歳をとってくると、理不尽なことが起こる。
昨年、五十肩になった。左腕が、まったく上がらなくなったわけではないが、可動範囲が著しく狭くなった。
日常生活に支障はないのだが、筋力トレーニングができなくなった。いや、やろうと思えば右腕だけダンベルを持つことはできただろうが、突然に訪れた五十肩がショックでやる気にならなくなった。体脂肪が増えてしまった。
最近和らいできたので、時間を見つけて筋トレしているが、たまにやるからひどい筋肉痛になる。

障害者の婚活
「最近どう、婚活のほうは?」と聞くと、「いやあ、諦めました。退会したんです」と、彼は苦笑いした。
彼は車椅子で生活する障害者で、30代。仕事もしており、快活だ。十分に結婚できると思える。普段の生活は、家と職場の往復。職場は小さく女性は皆既婚者だ。なかなか出会いがないので、大手の婚活サービスに入会していたのだ。
「障害があるというと、会うというところまで、なかなかたどり着けない。登録するデータには、障害のあるなし、その程度を書かなきゃいけない。また相手に対して、障害があってもいいかという質問項目があって、男女とも、たいていは、障害ありにはNOですからね」
会えなくても、データのやりとりで会費がかかるシステムだ。
「一人会うのに5万円かかった計算です。これなら、デリヘルにでも使えばよかった」
彼は、快活に笑った。
『華麗なる美容外科の恐怖』【ブックレビュー】
フルチン運転手報道で考える、実名か匿名か
犯罪報道に関してよく議論になるのが、被疑者や被告人を実名で報じるべきか、匿名にすべきかということ。双方の立場から色々な意見があるが、実名報道派がよく言うのが「実名報道は公権力の監視のために必要」という意見だ。
筆者はこの意見について、かつては「マスコミの人間による自己正当化の詭弁」だとばかり思っていた。だが、冤罪事件を色々取材するようになってから、この意見にはうなずけるところも多々あると思えるようになった。
たとえば、気になる事件の裁判を傍聴するため、裁判所に公判期日を問い合わせる際は最低限、被告人の名前を知っておく必要がある(事件番号がわかればこの限りではないが、被告人の名前を知らない人は普通、事件番号も知らないだろう)。また、拘置所や刑務所にいる被告人や受刑者と手紙をやりとりしたり、彼らを訪ねて面会するのも彼らの名前を知らないと無理である。こう考えると、被疑者や被告人の実名報道はやはり公権力の監視に不可欠ではないかと思えてしまうのだ。
意見聴取会での電力会社社員は、オウム信者の顔
こいつら原発推進バカとつきあうのもいいかげんに疲れるが、見逃せないので斬り捨てよう。
「原発に対する意見聴取会」にまぎれこんだ、二人の電力会社社員についてだ。
まず、6月15日、政府のエネルギー・環境会議(議長・古川元久国家戦略担当相)は、国の中長期のエネルギー政策に関する第2回の意見聴取会を仙台市で開き、公募で選ばれた9人が意見表明した。発言者の1人として東北電力の企画部長(執行役員)が原発を推進する意見を述べたことで「当事者は入れてはダメだろう」と不満の声が上がり、進行が一時中断するハプニングが起きた。
発言者の中に首都圏在住者が3人含まれていたことにも、「震災被災地の意見を聞く会ではないのか」などの異論もあった。出席した細野豪志環境相は終了後に「(発言者の人選は)ランダムな抽選の結果でやむを得ない」と弁明に終始した。
「抽選で選んだといっても、身分のチェックをするべきだろう。100%、ガチの原発推進派から意見を聴取してどうするのか」(参加者)
社会保険強制加入、「未払い企業は罰則」時代が到来
「あまり報道されませんが、今の政府の審議がもしこのままいけば、平成29年にすべての法人が社会保険に強制加入をせざるを得なくなります。今までは、社会保険に入らなくても罰則はありませんでしたが、未払いがある企業は、金融面からも、また労働基準局からの面も含めて罰則が適用されます」(社会保険労務士)
受刑者を癒すアイドル『Paix2(ペペ)』が東京でライブ、大喝采の余熱
刑務所を慰問して、歌で受刑者を激励する。言葉にすると簡単だが、続けるのは至難の業だと思う。
2000年4月21日に「風のように春のように」でインディーズデビューし、2002年3月 に全国の刑務所や少年院などでの公演「Prisonコンサート」をスタート、実に人道的な活動をしている女性のポップ・デュオ『Paix2(ペペ)』が、5年ぶりにコンサートを東京で行った。
DNA型は「いつのものか」
西日本の某地方で殺人事件の裁判員裁判を傍聴していたら、被告人のDNA型は「いつのものか」ということが争点になっていた。被告人の男性は一貫して無実を訴えているが、捜査では被害者の遺体発見現場周辺で見つかったタバコの吸い殻などから被告人のDNA型が検出されている。このタバコの吸い殻などをめぐり、「犯行時に捨てたものだ」(検察側)、「事件が起きる前にたまたま捨てたものだ」(弁護側)などと検察側と弁護側の主張が対立しているのだ。
このパターンは一体何度目だろうか……と思ってしまう。近年、被告人が無罪を主張する殺人事件の裁判では、DNA型鑑定をめぐる同様の争いを非常によく見聞きするからだ。
プライバシーは誰のためにある?
ある日、あなたの家の電話が鳴る。「マイホームの購入をご検討されているあなたに適した物件をご紹介させていただいています」と、さわやかに営業マンが話し出す。
あなたは問う。「私の個人情報をどこで得ましたか」と。
業者は答える。「名簿図書館」です。
いわゆる中学や高校、学術機関、サークルなどありとあらゆる名簿をかき集めて個人情報を売買している名簿図書館には、当然ながら営業を許可された法的根拠がある。
個人情報保護法ではその23条第2項で、オプトアウト、すなわち本人からの削除の申し出があった場合必ず削除することを条件として、個人情報取扱事業者が本人の同意なく個人情報を第三者に提供しても良い旨、つまり個人情報を販売しても良い旨を謳っているのだ。
「厚顔無恥」とは、どういうことを言うのか
鹿砦社の『【特別記念限定版】逢えたらいいな プリズン・コンサート三〇〇回達成への道のり 限定4000部』(Paix2=編著)の紹介をさまざまな出版媒体で紹介していただいた。パブは手分けをしていたので、鹿砦社のスタッフやライター氏が、同じ出版社に本を送っていたケースもあったはずで、ダブってしまっていたら、陳謝と感謝を同時にさせていただきたい。また、いくつかの出版社からいくつか丁重なお断りのメールや、手紙もいただいた。これについても骨を折っていただき、合わせて感謝したい。
「(本の紹介は)断る」と秒殺された講談社の幹部と過日、会う機会があったが、どうやら過去、「紙の爆弾」での、講談社の経営状態や野間ジュニアの経営手腕にメスを入れた記事が、遺恨の原因だということがわかった。聞けば記事は2回、出ていたという。
「それでいてこういう本を送ってくるのは厚顔無恥ではないのか」とその幹部は言う。