で彼は、全国津々浦々からの教師や父兄らの支援を受け、全国を講演行脚しみずからの想いと主張を訴えてまわりました。そして夜遅くまでの弁護団会議、敗訴、定年を遙かに前にした教職退職……波乱の人生でした。彼は別のところで「人生に無駄なものなどなにひとつない」と揮毫しています。魂の書家・龍一郎の笑顔の源はここにあるのではないか、と思っています。

(松岡利康)

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《5月のことば》やわらかい五月の風を胸いっぱいすいこんで……(鹿砦社カレンダー2022より。龍一郎揮毫)

5月になりました──。
今年も早3分の1が過ぎたことになります。

本来5月は1年で一番過ごしやすい月ですが、今年は、新型コロナは相変わらず留まっていて、これだけでも大変なのに、ロシアがウクライナ侵略戦争を始め、泥沼化の様相を呈しています。

この煽りで、早速円安になり、物価も上がり続け、そのうちさらに不景気となることでしょう。ただでさえコロナ不景気で苦労しているのに、本当に絶望的になります。

しかし、それでも私たちは創意工夫し支え合い生き続けなければなりません。

閉じ篭ってばかりいても暗くなるばかり、「やわらかい五月の風を胸いっぱいすいこんで背のびをして」気分転換し心機一転、前を見て歩み続けましょう!

5月3日 朝日新聞阪神支局銃撃事件35年(1997年) 
*同支局は鹿砦社と同じ西宮に在ります。甲山事件、グリコ・森永事件と共に私にとってこれからも探究すべく三大事件です。

5月15日 沖縄「返還」(併合)50年(1972年)
あっというまでしたが、記憶の糸を辿りながら、その意味を考えましょう!

(松岡利康)

『紙の爆弾』と『季節』──今こそ鹿砦社の雑誌を定期購読で!

今年の2月16日に、独立系メディア「MyNewsJapan」は、コロナワクチンの闇接種についての記事を掲載した。タイトルは、「国費のコロナワクチンを闇打ちで接待に流用、『接種会場』は桜十字グループ西川朋希代表が理事を務めるビューティクリニックVIP室」(https://www.mynewsjapan.com/reports/2634)である。執筆者は、わたしである。

桜十字グループは、再春館製薬が2006年に買収して運営に乗り出した医療・福祉関係のグループである。総社員数は6551人(2021年4月1日現在)。本部は熊本市にあるが、東京でも医療法人社団・東京桜十字を設置し、複数の診療所を運営している。

MyNewsJapanの記事は、2021年の春から夏にかけて桜十字の関係者が、東京渋谷区にある美容外科で、要人に対してワクチン「接待」を繰り返していたとする内容である。しかも、当時、桜十字グループの西川代表が、菅義偉首相(当時)とワクチン接種の普及について、2度も会談を行っていた事実も明らかになっている。

菅義偉首相(当時)と西川代表の会談を伝える桜十字グループの社内報

わたしがデジタル鹿砦社通信で、この事件を再報告するのは、MyNewsJapanに記事を掲載した後も、大メディアが後追い報道をしないからだ。わたしは、これだけの大問題を黙認してはばからない鈍感さを問題視したい。

◆闇接種を裏付ける3つの客観的事実 

この事件の取材のきっかけは、ある人物が昨年の11月にMyNewsJapanに情報を提供したことである。東京・渋谷区のメットビューディークリニック(堀江義明院長、以下、MBC)で、要人を対象としたワクチン接待が行われていたという内容だった。この人は、新聞や週刊紙にも情報を持ち込んだが、新聞は最初から取材しなかったという。週刊紙は、記事にしたものの、ワクチンの闇接種には言及していなかった。最も肝心で核心的な部分を外したのである。そこでAさんは、従来の主要メディアは信用できないとして、MyNewsJapanに情報を提供したのである。

MyNewsJapanの渡邉正裕編集長の依頼で、わたしがこの事件を担当することになった。わたしは、Aさんから事件の概要を聴取した後、闇接種が行われた当時、MBCの事務長をしていたBさん(男性)と、2人のスタッフCさん、Dさん(いずれも女性)を取材した。

これら4人の内部告発者の話を統合すると次のような概要になる。2021年の春から7月ごろにかけて、桜十字グループの関係者が、MBCのVIP室を使って複数の要人に対し、ワクチンの闇接種を行っていた。その中には、海外の「超VIP」も含まれていたという。元事務長は、東京・虎ノ門にある東京桜十字の本部から、MBCへワクチンを運搬させられたことがあると話している。

わたしはこれらの「証言」の裏付け調査に入った。結論を先に言えば、次の3点が事件の客観的な裏付けになる。

① 桜十字のスタッフがワクチン接待を受ける要人と交わしたラインの交信記録

② 闇接種に使ったコロナワクチン専用のシリンジ(注射器)の写真である。

③ MBCが所在する港区が、MBCをワクチン接種の医療機関に指定していないことを裏付ける(情報公開請求で得た)書面である。

①から③の客観的な裏付と、元事務長、2人の元スタッフの証言が完全に整合しており、ワクチン接待が行われたとする内部告発の信ぴょう性は動かしがたい。しかも、既に述べたように、この時期に西川朋希代表と菅首相が、ワクチン接種の推進について、首相公邸で2日に渡って会談していた。最初の会談は5月15日で、2度目が5月16日である。この事実は、新聞の「首相動静」や桜十字グループの社内報(冒頭の写真)でも確認できる。

◆裏付け①-闇接種の日時・場所をラインの交信で調整

 

ワクチンの闇接種のスケジュールを設定したことを示すLINEの記録

右に示した写真は、ワクチン接種の前段のプロセスを裏付けるLINEの通信記録である。このLINEには、次の4人の人物が登場する。

読者は、LINEの冒頭の導入部に注目してほしい。「TomokiがMET増田修一、YS(仮名、女性、ピンク色部分)を招待しました」と記されている。

「Tomoki」は、元事務長と2人の元スタッフによると、桜十字グループの西川朋希代表のことである。しかし、トモキという名前は一般的で、客観的な本人確認の裏付けになるとは言えない。とはいえ、そのことはさほど重要ではない。重要なのは、この事件で主導的な役割を演じた「MET増田修一」の所属先の確認である。「MET増田修一」が桜十字グループの関係者であることの立証なのである。

「MET増田修一」は、会社登記簿によると、METを運営している(株)メディカルハックの社長である。「MET増田修一」がLINEで使っていたアイコンを調査したところ、同氏がFACEBOOKで使っているアイコンと完全に一致した。しかも、そのFACEBOOKには、勤務先として桜十字の社名を記していた。

さらに(株)メディカルハックを調査したところ、東京桜十字が経営するクリニックのひとつと登記上の住所が一致した。つまり桜十字グループと(株)メディカルハックは実質的に一体ということになる。元事務長も(株)メディカルハックの所属で、定期的に東京桜十字でミーティングを開いていたと話している。

「YS(仮名、女性)」は、ワクチン接種を受けたとされる女性である。

「Tomoki」、「MET増田修一」、それに「YS」の3人は、LINEでワクチン接種の日程と場所を取り決めたのである。交信記録を引用してみよう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・【引用】・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Tomoki:水曜日
接種の時間を決めてください。場所は表参道です。

YS:ありがとう!それでは午前10:00でいいですか?

増田:10時にご希望承りました。ドクターに時間の確認をしておりますので、確定までしばらくお待ちください。よろしくお願いいたします。

YS:ありがとうございます。

増田:大変お待たせいたしました。10時が難しく、13時にクリニックにお越し頂く事は可能でしょうか?どうぞご検討よろしくお願いいたします。

YS:はい、了解しました。住所をお知らせください。

増田:https://www.met-beautyclinic.jp/

・・・・・・・・・・・・・・・・【引用おわり】・・・・・・・・・・・・・・・・・

(株)メディカルハックの「増田」がYSに示したURLは、METの公式ウェブサイトと一致する。つまり3人は、闇接種の場所を、渋谷区のMETに決めたのである。

接種の日程と場所が確定すると、増田社長は3人の交信記録のスクリーンショットを、METの事務長(当時)のLINEへ転送した。接種予定の前日、2021年7月20日(火)のことである。これに応えて事務長が、次のように返信する。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・【引用】・・・・・・・・・・・・・・・・・・

事務長:13時にVIP室ご案内でいいでしょうか?

増田:はい、お願い致します。堀江先生も1時にお見えになります。合計3名の接種予定で、13時1名、13時半に2名の予定です。

増田:ワクチン接種後、15分の観察時間を要します。

・・・・・・・・・・・・・・・・【引用おわり】・・・・・・・・・・・・・・・・・

「15分の観察時間を要します」という記述から、予防接種がコロナウイルスに対するものであることが分かる。

◆裏付け2-コロナワクチンの専用シリンジ

 

ワクチンの闇接種に使われたシリンジ

右に示す写真は、MBCの元スタッフが撮影したコロナワクチン専用のシリンジである。

この写真には、撮影と同時に自動的に作成される撮影日時と撮影場所もデータとして残っている。それによると撮影日は、2021年6月25日13:52分である。撮影場所は港区である。

シリンジと一緒に映っている鉛筆のような医療廃棄物は、アートメイクで使用するブレード(針)である。これは美容外科に特有のものである。一般の医療機関にはこのような医療器具はない。従ってシリンジの撮影場所が、美容外科であることが分かる。

しかし、後述するように、港区にある美容外科で、港区がワクチンの接種会場に指定した医療機関は一軒も存在しない。

さて、写真撮影されたシリンジについて、説明しておこう。読者に注視していただきたいのは、シリンジの先端部分(デッドスペース)である。黒いピストンのようなものが入っている。

これはシリンジのデッドスペース内のワクチンを残ることなく押し出すための仕組みなのである。このデッドスペースこそが、ワクチンを無駄にしないように開発されたコロナワクチン専用のシリンジの特徴なのだ。

元スタッフらは、次のように話す。

「このようなシリンジは見たこともなければ、使ったこともありません」

「棚卸一覧にも、このようなものは入っていません」

デッドスペースが少ないシリンジそのものは従来から存在していても、ほとんど流通していなかった。それゆえに国が厳密に管理・配給すると同時に、当時、医療器具メーカーが急遽開発に乗り出していたのである。

わたしは実際にワクチン接種を担当している医療関係者にも、このシリンジの写真を示して、それがコロナワクチン専用のものであることを確認した。


◎[参考動画]ワクチン“1瓶6回”接種へ 特殊注射器増産(FNN ,2021年2月18日)

◆裏付け3-港区の情報公開資料
  
「裏付け1」と「裏付け2」により、MBCでワクチン接種が行われたことを裏付けることができる。元事務長らの「証言」の信ぴょう性を担保できる。

しかし、そのワクチン接種が、国が決めたワクチン接種の方針に沿わないルール違反であることを示す証拠はあるのだろうか。この点を調べるために、わたしは港区が、METをワクチン接種の医療機関に認定していたかどうかを検証した。

ちなみにコロナワクチンとシリンジは、「国→都道府県→各自治体→医療機関」の配給ルートになっている。さらに医療機関に到着した後、ワクチン接種を迅速に進めるために、他の医療機関へ搬送することが認められている。ただし搬送先の医療機関は、事前に地方自治体の認可を受けなければならない。「集合契約」と呼ばれる書面に調印することで、ワクチン接種を推進する諸機関のグループに加わらなければならない。さもなければ、ワクチンやシリンジの末端配布先が分からなくなる可能性があるからだ。また、ディープフリーザー(低温冷凍庫)の手配調整にも困難が生じる。

筆者は、METがある港区に対しコロナワクチンの接種に関する情報公開請求を行い、その後、取材を行った。その結果、当時、METは集合契約に調印していなかったことが分かった。(取材した当時も、契約していなかった)

METがある港区南青山5丁目で、2021年の春から夏にかけた時期にワクチン接種の医療機関に指定されていた所は次の医療機関だけである。

 ・八木クリニック
 ・やべ耳鼻咽喉科表参道
 ・南青山往診クリニック

今年2月の時点では5つの医療機関が認定されているが、やはりMETは含まれていない。

つまり港区はMETに対して、コロナワクチンも専用シリンジも、提供したことがない。とすれば、どのようなルートでワクチンと専用シリンジがMETへ運び込まれたのか。これについては、既に述べたように元事務長が、虎ノ門にある東京桜十字からMETへワクチンを運んだことが一度ある、と話している。

「週に1回、本社(注:港区虎ノ門にある「東京桜十字」本社を指す)でミーティングがあったのですが、ミーティングが終わった後、上司から箱を渡され、METへ持ち帰ったことが一度だけあります。箱を開いて初めて、中身がワクチンであることに気づいたのです。保冷剤も一緒に入っていました」

元スタッフCさんも、次のように話す。

「事務長が冷蔵庫にワクチンを保存したいというので、許可したのを覚えています」

元スタッフDさんは、VIP室でワクチンの入った箱を見たと話している。

「段ボールに貼ってある伝票に、確か、『熊本』の県名がありました」

コロナワクチンの場合、運搬方法や保管方法にも品質を保つためのガイドラインがある。真夏の炎天下にMETの事務長が、カバンに入れてワクチンを運んだというのは、異常の極みであり、医療の安全に関わる問題だ。

国が配給したワクチンがどのようなルートでMETに届いたのか、運搬の経緯には不明な部分もあるが、桜十字グループの西川代表が菅首相らと会談した後、桜十字グループが本格的にワクチン接種のイニシアティブをとってきたわけだから、桜十字グループ内には大量のワクチンとシリンジがあったと推測できる。従って、METへの流用はそれほど困難ではない。

◆誰がワクチン接待を受けたのか?

ワクチン接待を受けた人物については、具体的な名前が上がっている。たとえば「裏付け1」でとり上げたYSである。YSについて、インターネットで検索したところ、興味深い英文の記述が明らかになった。それよると、YSは桜十字グループの地元・熊本県の出身でインドネシアに住んでいる。夫は、不動産会社を経営する大富豪である。

わたしはYS夫妻の写真や動画をインターネット検索した。その中で、YSの夫である可能性がある男性の写真が浮上した。その写真を元事務長と、2人の元スタッフに確認してもらったところ、元事務長と、元スタッフのCさんが、「見おぼえがある」と答えた。 
 元事務長がYS夫妻について次のように話す。

「夫妻がMNCにお見えになったとき、VIP室へ案内しました。それから2人の到着を堀江先生に報告しました」

元スタッフのCさんは、次のように話す。

「2人は堀江先生と一緒にVIP室から出てきました。堀江先生からは、超VIPとして紹介されました。奥さんが化粧品を買いたいというので、わたしがフロントに案内したので、よく覚えています」

桜十字グループは、インドネシアでも事業を展開している。「アクセラ」と称する団体を設立して、日本での就職を目指しているインドネシア人に日本語を教えるなどの活動を展開している。実際、桜十字は、現地で人材募集も実施している。たとえば、次のブログである。

https://www.sakurajyuji.or.jp/recruit/kaigo/news/?p=1520

MBCの堀江院長は、インドネシアへの渡航歴もある。元スタッフとのLINEの交信記録でそれが確認できる。

YS夫妻がMBCでワクチン接種を受けた時期、インドネシアはコロナ感染が急拡大していた。

この事件の無視でも明らかなように、日本のマスコミは、肝心な問題は報道しない。コロナワクチンは国費で調達されているわけだから、それを特定の企業がワクチン接待に使ったとなれば、道義的な問題だけでは済まない。

▼黒薮哲哉(くろやぶ・てつや)
ジャーナリスト。著書に、『「押し紙」という新聞のタブー』(宝島新書)、『ルポ 最後の公害、電磁波に苦しむ人々 携帯基地局の放射線』(花伝社)、『名医の追放-滋賀医科大病院事件の記録』(緑風出版)、他。
◎メディア黒書:http://www.kokusyo.jp/
◎twitter https://twitter.com/kuroyabu

タブーなきラディカルスキャンダルマガジン『紙の爆弾』2022年5月号!

黒薮哲哉『禁煙ファシズム-横浜副流煙事件の記録』

国家公務員給与引き下げ法案が今国会に提出されています。一般職、特別職(大臣や議員など)ともにボーナスが0.15ヶ月引き下げられる内容です。このままだと与党や維新の賛成で成立するとみられます。

◆制約されている日本の公務労働者の労働三権

そもそも、公務員の給料の決まりかたはどうなのでしょうか? 日本の公務労働者は労働三権(団結権、団体交渉権、争議権)が制約されています。多くの分野の公務労働者はそうはいってもかつて筆者が所属した「自治労」や筆者の祖母が生前所属していた「日教組」などの労働組合(職員団体)に加入はできます(団結権)。皇室労働者にも「宮内庁職員組合」という労働組合はあり、天皇が(組合主催の文化祭に和歌を寄せるという形で)「参加」する唯一の労働組合です。しかし、いずれにせよ、団体交渉権や争議権は制約されています。

さらに、防衛労働者、警察労働者、海保労働者、法務教官労働者、消防労働者には組合さえありません。これは、諸外国からみると異常なことです。わたしはノルウェーのメーデーに参加した経験があります。このとき、インターナショナルを女性警察官が演奏して、それにあわせて参加者が歌っていました。そのとき、わたしがただ一人日本語でインターナショナルを歌って注目を浴びたので鮮明に記憶しています。実は戦後すぐは、警察労働者にも労働組合はみとめられていたのですが、いわゆる逆コースで禁止されてしまったのです。

◆代償としての人事院制度・人事委員会制度

こうした公務労働者の労働三権の制約の代償として、人事院制度・人事委員会制度(都道府県、政令指定都市、特別区)があります。

まず、人事院や人事委員会が民間企業の給料を調査します。それをもとに、人事院勧告・人事委員会勧告を出します。2021年の場合、人事院勧告は8月10日に内閣に提出されています。(https://www.jinji.go.jp/kankoku/r3/r3_top.html

そして、国が勧告についての取り扱いを閣議決定します。そして、地方自治体には、事務次官通知が送られます。

こうした手続きを経て、内閣は給与法の改正案を国会に、知事や市町村長は給与条例案を議会に提出します。

これらの案が可決されれば、民間企業に準じた給料アップが実施されます。ただし、自治体によっては、勧告どおりにならないケースもあります。筆者が勤務する広島県もそうでした。広島県では1990年代、あの河井案里さんの師匠にあたる男性大物県議がゼネコンの実質的なオーナーでもあり、「天皇」と恐れられるほど君臨していました。その「天皇」が1990年代に必要性の薄い大型事業を大学の後輩でもある当時の知事に強行させた結果、広島県は1990年代末には貯金が底を尽きました。その穴を埋めるために、職員の給料がターゲットにされました。人事委員会勧告が完全実施された場合に比べて3%~7%カットされたこともありました。

このように、自民党の身勝手なつけを労働者が払わされるケースは全国でありました。

また、東日本大震災のときには、民主党政権は復興財源捻出のため、公務員給料をカットしました。しかし、災害対策で激務を強いられた上に給料をカットされた公務労働者の怨嗟の声は高まりました。公務労働者のかなりの部分は民主党やのちの立憲民主党の支持基盤である労働組合の組合員です。そうした公務労働者も離反したことが、民主党政権崩壊、その後も組合員の票を自民党にとられて立憲民主党が苦戦する背景になっています。

◆コロナ災害という非常事態を考慮せよ

たしかに、コロナ災害で民間企業のボーナスは減っています。貰えればありがたい。そんな会社もあります。筆者の勤務先に至っては、ボーナスなんて存在しません。それはそれとして、平均すれば0.15ヶ月分下げるべき。それは、一見、正しいように見えます。

しかし、今回のとくに民間のボーナス減少はコロナという大災害によるイレギュラーなものと見なすべきでしょう。人事院勧告は、そもそも、民間の平均を算出するものだから、仕方がないとして、政府が人事院勧告をそのまま鵜呑みにしてよいのでしょうか?

もちろん、民間労働者のコロナ災害にともなう大幅な収入減は、国が補償するべきです。その上で、公務員の給料も一般職については、引き下げを回避すべきではないでしょうか? 現場公務員、とくに、公立病院関係者や保健所関係者はこの2年間はまるで野戦のような労働環境でした。その上にボーナス減少では士気の低下につながりかねません。

また、もし、今回の給与法改悪のように、公務員の給料を減らせば、災害によるイレギュラーな給料の低下がレギュラーなものとして定着してしまいかねません。

岸田政権の給料アップ方針自体はショボい。しかし、給料を引き上げるという方向性は正しいと思います。日本はいまや、非正規ばかりふやし、いわゆる失敗国家(内戦などで崩壊状態の国)以外では唯一といっていいほど給料が上がらない異常な国です。もちろん、給料引き上げは労働組合の仕事ですが、現状の組合、とくに連合にはそれは望むべくもありません。総理に給料アップで先行されて悔しい思いをして組合が奮起、というのが現実的なシナリオに思えます。

こうした中で、今回の国家公務員一般職員の給料引き下げは労働者の大幅な給料アップという、総理の方針実現にもマイナスです。地方公務員にも波及し、民間企業にも波及するでしょう。労働条件を「公務員準拠」にしている企業も多いからです。ただでさえ、ロシアとウクライナの戦争の影響で輸入物価が上昇して人々の暮らしが直撃されている中でさらに悲惨なことになりかねません。そして、岸田政権が掲げる「賃上げによる経済の底上げ」そのものも難しくなかってしまいます。

かつて、人事委員会勧告を無視して広島県は職員の給料カットを強行したことがありました。逆に今回は「コロナ災害」や「労働者の賃金アップを政府総がかりで実現することをきめている」という状況を踏まえて、「ボーナスカット」勧告を無視するという「政策判断」も「あり」ではないでしょうか?

◆財政出動でガツンと非正規も介護・保育も給料アップを

いま、やるべきは、財政出動ですべての人の暮らしを下支えすることです。正規公務員の給料引き下げで溜飲を下げてもらう場合ではありません。

もちろん、公務員でも教員ふくめて正規と非正規の格差は深刻です。とくに女性が多い部署にみられることですが、専門性が高い仕事ほど、非正規で使い捨てという場合がおおくあります。

2020年度からは、地方公務員にも、会計年度任用職員ができています。ボーナスも支給されるようになりました。しかし、これでも「基本給を下げてボーナスを支給」など、運用が不十分な実態があり、大幅な改善が必要です。さらに、労働時間を少し短縮することで会計年度任用職員ではなく、「パート」扱いで、同じ仕事をさせながら、労働条件を会計年度任用職員より低く押さえるセコい自治体も少なくありません。「維新」の「本拠地」の大阪では部署によってはほとんどが派遣社員というケースもあります。これでは、労働者の給料は低い上に、派遣会社が儲かるだけで市民の負担はむしろアップしかねません。

とにかく、そもそも非正規の労働条件が低すぎるのが問題であり、この20-30年正規公務員をへらしすぎたのが問題なのです。

介護など家庭の事情がある人は短時間正規公務員でよいのです。

また、たしかに、介護や保育と比べると、お役人の給料は仕事の割には高いのも事実です。筆者自身がかつては県庁マンとして働き、いまは民間で介護福祉士として働いているのだから、それはよくわかります。維新の議員などより、そのことは百万倍わかっているつもりです。

しかし、そもそも、介護や保育の労働条件が低すぎるのが大問題なのです。一般職公務員の給料は据え置いて、財政出動により、ガツンと我々、介護や保育などケア労働者の給料をアップしてください。総理、維新のような「低いほうに合わせる」格差是正ではなく、筆者やれいわ新選組が提言してきた「高いほうに合わせる」格差是正をお願いします。

◎【参考】大石あきこ議員のTwitter https://twitter.com/oishiakiko/status/1501423247987863557

私は一般職給与法に方に断固反対の立場から、また特別職給与法並びに育休法には賛成の立場から討論を行います。

一般職給与法について、先ほども申し上げましたけれども反対です。

今政府が行うべきは、自らが「骨太の方針2021」において謳った「賃上げを通じた経済の底上げ」を文字通り行うべきです。

▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。
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『紙の爆弾』と『季節』──今こそ鹿砦社の雑誌を定期購読で!

3月14日、2020年に政府が行ったコロナ支援策「特別定額給付金」を、住民票がないことを理由に、給付されなかった、大阪市西成区内に居住していた10名が、大阪市・松井一郎市長を提訴した。

原告の1人Sさんに「裁判が始まるよ」と報告した

◆2007年、釜ヶ崎に暮らす2088名の住民票を強制削除した大阪市

「特別定額給付金」は、新型コロナウイルスの感染が猛威を振るい始めた2020年、すべての人を対象にした唯一出された支援対策であった。政府は、4月20日、一律10万円の特別定額給付金の給付を閣議決定、その際、2020年4月27日付けで、住民基本台帳に名前の記載がある者、つまり住民票がある者と条件づけた。

しかし、ご存知のように、釜ヶ崎には、様々な理由で住民票を持てない者がいる。野宿生活を余儀なくされた人たち、ドヤ、アパートに住んでいるが、そこでは住民票が取れない人たち、元の住所あるいは本籍地から、様々な理由で住民票を移せない人たちだ。

かつて、大阪市は、釜ヶ崎では住民票が取れない労働者に対して、白手帳(日雇い労働者の失業保険)をとったり、各種資格を取る必要がある場合には、釜ヶ崎地域合同労組が入る「解放会館」などで住民票を置くことを進めておきながら、2007年2088名の住民票を強制削除した。今回、住民票がない人の中には、その被害者もいた。

アルミ缶、銅線などを集めて暮らす彼は「解放会館」に置いていた住民票を強制削除された被害者だった

◆市長室にはほとんどいない松井市長

私は、釜ヶ崎地域合同労組、日本人民委員会、釜ヶ崎炊き出しの会、釜ヶ崎公民権運動のメンバーとともに、大阪市・松井市長に対して、住民票を持たない、持てない人たちにも必ず給付金を渡すようにと要請活動を行ってきた。4月28日、西成区役所に要請行動を行った際、「給付については大阪市役所市民局が行う」と返答されたため、5月8日、松井一郎・大阪市長と大阪市役所市民局に対して「特別定額給付金が、住民票をもっていない人にも必ず渡るように」との要望書を提出した。

市長室にも要望書を届けようとしたが、松井市長は市長室にいないことがほとんどで、いつも秘書課職員に渡すだけで終わった。松井市長は、登庁する日も、ほかの自治体首長と違って極端に低いようだ。しかも、この時、市民局の職員はわずか12名しかいない一方で、IR事業、大阪万博を推進する副首都推進局のスタッフは80名もいた。大阪市は、根本的に、住民の命を守る気などないのだ。

◆行政の責任者は、すべての人に行き渡る施策を執る努力をすべきなのに……

その後も大阪市は、「給付対象者は令和2年4月27日において、住民基本台帳に記載されている者であること」と繰り返し主張するばかりであった。しかし、この給付金は、コロナウイルス感染拡大防止に伴う自粛要請などで経済活動が停滞するなか、「簡素な仕組みで迅速かつ的確に家計へ支援を行う」(実施要項)として、国から唯一出された支援策であり、各自治体、行政の責任者は、すべての人に行き渡る施策を必死で執る努力をすべきだった。

実施要項には、「記載がなくてもそれに準ずるものとして、市町村が認める者を含む」とあり、実際、DVで、住民票のある家からシェルターなどに避難している人や、出生届けが出されず、戸籍の記載がない約800名の「無戸籍者」なども受け取れるような緊急措置が、各自治体で執られ、じっさいに給付されていた。

「住民票のあるなし」にこだわり続けていた大阪市は、その後、NPO釜ヶ崎支援機構が運営するシャルターに、1日でも泊まれば、そこで住民登録を行うとした。しかし、シエルターに泊まることが嫌だから、野宿している人がいることも事実だし、前述したように、様々な理由で住民票をとることが困難な人、あるいは嫌な人がいることも事実だ。

人権問題に詳しい弁護士の南和幸さんは「給付金について、ホームレスの人だから、受け取る権利がないというのは間違い。住民票のあるなしは、権利のあるなしの問題ではなく、とのように受け取れるかの手続きの問題でしかない。それについて、この住民登録があるないだけで、権利があるなしかのように取り扱うのは間違いである」と述べている。

つまり、野宿している人が、その場で、本人確認が行われればいいのだ。大阪市は回答書には、住民登録されれば給付対象となることなどを「周知を図ってまいります」とあるが、野宿者に「周知」して回る際、その場で野宿者の名前、本籍などを確認すればいいではなかったか。じっさい、2008年リーマンショック後の2009年、一律12000円が支払われた給付金の際には、住民票を持たない野宿者らが、西成市役所1階のロビーで、職員らにより本人確認の手続きが行われ、給付金をうけている。今回も同じようにするよう要請したが、「コロナなので」を理由に断られた。何百人も殺到する訳でもないのに。

閉められたままのセンター(右)と、南海電鉄高架下に入ったセンター仮庁舎(左)

◆住民票がないことを理由に特別定額給付金を給付をしないのは違法である

私たちは、2020年8月18日、原告10名とともに、原告の住所、氏名、生年月日を記載した特別定額給付金申請書を持参し、被告である大阪市西成区保険福祉センター分館に赴き、申請を行った。しかし、松井市長により、住所地に住民登録がないとの理由で、給付がなされなかった。そのため、10名の原告から委任状を受け、今回提訴することになった。

訴状によれば、「ホームレス状態にある原告らに被告が、住民登録がなされていないことなどを理由に、特別定額給付金の給付をしないことは、憲法14条及び31条が規定する平等原則及び比例原則に反する。よって、被告の原告らに対する本件給付金の不給付は、いずれも、被告大阪市長に与えられた実施主体としての裁量を逸脱あるいは濫用するものであって、違法であることは明らかである」としている。

さらに「被告の公権力の行使にあたる公務員は、原告らのように、ホームレス状態にある人々に対し、その状態に相応しい住民登録の方法を工夫するなどして、特別定額給付金の給付を実施すべき義務があるにもかかわらず、これを漫然放置し、不給付とした点において、重大な過失がある。従って被告は国家賠償法第1条により損害を賠償する責任に任ずる」とし、「原告らは、本件申請拒否によって、各自、少なくとも、給付額と同額の被害を蒙った」として、1人10万円の損害賠償請求を行った。

今回弁護団を構成する武村二三夫弁護士、遠藤比呂通弁護士、牧野幸子弁護士は、いずれも釜ヶ崎のセンターをめぐる訴訟、監視カメラ訴訟の弁護団を兼任し多忙を極めていたため、提訴が遅れてしまった。しかし、いよいよ裁判は始まった。全国でもおなじように、住民票がないことを理由に受け取れなかった人がいるのではないか。ぜひ、この裁判にご注目していただきたい。

▼尾崎美代子(おざき みよこ)
新潟県出身。大学時代に日雇い労働者の町・山谷に支援で関わる。80年代末より大阪に移り住み、釜ケ崎に関わる。フリースペースを兼ねた居酒屋「集い処はな」を経営。3・11後仲間と福島県飯舘村の支援や被ばく労働問題を考える講演会などを「西成青い空カンパ」として主催。自身は福島に通い、福島の実態を訴え続けている。
◎著者ツイッター(はなままさん)https://twitter.com/hanamama58

タブーなきラディカルスキャンダルマガジン『紙の爆弾』2022年4月号!

〈原発なき社会〉を求めて集う 不屈の脱原発季刊誌 『季節』2022年春号(『NO NUKES voice』改題 通巻31号)

2022年の3・11。言うまでもなく、あの東日本大震災・福島原発事故がはじまって11年です。

「はじまって」という言い方をしたのは、いまだに現在進行形だからです。公式発表でさえ、3万人以上が福島県外への避難を余儀なくされている。そして「原子力緊急事態」は続いています。

筆者は、もちろん、この11年間、ずっと広島で過ごしました。しかし、今年は、一昨年来のコロナに加えて、世界最大の核兵器保有国に君臨する男が、核兵器という刀の柄に手をかけ、原発が戦争で争奪の対象になるという人類存亡の瀬戸際の危機的状況で3・11を広島で迎えました。

◆「黒い雨」主人公の被爆の場所 横川駅前からスタート

その日に自分はどう行動するか? 最初に選んだのは広島市西区の横川駅前での街頭演説でした。

横川駅は小説「黒い雨」の主人公の閑間重松が1945年8月6日に被爆した場所です。重松は現在の中区千田町の自宅を出発して、広電で横川駅に到着。国鉄可部線の古市橋駅近くの会社に向かうため、当時は横川駅始発だった可部線のホームに行き、そこで被爆します。そのあと、広島市内をさまよった挙げ句、可部線が運転再開していた山本駅(2021年の大水害被災地近くだが、現存しない。)から古市橋駅へ電車でたどり着きます。

筆者が、政治家を志した原点は小説「黒い雨」です。ですから、ここを原点に行動することにしました。


◎[参考動画]さとうしゅういちIN横川駅前 東日本大震災・福島原発事故11周年 ノーモア ヒロシマ・ナガサキ・チェルノブイリ、そしてフクシマ いますぐ停戦

演説で筆者は、ここが、重松被爆の場所であることを紹介。その上で東日本大震災の犠牲者の皆様に弔意をしめすとともに、いまなお避難を余儀なくされている皆様をふくむ被災者のみなさまにお見舞い申し上げました。

その上で、原発が戦場になっている状況に危機感を示し、ヒロシマ・ナガサキ・チェルノブイリ・フクシマを繰り返さないため、プーチン大統領に強く停戦を求めました、

一方で、ヒロシマ・ナガサキ・フクシマを経験した国日本として、イスラエルやトルコを見習って停戦へ向けた外交の努力をすべきだ、と訴えました。安倍元総理に対しても「核共有などということを言っている暇があるなら、動けるなら動いたらどうか」と勧告しました。

さらに、国内の物価上昇に対しては、「輸入物価上昇で庶民ほど打撃のいまこそ、財政出動で負担軽減を」と強調。さとうしゅういちとれいわ新選組の「消費税廃止」「ガソリン税ゼロ」「奨学金チャラ・学費無償化」などを紹介。また、食料安全保障のため、農業だけでなく漁業や酪農など食料生産者にコストの補償を、と訴えました。

維新などによる原発復活論に対しては、「ウクライナ戦争で原発が最大の安全保障上のリスクであることがあきらかになった。原発は廃止を。そして、クリーンで地域分散型のエネルギーを促進すべきだ。大きな発電所でつくって、遠くへくばる、という考え方から転換することが大事。そのためのグリーンニューディールにガツンと財政出動する。」と反論しました。

さらに、国家公務員一般職員の給料カット法案については、「公務員給料カットは、結果として民間労働者の給料を下げてしまう。総理の公約の労働者の給料アップも遠のいてしまう。むしろ民間労働者のコロナによる減収を補填した上で、女性が多い非正規公務員の正規化、介護や保育の労働者の給料10万アップをして暮らしを守るべきだ。格差是正は低いほうを上げることで実現を」などと訴えました。

余りにも熱をいれすぎて、広電の横川駅の駅員の方から、「演説と放送が重なると放送がきこえにくいので」とご注意をいただき、後半は場所をすこしずらしました。

◆古市橋駅前で演説、収賄で略式起訴された市議の支持者に遭遇

筆者は、このあと、可部線に乗車。重松が8月6日夕方にたどりついた古市橋駅前に到着し、上記と同様の内容の演説を行いました。

その後、駅近くの床屋で散髪をしていただきました。丁度、先客の女性が、河井事件で検察審査会が「起訴相当議決」をしたことを受けて辞職した議員の熱心な支持者の方でした。議員にがっかりした、とおっしゃっていました。

「わたしは、中途半端に辞職した人よりは、徹底抗戦する議員の方がスジは通っているとおもいますよ。自分でアウトだと思うならすぐに辞職するべき。無罪と思うなら最後まで裁判で闘うべきとおもいます。」と申し上げると、「まったくそのとおりだと思う」と同意をいただきました。

このあと、筆者は、妻と犬の昼食を買って一時、東区の自宅に帰宅しました。午前中の動画のUPをしていると、14時46分。PCの前で黙祷を捧げました。

 

◆元同僚に公務員給料カット反対と引き換え?に介護や保育の労働者の給料UPを訴える

夕方は17時前から元職場の広島県庁前で街頭演説。元同僚に向けて、さとうしゅういちとれいわ新選組が「国家公務員一般職員の給料カットに反対」であり「現場公務員をふやす」政策であることを紹介。一方で、介護や保育の労働者の給料大幅アップなどの政策へのご協力を、元同僚である県庁労働者に向けて訴えました。

中国電力前に「単独」で乗り込み「さとうしゅういちとれいわ新選組への支持を安心して検討してほしい」

県庁前のあと、NHK前、そして中国電力前でも街頭演説を実施しました。

中国電力は、島根原発2号機再稼働、3号機新規稼働を強行しようとしています。また上関原発の新設もあきらめていません。中国電力前では、退勤中の中国電力労働者の皆様に対して「今回の戦争で原発が最大の安全保障上のリスクであることがあきらかになった。また、原発になにかあれば御社は吹っ飛ぶ。それよりは、原発は廃止をしたほうがいい。さとうしゅういちとれいわ新選組は、原発をなくすいっぽうで、原発関連の部署ではたらくみなさまには、原発廃止を担当する公務員のポストをご用意する。安心してさとうしゅういちとれいわ新選組へのご支持をご検討いただきたい。」とお願いしました。

 

なぜ、中国電力前に単独で乗り込んだか? この日はそのあと、18時から原爆ドーム前で「つながろうフクシマさよなら原発ヒロシマ集会」がありました。しかし、コロナ対策で、例年はあった中国電力前までのデモが中止されていたのです。少数でも、中国電力の労働者に向けて訴えない311、それも原発が最大の安全保障上の脅威となったいま、中国電力前で訴えないわけにはいかない。そう考えて、のりこんだのです。なぜか、年配の女性労働者(ひょっとしたら幹部かもしれない)が最後までじっときいておられました。

なお、写真撮影には男性が自転車で筆者の後を追ってご協力をいただきました。ですから、「単独」という表現は実は不正確です。お礼申し上げます。

◆原爆ドーム前で「つながろうフクシマさよなら原発ヒロシマ集会」そして反戦スタンディング

原爆ドーム前では、「つながろうフクシマさよなら原発ヒロシマ集会」がありました。

幅広い市民団体が参加しました。今年は、ロシアのウクライナ侵攻に抗議するメッセージも出されました。福島からは毎年参加をいただいていますが、コロナ災害発生後は、メッセージの代読になっています。そして、島根原発の地元からの報告をいただきました。報告によれば、もはや、島根原発再稼働を松江市長もあっさり受け入れ、住民投票条例案も否決される危機的な状況です。伊方原発は再稼働されてしまいましたが、島根原発も再稼働されれば、広島はそれこそ、南北から原発の脅威で挟み撃ちになる恰好です。ただ、やはり、デモがないのは寂しいかぎりでした。


◎[参考動画]動画 3・11「つながろうフクシマ さよなら原発ヒロシマ大集会」

一方、同時進行で、れいわ新選組の「改憲阻止チーム」が呼びかけて、最初は平和公園噴水前、そして、「ヒロシマ集会」終了後は、原爆ドーム前へ移動してロシアのウクライナ侵攻に抗議するスタンディングが行われました。

ビートルズの「Give Peace a Chance(平和を我等に)」をうたいながら、反戦をアピールしました。
https://twitter.com/reiwakaikensosi/status/1502240723671736322

若いれいわ新選組支持者の発案で、しゃべるのが苦手な人も参加しやすい運動をという趣旨で数日おきにされています。

◆毎週金曜日はオンライン「定例記者会見」

筆者は毎週金曜日、オンラインで定例記者会見を実施しています。この日は3・11とウクライナ戦争、また、国家公務員一般職員の給料カット法案についてわたしから問題提起をし、参加者で自由にご発言をいただきました。もし、ご興味があればご参加ください。どなたでもご参加できます。入退室自由です。記者会見には、以下からどなたでもご参加いただけます。入退室ご自由です。

さとうしゅういち 定例記者会見
開催日時 毎週金曜日 20時~
Zoomミーティングに参加する
https://us04web.zoom.us/j/4117183285?pwd=bFhrcTlWOUpPRmZhUGFkTVpTZlV4Zz09
ミーティングID: 411 718 3285
パスコード: 5N6b38

▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。
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◎広島瀬戸内新聞ニュース(社主:さとうしゅういち)https://hiroseto.exblog.jp/

『紙の爆弾』と『季節』──今こそ鹿砦社の雑誌を定期購読で!

介護福祉士である筆者は、衆院広島1区(広島市中区、東区、南区、総理の地元)内と広島4区(安芸区、安芸郡、東広島市の大部分など)内の介護施設に勤務しています。このうち、広島1区の介護施設に2022年2月14日、ご利用者1人、職員1人の感染が確認され、ついにコロナが上陸してしまいました。広島県内の感染者数も減少傾向に入ってほっとした矢先の出来事でした。

そして、2月22日までに当該施設の感染者はご利用者6人、職員2人に増え、5人というクラスター発生の基準を上回ってしまいました。いつかは、くるかも、と頭の中では考えてはいました。しかし、現実に自分が勤務する施設でクラスターが発生すると、まるで夢をみているような状況に不覚にもなってしまいました。

◆これまでの経過

これまでの状況を年表風にまとめると以下のようになります。

1/24(月)広島4区の介護施設に入居する予定の方がコロナ感染。入居延期に。
1/25(火)広島1区の介護施設に入社予定の職員がコロナ感染発覚。勤務開始の目処たたず。
2/10(木)筆者、1区の施設にコロナ上陸前最後の出勤
2/11(金)~13(日)筆者の仕事はお休み。
     広島市内で街頭演説や炊き出しのボランティア、労働組合の役員会など活動。
2/14(月)筆者、広島4区の介護施設に勤務。
     1区の介護施設でご利用者1人、職員1人の感染発覚 筆者は知らず
2/15(火)筆者は、ワクチン接種のため、お休み。広島市内の団体や政党など挨拶回り。
2/16(水)筆者、広島1区の介護施設に上陸後最初の勤務。
     職員1人の感染発覚。累計でご利用者1,職員2の感染者。
2/17(木)筆者、広島1区の介護施設に勤務。
2/18(金)筆者、広島1区の介護施設に勤務。
     あらたにご利用者1人の感染発覚。累計ではご利用者2人、職員2人の感染者。
2/19(土)筆者は仕事休み。
2/20(日)筆者は広島4区の介護施設に勤務。
2/21(月)筆者は広島4区の介護施設に勤務。
     広島県では、まんえん防止措置は延長も認証店では酒類提供可能に。
     2/19-2/21の3日間にあらたに1区の介護施設で2人のご利用者感染。
     ご利用者4人,職員2人の累計6人の感染者でクラスターに発展。
2/22(火)筆者、広島1区の介護施設に出勤。あらたに2人のご利用者感染。
     ご利用者6人、職員2人。合計8人に。

ちなみに、広島県、隣接する岩国市、そして感染の震源地とされる米軍岩国基地の新規感染者数の推移は以下です。

02/01 1056-20-17
02/02 1027-27-11
02/03 1179-20-13
02/04 1233-19-11
02/05 1277-22-0
02/06 1109-19-0
02/07 748-22-4
02/08 892-13-9
02/09 1042-10-10 広島県再び前週同日比増加
02/10 1008-9-10
02/11 1080-9-7
02/12 820-15-0
02/13 736-12-0
02/14 606-11-0
02/15 922-12-9
02/16 972-21-9
02/17 896-14-17
02/18 764-21-5
02/19 791-25-0
02/20 771-22-0
02/21 490-30-0
02/22 671-20-0

◆要介護度が低い方への感染契機に状況悪化

今回の施設内クラスターで最初に利用者で感染された方はほぼ、ねたきりの方でした。しかし、要介護度が低い方が感染して、一挙に状況が悪化しました。要介護度が低い方が感染するとなぜ状況が悪化するのか?ご説明します。

ねたきりの方の場合は、食事などで例外的に個室から出てこられる以外は出てこられません。ですから、
1 ご利用者には個室で食べて頂くようにする。
2 職員は徹底した手洗いなどを大前提にオムツ交換などに向かうときは、上下完全防備のガウンとフェイスシールドを着用し、個室を出る前に脱いで捨てる。マスクはもちろん、完全防備の医療用のもの(写真)をつかう、
を守っていれば問題は比較的少ないのです。

しかし、要介護度が低い方は、お元気です。他のご利用者とも普段からコミュニケーションは盛んにとっておられました。他のご利用者の個室にもよく遊びにいかれます。こうした方々がほぼ無症状で、意識しないで、大声でいろいろな人に話しかけられるということが起きます。マスクも職員とちがってきちんとすることはない。要介護度が低い方はいわゆる「スーパースプレッダー」になるリスクが極めて高いのです。また、こういう方々はお元気ですから、隔離されても、個室の外へ出ようとされます。そのことを制止しようとするだけでも相当なストレスです。

◆食事時間帯は人員不足とダブルパンチで野戦状態に

介護施設のクラスターで一番、大変なのは、朝昼夕の食事時間帯です。感染拡大防止のために、ほとんどのご利用者には、個室で食べて頂くことになります。ただし、食事の際に介助が必要な非感染者の方の多くは、食堂で食べていただくことになります。こうした方々は、きちんと見守りをしないと、誤嚥のおそれもあるからです。食事介助を必要とされる全てのご利用者の個室に職員を派遣して介助をする余裕はもちろんありません。

一方で、感染者の方は絶対に個室で食べて頂くしかありません。とくに問題は中途半端に立ち上がる能力はあるけれども、安定して歩けない方が感染した場合です。こういう方も個室で食べて頂かないといけません。職員は他の利用者の食事介助もしなければなりません。

そういうときに、このタイプの感染者のご利用者が歩こうとして倒れたら大変です。そうはいっても、転倒したご利用者を助けにいくのなら、ガウンにフェイスシールドを装備しないといけません。帰りは脱いで捨てるしかありません。そうこうする間に、元気な感染者が、個室を出ようとされたり、食事介助を必要とされる方が誤嚥をおこされたり、ということもあり得ます。

まさに、野戦のようなありさまです。これが、まだ、最低でも10日程度続くと予想されています。たまったものではありません。

◆やはり十分な人員確保とそれに向けた抜本的待遇改善が必要だ

さて、たとえば、利用者を歩かないよう拘束すれば、これは高齢者虐待防止法などで禁じられた違法行為になります。やむを得ず拘束をするにも、3つの要件がそろい、家族の同意が得られてからです。さりとて、このままでも転倒する方などが増えます。

そうすると、介護現場の人員を増やしすしかないのです。人員に余裕があれば、緊急時にも対応しやすくなります。当該施設においては、退職者があいつぐいっぽうで、補充で新規に入社予定の方がコロナ感染で出勤のメドが立たない状況の中で起きたクラスターでした。

その人員確保のためにも、地元の総理・岸田さんに対しては、3%賃上げなどと心細いことではなく、ガツンと財政出動による月給10万円アップをお願いします。そして、短期的にも今回のパンデミック対応として、危険手当の支給をお願いするものです。また、一時は当該施設でも濃厚接触者となった労働者が出勤停止となり、「野戦」状態はさらにひどくなりました。濃厚接触者となった人への補償もありません。濃厚接触者となった介護・保育労働者への補償もお願いするものです。

▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。
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◎広島瀬戸内新聞ニュース(社主:さとうしゅういち)https://hiroseto.exblog.jp/

タブーなきラディカルスキャンダルマガジン『紙の爆弾』2022年3月号!

2月12日、広島中区の上幟町公園で呉市の男性会社員の呼び掛けで炊き出しが行われました。

今回が2021年12月26日、2022年1月22日に続き、3回目です。この会社員はどこかの団体に所属しているというわけでもないそうです。定期的に転勤がある全国規模の企業に勤務し、いまは、広島県内の事業所に配属されているということです。お会いしてみると、本当にどこにでもいそうな、フツーの会社員の好青年です。

「なんで炊き出しをするのかと問われると特に理由はないんだよな
別に慈善活動とも思っていないし
なんかとてもやりたい気持ちになっただけ 衝動
続けるけどね」

「広島で炊き出しやります
ホームレスのおっちゃんたちにカレー作って振る舞う 主催は自分
出来ることをやる 
止まってられん 寒いけどあったかいもん食べて冬乗り越えてもらいたい
仲間が少ない 誰でも手伝ってほしい
できれば定期的にやりたい」(いずれも本人のTwitterより)

◆人数が少なくてもやり切る気迫

こうした、ご本人の気迫をTwitterだけでも十分に感じた筆者。今回は、はじめてお手伝いさせていただきました。

本日のメニューは中華丼です。前回、前々回はカレーライスだったそうです。調理は広島市でも(平和公園から見ても)南部に位置する中区舟入のプロテスタント教会の台所を貸し出していただきました。

同教会の牧師は「広島夜回りの会」でホームレス支援を継続されています。

この日、10時に教会に集合したのですが、最初は主催者の男性会社員とわたししかおらず、あまりの人数の少なさにびっくりしました。しかし、「前回も、ほとんど俺一人で料理はしたのでなんとかなるでしょう。」という彼の気迫に気を取り直して、台所に向かいました。

前回、前々回はフードバンクから食材の提供を受けていましたが、「俺も仕事が忙しくてお願いにいけなかったので」(男性会社員)、1万円で彼が買った食材を使うことになりました。50人前を想定。白菜は2個相当、人参は4,5本、また、豚肉やシーフードの冷凍パック、そして米は4kgを使いました。

男性会社員の他に、男性会社員の同僚の女性もあらわれ、最初は3人で食材の白菜や人参などを切っていました。

次第に、生活困窮者の相談活動に従事している団体職員、筆者同様、ネットで情報を得た県内の大学教員、医療従事者らも現れ、食材を大きな鍋に放り込んで炒めるなど、作業を進めました。

途中、炊き出しに必要なビニール手袋(感染対策)やごま油などが足りないことに気づき、男性会社員が近所の百均に買い出しに行くなど、慌ただしい状況もありましたが、無事に12時半には、中華丼の具も出来上がり、御飯も炊き上がりました。

 

◆ホームレス数の変化はないが、在宅の困窮者は激増

調理が終わると我々は会場の上幟町公園に移動しました。ここでは、さらに、広島市内の主婦らもスタッフに合流。この主婦は、「食品だけでなく生活必需品も含め、リサイクルによる困窮者支援」の活動をネットでされています。

中華丼とミネラルウォーター、そしてお菓子をくばりました。既に「広島夜回りの会」などを通じて情報を得ていた人々20人あまりが並ばれました。

中高年の男性が多いのですが、一方で若い男性やかなり年配の女性も並ばれていました。

団体職員は、前回もこの男性会社員主催の炊き出しにも参加しています。学生時代から生活困窮者支援の活動に従事しており、実態に詳しい方です。彼によると広島ではコロナ災害発生後もホームレスの数自体の増減はあまりないようです。

しかし、在宅の生活困窮者の数は急増しています。彼の悩みは、生活困窮者に生活保護受給を薦めても、しぶる方がおおいことだそうです。貸付中心の社会福祉協議会に頼ってこられる方が多いのです。

彼は「多くの人が貸付ではにっちもさっちもいかない状況だ。生活保護は恥ではないと意識を変えてほしい。」とおっしゃいました。

また、ホームレスの方については、「つながりを続けていくことが大事。」ともおっしゃいました。「夜回りの会」でも、2020年にコロナ災害がスタートした最初の一ヶ月のみ活動は休んだがその後はずっと活動を続けているそうです。

会社員主催の炊き出しは団体ではなく、やりたいと立ち上がった個人に、既存の活動団体も協力し、また、筆者のようなネットで情報を得た人間も参加する形で行われています。

男性会社員は、今後も、毎月第二土曜日に炊き出しを行う意向です。

◆あの頃と変わっていない生存権を守らぬ政府に憤り──炊き出しが「持続」するようでは困る

「あの頃と変わっていないじゃないか?!全然、生存権を守る政府になっていないじゃないか?!」

これが、最近、筆者がいきどおっていることです。

筆者は、2008年~2009年のリーマンショック時にも、岡山や名古屋など県外でも年末年始の炊き出しなどに参加させていただいています。

すでにあのころから、貧困問題は広がっていたのです。すでにギリギリの生活を強いられていたひとたちが、リーマンショックで路上に投げ出された。あの時の教訓をいかしてほしい、と選ばれたのが民主党政権だったはず。しかし、民主党は自滅してしまい、安倍晋三さんが再登板。当時は、たまたま、団塊世代の労働人口からの撤退で若い人の就職率が改善した。それに便乗して、安倍さんは身内ばかりを優遇し、生存権を守る政府の機能の強化はなされない。こうした問題は不可視化されてしまいました。だが、実際には、コロナ前でもじわりじわりと人々の実質所得はさがりつづけた。政府の怠慢をやむなく補完する形で、「子ども食堂」も広がったわけです。

そこへ、コロナが襲いかかったのです。前回、すなわち、リーマンショックのときの教訓を日本がいかしていたのなら、こんな状態になってはいません。子ども食堂にせよ、炊き出しにせよ、こんなものが「持続する」ようでは困ります。生存権を石にかじりついても守る気概を政治・行政はもたねばならぬ。このことも強調させていただきます。

▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。
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タブーなきラディカルスキャンダルマガジン『紙の爆弾』2022年3月号!

『紙の爆弾』『NO NUKES voice』今こそ鹿砦社の雑誌を定期購読で!

正月明け以降、新型コロナウイルスのオミクロン株中心の感染爆発が続く広島県内。最近では東京都や大阪府も遅れて感染爆発が起きているため、全国的な注目は低下している感はあります。しかし、着実に筆者の身近に脅威が迫っています。

◆勤務先の介護施設入居予定者や山間部の友人も感染

1月24日(月)。筆者のまわりで激震が走りました。筆者はその日の朝、バイト先の介護施設で前日から夜勤をしていました。そろそろ、日勤で出勤してくる正社員にバトンタッチしようかなとおもっていると、正社員の人が息を切らして入ってきました。何事かと思ったら「きょう、入居予定の方がコロナ陽性で入居延期になった」ということでした。わたしは、背筋が凍る思いが致しました。

そして、会社を出て、妻とSNSで連絡をとろうと、スマホを取り出すと、県北部の山岳地帯に住む友人のSNSのタイムラインが目に入ってきました。なんと、その友人がコロナに感染したという報告でした。その友人は、17日ころからのどに異常を感じ、金曜日ころに38度の発熱で受診し、PCR検査の結果、陽性と判定。自宅療養で、保健所から食料を受け取った旨の投稿がされていました。画面には段ボール入りのカップ麺や即席味噌汁、お菓子などが映っていました。先ほどの入居予定者のこととあわせ、肝を冷やしました。

さらに翌日、別の勤務先の介護施設では新入社員が感染したという報告。まだ出勤していないのが不幸中の幸いでした。しかし、その人は、すでに退職した人の補充の意味もあったので、現場は目がまわるような状況になっています。

毎日、1000人以上、1週間で人口10万あたり300人以上感染している状況ですから、身近に事例が出てもおかしくはありません。

以下は、これまでの広島県内、そして広島県に隣接する岩国市、そして米軍岩国基地の感染数のまとめです。

今週に入って感染数は前週比では、さほど伸びていません。しかし、もともと、高い水準での感染数だったので油断できない状況です。

 

      県内-岩国-岩国基地
12/01~20 00-00-00
12/21   00ー00-01
12/22   02-00-01
12/23   03-01-00
12/24   01-00-00
12/25   05-01-00
12/26   01-01-00
12/27   01-01-08
12/28   01-01-05
12/29   03-07-80
12/30   06-07-27
12/31   23-08-23
01/01   21-14-00
01/02   57-13-00
01/03   40-44-50(岩国基地は3日分をまとめて発表)
01/04   109-62-47
01/05   138-70-182
01/06   273-81-115
01/07   429-61-91
01/08   547-77-71
01/09   619-80-05
01/10   672-45-12
01/11   588-71-71
01/12   652-79-34
01/13   805-54-29
01/14   997-79-26
01/15   1212-67-28
01/16   1280-67-0
01/17   973-59-0
01/18   900-45-8
01/19   1042-65-5
01/20   1569-37-77
01/21   1532-46-33
01/22   1585-52-13 
01/23   1476-44-0  
01/24   1056-53-0 
01/25   1099-44-30
01/26   1252ー63-17
01/27   1502ー52ー10

◆平和公園も直撃 「座り込み」も中止

感染爆発は平和公園も直撃しています。原爆資料館は2月20日まで、臨時休館です。原爆資料館の玄関には机がおかれ、その上に資料館のパンフレットがおかれ、自由に取れるようになっていました。被爆体験の継承のためのイベントももちろん、中止となってしまっています。こうした中、平和運動も感染爆発の直撃をうけています。

1951年1月27日、アメリカ・ネバダ州の核実験場が操業を開始。CTBT(核実験禁止条約)ができたあとも、未臨界核実験が行われています。この核実験場周辺では、ロケ中の西部劇の俳優らふくめ、多くの方が被爆。実際には放射能汚染は東部もふくめて全米に広がっていました。

1984年にとなりのユタ州の住民が反対運動に、たちあがり、全世界にひろがりました。広島でも、わたしが所属する広島県原水禁では、毎年1月27日は、日中に原爆慰霊碑前で座り込み、夕方から反核集会を取り組んできました。

コロナ災害が発生した2020年はまだ日本への影響は少なかったため、イベントは行われました。しかし、2021年は座り込みのみで、集会は中止。そして、2022年は座り込みも中止になりました。しかし、わたしや、複数の活動家は中止を知らずに原爆慰霊碑前にきてしまいました。定刻になっても、人がこないため、おかしいな、とおもい、主催者に近い人に電話をすると、中止になった、とのこと。仕方がないので、原爆慰霊碑に参拝して解散しました。

 

◆有権者との対話で痛感、災害指定の重要性

そのあと、せっかくここまで来たのだから、ということで、原爆ドーム北側の旧広島市民球場前で街頭演説をおこないました(写真)。ここは、あの河井案里さんもよく演説をされていた場所です。

わたしと友人が、れいわ新選組の消費税廃止やガソリン税廃止などを訴えていると、年配の女性が話しかけてこられました。

彼女は「カラオケ教室の先生をしていたが、コロナで生徒がまったくこなくなってしまった。ただ、収入が一定額にならないためにいわゆる持続化給付金を受け取れなかった。他方で、飲食店のような休業による協力金も受け取れなかった。年金だけでは生活は困難だ。」と窮状を訴えてこられました。

そして「消費税廃止はもちろんよいが、固定資産税、国保料なども減免してほしい。」
などと要望されました。いっぽうで、政治へのあきらめのようなことも口にされました。他方で激励もいただきました。

やはり、コロナは大震災や大水害が全国でおきたような災害であることを実感しました。それに対する手当てがあまりにも不十分だったために、あきらめや分断もひろがっていく、ということを感じました。憲法を変える議論をやっている場合ではない。コロナをいまからでも日本全土の激甚災害に指定して、大震災や大水害被災者なみの支援を全住民におこなうことが急務だと、会話を通じて実感しました。

▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。
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《2月のことば》心配ないんだよ 大丈夫 なるようになるんだよ(鹿砦社カレンダー2022より。龍一郎揮毫)

本年2月1日は、このかん本通信やFacebookなどで何度も申し述べているように、私にとっては特別なメモリアル・デーです。

二十歳の学生時代、学費値上げに抗して身を挺し闘い逮捕されてからちょうど50年が経ちました。

1972年2月1日、酷寒の京都、私たちが通う大学の学費値上げに対し、強い徹底抗戦の意志を持った同志社の学友のみならず全京都から連帯して駆けつけた学友と共に闘いました。

あれから50年──私は私なりに一所懸命に生きてきたつもりです。

決して清廉潔白ではなかったかもしれませんが、清濁併せ精一杯生きてきました。なんら恥じることはありません。

精一杯頑張っていれば、必ず浮かぶ背もあり助け舟もあることを実感しています。

いちいち挙げませんが、けっこう浮き沈みのある人生でした。

陽の当たる時ばかりではありませんでしたが、大丈夫、なるようになる!

この2年余りのコロナ禍で、私たちは心が折れる日々が続きますが、大丈夫、大丈夫、共に励まし合い進んで行きましょう! 

(松岡利康)

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