3月27日、静岡地裁は、袴田巌元死刑囚に関する再審の開始を決定。袴田さんは釈放された。事態の推移を見守っていた多くの人々から、喜びの声が上がった。
司法を覆っているのは大きな闇……、そこに希望の光が差した。
袴田さんが犯人だとされたのは、1966年6月30日に静岡県清水市で起きた事件。味噌製造会社の専務宅が全焼し、焼け跡から一家4人の死体が発見された。
事件から1年2ヶ月も経って、現場近くの味噌醸造タンクから、鉄紺色ズボン、ねずみ色スポーツシャツ、白ステテコ、白半袖シャツ、緑色ブリーフ、5点の衣類が発見された。緑色ブリーフが袴田さんが穿いていたものと似ているとして、証拠とされた。
だが、2011年に静岡地裁でDNA鑑定が行われ、衣類に付いていた血液は、袴田さんや被害者4人のDNAと一致しないことが明らかになった。

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