(屁世26年9月13日)

凍土壁づくりは大失敗!東電幹部が氷水かぶって“みそぎ”?……の巻

 

2011年3月、爆発した福島第一原発3号機を冷やすために、

自衛隊の消防車が必死で放水をつづけた。

その水をあびて謝罪の“みそぎ”をする東電幹部たち。

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福島原発災害の発生直後(2013年4月)から翌年5月末まで

NHK経営委員会の委員長として国民の耳目をすっかりシビれ

させることに貢献。この4月にはシビれ稼業の総本山・東電の

会長に就いた数土文夫(すど・ふみお)氏。さすがは元・

放送業界の重鎮。ふくいち原発4号機の再処理燃料プールに

トップアイドルグループを招き、和気あいあいとアイスバケツ

チャレンジを楽しんだ。

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YCO with 廣瀬社長 「Sorry State Survivor」

東電社長の廣瀬直己(ひろせ・なおみ)氏は、日本原子力発電と

日本原燃株式会社の取締役もつとめる原子力業界の大ボスである。

しかも小ブッシュ・父ブッシュ・爺ブッシュが三代つづけて学んだ

米国イェール大学の出身。けれども新宿高校時代には、坂本龍一先輩

に誘われてデモに参加していたこともある。坂本先輩に誘われて、

イエローケーキ・オーケストラのアルバム制作にも参加したが、

ジャケ写撮影ではかつてデモでかぶった“あぶない集団”のヘルメット

姿でアイスバケツ・チャレンジに挑むという、お茶目な一面をみせた。

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ご隠居 「おい与太郎、おまえさんが持ってるバケツ、煙が出てるぞ!

この暑い日に、バケツに何いれて持ち歩いてんだ?」

与太郎 「あゝ、ご隠居さん、暑中お見舞いもうします。

バケツのこれ、ドライアイスです。これからちょいと田んぼに行って

ドジョウをごっそり捕ってくるんですァ!」

ご隠居 「お見舞いモウします……って、なんだおめえ、他人様の田んぼで

ドジョウを盗んでくるのか。モウします、じゃねえだろ!

もうそんなことするなよ、オトナなんだから」

与太郎 「とんでもねえや、ご隠居。ドジョウに逃げられっぱなしの

あっしですが、すごいことを思いついたんですァ~」

ご隠居 「それがバケツ一杯のドライアイスってことか?」

与太郎 「ご名答! こうやってわざわざドライアイスを買い込んだのは他でもない。

田んぼにぶちこんでカチンカチンに凍らせれば、泥んなかに隠れてるドジョウが

とり放題だ! どんなにトロい奴でも、池ごと凍らせればサカナの取り放題!

どうっすか? あっしって天才でしょ? 天才って言って下さいな、旦那」

ご隠居 「わざわいのほうの“天災”だわな。おまえさん、この暑いさなかに

田んぼにそれっぱかりのドライアイスをぶちこんで、凍るとでも思っているのかい?

……だから義務教育くらい受けておけって、おまえのご両親にさんざん言ったんだけどなぁ」

与太郎 「ご隠居、あっしを馬鹿にするんですかい? この件にかぎっては、あっしを

馬鹿にするのは日本の最高頭脳のトーダイのえらい先生がたや、トーデンのえらい

社長さまを馬鹿にするってことにシトしいんですから! 覚悟がいりますぜ」

ご隠居 「で、そのトーダイの先生とやらは、どんな仕事してるんだ?」

与太郎 「きまってるでしょ。たまごっち作ってるんですよ」

ご隠居 「馬鹿、それはバンダイだっての。じゃあトーデンでどんな会社だよ?」

与太郎 「へい、結婚式場ですァ」

ご隠居 「馬鹿、それは玉姫殿だろ」

与太郎 「だけどトーデンだってきっとお目出てえ会社にちげえねえ」

ご隠居 「なんでだよ?」

与太郎 「だって犬エッチケーのニュースで、光りもんを全国津々浦々にばらまいたって

言ってましたぜ。いまどき金貨や銀貨をほうぼうにばらまくなんて、ほんとに

ありがたい会社じゃねえですか」

ご隠居 「馬鹿。トーデンがばらまいたのは金貨や銀貨じゃねえよ。光りもんじゃなくて

ピカりもんよ。そりゃ金や銀よりも重たいウランとかプルトニウムとかを

ばらまいたけど、そんなもん吸い込んだらあの世行きだぜ」

与太郎 「極楽浄土に導いてくれるなんて、ありがてえ!ありがてえ!

南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏!」

ご隠居 「おお、こいつ。習わぬお経を詠んでやがる。まったく門前の小僧だわこりゃ……。

で、与太郎よ、トーダイとかトーデンの連中が何をしてるって?」

与太郎 「へい。福島の原発の小便もれが止まらないから、ドライアイスをぶちこんで

地べたを凍らせて“氷の塀”をつくって、それで小便が海に流れ出るのを

食い止めるっていってますぜ」

ご隠居 「馬鹿。そんなことで“氷の塀”なんかできねえぜ。“地べたを凍らせて囲いを

作るんだって?”“へい”……って、そりゃ身も凍るオヤジギャグじゃねえか。

しかも駄洒落にしても馬鹿すぎるだろ。馬鹿しか思いつかねえよ、そんなこと。」

与太郎 「でも天下のトーダイとトーデンですぜ?」

ご隠居 「だったらおまえ、腹巻きにドライアイスを仕込んで寝りゃイイじゃねえか。

腹がすっかり凍りついて、小便もカチカチに凍って、寝小便せずにすむぞ。」

与太郎 「いくらご隠居でも、そんな馬鹿げた子供だましで、あっしをダマせませんぜ」

ご隠居 「ほらみろ。トーデンがやってるのはナ、“おらサの会社はがんばって対策とってる

から許してクンろ”って見せびらかすだけの、アリバイ作業なんだよ。

真夏の炎天下に、熱がこもった地べたの穴にドライアイスをぶちこんで、それで

地下が凍るなんて、本気で信じているとすれば、そりゃ正真正銘のバカだってことだ」

与太郎 「……だけどトーデンは氷水で原発を救おうとしてるじゃないですか! じっさい!」

ご隠居 「トーデンの社長とか会長は、それこそ氷水をかぶって頭を冷やすべきだな。

それに今どきは、人まえで氷水をかぶって見せびらかして、“おらサは善人でげす!”と

宣伝するような不粋なもんが流行ってるようだし」

与太郎 「氷水なんかかぶったら、脳みそがこごえ死んじまいますぜ!」

ご隠居 「だ~から~、たかだかバケツ一杯の氷水をかぶったところで、そんなことは起きないの!」

与太郎 「バケツの氷水をかぶりますか? それとも1万円寄付しますか?

それとも両方ともやりますか?」

ご隠居 「なんだそれ?」

与太郎 「いま世界じゅうで流行ってる“アス・バケツ・チャレンジ”とかいうのが、そういうルール

だってことです。ただ氷水かぶるよりも、お金がもらえてお得です」

ご隠居 「馬鹿。あす(明日)じゃねえよ。英語の“アス(ass)”はケツの穴だ。だれがケツの穴で

バケツチャレンジするんだよ? それこそ“尻にチカラ”の東京臀力じゃねえか。

それに氷水をかぶった奴が金をもらえるわけじゃないよ」

与太郎 「だけど、もしトーデンのえらい人が“東京臀力を救うためにマ~タマタ値上げしますよ。

お金をわが社に寄付してくださいね。それがイヤなら氷水をかぶって下さい。両方やっても

かまいませんよ”とか言いながらテメエで氷水をかぶって“ハイ、次はお客さん、あんたの番だ!”

って宣言したら、トーデンのお客からガッポガッポと寄付があつまるわけでしょ?」

ご隠居 「だまされて金を払う奴もきっといるから、おまえさんの言ったとおりになりそうだが、

でもそれは無限連鎖講という詐欺とおなじ手口だからな」

与太郎 「日本の頂上をきわめる学校を出て、頂上をきわめる大会社の、その頂上をきわめたエラい人が、

詐欺まがいのことをやってるとしたらスゲエこってすね。あっしは悪役ってのが好きだから

こりゃシビレちまうわ」

ご隠居 「そりゃ相手は電気屋だ、シビレることをしても不思議じゃねえや」

 

無断引用・転載を大歓迎します。

ただし《屁世滑稽新聞(http://www.rokusaisha.com/wp/?p=4469)から引用》と明記して下さい。

なお、ここに記した内容はすべて、寝苦しい真夏の夜にみた、夢にすぎません

 

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