大和知也の右ストレートが翔太の接近を防御

大和知也、無念の負傷敗北

センチャイジム陣営、アウェイで勝利

武士シリーズVol.3 / 6月19日(日)後楽園ホール17:30~21:20
主催:日本キックボクシング連盟 / 認定:NKB実行委員会

◆61.5kg契約 5回戦

NKBライト級チャンピオン.大和知也(SQUARE-UP/61.2kg)
VS
WMC日本ライト級チャンピオン.翔・センチャイジム(佐藤翔太/センチャイ/61.5kg)
勝者:翔センチャイジム / TKO 3R 0:48 / 左腕骨折の疑いでタオル投入による棄権。
主審 川上伸

古いキックスタイルの大和知也と今時のムエタイスタイルの翔・センチャイジムという全く違うタイプの対戦はパンチヒジ打ち、ミドルキック、ヒザ蹴りなど、離れてよし、接近してよしの翔太が有利な技を持ち、1Rには早くもパンチで大和知也からダウンを奪う。

大和も伸びる右ストレートとローキックが翔太のムエタイ戦法を封じる動きだが、翔太の距離を詰めつつある動きに、大和が練習で痛めた左ヒジに翔太のヒザ蹴りが当たると大和の動きが鈍くなる。左腕が使えないような下がった状態。セコンドがタオルを投げ試合を終了させました。大和知也はメインイベンターとして強行出場ながら、練習での怪我が多いのが気になるところです。

チャンピオンになっても守りに入らない積極的前進の安田一平

強打同士も圧力で2度のダウン奪って仕留める

勝利の瞬間、最高の気分の時

◆67.0kg契約 5回戦

NKBウェルター級チャンピオン.安田一平(SQUARE-UP/66.6kg)
. VS
同級5位.マサ・オオヤ(八王子FSG/66.7kg)
勝者:安田一平 / KO 1R 1:49 / カウント中のタオル投入による棄権。
主審 鈴木義和

王座獲得後、初戦となった安田一平は守りに入らず、打ち合い覚悟の左右パンチで2度ダウンを奪い豪快にKO。

◆ミドル級 3回戦

NKBミドル級6位.西村清吾(TEAM-KOK/72.5kg) VS 釼田昌弘(テツ/72.1kg)
勝者:西村清吾
判定2-0 (主審 前田仁 / 佐藤 30-29. 川上 30-29. 鈴木 30-30)

◆ウェルター級 3回戦

NKBウェルター級7位.岡田拳(大塚/66.5kg) VS 上温湯航(渡邉/66.4kg)
勝者:岡田拳(岡田清治/元同級C)
判定3-0 (主審 馳大輔 / 佐藤 30-27. 川上 29-27. 前田 30-27)

元NKBウェルター級チャンピオンの岡田清治(大塚)が岡田拳とリングネーム改名し3年ぶりに復帰。デビュー1年ながら、前に出る圧力ある上温湯航(うわぬゆ・こう/渡辺)と対戦。上温湯が予想どおりヒザ蹴りハイキックで圧力かけるも、元チャンピオン岡田はやや劣勢の中、冷静に試合勘を取り戻すように様子を見る。次第に岡田のローキックが効きだして上温湯の圧力が弱まり、ダウン奪って逆転判定勝利。

◆55.0kg契約 3回戦

NKBバンタム級1位.松永亮(拳心館/54.7kg) VS 町野秀和(八王子FSG/54.8kg)
勝者:町野秀和
判定0-3 (主審 鈴木義和 / 前田 28-29. 佐藤 28-29. 馳 28-29)

◆59.0kg契約 3回戦

NKBフェザー級2位.優介(真門/58.5kg) VS 竜坊(BIBLE/59.0kg)
勝者:優介
判定3-0 (主審 川上伸 / 馳 30-28. 佐藤 30-28. 鈴木 30-29)

柔軟なハイキックが冴える高橋聖人

ヒジヒザも有効に使う高橋聖人

◆フェザー級 3回戦

NKBフェザー級4位.KAZUYA(JKKG/57.15kg) VS 高橋聖人(真門/57.1kg)
勝者:高橋聖人 / TKO 3R 2:10 / カウント中のレフェリーストップ / 主審 前田仁

高橋三兄弟三男の聖人はようやくデビュー一年が過ぎたところ、デビュー戦以来のKO勝利を飾り、4戦3勝(2KO)1分となりました。三兄弟としては次男・亮が昨年12月に王座獲得、長男・一眞が4月に王座奪取失敗、聖人は2月に引分けと、まずまずながら、期待が掛かる次期エースの立場としては停滞している感が強い。そんな中、次男・亮が7月3日ディファ有明でのBOM興行(バトルオブムエタイ)に出場します。キョウヘイ・ゴールドライフ(ゴールドライフ)と対戦予定。高橋三兄弟の、進化と明確な実力の披露に、好感度アップと勝利の期待が掛かります。

デビュー戦以来のKO勝利、ランキング入りは確実の高橋聖人

◆他3回戦6試合

4月16日の興行で7戦7敗の岩田行央(大塚)が豪快なKO勝利を飾り、初勝利を挙げました。その興行最優秀選手として6月19日のリング上で表彰されました。デビューが2009年ですでに30歳でしたが、「勝つまでやめられない」と頑張ってきたようです。惜しい展開もありつつ、なかなか勝利を挙げられないまま8戦目を迎えることも難しいものです。

しかし、ここでもうひとつレベルアップを図ろうと高橋三兄弟三男の聖人との対戦を熱望しました。話の成り行きが先行している状況のようで正式決定はしていませんが、アトラクションやパフォーマンスも充実してきた同興行に於いて、リングアナウンサーのような正装でリングに上がった岩田選手。表彰とインタビューを受ける姿はインパクトありました。ここからチャンピオンになったら凄い話題になりますね、日本を越えるほどの王座まで狙って欲しいところです。

6月26日 (日)新宿フェース17:30開始のJ-NETWORK 興行ではメインイベントで、NKBバンタム級6位の佐藤勇士(拳心館)がJ-NETWORKバンタム級6位の金基勲(キムギフン/韓国/STRUGGLE)と対戦予定。高橋亮も7月3日のBOM興行出場と、他団体(フリープロモーション興行含め)出場も緩やかに増えて、更なる団体交流に期待が掛かります。

司会は元NKBウェルター級チャンピオン.武村哲、岩田行央、高橋聖人の次期対戦候補の顔合わせ

次回興行、武士シリーズvol.4は10月2日(日)の開催ですが、NKBバンタム級からウェルター級までの4階級のチャンピオンが出場。タイトルマッチの発表はまだないですが、活性化に繋がる争奪戦に期待したいところです。

[撮影・文]堀田春樹

▼堀田春樹(ほった・はるき)
フリーランスとしてキックボクシングの取材歴32年。「ナイタイ」「夕刊フジ」「実話ナックルズ」などにキックのレポートを展開。ムエタイにのめり込むあまりタイ仏門に出家。座右の銘は「頑張るけど無理しない」

主演に抜擢された黒島結菜(日本テレビ『時をかける少女』HP)

7月からスタートする新ドラマ『時をかける少女』(日本テレビ/土曜21時)の主演に抜擢された黒島結菜とSexy Zoneの菊池風磨が『新鮮な配役』として話題だが「キャスティングに至る裏事情はまったく新鮮じゃない」と囁かれている。

「原田知世、南野陽子、安倍なつみ、細田アニメ、仲里依紗などが演じてきたのが『時をかける─』の主役。ラベンダーの香りをかぎ、そこから「時を自由に超える能力」を身につけてしまう女子高生・芳山未羽(よしやま・みはね)は、ロリータファンなら涎ぜんのキュートさが求められる。そうそうたるメンバーで「スターへの架け橋」とも言われるのが作品『時をかける─』だ。筒井康隆原作でSFファンのみならず、幅広い層に愛される同作品でヒロインを演じるのは一見して「出世街道」に見える。


◎1983年 『時をかける少女』(旧角川春樹事務所)主演=原田知世、監督=大林宣彦

「この作品は何回もドラマやアニメ化されすぎていて、当初オファーがあった有村架純や、大友花恋は「かつて主演した女優たちと比較されたくない」とパス、そして仮キャットで「Kis-My-Ft2」の玉森 裕太がブッキングされていたが、「Kis-My-Ft2」は1月の『SMAP解散騒動』を引き起こした元マネージャー、飯島三智の支配下だった。現状では、つぎつぎと飯島がブッキングした「Kis-My-Ft2」の仕事は現在、ほぼ全権を握るメリー喜多川副社長により引きはがされている。そうした中、『メリーの鶴のひと言』で『菊池にやらせてあげなさい』と発表寸前に差し替えられました」(スポーツ紙記者)


◎2006年 『時をかける少女』(アニメ映画)監督=細田守

ただ、このキャスティングは、ドラマ「ごめんね青春!」(TBS)や映画「ストレイヤーズ・クロニクル」や去年の「花燃ゆ」(NHK)で実績があるものの、端役しかこなしていなく、いまひとつ知名度的に集客に結びつかないことを心配しての「保険」として相手役にジャニーズの人気者をあてておきたい局側の意図が透けてみえる。

「それにしてもすでに手垢のついたコンテンツ『時をかける─』がまた製作されるという局サイドの思考停止ぶりが心配です。キャスティングも事務所が推薦してくるがままになっていますし、もはやドラマは『タレントや俳優のプロモーション』の場でしかないとすら感じます」(放送作家)

日本テレビに「どんなプロセスで黒島と菊池に主役が決まったのですか」と聞くと「個々のキャスティングについて返答できかねます」という丁寧な答えが返ってきた。


◎2010年 『時をかける少女』 主演=仲里依紗、監督=谷口正晃

果たして、『時をかける─』への出演は、貧乏くじなのだろうか。

「そんなことはありません。作品じたいのファンが多いですし、いわゆる『ロリータ好き』な視聴者が観るはずです。そのくらいはマーケティングして結果を弾けますよ」(同)

しかし83年に映画『時をかける─』で主演した原田知世はスターダムにのしあがったが2010年、仲里依紗が主演した映画『時をかける─』は大コケしてオファーを減らしている。果たして、「安全策」として『時をかける─』の制作にのっかる主役ふたりの未来はいかに?

(伊東北斗)

芸能界の歪んだ「仕組み」を解き明かす!『芸能人はなぜ干されるのか?』

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