堀田春樹
王座戴冠後初戦のマルコはしぶといコリアンファイターに判定勝利。
NJKFの前田浩喜はローキックで圧倒のTKO勝利。タイトル挑戦をアピール。
西田蓮人はヒジ打ち躱してパンチで仕留める圧倒勝利。
後楽園ジャンブル出場権獲得は神谷晟丸。
◎TITANS NEOS.38 / 5月10日(日)後楽園ホール17:15~20:34
主催:伊原プロモーション / 認定:新日本キックボクシング協会
戦績はプログラムと過去データを参照にこの日の結果を加えています。
◆第15試合 76.3kg契約3回戦
日本スーパーミドル級チャンピオン.マルコ(伊原/イタリア出身35歳/ 76.1kg)
16戦10勝(3KO)3敗3分
VS
KTKスーパーミドル級2位.ファン・デゴン(韓国出身28歳/75.75kg)17戦12勝(12KO)5敗
勝者:マルコ / 判定2-0
主審:ノッパデーソン・チューワタナ
副審:中山30-29. ランボー29-29. 宮沢30-29
アグレッシブなファンデゴンの蹴りからパンチ。マルコはファンデゴンを上回るローキックや右ストレートで対抗。初回の採点は互角だが、マルコのパワーと的確差が優った。
第2ラウンド、ファンデゴンの蹴りと右フックをガードの上からでも被せて来るしつこい攻め。マルコの首相撲からのヒザ蹴りは効果的ながら掴まえきれないが、パワーが優る蹴りで優勢維持。

ラストラウンド、ファンデゴンは攻める勢いが衰えない。マルコはやや疲れが見えるも、まともには貰わないディフェンスで凌ぐがロープに詰められるのはマイナスイメージ。蹴りで優るが、ファンデゴンの勢いを止めることは出来なかった。

控室に戻ったファン・デゴンはマルコに「勉強になりました!」と感謝を述べ、マルコはファン・デゴンに「蹴りは強くて上手でした!」と褒めていた。
◆第14試合 フェザー級3回戦
前田浩喜(元・NJKFフェザー級Champ/CORE/東京都出身45歳/ 56.95kg)
55戦32勝(20KO)20敗3分
VS
森本直哉(無所属/34歳/ 57.0kg)36戦14勝(5KO)21敗1NC
勝者:前田浩喜 / TKO 1ラウンド 2分0秒
主審:椎名利一
前田浩喜が左ローキックで攻める。下に行くと見せて左ハイキック。更に左ミドルキック。森本直哉もローキックを返すが、前田の威力に敵わない。殆ど左の上下の蹴りで圧倒していく前田浩喜。ローキックで森本はかなり効いて、下がる一方となった。前田のローキックで脚を引き摺りだしたところでスタンディングダウンが取られた。続行するが、更に左ローキック受けた森本は完全に効いてノックダウンを喫するとノーカウントのレフェリーストップが掛かった。


◆第13試合 フライ級3回戦
西田蓮斗(伊原越谷/2009.12.6埼玉県出身/ 50.55kg)7戦7勝(3KO) VS
トートー・キャットワナラム(タイ/18歳/ 50.65kg) 51戦45勝6敗(推定)
勝者:西田蓮斗 / TKO 1ラウンド 2分40秒
主審:スイット・サエリム・ランボー
この日最も見どころあるカード。ヒジ打ちのKO率が高いと言われるトートーに対し、西田蓮斗は左ローキックから左ハイキック。トートーも慌てることなくガードを固め蹴り返し。更にヒジを狙っている体勢に入ったか、トートーは距離を詰めてロープ際でヒジを振るう。更に距離を詰めようと出て来る。トートーは左ハイキックを何度か繰り出すがなかなか強い蹴り。詰めて来るトートーにストレートパンチで対抗。距離感が計れたか、パンチで追うとロープに詰め、連打で攻めたところでトートーが右ヒジ打ちを放ったが、これは危なかった。間一髪躱してパンチの距離で打ち込む西田。ヒジ打ち狙うトートーに左ストレートヒットさせた西田。トートーは崩れ落ち、仰向けに倒れ込むとレフェリーストップがカウント中にストップした。



◆第12試合 58.5kg契約3回戦
東野巧(yz’d/大阪府出身29歳/ 58.15kg)11戦3勝6敗2分
VS
谷岡雄生(GRABS/32歳/ 58.05kg)3戦3勝(2KO)
勝者:谷岡雄生 / TKO 3ラウンド 14秒
主審:中山宏美
両者ともパンチと蹴りの攻防は強いヒット無いが、徐々に谷岡雄生が前進、攻勢を維持していく。第2ラウンドには谷岡が左ストレートヒットで東野巧からノックダウンを奪い、再開後も谷岡がパンチ連打でノックダウンを奪って圧倒。第3ラストラウンド早々にも距離を計ってタイミングよく左ストレートヒットでノックダウンを奪うとダメージある東野はカウント中にレフェリーストップが掛かった。
◆第11試合 68.0kg契約2回戦
田中稜(トーエル/22歳/ 67.9kg)2戦2勝
VS
李旻炯(イ・ミンヒョン/韓国出身21歳/ 66.7kg)1戦1敗
勝者:田中稜 / 判定3-0
主審:宮沢誠
副審:椎名20-19. 中山20-18. ランボー20-18
李旻炯がローキック中心に攻めるが、田中稜が距離感掴んで上下の蹴りで優っていく流れ。李旻炯の動きを見極め、ヒザ蹴りもヒットさせていく。李旻炯は蹴られパンチを浴びても諦めない踏ん張りを見せたが、田中稜が大差の内容で判定勝利。
李旻炯は「私にとって夢だった後楽園ホールでの試合を現実にしてくださった新日本キックボクシング協会の方々には感謝しています。またどんな相手でも戦って骨が折れても構いませんので、熱い試合しますので、いつでも呼んでください。」という談話だった。
◆第10試合アマチュア ウェルター級2回戦
潤(伊原/32歳/ 66.25kg)vs本橋健人(拳粋会宮越道場/埼玉県出身33歳/ 66.0kg)
勝者:本橋健人 / 判定0-3 (18-20. 19-20. 18-20)
蹴りの攻防からパンチ中心に移って打ち合う展開は本橋健人が優勢に進め判定勝利。
◆第9試合 女子ミネルヴァ44.0kg契約3回戦(2分制)
ミネルヴァ・ピン級3位.町屋杏(AX/ 44.0kg)10戦4勝(2KO)5敗1分
VS
ミネルヴァ・ペーパー級6位.港町なぎさ(ワイルドシーサー前橋元総社/ 43.4kg)
7戦3勝3敗1分
引分け 三者三様
主審:椎名利一
副審:中山29-30. ノッパデーソン29-29. 宮沢30-29
アグレッシブな展開も、ジャッジ三者が揃うラウンドは無い差が付き難い攻防で引分けとなった。
◆第8試合 女子ミネルヴァ・スーパーフライ級3回戦(2分制)
ミネルヴァ・スーパーフライ級5位.MIKU(K-CRONY/茨城県出身24歳/ 51.85kg)
10戦4勝5敗1分
VS
ミネルヴァ・スーパーフライ級6位. 紗耶香(格闘技スタジオBLOOM/ 51.75kg)
21戦9勝(1KO)11敗1分
勝者:紗耶香 / 判定0-3
主審:スイット・サエリム・ランボー
副審:椎名28-30. ノッパデーソン28-30. 宮沢27-30
初回はMIKUが蹴りでリズム掴みかけたが、紗耶香は蹴りから首相撲に持ち込む距離を保ってパンチも優った。離れても組み合っても攻勢を維持した紗耶香が内容的にも大差で判定勝利した。
◆第7試合 女子ミネルヴァ46.0kg契約3回戦(2分制)
鈴木萌(クロスポイント吉祥寺/東京都出身21歳/ 45.75kg)6戦3勝3分
VS
田中真尋(クボ/香川県出身27歳/ 45.8kg)6戦2勝(1KO)2敗2分
引分け 三者三様
主審:中山宏美
副審:椎名28-30. ノッパデーソン29-29. ランボー29-28
パンチの攻防が多く互いに顔面ヒットするシーン多い展開も、各ラウンドも三者三様になりがちの見極め難しい引分けとなった。
◆第6試合 女子ミネルヴァ48.0kg契約3回戦(2分制)
KANA(Bombo Freely/茨城県出身43歳/ 47.2kg)6戦2勝4敗
VS
実穂(クロスポイント大泉/静岡県出身41歳/ 47.6kg)4戦3勝(1KO)1敗
勝者:実穂 / 判定0-3
主審:宮沢誠
副審:椎名27-30. 中山27-30. ランボー28-30
実穂がパンチと首相撲からのヒザ蹴りで攻勢を維持して判定勝利。
◆第5試合 KOURAKUEN JAMBULL出場者決定戦59.0kg契約2回戦
神谷晟丸(伊原/京都府出身16歳/ 58.85kg)2戦1勝1敗
VS
金旻材(キム・ミンジェ/韓国出身17歳/ 58.05kg)1戦1敗
勝者:神谷晟丸 / 判定2-0
主審:ノッパデーソン・チューワタナ
副審:宮沢19-19. 中山20-19. ランボー20-19
神谷晟丸がやや攻勢を維持した展開が続くも、金旻材は強い技は無いが諦めずに蹴って出る姿勢は神谷を下がらせるシーンもあった。飛びヒザ蹴りや蹴りのヒットは神谷が優ったが、ただひたすら蹴り返す頑張りは金旻材にあり。僅差で神谷が判定勝利。後楽園ジャンブルの出場権を獲得した。
金旻材は「初めてのプロ試合、初めての海外遠征で結果は敗れましたが、私の闘志はまだ消えず今もなお燃え続けています。今でもリングの上で相手と向かい合っているように胸が高鳴っています。もし再び新日本キックボクシング協会のリングで戦えるなら更に鋭く、相手に食らい付いて離さない、より粘り強い姿で戻って来ます。」という談話がありました。


◆第4試合プロ 50.5kg契約2回戦
ツカサ(伊原道場越谷/15歳/ 50.35kg)1戦1勝
VS
RIKIYA T-KIX(T-KIX/静岡県出身28歳/ 50.35kg)4戦3敗1分
勝者:ツカサ / 判定3-0 (20-19. 20-19. 20-19)
主審:椎名利一
◆第3試合 アマチュア 女子45.0kg級エキシビジョンマッチ2回戦(2分制)
西田永愛(伊原越谷/15歳)EX西田結菜(伊原越谷/13歳)
西田姉妹の技披露。長男・蓮人に続く戦力発揮。
◆第2試合 アマチュア 女子52.0kg契約2回戦(2分制)
松井笑(高本道場/28歳/ 51.75kg)
VS
長崎花菜江(アンカレッジ博多カナエ/20歳/ 51.6kg)
勝者:松井笑 / 判定3-0 (20-18. 20-18. 20-19)
◆第1試合 アマチュア女子49.0kg契約2回戦(2分制)
三橋暖愛(士道館ひばりヶ丘道場/13歳/ 48.5kg)
VS
MOKA・SHOBUKAI(尚武会/13歳/ 48.1kg)
勝者:MOKA / 判定1-2 (18-20. 18-20. 20-19)
《取材戦記》
今興行のサブタイトル“聖地にこだまする新時代の足音” に相応しい注目株、西田蓮人は勝利後のマイクアピールで、「まだまだ終わらないので、7月もまた頑張るので応援をお願いします。今年中にチャンピオンになりますので応援お願いします!」と宣言。チャンピオンとはこの協会の日本王座となるだろうが、これはほぼ順当に奪取へ向かうだろう。現在もタイ南部の王座、三冠と言われるスタジアム等の王座を持っているが、更にバンコクの複数あるスタジアムやメインの二大殿堂のランキング入りへ挑戦し続ける模様。現在はイベントが沢山存在し、今後の話題も尽きない存在である。
伊原越谷ジム西田義和会長は今日の試合について、「トートーのヒジ打ちは警戒していましたが、やっぱり思いっ切り振って来たタイミングが紙一重で危なかったですけど、“カーフと三日月蹴れ”と言ったら蹴ってその後パンチも当たったので、練習通りには出来たかなと思います。トートーは思った以上に蹴りが伸びて、ヒジと蹴りは相当強いですね。蓮人はもうちょっと前蹴り出してとか、蹴って落ち着いてくれれば良かったんですけど、まだまだ練習ですね。」と語られました。

NJKFからやって来た前田浩喜も試合後のマイクアピールで、「新日本キックをずっと見て来たので、ここのベルトも狙えるなら狙いたいです!」と語ったが、新時代に向けて、他団体交流戦も重要な戦力の新日本キックボクシング協会にとっては、過去の例から見てもチャンスを与えることは可能でしょう。
(株)東京ドームが主催する9月27日(日)後楽園ホールでの「後楽園ジャンブル」の新人戦60㎏級出場権を懸けた試合は4月19日のDUEL.38に続いて、5月3日(日)にはスックワンキントーン興行にて、神谷斗夢(SUNRISE)が光流(teamS.R.K)に判定3-0勝利し出場権獲得しています。
この日の新日本キックボクシング協会では3カード目となり、神谷晟丸が僅差判定で金旻材に勝利し、イベントプロデューサーの小林米仁氏から出場権が渡されました。
新日本キックボクシング協会の次回興行は7月19日(日)に後楽園ホールに於いてMAGNUM.68が開催予定です。西田蓮人が言うとおりの連続出場の予定です。
▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」
