〈命運をかけた「ダレノガレ明美のフォトエッセイが売れないと」と悲鳴!〉

「ファッション雑誌に軒並み、付録をつける手法で100万部を突破した『sweet』や徹底したマーケティング商法で30代女子のハートを捉えた『InRed』で講談社が寡占していたファッション雑誌の市場をこじ開けるなどしていた宝島社の雑誌の売り上げにかげりが出ています。モデルのギャラもかなり下がっていて、プロじゃなくて、半分素人のようなモデル、つまり学生や若い主婦もかり出してモデルとして誌面を作っています」(ファッションライター)

かつて、宝島社は、「付録屋」と揶揄された。とにかくファッション雑誌に付録をつけまくり、売りに売った。
「海外に付録を作る工場を作ったほどです。やはり傘やバッグを付録にするのはインパクトがありました。ですが、とりたてて特別なことではありません。ヨーロッパでは、雑誌にカメラやラジオがついてくるなんて当たり前です。つまり、新製品が出たときに、雑誌に付録としてつけて、読者に意見を聞くというスタイルがヨーロッパには浸透しているのです。宝島社は、それを模倣したにすぎないのです」(同)

そんな中、今ひとつの売れ線である「モデルのスタイルブック」の売れ行きに苦しんでいるという。この6月、宝島社は勝負に出た。ツイッターのフォロアーが67万人もいるという、人気モデルにしてタレント、ダレノガレ明美のフォトエッセイの発売だ。たとえば、フィールドキャスターはこう伝える。


◎[参考動画]ダレノガレ明美 「歩くダルマ」から24kgのダイエットに成功!
初のスタイルブック「I’ll give you my all」発売イベント (フィールドキャスター2015/06/28掲載)

24キロのダイエット、そして人気者の食事やエクササイズの仕方も網羅した本。もし人気者のダレノガレのこの書籍が売り上げがよくない場合、宝島社はおそらくファッション雑誌から音楽雑誌やアニメ雑誌方向に舵を切るだろうとささやかれている。

◆「このミス」大賞作家にインタビューするふりをして、引き抜きを狙う?

宝島社は去年の12月25日、80年代の『宝島』を現代によみがえらせるべく、季刊誌『宝島AGES(エイジス)』を創刊した。そしてさかのぼれば、宝島社は90年代に「社員成金化計画」を蓮見社長がぶちあげた。そこには、利益を生み続けるという、確信に近い自信があった。事実、徐々に売り上げはのびていき、ついには集英社を蹴ってまで宝島社に入社する人が出てくるような事態となった。

「ですが、実際問題、40歳をすぎると給料はあがりませんし、実績を積んだ編集者は閑職にまわされます。今は契約社員や嘱託の編集者ばっかりですよ。ファッション雑誌を100万部を売り上げた伝説の編集者も去っていきましたしね」(元社員)という状態のようだ。

そんな宝島社の「このミステリーがすごい!」は、ミステリー小説のランキングをするのが受けたが、当初は実は、作家にインタビューするふりをして、引き抜きを狙っていたふしもある。

そして簡単に引き抜けないと知るや、今度は2002年から「このミステリーはすごい!大賞」を設立、自らミステリー小説を集めて、業界トップの「賞金1200万円」で才能を集めまくる。かくして、以下の作品群が映画化された。

○浅倉卓弥『四日間の奇蹟』
○上甲宣之『そのケータイはXX(エクスクロス)で』
○海堂尊『チーム・バチスタの栄光』
○中山七里『さよならドビュッシー』
○乾緑郎『完全なる首長竜の日』
○深町秋生『果てしなき渇き』

◆社員はすぐ辞め、カリスマ編集者もいまはなし

さて、話をファッション雑誌とモデルのフォトエッセイに戻せば、そんなものはとっくに売れない時代になっている。この本の制作で、編集者はさんざんぱら、ダレノガレに「この写真がいい」などとわがままをいわれ放題だったようだが、それもカリスマ編集者が不在ゆえの事態だ。
「この4月までは、それぞれの雑誌にとって試金石で、結果が出ない編集部では大胆なリストラが始まるはずだ。そろそろ、徐々にリストラ勧告が始まるのではないかな」(元社員)

だいたいにおいて、雑誌付録で読者を集めようというファッション雑誌部の考えが気にいらない。それに、思い出すが、ここの社員はあまりにもコロコロと辞めすぎだ。ファッション雑誌に大枚を払って付録をつける。もしそんな制作費があるのなら宝島社よ。一瞬だけホームページに募集要項を掲載したが、すぐに削除して「なかったことに」した「この官能小説がすごい! 大賞」を復活させてはいかがだろうか。

(鈴木雅久)

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