2月20日あいにくの雨天下、「若狭の原発を考える会」の呼び掛けで高浜原発4号機再稼働反対デモが高浜原発前に向かい展開された。

2月20日浜岡原発ゲート前。この時、関電の中では警報音が鳴り響き1次冷却水漏れが発生していた(筆者撮影)

2016年2月21日付福井新聞

既に再稼働されてしまった3号機に続き、老朽化で危険極まりない4号機の再稼働は狂気の沙汰だ。東京や遠隔地からの参加者100余名が「ポンコツ原発動かすな!」、「若狭の自然を守れ!」と関西電力を糾弾した。

その抗議が高浜原発正面で行われていた正にその時刻、原発内では一次冷却水漏れを警告するアラームが響き渡り、現場は大混乱に陥っていたのだ。デモ参加者の危惧が現実のものとなっていたのだ。

2月21日の福井新聞は「高浜原発4号一次冷却水漏れ 再稼働作業を中断」の見出しで一次冷却水約34リットルが漏れたと報じている。関西電力は「(再稼働)工程に影響が出るかは、現段階では分からない」と述べているが、この連中に理性は無いらしい。

同日21日は地域にチラシを配るアメ―バデモが展開された。住宅街でチラシを投函していると正午丁度に「故郷」のメロディーが流れる。町内放送だろうか。高浜に限らず全ての原発立地が「故郷」でいられるためには全原発即時排炉しかない、と実感した。

高浜2・20抗議行動。デモ出発時風景(筆者撮影)

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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