堀田春樹
デビューから2年、エース格候補の広翔はテクニックで優って判定勝利。
デビューから1年のKAI・AKGもテクニックで優ってフルマークの判定勝利。
HERO JAPANはスーパーライト級で野竹生太郎、KATSUYA Norasing Family、スーパーフライ級で横尾空、福僚太が王座決定戦へ駒を進める。
◎SAMURAI WARRIORS 6th / 6月7日(日)後楽園ホール17:30~21:03
主催・認定:全日本キックボクシング協会 / 協力:全日本キック韓国支部、HERO
前日計量は6日16時より稲城ジムに於いて行われ、1名を除いてパス。中止に至るカードは無し。戦績はパンフレットと過去データを参照にこの日の結果を加えています。
◆第11試合 スーパーバンタム級3回戦
全日本バンタム級1位.広翔(稲城/神奈川県出身20歳/ 55.1kg)9戦6勝(1KO)3敗
VS
温壮訓(オン・ジャンフン/韓国出身25歳/ 55.15kg)7戦2勝4敗1分
勝者:広翔 / 判定3-0
主審:少白竜
副審:伊東マサル30-28. 竜矢30-28. 勝本30-28
広翔は初のメインイベンター。初陣興行でデビュー戦ながらメインイベンターと言われたが、実質は新人戦の最終試合である。
広翔は3月7日に韓国でHEROタイトルに挑戦。初の5回戦でラストラウンドの逆転ノックアウト負けを喫したが、5回戦の経験を活かし、今回は序盤で様子を見る展開が見られた。
アグレッシブに出るのは温壮訓だが雑な攻め。ハイキックや前蹴りで要所要所で突き返す技は広翔が優って判定勝利。


◆第10試合 フェザー級3回戦
全日本フェザー級7位.KAI・AKG(A-BLAZE-KICK/静岡県出身26歳/ 57.0kg)
7戦6勝(1KO)1敗
VS
孫旼燦(=ソン・ミンチャン/韓国出身15歳/ 57.0kg)2戦1勝1敗
勝者:KAI・AKG / 判定3-0
主審:椎名利一
副審:伊東マサル30-27. 竜矢30-27. 少白竜30-27
3月21日に金兑耿にTKO勝利したKAI・AKGと、山田旬に初回KO勝利した孫旼燦がプロ2戦目に挑んだ。
蹴り技、間合いの取り方と隙を突くタイミングなど、全てKAIが優った。孫旼燦はパンチと蹴りで懸命に突破口を開こうと出るもKAIに阻まれた。防御し切れないと目を瞑ったり俯いてしまうなど、ディフェンス面が雑。第2ラウンド以降、苦し紛れのバックハンドブローを放つ孫旼燦だが、KAIはまともに貰うことなく返しの技で優った。
試合後、KAI・AKGは「相手の動きは見えていたんですけど、見過ぎてしまいました。KOは狙っていたんですけど、見過ぎて攻めがあまり出なくて。KOしたかったです!」と語った。


◆第9試合 HERO JAPAN スーパーライト級準決勝3回戦
全日本ライト級7位.野竹生太郎(ウルブズスクワッド/石川県出身 63.45kg)
6戦5勝(2KO)1敗
VS
清宮拓(GOD SIDE/神奈川県出身39歳/ 63.3kg)12戦3勝8敗1分
勝者:野竹生太郎 / TKO 1ラウンド 0:42秒
主審:勝本剛司
様子見も間もなく、野竹生太郎の蹴りの勢いで清宮拓をロープ際に追い込み、左ハイキックでノックダウンを奪うと、一気に右ストレートで倒し切る圧倒のTKO勝利。
試合後、野竹は倒した流れについて「最初のフックで吹っ飛ぶ感触あって左ハイキック蹴ったら相手がダウンしたので、フェイント続けて右ストレートで倒せて狙いどおりでした!」と語った。


◆第8試合 HERO JAPAN スーパーライト級準決勝3回戦
KATSUYA Norasing Family(Norasing Family/神奈川県出身21歳/ 63.4kg)
8戦6勝(2KO)2敗
VS
全日本ライト級4位.鄭相鉉(=チョン・サンヒョン/韓国出身28歳/ 63.0kg)18戦14勝4敗
勝者:KATSUYA Norasing Family / 判定3-0
主審:竜矢
副審:椎名30-28. 伊東マサル29-27. 少白竜30-29
蹴り合いから距離を詰めてパンチを打ち込むKATSUYA。鄭相鉉はディフェンスが雑だが、パンチや蹴りの突進でKATSUYAを下がらせるもKATSUYAはやや圧されても的確なパンチや蹴りで優って判定勝利した。

◆第7試合 HERO JAPAN スーパーフライ級(リミット52.0kg)準決勝3回戦
全日本スーパーフライ級8位.横尾空(稲城/神奈川県出身18歳/ 52.05→52.0kg)
7戦6勝1敗
VS
内山朋紀(TEAM ONE STEP/茨城県出身29歳/ 51.85kg)9戦3勝(1KO)6敗
勝者:横尾空 / 判定3-0
主審:勝本剛司
副審:椎名29-28. 伊東マサル30-27. 少白竜29-28
両者、ローキックで様子見の中、横尾空の前蹴りで内山朋紀を後方へ吹っ飛ばすと内山は出難くなったか、横尾の距離で蹴りがヒットする流れになった。初回に前蹴りは計三度ヒットして内山を転ばせた。
第2ラウンドも横尾の攻勢は変わらずも、内山も横尾の出方が読めて来たか、蹴って出る流れが増えて来た。
ラストラウンドも横尾の蹴りのタイミング上手さが目立つも、内山も逆転を狙う積極性が増して蹴りやパンチで攻めて出る。やや圧された横尾で第3ラウンドは分かれる採点となったが、的確差では圧倒した横尾が判定勝利。

◆第6試合 HERO JAPAN スーパーフライ級(リミット52.0kg)準決勝3回戦
全日本スーパーフライ級9位HIROKI(Ts AKIRACOMBAT TEAM/神奈川県出身17歳/ 51.6kg)13戦7勝(2KO)6敗
VS
福僚太(龍成會/東京都出身22歳/ 52.15→51.9kg)9戦6勝(1KO)2敗1分
勝者:福僚太 / KO1ラウンド 1分01秒
主審:竜矢
開始早々から福僚太のパンチで攻勢を掛け、右ストレートでノックダウンを奪い、立て続けに右フックでノックダウンを奪い3ノックダウンを奪ってノックアウト勝利した。
HIROKIは担架で運ばれるほどのダメージが深かった。

◆第5試合 78.0kg契約3回戦
菊池圭治(GOD SIDE/神奈川県出身44歳/ 77.95kg)14戦10勝(1KO)3敗1分
VS
小勝広稀(仲/ 77.6kg)2戦2敗
勝者:菊池圭治 / KO 2ラウンド 2分18秒
主審:少白竜
パンチと蹴りの様子見から距離を詰めていく中、第2ラウンドに菊池圭治のパンチ連打で小勝広稀を倒し、テンカウントまで数えられ菊池圭治のノックアウト勝利。
◆第4試合 61.0kg契約3回戦
生野逸晟(ウィラサクレック三ノ輪/大分県出身25歳/ 60.5kg)10戦2勝3敗5分
VS
權正晧(クォン・ジョンホ/韓国出身30歳/ 60.55kg)2戦1勝1分
引分け 0-1
主審:椎名利一
副審:伊藤マサル28-28. 少白竜29-29. 勝本28-29
アグレッシブに出る權正晧はパンチを振り回し、飛びヒザ蹴りも繰り出す。生野逸晟は被弾しながらも徐々に權正晧の動きを見極めパンチ蹴りと巻き返し一進一退を続け、權正晧はスタミナ切れしていく中、苦し紛れのバックハンドブローはヒットせず、ラストラウンド終盤は生野逸晟が攻勢を掛けるが、両者の決定打は無いまま引分けに終わった。
◆第3試合 67.0kg契約3回戦
NAOKI(ウィラサクレック三ノ輪/埼玉県出身34歳/ 66.65kg)5戦2勝3敗
VS
堀江竣太(チーム彩/東京都出身31歳/ 66.65kg)1戦1敗
勝者:NAOKI / 判定3-0
主審:竜矢
副審:伊東マサル30-26. 少白竜30-26. 椎名30-26
ラストラウンドにカウンター気味の左フックでノックダウンを奪ったNAOKI、4戦の経験値が活きた判定勝利。
◆第2試合 バンタム級3回戦
二宮渉(アウルスポーツ/千葉県出身18歳/ 53.2kg)3戦2勝1敗
VS
YUSEI Norasing Family(Norasing Family/神奈川県出身19歳/ 53.25kg)1戦1敗
勝者:二宮渉 / 判定2-1
主審:勝本剛司
副審:伊東マサル28-29. 少白竜29-28. 竜矢30-28
採点が分かれるラウンドもあった接戦ながら、要所要所で的確差があった二宮渉がラストラウンドを抑えてスプリット判定勝利。
◆第1試合 フェザー級3回戦
山崎準平(FIELD RING/高知県出身26歳/ 59.0kg/+1.85kg計量失格)2戦2敗
VS
小原沢友樹(亀田同志会/栃木県出身29歳/ 56.6kg)1戦1勝
勝者:小原沢友樹 / 判定0-3
主審:椎名利一
副審:伊東マサル25-28. 竜矢26-27. 勝本26-30(山崎に減点2含む)
山崎準平は前日計量時はフラフラで測定後、栗芝氏に促がされて横になり水分を補給。次第に顔色は良くなり回復に向かった模様。試合は山崎がアグレッシブに攻めていて、体調の回復が順調だった様子。小原沢友樹が下がる展開も第2ラウンドに小原沢がノックダウンを奪い、山崎に計量失格減点もあって大差は付いたが、内容的には技量が拮抗した展開だった。
《取材戦記》
HERO JAPANスーパーフライ級王座決定戦は10月11日に横尾空vs福僚太、スーパーライト級王座決定戦は12月27日に野竹生太郎vs KATSUYAが行われる予定です。勝者は来年3月に韓国の釜山で韓国HEROのチャンピオンと統一戦を行なう模様です。
それにしてもこのトーナメント戦の試合間隔が長い。合間を縫って調整試合を挟むことは可能でも、HEROタイトルのインパクトが薄れてしまう恐れはあるでしょう。
全日本キックボクシング協会はアジア路線の方向性の中、韓国HEROとの交流が始まり、この先も当初の予定どおりの中国、香港、タイを加えたアジアトーナメント。WPMTA傘下で世界進出へ進んでいくでしょう。その価値をどこまで世間に広め、電波に乗せ、集客に繋げられるかが今後の課題です。
前日計量では今回も選手に𠮟咤激励を行なった栗芝貴代表でした。
35年程前に日本プロスポーツ大賞表彰式でキックボクシング新人賞に選ばれた栗芝貴氏。当時の大賞は横綱千代の富士。キックボクシング競技は、1973年(昭和48年)の第6回プロスポーツ大賞を受賞したのは沢村忠でした。現在は脱退に陥りましたが、再びの加盟を目指し、他のスポーツと肩を並べてこの表彰舞台に再び立てることを目指し、選手らに促がしました。元々は日本キックボクシング協会、野口修会長が加盟し、長期に渡って存続を守り、新日本キックボクシング協会に移行して来た経緯があります。再加盟には諸々の課題が大きいようですが成り行きを見守りたいものです。

今回、会場に姿を見せた精悍な顔つきの全日本スーパーフェザー級チャンピオン、瀬川琉はトレーニングが充実しているようで、7月に他団体のMMAのムエタイルール試合に出場予定という。「まだまだ引退しませんよ!」としっかりエース格の存在感を見せました。
かつて小野寺力や石井宏樹に王座挑戦したマサル(=伊東マサル)が審判としてデビュー。今回はジャッジのみでしたが、懐かしい顔がリングサイドに並びました。
次回の全日本キックボクシング協会 SAMURAI WARRIORS 7thは10月11日(日)に後楽園ホールに於いて行われます。瀬川琉、広翔、野竹兄弟の出場が期待されます。
▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」


















