恒例の絆興行はRyuの引退試合で盛り上げた!

堀田春樹

引退試合として迎えた絆のメインイベント、Ryuは激闘の勝利。
セミファイナル、女子ミネルヴァの戦いはドロー。
知名度はいちばんあった佐藤界聖はバックヒジ打ちで圧倒勝利。

◎絆XVⅡ(17) / 8月2日(日)春日部ふれあいキューブ 16:00~20:54
主催:PITジム / 認定:ニュージャパンキックボクシング連盟

◆第9試合 60.0㎏契約3回戦

Ryu(=酒匂和哉/クローバー/茨城県出身36歳/ 59.7kg)9戦4勝(2KO)4敗1分
        VS
アキト・サンライズジム(サンライズ/大阪府出身24歳/ 59.5kg)3戦1勝2敗
勝者:Ryu / 判定3-0
主審:中山宏美
副審:ランボー29-28. 児島30-28. 宮沢30-29

様子見といった探り合いも殆ど無く、開始早々からローキックとパンチ中心の交錯。蹴られたら蹴り返す一進一退の攻防はRyuのヒザ蹴りを加えた攻防でより激しくなった。アキトも蹴り返し、会場を大声援で盛り上げた展開は勢い衰えぬ鬩ぎ合いで、前進する圧力でラストラウンドを抑えたRyuが完全燃焼の判定勝利となった。

Ryuの右ミドルキック、一歩でも前へ、一つでも多く蹴った
ヒザ蹴りでアキトを攻めるRyu。勝機を見い出した

美保会長は「第1ラウンドはヒヤッとしましたけど、奥脚蹴るとかヒザ蹴りとか出せるようになってから良い方向に向かったと思います。この“絆”ってRyuがデビューした試合で、彼はここで引退したいと決めていたので、ラストファイトもRyuらしい良い試合だったと思います。クローバージムってなかなかプロが育たないジムなのに、Ryuは諦めずに戦って35歳で引退するつもりのようでしたけど、今36歳と半年なんですけど、“もうちょっと俺が頑張れば後輩が育つかもしれない”と言って残ってくれた奴です。本当に感謝しかないです。」と想いを語った。

試合後、リングを下りてファンに囲まれる中、Ryuは「根性と言うか、ここで一歩でも下がったら相手も気持ち乗って来ちゃうなと思ったので譲れなかったですね。でも絶対打ち負けないと思って出ました。絆の大月会長はじめ、NJKFの皆さんには感謝しかないです。今後はジムに残って指導者として、オジンからプロ、子供まで、しっかり育てていきたいと思います。有難うございました。」と完全燃焼した清々しい表情で語った。

感動と感謝で言葉が出ない美保裕介会長。引退セレモニーも盛り上げた

◆第8試合 女子ミネルヴァ44.0kg契約3回戦(2分制)

ピン級2位.上真(元・ペーパー級Champ/RODA MMA/1985.10.16石川県出身/ 43.95kg)
22戦6勝13敗3分
        VS
ペーパー級2位.ロウ・イツブン(NEXT LEVEL渋谷/1995.5.26中国出身/ 43.95kg)
12戦4勝5敗3分
引分け 三者三様
主審:児島真人
副審:ランボー28-30. 中山30-29. 宮沢29-29

負けは込んでいるが、タイトルマッチを経験する名の知れた両者。蹴りは激しく交錯するが、ロウ・イツヴンは自分の距離感掴みたいところ、上真の前進で蹴り難い印象。組み合ったシーンが増えると、ロウイツヴンの右ヒザ蹴りが上真の顔面を捉え、上真の左瞼から出血が見られた。

顔は隠れたが、上真の瞼が切れたロウ・イツブンのヒザ蹴り

第2ラウンドも蹴りパンチの攻防は互角。ロウ・イツヴンのヒザ蹴りが高く上がるので、この見映えは良いが単発。第3ラウンドもバランス保てない首相撲の縺れ合いが続く。蹴りとパンチも差は無くポイントになり難い展開で、ジャッジ三者が揃ったラウンドは無い三者三様の引分けとなった。

上真とロウ・イツブン、差が出ない展開は引き分けに終わる

◆第7試合 75.0kg契約3回戦

佐藤界聖(PCK連闘会/2001年宮城県出身/ 74.45kg)23戦15勝(7KO)7敗1分
VS
クワン・サンライズジム(元・タイ・イサーン地区ライト級Champ/タイ東北部出身41歳/ 74.9kg)150戦超
勝者:佐藤界聖 / TKO 2ラウンド 1分17秒
主審:宮沢誠

ムエタイのベテランボクサー、クワンは体格こそ崩れていたが、テクニックは健在。

これも佐藤界聖の顔は隠れたが、互いのヒジ合い打ちでクワンを追い込んだ

高い蹴りが出るクワンに対し、まともに貰うことなくしっかり蹴り返し、圧力掛けた佐藤界聖。第2ラウンドも、佐藤が蹴り優る展開でクワンをロープ際に追い詰めた。こういった在日タイ人は勝てないまでも倒されない守りに入ると、倒しに掛かるのは難しくなるが、佐藤はクワンをコーナーに追い詰め、バックヒジ打ちでノックダウンを奪い、ダメージあるクワンはカウント中にレフェリーストップが掛かり、佐藤のTKO勝利となった。

佐藤界聖がローキックから距離を詰めに掛かる

◆第6試合 スーパーバンタム級3回戦

シャークYU斗(新興ムエタイ/兵庫県出身28歳/ 55.34kg)13戦4勝(3KO)8敗1分
        VS
髙嶋隆一(PIT/東京都出身26歳/ 54.7kg)5戦3勝2敗
勝者:髙嶋隆一 / 判定0-2
主審:スイット・サエリム・ランボー
副審:宮沢29-30. 中山29-29. 児島29-30

初回、髙嶋隆一はパンチ連打でやや攻勢維持。第2ラウンドにはシャークYU斗もヒットを見せるが、好戦的な攻防は互角に進み、初回のポイントが活きた高嶋が僅差ながら判定勝利。

高嶋隆一の右ストレート。この試合も一歩も譲らない攻防が続いた

◆第5試合 59.5kg契約3回戦

高橋優(CORE/東京都出身22歳/ 59.5kg)4戦3勝(1KO)1敗
        VS
村上心一(無所属/ 埼玉県出身23歳/ 59.6→59.5kg)4戦2勝3敗
勝者:高橋優 / KO 2ラウンド 2分30秒 / 3ノックダウン
主審:宮沢誠

髙橋優が右ミドルキックでボディーにヒットさせ2度のノックダウンを奪い、右ハイキックで3ノックダウウン目を奪ってKO勝利。

KO決着がついた高橋優のハイキックで3ノックダウン目を奪った瞬間

◆第4試合 63.0kg契約3回戦

翔吾(DANGER/千葉県出身29歳/ 62.75kg)9戦4勝4敗1NC
        VS
涼音(PIT/埼玉県出身25歳/ 62.7kg)5戦3勝2敗
勝者:翔吾 / 判定3-0 (30-27. 30-27. 30-27)
主審:児島真人

翔吾がカーフキックとヒザ蹴りで優勢を維持して、パンチでノックダウンを奪うも仕留めるに至らず、涼音がダメージ回復と共に蹴り返して来るが、翔吾は飛びヒザ蹴りや、パンチとヒザ蹴りで追い込む攻勢でノックダウンの差も大きく大差判定で勝利した。

初回から圧倒、飛びヒザ蹴りも見せる翔吾

◆第3試合 フライ級3回戦

植田琥斗(ESG/埼玉県出身19歳/ 50.35kg)5戦2勝3敗
        VS
椎谷輝(PCK連闘会/宮城県出身19歳/ 50.25kg)4戦1勝3敗
勝者:植田琥斗 / 判定3-0 (30-28. 30-28. 30-279
主審:スイット・サエリム・ランボー

クリーンヒットは無いが、パンチ連打とヒジ打ちハイキックと多彩に攻めた両者。的確差で植田が攻勢を維持して判定勝利。

◆第2試合 63.0kg契約3回戦

しんたろう(エス/神奈川県出身33歳/62.65kg)3戦1勝2敗
        VS
武神(峯心会/群馬県出身19歳/ 60.7kg)1戦1敗
勝者:しんたろう / 判定3-0 (30-27. 30-27. 30-27)
主審:中山宏美

しんたろうの長身を利した上下の蹴り、前蹴りで武神の勢いを止めるなどタイミングが良い。武神はパンチで巻き返したいが、しんたろうの蹴りが優勢に進め、フルマークで判定勝利。

◆プロ第1試合 66.0kg契約3回戦

末木龍(T/山梨県出身35歳/ 65.4kg)4戦4敗
      VS
内田大樹(BELIEF/埼玉県出身34歳/ 65.15kg)1戦1勝(1KO)
勝者:内田大樹 / TKO 2ラウンド 0:16秒 / カウント中のレフェリーストップ
主審:スイット・サエリム・ランボー

内田大樹左右の蹴り、ヒザ蹴りが効果的にヒット、右ストレートヒットで末木龍からノックダウンを奪ってカウント中のレフェリーストップ。

◆アマチュア第3試合 55.0kg契約3回戦(2分制)

金森来蘭(TeamS.R.K/ 54.0kg)vsティファ・サンライズジム(サンライズ/ 54.6kg)
勝者:金森来蘭 / 判定3-0 (30-29. 30-28. 30-28)
主審:中山宏美

◆アマチュア第2試合 フライ級3回戦(2分制)

松本来斗(ZERO/ 49.6kg)vs布施英汰(PCK連闘会/ 50.0kg)
勝者:松本来斗 / 判定2-0 (30-29. 29-29. 30-29)
主審:宮沢誠

◆アマチュア第1試合 男女混合42.0kg契約3回戦(2分制)

SARA(GRIT KICK ONE/ 40.05kg)vsガモン・サンライズジム(サンライズ/ 41.4kg)
勝者:ガモン・サンライズジム / 判定0-3 (27-30. 27-30. 27-30)
主審:児島真人

《取材戦記》

春日部で行なわれている絆興行も17回目となりました。今回のRyuの引退試合は当初予定に無い感じでしたが、新人戦の域を脱していない戦いは、上真vsロウ・イツブン、佐藤界聖の存在の上を行く盛り上がりを見せ、メインイベントを締め括りました。

佐藤界聖は、日本人の壁となるこの程度の在日タイ選手には圧倒しなければならない空気の中、しっかり大技で倒し切りました。聖域タイトルだけでなく、今年2月8日に日本の代表的タイトル(ロードトゥムエタイ・ウェルター級王座決定戦)にも出場している佐藤は更なるステップへ進むでしょう。

PITジム先代会長の松永嘉之氏は今回の興行について「試合カードがちょっと薄かったんで心配していたんですけど、思ってた以上に会場が湧いたので、それは良かったですね。」と語り、2022年4月24日の興行から御子息の大月謙氏が担っていますが、今後については、「まだまだ一回一回の興行が勝負なので、毎回がテーマ、永遠のテーマですね。良いカードと思っても観衆が入らなかったり、試合会場の雰囲気も私がやってた頃には考えられないことやってますから、時代の流れだなと思いますね。とにかく長く続けられるように、これからもドンドン良い方向に一人でも多く観に来てもらえるカード組んでないといけないと思っています。会場についてはここ(ふれあいキューブ)で言えば、フロアーの敷居を一つずつ取ってスペースを広くして、千人の観衆が入るように持って行きたいですね。」と規模拡大へ期待を掛ける感情が込められていました。

来年開催には誰がメインイベンターとなるか。新たなテーマを以って挑む様子です。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

キックボクシングにおけるマイクアピールはどう変化したか

堀田春樹

◆マイクによるアピール(パフォーマンス)はいつから始まったか

今から25年程前の2000年前後頃、あるレジャー紙のスポーツ欄で、私(堀田)はキックボクシングの小さなコラムを任された時期がありました。諸々のテーマで苦言を呈していましたが、殆どの格闘技ファンは目に通すことは無かったでしょう。知る人ぞ知るごく少数の方々に読まれる程度でした。そんな時代のあった幾つかのテーマはすでに拾い上げていますが、今回はマイクアピール(パフォーマンス)に触れてみたいと思います。

ここではリング上でのアナウンサー等による質疑でマイクを向けられる場合はインタビューとして、選手自らマイクを要求する行為はマイクアピールまたはマイクパフォーマンスと捉えることとします。

昔はマイクパフォーマンスなどプロレスの影響があるものは賛否両論ありましたが、あまり好まれていない傾向がありました。実際に「俺は試合で魅せる。マイクなど要らない。」と言う選手も居たものです。

キックボクシングにおいて、厳密には誰が最初にマイクアピールしたかは解りません。昭和40年代から50年代半ば頃(1982年)までにおいてはリング上におけるインタビューは沢山あったと思いますが、選手自らマイクを要求する行為は殆ど無かったのではないかと思います。

後に藤原敏男氏が勝利後の引退宣言や、伊原信一氏がメインイベンターたる締めの御挨拶を残した姿はありましたが、他の選手らが自らマイクを要求しなかったのは「大御所を差し置いて自分がマイクアピールする立場には無い!」といった謙虚さや「キックボクサーは試合で魅せるもの、チャラチャラ喋るものではない!」といったプライドもあったかもしれません。

武田幸三氏と高橋幸光選手の掛け合いトーク、これはパフォーマンスの域

◆新時代での変化

そういった昭和の難さも過ぎ去った平成期に入り、若かった立嶋篤史がマイクで語り掛けるアピールは観客を惹き付ける魅力がありました。この時代は自らマイクを要求するものではなく、リングアナウンサーから“マイクを渡された”という流れでもありました。

その次にマイクアピールすること目立ったのは土屋ジョーだったでしょう。“喋り過ぎ、長過ぎ”の印象がありました。他競技も含めて、マイクアピールという自己主張はこの平成初期から増えていったように思います。

総合系競技においては敗者が悔しさからか5分以上も喋り続ける姿もありました。傍らで勝者がただ待つだけの姿には「どっちが勝者だ!」といった異様な空気感が漂っていました。

敗者がマイクアピールする場合は、名チャンピオンの引退試合など特別な場合に限られるでしょう。

プロボクシングにおいて近年のプロボクシング(2005年以降)は殆ど現場取材に行っていないので確信は持てませんが、2000年前半まではテレビインタビュー中心にアナウンサーがマイクを選手に渡す流れはあっても、選手自らマイクを要求することは殆ど無かったでしょう。そんな過去でも勝者が調子に乗ってマイクアピールしようとリングアナウンサーのマイクを奪うも、「何するんだ!」と怒られマイクを取り返されたというエピソードもあったようでした。コミッション管理下で進行されるプロボクシング興行ではリングアナウンサーがマイクを扱う責任が伴い、選手のパフォーマンスは支持されない傾向にあったかと思います。

テレビインタビューの延長、カメラに向かってアピールする那須川天心

◆喋りたい選手の意識

近年は選手の主張は当たり前。勝者の中には自分の主張より、鍛え上げ勝利に導いてくれた会長やトレーナー、後援会に感謝を述べる傾向は多くあるようです。

現在は大手イベントを除いて地上波テレビ放映は殆ど無いものの、動画収録、ネット配信が中心で、テレビカメラに気付かず背を向け、向正面側後援会等が居る方向に向かって語り掛ける選手がいますが、その後に拡散される動画での誰が観るか解らない世界広域の視聴者とその場の観衆に向けて、正面(テレビカメラ側)に向かって語り掛ける主役となっているその姿を応援団に観て貰い、その後で応援団、仲間内に語り掛ける配慮を考えた方がいいでしょう。

パフォーマンスとしてはライバルを罵ったり、掴みかかったり等の過激な行為は永遠に映像に残るので、その時はカッコよく振舞ったつもりでも、30年後の自分が振り返ればどう思うか考え、年配指導者が躾けておく必要もあるでしょう。

まだ新鋭ながら王座も近い西田蓮人のアピールは謙虚にあどけなさが残る

◆伝統と格式は向上するか

大相撲は土俵の上で笑ってはいけない。ガッツポーズなど相手を見下すアクションを起こしてはならないなどの仕来りがあります。

プロボクシングでは上記のようにテレビが主体のインタビュー形式は現在も行なわれていますが、選手自身が要求するマイクアピールは禁止事項でなくても、“やれる雰囲気に無い”状況は今もあるので、長い歴史の格式の高さは感じるところです。

キックボクシングにおいては“マイクアピールの習慣が無かった”という時代から“勝者は喋る権利を与えられたもの”と時代が変わった感があります。大相撲やプロボクシングからも学び、今後はこのキックボクシングの権威向上や品位格式を重んじた言葉が出て来るか注目したいものです。

リングアナウンサーによるインタビューに応える広翔

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

聖地を揺るがす西田蓮人の飛躍、7年ぶりの日本フライ級チャンピオン誕生!

堀田春樹

◎MAGNUM.64 / 7月19日(日)後楽園ホール17:15~20:54
主催:伊原プロモーション / 認定:新日本キックボクシング協会
協力:NJKF、ミネルヴァ実行委員会

◆第14試合 76.3kg契約3回戦

日本スーパーミドル級チャンピオン.マルコ(伊原/イタリア出身37歳/ 75.65kg)
17戦10勝(3KO)4敗3分
VS
幸輝(インター/1992.6.14鹿児島県出身/ 75.95kg)23戦15勝(8KO)8敗

勝者:幸輝 / 判定0-2
主審:スイット・サエリム・ランボー
副審:宮沢29-29. 児島28-29. 中山28-29

パンチの交錯は互角。マルコは組んでのヒザ蹴りが効果的も圧倒に至らない。幸輝はハイキックからボディブローが効果的。ラストラウンドは幸輝の勢いを増したパンチ連打がマルコを下がらせた。マルコも打ち返しローキックで蹴り返すが勢いは幸輝が優ったまま終了。

初代九州プロキックボクシング・スーパーウエルター級覇者の幸輝が僅差ながら判定勝利を飾った。

マルコは「ボディーは鍛えているから強いけど、幸輝のボディブローはちょっと効いた。でも倒されることはないと自信あった!」と応えられました。

幸輝のボディブローが効果的にマルコを下した

◆第13試合 ライト級3回戦

ジョニー・オリベイラ(トーエル/ブラジル出身48歳/ 61.15kg)
68戦16勝(1KO)33敗19分
        VS
NJKFライト級2位.岩橋伸太郎(エス/1987.6.4神奈川県出身/ 60.9kg)28戦10勝15敗3分

勝者:岩橋伸太郎 / 判定0-3
主審:ノッパデーソン・チューワタナ
副審:宮沢29-30. 児島29-30. 中山29-30

昨年7月27日に引分けている両者の再戦は、手の内を知る中で様子見は少なく、蹴り中心の攻防は岩橋伸太郎が勢いを増して行き、ジョニー・オリベイラの蹴り返しを受けながらも主導権を奪った展開は変わらず。ジョニー・オリベイラはしぶとい蹴りを見せながらも流れを変えることは出来ず、僅差ながら岩橋伸太郎が判定勝利。

再戦となって岩橋伸太郎がアグレッシブな攻めを見せて勝利を導いた

◆第12試合 第10代日本フライ級王座決定戦 5回戦

西田蓮斗(伊原/2009.12.6埼玉県出身/タイ国南部3タイトル保持者/ 50.7kg)
8戦8勝(3KO)
        VS
NJKFフライ級8位.手塚瑠唯(VERTEX/栃木県出身19歳/ 50.65kg)10戦7勝(3KO)3敗

勝者:西田蓮斗 / 判定2-0
主審:スイット・サエリム・ランボー
副審:宮沢49-47. 児島49-47. 中山48-48

距離の探り合いのパンチの交錯は手塚瑠偉がやや圧し、ローキックで西田蓮人のバランスを崩す流れもあって、ヒットのタイミング掴んだ手塚の表情はやや余裕か。

打ち合いからタイミング掴んで、ヒジ打ち効果的にヒットさせた西田蓮人

第3ラウンドには西田もタイミング掴んでバランス崩される見映えの悪さも無くなり、第4ラウンドは西田がローキックやミドルキックとヒザ蹴りもタイミング良く、最も苦しいこのラウンドを支配する流れに変わった。インターバル中の手塚は余裕の無い表情。

西田蓮人の前蹴り(三日月)ヒット、終盤は攻勢を維持した

ラストラウンドも手塚も勝ちに行く蹴りを見せるが、焦りとスタミナ切れの様相。西田は後半に移って調子を上げ、5回戦慣れしている印象で主導権を奪って終了。

僅差ながら判定勝利で王座獲得となった。2019年春に分裂が起きた際に、石川直樹が王座返上して以来のチャンピオン在位となった。

西田蓮人は「2ラウンド終了時点でポイントはあちらに行っててちょっと焦りましたけど、3~4ラウンドでヒジ打ち合わせるように立て直して行きました」と語った。

父親の西田義和氏は「もっと早く倒せるかと思いましたけど、手塚選手も凄く頑張ってくれて凄く良い試合になって良かったですね。蓮人も正直危なかったですね。蓮人もスタミナあるし判定になれば絶対勝つと思いましたけど、結構いいタイミングで打たれていたので打ち合わずにタイミング合わせてヒジ打ちや蹴りに行けと指示しました。タイで5ラウンドの試合はやっているのでその経験値はあったと思います。また再戦やってもいいと思います。強い選手はいっぱい居るので、これからがチャンピオンとしてのスタートです」と語った。

生島翔氏が西田蓮人への認定証を読み上げる

◆第11試合 女子46.0kg契約3回戦(2分制)

ミネルヴァ・ピン級選手権者.杉田風夏(谷山ジム・小田原/1996.8.15神奈川県出身/ 45.8kg)
9戦6勝(1KO)2敗1分
        VS
ミッシェル・ソー・デェーダムロン(タイ/19歳/ 46.15kgコスチューム250g→45.9kg)
21戦12勝7敗2分

勝者:杉田風夏 / 判定3-0
主審:ノッパデーソン・チューワタナ
副審:宮沢30-28. 児島30-28. ランボー30-29

杉田風夏が蹴りのパワー、的確差で優っていく。第2ラウンドにはパンチや首相撲の展開でも打ち優り、連打で追い詰める場面も見られた。ミッシェルは劣勢ながらも突破口を開こうとする気の強さが感じられたが、終始、杉田が攻勢を維持して判定勝利。

杉田風夏の前蹴りヒット。多彩に攻め、攻勢を維持して勝利した

◆第10試合 女子ミネルヴァ・ペーパー級(95LBS)タイトルマッチ3回戦 

チャンピオンV2戦.Uver∞miyU(=高橋美結/T-KIX/1999.12.7静岡県出身/ 42.8kg)
23戦8勝12敗3分
        VS
同級3位.松本徐倫(ボス/1990.9.12広島県出身/ 42.9kg)17戦9勝(2KO)7敗1分
引分け 0-1
主審:中山宏美
副審:宮沢29-29. ノッパデーソン29-29. ランボー28-30

松本徐倫は前日計量で秤に乗るのもフラフラ状態で、腕を支えられながら何とか秤に乗った際は必死の笑顔でガッツポーズを見せたが、そんな姿に勝機は遠いと感じつつも、試合までには上手く調整した模様。

ウーバーミユは蹴りで探りを入れるが、松本徐倫はパンチを合わせて出てヒットを見せた。主導権は松本徐倫が握った流れも第2ラウンドにはウーバーミユも蹴りから首相撲に持ち込む展開で巻き返しに出た。松本も距離感狂って出難くなったか。それでもパンチを打ちに出て、首相撲の展開になってもヒザで対抗する積極さがあった松本。ウーバーミユはポイントになり難い中でも自分のリズム取り戻す積極性を見せ何とか引分けに持ち込む、苦戦の中でも勝ちに行く姿勢が見られた攻防だった。ウーバーミユは2度目の防衛。

ウーバーミユは苦戦の防衛。松本徐倫はあと一歩インパクトが欲しかった

◆第9試合 女子ミネルヴァ・スーパーフライ級 3回戦(2分制)

ミネルヴァ・スーパーフライ級1位.Yuka☆(SHINE沖縄/1984.7.3沖縄県出身/ 51.8kg)
21戦8勝8敗4分1NC
        VS
同級3位.紗耶香(=武内紗耶香/BLOOM上板橋/ 51.8kg)22戦9勝(1KO)12敗1分

勝者:Yuka☆ / 判定3-0
主審:中山宏美
副審:宮沢30-28. ノッパデーソン30-28. ランボー30-28

蹴りからパンチと首相撲に移る展開はYukaがやや攻勢も、紗耶香の首相撲からのヒザ蹴りも互角ながらやや盛り返したが、蹴りのヒットが目立ったYukaが僅差ながら判定勝利。ジャッジ三者が揃った初回以外は見極め難い攻防が続いていた。

◆第8試合 68.0kg契約3回戦

風成(エス/29歳/ 67.9kg)8戦5勝1敗1分1NC
        VS
田中稜(トーエル/22歳/ 67.4kg)3戦1勝2敗

勝者:風成 / 判定3-0
主審:児島真人
副審:宮沢30-29. ノッパデーソン30-29. 中山30-29

初回はローキックの牽制から田中稜が足払いで風成を転ばすが、攻防は互角の展開で終る。第2ラウンドには風成の股間ローブローで田中稜にインターバルが与えられたが、ローキックからパンチの交錯に移ると、風成が攻勢を掛けポイントに繋げた。ラストラウンドは田中も打ち合いに出て互角の展開を見せたが、風成はこの試合二度飛び膝蹴りも見せ、インパクトを残して僅差ながら判定勝利。

◆第7試合 フライ級3回戦

吏佐(=つかさ/タイ・ソンクラー県軽量級タイトル保持者/伊原/群馬県出身15歳/ 50.75kg)
5戦4勝(1KO)1敗
        VS
高橋大輝(エス/30歳/ 50.45kg)9戦3勝(1KO)5敗1分

勝者:史佐 / TKO 1ラウンド 1分35秒
主審:スイット・サエリム・ランボー

開始から様子見も間もなく、高橋大輝がやや圧力掛けて出るが、吏佐はカウンター気味のパンチやハイキックでヒットを見せた。接近戦では素早い右ヒジ打ちで髙橋を後退させ、ロープ際に追い込むと更にヒジ打ちで側頭部にヒットさせるとフラ付く高橋はスタンディングダウンを取られ、足下覚束ないままレフェリーストップが掛かって吏佐がテクニックを見せ付けるTKO勝利となった。「まだやれる!」とアピールした高橋大輝だったが、止められても仕方ない状況だった。

吏佐がテクニックで優って圧倒勝利。西田蓮人と共に上昇するか

◆第6試合 女子ミネルヴァ・スーパーフライ級3回戦(2分制)

ミネルヴァ・スーパーフライ級7位.松藤麻衣(クロスポイント吉祥寺/ 51.8kg)11戦5勝6敗
        VS
二ノ峰かなこ(KFG・URAWA/ 52.0kg)6戦2勝(2KO)4敗
勝者:松藤麻衣 / 判定2-0
主審:中山宏美
副審:宮沢29-29. 児島30-29. ランボー30-28

初回から多彩に攻め合う両者は第2ラウンドには松藤麻衣が蹴りで優る展開。ラストラウンドは二ノ峰かなこがパンチで追い上げるも松藤を下がらせるには至らない。ジャッジ三者が揃ったのは第2ラウンドの松藤が攻勢のポイントで僅差の攻防が続いた展開だった。

◆第5試合 43.0kg契約3回戦(2分制)

永愛(=西田永愛/タイ南部2タイトル保持者/伊原/15歳/ 42.7kg)1戦1勝(1KO)
        VS
パヤーペン・ソー・ナッシングファーム(タイ出身18歳/43.45kgコスチューム550g→42.9kg)8戦4勝4敗
勝者:永愛 / TKO 2ラウンド 1分35秒
主審:ノッパデーソン・チューワタナ

永愛は西田蓮人の妹で、タイ南部タイトルを保持しているパンチ強いテクニシャン。国内プロデビュー戦を迎えての年上タイ選手と対戦。攻防は互角の流れから永愛がムエタイ技でも優る展開で、第2ラウンドに後ろ蹴りでボディブローヒットさせてスタンディングダウンを奪った。再開後もヒザ蹴りからパンチ連打でレフェリーストップに追い込みTKO勝利した。

西田兄妹の永愛。最軽量級ながら強いパンチを持つテクニシャン

◆第4試合 アマチュア・ウエルター級2回戦(2分制) 

潤(伊原)欠場、代打出場 / 永堀良汰(VERTEX/ 65.5kg)
        VS
千葉龍樹(文星芸術大学付属高校空手部/千葉県出身/ 65.4kg)
勝者:千葉龍樹 / 判定0-3 (19-20. 18-20. 18-20)

◆第3試合 セミプロ 45.0kg契約2回戦(2分制)

YUYUNA(=西田結菜/伊原/タイ南部5タイトル保持者/埼玉県出身13歳/ 44.9kg)
        VS
奥田愛來(KYOTO RAMPAGE/京都府出身16歳/ 45.0kg)
勝者:YUYUNA / 判定3-0 (20-18. 20-19. 20-19)

◆第2試合 アマチュア女子49.0kg契約2回戦(2分制)

ラ・メトラジェッタ(スペイン/ 48.85kg)
        VS
武井梨子(EXPLOSION-52kg、-55k王者/CYCLONE/東京都出身17歳/ 47.95kg)
勝者:ラ・メトラジェッタ / 判定2-1 (19-20. 20-19. 20-19)

◆第1試合 アマチュアEXPLOSION女子 55.0kg契約2回戦(90秒制)

横山優美(LEO/東京都出身32歳/ 52.5kg)
        VS
みゃんちゅぅ(ツルザップ/福岡県出身35歳/ 53.3kg)
勝者:みゃんちゅぅ / 判定0-3 (19-20. 19-20. 19-20)

《取材戦記》

西田蓮人と手塚瑠偉の日本フライ級王座決定戦は激しい攻防で盛り上げ、実質メインイベントの存在感を見せ付けた。西田蓮人がチャンピオンと成るのは想定内だったが、手塚瑠偉は油断ならない強敵だった。十代の2~3歳差は大きく、第3ラウンドまでは手塚瑠偉の人生の経験値が優ったような流れ。第4~5ラウンドは西田蓮人の5回戦の経験値が優った流れだった。タイでは5回戦制で戦っており、その戦略が優っていた。また再戦も有り得る今後である。「チャンピオンとしてスタート!」と言うとおり、チャンピオンロードとしての試練はこれからである。今後の新日本キックボクシング協会を支えるのは西田蓮人だろう。

更には同門のインパクトある吏佐のTKO勝利。パンチが強く3連続KO勝利という西田永愛の国内デビュー戦の飛躍も大きかった。

タイトルの名称については、団体名は“新日本キックボクシング協会”ではあるが、タイトルは昭和からの従来どおり“日本タイトル”で良いということであります。

興行進行スタッフ(サブアナウンス)には元・日本キックボクシング協会系レフェリーの村上桂さんが2025年10月から協力されています。今回は村上氏の次のラウンドを告げる「3回目~、ラストラ~ウンド!」のような、「ラウンドファイブ!」等ではなく「5回目~!」等、誰も意識しなかったであろうTBSキック時代の名残りもありました。

また、リングアナウンサーの生島翔さんが、新チャンピオン西田蓮人へ認定証読み上げはなかなか滑舌良くカッコ良かった。代読となったのは仕方無い事情もありますが、メインリングアナウンサーの存在感も表れていました。

次回、新日本キックボクシング協会興行は10月18日(日)に後楽園ホールに於いて、「TITANS NEOS 39」が開催されます。まだ確定していませんが、西田蓮人は出場の予定ということでした。

日本フライ級新チャンピオン、西田蓮人の次なるベルトは何か

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

昭和の古きキックボクシングジムは失くしてはならない

堀田春樹

◆貴方はどんなジムが好きですか

2020年6月28日掲載の「キックボクシングジム開設での物件探しの苦悩!」に続くジムの興味深い在り方について取り上げてみました。

昨年末に足立秀夫(格闘群雄伝No.35)さんから電話があって「俺ももうすぐ70歳だよ!」と言った語りから、「ジムは続けている。昔ながらの古めかしいジムだから一度撮りに来て欲しい!」という希望も仰られました。練習生は3名程。昔のような厳しい指導はしていないという。

足立氏は引退後、静岡県袋井市で東大門ジムを開いたのが2000年頃。これは行って見るのも面白い。いや、東大門ジムだけでない、地方のジムは都心には無い、昭和初期や終戦後に建てられたような、昔ながらのバラック小屋のジムがあるものです。2022年6月に閉鎖され、翌月には解体された千葉ジムもジム建屋としては51年継続した伝統のジムでしたが、あのトタン屋根のジムが今もあれば買い取ってキックボクシング界の世界遺産にしたいものです。

千葉ジム外観。多くの名選手を生み出した名門である
千葉ジムは鉄骨剥き出し、トタン屋根の古めかしいジムだった

タイでも同様で古めかしい昔ながらのバラック小屋は少なくなり、近代的ジムが増えています。

タイでもこんな古めかしいジムは少なくなった

◆都心と過疎地

都心の街角を歩くと、ビルの一角に極真空手道場を見付けたことがありました。ボクシングジムにしてもキックボクシングにしても、何とか見付けた物件に正規のリングを入れたら他のスペースが無くなるような空間を工夫して練習スペースを構えていると窺えます。

近年の都心のジムは雑居ビルの一室であっても内装はキレイで明るい。女性会員の更衣室もシャワー室も完備しています。

都心から離れるとやや広い物件を借りたり、所有する土地にプレハブ小屋を建てたり、倉庫を改造して、リングを構えてもまだ広い空間にいろいろなトレーニング機器を取り揃える理想的な造りでありながら、駅から遠い辺鄙な立地だったりで練習生は集まり難い不便さもあったりします。

NKBで活躍中の棚橋賢二郎が所属する新潟県の拳心館は空手道場として1954年(昭和29年)に創設され、現在のジム建屋は1970年に建てられた広い空間で冬は寒く夏は暑い。昔は水も飲ませて貰えず、厳しさ滲み出る古き良き雰囲気だが、現在は女性会員も居て指導は昔よりは柔らかくなったとか。

拳心館はなかなかキレイなジムだが夏暑く冬寒い。ストーブが似合う(撮影:木村充利)

◆入門生多いジムと少ないジムの違い

都心と地方の条件だけでなく、現在も昔ながらの厳しい指導のジムは入門希望者が寄り付かない傾向にあるようです。

昭和時代、旧国鉄新小岩の駅前で帰宅ラッシュの通行人が大勢通る中で、選手に罵声を浴びせながらミット蹴り指導したという当時の凄く怖い某ジム会長のエピソードもありました(因みに渡邉ジムではありません。現在なら道路交通法や迷惑防止条例ですぐ退去させられるでしょう。昔は規制が緩かった)。

ドスの利いた声で「ウチが一番厳しいんだぞ!」と、そんな圧力受けた私(堀田)でしたが、こんなジムが現在にあったら一般の大多数は寄り付き難いでしょう。

現在、元・全日本ライト級チャンピオンの金沢久幸氏がSNSで「実績ゼロのジムに“人が集まる残酷な理由”」と題したコメントを配信していましたが、「繁盛しているジムは“格闘技”を売っているのではなく、“スマホの向こう側にいる人の悩み”を解決しているからです。」と根性論で人を集める時代はもう終わったという中で、「多くのベテラン指導者は指導力(Instruction)を磨き、若手経営者は入口(Marketing)を磨いています。若手たちはSNSを駆使して“今、この瞬間に悩んでる人が欲しい言葉”を24時間自動で届けています。何十年も指導して来たベテランが、ジムの客足が遠のいている現状で、若手に負けているのは“腕”ではなく、伝え方のルールを知らないだけです(配信から一部引用)。」

これはジム経営だけではない、SNSは現代のあらゆるビジネスの営業戦略となっているだろう。

◆優しい丹下段平ジムは出来るか

そうは言っても昔ながらのバラック小屋のジムは好きな者には好まれる渋い味があります。

一見流行らなさそうな、潰れそうな雰囲気を醸し出しながら、ここで若い経営者が今、悩んでる人が欲しい言葉に応えるジムであったなら、令和の時代に活きるギャップあるジムとなって注目を浴びそうである。

見た目は、あしたのジョーの丹下段平ジム。中身は「運動不足で自信が無い自分を変えたい」「仕事帰りにストレスを捨てたい会社員」「子供に礼儀や自信を持たせたい親」といったこの場所に期待を持った人が集まる場所。

いずれ足立秀夫さんのジムを覗いてから、可能であれば人が集まる方向に導いてみたいものである。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

馬渡亮太、WMO世界王座は幻のまま またも奪取成らず!

堀田春樹

KICK insist.27は満員の観衆で熱気ある試合が展開。
勝負の厳しさ、瀧澤博人も敗れる。
睦雅は圧倒の勝利も空振りと相手のしぶとさに手を焼く大差判定勝利。

◎KICK Insist.27 / 7月5日(日)後楽園ホール17:15~21:15
主催:VICTORY SPIRITS、ビクトリージム
認定:WMO、ジャパンキックボクシング協会JKA
放送:TwitCasting

戦績はプログラムを参照し、この日の結果を加えています(無効試合が加わっていない等は詳細不明)。

◆第11試合 WMO世界スーパーフェザー級王座決定戦 5回戦

10位.馬渡亮太(治政館/2000.1.19埼玉県越谷市出身/ 58.9kg)
47戦33勝(17KO)12敗2分
  vs
12位.ワタナー・ウォー・ウラチャー(タイ/ 58.65kg)90戦62勝25敗3分
勝者:ワタナー・ウォー・ウラチャー / 判定1-2

スーパーバイザー:ウラチャー・ウォンティエン(タイ)
主審:ナルンチョン・ギャットニワット(タイ)
副審:椎名利一(日本)49-48.
アラビアン長谷川(タイ)48-49.
ソンマーイ・ケーウセーン(タイ)48-49

ワタナーの蹴りに左ボディブローヒットの馬渡亮太。勝てる術はあった

公開採点だけに初回からポイント奪いたい思惑もあったかもしれない両者。スピーディーに交錯する蹴り。中盤からワタナーが距離感掴んだ攻めに流れた。首相撲が増えヒザ蹴りのワタナーペース。馬渡亮太は互角に蹴り返してもポイントは取り難い印象。一旦離れてもワタナーの蹴りから接近して首相撲の展開。攻防は互角に進んでいても距離感掴んでいるのはワタナーの上手さ。判定2-1でワタナーの勝利。新チャンピオンとなった。

馬渡亮太の右ミドルキックに左ジャブを合わせるワタナー、距離感はワタナーが支配

ジャッジ三者が揃ったのは初回の10-10のみ。僅か1点差でも打ち破れないのがムエタイの駆引きの難しさだった。歴代はオーウェン・ギリスからワタナーへ。馬渡亮太の名はまだ刻まれない。

ワタナーは勝利について「嬉しいです。馬渡はパンチが強かったので、首相撲に持ち込んだのが良かったです。」と語った。

判定結果はワタナーへ、馬渡亮太は何を想ったか

◆第10試合 57.2㎏契約3回戦

WMO世界フェザー級チャンピオン.瀧澤博人(ビクトリー/1991.2.20埼玉県出身/ 57.15kg) 47戦29勝(16KO)14敗4分
vs
ラジャダムナンWS・フェザー級7位.ペットナムヌン・トー・スラット(タイ/ 58.35→58.2kg) +1.0kg計量失格。/103戦71勝27敗5分
勝者:ペットナムヌン・トー・スラット / 判定0-3
主審:椎名利一
副審:西村26-30. 勝本27-30. 宮沢26-30

ペットナムヌンの頑丈そうな蹴り技。距離感と攻めのタイミングが良い。瀧澤博人は自分のリズムを作るジャブや蹴り技が少ない印象。蹴りパンチとも打っても返される威力の差でペットナムヌンの判定勝利。瀧澤博人は二度のノックダウンから攻められながらも倒されない意地が感じられた試合だった。

体幹良かったペットナムヌンのヒザ蹴りが瀧澤博人を襲う。頑丈さが目立った

◆第9試合 63.0㎏契約3回戦
 
ジャパン・ライト級チャンピオン.睦雅
(=瀬戸睦雅/ビクトリー/1996.6.26東京都出身/ 62.65kg)34戦25勝(14KO)7敗2分
vs
タイ東部ライト級チャンピオン.チャロムポン・サイヨットムエタイ(タイ/ 62.8kg)
45戦24勝18敗3分
勝者:睦雅 / 判定3-0
主審:西村洋
副審:椎名30-26. 勝本30-26. 宮沢30-27

初回の様子見から先手打った睦雅がパンチや蹴りでアグレッシブに攻める勢いを増して行く。第2ラウンドにはパンチやヒザ蹴りで徐々に圧倒しノックダウンを奪ったが、更に圧倒する展開も、チャロムポンの凌ぎ切るディフェンス。倒す気満々の睦雅だったがノックアウトには至らずも圧倒の大差判定勝利となった。

睦雅はパンチでも蹴りでも圧倒。チャロムポンのしぶとさに攻め切れなかった

◆第8試合 バンタム級3回戦

ジャパン・フライ級チャンピオン.西原茉生(治政館/2003.6.27埼玉県出身/ 53.35kg)
19戦13勝(5KO)5敗1分
vs
ヌアシラーS.R.K(タイ/ 53.15kg)77戦57勝19敗1分
勝者:西原茉生 / KO 1ラウンド 2分38秒
主審:勝本剛司

積極果敢な西原茉央の先手を打ったローキックからパンチで、サウスポーからの左ストレートでノックダウンを奪い、右左のパンチ連打で二度目のノックダウンを奪い、テンカウントによるノックアウト勝利となった。

西原茉央が左ストレートでノックダウンを奪った

◆第7試合 52.8kg契約3回戦

ジャパン・フライ級1位.細田昇吾(ビクトリー/1997.6.4埼玉県出身/ 52.55kg)
28戦18勝(6KO)8敗2分
        vs
チェンチャイ・ギャットパノムチャイ(タイ/ 52.45kg)57戦39勝16敗2分
勝者:チェンチャイ・ギャットパノムチャイ / 判定0-3
主審:宮沢誠
副審:椎名28-30. 西村28-29. 勝本29-30

前進する細田昇吾にサウスポーのチェンチャイ、左ミドルキックからパンチで細田を入らせず、蹴られても怯むこと無かったチェンチャイは戦略的には終始自分の距離を保った展開。追う細田のパンチは届き難いチェンチャイの距離の取り方で細田は突破口開けず、チェンチャイが判定勝利。

チェンチャイが距離を保って細田昇吾を圧倒。左ミドルキックで攻める

◆第6試合 63.0㎏契約3回戦

ペップンミー・ビクトリージム(2001.3.2タイ国出身/ 62.15kg)70戦54勝(16KO)16敗
        vs
ペプシ・ショウブカイ(タイ/ 63.3→63.3→63.15→62.95kg)33戦20勝13敗
勝者:ペップンミー・ビクトリージム / 判定3-0
主審:西村洋
副審:椎名29-28. 宮沢30-28. 勝本30-28

在日タイ人同士のマッチメイクはペップンミーの蹴りが入っても湧かない場内。しかし第2ラウンドにはペップンミーのヒジ打ちでペプシの右瞼をカットする技を見せ、ペップンミーの蹴りで主導権支配した中の判定勝利となった。

ペプシは昔も同名選手が存在したが、ペプシコーラがスポンサーだったと考えられる。

◆第5試合 フェザー級3回戦

ジャパン・フェザー級2位.樹(治政館/2004.10.12埼玉県出身/ 57.0kg)
21戦9勝(4KO)11敗1分
vs
ジャパン・フェザー級5位.海士(ビクトリー/1988.10.14山形県出身/ 57.05kg)
10戦6勝4敗
勝者:樹 / 判定3-0
主審:勝本剛司
副審:椎名30-27. 宮沢29-27. 西村30-27

正攻法の樹が蹴りからパンチで前進も、海士が下がりながらも思い切ったパンチで打って出ると樹は鼻血を流すも、第2ラウンドには樹が左フックから連打でノックダウンを奪い、更にヒジ打ちか、海士の右瞼をカットさせたが、海士も飛び込んでいくようなパンチで樹を惑わせた。樹の前進は変わらず攻勢を維持して判定勝利した。

樹が正攻法の攻めで右ストレートの攻勢。ガードしながらも打たれる海士

◆第4試合 バンタム級3回戦

ジャパン・バンタム級4位.西澤将太(ラジャサクレックムエタイ/ 53.4kg)
4戦3勝(1KO)1敗
vs
滝川慎吾(KING LEO/ 52.9kg)6戦3勝3敗
勝者:滝川慎吾 / 判定0-3
主審:宮沢誠
副審:椎名27-29. 勝本26-29. 西村26-29

初回はローキック中心に様子見も、次第にパンチの距離に入り、滝川慎吾が左フックでノックダウンを奪い、パンチの交錯続く中、右ストレートで二度目のノックダウンを奪った。

第2ラウンド以降もパンチ中心の打ち合い多い展開も西澤将太もヒットを見せる場面も見られた中、互角の打ち合いもノックダウンの差で滝川が判定勝利した。

西澤将太と滝川慎吾のパンチの交錯。滝川が打ち勝った

◆第3試合 KORAKUEN JAMBULL 60kg級出場者決定戦(60.0㎏契約)3回戦

天晴(=西山天晴/治政館/2007.4.25埼玉県出身/ 59.95kg)4戦2勝(1KO)2敗
        vs
木村大夢(KIX/ 59.6kg)1戦1敗
勝者:天晴 / 判定2-0
主審:椎名利一     
副審:宮沢30-27. 勝本30-28. 西村29-29

初回は天晴がパンチで攻勢の展開。第2ラウンド以降は木村大夢が前進。天晴は手数が減ったがヒットを見せ、初回以外採点が分かれるラウンドもあったが、パンチヒットが活きた天晴が判定勝利し、9月27日の後楽園ジャンブル出場権を獲得した。

後楽園ジャンブル出場権獲得した天晴。毎度御登場、小林米仁氏から授与

◆第2試合 ミドル級3回戦

前田啓伍(SOGA KICKBOXING/ 71.75kg)1戦1敗
        vs
赤見内竜太(モリタキックボクシング/ 72.1kg)5戦3勝(2KO)1敗1分
勝者:赤見内竜太 / TKO 1ラウンド 2分45秒
主審:西村洋

パンチ打ち合いが続く中、やや前田啓伍が圧す展開も赤見内竜太の連打でノックダウンを奪い、前田は立ち上がりそうもないところでレフェリーストップが掛かって赤見内がTKO勝利となった。

◆プロ第1試合 65.0㎏契約3回戦

ユウキックレック・オー・チャロンチャイ(Team Kuntap/ 64.6kg)7戦1勝5敗1分
        vs
佐田貴章(MATSUMOTO DOJO/ 63.95kg)1戦1勝(1KO)
勝者:佐田貴章 / KO 2ラウンド 1分13秒
主審:勝本剛司

佐田貴章の組み付いてのヒザ蹴り連打でノックダウンを奪いテンカウントでノックアウト勝利。

◆オープニングファイト アマチュア79.0㎏契約2回戦(90秒制)

西村寿一(SOGA KICKBOXING/ 77.95kg)vs GGゴトウ(RBムエタイ/ 78.35kg)
勝者:西村寿一 / 判定2-0
主審:宮沢誠
副審:椎名19-19. 西村20-19. 勝本20-19

《取材戦記》

昨年7月に馬渡亮太がオーウェン・ギリスに挑戦したWMO世界戦は、ジャッジの集計ミスが発覚して2-1判定勝利から後日、三者三様引分けに訂正、最終的に無効試合と発表されました。採点は一枚のジャッジペーパーに5ラウンドまで採点し、合計まで記入してレフェリーが回収。そんな問題点から今回は各ラウンド毎の公開採点となりました。

今回も僅差判定となるも、馬渡亮太はまたも王座獲得成らず、幻のチャンピオンベルトは幻のままとなってしまいました。

10位と12位による王座決定戦は、チャンピオンへのルートが導かれている印象を受けるも、ワタナーは強かった。オーウェン・ギリスも強かったが簡単には獲らせてはくれないムエタイの厳しさがありました。それは瀧澤博人に判定勝利したペットナムヌンにもあり、ムエタイの間合い、相手に応じて体勢変える技が長けている技術の差がありました。

そのペットナムヌンは前日計量で1.15kgオーバーし、1時間半程で1.0kgオーバーで減量を断念。ペナルティーは減点2と罰金が科されましたが、減点は瀧澤博人が拒否したという情報が入って、試合そのものはハンディー無しの試合となりました。3ラウンドしかない試合で2点減点は勝負に興味が薄れるもので、ルール的には決定したシステムを拒否出来るのかは疑問が残るものの、瀧澤博人の全力で勝負に掛ける真剣さが試合を面白くさせました。

結果はハンディーあったとしてもペットナムヌン勝利となる大差の展開で、ウェイト差がどう影響したかは解らない点も残り、再戦させたいカードでしょう。

後楽園ジャンブルは各団体での出場権決定戦も進み、この日は天晴が獲得。他団体等の推薦枠もある中、カードが決まっていく模様です。

今回もジャパンキックボクシング協会の主力メンバーが出場。最近の各団体の観衆も少なかった中、今回の久々のギッシリ感ある満員は意外ながらも、興行の本気度が感じされました。

次回のジャパンキックボクシング協会興行KICK Insist.28は9月20日(日)に新宿フェースに於いて開催されます。現在のところ時間は未定です。

新宿フェースは9月30日をもって21年間に渡る会場営業が閉鎖されることが決定しています。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

NKB初メインイベンター山本太一、見せ場は作るも逆転負け!

堀田春樹

後楽園ジャンブル出場権はリョウヤ・ハリケーンが奪取。
鎌田政興、引退試合で豪快に散る。

◎鐵人シリーズvol.3 / 6月20日(土)後楽園ホール17:15~20:50
主催:日本キックボクシング連盟 / 認定:NKB実行委員会

戦績等データはプログラムを参照し、この日の結果を加えています。

◆第11試合 59.0kg契約 5回戦

NKBライト級チャンピオン.山本太一(ケーアクティブ/1995.12.28千葉県出身/ 58.8kg)
23戦8勝(5KO)11敗4分
        VS
安河内秀哉(RIKIX/2003.10.7東京都出身/ 59.0kg)18戦12勝(6KO)5敗1分
勝者:安河内秀哉 / TKO 4ラウンド 0:55秒
主審:前田仁

初回、見合っての安河内秀哉のローキック、山本太一の前蹴りとローキックの牽制は安河内がややプレッシャー掛ける圧力が優った。

第2ラウンドには少々勢い付く両者。安河内の圧力は変わらずも互角の牽制攻防が続く。安河内のパンチヒットが効果あったと見えた中、山本をロープに詰めてパンチで追う安河内に山本のカウンター右フックヒットで安河内がノックダウン。ギリギリ立ち上がるが終了間際は安河内の左ストレートで山本が一瞬動きが止まる。

第2ラウンドに山本太一のカウンター右フックで安河内秀哉がノックダウンに至る

第3ラウンド、安河内は回復が早く動きが良い。激しいパンチの交錯は倒しに行く姿勢表れた両者。

第4ラウンドには接近戦からヒジ打ちも加わる激しい攻防。その接近戦での安河内の左フックヒットから右ヒザ蹴りで山本がノックダウン。山本はカウント9で辛うじて立ち上がるが足下おぼつかない様子でレフェリーが試合ストップした。

第4ラウンドには安河内が左フックから右ヒザ蹴りで山本がノックダウン

山本太一は「ボディーは鍛えているので問題無く、立とうと思って構えているつもり(ファイティングポーズ)でしたけど、構えが出来てなかったようです。」と言い、ヒザ蹴り貰う前に何貰ったかは覚えていないが、一瞬のヒットが効いていたことは自覚している様子で、安河内の上手さを称えていた。

◆第10試合 KORAKUEN JAMBULL 60kg級出場者決定戦3回戦

NKBライト級5位.リョウヤ・ハリケーン(テツ/2002.10.20兵庫県出身/ 59.85kg)
7戦5勝(2KO)2分
        VS
利根川仁(TOKYO KICK WORKS/2003.1.24東京都出身/ 59.8kg)10戦8勝(2KO)2敗
勝者:リョウヤ・ハリケーン / 判定2-0
主審:笹谷淳
副審:宮本30-29. 関勝29-28. 前田29-29

初回、ローキック中心に牽制の両者。やや前進は利根川仁。第2ラウンドにも流れは変わらない蹴りとパンチの攻防で突破口を探り合う。第3ラウンドはリョウヤ・ハリケーンがやや前進。

勝負に出たリョウヤ・ハリケーンのパンチヒット、利根川仁は手数足らず

終盤はローキックとパンチを少々ヒットさせるインパクトを残す。ここで出て行けなかったか利根川仁は反撃が少なく終了。ラストラウンドが決め手となったリョウヤ・ハリケーンの攻勢がポイントを取って僅差ながら判定勝利し、後楽園ジャンブル出場権を獲得した。

後楽園ジャンブル出場権を得たリョウヤ・ハリケーンと東京ドーム統括主任の小林米仁氏

◆第9試合 フェザー級3回戦

NKBフェザー級3位.鎌田政興(ケーアクティブ/1990.5.6香川県出身/ 56.9kg)
23戦10勝(3KO)11敗2分
        VS
NKBバンタム級4位.香村一吹(渡邉/2007.2.22東京都出身/ 56.45kg)7戦5勝(2KO)2敗
勝者:香村一吹 / TKO 3ラウンド 0:38秒
主審:PIRIKA

蹴りの距離での牽制から鎌田政興は鋭い左右のローキックが香村一吹の脚を襲う。香村も蹴り返すが鎌田の勢いに圧されてしまう。

鎌田政興のローキックが知れ味よくヒット、香村一吹はこのままでは危なかった

第2ラウンドにはパンチと上下蹴りの交錯も、若さで香村がやや盛り返し、第3ラウンドにはローキックから右フック一発で鎌田を沈めた。レフェリーはカウント中に試合ストップ。鎌田は暫く立てなかったが、意識回復して立ち上がり、大丈夫な様子で引退挨拶に移った。

最後は香村一吹が右フック一発で逆転TKO、鎌田はラストファイトを飾れず

香村は試合後の控室で左脚を氷で冷やし、「鎌田さんのローキック、めっちゃ痛かったです。」と顔色変えずに戦った試合の様子を振り返っていました。

◆第8試合 ミドル級3回戦

福舘正(CHEERFUL/1988.10.12岩手県出身/ 71.65kg)14戦8勝(4KO)6敗
        VS
土屋忍(KUNISNIPE旭/1986.12.11千葉県出身/ 72.35kg)19戦9勝7敗3分
勝者:福舘正 / 判定3-0
主審:宮本勲
副審:鈴木30-29. 前田30-29. PIRIKA30-29

初回はローキックからパンチの攻防は互角。土屋忍が大振りのロングフックを何度か振るうがダメージを与えるに至らない。第2ラウンドには土屋のロングフックに福館がカウンター気味の右ロングフック、更にヒザ蹴りに持ち込む攻勢を維持した。

第3ラウンド始まる前には土屋は疲労困憊の様子。福館はパンチの攻防で優り、最後も強引なロングフックで逆転狙った土屋はラストラウンド終了のゴングが鳴ると、へたり込んでしまった。

福舘正が優ったパンチの交錯。土屋忍に打ち勝つ

◆第7試合 フェザー級3回戦

NKBフェザー級4位.堀井幸輝(ケーアクティブ/1996.11.7福岡県出身/ 56.8kg)
9戦6勝(1KO)2敗1分
        VS
加藤宙(神武館/2008.11.26埼玉県出身/ 56.7kg)3戦2勝(2KO)1敗
勝者:堀井幸輝 / 判定3-0
主審:関勝
副審:笹谷29-28. PIRIKA30-28. 宮本30-28

初回はパンチの中心に蹴りやヒザ蹴りも出る多彩な攻防。第2ラウンドには堀井幸輝がパンチからヒザ蹴りで流れを掴み、パンチやローキックで主導権支配。

第3ラウンドも堀井幸輝が攻勢を続け、加藤宙が懸命に反撃のローキックからパンチを出してもダメージを与えるに至らず、堀井がより勢い増して判定勝利。

リズム掴んだ堀井幸輝がヒザ蹴りで加藤宙を攻める

◆第6試合 フェザー級3回戦

NKBフェザー級5位.半澤信也(Team arco iris/1981.4.28長野県出身/ 57.05kg)
37戦12勝(4KO)20敗5分
        VS
鈴木ゲン(拳心館/1973.6.5新潟県出身/ 56.85kg)18戦6勝(4KO)11敗1分
勝者:半澤信也 / 判定3-0
主審:鈴木義和
副審:笹谷30-28. 前田30-28. 関勝30-29

ローキックからパンチの攻防は半澤信也が勢いを増して出る。どちらもスピード、パワーは無いが、被弾しながらもダメージを軽減するディフェンスと粘り強く蹴り返していく姿はいつもの展開。鈴木が勝つのかという兆しもある中、的確差で圧していた半澤が判定勝利。

半澤信也の飛びヒザ蹴りと鈴木ゲンのバックハンドブローが交錯。一進一退の攻防が続いた

◆第5試合 女子54.5kg契約3回戦

やえな(ケーアクティブ/1995.8.9埼玉県出身/ 54.3kg)1戦1勝
        VS
アテナゆみ(PHOENIX/1992.1.20神奈川県出身/ 53.5kg)1戦1敗
勝者:やえな / 判定3-0
主審:PIRIKA
副審:前田30-26. 笹谷30-26. 鈴木30-27

デビュー戦同士の女子でも激しく蹴り合う両者。アマチュア経験あるであろう、やえなの左ストレートヒット。更に高く軽く蹴り上げるスピードもあり、前蹴りも顔面ヒット。アテナゆみもしっかりしたパンチや蹴りを繰り出しているが、やえなの見映えが優る印象。

第3ラウンドにはやえなのパンチラッシュでスタンディングダウンを奪った。終盤はアテナゆみのパンチもヒットしたが、やえなが主導権は維持したまま大差判定勝利した。

高い蹴りがスムーズに出たやえなの前蹴りが再三ヒット、主導権支配した展開が続いた

◆第4試合 62.5kg契約3回戦

ちさとkiss Me!!(安曇野キックの会/1983.1.8長野県出身/ 62.45kg)46戦7勝(3KO)35敗4分
        VS
猪ノ川海(大塚道場/2005.9.30茨城県出身/ 62.25kg)8戦4勝(2KO)3敗1分
勝者:猪ノ川海 / 判定0-3
主審:関勝
副審:前田28-30. 宮本28-30. PIRIKA28-30

43歳と20歳の戦い。スピードと柔軟さで優る猪ノ川海。ちさとは組み付いてヒザ蹴りで自分の距離、リズムを掴もうと出るが、やはり猪ノ川の出入りの速さには圧される。蹴りやパンチを受けてもダメージを受けるに至らないのはちさとの経験値。初回は互角に終わるも第2ラウンド以降は猪ノ川の先手打つ蹴りが攻勢を維持して判定勝利も、ちさとを圧倒出来ない経験不足、ちさとはダメージを受けないディフェンスと持久力が表れた試合だった。

◆第3試合 68.0kg契約3回戦

星野祐人(ケーアクティブ/1993.7.16千葉県出身/ 67.75kg)5戦2勝1敗2分
        VS
マサ=ワタナベ(TOKYO KICK WORKS/2001.1.4山形県出身/ 66.9kg)1戦1勝
勝者:マサ=ワタナベ / 判定0-3 (29-30. 28-30. 28-30)
主審:笹谷淳

両者多彩な攻防からマサの後ろ蹴り、ヒザ蹴り前進優り、星野祐人は下がり気味で、手数足数多いマサが判定勝利。

◆第2試合 52.0kg契約3回戦

輝流(BIG MOOSE/2009.7.2千葉県出身/ 51.75kg)2戦1敗1分
        VS
滉也(LION MUAYTHAI/1999.9.17熊本県出身/ 51.7kg)2戦1勝1分
引分け 0-1 (29-30. 29-29. 29-29)
主審:宮本勲

◆プロ第1試合 59.0kg契約3回戦

不屈の雑草精神(K-ism/2004.4.10新潟県出身/ 58.2kg)2戦2勝(1KO)
        VS
ウルフ慶(笑見道/2005.10.29東京都出身/ 58.55kg)2戦2敗
勝者:不屈の雑草精神 / 判定3-0 (30-28. 29-28. 29-29)
主審:前田仁

◆アマチュア第3試合 オヤジキック63.0kg契約2回戦(90秒制)

SMASHERSスーパーライト級王者.アズマ・ヒロユキ(エムトーン/ 62.45kg)
        VS
KEITA(TOKYO KICK WORKS/ 62.8kg)
勝者:アズマ・ヒロユキ / 判定2-1(20-19. 19-20. 20-18)

◆アマチュア第2試合 オヤジキック・バンタム級挑戦者決定戦2回戦(90秒制)

モトハル(シルバード/ 53.2kg)vs湘南乃禿(RIKIX湘南/ 53.3kg)
勝者:湘南乃禿 / 判定0-2 (19-20. 19-20. 19-19)

◆アマチュア第1試合 オナゴキック45.0kg契約2回戦(90秒制)

マンチー寿佳(Stage青山/ 44.6kg)
        VS
マシーン(TOKYO KICK WORKS/ 43.6kg)
勝者:マンチー寿佳 / 判定3-0 (20-17. 20-17. 20-17)

《取材戦記》

後楽園ジャンブル60kg級新人戦出場権を懸けた試合は、各団体で順調に展開されました。各団体の特色が披露されるジャンブルの戦いに、この日はリョウヤ・ハリケーンが出場権獲得し、日本キックボクシング連盟(NKB)らしさを見せる戦いを期待されています。

フェザー級で鎌田政興を倒した香村一吹も後楽園ジャンブルに出場させたいNKB若手の存在でしたが、60kg級枠には届かないウェイトでした。日本キックボクシング連盟はムエタイ路線や世界戦などの上位王座への道が無いだけに、他のビッグイベント興行に進出する機会を更に増やして欲しいところです。

香村一吹に敗れた鎌田政興は引退宣言してのラストファイトで試合後、「派手にやられちゃいました!香川県に住んで格闘技ずっとやって来て、本当に楽しかったです。今日を以て僕はキックボクシングを引退致します。倒されちゃいましたけど、皆さんの応援が力になりました。楽しいキックボクシング生活、有難うございました!」と現役最後の御挨拶し、家族と記念撮影してリングを去りました。

次回の日本キックボクシング連盟興行は8月2日(日)に大阪 176BOXに於いて 昼夜2部興行、鐡人シリーズvol.4が開催されます。

Z-Ⅶ Carnival (第一部主催:NKジム/開場10:45 / 開始11:00)
メインイベンターはNKBバンタム級5位.兵庫志門(テツ)
セミファイナルにNKBフライ級1位.則武知宏(テツ)出場。

ガルーダフェスVol.7 (第二部主催:テツジム/開場15:45 / 開始16:00)
メインイベンターは髙橋亮(元・NKBバンタム級、フェザー級覇者/TRIANGLE)
セミファイナルにNKBウェルター級チャンピオン、どん冷え貴哉(TOKYO KICKWORKS)出場。

鐵人シリーズvol.5は10月10日(土)に後楽園ホールに於いて行われます。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

NJKF年号シリーズ復活!今後の展開は!?

堀田春樹

吉田凛汰朗と亜維二の新時代のエース格見参。
亜維二は連続1ラウンド完封TKO勝利で2度目の防衛。
吉田凛汰朗は韓国戦士を余裕の判定勝利。

◎NJKF 2026.1st / 6月14日(日)後楽園ホール 17:15~20:20
主催:ニュージャパンキックボクシング連盟 /

◆第11試合 64.0kg契約3回戦

Road to Muaythaiスーパーライト級チャンピオン
吉田凜汰朗(VERTEX/2000.1.31栃木県出身/ 63.75kg)33戦17勝(3KO)10敗6分
vs
KTKライト級チャンピオン.ジョン・ヒョクジン(1999.3.6韓国出身/ 63.5kg)
14戦12勝2敗
勝者:吉田凛汰朗
主審:中山宏美
副審:多賀谷30-29. 児島30-28. ランボー30-27

初回は蹴りからパンチの様子見からリズム掴んだ吉田凛汰朗。第2ラウンドには強い左ミドルキックでプレッシャー掛けて行く。ジョン・ヒョクジンは圧されながらも反撃のチャンスを窺う。吉田はタイミングいい蹴りとパンチで主導権支配し、勢いよくパンチ打って来るジョンには警戒しながら終始圧倒。ラストラウンドの終盤はパンチでジョンをコーナーに追い込むも倒し切れなかったが、吉田は冷静に試合を進めて格の違いを見せつけた展開で判定勝利。

突進力ある韓国戦士は怖いが、終始吉田凛汰朗が圧倒した
吉田凛汰朗のローキックがジョン・ヒョクジンにヒット、距離感支配した

吉田凛汰朗は試合後、「試合前はスタイルが凄く似てて距離的に入り辛いかなと思っていましたが、サウスポーにした距離がしっかりタイミングを組み立てられた感じです。自分より背の高い選手はあまり居ないので距離がどういう感じかなと思い、ジョンがヒザ蹴り狙っているのも伝わって来たので、ヒザのカウンターを警戒し過ぎてしまいましたが、アグレッシブでナイスガイな韓国戦士でした。」と語った。

◆第10試合 NJKFウェルター級タイトルマッチ 5回戦

チャンピオンV2戦.亜維二(=小林亜維二/新興ムエタイ/2006.2.16神奈川県出身/ 66.1kg)
16戦11勝(7KO)4敗1分
        vs
挑戦者3位.璃久(GRABS/2005.5.1北海道出身/ 66.35kg)6戦4勝(4KO)2敗
勝者:亜維二 / TKO 1ラウンド 2分5秒
主審:ノッパデーソン・チューワタナ

亜維二は左右の強い蹴りでプレッシャー掛けて出る。璃久はローキックからパンチで突破口を探るが、亜維二の圧力に跳ね返される。パワーある亜維二の蹴りからパンチの連打で璃久を追い詰め、右ストレートでノックダウンを奪いカウント中のレフェリーストップとなった。連続1ラウンドノックアウト防衛は存在感を大きく増した亜維二だった。

亜維二がプレッシャー掛けて圧倒の連打、璃久は何も出来なかった
倒し切ったと確信、亜維二が自分へのリベンジも成功

亜維二は試合後、「昨年11月の肩脱臼による負傷で負けたという自分への仕返しという思いがあって、こんな形で終れて良かったし、同い年の選手と初めて試合して、こんないい選手出て来たんだと、この先の選手らの成長が楽しみになりました。」と語った。

前日計量時には顔色良く、食事制限も上手くいった様子。「前々回、前回の1回でパス出来なかったのは何だったのかって感じです。」と笑った。

ファンへ御挨拶。今後も上位、他団体も視野に入れた活躍が期待される亜維二

◆第9試合 NJKFスーパーバンタム級王座決定戦 5回戦(中止)

3位.藤井昴(KING/欠場)vs 5位.中島凛太郎(京都野口/ 55.3kg)

藤井昴が練習中の怪我で欠場。この両者は過去にも藤井の怪我で中止や、昨年4月には中島凛太郎の股間ローブローによる藤井の試合続行不可能で藤井が負傷判定勝利するなど、因縁ある対戦だったが中止となり、中島凛太郎が暫定チャンピオンに認定された。

中島は「防衛戦を行なってチャンピオン(正規)として認めて貰いたい」といった言葉を残した。

◆第8試合 女子ミネルヴァ53.0kg契約3回戦(2分制)

WMA世界スーパーフライ級チャンピオン
NANA(エスジム川崎/1990.6.10北海道出身/ 52.5kg)26戦17勝7敗2分
vs
ファン・スンハ(1995.4.17韓国出身/ 52.2kg)5戦3勝2敗
勝者:NANA / 判定3-0(当初は2-1)
主審:中山宏美
副審:ノッパデーソン30-29. ランボー29-30(訂正30-29). 多賀谷30-29

パンチとローキックは互角の始まりもNANAが的確差が優っていく。第2ラウンドにはファン・スンハがパンチの猛攻でNANAをロープ際に追い詰める勢いを見せたが、要所要所で的確にヒットするNANAが判定勝利。右脚膝のテーピングによる負傷跡が窺えるNANAは引退をほのめかすも回復次第でもう1試合という可能性も残した。

NANAのパンチ攻勢が続くが、韓国選手の頑張りはしっかり出せたファン・スンハ

◆第7試合 NJKFバンタム級挑戦者決定戦3回戦

NJKFバンタム級3位.中島隆徳(GETOVER/2005.4.8愛知県出身/ 53.5kg)
        vs
同級4位.永井雷智(VALLELY/2008.1.14東京都出身/ 53.45kg)
無効試合 1ラウンド 0:13秒(当初は中島隆徳の反則勝ち)
主審:児島真人

試合開始直後の縺れ合ってバランス崩して俯いた中島隆徳の後頭部に永井雷智が右ヒジ打ちをヒット。反則打として中島にインターバルが与えられたが、足下おぼつかない様子で立ち上がれずドクター勧告をレフェリーが受け入れ、試合続行不可能となった。

永井雷智のヒジ打ちを後頭部に受けて頭を押さえる中島隆徳。思う以上に動けなかった

◆第6試合 NJKFフライ級挑戦者決定戦3回戦

NJKFフライ級1位.谷津晴之(新興ムエタイ/2003.5.7神奈川県出身/ 50.75kg)
27戦14勝(8KO)8敗5分
vs
同級2位.悠(=吉仲悠/VALLELY/2003.10.25北海道出身/ 50.8kg)
16戦9勝(4KO)5敗2分
勝者:悠 / 判定0-2
主審:多賀谷敏朗
副審:ノッパデーソン28-29. 児島29-30. 中山29-29

谷津晴之の前蹴りと悠のローキック、多彩に攻め合う両者。一進一退も谷津の多彩なヒットで圧している印象があるが、悠も強烈なパンチヒットもあり互角の展開。ラストラウンド終わっても延長戦想定の準備に掛かる両陣営だが、僅差判定で悠が勝利し、チャンピオン西田光汰への挑戦権を獲得した。

悠の的確なパンチヒットが勝利を導いた。攻めていた谷津晴之は惜しい敗戦

◆第5試合 NJKFスーパーフェザー級挑戦者決定戦3回戦

NJKFスーパーフェザー級3位.豪(大和/2004.1.19愛知県出身/ 58.95kg)
12戦7勝(5KO)5敗
vs
同級4位.細川裕人(VALLELY/2001.9.15.北海道出身/ 58.9kg)13戦8勝(1KO)4敗1分
勝者:豪 / TKO 1ラウンド 2分46秒
主審:スイット・サエリム・ランボー

両者ローキックで探り合いからパンチの交錯で豪が細川裕人をロープ際に追い詰め左ボディブローヒット。更にコーナーに追い詰め両者崩れる中、ヒジ打ちも入れた豪。立ち上がるのが遅い細川はノックダウン扱いされた。再開後も豪の攻勢続いて縺れ合いながらのヒジ打ちで細川は立ち上がれない様子にカウント中のレフェリーストップとなった。

細川裕人は3月8日に新日本キックボクシング協会でジョニー・オリベイラに判定勝利して日本ライト級チャンピオンとなったが、その風格が感じられない展開だった。

豪が圧倒して細川裕人を攻めた。細川は精彩無い敗戦

◆第4試合 女子ミネルヴァ 53.0kg契約3回戦(2分制)

ミネルヴァ・スーパーフライ級チャンピオン
鈴木咲耶(チーム鈴桜/2007.10.5静岡県出身/ 52.65kg)9戦7勝(1KO)2敗
vs
小澤聡子(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/1984.3.4静岡県出身/ 52.9kg)
45戦12勝29敗4分
勝者:鈴木咲耶 / 判定3-0
主審:児島真人
副審:ランボー30-27. 多賀谷30-28. 中山30-28

パンチで前進する小澤聡子に蹴りの距離掴み難い鈴木咲耶は首相撲に持ち込みヒザ蹴りが効果的にヒット。鈴木は距離が取れれば前蹴りもミドルキックも使い小澤を突き放し、テクニックで優った鈴木が判定勝利した。

女子で光る存在の鈴木咲耶、やや攻め倦んだが、手足の長さ活かした蹴りで勝利

◆第3試合 スーパーウェルター級3回戦

村木太樹(京都野口/1987.2.15滋賀県出身/ 69.5kg)10戦2勝6敗2分
        vs
須藤雅人(OGUNI/1997.12.9神奈川県出身/ 69.85kg)3戦1勝(1KO)2敗
勝者:村木太樹 / TKO 3ラウンド 1分33秒
主審:ノッパデーソン・チューワタナ

多彩に蹴り合う両者。村木太樹が徐々に首相撲からヒザ蹴りがヒット。第2ラウンド後のインターバルで須藤雅人は前かがみに辛そうな表情。ラストラウンド、パンチで出る須藤にヒザ蹴りからミドルキックとパンチでノックダウン奪った村木。更にヒザ蹴りで須藤が崩れ、カウント中のレフェリーストップとなった。

◆第2試合 スーパーバンタム級3回戦

笹羅皇聖(笹羅/2009.7.9宮城県出身/ 54.7kg)3戦2勝1敗
        vs
鳥居大珠(ワイルドシーサー前橋元総社/2009.6.11群馬県出身/ 55.34kg)4戦2勝(1KO)2敗
勝者:鳥居大珠 / TKO 1ラウンド 2分57秒
主審:中山宏美

アグレッシブな蹴り合いから鳥居大珠の右ハイキック一発で笹羅皇聖は倒れ、カウント中のレフェリーストップとなった。

◆第1試合 フェザー級3回戦

高嶋隆一(PIT/2000.3.28東京都出身/ 56.65kg)4戦2勝2敗
        vs
KAJI(K-CRONY/1974.3.14茨城県出身/ 56.55kg)2戦1勝1敗
勝者:高嶋隆一 / TKO 2ラウンド 1分27秒
主審:多賀谷敏朗

高嶋隆一のパンチとローキックでKAJIはダメージ重ね、第2ラウンドにはローキックでノックダウン。再開後も高嶋のパンチ連打でKAJIをコーナーに詰めるとレフェリーストップが掛かった。

《取材戦記》

吉田凛汰朗と亜維二の新エース格の存在感は大きかった。大田拓真に続くメインイベンターは今後が楽しみである。

昨年4月27日の中島凛太郎(京都野口)vs 藤井昴(KING)は1ラウンド1分52秒、負傷判定2-1で藤井昴が勝利。

ホームページ等はノーコンテストと表記しながら「トーナメントの為、1R 途中までの採点となり藤井が 2-0 で勝利」とも曖昧な表記。

今回、坂上顕二理事長にも、これまでにも何度も確認の上、この昨年の試合は藤井昴の2-1負傷判定勝利です。

この日のNANAvs ファン・スンハは当初の判定2-1でNANAの勝利。

後日(6月16日)訂正あり。「採点結果について、興行後のミーティングにてジャッジによるスコアの記入ミスがあった事が確認されました。正しくは判定3-0でNANA 選手の勝利となります。」という発表。またやった、在日タイ人審判の記入ミスである。

後の訂正はあるべきではない。過去の判定試合すべて覆すことが可能になってしまうからである。

中島隆徳vs 永井雷智は当初、中島の反則勝ち、永井の失格負けでしたが、後日(6月16日)に無効試合と訂正。

「その後、異議申し立てがあり、協議の結果、挑戦者決定戦である事、双方からノーコンテストで再戦要求もあった事を踏まえ、双方合意の上、公式結果はノーコンテストとなり、9月12日(土)に開催されますNJKF 2026 2ndにて再戦予定となります。」と発表がありました。問題続くニュージャパンキックボクシング連盟。今後の展開は大丈夫か。

その今後について、武田幸三CHALLENGERシリーズとNJKF年号シリーズは交互に開催していく模様。円満に決定とされましたが、長年のファン・関係者は気付きます。取り敢えずは分裂などは起こらない穏やかな団体なので大丈夫でしょう。

今回の興行は派手なリハーサルも無い静かな開場。リングはロゴマークの無い青マットに戻りました。後半には試合が進むごとに観衆が減っていく現象は各団体いつものこと。

満員で最後まで帰らない群衆はいつ戻って来るでしょうか。各団体・興行プロモーターの課題であります。

9月6日(日)は後楽園ホールに於いてCHALLENGER.14が開催(通常の17時開場)。
9月12日(土)には後楽園ホールに於いて昼興行、NJKF 2026.2ndが開催予定です。開始は12時が濃厚(11時30分の可能性もあり)。時間を夕刻と間違えないように御注意ください。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

韓国HEROは日本に定着するか? 令和の全日本キックボクシング協会の行方!

堀田春樹

デビューから2年、エース格候補の広翔はテクニックで優って判定勝利。
デビューから1年のKAI・AKGもテクニックで優ってフルマークの判定勝利。
HERO JAPANはスーパーライト級で野竹生太郎、KATSUYA Norasing Family、スーパーフライ級で横尾空、福僚太が王座決定戦へ駒を進める。

◎SAMURAI WARRIORS 6th / 6月7日(日)後楽園ホール17:30~21:03
主催・認定:全日本キックボクシング協会 / 協力:全日本キック韓国支部、HERO

前日計量は6日16時より稲城ジムに於いて行われ、1名を除いてパス。中止に至るカードは無し。戦績はパンフレットと過去データを参照にこの日の結果を加えています。

◆第11試合 スーパーバンタム級3回戦

全日本バンタム級1位.広翔(稲城/神奈川県出身20歳/ 55.1kg)9戦6勝(1KO)3敗
        VS
温壮訓(オン・ジャンフン/韓国出身25歳/ 55.15kg)7戦2勝4敗1分
勝者:広翔 / 判定3-0
主審:少白竜
副審:伊東マサル30-28. 竜矢30-28. 勝本30-28

広翔は初のメインイベンター。初陣興行でデビュー戦ながらメインイベンターと言われたが、実質は新人戦の最終試合である。

広翔は3月7日に韓国でHEROタイトルに挑戦。初の5回戦でラストラウンドの逆転ノックアウト負けを喫したが、5回戦の経験を活かし、今回は序盤で様子を見る展開が見られた。

アグレッシブに出るのは温壮訓だが雑な攻め。ハイキックや前蹴りで要所要所で突き返す技は広翔が優って判定勝利。

温壮訓の前進を前蹴りでストッピングする広翔
これも広翔の前蹴り。三日月蹴りか、狙いも鋭く攻め立てる

◆第10試合 フェザー級3回戦

全日本フェザー級7位.KAI・AKG(A-BLAZE-KICK/静岡県出身26歳/ 57.0kg)
7戦6勝(1KO)1敗
        VS
孫旼燦(=ソン・ミンチャン/韓国出身15歳/ 57.0kg)2戦1勝1敗
勝者:KAI・AKG / 判定3-0
主審:椎名利一
副審:伊東マサル30-27. 竜矢30-27. 少白竜30-27

3月21日に金兑耿にTKO勝利したKAI・AKGと、山田旬に初回KO勝利した孫旼燦がプロ2戦目に挑んだ。

蹴り技、間合いの取り方と隙を突くタイミングなど、全てKAIが優った。孫旼燦はパンチと蹴りで懸命に突破口を開こうと出るもKAIに阻まれた。防御し切れないと目を瞑ったり俯いてしまうなど、ディフェンス面が雑。第2ラウンド以降、苦し紛れのバックハンドブローを放つ孫旼燦だが、KAIはまともに貰うことなく返しの技で優った。

試合後、KAI・AKGは「相手の動きは見えていたんですけど、見過ぎてしまいました。KOは狙っていたんですけど、見過ぎて攻めがあまり出なくて。KOしたかったです!」と語った。

KAI・AKGの左ミドルキックヒット、孫旼燦の背中が波打つ
KAI・AKGの左ハイキックが孫旼燦の頭部を掠める

◆第9試合 HERO JAPAN スーパーライト級準決勝3回戦

全日本ライト級7位.野竹生太郎(ウルブズスクワッド/石川県出身 63.45kg)
6戦5勝(2KO)1敗
        VS
清宮拓(GOD SIDE/神奈川県出身39歳/ 63.3kg)12戦3勝8敗1分
勝者:野竹生太郎 / TKO 1ラウンド 0:42秒
主審:勝本剛司

様子見も間もなく、野竹生太郎の蹴りの勢いで清宮拓をロープ際に追い込み、左ハイキックでノックダウンを奪うと、一気に右ストレートで倒し切る圧倒のTKO勝利。

試合後、野竹は倒した流れについて「最初のフックで吹っ飛ぶ感触あって左ハイキック蹴ったら相手がダウンしたので、フェイント続けて右ストレートで倒せて狙いどおりでした!」と語った。

画像はロープが掛かってしまったが、野竹生太郎がノックダウンを奪った左ハイキック
ノックダウンを奪った後の動き。この後も野竹生太郎が右ストレートで仕留めた

◆第8試合 HERO JAPAN スーパーライト級準決勝3回戦

KATSUYA Norasing Family(Norasing Family/神奈川県出身21歳/ 63.4kg)
8戦6勝(2KO)2敗
        VS
全日本ライト級4位.鄭相鉉(=チョン・サンヒョン/韓国出身28歳/ 63.0kg)18戦14勝4敗
勝者:KATSUYA Norasing Family / 判定3-0
主審:竜矢
副審:椎名30-28. 伊東マサル29-27. 少白竜30-29

蹴り合いから距離を詰めてパンチを打ち込むKATSUYA。鄭相鉉はディフェンスが雑だが、パンチや蹴りの突進でKATSUYAを下がらせるもKATSUYAはやや圧されても的確なパンチや蹴りで優って判定勝利した。

KATSUYAが圧されながらも蹴りの的確差で勝利を掴む

◆第7試合 HERO JAPAN スーパーフライ級(リミット52.0kg)準決勝3回戦

全日本スーパーフライ級8位.横尾空(稲城/神奈川県出身18歳/ 52.05→52.0kg)
7戦6勝1敗
        VS
内山朋紀(TEAM ONE STEP/茨城県出身29歳/ 51.85kg)9戦3勝(1KO)6敗
勝者:横尾空 / 判定3-0
主審:勝本剛司
副審:椎名29-28. 伊東マサル30-27. 少白竜29-28

両者、ローキックで様子見の中、横尾空の前蹴りで内山朋紀を後方へ吹っ飛ばすと内山は出難くなったか、横尾の距離で蹴りがヒットする流れになった。初回に前蹴りは計三度ヒットして内山を転ばせた。

第2ラウンドも横尾の攻勢は変わらずも、内山も横尾の出方が読めて来たか、蹴って出る流れが増えて来た。

ラストラウンドも横尾の蹴りのタイミング上手さが目立つも、内山も逆転を狙う積極性が増して蹴りやパンチで攻めて出る。やや圧された横尾で第3ラウンドは分かれる採点となったが、的確差では圧倒した横尾が判定勝利。

横尾空の前蹴りが何度も内山朋紀にヒット、初回は三度吹っ飛ばす

◆第6試合 HERO JAPAN スーパーフライ級(リミット52.0kg)準決勝3回戦

全日本スーパーフライ級9位HIROKI(Ts AKIRACOMBAT TEAM/神奈川県出身17歳/ 51.6kg)13戦7勝(2KO)6敗
VS
福僚太(龍成會/東京都出身22歳/ 52.15→51.9kg)9戦6勝(1KO)2敗1分
勝者:福僚太 / KO1ラウンド 1分01秒
主審:竜矢

開始早々から福僚太のパンチで攻勢を掛け、右ストレートでノックダウンを奪い、立て続けに右フックでノックダウンを奪い3ノックダウンを奪ってノックアウト勝利した。
HIROKIは担架で運ばれるほどのダメージが深かった。

福僚太がパンチで攻勢を掛け、HIROKIを右ストレートで仕留めた

◆第5試合 78.0kg契約3回戦

菊池圭治(GOD SIDE/神奈川県出身44歳/ 77.95kg)14戦10勝(1KO)3敗1分
        VS
小勝広稀(仲/ 77.6kg)2戦2敗
勝者:菊池圭治 / KO 2ラウンド 2分18秒
主審:少白竜

パンチと蹴りの様子見から距離を詰めていく中、第2ラウンドに菊池圭治のパンチ連打で小勝広稀を倒し、テンカウントまで数えられ菊池圭治のノックアウト勝利。

◆第4試合 61.0kg契約3回戦

生野逸晟(ウィラサクレック三ノ輪/大分県出身25歳/ 60.5kg)10戦2勝3敗5分
        VS
權正晧(クォン・ジョンホ/韓国出身30歳/ 60.55kg)2戦1勝1分
引分け 0-1
主審:椎名利一
副審:伊藤マサル28-28. 少白竜29-29. 勝本28-29

アグレッシブに出る權正晧はパンチを振り回し、飛びヒザ蹴りも繰り出す。生野逸晟は被弾しながらも徐々に權正晧の動きを見極めパンチ蹴りと巻き返し一進一退を続け、權正晧はスタミナ切れしていく中、苦し紛れのバックハンドブローはヒットせず、ラストラウンド終盤は生野逸晟が攻勢を掛けるが、両者の決定打は無いまま引分けに終わった。

◆第3試合 67.0kg契約3回戦

NAOKI(ウィラサクレック三ノ輪/埼玉県出身34歳/ 66.65kg)5戦2勝3敗
        VS
堀江竣太(チーム彩/東京都出身31歳/ 66.65kg)1戦1敗
勝者:NAOKI / 判定3-0
主審:竜矢
副審:伊東マサル30-26. 少白竜30-26. 椎名30-26

ラストラウンドにカウンター気味の左フックでノックダウンを奪ったNAOKI、4戦の経験値が活きた判定勝利。

◆第2試合 バンタム級3回戦

二宮渉(アウルスポーツ/千葉県出身18歳/ 53.2kg)3戦2勝1敗
        VS
YUSEI Norasing Family(Norasing Family/神奈川県出身19歳/ 53.25kg)1戦1敗
勝者:二宮渉 / 判定2-1
主審:勝本剛司
副審:伊東マサル28-29. 少白竜29-28. 竜矢30-28

採点が分かれるラウンドもあった接戦ながら、要所要所で的確差があった二宮渉がラストラウンドを抑えてスプリット判定勝利。

◆第1試合 フェザー級3回戦

山崎準平(FIELD RING/高知県出身26歳/ 59.0kg/+1.85kg計量失格)2戦2敗
        VS
小原沢友樹(亀田同志会/栃木県出身29歳/ 56.6kg)1戦1勝
勝者:小原沢友樹 / 判定0-3
主審:椎名利一
副審:伊東マサル25-28. 竜矢26-27. 勝本26-30(山崎に減点2含む)

山崎準平は前日計量時はフラフラで測定後、栗芝氏に促がされて横になり水分を補給。次第に顔色は良くなり回復に向かった模様。試合は山崎がアグレッシブに攻めていて、体調の回復が順調だった様子。小原沢友樹が下がる展開も第2ラウンドに小原沢がノックダウンを奪い、山崎に計量失格減点もあって大差は付いたが、内容的には技量が拮抗した展開だった。

《取材戦記》

HERO JAPANスーパーフライ級王座決定戦は10月11日に横尾空vs福僚太、スーパーライト級王座決定戦は12月27日に野竹生太郎vs KATSUYAが行われる予定です。勝者は来年3月に韓国の釜山で韓国HEROのチャンピオンと統一戦を行なう模様です。

それにしてもこのトーナメント戦の試合間隔が長い。合間を縫って調整試合を挟むことは可能でも、HEROタイトルのインパクトが薄れてしまう恐れはあるでしょう。

全日本キックボクシング協会はアジア路線の方向性の中、韓国HEROとの交流が始まり、この先も当初の予定どおりの中国、香港、タイを加えたアジアトーナメント。WPMTA傘下で世界進出へ進んでいくでしょう。その価値をどこまで世間に広め、電波に乗せ、集客に繋げられるかが今後の課題です。

前日計量では今回も選手に𠮟咤激励を行なった栗芝貴代表でした。

35年程前に日本プロスポーツ大賞表彰式でキックボクシング新人賞に選ばれた栗芝貴氏。当時の大賞は横綱千代の富士。キックボクシング競技は、1973年(昭和48年)の第6回プロスポーツ大賞を受賞したのは沢村忠でした。現在は脱退に陥りましたが、再びの加盟を目指し、他のスポーツと肩を並べてこの表彰舞台に再び立てることを目指し、選手らに促がしました。元々は日本キックボクシング協会、野口修会長が加盟し、長期に渡って存続を守り、新日本キックボクシング協会に移行して来た経緯があります。再加盟には諸々の課題が大きいようですが成り行きを見守りたいものです。

師弟コンビ、メインイベントを飾った広翔を称える栗芝貴代表

今回、会場に姿を見せた精悍な顔つきの全日本スーパーフェザー級チャンピオン、瀬川琉はトレーニングが充実しているようで、7月に他団体のMMAのムエタイルール試合に出場予定という。「まだまだ引退しませんよ!」としっかりエース格の存在感を見せました。

かつて小野寺力や石井宏樹に王座挑戦したマサル(=伊東マサル)が審判としてデビュー。今回はジャッジのみでしたが、懐かしい顔がリングサイドに並びました。

次回の全日本キックボクシング協会 SAMURAI WARRIORS 7thは10月11日(日)に後楽園ホールに於いて行われます。瀬川琉、広翔、野竹兄弟の出場が期待されます。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

Road to KING、今年のメインイベンターは樹、セミファイナルは菊地拓人、それぞれの明暗!

堀田春樹

メインイベンター、樹(=いつき/治政館)はムエタイの壁に跳ね返され、菊地拓人は存在感示す完封TKO勝利。来年は立場逆転か。
花澤一成は地元の声援に応えられず倒されてしまった。
ウーバーミユは昨年の雪辱果たす判定勝利。

◎Road to KING 4 / 5月24日(日)市原臨海体育館16:00~19:10
主催:市原ジム / 認定:ジャパンキックボクシング協会

◆第10試合 フェザー級3回戦

カターテープ・イチハラジム(タイ国出身33歳/ 56.7kg)約80戦勝率7割超
        VS
ジャパン・フェザー級2位.樹(治政館/2004.10.12埼玉県出身/57.15kg)
20戦8勝(4KO)11敗1分
勝者:カターテープ・イチハラジム / 判定3-0
主審:勝本剛司
副審:椎名30-29. 西村30-29. 少白竜30-28

カターテープは過去、4年ほど前に重森陽太(当時稲城)に判定負け。今年1月から市原ジムで専属トレーナーを務めている。日本で住み始めたのは初めてで、今後の試合予定は無いが、オファーがあれば出場させたいトレーナー側の声。

「カターテープはトレーナーとして来たので試合はしたくない」と本音を漏らしていたらしい(樹の会話)。

樹はパンチから蹴りのアグレッシブな攻めで距離を詰めていくが、カターテープは前蹴りで樹の突進を止めミドルキックで圧力掛けるなど蹴りが強い。首相撲からの展開もカターテープがバランスいい体勢を保った。脚掛けて崩した樹には抗議したカターテープ。樹は前進してローキックからパンチ連打も、テクニックで返す技はカターテープが優り、樹はムエタイの壁を超えられない判定負けとなった。

樹は試合後、「カターテープは強かったです。蹴られたところが痛いです。もっとパンチで行きたかったですけど、カターテープの上手さに負けました!」とコメント。

蹴り足を掴んで崩しに掛かる樹。バランスいいカターテープは崩れない
これは危ない。樹がバランス崩したところを蹴るカターテープ

◆第9試合 63.0kg契約3回戦

ジャパン・ライト級2位.菊地拓人(市原/千葉県市原市出身26歳/ 63.0kg)
11戦7勝(4KO)3敗1分
        VS
翔吾(DANGER/千葉県出身29歳/ 62.65kg)8戦3勝(1KO)4敗1NC
勝者:菊地拓人 / TKO 1ラウンド 2分31秒
主審:少白竜

菊地拓人は昨年の市原興行で匠(=小林匠/キング)に判定負け。今年こそ市原勢の主役として勝ちたい一戦。

蹴りから距離を詰めアグレッシブな攻めを見せた菊地拓人。主導権は奪った流れ。左ミドルキックで翔吾のボディーを効かせると組み合ってのヒザ蹴りや離れての三日月蹴りで攻勢を強め、更に三日月蹴りからパンチフォローでノックダウンに繋げ、翔吾は立ち上がろうとするもダメージあってカウント中にレフェリーストップが掛かった。

「菊地拓人は三日月蹴りの練習はしていましたし上出来でした!」とは花澤トレーナーのコメント。

菊地拓人が三日月蹴りでダメージを与えて圧倒勝利に繋げた

◆第8試合 バンタム級3回戦

ジャパン・バンタム級3位.花澤一成(市原/2004.4.9千葉県市原市出身/ 53.52kg)
14戦3勝(3KO)8敗3分
        VS
ストロベリー稲田(治政館/2005.11.9埼玉県出身/ 53.4kg)8戦3勝5敗
勝者:ストロベリー稲田 / KO 1ラウンド 3分9秒 / テンカウント
主審:西村洋    

花澤一成は昨年の市原興行で木部晴太(尚武会)に飛びヒザ蹴りで1ラウンドKO勝利。今年も勢いよく勝ちたい一戦。

開始早々飛びヒザ蹴りを見せた花澤一成。予期していたかストロベリー稲田はパンチで返す。前蹴りなどで牽制する花澤の蹴りはスピーディーでこのまま主導権奪っていきたいところだが、稲田もパンチや首相撲で花澤のリズムを崩しに掛かる。前蹴りとローキックの交錯で花澤が股間ローブローを喰らって回復の為、3分あまりのインターバルが与えられた。ここからパンチの距離に持ち込んだ稲田の攻勢が強まり、ヒジ打ちやパンチ連打で二度のノックダウンを奪うと、花澤は立ち上がるも続行出来る状態ではない中、テンカウントが数えられた。

一成の実父の花澤トレーナーは「いつもあのパターンが多いですね。もっと蹴ればいいと言っているんですけど、フックからの間合いに入っているところでいつも失敗しているので、違う展開に行かないといけないんですけどね。」と冷静に語る。
花澤一成は「いちばん効いたのはローブローでしたね。痛いというより気持ち悪くなって。最後のダウンは何を貰ったか分からない感じで、2ラウンド目に持ち込みたかったですね!」と帰り際のコメント。明るく応える花澤に精神的ダメージは無く、仲間らと帰路に着いた。ノックダウン後も「良いパンチもあったし蹴り返しも良かった」という周囲の意見もあって、確かに第2ラウンドに持ち込みたかった勿体無い展開であった。

花澤一成は打ち合って倒された。冷静に次のラウンドに繋ぎたかった

◆第7試合 女子45.8kg契約3回戦(2分制)

ミネルヴァ・ペーパー級チャンピオン.Uver∞miyU(=高橋美結/T-KIX/1999.12.7静岡県出身/ 44.5kg)23戦9勝12敗2分
        VS
ミネルヴァ・ピン級1位.祥子JSK(治政館/1983.12.3埼玉県出身/ 45.6kg)
34戦10勝21敗3分
勝者:Uver∞miyU(ウーバーミユ) / 判定2-1
主審:椎名利一
副審:勝本29-30. 少白竜29-28. 西村30-28

昨年の市原興行で対戦した両者。長身を活かした蹴りの距離感が保って判定勝利した祥子と、一階級下だが後にチャンピオンと成ったウーバーミユは負けられない再戦となった。

今回も祥子JSKの蹴りが攻勢を保ちそうな流れも、ウーバーミユは距離を縮め、蹴りを貰いながらもパンチでボディブロー、顔面も狙う攻勢を強めていった。距離感を掴めば勢いに乗るウーバーミユはフェイントで挑発する余裕も見せ始めたが、祥子の蹴りが優勢と見る流れもあってかスプリットデジションとなったが、ウーバーミユが判定勝利で昨年の雪辱を果たした。

ウーバーミユは祥子の距離感崩して勝利を導き、昨年の汚名返上

◆第6試合 フェザー級3回戦

ジャパン・フェザー級3位.海士(ビクトリー/山形県出身37歳/ 57.0kg)9戦6勝3敗
        VS
神田賢吾(北流会君津/千葉県出身28歳/ 57.0kg)17戦6勝(1KO)10敗1分
勝者:神田賢吾 / 判定0-3
主審:勝本剛司
副審:椎名28-29. 少白竜27-30. 西村28-29

海士の勢いが攻勢の印象を残す流れがあったが、神田賢吾の蹴りやパンチで前進する攻防も互角の展開を維持した。第3ラウンドにはパンチの攻防で距離感掴んだ神田が右ストレートでノックダウンを奪って判定勝利を導いた。

海士がやや蹴りで優るも神田賢吾が右ストレートでノックダウンを奪って勝利を導く

◆第5試合 女子54.5kg契約3回戦(2分制)

ミネルヴァ・スーパーフライ級2位.響子JSK(治政館/埼玉県出身38歳/ 54.3kg)
15戦6勝6敗3分
        VS
ミネルヴァ・スーパーバンタム級9位.朱乃(CORE/埼玉県出身31歳/ 54.5kg)5戦3勝2敗
勝者:響子JSK / 判定3-0
主審:少白竜
副審:椎名30-28. 勝本29-28. 西村30-28

蹴りの距離では勢い有る朱乃。前蹴りで響子を突き放すも、組み技に持ち込んだ響子が徐々にヒザ蹴りで優り、攻勢続けた響子が判定勝利。

響子は首相撲に持ち込んでのヒザ蹴りで朱乃の前進を止めた

◆第4試合 78.0kg契約3回戦

白井大也(市原/千葉県市原市出身23歳/ 77.65kg)7戦3勝(1KO)2敗2分
        VS
ラッキー・ティマル(ドージョーシャカリキ/スリランカ出身35歳/ 77.55kg)2戦1勝1敗
勝者:白井大也 / 判定3-0 (29-28. 30-29. 30-28)
主審:西村洋

初回から白井大也が先手打つ蹴りで優っていたが、ラッキー・ティマルの蹴り返す技は空手の経験か、蹴り負けない流れも、白井が優る多彩な蹴りの展開で僅差ながら判定勝利。

白井大也が先手の蹴りでリズム掴んでラッキー・ティマルにチャンス与えず

◆第3試合 JKAアマチュア女子50kg級タイトルマッチ2回戦(2分制延長1分)

田中心結(市原/千葉県出身13歳/ 49.9kg)
        VS
プァンピー・ララ(ラジャサクレックムエタイ/東京都出身15歳/ 49.4kg)
勝者:田中心結 / 優勢旗判定3-0
主審:椎名利一

プァンピー・ララは蹴りで距離を保ちたかったが、田中心結がパンチ連打で攻勢強めた優勢を維持し、蹴り合っても負けない展開で勝利を掴んだ。

女子アマチュア試合は田中心結がパンチの攻勢で優勢判定を勝ち取る

◆第2試合 ウェルター級3回戦

三澤悠太郎(市原/千葉県出身35歳/ 65.6kg)3戦1勝(1KO)1敗1分
        VS
深谷恭介(ラジャサクレックムエタイ/東京都出身31歳/ 66.6kg)1戦1勝(1KO)
勝者:深谷恭介 / TKO 3ラウンド 1分8秒 / タオル投入による棄権
主審:勝本剛司

初回、深谷恭介の左ストレートで三澤悠太郎がノックダウン。しかしすぐに仕留められず間が開くと三澤が回復し、パンチで盛り返しを見せた。第2ラウンドは一進一退。第3ラウンドには深谷の前蹴りで三澤がスタミナ切れのようなノックダウン。その後も蹴られ打たれた三澤に陣営のタオル投入による棄権で深谷がTKO勝利。

初回にノックダウン奪った深谷恭介が手古摺りながらラストラウンドで仕留める

◆第1試合 フェザー級3回戦
 
伊田和樹(市原/千葉県出身22歳/ 57.0kg)1戦1敗
        VS
優太JSK(治政館/埼玉県出身19歳/ 56.8kg)1戦1勝
勝者:優太JSK / 判定0-3 (28-30. 29-30. 29-30)
主審:少白竜

スピーディーに多彩に攻め合った攻防は第3ラウンドにやや攻勢が強まった優太が僅差判定勝利。

《取材戦記》

恒例の市原興行も後楽園ホールでのメインイベンターへの登竜門。来年の市原興行のトリは菊地拓人が務めるか。

コロナ禍を経て4度目のRoad to KING開催となった今回の興行終了後に市原ジムトレーナーの本多幸一氏が「市原興行は不滅です!」と冗談交じりに語られましたが、どこかで聞いたようなキャッチフレーズ。気持ち的にはそうありたい本音でもあるだろう。キックボクシングはマイナーと言われながら60年続き、ムエタイとしても世界に普及してきた競技です。「不滅です!」は長嶋茂雄氏だけでなく沢村忠氏でもありました。

5月11日に治政館ホームページにて、馬渡亮太選手のWMO世界タイトル再挑戦が7月5日と決定した模様です。

前・チャンピオン、オーウェン・ギリス(イギリス)とのタイトルマッチは試合終了時、「馬渡亮太の判定1-2勝利」も、一人のジャッジの集計ミスが問題となって結果が長期保留となっていました。本来は“引分け”となるところを正式に“ノーコンテスト”となった模様で、この試合は無かったものと同様として、オーウェン・ギリスは昨年3月から防衛戦をしていないことになるので、一年以上を経過した現在、王座剥奪となった模様です(オーウェン・ギリスは現在6位)。WMO側は、オーウェン・ギリスは馬渡亮太との試合前日計量で計量失格していることには触れていませんが、。ノーコンテストの結果は計量失格まで無効となるのかは不明である。

7月5日(日)、KICK Insist.27 / WMO世界スーパーフェザー級王座決定戦 5回戦
10位.馬渡亮太(治政館/26歳)vs13位.ワタナー・ウォー・ウラチャー(タイ/25歳)

ワタナーはオーソドックス、サウスポーを自在に使い分ける高い戦術能力を持つ実力派ムエタイファイター(身長175cm)。
タイのトップ興行「ペッティンディー」では常連選手として活躍。近年は主戦場を「ラジャダムナン・ワールド・シリーズ」へ移し、勝率90%を誇る強豪選手として注目を集めている模様(治政館情報)。

次回興行は7月5日(日)に後楽園ホールに於いてKICK Insist.27が開催されます。メインイベントは以上の馬渡亮太。「今度は絶対獲ります!」と力強い宣言しています(市原興行にて)。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

6月のキックボクシング、上半期を締め括る三つの興行!

堀田春樹


SAMURAI WARRIORS 広翔がメインイベンター

全日本キックボクシング協会 SAMURAI WARRIORS.6th
6月7日(日)後楽園ホール(開場17:00/開始17:30)

他の団体とは方向性がやや違う全日本の続く日韓友好親善試合。韓国HEROの日本版が開催。二階級で4名の勝ち抜き戦で王座を目指す戦い。全日本王座がスーパーフェザー級以外、決定していない中で、HERO JAPANの価値をどう位置付けられるかは微妙だが、今後のイベントを慎重に見守りたいものです。

◆第11試合 スーパーバンタム級3回戦
全日本バンタム級1位.広翔(=北川広翔/稲城)8戦5勝(1KO)3敗
        VS
オン・ジャンフン(韓国)6戦2勝3敗1分

広翔は3月に韓国のHEROイベントに出場。敗れはしたが長丁場を戦う経験を積んだ模様。広翔はエース格争いで野竹兄弟をライバル視する戦いにも勝たねばならない。

メインイベンターの広翔。背負う期待は大きい

◆第10試合 フェザー級3回戦
全日本フェザー級7位.KAI・AKG(A-BLAZE-KICK)6戦5勝1敗
        VS
孫旼燦(=ソン・ミンチャン/韓国)1戦1勝

前回、金兑耿にTKO勝利してランキング入りしたKAI。

セミファイナル出場のKAIも主要選手に成長

◆第9試合 HERO JAPAN スーパーライト級準決勝3回戦
全日本ライト級7位.野竹生太郎(ウルブズスクワッド)5戦4勝1敗
        VS
清宮拓(GOD SIDE)11戦3勝7敗1分

右ハイキックが強く鋭い野竹。攻撃力は有るが攻め倦む展開もあり進化を見極める試合。

野竹生太郎も兄・勇生と並ぶ注目株

◆第8試合 HERO JAPAN スーパーライト級準決勝3回戦
KATSUYA Norasing Family(Norasing Family)7戦5勝2敗
        VS
全日本ライト級4位.チョ・サンヒョン(韓国)17戦14勝3敗

◆第7試合 HERO JAPAN スーパーフライ級準決勝3回戦
全日本スーパーフライ級8位.横尾空(稲城)6戦5勝1敗
        VS
内山朋紀(TEAM ONE STEP)8戦3勝(1KO)5敗

広翔と同時にデビュー後、やや伸び悩んでいる横尾空の成長を見極める試合。

◆第6試合 HERO JAPAN スーパーフライ級準決勝3回戦
全日本スーパーフライ級9位.HIROKI(Ts AKIRACOMBAT TEAM)12戦7勝(1KO)5敗
        VS
福僚太(龍成會)7戦4勝2敗1分

他、5試合

NJKF 2026.1stとなる原点回帰

ニュージャパンキックボクシング連盟“NJKF 2026.1st”
6月14日(日)後楽園ホール(開場17:00/開始17:15)

今回は“CHALLENGER”ではなく“NJKF 2026.1st”へ復活。6月にして1st。 吉田凛汰朗と亜維二、新エース格揃って出場。

興行タイトル代わって“何かあったな!?”と察するところ、大きな問題は無く、円満に事は運び今後、武田幸三氏のCHALLENGERシリーズとは分けられて開催される模様。

◆第11試合 64.0kg契約3回戦
Road to Muaythaiスーパーライト級チャンピオン.吉田凜汰朗(VERTEX)
VS
KTKライト級チャンピオン.ジョン・ヒョクジン(韓国)

メインイベンター吉田凜汰朗はこれまでとタイプの違う韓国戦士と対戦。負けることは考え難いが、我武者羅に向かって来る韓国ファイターに苦戦する可能性もあり。いかに格の違いを見せ付けられるか。

今や大田拓真に次ぐメインイベンターの吉田凛汰朗

◆第10試合 NJKFウェルター級タイトルマッチ 5回戦
チャンピオン.亜維二(=小林亜維二/新興ムエタイ)vs挑戦者3位.璃久(GRABS

亜維二は二度目の防衛戦。当初は認定チャンピオン。昨年9月28日に宗方888を初回TKOに下して初防衛したことでチャンピオンたる責任は果たしたが、ここで負けるわけにはいかない” 正規”チャンピオンとしての評価が分かれる重要な防衛戦。

吉田凛汰朗に続くのは小林亜維二

◆第9試合 NJKFスーパーバンタム級王座決定戦 5回戦
3位.藤井昴(KING/20歳)vs5位.中島凛太郎(京都野口/兵庫県出身26歳)

昨年6月8日の王座決定戦で.繁那(R.S)に初回TKO負けを喫した藤井昴は2度目の挑戦。戦歴もまだ浅いが、同門の嵐を超えて欲しいチャンピオンへの道。

◆第8試合 女子ミネルヴァ53.0kg契約3回戦(2分制)
WMA世界スーパーフライ級チャンピオン.NANA(エス)vsファン・スンハ(韓国)

◆第7試合 NJKFバンタム級次期挑戦者決定戦 3分3R (EX1)
NJKFバンタム級3位.中島隆徳(GETOVER)vs同級4位.永井雷智(VALLELY)

◆第6試合 NJKFフライ級挑戦者決定戦3回戦
NJKFフライ級1位.谷津晴之(新興ムエタイ)vs同級2位.悠(VALLELY)

◆第5試合 NJKFスーパーフェザー級挑戦者決定戦3回戦
NJKFスーパーフェザー級3位.豪(大和)vs同級4位.細川裕人(VALLELY)

他、4試合

NKBの後楽園ジャンブル出場権争いはリョウヤ・ハリケーンと利根川仁

日本キックボクシング連盟“鐵人シリーズvol.3”
6月20日(土)後楽園ホール(開場17:00/開始17:15)

◆第12試合 59.0kg契約 5回戦
NKBライト級チャンピオン.山本太一(ケーアクティブ)vs安河内秀哉(RIKIX)

2月21日興行のNKBライト級王座決定戦で棚橋賢二郎に1ラウンドKO勝利した山本太一(ケーアクティブ)が戴冠初戦で安河内秀哉(RIKIX)を迎え討つ。体格的にはフェザー級でも戦えるという山本太一。NKBフェザー級チャンピオン勇志との対戦も視野に成り行きを見守りたい。

安河内は昨年12月にはホワッチャイ・スガ・スターライトジム(タイ)に判定勝利。安河内としては現役チャンピオン撃破を狙う。

チャンピオンとして真価が問われる山本太一。負けられない一戦
山本太一に挑む安河内秀哉

◆第11試合 KORAKUEN JAMBULL 60kg級出場者決定戦3回戦
NKBライト級5位.リョウヤ・ハリケーン(テツ) 6戦4勝(2KO)2分
        VS
利根川仁(TOKYO KICK WORKS) 9戦8勝(2KO)1敗

9月27日に開催される後楽園ジャンブル出場者決定戦は、リョウヤ・ハリケーン(テツ)と利根川仁(TOKYO KICK WORKS)が争う。

リョウヤは4月18日興行でKEIGOに判定勝利を収めて、NKBライト級5位にランクイン。
利根川は去年TOKYO KICK WORKSに移籍。4月18日に村上祐馬に判定勝利。両者にとって後楽園ジャンブル出場しても存在感アピールとNKBライト級王座挑戦を決定付けたいところ。

◆第10試合 フェザー級3回戦
NKBフェザー級3位.鎌田政興(ケーアクティブ)
        VS
NKBバンタム級4位.香村一吹(渡邉/2007.2.22東京都出身)

昭和から令和まで厳しさも変化した渡邊ジムの中で成長する香村一吹も期待の存在。昨年6月には計量失格の失態から現在はフェザー級を適正階級としている模様。2月21日にはNJKFの元・バンタム級チャンピオン志賀将大に判定で敗れたが、いい経験を積んでこちらもNKBのベテラン鎌田政興に挑む。

◆第9試合 ミドル級3回戦
福舘正(CHEERFUL)vs土屋忍(KUNISNIPE旭)

◆第8試合 フェザー級3回戦
NKBフェザー級4位.堀井幸輝(ケーアクティブ)vs加藤宙(神武館)

◆第7試合 フェザー級3回戦
NKBフェザー級5位.半澤信也(Team arco iris/1981.4.28長野県出身)
      VS
鈴木ゲン(拳心館/1973.6.5新潟県出身)

45歳vs53歳対決。打たれ脆さはあるベテラン半澤信也と、防戦一方でも凌ぎ切る鈴木ゲンの戦いも面白味はあるが、あまり戦わせたくない高齢マッチメイク。

他、アマチュア3試合含む計9試合。

ここまでの興行が終了すれば今年の折り返し地点となります。時の流れがより早く感じています。下半期は後楽園ジャンブルが始動。成り行きを見守りながら、選手らの新たな目標となれば良いでしょう。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」