無実の訴えが再び退けられた下関女児殺害事件・被告人の思い

「裁判のこと、マスコミではどういうふうに書かれていましたか?」
去る1月23日の正午前、広島拘置所の面会室。つい3日前、広島高裁で控訴棄却の判決を受けた湖山忠志氏(29)は、そう筆者に尋ねきた。筆者は判決公判を他用で傍聴できなかったのだが、地元紙・山口新聞の1月21日付け朝刊によると、裁判長が判決理由の朗読を終えた後、湖山氏は目の前の証言台を蹴り上げ、裁判長らに向かって「ふざけとるんか」「責任とれや」などと言って暴れだし、拘置所職員に抑えられながら退廷したように報じられていた。しかし、湖山氏本人はその時の記憶がまったくないと言う。

「判決の主文を聞いて、しばらくすると頭がボワーとしてきて、記憶が飛んでしまったんです。意識が戻った時、自分はすでに法廷を出ていて、手錠をかけられた状態で椅子に座り、うなだれていました……」
湖山氏にとって、今回の裁判の結果がそういう状態に追い込まれるほどショックだったということだろう。

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三億円事件が、テレビドラマで取り上げられるのは、右肩上がりへの待望?

このところ、1968年に府中で起きた三億円事件を扱うドラマ作品が続いている。昨年末にはテレビドラマ『クロコーチ』。今年に入ってテレビ朝日開局55周年記念 松本清張ドラマスペシャル『三億円事件』として、田村正和が、真相にチャレンジする米国保険会社調査員を演じた。

この事件は、120点もの犯人の遺留品がありながらも、警察内部の権力闘争も足を引っ張り、ついに7年後、時効を迎えた。時効となる深夜0時に、事件を振り返るテレビ特番が組まれたのを覚えている。
この捜査には、3億円の4倍、12億円もの捜査費用がかかった。
最後のほうで投入された「落としの八兵衛」こと平塚八兵衛刑事が登場したころは、もはや手垢がついた証拠しか残っていなくて大苦戦した。
「まあ、あれは挙げられる事件だったと言いたいね」と平塚は晩年に語っている。

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オウム裁判に注目が集まる影で

「遺族の方々はやはり私ら被害者とは違うな、と思います。私ら被害者はオウムの裁判なんて、報道すら見る気になりませんから」

1月某日、かつて地下鉄サリン事件の被害に遭った男性Aさんと食事をした際、Aさんはしみじみとそう言った。それは、マスコミで連日報じられている元オウム真理教幹部、平田信被告の裁判員裁判のことが話題になった時だった。

1995年3月20日の朝、オウム真理教の信者たちが東京都内を走る地下鉄車内に猛毒のサリンをまき、死者を含む多数の犠牲者が出た地下鉄サリン事件。Aさんもこの日、出勤の際にサリンがまかれた地下鉄に乗り合わせ、被害に遭った。異常に気づいて早めに下車し、命こそ助かったが、症状はかるくなく、しばらく後遺症に苦しんだ。

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広瀬隆や鎌田慧が、細川元総理を都知事選で担ぐのは「変節」ではなく「思い上り」

都知事選挙で、ニワカに脱原発を唱えて立候補すると表明した細川元総理を、何を血迷ったのか、反原発を長年にわたり訴え続けた広瀬隆と鎌田慧が支持すると言い出した。
この細川元総理は、90年代に新党ブームを作り、そのさい、自民党と喧嘩して離党した小沢一郎元自民党幹事長の協力を得て、政権交代を実現し総理となったが、期待をさんざん集め高支持率を獲得しておいて、中途で投げ出し辞任してしまった。その背景には、猪瀬都知事が辞任する原因を上回る経済スキャンダルがあった。

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自ら「労働貴族」だと露わにした、連合東京の舛添要一への支援決定

連合東京が18日、臨時の三役会議を開き、東京都知事選で舛添要一元厚生労働相を支援する方針を決めた。だが、多くの人々にとっては目を引くニュースではなかった。
そもそも、連合東京が何なのか、知らない人のほうが多い。今や「関東連合」のほうが有名。歌舞伎役者に絡み、今度は都知事選に絡むのか、と勘ぐった人もいるかも知れない。

連合は、日本労働組合総連合会の略称。日本の労働組合の最大のナショナルセンターだ。連合東京は、その東京都連合会である。
ここで初めて、労働組合がなぜ自民党が応援する候補を支援するんだ? と疑問が湧くかもしれない。

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「どうも」の一言でコンビニ店員は救われる

学生時代、4年以上コンビニでバイトをしてきた事もあって、それから10年以上経った今でもコンビニ店員の対応には目を光らせてしまう。

さすがにコンビニバイトを5年も6年も続ける人は稀なので、残念ながら対応の甘い店員は多い。レジの動きを見れば大体腕がわかるというものだ。まず弁当や温めものを一番に打って、温めるかどうかを聞く。これができる人が殆どいない。温めものがあって、先にレンジに入れてしまえば、会計が済む頃には温めも終わってスムーズに出せる。最後に温めを聞くようでは、客が並んでいる場合円滑にレジが進まない。

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選挙に向けて捏造アカウントが「TPP反対」「脱原発」に関する陰謀論を展開

『ニュースの天才』というアメリカ映画(2003年)の本筋は、実在の人物が起こした事件に基づいた実話である。アメリカの有力誌『The New Republic』(ザ・ニュー・レパブリック誌)において1995年から1998年にかけての3年間、同誌の若手スター記者ステファン・グラスは、いくつもの面白い記事を同誌に提供し、売り上げに貢献したことで何度も表彰され、他誌からも記事執筆の依頼が来る売れっ子となった。

ところが、彼の記事は捏造であったことが発覚し、彼は同誌から解雇された。彼の記事は、そこに登場する人物や団体が架空の存在であったから、関係者から抗議が来なかった。だから、なかなかバレなかった。

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松本人志の「高額納税者だと知れ」発言の真意

先月、ダウンタウンの松本人志が「タレントの高額所得を取り上げる前に高額納税者だと知れ」とtwitterで発言した。「頑張った人が頑張った分だけ多く持っていかれるって何だか府に落ちないですよね」「いい車に乗って、いい家に住んでる人が高い税金を払うのは当然」といった賛否の意見が多数寄せられたそうだ。

現在は長者番付の公示こそ廃止されたものの、少し調べれば納税額で大体の高額所得者の収入がわかってしまい、実際にそれを元に非公式なランキングをせっせと作っている御仁もいる。松本氏は以前からこの長者番付を批判しており、多少なりと知っているのであれば、twitterの発言はそれに対する批判だろうとは直に予想できることだ。

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あの本庄保険金殺人事件の再審請求即時抗告審で重大局面

日本では死刑囚が再審で無罪を勝ち取った例は4件しかない。しかも、そのすべては80年代に集中しており、1989年1月の赤堀政夫さん(島田事件)以来、現在まで20年以上も死刑囚に対する再審無罪判決は出ていない。そんな中、今年は袴田事件や飯塚事件という有名死刑事件で再審開始可否の決定が出るのではないかとみられているが、実はそれ以外にもう1件、再審の重大局面を迎えている死刑事件がある。90年代末にマスコミが「第2の和歌山カレー事件」として騒ぎ立てた本庄保険金連続殺人事件である。

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「世に倦む日々」も「きっこのブログ」も藤井誠二も大谷昭宏も、同じ穴のムジナ

匿名ブログ「世に倦む日々」の主は藤井誠二という説を紹介するとともに、その共通項を指摘したところ、いろいろな反応があった。
まず、指摘した共通項はその通りだが、明らかに違うという意見である。これは、「世に倦む日々」がひどすぎるので、藤井誠二も一緒にしてはさすがに気の毒ということだ。「世倦」は陰謀論を連発していて、これを書いている人はどう考えても妄想家であり、そこまで藤井は重症ではない。

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