「韓国人が卒倒しそうな写真」がここにある。これらに国際情勢は関係ない。韓国と日本の友好的なドラマがある。それは「軍人」同士にしかわからないドラマだろう。

10月15日、開かれた海上自衛隊観艦式予行での映像で、愛国韓国人が卒倒しそうなシーンを撮影した。旭日旗の向こうで、韓国国旗をかかげる韓国海軍最新鋭艦「テ・ジョヨン」の姿がこれだ。

旭日旗と韓国海軍の最新鋭艦「テ・ジョヨン」

「観艦式」は3年に1度、海上自衛隊が首相に艦と普段の訓練の成果を見せるいわば「洋上パレード」である。性質上、艦隊運動の連携を取る必要があり、事前に共同訓練が必要だ。また、実弾発射を含む場合もあり、危険も伴う。

観閲者は首相であるが、一人だけに見せるわけではなく、納税者である国民への公開サービスであり、将来の自衛隊員をリクルートするためのショーでもあり、観覧者は一般にも募集される。

海自ではそれぞれの基地祭や、艦艇公開を行っているが、観艦式は最大規模となる。

また、観艦式のない年は陸自の「観閲式」、空自の「航空観閲式」が行われる。これらは大抵、朝霞の基地で見る事ができる。

観艦式も一発勝負、というわけにはいかないので、本番を10月18日(日)とし、12日、15日を練習日としている。この写真を撮影したのは15日の予行であるが、予行、本番含めて3日間、同じ光景が出現するはずである。

◆反日や排他的な保守の考えとはまったく違うロジックで動いている日韓同盟

観閲式は観閲者に艦を見せるのが目的であるから、観閲者(この場合は安倍首相)の乗った観閲艦と、受閲艦がすれ違う事によって成り立つ。受閲艦もいくつかの艦隊を作る。外国艦は艦対列の中で「祝賀艦隊」を形成し、観閲艦とすれ違う際、乗員は登舷礼というスタイルで並び、マストには日本に対する礼として日章旗をかかげ、乗員は旭日旗をかかげる観閲艦に敬礼するのである。

つまり、韓国海軍の最新鋭艦である「テ・ジョヨン」が日の丸を揚げ、韓国人が「戦犯旗」と侮蔑する旭日旗に敬礼するのである。愛国韓国人が発狂しそうな光景である。

だが、外国艦が他国の旗かかげるのは、世界的に見てごく普通の光景である。今回の観閲式には外国艦として、アメリカ、オーストラリア、インド、フランスも参加しており、これらの艦もやはり日の丸を揚げ敬礼してくる。

逆に自衛隊の護衛艦、海上保安庁の保安艇も、外国の港に入港する際、あるいは外国の式典に参加する際、同じように外国旗をかかげ礼を取る。

それどころか、ある国の軍隊が他国軍と共同訓練をするのは、あらゆる面から見て望ましいのである。

軍と軍が共同訓練をすると、お互いに相手の実力、動きを理解できる。共同作戦を取るのであれば、友軍の実力や動き方を知っていれば、効率的な行動が取れる。

将来的に交戦するようになったとしても、相手の実力が判っていれば攻撃も効率的に実施できる。また、相手がきわめて強い、という認識があれば「逃げる」という選択もある。逃げるというと卑怯な手段に思えるかも知れないが、圧倒的と判っている相手にぶつかって無駄死にするよりは一度引いて態勢を整えるのが合理的である。あるいは降伏もあり得るだろう。

ましてや、日本と韓国は緩やかな軍事同盟にある。より緊密に連絡を取りあい、共同訓練を実施すべきなのだ。

少なくとも「韓国軍」は、旭日旗を敵視する朴大統領、あるいは韓国人差別をむき出しにする保守の考えとはまったく違うロジックで動いている。

韓国では国策として反日政策を採っているが、今回の「テ・ジョヨン」観艦式参加では、現場はより現実的な認識をしていると見るべきであろう。

▼ハイセーヤスダ(編集者&ライター)
テレビ製作会社、編集プロダクション、出版社勤務を経て、現在に至る。週刊誌のデータマン、コンテンツ制作、著述業、落語の原作、官能小説、AV寸評、広告製作とマルチに活躍。座右の銘は「思いたったが吉日」。格闘技通信ブログ「拳論!」の管理人。

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