藤田文武維新共同代表「犬笛吹いて逃亡」の責任を追及する

西谷文和(紙の爆弾2026年1月号掲載)

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◆「(株)リ・コネクト」マンションを訪ねる

「昨日、西谷さんが(兵庫県内にある私の秘書の)オートロックのマンションに侵入して動画を撮っていました。防犯カメラの動画を警察に通報しています。これ、犯罪行為です。建造物侵入で逮捕されますよ」

2025年11月4日の記者会見で、日本維新の会・藤田文武共同代表が、突然私を名指しして「犯罪者」と決めつけた。

そもそもこの会見は藤田の公設第一秘書が経営する会社に、自身のビラデザイン料や印刷費を発注していたこと、つまり「公金をキックバックさせて、身を肥やしていたのでは?」という疑惑に関する釈明会見だった。

まさかここで逆ギレするとは思わなかったし、私の名前を公の場でさらすことによって正当な取材活動を妨害するような〝犬笛〞を吹くとは思わなかった(犬笛とは、犬にしか聞こえない周波数で鳴る笛のこと。特定の人々を先導する発言を指す)。

勝手に「犯罪者」にされ、名誉を傷つけられた身としては当然反論せねばならない。ちなみに私は逮捕されるどころか、兵庫県警の取り調べも受けていない。代わりに兵庫県警に捕まったのはN党の立花孝志だ(笑)。

本稿ではこの事件の背景と経過について述べてみたい。

しんぶん赤旗日曜版11月2日号のスクープによると、問題の会社は兵庫県西宮市の「株式会社リ・コネクト」。藤田の第一公設秘書が経営していて、チラシ印刷など約2000万円の仕事を受注している。さらに2000万円の内訳を調べると、その約94%が政党助成金や旧文書交通費からの公金だった。

公設第―秘書は年間600?800万円の給与が支給されている国家公務員で、原則として兼業禁止。例外的に兼業届を出せば認められるのだが、この兼業届によれば秘書は(株)リ・コネクトから年間720万円の報酬を受けていた。

つまり公金を自分の秘書が経営する会社に発注し、秘書はそこから報酬を得ていた。つまり税金(秘書給与)と公金(チラシ代金)の二重取りということになる。

(株)リ・コネクトはどんな会社なのか? 7年半にわたって藤田と秘書はどのような契約を交わし、どのような印刷物を作っていたのだろうか?赤旗のスクープが間違っているのだとすれば反論も聞いてみたい。だからスクープが出た翌日の11月3日に(株)リ・コネクトを訪問した。

(株)リ・コネクトが入居するマンションは西宮市の閑静な住宅街にあって、マンション玄関の集合ポストの504号室に社名が貼り付けてある。ペラ1枚の紙がポストに貼ってあるだけ。外形上は「ペーパーカンパニー」「幽霊会社」のようだ。疑念が膨らむ。

会社訪問しようと思い、自動ドアの前に立つとドアが開いた。つまり11月3日午前11時頃の時点で、このマンションはオートロックではなかった。もしオートロックなら私は中に入れなかった。

(株)リ・コネクトが入居するマンション入り口。集合ポストの横のドアはオートロックではなかった。

5階まで上がり部屋の前まで行き会社の呼び鈴を2度押す。返答がないので1階玄関に戻り、テンキーで部屋番号を押す。やはり反応なし。祝日なので社員さんは出勤していないのかな?と思い、大阪にある私の事務所まで引き返した。

この日の夜、インターネットテレビの「アークタイムズ」に出演し、「公金2000万円を受注している(株)リ・コネクトは駅前商店街のようなところではなく、通常のマンションの1室にあって、お留守のようだった」と報告する。

そしてその翌日、藤田は記者会見という注目される公の場で、私の名前を何度か連呼した上で、不法侵入者と決めつけたわけだ。

◆逃げる藤田文武

これを見過ごすと、政治とカネの疑惑を追及する記者が萎縮する。藤田は取材に訪れた赤旗記者の名刺をさらして恫喝めいた行動にも出ている。会見では赤旗に対し「(秘書の)自宅まで行ってピンポン、ピンポン鳴らして」と赤旗を責めていたが、ピンポン鳴らしたのは私(笑)なのだ。

まずは質問状を送ることにした。主な質問は3点。1つ目はもちろん、当該マンションの「オートロック」。私が「不正に開錠して建物内に入った」と断言した根拠を示してもらいたい、と質問。

2点目は、自動ドアから入り、会社事務所のある504号室を訪問したことを、「建造物侵入で犯罪行為である」と繰り返し発言したこと。確かに504号室の前で2回、1階玄関で2回呼び鈴を鳴らした、しかしこれは普通の会社訪問である。どこが「犯罪行為」なのか指摘してほしい、という質問。

最後に「防犯カメラに映っている。警察に通報した」「逮捕されますよ」などの発言は威嚇であって、正当な取材行為への恫喝であるから、発言を撤回し謝罪するつもりはあるか、という質問。

この質問状を大阪府寝屋川市の藤田文武大阪事務所に、11月6日に書留で郵送し、回答期限を11月14日にした。1週間の回答時間を与えて、わざわざ返信用封筒に切手を貼って同封することも忘れなかった。

※記事全文はhttps://note.com/famous_ruff900/n/n2c5522d6af9a