理化学研究所などがSTAP細胞という新万能細胞の作製に成功したニュースは生命科学の常識を覆す画期的な成果として報じられた。科学に明るくない者でも、未来に希望の持てるニュースが新聞の一面に掲載されるのは気分が高揚する。

各紙記事や各テレビ局のニュースで研究の立役者として紹介されたのが理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーだ。
博士号を取得して3年の若き女性研究者の活躍は賞賛に値する。

けれども気になるのは、マスコミの「取り上げ方」である。
NHKや民放のニュース番組では、彼女を「女子力のあるリケジョ」という表現で取り上げた。最近は理系の女子を「リケジョ」というらしい。ちなみに土木に携わる女性は「ドボジョ」というそうだ。
大学生に占める理系学生の割合は3割弱とされているので、理系の専攻者は少数派だ。
けれど理系の男性をリケ男などとは言わない。女性はさらに少数派で、理系といえば男性をイメージする人が多いということだろう。

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