ちょうど昨年の7月に沢尻エリカが5年ぶりに主演した『へルター・スケルター』が公開されたが、沢尻エリカの育ての親ともいえる井筒監督が「沢尻はなんであんな作品に出たんやろか。乳を見せることでしか勝負できへんかったのやろうか」「美術として背景は美しいが、内面はまったく描かれていない」と酷評したために、まったく見る気にはなれなかった。もしも近所のビデオ屋で「夏休み、旧作80円でレンタル」キャンペーンをやっていなければ、まず見る機会はなかっただろう。
それでも、蜷川実花監督が作り出す、摩訶不思議なインテリアは、映画美術的には、一見の価値があるような気がする。

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