堀田春樹
吉田凜汰朗は戦略勝ち。メインイベンターの重責を果たす。
星拓海はベテランHIROYUKIに辛勝も成長を見せる初防衛。
高橋幸光は苦戦の出だしを経験値の差で逆転勝利し王座獲得。
基康は移籍第一戦で圧倒勝利。モトヤスック時代の強さ復活。
◎NJKF CHALLENGER.12 / 2月8日(日)後楽園ホール17:15~21:32
主催:(株)オフィス超合筋 / 認定:ニュージャパンキックボクシング連盟、WBCムエタイ日本
戦歴等はパンフレットを参照していますが、不確実な部分は割愛しています。
前日計量は7日土曜日12時より、「リロの会議室 飯田橋」で行なわれ、全員一回でパス。
◆第10試合 スーパーライト級ノンタイトル3回戦
パイデン・ペーサイシ(タイ国出身25歳/ 62.7kg)
VS
ロードトゥムエタイ・スーパーライト級チャンピオン.吉田凜汰朗(VERTEX/栃木県出身26歳/ 63.3kg)
32戦16勝(3KO)10敗6分
勝者:吉田凜汰朗 / 判定1-2
主審:多賀谷敏朗
副審:宮沢28-29. 児島28-29. 中山29-28
パンチと上下の蹴りの多彩な牽制で様子見の中、やや圧力あるのは元・IBFムエタイ世界ライト級チャンピオンのパイデンの方。第2ラウンド後、公開採点でパイデン側の1-0の吉田凛太朗にとって不利な展開からアグレッシブに攻めた。このラストラウンドを確実に取れば二者支持は得られるはず。パイデンはしっかりガードしてミドルキック返し、攻撃の動きが印象的だったが、吉田はパンチからヒジ打ちに繋げて攻勢を維持。僅差ながら判定勝利を導いた。



◆第9試合 WBCムエタイ日本バンタム級タイトルマッチ 5回戦
第9代チャンピオン.星拓海(IDEAL/東京都出身20歳/ 53.5kg)15戦12勝(4KO)2敗1分
VS
挑戦者2位.HIROYUKI(=茂木宏幸/RIKIX/神奈川県出身30歳/ 53.45kg)
64戦43勝(23KO)17敗4分
勝者:星拓海 / 判定2-1
主審:スイット・サエリム・ランボー(タイ)
副審:宮沢47-48. 多賀谷48-47. 中山48-47
初回、両者はローキックで様子見しながら距離を縮めていく。やや圧力掛けて出るHIROYUKIだが、星拓海も焦らず前進。多彩な攻防は差が付き難い互角の展開。ベテランHIROYUKIの技と若い星拓海の技。互いに圧し切れない、決定打の無い流れも手数足数は多くアグレッシブな展開を見せた。
星拓海は試合後、「過去最強と言われるHIROYUKI選手はさすがに強かったです。何とか勝てて良かった。勝てたことは自信になります。」とコメントした。星拓海は10連勝。



◆第8試合 ロードトゥムエタイ・ウェルター級王座決定戦 5回戦
高橋幸光(飯伏プロレス研究所/神奈川県出身37歳/ 66.45kg)77戦46勝(16KO)25敗5分1NC
VS
佐藤界聖(PCK連闘会/宮城県出身24歳/ 66.55kg)22戦14勝(6KO)7敗1分
勝者:高橋幸光 / TKO 4ラウンド 1分22秒
主審:児島真人
高橋幸光は蹴りからパンチ、後ろ蹴りとアグレッシブに攻めるが、佐藤はムエタイ技が効果的に的確に攻めて高橋を下がらせる。第2ラウンドにも佐藤の右ストレートで高橋が後退が続く。
第3ラウンドには高橋が圧力掛けてパンチやヒザ蹴りで出始めた。佐藤はやや攻め倦む。
第4ラウンドには高橋がヒジ打ちで佐藤の右目尻と続けて額をカット。両方とも傷は深い。ドクターチェックの末、レフェリーストップが掛かった。高橋幸光が王座獲得。


◆第7試合 71.0kg契約3回戦
NJKFスーパーウェルター級3位.基康(=岡本基康/千葉県出身24歳//TAKEDA/ 70.9kg)
29戦19勝(11KO)9敗1分
VS
クンタップ・チャロンチャイ(タイ国出身45歳/ 71.0kg)
勝者:基康 / TKO 2ラウンド 1分6秒
主審:中山宏美
元・ジャパンキック協会ウェルター級初代チャンピオンの基康はTAKEDAジムに移籍しての初戦。基康は重いローキックで主導権奪い、左フックパンチでボディブロー、ローキック(カーフも加え)でクンタップを追い詰めていく。この流れは変わらず、基康圧倒の印象。
第2ラウンドにはより勢い増した基康が左フックでクンタップをグラつかせて更に連打でノックダウン奪う。再開後もパンチ連打でロープ際に追い込みレフェリーストップが掛かった。基康の圧倒TKO勝利。

◆第6試合 ライト級3回戦分
岩橋伸太郎(エス/神奈川県出身38歳/ 60.75kg)
VS
龍旺(Bombo Freely/茨城県出身24歳/ 61.0kg)10戦8勝(1KO)1敗1分
勝者:龍旺 / TKO 2ラウンド 1分53秒
主審:児島真人
2年3カ月ぶりの試合となった龍旺が開始から突進してパンチ連打で岩橋伸太郎をコーナーに追い詰めるが、岩橋は劣勢になりながらも決定打を回避し、蹴り返して間を作る。勢いは常に龍旺が優り攻勢を続けるが、岩橋は粘り強さで蹴り返す底力を見せた。しかし接近戦で龍旺のヒジ打ちがヒットで額を切られた岩橋に、ドクターの勧告を受け入れたレフェリーが試合ストップした。

◆第5試合 56.0kg契約3回戦
大田一航(新興ムエタイ/神奈川県出身24歳/ 55.85kg)32戦21勝(6KO)9敗2分
VS
ヌアシラーS.R.K (タイ国出身25歳/ 55.45kg)66戦46勝(12KO)19敗1分
勝者:大田一航 / TKO 3ラウンド 1分22秒
主審:多賀谷敏朗
暫く不調が続いた大田一航の再起戦。テクニシャンの戦いは大田一航が先手に上手く多彩に攻め、主導権支配していく。第2ラウンド以降もより一航が前進し、ボディブローとローキックでヌアシラーを追い詰めていく。
第3ラウンドにはヌアシラーはロープに詰まる展開が増えた。一航はパンチ連打上下打ち分け、ボディブローでノックダウン奪い、再開後、右ローキックでヌアシラーは戦意喪失気味に陥ったところをレフェリーストップが掛かった。
◆第4試合 53.0kg契約3回戦
NJKFフライ級チャンピオン.西田光汰(西田/愛知県出身24歳/ 52.9kg)
15戦10勝(1KO)4敗1分
VS
WMC日本バンタム級チャンピオン.佐藤九里虎(FAITH/佐賀県出身35歳/ 52.9kg)
42戦17勝(3KO)20敗5分
勝者:西田光汰 / 判定3-0
主審:スイット・サエリム・ランボー(タイ)
副審:宮沢29-28. 多賀谷29-28. 中山30-27
初回は佐藤九里虎のパンチで出る圧力にやや苦戦した西田光汰は、第2ラウンドにはローキックの攻防からリズム掴んだが、第3ラウンド終盤には佐藤のヒジ打ちで額をカットされ、圧倒には及ばないが距離感を掴んで攻める勢いを維持した西田光汰が判定勝利。
◆第3試合 女子フライ級3回戦
S-1女子世界フライ級覇者.真美(Team ImmortaL/神奈川県出身34歳/ 50.75kg)
28戦19勝(6KO)9敗
VS
ミネルヴァ・ライトフライ級2位.美斬帝(=喜多村美紀/テツ/広島県出身39歳/ 50.65kg)
36戦14勝17敗5分
勝者:真美 / 判定3-0
主審:児島真人
副審:宮沢30-27. ランボー30-27. 中山30-27
4度目の対戦となった今回は、美斬帝のアグレッシブな攻めに真美はやや受け身も、徐々に組み合ってのヒザ蹴りでリズム掴み勢いが増していった。ムエタイ技と経験値が活きた真美の攻撃力が目立った。真美は美斬帝に3勝1敗となった。
◆第2試合 フェザー級3回戦
陽平(TAKEDA/埼玉県出身16歳/ 57.1kg)3戦2勝(1KO)1敗
VS
宰川桂人(安廣道場/東京都出身20歳/ 56.7kg)1戦1敗
勝者:陽平 / 判定3-0 (30-27. 30-27. 29-28)
◆第1試合 フライ級3回戦
手塚瑠唯(VERTEX/栃木県出身19歳/ 50.5kg)7戦5勝(3KO)2敗
VS
RIKIYA T-KIX(T-KIX/静岡県出身28歳/ 50.65kg)3戦2敗1分
勝者:手塚瑠唯 / KO 2ラウンド 52秒 / カウント中のタオル投入による棄権。
《取材戦記》
NJKFにおいて、IBFムエタイタイトルマッチは、ある外部から圧力が掛かり、吉田凜汰朗の世界王座挑戦は一旦白紙。11月30日に行われた“IBFムエタイ日本王座”関連も認可が下りない中での開催だった模様です。大きな認定組織になるほど規制が厳しく、認可される条件のハードルが高いものです。WBCムエタイも2004年頃でしたか、日本での開催、最初の頃は規制が掛かる事態がありました。解る人には解る事情。当時止むを得ずWKBA戦に移行しました。
過去2019年9月に波賀宙也のIBFムエタイ世界王座奪取とコロナ禍後の防衛戦の開催実績があり、今後の開催もそう難しくはないのではと推測されます。
仮に、プロボクシングの世界主要4団体全てがムエタイに関わって来たら、いちいち横槍が入るのだろうか。WBCがムエタイに参入して来た時、いずれ主要4団体が参入するかもとは予測出来たものです(現在はWBCとIBFのみ)。
今回の各試合、レフェリーによる勝者コールがしっかり出来ていた様子でした。これはいい傾向。レフェリーがしっかり勝者の腕を挙げ、途中で離さず止まらず360度一周し観衆に示す。過去にこれが出来ないレフェリー、選手が多かった。観衆は南側だけではないのです。
大田拓真は昨年6月8日にWBCムエタイ世界フェザー級王座奪取したが、今月2月21日にスペインで前チャンピオンのアントニオ・オルデンの挑戦を受ける初防衛戦を迎える模様。オルデンにとってのリターンマッチ。
大田は「日本でもスペインでも、関係無いというところを見せに行きたいと思いますので応援お願い致します。」とリング上で語った。ホームでもアウェイでも実力に影響は無いとは言えるが、気候や時差の影響、現地での嫌がらせが無ければいいが、そんな心配は無用だろう。
NJKF関連、2月22日(日)にはGENスポーツパレスにて15時15分より、女子だけの戦い「GODDESS OF VICTORY Ⅳ」が開催されます。
3月20日(金・祝)には神奈川県厚木市猿ヶ島スポーツセンターにて15時30分よりDUEL.37が開催。
4月5日(日)は後楽園ホールにてCHALLENGER.13が開催予定です。
▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」
