屁世滑稽新聞(屁世〔へいせい〕26年11月1日)

腐ったトカゲの尻尾を切ったら、

腐った尻尾が生えてきた……の巻


全国の大きなお友だちのかたがた、ごきげんよう。
屁世滑稽新聞のお時間です。

きょうは、とっても珍しい動物のお話しをしましょうね。
特別ゲストとして、「ミツゴロウ先生」として皆さんおなじみの、
動物研究家の旗又憲(はたまたのり)さんをお招きしました。

ミツゴロウ先生と花子先生の珍獣談義

花子先生 「ミツゴロウ先生、ごぶさたおりました」
ミツゴロウ先生 「おや? 花子先生、ぼくは初対面だとばかり思っていたけどね……」
花子先生 「いえいえ。先生がかつて北海道で“ミツゴロウの動物王国”をおやりになっていた時に、夏休みにお世話になったことがあったんですの」
ミツゴロウ先生 「おおっ! そうでしたか! 北海道の動物王国には、東京あたりからもずいぶん若者がやってきたからねぇ……。そういえば20年ほど前に『月刊ザ・天命』というグラビア雑誌を出して、ワイセツだとか文句を付けられて官憲に逮捕された写真家の可能天命クンも、若いころ動物王国のメンバーだったんじゃよ」
花子先生 「テンメイさんとは、あそこで他人以上の関係でしたから、彼のことは何からナニまで存じておりますわ」
ミツゴロウ先生 「おお!そうか! テンメイくんは、ぼくの“ナチュラリストの思想”を一番よく理解して自分のやりかたで実践してきた立派なヤツだよ。彼とイイ仲になってよかったじゃないか!」
花子先生 「まあ! お誉めいただいて恐縮ですわ。でも大昔のことですけどね(笑)」
ミツゴロウ先生 「ミノムシや、ヤドカリみたいに、例外的なものもあるけれど、ほとんどすべての動物はすっぱだかのまま生きている。個体どうしが、ハダカとハダカの、なんの隠し立てもない姿で、堂々と生きているんだ! ぼくも動物と面と向かうときは“心の着物”をぜんぶ脱ぎ捨てて、心がすっぱだかの状態で、真剣に動物に語りかけるんだ。そうしないと動物たちは心を開いてくれないからね」
花子先生 「おっしゃるとおりですわ」
ミツゴロウ先生 「テンメイくんは全裸専門の写真家になったが、それは動物王国で“はだかの大切さ”を学んだからなんだ!」
花子先生 「……ということになると、私も彼の教師だった……ということになるかも」
ミツゴロウ先生 「花子先生? デズモンド・モリスっていう動物行動学者をご存じか? 彼は、1973年にノーベル賞を受けた動物行動学の革命児ニコ・ティンバーゲンのもとで、動物の行動をどう考えるかについて学んだ。西洋じゃキリスト教の悪しき伝統のせいで、昔から『心をもつのは人間だけで、動物に心なんてあるワケない。動物は目の前の刺激に単純に反応しているだけの“機械人形”なんだから、人間みたいに思考をするとか社会をつくるなんてあるワケがない!』と頑固に信じてきたんじゃよ。だけどニコさんは、人間だけでなくチンパンジーにも犬や猫にも、さらには鳥にだって、それなりに“心”はあるし、ちゃんと社会生活をしている、と考えて、観察を通してそれを実証した。だから動物行動学の革命児だし、ノーベル賞ももらえたワケじゃよ」
花子先生 「先生……、デズモンド・モリスって『裸のサル』っていう本を書いた人ですよね?』
ミツゴロウ先生 「ご名答! ニコ・ティンバーゲンのもとで動物行動学を学んだのち、最初はロンドン動物園で鳥の行動を研究していた。それから犬や猫やチンパンジーにも人間のような感情や心や社会生活があることを見いだして、世間に啓蒙したんじゃ。『動物に心なんてあるハズない』と信じていた西洋人をビックリさせたんじゃ」
花子先生 「だけど……わたしは『裸のサル』を読んだときは腰が抜けましたワ。だって下手なポルノよりもずっとポルノチックでしたもの」
ミツゴロウ先生 「モリスさんは、身のまわりの動物たちの“人間的”な真実の姿を解明して世間に伝えたのち、こんどは人間の“動物的”な真実の究明に乗り出した。オッパイやお尻はなぜセクシーなのか? なぜ人間だけオッパイがデカいのか? 性器のまわりに毛が生えているのは何故なのか? ……そうしたことは進化論とか動物行動学の視点で、それまで真剣に検討されたことはなかった。なにせ人間のセックスを扱うのは、それまでは学者世界のタブーだったからね。ご存じのとおり『裸のサル』とは、全身の体毛をほとんど失うかたちで進化をとげた我々人類のことだけど、その人類の動物としての真実の姿、人間のからだや社会にかかわるセクシーな森羅万象を、具体的な写真つきで解説した本だったんで、半世紀ほどまえに出版されたときは大センセーションを巻き起こしたんだよ。愚昧(ぐまい)な連中がショックを受けたのは当然だったわけだけれども」
花子先生 「なるほど……。人間を“ハダカのサル”ととらえて、ヒトと他の動物とを、同じ次元で理解しようとしたわけですね。それはヒトとそれ以外の生物との間に迷信的な壁を築いてきたキリスト教二千年の伝統をぶちこわす試みなわけで、まったく革命的だったわけですわね」
ミツゴロウ先生 「さよう。そしてモリスさんはそれ以後も、人間のもっとも大切な感情である“愛”の正体を、動物行動学の視点から解明しつづけている。『ふれあい:愛のコミュニケーション』とか『赤ん坊はなぜかわいい?:ベイビー・ウォッチング12か月』とか、きわめつけは『セックスウォッチング:男と女の自然史』とかね」
花子先生 「なんだか先生のお話を聞いただけで、わたし胸がドキドキしてきたわ」
ミツゴロウ先生 「アハハ! ぼくは“しゃべる媚薬”ですからね」

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花子先生 「あらまあ! 高尚な猥談だけで番組が終わってしまうところでしたわ(笑) ……本題に参りましょう。珍獣談義(笑)」
ミツゴロウ先生 「おっとそうでしたね(笑) きょうは、きわめて珍しいトカゲの話をしましょう」
花子先生 「あら! わたし爬虫類とか両生類って、ちょっと苦手なんですが」
ミツゴロウ先生 「いやいや、それは嫌いだという先入観があるせいですよ。きょうはコモドオオトカゲの話ですが、ゾウガメでもコモドオオトカゲでも、あのノンビリした顔をみていると可愛くてカワイくて……。なんで~こん~な~に♪ カワイイの~かよ~♪ トカゲという名の~たからもの~♪(https://www.youtube.com/watch?v=Is5r1DPLX8s)」
花子先生 「先生、そこはトカゲでなく馬子ですわよ。馬子にも衣装で、着るものしだいで可愛くもなりますわ」
ミツゴロウ先生 「ちゃう!ちゃう! アンタま~だ着るものに執着もってるだろ。とかく人間は煩悩やら“こだわり”やらに毒されて、心がガチガチになりがちだ。スッポンポンの素っ裸になって、毛なんかも全部剃って、そういう装いへのこだわりを捨てないと解放されないよ!」
花子先生 「先生、そんなことお坊さんだって無理ですわ(笑)」

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花子先生 「……で先生、コドモドラゴンのお話しでしたわね」
ミツゴロウ先生 「おっとそうそう、また忘れるところだった(笑)。だけど花子さん、“コドモ”ドラゴンじゃないよ。“コモド”ドラゴンじゃよ。インドネシアのコモド島に生息しているから“コモド”ドラゴンなんです」
花子先生 「それで先生、きょうはどんなお話しを?」
ミツゴロウ先生 「人の顔をしたオオトカゲの話です」
花子先生 「まあっ! それって化け物じゃないですか」
ミツゴロウ先生 「自然界には、ごくたまに、そういう神様のイタズラとしか思えない化け物が生じることもあるんですナ、これが……」
花子先生 「それで、その人面トカゲって、どんなものですの?」
ミツゴロウ先生 「コモド島で、珍獣ハンターのイモトアヤコさんが発見した、日本人の顔をしたケダモノです。これがその写真なのですが……」

 

タレントの「珍獣ハンター・イモト」さんがインドネシアの
コモド島でロケ中に、コモドオオトカゲ(通称・コモド
ドラゴン)の突然変異種を発見しました。この変異個体は
研究と観察のため日本の国会動物園で飼育され「コモド
オオトカゲ・アベ変種」という学名が付けられました。


花子先生 「あらまあ! そういえば、むかし昭和時代にこんな顔をした政治家がいたような……」
ミツゴロウ先生 「さよう。人面トカゲなんて珍獣中の珍獣ですから、特別な計らいを得て日本の国会動物園に運んで、飼育していたのですよ。そして、そっくりな顔の政治家さんにちなんだ学名が付けられました、『コモドオオトカゲ・アベ変種』とね」
花子先生 「そうそう、それだわ! 総理大臣になれずじまいで終わった安倍晋太郎さんよね、この顔はどうみても……。だけど私はこの写真をみた瞬間に、十年くらい前にインターネットの世界でみんなに愛されていた“文字絵”を連想しましたワ」

コモドオオトカゲ・アベ変種は、よくみると、ネット掲示板
「2ちゃんねる」でかつて人気だった「シラネーヨ」という
絵文字とよく似ていますね。


ミツゴロウ先生 「なるほど(笑) 偶然の一致でしょうな」
花子先生 「それにしても、どうして人面トカゲなんて生まれたのかしら?」
ミツゴロウ先生 「神のみぞ知る……でしょうが、19世紀の末にイギリスの作家ジョージ・ウェルズが書いた『モロー博士の島』みたいに、ひょっとするとコモド島あたりにケシカラン科学者がひっそりと住んでいて、遺伝子操作かなにかでこういう化け物を作ったのかも知れませんな」
花子先生 「まあ、こわい! 楳図かずおさんの恐怖漫画にそういうのがありましたわね、題名わすれたけど」
ミツゴロウ先生 「……あるいは、ひょっとすると成仏できずに南方の島をさまよっていた安倍晋太郎さんの怨霊が、現地のオオトカゲに何らかの作用をして、それでこんな突然変異が起きたのかもしれない……」
花子先生 「それはもっとこわいわ! やっぱりそんな話も楳図かずおさんの漫画にあったような気がするけど……題名わすれたけど」
ミツゴロウ先生 「もし後者のような事情でこんな化け物が生じたのだとすると、南方で戦死した英霊たちの遺骨をちゃんと回収もせずに、上っ面ばかりの“愛国もどき”のスタンドプレイを続けている不肖の息子に対する、なんらかの怒りのメッセージかも知れませんナ。霊界からの……」
花子先生 「手厳しいご指摘ですが、当たっているかもしれませんわネ。死んでしまった英霊たちを弔うポーズばかりで、南方の遺骨収集は民間まかせ。厚労省や外務省はむしろ民間の遺骨収集活動の足さえ引っぱってきた、と聞いておりますわ」
ミツゴロウ先生 「ならばなおさらのことですが、外務大臣で終わった安倍晋太郎さんは、南方で絶命し、そのまま放置されている英霊たちの怒りを受けたという可能性も考えられる。国のために命を捧げた人たちをねんごろに弔わずして“愛国”なんぞと叫ぶのは嘘っぱちですからね」
花子先生 「ミツゴロウ先生、お怒りですね」
ミツゴロウ先生 「そりゃ偽善者や嘘つきは、 ぼくは大嫌いだからね。かつて徹夜マージャンの雀卓を囲んでいた自民党の幹部が、ぼくに向かってこんな冗談を言ったんですよ。『おい又憲(またのり)クン、おまえの憲って文字、それ変えちまえ、改憲だ改憲!』ってね」
花子先生 「まあ! 乱暴な話ね。冗談にしても不粋すぎるわ」
ミツゴロウ先生 「だからその場でぶん殴りましたけどね、『ふざけんな!』と言って、そいつを(笑)」

★          ★          ★

花子先生 「安倍晋太郎さんにそっくりの人面トカゲは、その後どうなったのですか?」
ミツゴロウ先生 「国会動物園のなかで、動物なりにいろいろとストレスがあったのでしょうな。残念ながら病気で死んでしまったのですよ」
花子先生 「まあ! それは残念! 後にも先にも、この世にたった一匹しか現れないような、世界で最もめずらしい珍獣だったのでしょうに……」
ミツゴロウ先生 「ところが驚くべきことに、奇跡は繰り返されたのです」
花子先生 「……とおっしゃると?」
ミツゴロウ先生 「ある朝、飼育員がオリのなかでコモドオオトカゲ・アベ変種が事切れているのを見つけたのですが、その遺体を持ち上げたら、下に小さなイモリみたいなものがへばりついていて、よく見たらそれも人面トカゲだった……」
花子先生 「アベ変種がこどもを産んで事切れた、ということですか?」
ミツゴロウ先生 「産んでいるところを誰も見ていないのだから、何とも言えないんですが、DNA鑑定をしたら遺伝的な血縁関係があることが判明した。だから一応、アベ変種の子供だと考えてよい」
花子先生 「そのイモリみたいな人面トカゲ2世は、順調に育ったのですか?」
ミツゴロウ先生 「ええ。急速に巨大化しましたよ。ところが最近、いきなり尻尾に奇妙な腫瘍がたくさん現れたのです。……それがこの写真です」


イモトさんがコモド島で発見したアベ変種は、国会動物園に収容中に
子供を作りましたが、これがまたトンデもない突然変異種だったことが、
のちに判明しました。本来はコモドドラゴンは、小さなトカゲみたいに
自分で尻尾を切ることはありません。しかしこの「コドモオオトカゲ・
アベッチ変異種」は、なんと腐った尻尾を自分で切断したのです。
それにしてもアベッチ変異種の尻尾が腐り果てて、オブチ人面瘡や
ミドリ人面瘡やワインの瓶やウチワに似た腫瘍が出来て真っ赤に腫れて
おり、いかにも痛そうです。


花子先生 「うわぁっ! なんてグロテスクな動物なの! 地球のものとは思えない。『惑星からの物体X』に出てくる、あらゆる生き物が溶け合わさって出来た宇宙生物みたい……」
ミツゴロウ先生 「顔は安倍晋太郎の息子によく似ているでしょ? でも花子先生が正しくご指摘されたように、これはもはやコモドオオトカゲとは言えません。別種の珍生物というしかない」
花子先生 「なぜですの?」
ミツゴロウ先生 「ごらんのように尻尾が真っ赤に腫れ上がっていますが、よく見ると人面瘡というべき巨大な腫れ物が2個出来ている。尻尾のつけねの腫瘍は先日やめた経産大臣のようでもあり、先っぽの腫瘍は同じ日にやめた法務大臣のようでもある。それに興味ぶかいことですが、赤ワインのビンと、団扇(うちわ)にそっくりの腫瘍も出来ている」
花子先生 「ひょっとして『惑星からの物体X』の宇宙生物みたいに、本当にビンとか団扇をとりこんでしまったのでは?」
ミツゴロウ先生 「何とも言えませんな。……まあ、しかし病巣が腫れて、このトカゲは本当に苦しそうだ」
花子先生 「……で、これが新型生物だとおっしゃる理由は何ですの?」
ミツゴロウ先生 「小さなトカゲとか、カナヘビのような動物は、敵に襲われそうになると自分で尻尾を切って逃走する場合があります。敵の動物が、そのちぎれたシッポをミミズか何かと勘違いして捕食しようとしているスキに、逃げてしまうわけです。これが、いわゆる“トカゲの尻尾切り”ですが、専門用語では“自切(じせつ)”と言います。自切ができる動物は、尻尾がちぎれやすい構造になっていて、ちぎれても血管がすぐに閉じて出血も少ないし、外見上は自切する前のものとよく似た“尻尾”がまた生えてきます。いっぽう、図体の大きなコモドオオトカゲは、自切が行なえません」
花子先生 「トカゲやヘビはすべて“尻尾切り”で逃げられる動物だと思っていましたが、ちがうんですね」
ミツゴロウ先生 「ところが、この安倍ジュニアに顔が似ている“子供トカゲ”の場合は、自切をやらかして、腐った尻尾を自分で切ってしまいました」
花子先生 「じゃあコモドオオトカゲとは別種の動物だってことね?」
ミツゴロウ先生 「けれども、すでに知られている動物のなかにはこういう奇妙なものはないので、国立科学博物館が新しい学名を付けたんです」
花子先生 「なんていう名前?」
ミツゴロウ先生 「“コドモオオトカゲ・アベッチ変異種”に決まりました」
花子先生 「……で、トカゲの種類そのものが“コモド”から“コドモ”に変わったわけですね」
ミツゴロウ先生 「名前は似ていても全然別種です」
花子先生 「それで自分で尻尾を切ったはイイけど、新しいのは生えてきたのですか?」
ミツゴロウ先生 「新しい尻尾が生えたことは生えたんですが……。これをごらんなさい」

コドモオオトカゲ・アベッチ変異種は、腫瘍だらけで真っ赤に腐った
尻尾を自分で切り捨てました。通常のコモドドラゴンは尻尾が再生
することはないのですが、アベッチ変異種の場合はすぐに新しい尻尾
が生えてきました。ところが新しい尻尾は、腐った状態で生えてきた
のです。カワカミヨ~コ人面種のそばには呪いの文字が、まるで
“耳なし芳一”の経文のように浮き出ていますが、それは「全国
サラ金政治連盟パー券ご購入35万円也」と読めますね。おそろしい
悪業の因果が現れたのですわ。尻尾の末端にはミヤザワ人面種が
現れていますが、口からSM調教プレイの鞭のような真っ黒い舌が
おどり出ていますわ。ミヤザワ人面種の首のつけねに「Clubマザン」
という看板のような瘢痕が浮き出ていて、そのうえにはSMプレイで
責められているM字開脚女性のような腫瘍まで出来ているわよ。
……因果というのは恐ろしいものですわ。アベッチ変異種が背負った
悪業の毒のせいで、こうした腐った尻尾が生えてきたのでしょうね。
瀕死の表情のコドモドラゴンが不憫(ふびん)でしかたがありません。


花子先生 「うわっ! まさに『惑星からの物体X』じゃないの! グロテスクな写真ですねえ」
ミツゴロウ先生 「新しく生えてきた尻尾は、最初から腐っていたのですよ。よくみると尻尾のつけねには、先日クビがすげ替わったばかりの法務大臣とよく似た大きな人面瘡……というか固形腫瘍がぶらさがってます。そのすぐ上には、黄色い文字のようなオデキが浮き上がってますね。『全国サラ金政治連盟パー券ご購入35万円也』って、領収書みたいな文言に読める」
花子先生 「こんな文様がからだに浮かび上がってくるなんて、なんとも不気味ですねえ。呪われているとしか思えない……」
ミツゴロウ先生 「それだけじゃないですぞ。領収書みたいな文様のとなりには、『Club マザン』と読めるバーの看板みたいな文様まで浮かんでいる」
花子先生 「その上に乗ってるのは、オタクのお兄さんたちが大好きなエッチなお人形かしら?」
ミツゴロウ先生 「半裸でSM緊縛されてM字開脚している若い女性にも、見えないではない。なんとも業の深いオデキですな(笑)」
花子先生 「尻尾の先っぽに大きな人頭形の固形腫瘍ができていますね。その口先みたいなところから真っ黒いエクトプラズムみたいなものが出ていて気味が悪いわ!」
ミツゴロウ先生 「ザトウグモの足のようにも見えるけど、SMプレイの責め具のムチのようでもある。あまりにも業が深い病巣ですな」
花子先生 「こんなややこしいオデキで尻尾が腐っていては、このトカゲさんも苦しいでしょうに……。今も生きているんですか、このトカゲは?」
ミツゴロウ先生 「なんとか生きてますよ、尻尾が腐ったままで。……だけど、もはや顔からも生気が失せていて、まともじゃないことがわかるでしょ?」
花子先生 「ええ……昇天しちゃったような顔ですものね。みるからに断末魔で、哀れになってなってきますわ。からだの色だって、あちこちが赤銅色とか青銅色とかに変色してしまっているし……。ねえ先生、この体表の病的なテカり具合ですけど、これはトカゲにありがちな保護色なのですか?」
ミツゴロウ先生 「いいえ。親の七光りです」
花子先生 「まあ! さすがはコドモドラゴンね」

 
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きょうはこれでおしまい。
また今度、お話しましょうね。
では皆さん、ごきげんよう。 さようなら。

 

 

(屁世滑稽新聞は無断引用・転載を大歓迎します。
ただし《屁世滑稽新聞(http://www.rokusaisha.com/wp/?p=5264)から引用》
と明記して下さい)

 

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