11月17日に発売された『反差別と暴力の正体』は、猛烈な反響を呼んでいる。アマゾンへは3度納品したがそれも既に売り切れた。21日更に230冊納品し、鹿砦社の在庫も底をつき、残りは書店に並んでいるものだけだ。

発売前に『反差別と暴力の正体』の告知をした途端にアマゾンへは予約が殺到したようだ。また反響も凄まじい。主としてTwitter上であるが、評価9割、非評価1割といったところだろうか。鹿砦社はかねてより「左派系」出版社との認識をお持ちの方が多いようだ。「左派系」かどうかはともかく、鹿砦社が何事にも“批判的”な視点を持ち、付和雷同ではない“本音”の言論を目指していることは間違いない。

当然、このようなご時世であるから、政治や世界を論評すれば、必然的に「反体制的」な視点にならざるを得ない。最低、最悪の政権下での暮らしを余儀なく押し付けられている私たちは、当たり前だが〈権力〉を撃つ。

同時に「反差別」「反権力」「マイノリティー擁護」といった、耳ざわりの良いフレーズを謳い文句に、その実真逆の行動を取る連中が、政権や権力中枢同様に危険であることも歴史が証明するところだ。この国が何度も繰り返してきた〈下からのファシズム〉だ。よって鹿砦社は「M君リンチ事件」を放置はできなかったのだ。

こんな表現を本当は使いたくはないが、鹿砦社は出版界のマイノリティーだ。「M君リンチ事件」はメジャーマスコミに早期から知れ渡っていたが、どの報道機関・出版社もこの事件を報じることなく、放置・傍観していた。しばき隊は言う、「マイノリティーの権利を守れ!」と。守ってもらおうではないか。出版界のマイノリティー鹿砦社を!(もちろん冗談だ)。

Twitterではなく長文のメールで感想を寄せてくれた方がいた。その中で以下の記述があった。

〈「しばき隊」犯罪の隠蔽工作を貫徹しようと思ったら、証拠物件の破壊は第一段階ですが、犯行暴露の意志をもつ人々を、切り崩そうとしたり、抹殺することだってやりかねないと思います。なにしろ既成左翼や既成の社会正義団体や名前の売れた既成の「社会正義市場の文化人・大学人」などの「左翼ぶりっこ」稼業を脅かす問題なのですから。

鹿砦社スタッフに対する「事故とみせかけた暴行や殺傷」の試みすら、奴らは行なう可能性があると考えて、「街を歩くときはクルマに気をつける」とか「駅では後ろから押される恐れがあるのでプラットホームでは中央付近に居るようにする」などの基本的な身辺防衛に努めたほうがいいと思います。
神経質のように思えるでしょうが、革命的警戒心は必要です。

激動の時代は、偽善の仮面が剥がれる、文字どおり「試練の時代」です。
そういう時代には「誠実に怒り、誠実に闘う」ことが、パワーになると私は信じています〉

この方のアドバイスは些か過剰と思われる読者もいるかもしれないが、あながち失当ではない。表面上『反差別と暴力の正体』で質問状を送った人たち全員に本書を贈っているが全員が「沈黙」している。しかし、今回質問状は送っていないが、取材担当の寺澤有が取材を申し込みながら断った人物がいた。

伊藤大介氏のFacebookで見つけた有田芳生議員の書き込み

これは「M君リンチ事件」裁判で被告になっている伊藤大介氏のFacebookだ。何度も質問状を送った有田芳生議員が「事実でないことが、さも事実であるように書いてありますね」と、明確に述べている。偶然有田議員の傍には野間易通氏がいたという(ずいぶん懇意だと告白してくれている)。

 

 

有田議員に尋ねる。『反差別と暴力の正体』中、どの部分が「事実」ではないのか。貴殿がFacebookやTwitterで発信するのは、一般人が発信するのと訳が違う。あなたは国会議員、つまり公人中の公人だ。寺澤有の取材要請に応じることなく、なにおかいわんやである。

われわれの取材や分析に「事実ではない」ことがあるのであれば、訂正をしなければならない。誤った解釈や判断でどなたかを傷つけたのであれば訂正をするのにやぶさかではない。であるから有田議員には必ずこの質問には答えていただきたい。万が一具体的な誤りの指摘がない場合は国会議員による「マイノリティー出版社」への、恣意的な「圧力」と判断するしかない。

『反差別と暴力の正体』の中で松岡が述べている通り、やや大袈裟ではあるが「私たちは命をかけて」取材し、本書を世に出した。真っ当な批判や事実誤認の指摘であればもちろん受けて立つ。

しかし、そうでない場合は、われわれにはそれなりの覚悟がある。まだ弾薬庫は空ではない。

(鹿砦社特別取材班)

『反差別と暴力の正体――暴力カルト化したカウンター-しばき隊の実態』(紙の爆弾12月号増刊。11月17日発売。定価950円)

【内容】

1  辛淑玉さんへの決別状

2  「カウンター」「しばき隊」とは何者か?――
背景と呼称について

3 リンチ犯罪を闇に葬ろうとする市民運動つぶしの
“テロリスト”たちを許してはならない!

4 リンチ事件をめぐる関連人物の反応――
著名人、知識人、ジャーナリストらの沈黙、弁明、醜態

5 M君リンチ事件の経過――
驚嘆すべき大規模な〈隠蔽工作〉と〈裏切り〉の数々

6 二つの民事訴訟(対李信恵らリンチ事件加害者、対野間易通)
提起の経緯と概要

7 合田夏樹脅迫事件 
有田芳生参議院議員が沈黙する理由

8 “見ざる、言わざる、聞かざる”状態に警鐘!――
M君リンチ事件と、「カウンター」-「しばき隊」の暴虐に対する私たちのスタンス

[補項]

ろくでなし子さんアムネスティ講演会中止未遂事件としばき隊ファシズム

「カウンター」-「しばき隊」相関図

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