8月中旬、米国のエマニュエル駐日大使が今秋の大統領選挙後、離任することが明らかになりました。ハリス候補が大統領選挙で当選した場合は、政権の要職に加わる見通しとのことです。

◆「どぶ板」で日本人の心をつかんできたエマニュエル氏

エマニュエル駐日大使は、2022年3月、岸田総理の招きで広島を訪問し、原爆慰霊碑に献花をしました。

そのことから、広島でもエマニュエル氏に好感を持っている人も少なくありませんでした。また、現在も日本各地を自転車旅行されるなど「どぶ板」で日本人の心をつかんでいる感はあります。

しかし、筆者に言わせれば、エマニュエル駐日大使ほど酷い駐日大使は日本を見下す方はいなかったと思います。そして、国際平和文化都市広島を米国忖度都市「HIROSHIMA」に変えようとしたのはこの男である。そのように断定せざるを得ません。

◆一線超えたエマニュエル氏のLGBT推進デモ参加

エマニュエル駐日大使は、東京・渋谷で行われたLGBT法案を推進するデモにも参加されました。外国政府の代表(天皇の接受を受ける)がこうした行動をとるのはいかがなものか?米軍による諸犯罪を糾弾する左翼の皆様からも、このことに対する懸念や批判は寡聞にして存じません。筆者ももちろん、米軍による諸犯罪は糾弾してきましたし、日米地位協定の改定も進めるべきだと思います。

しかし、そうであるならば、エマニュエル駐日大使の上記行動も批判しなければダブルスタンダードではないでしょうか? そうした左派のダブスタもエマニュエル氏をつけあがらせ、後述する広島や長崎への高圧的態度へ、と暴走させた原因になっているのではないか? 悔やまれます。日本国内のLGBTに関する施策についてはあくまで、日本に住む市民とその代表者たる国会や地方議会で決めるべきです。

同大使のデモへの参加は一線を越えたと言わざるを得ない。こういうことで米国政府の力を借りてしまった左翼の皆様にも猛省を促したい。

◆広島にパールハーバーと平和記念公園の協定締結「強要」

そして、LGBT法案成立で「調子ぶっこいた」のか、エマニュエル駐日大使は、2023年5月のG7サミット中に、広島市の松井一實市長に対して、パールハーバーと平和記念公園の姉妹協定を結ぶよう打診して来たそうです。さすがに、松井市長もすぐに締結することは避けましたが、議会や市民にある時期までこのことを隠したまま、突然、6月末に協定を締結すると発表。東京にいたエマニュエル氏に「謁見」し、協定を締結してしまいました。報道によれば、協定の案文等も広島市の主体性はまったくなく、松井市長は米国側に丸投げしたそうです。

そもそも、パールハーバーは現時点でも軍事施設です。核兵器を含む攻撃拠点です。今も昔も太平洋のど真ん中のこの場所の戦略的重要性は変わりません。

もちろん、大日本帝国海軍が宣戦布告の前にパールハーバーを攻撃してしまったのは国際法違反と責められても仕方がない。しかし、もう日本が降伏寸前の状況で、多数の民間人を虐殺した米国による原爆投下と「おあいこ」になる性質のものではないでしょう。

また、大日本帝国が広島や呉を出撃基地として中華民国を侵略したり、米国との戦闘中に東南アジアで現地の方の命を奪ったりしたのも事実であり、国際法違反です。しかしながら、米国にあれこれ言われる筋合いのものではありません。日本政府は、1995年のいわゆる村山談話で一定の総括はしています。広島市は1991年の平和宣言で当時の平岡敬市長が日本の加害責任にも言及しています。

米国は、現在もヒロシマ・ナガサキへの原爆投下について謝罪もしていませんし、反省もしていません。

その状態で、姉妹協定を、というのは、一体何様のつもりか? それを議会にも諮らずに受けてしまう松井市長も松井市長です。

◆日本政府よりも米国忖度? 平和記念式典における松井市長の姿勢

その広島市の松井市長は2022年以降の平和記念式典ではロシアとベラルーシを招待しませんでした。式典の円滑な実施のためと言うのが理由ですが、それを言い出したら米国だってイラクやシリア、アフガンなど中東諸国を空爆しまくりで相当イスラム過激派の方々には恨みを買っています。米国標的のテロなどいくらでも起きています。ロシアを招待することが米国以上のリスクになるとも思えません。やはり、明らかに米国への忖度が働いた、と言わざるを得ない。

そして、2024年の平和記念式典では、パレスチナ国は招待しないのにイスラエルは招待を続けていました。ロシアも確かに核威嚇はしていますがイスラエルだって閣僚がガザへの核使用を示唆しています。ロシアを呼ばないならイスラエルも呼ばない。それかどちらも呼ぶか。さもなければ筋が通りません。

一方で、長崎市の鈴木市長は、ロシアとともにイスラエルも招待しませんでした。その結果、エマニュエル駐日大使が音頭を取って、日本以外のG7諸国の大使が欠席をしたのです。

少なくとも、この間の松井市長の行動は明らかに何かに忖度している。その忖度の対象は岸田総理なのかな?と思っていたのですが、どうも、そうではなさそうだ。言うほど地元広島で岸田さんは人気がないからです。また、日本政府自体、パレスチナ国の国連加盟に賛成するなど、G7諸国では突出してパレスチナに配慮しています。となると、松井市長のこの2年間の行動は日本政府への忖度ではない。やはり、エマニュエル駐日大使に忖度、というのが正しいのではないか。

以下のエマニュエル駐日大使のSNSにある写真が全てを物語っているのではないか?

原爆を落とされた方が、落とした方に頭を下げる。普通は逆ではないでしょうか?

◆これ以上の米国忖度は国際情勢の危機加速に

そもそも、これ以上、米国による原爆投下を広島が米国政府による反省も謝罪もなく許した、と思われることは他の核保有国との関係でも好ましくありません。「実際に使った米国が許されるなら、威嚇くらいいいじゃないか?」。そのように中露英仏印パ朝、そしてイスラエルが言いだしたらどうするのか?大変なことになりかねない。

そして、パレスチナへのイスラエルによる侵略を是認すると思われるスタンスを広島が取ればどうなるでしょうか?ますます、「お墨付きを得た」とばかりにイスラエルは図に乗ります。

そういう状況では、例えば、ロシアによるウクライナ侵攻への批判はますます難しくなるでしょう。

中華人民共和国による領空侵犯はもちろん非難されるべきです。しかしながら、例えばいわゆる台湾有事についてはどうか?

「他人の土地を侵略しているイスラエルはどうなのか?イスラエルが無罪放免なら、台湾はあくまで国内問題だからお宅らには関係ない」

と中華人民共和国により反論されたらどうするのか?

イスラエルによるパレスチナ侵略・虐殺及び米国によるイスラエル甘やかしを放置しておけば、中国、ロシアに対しても非難がしにくくなることは間違いありません。

◆エマニュエル駐日大使離任機に米国忖度から脱却を!

いくら、エマニュエル駐日大使に頭を下げても米国は核実験を強行しています。そして、たかがイスラエルを呼ばなかったくらいで長崎の式典をG7総団結で集団欠席したエマニュエル駐日大使。明らかに日本をというより、日本人を下に見ています。そもそも、エマニュエル氏はシカゴ市長時代に黒人少年射殺事件で映像を隠したことで批判されています。

筆者はトランプ氏ら共和党が良いとは言いません。しかし、米国民主党も人権、民主主義、ジェンダー平等などご高説を垂れる割には、結局のところ、昔の白人帝国主義から本質は変わっていないのです。黒人虐殺の情報を隠すのも、原爆投下を謝罪・反省しないのも彼らの中では「善」なのです。ある意味ではトランプ以上にたちがわるいかもしれないのです。もちろん、筆者も米国から見れば外国人です。米国大統領選挙は見守るしかない。しかし、どちらが当選しようが、広島がやるべきことは決まっています。過剰な米国忖度から卒業することです。

筆者は、具体的に行動を呼びかけています。

ひとつは、引き続き、パレスチナ虐殺をやめるよう呼びかけ続けること。

ひとつは、平和記念式典の原理原則を立て直すこと。「パレスチナ国代表を招待してください」という請願は紹介議員を確保し、9月議会で審議していただく予定です。

そして、パレスチナ問題について勉強のため、ダニー・ネフセタイさん講演会を広島で開催します。

◆元・イスラエル軍兵士が語る「平和」 
 イスラエルの歴史と今・そして日本~ダニー・ネフセタイさん講演会IN広島

もうすぐ、イスラエル軍によるパレスチナ・ガザ地区への侵攻・虐殺が激化してから1年になろうとしています。ガザ地区では連日のように多くの命が奪われる状況に終わりは見えず、中東全体にも戦火が広がろうとしています。そもそも、なぜ、こんなことになってしまったのか?

 そして平和をつくるために、日本・広島に住むわたしたちはどうすればいいのか?

イスラエル軍の元兵士で現在は日本で木製家具職人の傍ら日本全国を「非戦・平和」等をテーマに講演されているダニー・ネフセタイさんにお聞きします。

日時 2024年9月18日(水) 18時開場 18時半スタート
場所 広島市東区民文化センター工作実習室 
(〒732-0055 広島市東区東蟹屋町10-31 広島駅から徒歩約10分) 
資料代 1000円
主催 広島瀬戸内新聞 
連絡先 佐藤 090-3171-4437 hiroseto2004@yahoo.co.jp

◎ダニー・ネフセタイさん プロフィール
1957年、イスラエル生まれ
1975年 高校卒業後、徴兵制によるイスラエル軍入隊。空軍にて3年間兵役を務める。
1979年 退役後、アジアの旅に出る。日本各地をヒッチハイクなどで旅をし、交流を深める。日本語学校にて更に深く言葉を勉強しその後神奈川の家具会社に勤める。
1988年 東京より埼玉県皆野町金沢へ引っ越す。木工房ナガリ家を開設。
1999年 皆野町金沢・出牛に自宅のログハウスを夫婦で自力建設。

現在は、夫婦で注文家具、遊具、木工小物、社会性オブジェの創作活動。ギャラリー にて個展、グループ展など多数開催。「世の中を良くすることも物づくりをする人間の指名である」という信条を持ち戦乱の絶えない祖国イスラエルを批判、「3.11」後の日本で脱原発の道を進むことを願い、活動をつづけている。
WEBサイト https://nagariya.handcrafted.jp/ 

▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。

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話題の最新刊 斉藤佳苗『LGBT問題を考える 基礎知識から海外情勢まで』

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A5判で総ページ350ページ余に及ぶ気鋭の女性医師・斉藤佳苗さんの渾身の著『LGBT問題を考える 基礎知識から海外情勢まで』が8月27日に発売となります。

分厚い本のためリアル書店ではほとんど配本されませんのでアマゾンなどネット書店、あるいは鹿砦社販売部(sales@rokusaisha.com) まで予約注文お願いいたします!

内容的には太鼓判を押します! 久し振りに刺激的な本を作りました。ぜひご一読を!

なお、偶然ながら協調関係にある雑誌『情況』も、9月28日発売の夏号でトランスジェンダー特集を行っています。併せてご購読ください。

斉藤佳苗『LGBT問題を考える 基礎知識から海外情勢まで』

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東京都知事選挙では、予想外の石丸伸二さんの善戦が伝えられる前は、「小池百合子VS蓮舫」の女性対決とも言われていました。また、男性ではもっと有力候補とされる石丸伸二さんも急進的なLGBT推進派でもいらっしゃいます。

安芸高田市長時代には、マイノリティーへの配慮も理由に婚活事業を廃止しておられます。新自由主義とマイノリティー配慮の交差点が婚活事業廃止ともいえます。ともかく、女性二人と石丸氏が知事選挙の有力候補になる東京都が日本の中では、「進歩的」であるのは間違いありません。

◆「政治」の男女格差は東京が最小、子育て支援も充実

実際に都道府県別の「政治」のジェンダー格差は東京が最小とされています。ちなみに、「教育」は我が広島県が、「行政」は片山前知事や平井知事のご努力で鳥取県が最小です。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240410/k10014416491000.html

「経済」は沖縄県が最小ですが、これは失業率が高く、男性が貧しいという、途上国にありがちな実態が反映されており、注意が必要です。また、神奈川や千葉、埼玉、兵庫あたりだと、「政治」の男女格差は小さいが、「経済」格差は大きいのです。これは、大都市近郊で40年近く前から市議や県議等に市民運動経由でインテリ家庭の専業主婦の方が議員になられる構造があったからです。従ってデータの読み方には注意が必要です。

上記のことを留保した上で、確かにそれでも、東京は進んでいると言えます。「小池百合子政権」のもとで、子育て支援策は日本一であるのも間違いはありません。そうしたことも背景に最近では、若い世代では夫婦ともに外資大手で共稼ぎとか、当たり前になっています。 

◆本当に東京は幸せなのか?「大林さん惨殺事件」の渋谷区

ではそれで、万々歳と言えるのでしょうか? ちょっと違うのではないか? 「勝ち組の女性」には日本一良いかもしれないが、そうではない女性にはどうなのか? 極端かもしれないが、三つの「例」を挙げます。

一つは渋谷区のバス停での大林さん惨殺事件です。

2020年11月16日、広島出身の大林さんと言う女性が、渋谷区内のバス停で野宿をしていたところ、近所の資産家の息子でもある男性に惨殺されるという事件が発生しました。そして、この男性も、逮捕後、保釈中の自死と言う形で「獄死」するという二人の命が失われる悲惨な事件となりました。

この渋谷区長は博報堂出身でLGBT推進派としても有名な長谷部健さん。区長与党の会派は女性議員が8人中5人。バリバリのジェンダー平等に見えた。しかし、一方で、野宿者を公園から追い出し、ナイキに開発させるということも進めていた。

また、長谷部区長の博報堂時代の上司は副区長としてDX行政などでマスコミに天まで持ち上げられていたが、国民民主党の女性区議に対して、「豚呼ばわり」する事件を起こし、辞任しました。また長谷部区長も任命責任は取らない、としました。
ちなみに、この長谷部区長と親しく、連携事業をやっているのが湯崎英彦・広島県知事です。

なお、長谷部区長は、都内首長による小池百合子知事への出馬要請の動きには加わっておられません。背景には、小池知事のバックの電通と、長谷部区長の出身の博報堂の競合がある、とみるべきでしょう。

新自由主義者同士でも喧嘩があるのは不思議ではなく、2010年に湯崎英彦知事が当時は大阪府知事の橋下徹さんと育休を巡り、大喧嘩になったのは有名です。

ちなみに、「渋谷区で石丸氏がトップ」と言う情報もありますが、分かる気はします。新自由主義兼LGBT推進と言う長谷部区長を選んだ渋谷区民が石丸氏に流れてもおかしくはないからです。

とにかく、新自由主義を進めつつのジェンダー平等。これが東京の主流の特徴です。そこでは、確かに、勝ち組とか、権力者(長谷部区長ら)に都合がよい女性には良いかもしれない。

しかし、権力者に都合が悪い女性(豚呼ばわり事件の国民民主党区議など)や、庶民の女性には冷酷な面があることも見落とせないわけです。大林さん惨殺の背景に、そういう雰囲気があったのではないかとは言えます。被疑者の男性が裁判の結果を待たずに自死したのも、いかにも新自由主義的な結末です。

◆サービス充実の裏で非正規は使い捨て

もう一つは何度か取り上げている小池政権による「スクールカウンセラー」(SC)の雇止めです。校長先生や保護者の評判がいいSCまで雇止め。そして、公募に応募させ、試験を受けさせたうえで不合格。子どもたちにも衝撃が走っています。

結局、子育て支援と言いながら、子どもに関わる労働者は使い捨て。それも非正規で、ということだ。蓮舫候補が、専門職非正規公務員の正規化を掲げているが、その公約自体は大賛成だ。

(※わたしは、立憲民主党そのものに対しては広島県政での知事ベッタリや、楾先生梯子外し事件を含めて厳しい見方をしているし、蓮舫氏には小池氏とあまり変わらない新自由主義グローバリストだった過去を反省していただきたい。)

◆就職氷河期の女性にも冷たい雰囲気

そして、三番目は、あくまでX上で紹介された民間企業での事例です。ある企業に、氷河期世代の女性が応募してこられました。それなりの有名大学卒業で、ITのスキルもあるのだが、就職氷河期にぶちあたって、非正規の時期も長かった。また、出産に伴い、退職していた時期もあった。

面接官側の30代の男性中間管理職は、「え、なぜ、出産で、退職しないといけないのですか? うちなんか、俺も保育園の送り迎えや家事をやって、妻と共稼ぎですけど。出産で辞めたということは能力がないのでは?」などという趣旨の採用に後ろ向きの発言をし、スレ主の女性管理職にたしなめられたそうです。

いまの30代くらいなら、たしかに小池百合子政権による手厚い支援もあるし、夫である男性の意識もだいぶ違います。しかし、少し前、すなわち10年近く前までは「保育園不足」が言われていました。また、縦の物も横にしないような男性も少なくなかった時代です。やむなく、退職と言う女性もまだ多かったことを知らない若手中間管理職が、氷河期世代の女性の応募者に対応しているのです。その結果、氷河期世代の女性が疎外されるということも起きています。

また、氷河期世代の場合は結婚していないというか、できなかった人も男女問わず多いのです。子育て重視の一方で、そういう人たちが疎外される可能性も今後懸念されます。

◆勝ち組女性で圧倒的な支持の小池氏に対抗するには?

小池氏は、30代の女性で圧倒的な支持があるという。あれだけ子育て世帯にばらまけば、特に勝ち組の30代女性での支持は鉄板どころか劣化ウラン装甲並みになるのはやむを得ません。

しかし、では、40代、50代の女性はどうでしょうか? さらに年配の女性はどうでしょうか?特に非正規雇用で使い捨てにされる女性はどうか? 高齢でも低年金などで働かざるを得ない人もいまや男女問わず多いのです。

人生は子ども時代だけではない。そういう意味で蓮舫氏が、「非正規労働者」に着目したのは良い。

もちろん、過去の蓮舫氏や立憲民主党の新自由主義的姿勢がブーメランで突き刺さってしまうのも事実です。広島県民である筆者は「立憲民主党さん! 広島では自民党の一部議員以上に、湯崎知事ベッタリなのですが?」と突っ込みを入れたいくらいです。

それでも、蓮舫氏・立憲民主党は「非正規労働者」に光を当てる姿勢をブレさせるべきではない。他方で、「若者」にばかり拘り過ぎると、他の年代を取りこぼすことにもなりかねず、もったいないでしょう。

「非正規労働者」は若者だけにあらず、氷河期世代もいれば、高齢者(いわゆるバブル世代もだんだん高齢者に突入しつつある)もいる。また、今となっては厳しいのは非正規だけではもはやありません。正社員でも食料配布に並ぶ時代です。

このままの情勢だと、そうした人たちが小池氏に行かなくても例えば威勢がいい石丸氏に賭けてみよう、ということになるかもしれません。

昔、大阪で、非正規労働者が橋下さんに結構期待したことが思い出されます。筆者はそれを懸念しています。非正規の若者に光をあてたのは良かったので、今後、幅広い世代の現場を地味に支える労働者をおきざりにしない、そういう雰囲気を醸し出せるかどうか。都知事選の終盤を左右するでしょうし、今後の日本社会も左右するでしょう。


◎[参考動画]首都決戦始まる!スウェーデン並みの予算規模「巨大都市東京」の“2重の長”都知事が持つ絶大な権力とは…【サンデーモーニング】|TBS NEWS DIG

▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。
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覚醒剤使用歴20年の金沢レインボープライド事務局長・奥村兼之助氏が常駐していた施設・かなざわにじのまだが、2023年7月には「ユース部」なる若者の集まりが発足していた。例によってLGBT活動家とズブズブの関係のマスコミが誇らしげに報じるウェブ記事が、今も残っている(https://www.chunichi.co.jp/article/734644)。

「金沢にじのまユース部発足」(2023年7月24日付け中日新聞)。LGBT活動家が「ユース」だのなんだのと外来語を使いたがるのは、市民を煙に巻く意図なのか?

ジェンダー課題 若者語ろう 「金沢にじのま」ユース部発足(中日新聞 2023年7月24日)

LGBTなどの性的少数者らが集う「金沢にじのま」(金沢市池田町)で23日、若者世代による「ユース部あまおと」が発足した。学校や家庭で話しづらいジェンダーや性の多様性について語り合う試み。にじのまでは5月にLGBT当事者の保護者だけの集まりも始まり、それぞれの立場で支え合う輪が広がっている。

金沢にじのまを運営する一般社団法人「金沢レインボープライド」は、2021年から当事者やアライ(理解者)、LGBTに関心を持った市民らが集まる「にじのまカフェ」を毎月開催。多い時では50人近くが集まる一方、共通する境遇や悩みを話し合う場の必要性が高まっていた。

あまおとは、にじのまカフェに参加している大学生有志が運営し、対象は12~25歳。LGBT当事者かどうかは問わず、性のあり方の開示も自由。初回の23日には高校生ら16人が参加し、「自分の普通を押しつけず、相手を尊重する」などのルールを紹介した後、ジェンダーへの考えなどを話題に「LGBTという言葉がひとり歩きしている」「同性婚を合法化してほしい」などの声が上がったという。

ジェンダーの多様性をテーマに探究活動に取り組む金沢泉丘高校二年の北天音(あまね)さん(16)は「ちょっと学校の外に出てみると、同世代で同じような問題意識を持っている人がいると分かった」と話した。運営する金沢大三年の今井瑞季さん(20)は「当事者が悩みを発散するのはもちろん、気軽にジェンダーについて話せる場をつくりたい」と見据えた。今後は二カ月に一回を目安に開くという。

レインボープライド事務局長の奥村兼之助さん(49)は「学生のころに、こういう場があれば」とうらやましがり、「若者と親世代は悩みの方向性、相談する相手が違う。相互に交流できれば」と期待していた。

ユース部の対象は「12~25歳」ということは、最年少の参加者は小学生ということだ。そして、初日には「高校生ら16人が参加」とあり……つまりは主に未成年を集めていた、ということで……。

──最悪である。

地元の親御さんからお預かりした大切な子供たちと接していたゲイ活動家が覚醒剤常習者であったのだから、地域の方々の不安はいかほどだろう。

取材では、この事務局長がコメントしている。

「学生のころに、こういう場があれば」

──いや、ジャンキーが常駐するLGBT団体の施設が他にもあったら、困るっつーの!

「若者と親世代は悩みの方向性、相談する相手が違う。相互に交流できれば」

──だからって、ジャンキーと接することなんか、だれも望んでないっつーの!

バレなければ犯罪に及んでもよいという遵法精神皆無の者が、偉そうになにをのたまっておられるのやら。厚顔無恥とは、このことか。

ところで、LGBT団体が「LGBTユース」を集めることは、よくある話。たとえば、トランス男性活動家・遠藤まめた氏(性自認は男性の身体女性)が代表の「にじーず」の公式サイトの団体紹介ページには、こうある。

2023年には「男子とHすることのある男子あつまれ!」というイベントのキャッチフレーズが問題となったLGBT団体・にじーず

にじーずは10代から23歳までのLGBT(かもしれない人を含む)が集まれるオープンデーを定期開催している一般社団法人です。2016年8月に任意団体として東京で発足し、現在では全国各地に拠点を増やしています。にじーずのミッションは「LGBTの子ども・若者が安心して思春期をサバイバルできるつながりを作ること」です。

近年LGBTという言葉は社会で広く知られるようになりました。しかし当事者の子ども・若者の多くは、学校でも家でも自分のことを安心して話せないと感じています。私たちは性のあり方はもちろんのこと、さまざまなちがいが否定されることがなく、多様な人がいるのがあたりまえの居場所を作ることで、子どもや若者の不安や孤立をなくしたいと考えています。

LGBT団体のこの手の集まりは、若い子のために「親にも言えない悩みを相談できる場」を作る目的があるというのだが、自分たちの思想に染めやすいから子供を集めているのではないかと疑う向きも多い。

海外では、ネットでLGBT活動家やその支持者にグルーミング(日本語では「懐柔」「洗脳」などと訳される)された子供や若者が、自分をトランスジェンダーだと誤認、二次性徴抑制剤(思春期ブロッカー)や異性化ホルモン、乳房切除や生殖器切除などの「ジェンダー肯定医療」へと進み、トランスしてしまった数年後に後悔するという悲劇が頻発している。日本でもLGBT活動家からの激しいバッシングにさらされたアビゲイル・シュライアー『トランスジェンダーになりたい少女たち』(産経新聞出版)にも、それは詳しい。

「男子とHすることのある男子(23歳以下)」を集めたにじーずとdistaの提携イベント(2023年)。distaは「大阪にあるゲイ・バイセクシュアルのためのコミュニティセンター」とのこと。関西の方々からは「歓楽街である堂山町に子供を集めるのか!」と批判された

そもそも、子供は純粋で吸収も速いため、古来、権力者は子供を特定の思想に染めて利用してきた。古くは平家の禿、20世紀にはナチスのヒトラーユーゲント、中国文化大革命の紅衛兵、カンボジアのポル・ポト派の少年兵……。今でも、紛争地域での子供兵士は大きな問題となっている。

しかも、である。かなざわにじのまの「ユース部あまおと」の対象年齢は「12~25歳」とされている。12歳と25歳と言えば、子供と大人だ。セクシュアリティが同じ子供と大人が交流するイベントで、性的なトラブルを未然かつ完全に排除することはできるのだろうか? なんらかの事件が起きたときには、だれがどう責任をとるのだろうか?

かなざわにじのまが「事件現場」とならなくても、LGBT当事者もしくはLGBTに興味がある子供がそこを訪れ、イベントに参加した後の帰路で、悪い大人から目をつけられるようなことは一切なく、危険なことはなにも起きないと断言できるのか? 

たとえスタッフや参加者が不埒な行動に及ばなくとも、よからぬ第三者が性的な興味をいだいて参加者を狙うのではないかという不安を、スタッフはだれ一人として感じないのだろうか? あるいは、なにかが起きても、それは参加者の「自己責任」だとお考えなのか?

「ゲイ・バイセクシュアルのためのコミュニティセンター」distaのXアカウント。所在地は大阪堂山町。ハッテン場に関する情報も得られるらしいが……

以上のような疑問を呈しただけでも、「LGBT差別だ!」とオラつく反差別チンピラが現れる。だが、その手の浅慮の輩に腰が引けるような大人しかいない社会で、子供を守ることができようか。

仮に、「差別だ!」と叫ぶ方々が、子供を集めるLGBTイベントでも一切のリスクはないと主張されるのならば、ぜひ、トラブル回避のためのノウハウをご教示願いたいというものだ。

そもそも、運営施設にジャンキーを常駐させるLGBT団体の、一体なにを信じろと言うのか?

──と、いろいろと疑念が湧いてくるのは当然として。さらに悪いことに、この事件に対する松中権代表や金沢レインボープライドの謝罪がまた、問題視される展開になるのであった。(つづく)

◎森奈津子 LGBT犯罪録 かなざわシャブのま事件
 ── 金沢レインボープライド事務局長が覚醒剤で逮捕

〈1〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50290
〈2〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50306
〈3〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50381

▼森 奈津子(もり・なつこ)
作家。1966年東京生。立教大学法学部卒。1990年代よりバイセクシュアルであることを公言し、同性愛をテーマにSFや官能小説、ファンタジー、ホラー等を執筆。
Xアカウント https://x.com/MORI_Natsuko
森奈津子 LGBTトピック https://x.com/morinatsu_LGBT

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2024年3月、金沢レインボープライド事務局長が覚醒剤の所持・使用で逮捕・起訴。読売新聞に続き、共同通信のニュースサイト「47NEWS」がこれを報じたが、あいかわらず、容疑者の名は伏せられていた(https://www.47news.jp/11022962.html)。

LGBTQT+団体「金沢レインボープライド」が謝罪 元スタッフが覚せい剤取締法違反の容疑で逮捕・起訴(共同通信2024年06月06日11時46分)

LGBTQ+団体「金沢レインボープライド」が謝罪 元スタッフが覚せい剤取締法違反の容疑で逮捕・起訴/47NEWS
2024年06月06日 11時46分

 一般社団法人の「金沢レインボープライド」(共同代表・松中権、Diana Hoon)が6日までに公式サイトを通じ、元スタッフが覚せい剤取締法違反の容疑で逮捕・起訴されたと報告し、謝罪した。

 公式サイトに5日付で「ご報告とお詫び」を掲載。「本年3月に弊団体元スタッフが覚せい剤取締法違反の容疑で逮捕・起訴されました。このような事件が発生したことは誠に遺憾であり、関係の皆様方に多大なるご心配とご迷惑をお掛けしておりますことに対し、深くお詫び申し上げます」とつづった。

 警察の捜査に全面的に協力しているとし、「今後は裁判の行方を見守り、事実関係を踏まえ厳正に対応してまいります。また、弊団体全スタッフの法令遵守の取り組みを一層徹底してまいります」と伝えた。

 同団体は、活動について「金沢レインボープライドは、LGBTQ+(性的マイノリティ)への理解促進を通じて、金沢そして北陸全体が多様性を大切にし、誰もが安心して暮らせる地域となることを目指して活動しています」としている。

LGBT団体の事務局長、つまりは幹部が覚醒剤で逮捕・起訴されたという大事件にもかかわらず、匿名であるうえ「元スタッフ」と表現。「LGBTに配慮」も、ここまで来ると滑稽だ。

元ゲイ雑誌編集長・冨田格氏も不自然な匿名報道にツッコミ

ところが、この事務局長の名は容易に知ることができる。と言うのも、犯行現場となった「かなざわにじのま」は鳴り物入りでオープンした施設であり、その際のウェブ記事を見れば、彼の名前も顔写真も出てくるのである。金沢レインボープライド事務局長・奥村兼之助さん、と。

たとえば、中日新聞では、こうだ(https://www.chunichi.co.jp/article/638763)。

かなざわにじのま開館の際の中日新聞の報道では、容疑者の名も顔も犯行現場もバッチリ

北陸初「多様性」の拠点 「金沢にじのま」開館/中日新聞
2023年2月19日 05時05分 (2月19日 10時16分更新)
「仲間に出会え、話せる場できた」

 LGBTQ(性的少数者)の当事者をはじめとする多様な人たちが集う「金沢にじのま」が十八日、金沢市池田町の竪町商店街そばに開館し、記念パーティーがあった。念願だった常設の居場所の完成に、参加者は「仲間に出会え、話せる場所ができた」と喜んだ。

 LGBTQ向け施設は、東京や大阪など国内に数カ所しかなく、北陸地方は初めて。当事者らが安心して自分の性について相談できたり、障害者や外国にルーツを持つ人を含めた多様な立場の人たちの活動拠点としても活用が期待される。

 にじのまは一般社団法人「金沢レインボープライド」が中心となって寄付金などを調達し、築百年以上の金沢町家を修繕。事務局長の奥村兼之助さん(49)が責任者として常駐する。奥村さんはエイズウイルス(HIV)の相談員研修を受講し、「治療や生活上の不安が楽になるサポートをしていきたい」と話した。

 パーティーには各地から当事者や支援者が駆けつけ、約五十人が「ハッピープライド」と声を合わせて乾杯し、完成を祝った。身体的特徴で男女の性別が判断しづらい「インターセックス」当事者の森下ゆうきさん(43)=福井市=は「知り合う機会、話せる場所が少ないので、すごい貴重」と歓迎した。

 石川県白山市で当事者の会を催す助産師植田幸代さん(61)も「学校の性教育で自分のことをカミングアウトする生徒も増えてきた。『行けば、誰か話をしやすい人に出会える』と伝えられる場所ができた」と期待した。にじのまの開館は正午?午後九時(毎週火、水曜定休)。今後は飲食物も提供するほか、交流スペースやシェアオフィスの運営体制を順次決める。

奥村兼之助氏は、かなざわにじのまに「責任者」として常駐していた。ジャンキーに一体なんの「責任」を負わせていたのか謎ではあるが、施設の利用者は常に、このヤク中歴20年のゲイと接触していたということだろう。覚醒剤常習者による過去の無差別殺人事件、通り魔事件などを思い返すと、大きな事件が起きなかったのは僥倖だったとさえ感じられる。

記事では「にじのまは一般社団法人『金沢レインボープライド』が中心となって寄付金などを調達し、築百年以上の金沢町家を修繕」と説明されているが、今でも以下の通り、クラウドファンディングのページは残っている。

結果的に「多様な人」の中にシャブ中も含まれてしまうとは、支援者たちは夢にも思っていなかったことだろう

READY FOR
金沢町家をLGBTQ+や多様な人が集えるクリエイティブな居場所に!(https://readyfor.jp/projects/kanazawanijinoma
金沢にじのまプロジェクト(代表:松中 権)

2022年10月31日に終了したこのクラファンでは、金沢町家の改修費用として約750万円を集めている。また、このプロジェクトには小島慶子氏や乙武洋匡氏といった著名人も応援メッセージを寄せている。元々、LGBT活動家と共に精力的に活動してきた方々ではあるが、今となっては、いい面の皮であろう。

LGBT活動家に批判的なLGBT当事者には大変ウザがられている小島慶子氏もこの通り

五股不倫報道後も、乙武洋匡氏とLGBT活動家はズッ友! だって、五股不倫もまた性的多様性のひとつだから!(?)

人々の善意のしるしである750万円もの大金を集め、金沢町家を改修、地名を冠した施設「かなざわにじのま」をオープンしておきながら、覚醒剤使用歴20年のゲイを常駐させる……なんという裏切りだろう。

さらには恐ろしいことに、この「かなざわシャブのま」と化した施設では、子供たちを集めたイベントまで開催されていたのである。(つづく)

◎森奈津子 LGBT犯罪録 かなざわシャブのま事件
 ── 金沢レインボープライド事務局長が覚醒剤で逮捕

〈1〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50290
〈2〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50306
〈3〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50381

▼森 奈津子(もり・なつこ)
作家。1966年東京生。立教大学法学部卒。1990年代よりバイセクシュアルであることを公言し、同性愛をテーマにSFや官能小説、ファンタジー、ホラー等を執筆。
Xアカウント https://x.com/MORI_Natsuko
森奈津子 LGBTトピック https://x.com/morinatsu_LGBT

今こそ、鹿砦社の雑誌!!

◎『紙の爆弾』 amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0D5R2HKN5/
◎『季節』 amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0CWTPSB9F/

2024年6月5日、LGBT当事者の間に衝撃が走った。LGBT団体「金沢レインボープライド」の事務局長が覚醒剤使用と所持で逮捕・起訴されていたことが、報道で明らかになったのだ。

性的少数者の交流拠点で覚醒剤、事務局長だった男「20年前に友人に勧められ始めた」/読売新聞2024年06月05日 15時38分

以下、読売新聞の記事(https://www.yomiuri.co.jp/national/20240605-OYT1T50061/)を引用する。

性的少数者の交流拠点で覚醒剤、事務局長だった男「20年前に友人に勧められ始めた」

性的少数者の交流拠点「かなざわにじのま」(金沢市池田町)を運営する一般社団法人「金沢レインボープライド」の元事務局長(50)(石川県白山市)が3月下旬、同交流拠点で覚醒剤を使用したなどとして、覚醒剤取締法違反で金沢地裁に起訴されていたことがわかった。

金沢地裁(野村充裁判官)で4日に初公判が開かれ、元事務局長は起訴事実を認めた。検察側は懲役2年を求刑し、弁護側は執行猶予付きの判決を求めて即日結審した。判決は11日。

起訴状などによると、元事務局長は3月28日、勤務先の「かなざわにじのま」で、注射器を用いて覚醒剤を使用し、翌29日に金沢市内の駐車場で覚醒剤2・11グラムなどを所持していたとされる。

被告人質問で、元事務局長は「約20年前に友人に勧められ(覚醒剤の使用を)始め、断薬期間もあったが月1、2回の頻度で使用していた」と説明。検察側は「使用量が少ないとは言えず、常習性も高い」と指弾した。

同社団法人は、性的少数者への正しい理解を深めてもらうため、企業や教育機関で講演などを行ったり、自治体へ政策提言をしたりしている。同法人の松中権・共同代表は取材に対し「知らなかったので驚いた」と話した。

なんで20年前からシャブやってた五十男が実名報道されないんだよ! しかも、この「元事務局長」は、逮捕時には「現事務局長」ですよね? ガチの団体幹部ですよね? それって、「LGBTに配慮」ですかっ?──等のツッコミは置いておいて、とりあえず、読売新聞の勇気ある報道には敬意を表したい。というのも、今やLGBT団体は強大な圧力団体と化しているからだ。

マスコミとしては、下手にLGBT団体幹部の犯罪を報道し、「LGBT差別だ! ヘイトだ!」の大合唱でネットリンチされてはたまらないというのが、本音だろう。LGBT活動家と共闘するしばき隊系活動家による集団いやがらせの標的にされても、厄介だ。あるいは、今後はLGBT活動家に取材を拒否されてしまうかもしれない。

大手マスコミ各社は、日頃から、ニュース提供者としてLGBT活動家には大変お世話になっている。取材に応じてくれるLGBT当事者を苦労して探さなくとも、LGBT活動家がLGBTの代表者ヅラして、顔出し名前出しで取材に応じてくれるのだ。つまり、「取材相手はLGBT活動家、もしくは彼らが紹介するシンパLGBTのみ」という現実は、マスコミの大いなる怠慢の結果である。

ハード系ゲイ雑誌「G-men」元編集長・冨田格氏は、これが大スキャンダルであることを指摘

「ゲイ」ではなく「ホモ・オカマ」を自称する月清氏は、LGBT活動家が支持者以外の当事者を排除している事実に言及

「ゲイのリアル」を知る一般のゲイ当事者による身も蓋もない指摘

LGBT活動家の排他的で差別的な面を知る男性同性愛者は、一貫して辛辣

そして、さらにここでは、大きな問題が生じている。実は、LGBT活動家は大抵は共産党、立憲民主党、社民党の党員もしくはシンパゆえ、LGBT活動家をネタ提供者にすると、シャレにならない偏向報道になり、LGBT当事者から「我々はそんなこと(例/同性婚法制化、企業でのLGBT研修、自治体でのレインボーフラッグ掲揚)など望んでいない!」とブーイングの嵐となる。テレビと新聞でしかLGBTを知らない地方のお年寄りならだませるかもしれないが、ネットではたびたびLGBT当事者が報道批判を展開、大手マスコミのLGBT報道のメッキがどんどんはがれているのが現状だ。

そもそも、この覚醒剤事件は本来ならば、金沢レインボープライド事務局長が逮捕された時点で、報道されるべきではなかったか? 二ヶ月以上のタイムラグは、マスコミがそれまで、そろいもそろってだんまりだったということでもある。

なにしろ、金沢レインボープライドの代表・松中権氏は、LGBT活動家では大物中の大物。活動家事情に疎い異性愛者の皆様には、「松中氏を漫画『鬼滅の刃』の十二鬼月にたとえれば、上弦の壱ぐらいの実力者かつ権力者」とご説明すれば、大抵はご納得いただける。

「鬼滅の刃」をご存じない方には、「敵の鬼には『十二鬼月』という、特に強い12人の鬼がいて、それぞれ6人ずつ『上弦の鬼』『下弦の鬼』に分かれており、上弦のほうが階級が上。上弦の鬼・下弦の鬼にはまた『壱・弐・参・肆・伍・陸』の番号が振られており、数字が若いほうが階級が上」とさらにご説明しなくてはならないのだが。

ちなみに、私の推し鬼は、美しく病的な少年の姿の下弦の伍・累クンです ── って、どうでもいいことですね。すみません。(つづく)

実はLGBT活動家の薬物に対する甘さは、今に始まったことではない

◎森奈津子 LGBT犯罪録 かなざわシャブのま事件
 ── 金沢レインボープライド事務局長が覚醒剤で逮捕

〈1〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50290
〈2〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50306
〈3〉http://www.rokusaisha.com/wp/?p=50381

▼森 奈津子(もり・なつこ)
作家。1966年東京生。立教大学法学部卒。1990年代よりバイセクシュアルであることを公言し、同性愛をテーマにSFや官能小説、ファンタジー、ホラー等を執筆。
Xアカウント https://x.com/MORI_Natsuko
森奈津子 LGBTトピック https://x.com/morinatsu_LGBT

今こそ、鹿砦社の雑誌!!

◎『紙の爆弾』 amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0D5R2HKN5/
◎『季節』 amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0CWTPSB9F/

去る4月21日午後、『人権と利権』編著者で「紙の爆弾」「デジタル鹿砦社通信」寄稿者の作家・森奈津子さんに対して殺害予告がSNSにてなされました。文中では「564」「始末します」「透明にする」など殺害するという意味の隠語を使っていますが、かえって不気味さを感じさせます。殺害予告は同時に滝本太郎弁護士にもなされています。両氏とも所轄の警察に相談しているとのことです。

当社としては、当然ながら著者を守るという観点から、断固弾劾するものです。

一部証拠をアップしておきますが、いくら意見が異なるからといって、こういう恫喝はいかなる理由があっても許せません。

◎殺害予告 https://twitter.com/ys5120230930433

翌22日は、「カウンター大学院生リンチ事件」(別称「しばき隊リンチ事件」)の主たる暴行犯・エル金こと金良平との期日(東京地裁立川支部。今回は非公開の電話会議。森さんと鹿砦社が被告。相手方代理人は神原元弁護士)、翌々日23日は森さんが共闘する「女性スペースを守る会」関係の訴訟(横浜地裁。森さんは支援者として傍聴。本件も相手方弁護士は神原元弁護士)の弁論が予定されていました。どちらの訴訟とも相手方はカウンター・しばき隊界隈の人物です。

これまでの経緯から推察するに殺害予告をしたのはカウンター・しばき隊に近いLGBT関係者(自称「保守オカマ」)と見なされますが、エル金こと金良平のケースもありますので、あえて公にし警鐘を鳴らす意味で皆様方にお知らせしておきます。大学院生リンチ事件では、加害者らの周辺の者たちによってSNSで激しい罵詈雑言が被害者に浴びられましたが、言葉だけでなく実際に物理的暴力が振るわれましたので、これを見てきた私たちとしては多大な危惧を覚え、事前抑制の意味でも皆様方に警鐘を鳴らすものです。

2件の訴訟の代理人を務める神原弁護士は、この事態をどう考えられるのでしょうか? 誰が見てもやってはいけない行為ですので、厳しく叱責していただきたいものです。こんなことをやっていれば、神原弁護士が往々にして嘯く「正義」が泣こうというものです。

まずは訴訟の当事者、また著者を守るべき出版社として満腔の怒りを込めて抗議しておきます。

以上

2024年4月24日 
株式会社鹿砦社 代表 
松岡利康

森奈津子編『人権と利権 「多様性」と排他性』

森奈津子編『人権と利権 「多様性」と排他性』
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ここ1カ月ほど、28年間追及してきたジャニーズ問題(創業者社長ジャニー喜多川による未成年性虐待とジャニーズ事務所の横暴)を〈集大成〉する書籍(『ジャニーズ帝国60年の興亡』)の編集に追われました。ようやく校了し今月20日頃の発売となります。ジャニーズ問題に対する四半世紀余りの言論活動の〈集大成〉としてA5判・320ページの大著となりました。資料も満載し今後に残るような豊富な内容で、堂々とした本に仕上がる見込みです。28年間も継続して追及してきた私たちにしかできない仕事だと思い、総力で取り組みました。すでにアマゾンなどで予約募集していますので、ぜひ予約申し込みをお願いいたします。

そういうこともあって、『週刊金曜日』鹿砦社排除問題についての追及のほうが休止してしまいました。この問題、少なからずの方々が注視されてきましたが、休止してしまったことをお詫びいたします。決して水面下で裏取引していたわけではありませんよ(笑)。

8月28日にColabo仁藤夢乃代表と『金曜日』植村隆社長宛てに9月5日を締め切りとして書面(質問書)を送りました。

ところが両氏からの返信はありません。仁藤代表、植村社長には森奈津子、黒薮哲哉両氏からも質問書が送られました。植村社長からは(内容はともかく)返信があったとのことですが、仁藤代表からはないそうです。

どうやら仁藤代表は嵐の過ぎ去るのをひたすら待ち、無視に徹し逃げ切ろうとしているのかと推察されます。いつも元気な仁藤代表のようにがんがん反撃していただきたいものです。

問題となった『週刊金曜日』6月16日号鹿砦社広告

 

問題の書『人権と利権』

◆Colabo仁藤夢乃代表への質問事項

私から仁藤代表には6項目の質問を記しました。

1. くだんの『人権と利権』の表紙が「こんなふうにバスを切り刻まれ、ぐちゃぐちゃにされたこと、本当に傷つきました。」とのツイートが全く事実に反するので、「明確な訂正や謝罪、態度表明」を求める。

2. 仁藤代表のツイート後、本件書籍『人権と利権』で森さんと対談を行った埼玉県富士見市加賀ななえ議員に対して仁藤代表と昵懇の太田啓子弁護士、影書房編集者はじめColabo支持者らから激しいネットリンチがなされたが、これに対し「やめるよう忠告したりされた」かどうか。

3. 本件書籍でColaboについて加賀議員は一言も触れておらず、言及しているのは須田慎一郎氏なのに、須田氏に一切触れていなのはなぜか?

4.「Colaboと仁藤夢乃さんを支える会」に当初から大学院生リンチ事件の加害者・李信恵らが名を連ねていることをどう考えているのか?

5. 公開討論を要請するので、植村社長と一緒に出席することを希望するが応じていただけるか?

6. 私に先立って森奈津子、黒薮哲哉両氏からの質問書に対して「誠意あるご回答」を送ることを希望するが、回答しないのはなぜか?

ご覧の上記6点、私は決して無茶なことを求めているわけではないことはご理解いただけるでしょう。

[左]『週刊金曜日』6月30日号に掲載された「おわび」。[右]『金曜日』を屈服させたことを喜々として表明する仁藤夢乃代表のツイート(2023年6月27日付)

◆『金曜日』植村社長への書簡

一方、植村社長とはたびたびやり取りしてきましたが、今回は、大学院生リンチ事件(いわゆる「しばき隊リンチ事件」)の李信恵ら加害者側代理人・神原元弁護士が、植村社長の「慰安婦訴訟」の代理人に就いていたり(両件とも中心的に活動)、本件鹿砦社排除問題の「伏流」に、このリンチ事件があるので、これについて、「『人権』を尊重されるのであれば、ぜひ資料を一瞥され、一人の生身の人間として誠意を持って答えられることを熱望いたします。」と記載し、あらためて大学院生リンチ事件についてのコメントを求めました。植村社長には先にリンチ関連書6冊を送り、今回もこれらの本のあとに発行された未収録の資料の中でも特に重要なものを同封させていただいております。

加えて、仁藤代表と一緒に公開討論を要請し、ぜひ出席されることを求めました。

ちなみに、くだんの『金曜日』掲載の広告代金、請求はしないということでしたが、チャラにしてもらう道理もないので振り込んだところ、現金書留にて返金してきました。人を見下したような不快感を覚えましたので、開封せず、そっくりそのまま返送しました。その後、音沙汰ありません。

同誌7月7日号掲載の敗北宣言と鹿砦社への宣戦布告

さらに追い打ちをかけた同誌8月4日号掲載の鹿砦社絶縁宣言

◆『週刊金曜日』や、植村社長の出身母体『朝日新聞』(と、この系列雑誌)はジャニーズ問題をどう報じたのか?

『人権と利権』を一部(1ページの4分の1)掲載した『週刊金曜日』の広告掲載に対するColaboと仁藤夢乃代表への謝罪に端を発した鹿砦社広告排除と鹿砦社との絶縁問題は、すでに『金曜日』のみならず『紙の爆弾』など鹿砦社出版物における共通した読者の方々にも波紋を広げ、『金曜日』の定期購読をやめた(あるいは定期購読が切れても更新しない)という方が複数知らせてくださいました。

 

植村社長の出身母体『朝日新聞』系列の『週刊朝日』(2019年7月26日号)の表紙。ジャニー喜多川死後に「追悼ジャニーさんありがとう」などと失笑ものの特集を組んでいた

いわゆる「左派メディア」といわれる『金曜日』が、本来なら〈言論・出版の自由〉や〈タブーなき言論〉を先頭になって死守すべき立場にあるにもかかわらず、そうではなかったことが自己暴露されました。

この問題は、冒頭に記した昨今のジャニーズ問題を引き合いに出して言えば、ひとり『金曜日』のみならず、植村社長の出身母体『朝日新聞』(やこの系列の雑誌など)が、長年にわたり(『週刊文春』が告発し勝訴してから20年以上も)ジャニーズ問題を黙過・黙認、放置、隠蔽し、それどころかジャニーズ事務所に忖度しつつジャニーズタレントを積極的に起用したりして来ながら(今はなき『週刊朝日』はジャニー喜多川死後に「追悼ジャニーさんありがとう」などと失笑ものの特集を組んでいます)、海外メディアのドキュメントによって、今頃になってあたふたするという喜悲劇を演じていることにも通じていると思います。朝日時代、社会部記者だった植村社長はジャニーズ問題をどう認識し、どう対応されたのでしょうか?

『金曜日』は創刊30年などとはしゃいでいますが、同誌は30年間に、一般的な性加害問題はたびたび採り上げても、ジャニー喜多川による未成年性虐待をどれほど告発したでしょうか? 20年前に『週刊文春』が告発し激しい裁判闘争で実質勝訴し、未成年性虐待という性犯罪の実態が暴露された時に、『金曜日』がどう対応したか、ぜひご教示いただきたいものです。

さらに、このかんジャニーズ問題が騒がれる中、Colaboと仁藤夢乃代表に近い者らによって、いわば傀儡組織「PENLIGHT ジャニーズ事務所の性加害を明らかにする会」が作られ、「当事者の会」にも近づき入れ知恵をしたりしているといった情報も入ってきています。これまでジャニーズ問題に関わったこともない者が、あたかも「ジャニーズ・ファン」を装い、政治主義的にジャニーズ問題に介入し、あわよくば今後予想される賠償金などの利権やこれに関する第三者機関にありつこうとしているように思われます。これは断じて排斥しないといけません。

手前味噌ながら、私たち鹿砦社は文春よりも5年も早くこの問題に取り組み3度の出版差し止めにも屈せず、文春の告発が始まるまでに15冊の告発系、スキャンダル系の書籍を刊行し、かつその後も大手パチスロメーカーを告発し「名誉毀損」に名を借りて私が逮捕されたり会社が壊滅的打撃を受けたりしました。『金曜日』にはこういうことがあったでしょうか?(この裁判の経過を終結するまで故・山口正紀さんは『金曜日』にレポートされたことが懐かしく想起されます。山口さんらのこのコラムはその後なぜか打ち切られました)

さらにその後、7年間も大学院生リンチ事件(しばき隊リンチ事件)の被害者支援、真相究明に全力で取り組み、多大の返り血を浴びました。しかし私(たち)はこのことで俗に「知識人」とか「ジャーナリスト」といわれる人らに対する判断の基軸のようなものを体得することができました。

『金曜日』には、こうした経験が果たしてあったでしょうか? 安全圏から高見の見物、みずから血を流すことなく、取って付けたようなコメント、きれいな言論でお茶を濁してきたのではなかったでしょうか?

私(たち)から喧嘩を売ることはありませんが、売られた喧嘩は買うしかありません。喧嘩を売っておきながら無視や逃亡は許しません!

株式会社 鹿砦社 代表
松岡利康

9月に筆者が出演した番組を2本紹介しよう。いずれも須田慎一郎氏がキャスターを務める「別冊! ニューソク通信」の番組である。ここで取り上げた2件の事件に初めて接する人にも理解できるように編成されている。

 

森奈津子編『人権と利権 「多様性」と排他性』

◆週刊金曜日と鹿砦社の決別をめぐる事件

7月初旬に週刊金曜日と鹿砦社が決別しておよそ3カ月になる。週刊金曜日に掲載された森奈津子編著『人権と利権』(鹿砦社)の書籍広告に対して、週刊金曜日が差別本のレッテルを張り、今後、鹿砦社の広告を拒否することを告知したことが決別の原因だった。

しかし、この決定の背景にある事情を調査したところ、週刊金曜日に対して、鹿砦社の書籍広告を掲載しないように求める声が、SNSなどで炎上していたことが明らかになった。SNS上の暴言・苦言が週刊金曜日の植村隆社長にプレッシャーを与え、一方的に鹿砦社に決別を宣言したのである。

これら一連の経過は、デジタル鹿砦社通信やメディア黒書が報じてきた。また『紙の爆弾』(10月号)は、筆者が執筆した「『週刊金曜日』書籍広告排除事件にみる『左派』言論の落日」と題する記事を掲載した。さらにインターネット放送局である「別冊! ニューソク通信」が取り上げた。

「別冊! ニューソク通信」の須田慎一郎氏はこの問題に着目した。と、いうのもコラボ問題についての須田氏と森奈津子氏の対談が『人権と利権』に収録されているからだ。その本が「差別本」と烙印されたのだから、ある意味では須田氏も当事者である。


◎[参考動画]左翼は結局、権力に屈した!?…その権力の持ち主とは!? 野党の崩壊につながる!?(2023/09/13)

◆横浜副流煙事件の反訴

「別冊! ニューソク通信」が制作したもうひとつの番組は、横浜副流煙事件の反訴の進捗を紹介したものである。須田氏の他にわたしと、当事者である藤井敦子氏が出演している。

この事件の最初の裁判は、2017年11月に提起された。煙草の煙で「受動喫煙症」などに罹患したとして、A家の3人(夫・妻・娘)がミュージシャンの藤井将登氏を訴えた。この提訴の根拠となったのが、日本禁煙学会の作田学理事長が作成したA家の診断書だった。しかし、そのうちの1通が虚偽診断書であることが裁判の中で判明する。

裁判は、藤井氏の勝訴だった。その後、藤井夫妻は、作田医師を虚偽診断書作成の疑惑で刑事告発した。事件は受理され、作田医師は書類送検された。その後も藤井夫妻は反撃の手をゆるめずに、作田医師を訴権の濫用で提訴した。「戦後処理」としての反訴である。

この裁判の尋問の中で、作田医師は藤井敦子氏が「喫煙者である」と暴言を吐いた。さらに敦子氏の支援者に対しても根拠のない事実を摘示した。これに対して敦子氏と支援者の男性は、作田医師に対して名誉毀損裁判を起こした。男性は刑事告訴も行い受理された。その結果、作田医師は次の係争を抱えることになった。

1,前訴に対する損害賠償(訴権の濫用)裁判
2,損害賠償(名誉毀損)裁判
3,刑事告訴(名誉毀損)


◎[参考動画]【横浜副流煙裁判】まだまだ続きがあった!! 日本禁煙学会・作田学理事長のトンデモ発言連発!!タバコがダメなら〇〇で…誰もが被告になってしまう可能性が!?(2023/09/16)

◆「市民運動=善」という幻想

ここで紹介した2件の事件を通じて、筆者は読者に市民運動のあり方について考えてほしい。市民運動を敵視するわけではない。むしろ市民が結束して、社会運動を展開することは大事だと考えている。しかし、市民運動体の中には反社会的な勢力が紛れ込んでいることがあるのも事実だ。となれば、「市民運動=善」というスタンスは間違っている。

たとえばしばき隊が2014年に大阪市の北新地で起こした事件は、重罪である。重傷者が出ているわけだから、隠蔽するのではなく検証しなければならない。ところが実際は、多くの識者たちが隠蔽の方向で結束したのである。野党の一部もそれに加担した。

また、コラボ問題では、住民監査請求が通った事実があるわけだから、当然、ジャーナリズムはコラボの経理を検証しなければならない。仲間意識で曖昧にできる問題ではない。

ジャーナリズムは、市民運動の質を見極める必要がある。
 
▼黒薮哲哉(くろやぶ・てつや)
ジャーナリスト。著書に、『「押し紙」という新聞のタブー』(宝島新書)、『ルポ 最後の公害、電磁波に苦しむ人々 携帯基地局の放射線』(花伝社)、『名医の追放-滋賀医科大病院事件の記録』(緑風出版)、『禁煙ファシズム』(鹿砦社)他。
◎メディア黒書:http://www.kokusyo.jp/
◎twitter https://twitter.com/kuroyabu

黒薮哲哉『禁煙ファシズム-横浜副流煙事件の記録』(鹿砦社)

黒薮哲哉のタブーなき最新刊!『新聞と公権力の暗部 「押し紙」問題とメディアコントロール』

先般は、このかん私たちの元に寄せられた皆様方のご意見、激励などを列挙いたしました。日々少しづつ鹿砦社への理解者が増え、他方の『金曜日』への批判も増えています。今回は、植村隆社長が、これみよがしに送って来た、『金曜日』に寄せられたというツイートを掲載いたします。執拗に被害者や鹿砦社を誹謗し続けた「leny φ(^▽^)ノ#鶴橋安寧!」のような「大学院生リンチ事件」(しばき隊リンチ事件)の加害者支持者もいます。

『金曜日』編集部内に蝟集する「しばき隊」「カウンター」の支持者、そして彼らに連携する外部の者らによる鹿砦社や森奈津子さんらに対する非難中傷が下記のツイートです。

あらためてつぶさに見ていきましたが、これぐらいのツイートで困るようでは『金曜日』の近未来が思いやられます。

鹿砦社への非難中傷は、私たちが2014年師走に大阪・北新地で起きた「大学院生リンチ事件」の被害者支援、真相究明を始めてから始まりました。これに関する本を6冊出版し、その都度『金曜日』に1ページ広告を出しましたが、加害者側につらなる編集部員、ライター、読者らは不快を感じたかもしれません。しかし、彼らが日ごろ「人権」という言葉を口にしているのであれば、むしろ虚心坦懐に事件の内容に真摯に向き合うべきではなかったか。

北村肇前社長は、編集部やジャーナリストの中では、暴力に対し、ほとんど唯一真正面から向き合われました。

今回の処置の底流には、件の「大学院生リンチ事件」があります。原一男映画監督が登場する号の裏表紙に偶然鹿砦社の広告が掲載され(つまり、定期的に出していた鹿砦社広告の掲載日として予め決まっていた号で、これに偶然に原監督とSEALDs奥田愛基の対談が掲載されたということで、これが今回の鹿砦社排除の一因になったということですが、これは鹿砦社に責任はありません)、これに激怒した原監督は北村前社長を呼び出し激しく叱責したといいます。われわれの世代にとってカリスマ的存在だった原一男が、たかが広告で激怒するほどケツの穴が小さい人物だったことを知り愕然としたわけですが、その広告にはリンチ関連本の第一弾『ヘイトと暴力の連鎖』が掲載されています。

原一男監督が激怒した『週刊金曜日』1100号(2016年8月19日号)

植村社長には数日前にリンチ事件関連本6冊(その内の1冊には森さんも寄稿)全部を送っておきました。「人権」だ、「反差別」だと言うのなら、言葉の真の意味で一人の人間の人権を尊重し、差別と闘うという崇高な営為について既存の価値観を超えて根源的に考え直すべきでしょう。「人権」や「差別」という内容は『金曜日』や植村社長らが決めるものではありません。今回も、『金曜日』や植村社長らが「差別本」だと決めたから「差別本」だとされるのなら人間の英知など硬直化してしまいます。

植村隆社長(2019年12月7日の鹿砦社50周年の集いにて)

私事になりますが、いまだに鹿砦社の地元・兵庫県では語られる、戦後最大の差別関係の暴力事件とされる「八鹿(ようか)高校事件」(1974年)に於いて、当時赴任したばかりで、私の大学の先輩が激しく暴行を受けました。いまだにネットでは、この場面が名前入りで検索できます。最初見た時は大ショックでした。この事件以来、私なりに差別と暴力ということについて真剣に考えて来ました。「大学院生リンチ事件」の被害者支援と真相究明に関わったのも、心の底にはこの問題がありました。硬直し教条主義化した『金曜日』ごときにああだこうだ言われなくても、差別のなんたるかぐらいはわかっているつもりです。あんた方に言われたくありません。ましてや、今回矢面に立たされている『人権と利権』が「差別本」だと安直に規定することには断固反対です。『人権と利権』で、Colabo、LGBT活動家や利権団体が、まるで「人権は金になる」といわんばかりに跳梁跋扈していますが、その実、利権を求めて蠢いていることこそ、当時の言葉でいえば「糾弾」されなくてはなりません。

今回、『金曜日』によって、『人権と利権』が「差別本」という汚名を着せられ、企画、編集を担当した私や著者の森奈津子さんも、このままでは済まされないでしょう。場合によっては公開討論をやりましょう。こちら側は森さんと私、『金曜日』側は植村社長とColabo仁藤代表が妥当でしょう。11・2『週刊金曜日』創刊30周年大集会の前ではどうでしょうか? 逃げないでくださいね!

言論の多様性をみずから棄て北村肇前社長の遺志に反する、今回の鹿砦社排除が『金曜日』の「終わりの始まり」になることを懸念せざるをえません。

[左]『週刊金曜日』6月30日号掲載「おわび」。[右]Colabo仁藤夢乃代表の『週刊金曜日』に関する6月27日付けツイート

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Sayu
@sayu_nt
コレ読みたいな。コノ本で某界隈が内ゲバしてんでしょ
本屋で週刊金曜日パラ見した時、巻末広告に載ってたからあら?と思ったんだよね。
広告料欲しさに週刊金曜日も内ゲバ始めた?w
さすが鹿砦社w話題作りはうまいねw

@skryta
人権と利権は週刊金曜日に広告が出たと聞いて、ちょっと驚いたのだ。週刊金曜日は本多勝一が編集委員にいたように左寄りの媒体だったはずなのだ。ところが、朝日・毎日と異なり、本書を広告する方にまわったのだ。

hirohiro
週刊金曜日。よくHanadaに記事を書くような人にレギュラー的に記事を書かせるものだ。やはり納得できない。鹿砦社のヘイト広告といい内部が相当おかしくなっているのかな。そろそろ購読継続も考えどきかも。

leny φ(^▽^)ノ#鶴橋安寧!
@LenyIza
トランスヘイターの森奈津子に好き勝手に言わせ、デマを流し続ける鹿砦社に広告枠を提供する週刊金曜日が、また専門家でも無い人間にいい加減な事をしゃべらせる。
ホント、植村隆の見識と能力って信用出来ない。

@shimadakou
週刊金曜日の立ち位置はどうなってんだろう
なんでそんな広告掲載したんだ

spectre_55
鹿砦社、なんで週刊金曜日に出稿できてたんだろ、ジャニーズの性暴力に関する本を(しかもかなり早い時期に)出してたりした記憶があるから「反権力」で?
でもしばき隊云々は置くにしてもなんかあんまマトモな出版社だというイメージないし、あんなヘイト本の広告通したとこに責任はあるよね…

@HqCwkeSAdzCwXF6
週刊金曜日もよく広告オッケーしたなぁ

のんこ≪共に生きよう≫人民だよ
@korieramucho
週刊金曜日どうした?どうした???

purify
週刊金曜日のTwitterアカウントを開くと「広告に依存せず」って書いてあるのに。広告内容を精査しないの?

バンビーナ
@d_bambina
週刊金曜日、もうずっと読んでないけど今は極右の雑誌なの?

@JaHi8SXKvGxebKx
仁藤が、身内と思っていた『週刊金曜日』の広告にケチをつけています。意外なところに敵がいた?

青島清華
@Seika_Aoshima
→編集委員の各氏が積極的に関わっていたとは思えないが、名前が表紙に記載されている以上、何らかの声明をなるべく早く出すべきだろう。
週刊金曜日編集部も広告掲載の経緯を調査した上で対応をしなければ、広告掲載商品に消極的にであっても賛同しているとみなされても仕方がない。

児玉正志
@1967s_yo
マジか?週刊金曜日よ。ちゃんと説明できるんだろうな。

金滿里(新しいアカウントです)
@kD6mD47Tz7XnTxI
何でこれでもか、これでもかって、マスメディアの而も「週刊金曜日」という真っ当なとこと思ってた雑誌までが!どうなってんの?!全部が、吉本か、騙しか、劣化が激しすぎる!

MEP:ラジオネームヘンするウサギ
@mepphyj
Colabo代表仁藤夢乃さんは「週刊金曜日がこの本の広告を裏表紙に」とおっしゃってますが、週刊金曜日は広告収入には頼らないのではなかったでしたっけ?

Tenko chanz ▼・ェ・▼
@T_ichi_jyo
週刊金曜日、創刊時にはその想いがビンビン伝わってきて、定期購読していたが、こんな本を広告として載せるところまで落ちるとは。
なんだか、どこもかしこも劣化が酷くて、しんどいな。

ナょωレよ″丶)ょぅすレナ
@rna
週刊金曜日、どうなっちゃったの?

政治・選挙マニア学生
@xnbh5Gtw1e84pJI
鹿砦社や週刊金曜日が「なんかズレてる」というのは昔からあったんですが。指摘していた人たちを黙殺しておいて、我が身に降りかかった時に初めて「気付く」のですか?

@kuraiseikaku
週刊金曜日終わっとるな。

@kaeshikaji
仲岡さんに対してもめちゃくちゃヘイト行為だし、そもそもこの公告を出す時点で週刊金曜日終わってる、、何も考えないで、ではなかろうし。。

@Miew5dzYiy1hi2s
内ゲバなんていつもの事ってのと
週刊金曜日とは全く切れてないってのと

川上芳明
@Only1Yori
えーっ、「週刊金曜日」が。それはまずい(-_-;)そもそも、私は「鹿砦社」って、かなり危険なというか問題のある出版社だと思っています。「左翼出版社」と思っている方もいるかもしれないけど。
ヘイトを許さない市民の会/人権と民主主義を守る会SK
@nohate38306132
週刊金曜日@syukan_kinyobi
はいい加減鹿砦社との契約打ち切ったら?(*´ω`*)
鹿砦社はもう言論の自由の範囲を逸脱したただのヘイト出版社じゃん

あさり固め
@athalisawali
ていうか週刊金曜日って広告あるの?ないイメージだったんだけど無ってことじゃないみたいなことなん?

てのりん
@trochilidae
「『週刊金曜日』は、広告に依存せず、定期購読主体(書店でも販売)の総合週刊誌」と言いつつ鹿砦社の『人権と利権』の表紙を使った広告を裏表紙に載せるというのは,週刊金曜日編集部もこの森奈津子らの本と同様の問題意識を持っていると考えていいのか.

てのりん
@trochilidae
週刊金曜日までもか……
最悪すぎるだろう

憲法改正反対!改憲阻止を!平和外交を!にっちもさっちもす808
@wshootingstar
そこまでチェックしてないんだろな。週刊金曜日も。

自分 北海道を核のゴミ捨て場にしない
@KiyokawaNozomu
週刊金曜日がヘイト本のような類の本の広告を掲載していたという情報。

仁藤夢乃Yumeno Nito
@colabo_yumeno
週刊金曜日がこの本の広告を裏表紙に載せていたそうです。最悪。どういうつもりなのか。@syukan_kinyobi

これでは「週刊金曜日不買運動」をせざるを得ません。

eve lee gacco インボイス反対
@mocchimochibbb
ちょっと…週刊金曜日…どういうつもりなの

ちまこBlue 魔人
@chimakoBlue
週刊金曜日ヲィ

るい
@tao823906
週刊金曜日っていう誰も読んでいない雑誌。
アホ丸出しw

きんちゃん
@kinchubby666
森奈津子の著書が週刊金曜日に広告として載ってるって…。
何考えてるの@syukan_kinyobi ?

弁護士仲岡しゅん(うるわ総合法律事務所)
@URUWA_L_O
私への殺害予告記者会見を記事にした週刊金曜日から1部送られてきたんですが、裏表紙にこの本の広告が載っていました。
ずいぶん皮肉が効いてるなと思っていたんですが、カラーになるとこんな画像だったとは…。モノクロだったので気付きませんでした。

ジプシー公務員
@Gypsykoumuin
おお…!
「週刊金曜日」が「ネトウヨ雑誌」だと市中に出回る出版物はすべて「ネトウヨ雑誌」になってしまいますな…「前進」が「ネトウヨ雑誌」呼ばわりされる日も近そうで。

蛇舌
@menkaidekinai
「紙の爆弾」って鹿砦社ですよね。確か週刊金曜日も鹿砦社の広告を載せていましたが同社はこの問題をどう考えるのでしょう?

TAKEKAWA
@takekawa45
デマナツ氏の侮辱と共にあった「鹿砦社」
既視感は「週刊金曜日」だったか
手持ちの裏表紙に何冊か載っている
共産党と反共記事を載せたり、デマに近い転載記事を出したりで、この頃は安田浩一さんと田中優子さんの出る号の立ち読みと反共著者のないものだけにしている
社長が編集に無関心だからか

有田芳生
@aritayoshifu
「週刊金曜日」は広告収入に依存しない。本多勝一さんや井上ひさしさんにそう聞いていました。いまは違うんだ。しかも、です。

leny φ(^▽^)ノ#鶴橋安寧!
@LenyIza
週刊金曜日って、人権や差別に本質的に無関心なビジネス新左翼の鹿砦社の広告を未だに載っけるんやねぇ。
ホンマ、週刊金曜日は人権にだらしない。

Flag Lucky in the house(2021年4月から無職)
@tmhk_y
影書房さんに鹿砦社さんよりも高額で広告出してもらえればいいのか?
週刊金曜日は広告に依存しないってことだから別の問題なのか?
ちょっと不気味

aki
@nekonekominmi
週刊金曜日はいい加減に鹿砦社の広告を載せるのを止めた方がいい。言論の自由とヘイトの自由は別でしょ。

hirohiro
@arataka_lie_gen
週刊金曜日は経営状況はあまりよろしくないのかもしれないが、頼むからしっかりしてくださいよ。ヘイト雑誌を広告に載せるなどかなり恥ずかしいことだ。

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◎[関連記事]【『週刊金曜日』鹿砦社排除問題続報】鹿砦社に対する村八分と排除行為は差別そのものであり、北村肇前社長の遺志に反するものだ! 多くの皆様の鹿砦社への支援と激励に感謝します! 板坂剛さん、11・2『週刊金曜日』30周年記念集会へ「乗り込む」ことを提起! 鹿砦社代表 松岡利康

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