ウナです。日本から持ってきたノートが終わってしまったので、学校近くのカワイイ雑貨が置いてあるショップに行きました。パンダの絵柄がナイスなノートがあったので、ぱっと見て購入すると……。韓国語で「独島は我が領土」と書いてあるじゃないですか! しかも英語で「It’s not over」と書きつつ、裏面はこれまた韓国語で、「アタマにきちゃダメ」とあります……。どんなコンセプトで作られたのでしょう? よくわからないので次の週末、また店に行くことにしましたが、もう売り切れていました。もしかしたらラス1を買ったのかもしれませんが……。なのでスタッフに「独島は我が領土グッズ、他にもある?」と聞きましたが、もう見当たりませんでした。

そしてこの数日後、学校のラウンジで日本からの友人と話していた時に、雑誌が置いてあるコーナーに目をやると、今度は「History of Dokdo」と書いた冊子が! これは天安というところにある韓国独立記念館が作ったものらしく、英語で「韓国は1945年に解放されて以降、経済的な奇跡を果たしてきた。しかし解決すべき問題がまだ残されている。そのひとつが独島の領土問題だ」として、日本でもこの話が出るときに引用される、干山島の話などについて触れています。

とりあえず誰も関心を示している様子はなく、置き去りにされている感満載でしたが、誰かが放置したものなのか、それとも意図的に置いたものなのか……。よくわかりませんでしたが、他の留学生にツッこまれないかどうか、その日はちょっとドキドキしました。

とはいえ学校では先生も生徒も、誰一人として独島の話題は持ち出しません。しかしながら韓国の歴史や文化をテーマにした授業では普通に、日帝支配時代36年間の話題が出ます。でもそれは政治的な意図があるというより、「事実なのだから触れないわけにはいかない」といった、淡々としたテンションです。だからとくに他の国からの留学生達から、「お前らは韓国にこんなことをしたのか!」とか言われることもありません。「そんなことがあったんですね~」程度の受け止められ方なので、ネットでまことしやかに騒がれている、「韓国の反日教育がひどすぎて、日本人がいじめられる!」なんてことは、これっぽっちも起きていません。

そう、独島か竹島かについてはまた別の話ですが、日本が朝鮮半島を支配したこと自体は歴史の事実で、それは消せません。だから韓国では当たり前に触れることなので、それを「反日教育!」と見るのは、違うのではないかなあ……と思ったりしました。と同時に、された側はいつまでも覚えているものなのだから、言われたくなければ最初からやらないこと、という教訓を得た気持ちになりました。そんなワケでノートは、頑張って使い切るぐらいに勉強したいと思います。

▼サ・ウナ
韓国の地方都市にある某大学に留学中の女子大生。世界中から来ている学生たちによる、ミックス言語で繰り広げられている「かわいい~」「○○さんかっこいい~」「○○が××のことを好きだって言ってたよ~」などの会話に、日夜イライラしながら学業に勤しむ25歳。

《韓国特派員・ウナの留学日記》
◎「ゆとり」は世界の共通語!?
◎MERSアタック!? in ソウル

タブーなきスキャンダルマガジン!月刊『紙の爆弾』は毎月7日発売です。