貴方は何がやりたいの? M君リンチ事件の加害者へ

尾崎美代子

2013年春から関西で始まったカウンター行動に私も最初数回参加した。その中で起きたM君へのリンチ事件を私は全くしらなかった。その後、鹿砦社松岡氏がM君への支援を始めたというので、私も裁判の傍聴などで支援してきました。

当時、なんていうのですかね、しばき隊らがネトウヨなどと果敢に闘う人々とみられたのか、あるいは「左翼」「人権派」と思われたのか、そんな連中が起こしたリンチ事件だということで、裁判に傍聴に来る方々は右派的な方々が多くて、私は報告会などで彼らと同席するたび少々戸惑ったこともありました(ちなみに鹿砦社が発行した、いわゆる「リンチ本」に、私は「彼らは左翼ではない」を寄稿しました。ぜひ読んでください)。

ええ、ええ。ただ、結果として、当時反差別、反権力を主張してきたカウンター行動に集まっていた皆さんが、ヘイトスピーチ法を可決させたいがために、その運動の中心的人物も関わったM君への凄まじいリンチ事件をないものとしようとしたのですよね。これはあってはならないこと。私自身、当時ネトウヨと闘い始めた李信恵さんの裁判は支援しようと思いましたが、その過程において、李信恵さんが(判決で認定されたように)リンチ事件に加担していたならば、まずはその件を謝罪する、その上で対ネトウヨとの闘いに支援をというならば、幾らでも支援しますよね。当然ですよね。

李信恵さんらリンチ事件後、さすがにまずいと思ったのか、確かに一旦は綺麗な字で謝罪文をM君に出しているものの、その後まもなくその謝罪を撤回するような行為に及んでいますよね。「謝罪したやないか」という方もおりますが、みなさん、その後の流れを含めた全体を見てくださいね。実際、M君にリンチを行った金良平さんを庇うように「エル金は友達」なんて一斉につぶやくこともありました。

私はカウンターに関わった当初、関東のある女性から頻繁にこんなメールを受けていたので、彼らが一斉に同じ行動を取る、いや、取るよう強要することは知っていました。あるときは「本日午後2時にAさん(カウンター界隈の著名人)がTwitter(当時)で重要なことをつぶやきます。ぜひ「いいね」をお願いします」とかのDMがくるんです。さらに「Aさんのつぶやきは午後2時半頃に変更になります。よろしくお願いします」とかね。なぜ「いいね」を強要されるの? ウザい上司が「俺の今日のランチ、Facebookに投稿したから、いいねしとけよ」みたいな感じ。超ウザい!

まあ、反差別、反権力といいながら、それと真逆のことをやる、例えば、冤罪事件の狭山を闘いながら、他者が全く言及してない内容で、彼、彼女は「差別者だ」と言い、反差別、反権力の運動の中心に出張ろうとする人物がいることに、私は憤ってるんです。冤罪はどうやって生まれるの? 警察、検察がありもしない証拠をでっちあげたり、うその自白を強いてできるのですよ。それにどれだけの人が苦しんでいるか? 石川さんなどは、無罪を晴らせないまま、亡くなってしまったのですよ。本人が言ってもいないことを「言った」「差別だ」という。冤罪を闘う者として恥ずかしくないですか?

反権力、反差別を訴える闘いを行う人たち、とりわけ大阪では恥ずかしくなる位だめだめと思います。他者の批判をするのではなく、自身が頑張らないといけないのですが、もう涙も出ませんわ。

「自分が凄え」とアピールするための運動、それに関西のいろんな運動を利用しないで欲しい、私があなたが謝罪しない限り、あなたが参加しそうな運動には一切関わりません。

最後に聞くわ。貴方は何がやりたいの?

リンチ直前の加害者ら。左から李信恵、金良平、伊藤大介

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▼尾﨑美代子(おざき みよこ)
新潟県出身。大学時代に日雇い労働者の町・山谷に支援で関わる。80年代末より大阪に移り住み、釜ケ崎に関わる。フリースペースを兼ねた居酒屋「集い処はな」を経営。3・11後仲間と福島県飯舘村の支援や被ばく労働問題を考える講演会などを「西成青い空カンパ」として主催。自身は福島に通い、福島の実態を訴え続けている。
◎著者X(はなままさん)https://x.com/hanamama58

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8月29日今野寿美雄さんを取り囲んでの「福島支援ライブ!」

尾﨑美代子

8月のイベントの告知です。もう、何かしてないと死んでしまうんじゃないかと思うくらい不安だから、次の予定を告知しておきます。

8月29日、福島県から来阪する今野寿美雄さんを取り囲んでの「福島支援ライブ!」投げ銭カンパは、その4日後に大阪地裁で判決が言い渡される原発賠償関西訴訟の原告団にカンパさせて頂きます。

出演者はヒデヨヴィチ・上杉、アカリトバリ、カオリンズ、そしてHANAMAMA&今野寿美雄です。

関西訴訟はじめ避難者の訴訟はどれも長く長く続いています。事故から15年ですものね、「どうなったのかな?」とつい忘れてしまった方もおられるかと思います。
判決日を前にみなさんと共にこの闘いがどういう意味を持つのか、考えていければと思います。

宜しくお願い致します。

尾﨑美代子(おざき みよこ)
新潟県出身。大学時代に日雇い労働者の町・山谷に支援で関わる。80年代末より大阪に移り住み、釜ケ崎に関わる。フリースペースを兼ねた居酒屋「集い処はな」を経営。3・11後仲間と福島県飯舘村の支援や被ばく労働問題を考える講演会などを「西成青い空カンパ」として主催。自身は福島に通い、福島の実態を訴え続けている。
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再審法改正問題 ── 事件の被害者遺族も苦しめる検察の証拠隠し

尾﨑美代子

7月17日、再審制度の見直しを盛り込んだ刑事訴訟法の改正案が参議院で可決した。感想の声は様々あるが、私の感想は、袴田秀子さんと同じ、「がっかり」だ。

長年この問題に取り組んできた方々のご尽力には頭が下がる思いだ。しかし、運動が盛り上がりを見せるなか、突然法制審が出張ってきたとき、「冤罪をさんざん作ってきたお前らに、再審法を考えようなどという資格はないぞ。ひっこめ!」とひっこめさせる圧倒的な力があったならば、と考えると残念で仕方ない。娑婆にいる我々は「5年目に必ず良い方向へ変えてやろう」と考え、再度自分を奮い立たせるしかないが、刑務所の中で「自分たちが救われるように、再審法が変わるのでは」と吉報を待っていた冤罪被害者はどれだけ愕然とされたことか、それを考えると、娑婆にいる私らの落胆などは彼らの悔し涙の一粒にも満たないだろう。

法案が可決した2日前、福井事件の前川彰司さんが国会に参考人として呼ばれていた。出席してガツンと自身の主張をぶつける気満々だったが、前日に出席をやめたそうだ。鴨志田弁護士のxによれば、前川さんは前日関係者に17日に政府案が可決されると聞き、ならば自分が出向いて証言する必要はないではないかと思い、関係者に「いかない」と告げたそうだ。それを知って私も何度か電話したがつながらなかった。一方、その国会には、前川さんが犯人とされた福井事件の被害者のお姉さん・大橋広子さんが参考人として出席、「前川さんも私も被害者」と述べたという。

被害者の遺族の中には、一旦犯人が決まったのに、彼らが再審を訴え、さらに無罪となったら、再び犯人を捜さなければならない。いや、日本の警察、検察は自分たちが犯人としたて、裁判で有罪にした人が、再審で無罪となっても、いちから犯人探しをすることはまずない。ということは、遺族は、家族が誰によって何のために殺害されたか、その理由がわからないままになってしまう。新たな地獄だ。

警察、検察が嘘の証拠などで犯人に仕立てた人物が、実はそうでなかったならば、裁判などで証明された犯人の「動機」は嘘になる。自分の家族はそのような「動機」で殺害されたのかと考える、その動機が嘘だったならば、これもまた遺族にとって地獄だ。 

私が冤罪と確信する事件を例に考えてみよう。2008年千葉県東金市でおきた女児殺害事件だ。東金市のある病院の駐車場で遊んでいた女児が突然行方不明になり、20数分後、別の場所で遺体で発見された。女児の母親はこの病院の看護師で、当時夜勤明けで仮眠をとっていた。女児の祖父はその病院の院長、つまりシングルマザーの母親は父が経営する病院で働いていた。複数の病院職員が昼12時に駐車場で遊ぶ女児をみていた。「院長先生のお孫さん」だから、見間違える訳はない。

この事件で逮捕されたのは、近所に住む男性Kさん(当時21歳)だった。Kさんには知的障害があり、当時は仕事を辞め、家にいることが多かった。Kさんを犯人とした検察のストーリーはこうだ。女児をみつけたKさんは女児と友達になりたくて、女児を抱きかかえ、店が立ち並ぶ商店街を白昼堂々病院から300メートル離れた自宅に連れて帰った。

Kさんと女児はしばらくアニメの話などして遊んでいたが、女児が帰りたがり、ぐずついて、そのうちKさんを泣きながら「ばか、ばか、ばか」と罵倒した。Kさんは思わずカッとなり、「暴走モード」になり、女児を風呂の水につけて溺死させ、衣類を脱がせ、ゴミ袋にいれ、マンションの窓から捨て、遺体は裸のまま抱きかかえ、別の場所に遺棄した、というものだ。

衣類の入ったごみ袋が捨てられた場所が、Kさんのマンションの下の駐車場だったことから疑われたようだ。

しかし、この「犯行」がわずか20数分で行われるだろうか? Kさんのように知的障害のある子どもは、運動能力が普通の子供より乏しいことを関係者が証言している。事件前勤務していた布団のリース会社の関係者も「普通3枚の布団を運べるところ、彼は1枚しか運べなかった」と証言していた。20数分では到底不可能な「犯行」を、検察はどうやって出来たことにしたのか? そこには恐ろしいカラクリがあった。前述したように、昼12時に女児を見たとの複数の関係者の供述があったが、その供述をないものにして、その前の11時40分の目撃供述のみを採用したのである。11時40分から1時20数分、つまり40分あればこの「犯行」は実現できるとしたのだ。

Kさんが女児に性的暴行を加えたとの証拠はなかった。ではKさんの殺害動機を何だったか? 帰りたくてなかなか帰してくれないKさんに対して、女児が「ばか!ばか!ばか!」と罵倒したからとなっている。女児の母親は考えたはずだ。まず最初に、あの子は見ず知らずの大人の男性に着いていくだろうか? あの子は初めて会った大人に、「ばか!ばか!ばか!」などというだろうか?私はあの子をそんな風に育てただろうか?このような母親の苦悩は、真犯人が逮捕され、本当の動機が判明するまで続くのだろう。

裁判でKさんには、懲役15年の判決がくだされ、上告も棄却され、刑が確定。この事件については、ジャーナリスト三宅勝久さんが「司法が凶器に変わる時」で裁判の内容を詳細を書いている。私も三宅さんの協力をえながら「日本の冤罪」で取り上げた。 一方、支援団体などの存在が不明のため、その後どうなっているかはわからない。kさんは既に服役を終え、お母さんのもとに戻っているのだろう。

尾﨑美代子(おざき みよこ)
新潟県出身。大学時代に日雇い労働者の町・山谷に支援で関わる。80年代末より大阪に移り住み、釜ケ崎に関わる。フリースペースを兼ねた居酒屋「集い処はな」を経営。3・11後仲間と福島県飯舘村の支援や被ばく労働問題を考える講演会などを「西成青い空カンパ」として主催。自身は福島に通い、福島の実態を訴え続けている。
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《7月のことば》限界を越えろ

鹿砦社代表 松岡利康

《7月のことば》限界を越えろ(鹿砦社カレンダー2026より。龍一郎揮毫)

7月になりました ── 今年も半分が過ぎた恰好です。
本当に月日の経つのは速いです。
うかうかしていると木枯らしの季節になりかねません。

さてさて、「限界」とは何でしょうか。
勝手に自分で決めてしまっているかもしれません。
限界を、どう越えるか?

というよりか、限界がどうのこうのというよりも、がむしゃらに直面する一つ一つ難関を越えていき、結果、気づいたら限界を越えていたということではないでしょうか。

今年の夏も、例年通り猛暑のようです。まずはこの暑さを越えないといけません。

この夏、新しい挑戦として「成年後見制度」の悪弊といかに闘い、これをいかに突破するか ── があります。世の中にこんな酷い制度があるとは思ってもいませんでした。みずからの不明を恥じるばかりです。発行されたばかりの鈴木愼哉・編著『悪法「成年後見制度」は法に非ず』をぜひお読みください。

鈴木愼哉・編著『悪法「成年後見制度」は法に非ず』
A5判 本文118ページ 定価800円(税込み)
紙の爆弾8月号増刊  6月29日発売

緊急出版!! 社会問題化する成年後見制度の深刻な現実を、
被害者が満身の怒りを込めて喝破!
バブル崩壊後、士業(弁護士、司法書士)救済の目的で制定された制度の問題点、
食い物にされる被後見人、「改正」法案の問題点、
後見人の言いなりで人の人生を台無しにする裁判官……
25万被後見人の埋もれた声を聴け!

【内容】

三上道恵 
おてんとうさまは見ている ── 制度の中で見えなくなった夫婦の時間
はったり半蔵 
後見制度脱出から見えた対抗策
さくら 
成年後見制度の改正に関する要望書
尾﨑美代子 
成年後見制度の悲劇 ── 冤罪事件の視点から
鈴木愼哉 
「成年後見制度」という宿痾
鈴木愼哉 
成年後見制度に狂わされた私と妻の晩年 ── 怒り、悲しみ、想うことあれこれ

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湖東記念病院事件の国賠控訴棄却 西山国賠を通じ、「供述弱者」について考えていこう!

尾﨑美代子

6月25日、大阪高裁・長谷部幸弥裁判長は、湖東記念病院事件の国賠訴訟の控訴審で、原告の控訴を棄却する判決を言い渡した。

この裁判、一審の大津地裁は県(滋賀県警)の違法は認めたが、国(検察官)の違法は認めなかったため、西山美香さん弁護団側が大阪高裁に控訴していた。

殺人罪で逮捕された西山美香さんは、取調べを担当した滋賀県警山本誠刑事に「恋心」を抱き、というより、接見禁止でひとりぽっちになった美香さんは、山本しか信用できる人がいなくなった。山本は美香さんに「弁護人など信用できない」というようなことまで言っていた。美香さんは初めての逮捕、山本のいうことを認めたら急に優しくなり、優秀な兄たちと比較されていた美香さんは「君だってがんばってるよ」などと優しく言われ、ぐんぐん山本の言いなりになっていった。

山本の取り調べで、美香さんがどうやって患者を殺害できたかの話になった。患者の人工呼吸器の管を抜けば危険を知らせるアラームがなる。でも病院内でその音を聞いた者はいなかった。では、アラーム音を鳴らさず、どうやって呼吸器を外したままにできるか?警察は捜査中に、呼吸器の専門家に、アラームを鳴らさずに管を外し、酸素を送らない方法を聞き、消音維持機能ボタンがあることをレクチャーされた。呼吸器にあるそのボタンを押すと、管が外れても60秒間アラーム音は消せる。60秒後に再び鳴るので、その前にボタンを押せば音はきえる。美香さんはボタンを押したのち、胸の中で「1,2,3……」と数え、60秒後前に再びボタンを押し、その動作を3,4回、つまり3,4分酸素を送ることをやめたら、患者さんの目がきょろきょろ、口がばくばくして息絶えたと供述した。なお、そのボタンの操作方法は先輩の看護師たちがやるのを見て知ったと供述していた。

しかし、その後の捜査で、当時病院内の看護師の中で、その操作方法を知っていた看護師がひとりもいないことが判明した。警察の取調べのあとには検察官の取調べがある。美香さんを取り調べた検察官・早川検事は、その事実を知り、警察が作成した員面調書には虚偽があり、これでは裁判は勝てないと思ったのだろう。

そのため早川検事が作成した検面調書は、美香さんが何故消音維持機能ボタンのやり方を知っていたか、知ったかに新たな内容に書き換えた。先輩看護師から教えてもらったのではなく、犯行時ぐうぜんそのボタンを押したら、アラームが止まったので、「あらま、このボタンなに?」と思いながら、なぜか60秒くらいする前にもう一度押したらまた音がとまった。そのとき美香さんが「ああ、これを押せばだいたい60秒位、音はとまるんだな」と知り、その行為を3,4回やって、患者を死なせた……と。

この書き換えを早川検事は、自分が誘導したのではなく、美香さん自身がそう供述したと裁判で証言した。井戸弁護士がいうには、警察の取調べから検察の取り調べに移る頃、美香さんはまだ山本誠刑事のコントロール下にあった。山本は検察へ行く美香さんに「警察で言ったことと同じことをいえよ」と念を押したはずだ。だから美香さんは早川検事の前で警察で言ったことと同じことを述べたにちがいない。でも検察では、警察で取られた供述とは違う内容の供述がでてきている。これは早川がむりやり「こうではないのか?」と
美香さんを誘導した可能性がある。いや、それしか考えられない。それは検察(国)の責任となるのではないか? 違うか?

判決要旨には、いくら美香さんが山本刑事に恋心をもったといっても、まさか自分が殺害事件をおこしたなんてことを認めるようなことを言うわけがないと、何度も強調している。美香さんは、山本刑事にいわれるがままに「管を抜いた」を認めたが、まさかそれが「殺害した」になるとは思っていなかったのだ。

 自分が殺害をやってないから、管を抜くことが殺害に結び付くとは考えてもいないのだ。それこそが、やっていない証拠なのに。桜井昌司さんが裁判長に(事件があった日時について)「なぜ、あなたはそんなに特別な日を覚えてないのですか?」と聞かれ、「いや、僕にとって特別な日ではないです。普通の日です」と答えている。実際殺害をやっていたら、「その日」の日時は鮮明に覚えているだろう。でもやっていないから、桜井さんにとっては普通の日なのだ。美香さんも同じ。管を抜いて殺害していたら、管を抜いたイコール殺害に結び付くが、やっていないから、むりやり言わせられた管を抜いたが殺害となるとは思っていないのだ。

井戸弁護士が、まだ続くこの裁判では、ぜひ「供述弱者」について知って欲しいと訴えられた。「供述弱者」は美香さんの裁判で新たに作られた言葉だ。しかし、これまでも大勢の供述弱者が犠牲になってきたことだろう。千葉県東金市でおきた「女児殺害事件」では、知的障害を持つ男性が、担当検事に「金子さん、金子さん」と非常に懐き、言われるがままに罪を認めた。「やってないならやってないと言えよ」と厳しく忠告する弁護士より、毎日顔を合わす優しい検事にコロリと騙された。先日検察が有罪立証を断念し、再審無罪が確実となった「日野町事件」の阪原弘さん(故人)も、のちに「境界線級の知的発達遅滞」があったと鑑定された。伊賀弁護士によれば「『わからない』と言えない。そのため(刑事に何か言われたら)『わかる、そうや』と言ってしまう」という。今市事件の勝又拓哉さん、花田郵便局事件のジュリアスも、台湾人、ナイジェリア人ということで、警察、検察のいうことがどこまで理解できていたかは不明だ。彼らも供述弱者といえよう。先日神戸で逮捕され、長期的に不当な取り調べを受け、不起訴後摂食障害を起こし餓死した16歳の少女もそうだろう。美香さんの裁判を通じて、供述弱者にどう対応していけばいいか、考えていこう。

尾﨑美代子(おざき みよこ)
新潟県出身。大学時代に日雇い労働者の町・山谷に支援で関わる。80年代末より大阪に移り住み、釜ケ崎に関わる。フリースペースを兼ねた居酒屋「集い処はな」を経営。3・11後仲間と福島県飯舘村の支援や被ばく労働問題を考える講演会などを「西成青い空カンパ」として主催。自身は福島に通い、福島の実態を訴え続けている。
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再審無罪が確実となった「日野町事件」 どんな冤罪事件だったのか

尾﨑美代子

8年前に再審開始が決定していた「日野町事件」、これまで有罪主張を続けてきた検察が、6月19日の三者協議で有罪立証を断念したため、再審無罪が確実となりました。

拙著「日本の冤罪」にも寄稿していますが、日野町事件がどんな事件だったか、ザクッとですが、書いておきますね。

取材でお会いした弁護団長・伊賀興一弁護士(上記youtube動画画像:右)は、開口一番こういわれました。「この事件はいつどこで、どんな事件だったか、事件性の中身が未だに明らかにされてないんだよね」。私は目が点になりました。どういうこと?

酒屋の女性店主が失踪したのは1984年12月28日ですが、殺害(事件)があったのが何日かは不明です。というのも、店主はその日店を出て行き帰宅していませんが、そんなことが度々あるのかどうかは知りませんが、翌日別の従業員が店を開け、営業をしています。その際、店の外に開くのをまっていた客がいたといいます。つまり鍵は閉まっていたのです。同居していた親戚の女性は奥の部屋で寝たきりで、何がおきたのかわからずじまいでした。

さすがに数日して戻らない店主を心配し、警察に届けられますが、店主の遺体と手提げ金庫が別々の場所で発見されたのは、年が明けてのこと。店主が金目当ての強盗に殺害されたとして滋賀県警の捜査が始まります。

阪原弘(ひろむ)さんの逮捕は3年後です。酒店の常連客だった阪原さんは警察で入れ歯の金具が不具合をおこすほどの暴行を受けます。一旦帰宅した弘さんは家族にこう告げます。「殴られても蹴られても我慢したが『娘の嫁ぎ先に行ってガタガタにしてやるぞ』と言われ、我慢できんかった」と。そう、弘さんはまもなく嫁ぐ娘のことを一番に心配したのです。翌日警察に向かう弘さんに家族は「やってないのにやったといったらあかん」と言いましたが、弘さんは警察に暴行受け無理矢理自白させられ逮捕されてしまいます。

冤罪を多数作っている滋賀県警の書いた杜撰なストーリーはこうです。酒代に困っていた弘さんが、売り上げの帳面をつけていた店主の背後から首を絞めて殺害した…と。しかし、弘さんの家族は当時みな働いており預貯金もかなりあり、金に困っていませんでしたし、のちに盗まれた金庫は酒屋の売上が入った金庫ではなく、奥の部屋にあった通帳や証書などが入った金庫であることが判明しています。余りに杜撰。

 しかし、警察は弘さんが殺害後、遺体をまず宅地造成地に捨て、再び店に戻り約時間店内を物色、朝方金庫を山中に持っていき捨てたというものでした。なお、その際、店のカギはかけていなかったというのです(なのに、翌日店の開店を待つ客が外にたむろっていた)。

弘さんは当日知り合いの家で飲み、そのままその家で寝ていたというアリバイがありました。しかし、警察はアリバイを証明するその家の人をどう脅したかはしりませんが、彼らに「そんなことはなかった」と証言させます。

長くなるので途中経過を省きます。

裁判で無罪を主張した弘さんに、無期懲役の判決が下されます。弘さんは再審を闘いはじめますが、道半ば、獄中で病に倒れ、亡くなってしまいます。今回開始が決定した再審は、弘さんの遺族が請求したものです。

再審請求審のなかで明らかになった警察・検察の嘘はやまほどありますが、最大の嘘は、弘さんが「引き当て捜査」(容疑者が自ら遺体など遺棄した現場に捜査員を連れていくこと)で撮影した写真に真っ赤な嘘があったことです。どういうことか? 遺体遺棄現場の近くで車を止め、そこで弘さんを降ろし、弘さんを先頭にして遺棄現場に向かう「往路」の写真があります。遺棄現場では人形を使い、「遺体をここにこうして遺棄した」という写真があります。そしてその現場から車のある場所に戻る「復路」の写真があります。普通、遺棄現場を案内するなら、「往路」だけの写真でいいはずですが、なぜか「復路」の写真も多数あったことから。「これは変だ」と思った弁護団が写真のネガを証拠提出させました。ネガといっても今の若い人はわからないでしょうね。昔はカメラにネガフィルムを入れて写真をとります。それは撮った順番になります。遺棄現場に行く時の写真、遺体を遺棄した写真、戻るときの写真という具合です。

弁護団がそれらのネガの番号を調べたところ、順番が全く違っていたことが判明。じつはネガには現場に行く「往路」の写真はほとんどなく戻ってくる「復路」の写真ばかりだったのです。さらに調べると、現場に行く際に撮った写真の何枚かが帰ってくる「復路」に撮られたものであることが判明。つまり車の戻ってくる復路の場所で、弘さんが反対側を向かされ写真を撮られていたのです。それを追及した弁護団に捜査員は「行きに撮り忘れたから帰りに撮った」などと証言したのです。あるいは遺体や金庫を捨てた写真については何度も繰り返して撮っていたのです。」つまり捜査員が弘さんに「こうして捨てた」と演技指導していたのです。余りに酷い滋賀県警、それを後押しする大津地検と大津地裁。

端折りすぎですが、こうして2018年7月11日、大津地裁(今井輝幸裁判長)は再審開始の決定を出しました。それから大阪高裁の決定がでて、最高裁の決定がでて、そして今回検察が有罪立証を断念するまで、一体何年かかってるんだ!! そして8年目に検察はようやく有罪主張を断念したのです。

今回の事件で明らかなように、検察は冤罪犠牲者が無罪であることの証拠を必死で隠し続けます。現在、国会で議論がなされている再審法改正問題で、証拠の全面開示が非常に重要であることは、この事件ひとつ見ても明らかです。

先日より青木恵子さん(東住吉事件冤罪犠牲者)が獄中の仲間に声をかけ、冤罪で苦しむ人たちの訴えを集めています。再審法改正問題の議論のなかで、法制審などにも参考人として呼ばれた青木さんが、当事者の声があまりに軽視されているのではないかと危惧し始めた行動です。私やジャーナリスト片岡健さんなども協力して行ってきました。現在18名の方から切実な訴えの文章が届いています。青木さんは自民党に呼ばれた際知り合った国会議員らに意見書を手渡し、私は福井女子中学生殺害事件で再審無罪を勝ち取った前川彰司さんを通じてこれらの訴えを国会議員に届けています。ある議員からはすぐに青木さんに「国会で取り上げてもよいですか」と連絡がきたそうです。多くの方が証拠の全面開示を訴えています。なんのための改正なのか? 皆さんも一緒に考えてください。

尾﨑美代子(おざき みよこ)
新潟県出身。大学時代に日雇い労働者の町・山谷に支援で関わる。80年代末より大阪に移り住み、釜ケ崎に関わる。フリースペースを兼ねた居酒屋「集い処はな」を経営。3・11後仲間と福島県飯舘村の支援や被ばく労働問題を考える講演会などを「西成青い空カンパ」として主催。自身は福島に通い、福島の実態を訴え続けている。
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豊田直巳監督作品「サマショール 遺言 第6章」自主上映会にお集りを!

尾﨑美代子

福島県飯舘村の長谷川健一さんと出会ったのは、3・11後の8月、京都の講演会だった。「福島で起きていることを一人でも多くの人に知って欲しい」としわがれ声で訴える長谷川さん。私は休憩中楽屋を訪れ、大阪での講演を依頼した。すでに各地で講演会が入っており、私たち「西成青い空カンパ」が長谷川健一さん大阪2daysを開催したのは、暮れも押し迫る12月18、19日だった。「西成青い空カンパ」では支援ライブや上映会を行い、こつこつカンパを集め、長谷川さんの住む伊達東仮設住宅自治会へ送ってきた。2013年に来阪した際、長谷川さんは「もう関西の人は福島のことなんか忘れたのかな」と少し寂しそうだった。

翌年の春、長谷川さんから珍しく写真が添付されたメールが送られてきた。それは仮設住宅の自治会室に設置されたコピー機の写真だった。私たちの送ったカンパを使い買ったのだという。当時、飯舘村の人たちは、原発ADRを準備していた。毎週弁護士さんが手弁当で福島に通い、村の人々に訴訟に向けた聞き取り調査を行っていたそうだ。「ADRに向けて訴訟資料など大量にコピーする必要があるので、とても助かっています」と書かれていた。メールからは久々に元気そうな長谷川さんを感じられた。

私達は長谷川さんが住んでいた伊達東仮設住宅にカンパを送り続けていた。2014年春長谷川さんから珍しい写メが届いた。「カンパを使いコピー機を買った。秋に提訴する原発ADRの裁判資料を作るための非常に役立つてます」とメールがあった。

その後も何度か飯舘村を訪れた。あれは いつだったか? あれから何度飯舘村を訪れただろうか? いつだったか、飯舘村から福島駅に送って貰う車中、草ぼうぼうの田んぼを見ながら、長谷川さんが私にこう聞いてきた。

「尾崎さん、この田んぼ、このままでいたらどうなると思う?」。

秋の田んぼは枯れ草で覆われていた。枯れ草が枯れ、翌年春にはまた雑草がはえ、それがまた枯れて……その繰り返しではないかと私は言った。すると長谷川さんはまっすぐ前を向いたまま、こう言った。

「違うんだ。このままにしていたら田んぼは森に返るんだ」。

その少し前、長谷川さんのお父さんが私と同じ新潟県出身で、新潟から福島に入った開拓者だったことを知った。お父さんの出身は、私の実家がある「越後岩塚駅」から3つ目の「宮内駅」。長谷川さんのお父さんはその駅のある宮内から福島に入ったという。よその地域から福島へ開拓に入ったという方の苦労話は、飯舘村の人から何度も聞くことがあった。それこそ、鍬や鋤ひとつで入植し、森林の木を伐採し、土地を耕してきたのだろう。長谷川さんは、両親から受け継いだその土地が徐々に荒れ、森に戻るのをみたくなかったのだろう。長谷川さんは避難指示が解除された飯舘村前田地区に戻り、家の前の広大な土地にそばを植えはじめた。「夏になったらここいら一面が真っ白になるから……」。そういっていた長谷川さん。

「サマショール」とはウクライナ語で「自主帰還者」を意味するそうだ。避難指示が解除されたとき、長谷川さんは花子さんとご両親と飯舘村に帰ることを決めた。ひとつは、高齢と長い避難生活で認知症を患ったお母さんがそれを望んでいたこともあったそうだ。そして、長谷川さん自身、ご両親が必死で開拓してきた土地を守りたかったのだろう。

私は、けっきょく長谷川さんのそばの花を見ることはなかった。お父さんの田舎が私の故郷の近くなんですという話をするきっかけもなかった。長谷川さんの訃報を聞いたとき、あの日まっすぐ前を見て放った長谷川さんの言葉を思い出した。
 
「このままにしていたら、田んぼは森に返るんだ」。

尾﨑美代子(おざき みよこ)
新潟県出身。大学時代に日雇い労働者の町・山谷に支援で関わる。80年代末より大阪に移り住み、釜ケ崎に関わる。フリースペースを兼ねた居酒屋「集い処はな」を経営。3・11後仲間と福島県飯舘村の支援や被ばく労働問題を考える講演会などを「西成青い空カンパ」として主催。自身は福島に通い、福島の実態を訴え続けている。
◎著者X(はなままさん)https://x.com/hanamama58

季節2026年夏号
『NO NUKES voice』改題 通巻46号

紙の爆弾2026年7月増刊
2026年6月11日発行
A5判 132ページ 定価770円(税込み)

《グラビア》原発事故〈収束〉と被災地〈復興〉という欺瞞(北村敏泰)

樋口英明(元福井地裁裁判長)
《報告》なぜか、裁判官が辞めていく 

小出裕章(元京都大学原子炉実験所助教)
《インタビュー》柏崎刈羽原発再稼働の不安 老朽原発は事故を起こす

木村英昭(ジャーナリスト)
《報告》原発を巡る三年間の動向 ── 時系列が可視化する統治の変化

高橋博子(奈良大学教授)
《報告》日米両政府の核兵器観 放射性降下物・残留放射線・内部被ばく

後藤政志(元東芝・原子力プラント設計技術者)
《報告》脱原発の思想 日本はなぜ脱原発に向かわないのか

山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)
《報告》東京電力「原子力中核企業化」戦略の内実

菅野みずえ(「ALPS処理水を海に流すな」裁判原告)
《インタビュー》私の15年、3・11はまだ続く

北村敏泰(ジャーナリスト)
《報告》まやかしだらけの「復興」
 十六年目も終わりはない東北三県の被災地から

和田央子(イノベーション・コースト構想を監視する会)
《報告》高市軍拡政権と福島イノベーション・コースト構想

末田一秀(関電株主代表訴訟原告/はんげんぱつしんぶん編集長)
《報告》関電株主代表訴訟の闘い
 原発地元への不正な金の流れを断ち切るために

守田敏也(フリーライター)
《報告》浜岡原発基準地震動捏造問題が示すもの
 原発再稼働は六層の点で認められない

中道雅史(核燃料廃棄物搬入阻止実行委員会事務局長)
《報告》《徹底解説》核と軍の拠点・青森県《後編》

森松明希子(原発賠償関西訴訟原告団代表)
《報告》「『原発被害』って何だろう?」を共有する
 近畿三訴訟団「近畿訴訟団交流会」

木村三浩(一水会代表)×板坂 剛(作家/舞踊家)
《対談》民族派と左翼の融合は可能か《後編》

淀川乱歩(SF作家)
《奇想科学小説》マロ博士の島

平宮康広(元技術者)
《報告》石炭火力発電vs原発および再エネ発電〈1〉

再稼働阻止全国ネットワーク
司法は再稼働を推進するな! 市民運動と原発訴訟
《北海道》小野有五(北大名誉教授、行動する市民科学者の会・北海道)
泊原発の再稼働をめぐって
《女川原発》舘脇章宏(みやぎ脱原発・風の会)
特重施設の猶予延長を許すな
《柏崎刈羽》小木曽茂子(再稼働を考える県民ネットワーク事務局)
新潟はあきらめない!
《東海第二》けしば誠一(反原発自治体議員・市民連盟事務局長)
原電は水戸地裁判決に従い、東海第二原発の再稼働を断念せよ
《浜岡原発》沖基幸(浜岡原発を考える静岡ネットワーク)
静岡地裁は原告の不正主張を看過し、浜岡原発訴訟を強行に終結
《志賀原発》藤岡彰弘(廃原発watchers能登・富山)
矜持の見られない二つの判決、審理進行にめげない!
《関西電力》木原壯林(老朽原発うごかすな!実行委員会)
「嘘・騙し」「データねつ造」「トラブル隠ぺい」「約束反故」なしには動かせない原発と決別し、自然エネルギーのみで成り立つ社会を!
《島根》芦原康江(さよなら島根原発ネットワーク)
住民の安全を脅かす島根原発2号機の再稼働 安全神話を復活させる国と思考停止する司法を許さない!
《四国》小倉正(原発さよなら四国ネットワーク)
伊方原発をめぐる四県の仮処分/本訴の闘いと市民運動
《佐賀》石丸初美(玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会代表)
裁判に至るまでの道のりは突然ではなかった
《鹿児島》向原祥隆(ストップ川内原発!3・11鹿児島実行委員会共同代表)
敷地内乾式貯蔵を阻止して停止に追い込む
《規制委》木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
空しい規制委への異議申立・長引いて良かったテント裁判
《本の発掘④》天野恵一(再稼働阻止全国ネットワーク)
『3・11と憲法』(森英樹・白藤博行・愛敬浩二編 日本評論社)

反原発川柳(乱鬼龍 選)

◎鹿砦社 https://www.rokusaisha.com/kikan.php?group=new
◎amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0GZZQWL9T

鹿砦社の反原発誌『季節』の定期購読をお願い致します!

尾﨑美代子

お願いがあります。鹿砦社の反原発誌『季節』の定期購読をお願い致します!

『季節』2026年夏号が発売となり、執筆者や関係者様に届いていることと思います。さて、私はこの『季節』の編集委員をさせて戴いております。『季節』が発刊以来ずっと赤字であることは、鹿砦社代表の松岡氏がなんども訴えています。

「何故、赤字続きなのか?」と私なりに考えてみました。もちろん内容の問題もあるかもしれません。本書は発行が3ケ月に一度ですが、毎号編集会議では、なるべくその期間内でタイムリーな内容、あるいは小さな事件だはどうしても見逃せない問題、全体的には原発問題に関して多面的な内容を提供したいと考え、意見を出し合い、制限された紙面の中で、それをどう伝えていくかと必死で討議しています。

そんななか、赤字の原因として、私が考えることが1点あります。それは「定期購読者」の不足、逆にいえば「献本数」が非常に多いのではないかということです。それはひとえに鹿砦社代表の松岡氏と、『季節』編集長の小島氏の「人の良さ」(決して褒めてない)ではないかと、編集委員の一人として考えています。というのも、執筆者には当然「献本」させていただきますが、松岡氏にお聞きしたところ、それだけではなく、過去の執筆者、あるいは別件で知り合った方々の多くにも献本させて頂いているとのことでした。さらに松岡氏が言うには「とくに福島の人にはずっと読んで欲しいと思ってね」とのこと。その気持ちは私も同じです。しかし、そうした献本が増えたまま、一方で定期購読あるいは購入部数が増えないことには、赤字は一向に解消できず、そのうち『季節』は廃刊になるかもしれません。

じつは私は編集委員としての報酬は十分には頂いておりません。「それはあんたの勝手だろう」とお叱りを受けるかもしれませんが、でも少しだけその訳を聞いてください。私は、『季節』発行まで、取材、リライト、構成、編集、校正などの作業をこなしてますが、受け取るのは最低限の取材にかかる交通費のみで、ほかの報酬は辞退しております。時には本来の仕事を休んで取材に行くこともあります。もちろん鹿砦社・松岡氏、『季節』編集長小島氏は「報酬を受け取って」といいますが、私が得た報酬分がさらに赤字を増やすことになるから、それは私にはできません。私はなによりこの『季節』の発行を継続させたいのです。毎回『季節』を編集する際、「ああ。この本を一人でも多くの人に読んで欲しい。日本から原発を一刻も早くとめないと大変なことになる。だから、どんな活動でもいい、反(脱)原発の闘いに関わる人たちにとって、この『季節』をそのきっかけ、一助にして欲しい」とそう願って頑張っております。また、次の号の編集会議では、「今、何を人々に伝えていくべきか」と、編集委員で喧々諤々の討議を何度も重ねております。

どうぞ、一人でも多くの皆様にお伝えしたい。『季節』は次号より定価が880円となります。それでも発行は3ケ月に一度です。ひと月に換算したら、月300円です。どうぞ、月300円を『季節』購入費に充ててください。 赤字が解消されましたら、私はもちろん報酬を頂きます。そしてもっともっと多くの方々に読んでいただける紙面作りのために使っていきます。将来、日本の原発が全て止まる日が来た際には、「ああ、この日のために、『季節』にはずいぶん世話になったな」と思われたい。それが私の命を掛けた夢。 

この件について、松岡氏にはかなり前から進言させて頂いております。今回聞いたところ、これまでの献本していた方の何人かは献本を取りやめたとのこと。これまで献本が届いていたが止まってしまった方、どうぞこの投稿を読まれまして、新たに購入をお願いしたく存じます。

最後のお願いになります。どうぞ、みなさま、『季節』の定期購読にご協力を宜しくお願いいたします。

尾﨑美代子(おざき みよこ)
新潟県出身。大学時代に日雇い労働者の町・山谷に支援で関わる。80年代末より大阪に移り住み、釜ケ崎に関わる。フリースペースを兼ねた居酒屋「集い処はな」を経営。3・11後仲間と福島県飯舘村の支援や被ばく労働問題を考える講演会などを「西成青い空カンパ」として主催。自身は福島に通い、福島の実態を訴え続けている。
◎著者X(はなままさん)https://x.com/hanamama58

季節2026年夏号
『NO NUKES voice』改題 通巻46号
紙の爆弾2026年7月増刊

2026年6月11日発行
A5判 132ページ 定価770円(税込み)

《グラビア》原発事故〈収束〉と被災地〈復興〉という欺瞞(北村敏泰)

樋口英明(元福井地裁裁判長)
《報告》なぜか、裁判官が辞めていく 

小出裕章(元京都大学原子炉実験所助教)
《インタビュー》柏崎刈羽原発再稼働の不安 老朽原発は事故を起こす

木村英昭(ジャーナリスト)
《報告》原発を巡る三年間の動向 ── 時系列が可視化する統治の変化

高橋博子(奈良大学教授)
《報告》日米両政府の核兵器観 放射性降下物・残留放射線・内部被ばく

後藤政志(元東芝・原子力プラント設計技術者)
《報告》脱原発の思想 日本はなぜ脱原発に向かわないのか

山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)
《報告》東京電力「原子力中核企業化」戦略の内実

菅野みずえ(「ALPS処理水を海に流すな」裁判原告)
《インタビュー》私の15年、3・11はまだ続く

北村敏泰(ジャーナリスト)
《報告》まやかしだらけの「復興」
 十六年目も終わりはない東北三県の被災地から

和田央子(イノベーション・コースト構想を監視する会)
《報告》高市軍拡政権と福島イノベーション・コースト構想

末田一秀(関電株主代表訴訟原告/はんげんぱつしんぶん編集長)
《報告》関電株主代表訴訟の闘い
 原発地元への不正な金の流れを断ち切るために

守田敏也(フリーライター)
《報告》浜岡原発基準地震動捏造問題が示すもの
 原発再稼働は六層の点で認められない

中道雅史(核燃料廃棄物搬入阻止実行委員会事務局長)
《報告》《徹底解説》核と軍の拠点・青森県《後編》

森松明希子(原発賠償関西訴訟原告団代表)
《報告》「『原発被害』って何だろう?」を共有する
 近畿三訴訟団「近畿訴訟団交流会」

木村三浩(一水会代表)×板坂 剛(作家/舞踊家)
《対談》民族派と左翼の融合は可能か《後編》

淀川乱歩(SF作家)
《奇想科学小説》マロ博士の島

平宮康広(元技術者)
《報告》石炭火力発電vs原発および再エネ発電〈1〉

再稼働阻止全国ネットワーク
司法は再稼働を推進するな! 市民運動と原発訴訟
《北海道》小野有五(北大名誉教授、行動する市民科学者の会・北海道)
泊原発の再稼働をめぐって
《女川原発》舘脇章宏(みやぎ脱原発・風の会)
特重施設の猶予延長を許すな
《柏崎刈羽》小木曽茂子(再稼働を考える県民ネットワーク事務局)
新潟はあきらめない!
《東海第二》けしば誠一(反原発自治体議員・市民連盟事務局長)
原電は水戸地裁判決に従い、東海第二原発の再稼働を断念せよ
《浜岡原発》沖基幸(浜岡原発を考える静岡ネットワーク)
静岡地裁は原告の不正主張を看過し、浜岡原発訴訟を強行に終結
《志賀原発》藤岡彰弘(廃原発watchers能登・富山)
矜持の見られない二つの判決、審理進行にめげない!
《関西電力》木原壯林(老朽原発うごかすな!実行委員会)
「嘘・騙し」「データねつ造」「トラブル隠ぺい」「約束反故」なしには動かせない原発と決別し、自然エネルギーのみで成り立つ社会を!
《島根》芦原康江(さよなら島根原発ネットワーク)
住民の安全を脅かす島根原発2号機の再稼働 安全神話を復活させる国と思考停止する司法を許さない!
《四国》小倉正(原発さよなら四国ネットワーク)
伊方原発をめぐる四県の仮処分/本訴の闘いと市民運動
《佐賀》石丸初美(玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会代表)
裁判に至るまでの道のりは突然ではなかった
《鹿児島》向原祥隆(ストップ川内原発!3・11鹿児島実行委員会共同代表)
敷地内乾式貯蔵を阻止して停止に追い込む
《規制委》木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
空しい規制委への異議申立・長引いて良かったテント裁判
《本の発掘④》天野恵一(再稼働阻止全国ネットワーク)
『3・11と憲法』(森英樹・白藤博行・愛敬浩二編 日本評論社)

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都市のジェントリフィケーションで上澄みをかすめとられる大阪西成・釜ヶ崎

尾﨑美代子

5月7日、西成区内に2館の外資系ホテルが開業した。西成区では初めて。

米マリオネット・インターナショナル経営の「シティエクスプレス・バイ・マリオット」、1館は新今宮駅の近くなでホテル名は「大阪新今宮」、国道26号線沿いの花園町の激安スーパー玉出に近い場所にできた2館目の名前は「大阪難波南」が付く。おい、難波に近い隣駅の大国町あたりでマンション名に「難波南」とつけるところは見かけるが、ここで難波南は無理じゃないか。「難波から2.8キロ南」ならわかるが、どちらかというと「花園町北」だし。ホテルの担当者が「西成にはローカルな魅力がある」とアピールするならば、「激安スーパー玉出南」でもいいのではないか。

それにしても最近やたらと「西成の魅力」が叫ばれる。でもその中身は本当なのだろうかね? 西成は貧しい人、生活困窮者、あるいは刑務所を出た人、家族、会社などから逃げてきた人、いろんな意味で問題を抱えている人でも、ここにくればどうにか生きていける場所だったはず。

しかし、この間そうではなくなっている。それはジェントリフィケーションが進んでいるからだ。ジェントリフィケーション自体の説明は「ジェントリフィケーション、原口剛」などで検索してみて。

10数年前、原口さんに話を聞こうと思ったきっけけは「今釜ヶ崎で起きていることはただの再開発じゃないな」と思ったからだった。ちょうどその頃、原口さんの新刊本『叫びの都市 寄せ場、釜ヶ崎、両道的下層労働者』が発売され、原口さんと酒井隆史さんのトークショーーが難波ジュンク堂であるとわかった。私は時間がなかったが、仲間に行ってもらい、トークショーを録音してもらった。それを聞いたとき「えっ、そんなことが起こるの?」と驚いたものだった。その内容がそのまんま、ある意味順調に進んでいる。

ジェントリフィケーションは世界中で起こっている。それは「ダークワード」で外国などでは、「ケッ、ジェントリフィケーションだ」と周囲の人に睨まれるような内容だ。

ということは釜ヶ崎の町もどんどん悪くなるということ、貧困層が住みにくくなるということだ。

私たちが原口さんの話をまとめ、ジェントリフィケーションの冊子を作り、あちこちで拡散したとき、こんなことがあった。釜ヶ崎で活動するある人がX(当時Twitter)でジェントリフィケーション問題をとことん腐す投稿を始めた。原口さんは「似非学者」とまで言われた。もちろん私たちはそれが誰かすぐにわかった。ネトウヨのような人を馬鹿にする文章の特徴はそうそう変えられないものだ。彼については、ある日、皆で一斉にブロックした。すると投稿をやめた。

何故彼がそんな投稿を続けたか? 答えは簡単だ。彼も「ジェントリフィケーションはダークワード」と認識している。でもジェントリフィケーションを大阪維新の会と共に進めようとしている彼としたら、まさか釜ヶ崎を悪くしようと思われたら困るということだ。常日頃「労働者を守ろう」と言っているからだ。

まあ、そんなことはいい。ジェントリフィケーションは確実に進行して、10数年前原口さんの話を聞き「おいおい、そんなことホントに起こるのかよ」と思ってたことが現実となっている。今後、ここに住む人たちが更に苦しくなるのは必至だろう。

ジェントリフィケーションは町をどう変えていくか、キーワードは「釜ヶ崎の魅力の上澄み(うわずみ)をかすめとる」。

神戸大教授の原口剛さんはこう説明する。

「現在西成で進められるジェントリフィケーションについて、先の強制排除など直接的な排除のほかに、家賃や土地の値段が上がることで住みにくくなることや、街の雰囲気が変わることで、長く住んでいた人たちが住みづらくなる『雰囲気による排除』があると指摘する。

そして、この『雰囲気による排除』にかかわる重大な問題として、「たんに『人情がなくなる』のではなく、一方で『人情』がやたらと強調されたり演出されたりしながら、他方で人情が潰されていくという事態」が起こり得るとし、肝心なのは「生きられる人情」と「売りになる人情」の違いであると指摘する。

「そもそも『人情』というのは、センターで労働者が集まって日常を過ごすとか、そういったことも含めて、いろいろな生活の営みの中で、じっくり長い時間をかけて培われてきたものです。これに対してジェントリフィケーションというのは、実は何ひとつ発明することができない。例えば『人情』の上澄みだけ吸い取って、それを商品化して『下町らしさ』というパッケージにして売り出すということです。そうして『売りになる人情』へと仕立てながら、そもそも『人情』を生み出した担い手を追っ払ってしまう」と。(つづく)

尾﨑美代子(おざき みよこ)
新潟県出身。大学時代に日雇い労働者の町・山谷に支援で関わる。80年代末より大阪に移り住み、釜ケ崎に関わる。フリースペースを兼ねた居酒屋「集い処はな」を経営。3・11後仲間と福島県飯舘村の支援や被ばく労働問題を考える講演会などを「西成青い空カンパ」として主催。自身は福島に通い、福島の実態を訴え続けている。
◎著者X(はなままさん)https://x.com/hanamama58

◎amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4846315304/

花田郵便局強盗事件 ── 黒人のナイジェリア人を蔑視し、冤罪事件を作った姫路警察

尾﨑美代子

4月11日、青木恵子さん(冤罪被害者)と姫路の花田郵便局強盗事件の犯人とされたナイジェリア人のジュリアスさん(仮名)に現地案内して貰うため姫路に行ってきた。2人の黒人男性が地元の特定郵便局に強盗に入り2000万強奪した事件だ。強盗に使用した車両日産シルビアが見つかったのが、ジュリアスが経営する会社の倉庫だった。聞けば、その周辺にはナイジェリア人だけでなく、黒人の人が多数住んでいる。地元の人はいろんなところで黒人の人をみていた。ジュリアスの倉庫にシルビアが入っていったのを見た男性が警察に通報し、警察官が倉庫に到着。入口の大扉が閉まっていたが、隙間から見たら中にシルビアがあったので、警官はここに犯人が入ったと思ったという。外から「警察だ、誰かいるか」と声をかけたが返事がない(当然だ)。仕方ないから、大扉の隣にある小さな窓から入ったという。しかし、中に入ったが真暗で何も見えないので、中から大扉の鍵を開け、外に出て、捜査を担当する刑事らを待っていて、その後刑事に引き継ぎ、警察官は帰ったという。

何がいいたいか? 倉庫は所有者のジュリアスしか開けれない。自分たちが来た時大扉は閉まっていた。でも中を覗いたらシルビアが見えたから、ここに犯人がきたはずと考え、横の小さな窓からむりやり入った、と言いたいのだ。倉庫の持ち主のジュリアスはその日の夕方任意同行され、警察署で夜中まで取り調べられ、翌朝方逮捕された。

そのニュースを知り驚いたのは、実際強盗に入ったオモ(通称)だ。オモはジュリアスの知り合いだが、「強盗に入ったもう一人はジュリアスではない、オースティンという男だ」と池田弁護士に伴われ警察に自首した。何故かというと、その地域で、日本人の女性と結婚し家庭をもち、仕事も成功し、日本の永住権も取得したジュリアスは、このあたりの黒人仲間の「兄貴的存在」だったし、自分も含め仲間はいろいろジュリアスに世話になっていたからだ。以前黒人が痴漢した事件があった際、次々と関係ない仲間が取り調べられることを不安に思い、ジュリアスが自ら誰が犯人か調べ解決したことなどもあった。

オモはオースティンにしつこく誘われ仕方なく郵便局強盗に関わった。当日もオモは表で見張り役やればいいと言われてたし、職員に暴力をふるうこともないと言われて、仕方なく関わった。しかし、オースティンは郵便局に入るなりカウンターを飛び越え中の金庫室に入り、2000万もの金を強奪してきた。逃げる際、そんな大金の入ったレジ袋を見せられ、オモはビビッてしまった。そこで「兄貴的存在」のジュリアスの力を借りて返して貰おうと、ジュリアスの倉庫に行った。しかし、ジュリアスはいなかった。しかし、いつものように倉庫は開いていた。そこでとりあえず金や強盗時に使った合羽、目出し帽をそこに置いて逃げた。が、ジュリアスが逮捕されたとしり、慌てて自首したのだった。

この事件を取材する際、警察官が入ったという大扉の横の小さな窓は鉄格子が入って入れないし、鉄格子の入ってない半分の場所には荷物を運ぶエレベーターが置かれているため、窓は開かないと聞いていた。

今日の現地調査でそれを確認した。現在、のちに倉庫を所有した方が改装して立派な入口になったが、隣の小さな窓は以前のままだ。良く見て欲しい。半分は鉄格子が入っている。その隣に映るのは荷物をあげるエレベーターで、そこからは入れないではないか?

現在倉庫の入口の大扉は綺麗に改造されていた
でも大扉の横の小さな窓は昔のまま。ここから入ることは出来ない

強盗後、2人がシルビアで逃走したすぐ近くには、ガソリンスタンドがあり、防犯カメラがある。当然警察は当然これを調べたはずだ。実は金を強奪し郵便局を出る際、オースティンは暑かったのか、目出し帽を脱いで郵便局に置いてきたのだった。つまり郵便局を出る際の映像やガソリンスタンドのカメラ映像には、目出し帽を被ったままで運転するオモの姿と助手席に座る坊主頭のオースティンが映っていたはずだ。郵便局のカメラも局内の映像とATMがある入口の映像を交互に録画されていたはずだが、オースティンが入口を出る際の映像は写っていない。というのも、オースティンは顔はわからなくても後ろ姿で彼が坊主頭なのは丸判りなのはすぐわかる。一方、当時ジュリアスはドレッドヘアだった。ドレッドヘアでもどのくらいの長さかと今日聞いたら、腰の当たりまであったそうだ。更に局内に残された目出し帽から毛髪が検出されたが、それはごくごく短い坊主頭の毛髪で、しかもそのDNA型はジュリアスのものでもオモのものでもない、第三者のものだった。

特定郵便局の前
郵便局近くのガソリンスタンドの防犯カメラの映像はいまだに証拠開示されていない

現地調査のあと、姫路駅前のガストでジュリアスに話を聞いた。ほかにも多数の納得いかない点がある。私と青木さんはジュリアスに「これはジュリアスが黒人だから、どうせまともに裁判できない、支援者もつくはずがないと警察が考えたからだ」とつたえた。ジュリアスは「その通りだ」と言った。本当に酷い話だ。現在、再審請求審が審議されている。これは裁判所、検察、弁護団が非公開で審議するもので、そこで再審が開始されるかどうかが決まる。

どうぞ皆さん、今後の展開にご注目を。

尾﨑美代子(おざき みよこ)
新潟県出身。大学時代に日雇い労働者の町・山谷に支援で関わる。80年代末より大阪に移り住み、釜ケ崎に関わる。フリースペースを兼ねた居酒屋「集い処はな」を経営。3・11後仲間と福島県飯舘村の支援や被ばく労働問題を考える講演会などを「西成青い空カンパ」として主催。自身は福島に通い、福島の実態を訴え続けている。
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