死刑囚も、オナニーする。もう「女を抱く」ことは絶対に望めないだけでなく、明日にも命が絶たれるかもしれない身でありながら。
死刑囚が書いた本は、これまでに幾冊もある。だが、その心の隅々まで明かされたのは、初めてだ。
尾塚野形著『地獄で生きたる! ー死刑確定囚、煉獄の中の絶叫』(鹿砦社)が、それだ。

放出の瞬間は、こう書かれている。
「俺、いや、男子死刑囚にとっては、この数秒間だけが唯一生きていることを体感できる時なのである」
明日が分からぬ儚い身だからこそ、オナニーするのだ。

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