連合東京が18日、臨時の三役会議を開き、東京都知事選で舛添要一元厚生労働相を支援する方針を決めた。だが、多くの人々にとっては目を引くニュースではなかった。
そもそも、連合東京が何なのか、知らない人のほうが多い。今や「関東連合」のほうが有名。歌舞伎役者に絡み、今度は都知事選に絡むのか、と勘ぐった人もいるかも知れない。

連合は、日本労働組合総連合会の略称。日本の労働組合の最大のナショナルセンターだ。連合東京は、その東京都連合会である。
ここで初めて、労働組合がなぜ自民党が応援する候補を支援するんだ? と疑問が湧くかもしれない。

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学生時代、4年以上コンビニでバイトをしてきた事もあって、それから10年以上経った今でもコンビニ店員の対応には目を光らせてしまう。

さすがにコンビニバイトを5年も6年も続ける人は稀なので、残念ながら対応の甘い店員は多い。レジの動きを見れば大体腕がわかるというものだ。まず弁当や温めものを一番に打って、温めるかどうかを聞く。これができる人が殆どいない。温めものがあって、先にレンジに入れてしまえば、会計が済む頃には温めも終わってスムーズに出せる。最後に温めを聞くようでは、客が並んでいる場合円滑にレジが進まない。

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『ニュースの天才』というアメリカ映画(2003年)の本筋は、実在の人物が起こした事件に基づいた実話である。アメリカの有力誌『The New Republic』(ザ・ニュー・レパブリック誌)において1995年から1998年にかけての3年間、同誌の若手スター記者ステファン・グラスは、いくつもの面白い記事を同誌に提供し、売り上げに貢献したことで何度も表彰され、他誌からも記事執筆の依頼が来る売れっ子となった。

ところが、彼の記事は捏造であったことが発覚し、彼は同誌から解雇された。彼の記事は、そこに登場する人物や団体が架空の存在であったから、関係者から抗議が来なかった。だから、なかなかバレなかった。

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先月、ダウンタウンの松本人志が「タレントの高額所得を取り上げる前に高額納税者だと知れ」とtwitterで発言した。「頑張った人が頑張った分だけ多く持っていかれるって何だか府に落ちないですよね」「いい車に乗って、いい家に住んでる人が高い税金を払うのは当然」といった賛否の意見が多数寄せられたそうだ。

現在は長者番付の公示こそ廃止されたものの、少し調べれば納税額で大体の高額所得者の収入がわかってしまい、実際にそれを元に非公式なランキングをせっせと作っている御仁もいる。松本氏は以前からこの長者番付を批判しており、多少なりと知っているのであれば、twitterの発言はそれに対する批判だろうとは直に予想できることだ。

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巨人と日本ハムで活躍した二岡智宏(37)が9日、千葉・鎌ケ谷の日本ハム2軍施設で引退会見を開き、「たくさんの人に支えられて15年間の野球生活をまっとうできた。完全燃焼できた」と穏やかに語った。昨年10月に戦力外通告を受けたが、トライアウトには参加せず、年末までオファーを待っていたが、どこからもなかった。一部、「二岡、引退」という先走った報道があったが、引退を決めたのは、今年に入ってからである。

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日本では死刑囚が再審で無罪を勝ち取った例は4件しかない。しかも、そのすべては80年代に集中しており、1989年1月の赤堀政夫さん(島田事件)以来、現在まで20年以上も死刑囚に対する再審無罪判決は出ていない。そんな中、今年は袴田事件や飯塚事件という有名死刑事件で再審開始可否の決定が出るのではないかとみられているが、実はそれ以外にもう1件、再審の重大局面を迎えている死刑事件がある。90年代末にマスコミが「第2の和歌山カレー事件」として騒ぎ立てた本庄保険金連続殺人事件である。

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匿名ブログ「世に倦む日々」の主は藤井誠二という説を紹介するとともに、その共通項を指摘したところ、いろいろな反応があった。
まず、指摘した共通項はその通りだが、明らかに違うという意見である。これは、「世に倦む日々」がひどすぎるので、藤井誠二も一緒にしてはさすがに気の毒ということだ。「世倦」は陰謀論を連発していて、これを書いている人はどう考えても妄想家であり、そこまで藤井は重症ではない。

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マスメディアが、決して報じないことの一つに、冤罪の問題がある。再審が行われて、無罪判決が出てから初めて報じる。
なぜ報じないか。有罪がどうか決めるのは法廷のはずなのに、逮捕された瞬間から、その人物を犯人だと決めつけて、徹底的に叩くからだ。逮捕される前から、それが行われることも珍しくない。

筆者が『女性死刑囚』を執筆中の頃。知り合いのシナリオライターから電話があって、近況を話す中で言った。
「膨大な資料を読んでるんだけど、林眞須美は、冤罪みたいだよ」
「ええっ!? あの人は無理でしょう」
「なんで?」
「だって、ホースで水撒いてたじゃない」
家の前を取り巻いている報道陣に、林眞須美が水をかけたことを言っているのだ。そのシーンはテレビで何度も放映されたので、印象深い。
確かに彼女を、おとなしい奥さんと見るのは難しい。だが、水をかけることと、殺人との間にはずいぶん隔たりがある。無関係だと言ってもいい。
だが、ある程度知的な者でも、そのようなイメージに意識を操作されてしまう。私だって人のことは言えない。資料を読み込むまでは、同じような感覚を持っていたのだから。

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我ながら、情けないほど動転してしまったことがある。かれこれ20近く前のことだ。
素っ裸の若い女性が、前から歩いてきたのだ。新宿の厚生年金会館の辺りである。
「ヤバイ、逃げなきゃ」
とっさに考えたのが、それである。抱きつかれでもしたら、自分が犯罪者になってしまう、とそこまで頭を巡らせたわけではないが、とにかく尋常ではないことが起こっていると思った。

だが、なんのことはない。後ろから、カメラを構えた男が3人、ついてきていた。
プロの業界人の仕事なら、カメラマンは1人だ。女性モデルを雇った、アマチュアのグループだろう。
それが分かると、業界人であるのに動転してしまった自分が、あまりにも恥ずかしかった。
言い訳をすれば、女性があまりにも素人っぽく、生々しかったのだ。
当時は、その道の業界人として、似たようなことをやっていた身である。
通報するなどの無粋なことはしなかったが、このような行為は、刑法第174条の公然わいせつ罪が適用されることになる。

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年末に、ハローワークで紹介された職場が詐欺会社で、業務命令で詐欺を働いた女性が逮捕されるという事件があった。

「詐欺」という言葉を辞書で引くと「1 他人をだまして、金品を奪ったり損害を与えたりすること。2 他人を欺く行為」と出てくる。言葉通りに従えば、ハローワークの求人は詐欺だらけということになる。

求人をしているものの、会社側は採用する気が無い求人で溢れ返っている。今は職種にもよるが、一人の求人に対して数十人の応募者が集まるような状態だ。その割にはいつまで経っても採用者が現れず、長いこと求人され続けている募集が多数ある。会社側に言わせれば「適確な人材がいない」ということだが、何十人と応募があるのに、一人の適正者もいない程高度な仕事ばかりなのだろうか。その割には経験不問、学歴不問と記載されている。つまり条件面では人を選ばないのに、誰も採用していない。採用されたとして、残業時間も各種保険、手当も求人情報とまるで違うなんてことは珍しいことではない。これを詐欺と言わず何というのだろうか。

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