堀田春樹
鈴木咲耶が王座獲得。一昨年10月の屈辱を晴らす。
Uver∞miyU(=ウーバーミユ)は昨年10月に獲得した王座初防衛成功。
撫子とAIKOが揃って引退テンカウントゴングに送られてリングを去る。
◎GODDESS OF VICTORY Ⅳ / 2月22日(日)GENスポーツパレス15:15~18:43
主催:ミネルヴァ実行委員会 / 認定:ニュージャパンキックボクシング連盟
ミネルヴァは2ノックダウン制、頭部顔面へのヒジ打ち禁止。
前日計量は2名を除いて1回でパス。内1試合は中止。
女子だけの試合なので、他団体タイトルを除いて“女子”の文字は省略します。
◆第11試合 ミネルヴァ・スーパーフライ級王座決定戦 3回戦
1位.鈴木咲耶(チーム鈴桜/2007生/ 52.05kg)8戦6勝(1KO)2敗
VS
2位.Yuka☆(元・ライトフライ級Champ/SHINE沖縄/1984.7.3沖縄県出身/ 51.9kg)
20戦7勝9敗3分1NC
勝者:鈴木咲耶 / 判定3-0
主審:スイット・サエリム・ランボー
副審:梅下30-27. 児島30-27. 中山30-28
2024年10月6日に王座決定トーナメント初戦の相手、Yukaと再戦となった今回の王座決定戦。前回決勝は敗れて、今回2度目の挑戦となった鈴木咲耶。
前回同様、鈴木咲耶の前蹴り、ミドルキック、組めば長身を利したヒザ蹴りで主導権支配先。その中で右ハイキックをヒット。Yukaは距離を詰められず攻め難そうな感じだが、時折ボディブローや鈴木の蹴り足を掴んで接近する試みを見せた。

第2ラウンドは鈴木の蹴りがやや少なくなり、Yukaが前に出始めたが鈴木の蹴る距離感は崩せない。終始、長身を活かした鈴木咲耶の蹴りがYukaの前進を許さず大差判定勝利で王座獲得となった。

鈴木咲耶は王座獲得について「メチャクチャ嬉しいです!」
試合展開について「セコンドの言ったとおりの作戦で行けて上手く攻められました!」
途中でやや手数減ったのは「タイトルマッチの緊張で見てしまったかな!」
上を目指すことについては「WBC獲りたいです(日本から世界へ)。ミネルヴァも防衛したいです!」と誘導的な問いに乗った感はあったが、丁寧に応えてくれました。
◆第10試合 ミネルヴァ・ペーパー級タイトルマッチ 3回戦
チャンピオン初防衛戦.Uver∞miyU(=高橋美結/T-KIX/1999.12.7静岡県出身/43.0kg)
22戦8勝12敗2分
VS
挑戦者2位.ロウ・イツブン(NEXT LEVEL渋谷/1995.5.26中国出身/ 42.9kg)
11戦4勝5敗2分
勝者:Uver∞miyU / 判定3-0
主審:ノッパデーソン・チューワタナ
副審:梅下30-27. 児島30-28. ランボー30-27
昨年、12月6日、MuayThaiOpen.51興行で引分けた両者の再戦によるタイトルマッチ。
初回から両者の蹴りパンチで主導権を奪いに行く展開。ロウ・イツブンはミドルキックがスマートに入れば勢いに乗りそうだが、ウーバーミユもパンチから蹴りのコンビネーションブローでロウ・イツブンのリズムを崩す勢いがあった。徐々にパンチから上下の蹴りで、ウーバーミユが圧して行き、ロウ・イツブンも対抗するが、やや押され気味。

ウーバーミユの多彩な攻めが攻勢を維持して判定勝利し、昨年10月26日、AIKOに2-1判定勝利で獲得した王座の初防衛に成功した。

ウーバーミユは試合後、「いつもより上手く動けました!」と軽めながら勝因を語りました。
◆引退エキシビションマッチ 2回戦(90秒制)
WBCムエタイ女子世界ミニマム級チャンピオン.撫子(=柴田未悠/GRABS)
EX
ミネルヴァ・ペーパー級1位.AIKO(=深田愛子/AX)
ミネルヴァ・ピン級とペーパー級の二階級制覇と昨年8月9日にオーストラリアでWBCムエタイ女子世界ミニマム級王座獲得した撫子と、昨年10月26日、ウーバーミユとの王座決定戦に僅差で敗れたAIKOが揃って引退セレモニーが行われました。
エキシビジョンマッチは、両者明るい表情でグローブを交える中、特別レフェリーの竹越義晃氏を蹴って追い回す二人。観衆を和ませるアトラクションとなった。セレモニーではファンより花束贈呈と記念品贈呈。引退テンカウントゴングに送られた両選手でした。


◆第9試合 54.0kg契約3回戦(2分制)
ミネルヴァ・スーパーバンタム級チャンピオン.珠璃(闘神塾/2007.2.2兵庫県加西市出身/ 53.7kg)9戦8勝(2KO)1分
VS
凜愛(Studio Player/ 53.5kg)3戦1勝2敗
勝者:珠璃 / TKO1ラウンド 1分59秒
主審:中山宏美
開始早々からパンチ連打で攻勢を維持した珠璃がボディブローから首相撲に移ってもボディーへヒザ蹴り、更に凜愛の頭を押さえてのヒザ蹴りと圧倒し、ノックダウンを奪って再開後もパンチ連打でレフェリーストップへ追い込んでTKO勝利。

◆第8試合 フェザー級3回戦(2分制)
ミネルヴァ・スーパーバンタム級1位.浅井春香(元・Champ/無所属/1987.1.22愛知県出身/
56.06kg)36戦18勝(2KO)12敗6分
VS
同級5位.谷岡菜穂子(GRABS/ 56.65kg)6戦4勝2敗
勝者:谷岡菜穂子 / 判定0-3
主審:児島真人
副審:梅下28-30. ノッパデーソン28-30. 中山27-30
初回から激しくパンチと蹴りの交錯が続き、谷岡菜穂子の積極性と的確差が増し、浅井春香はパンチをヒットさせるがやや圧され気味で、谷岡が後ろ蹴りも見せる攻勢で順当に判定勝利。

◆第7試合 43.5kg契約3回戦(2分制)
ミネルヴァ・ピン級1位.上真(元・ペーパー級Champ/RODA MMA/1985.10.16石川県出身/ 43.35kg)21戦6勝13敗2分
VS
松本徐倫(元・KROSS×OVER女子45kg級Champ/ボス/ 43.15kg)16戦9勝(2KO)7敗
勝者:松本徐倫 / TKO 2ラウンド 1分47秒
主審:スイット・サエリム・ランボー
両者のパンチと蹴りの攻防は、松本徐倫の先手打つパンチの攻勢が目立った。組み合っても松本のヒザ蹴りが攻勢を保ち、パンチに移っても松本の攻勢が続いた。その中で、上真は松本のパンチで右瞼をカットされ、ドクターの勧告を受入れレフェリーストップとなった。

◆第6試合 アトム級3回戦(2分制)
ミネルヴァ・ピン級2位.世利JSK(治政館/ 45.8kg)12戦4勝5敗3分
VS
ミネルヴァ・アトム級7位鈴木萌(クロスポイント吉祥寺/ 46.1kg)5戦3勝2分
引分け 1-0
主審:ノッパデーソン・チューワタナ
副審:梅下30-29. 児島29-29. ランボー29-29
初回から両者下がらない多彩に攻める激しい攻防。鈴木萌は鼻血を流しながらも前に出る。第2ラウンドは世利がやや圧したか、第3ラウンドも互角。差が付き難い展開は引分けに終わる。
◆第5試合 スーパーフライ級3回戦(2分制)
MOMO(エス)は計量失格(55.0→54.7kg/+2.54kg)。
当日再計量等の条件付きは無く試合は中止。対戦者、MIKU(K-CRONY/ 51.95kg)は計量パスにより勝者扱い(主催者発表は不戦勝)。
◆第4試合 スーパーフライ級3回戦(2分制)
ミネルヴァ・スーパーフライ級3位.響子JSK(治政館/ 51.9kg)13戦5勝5敗3分
VS
同級6位.紗耶香(格闘技スタジオBLOOM/ 53.85→53.35kg/+1.19kg)計量失格減点2 /
21戦8勝(1KO)12敗1分
勝者:響子JSK / 判定3-0
主審:児島真人
副審:梅下30-26. ノッパデーソン30-25. 中山30-25(紗耶香に減点2含む)
長身の響子が先手打つ攻勢が続き、組み合っても優って、紗耶香もパンチで反撃するも体調不充分か、巻き返しには至らず。響子が大差判定勝利。
◆第3試合 スーパーフライ級3回戦(2分制)
ミネルヴァ・スーパーフライ級9位.松藤麻衣(クロスポイント吉祥寺/51.95kg)
10戦4勝6敗
VS
MIO LaReyna(TEAM REY DE REYES/ 52.05kg)10戦1勝8敗1分
勝者:松藤麻衣 / 判定3-0
主審:スイット・サエリム・ランボー
副審:梅下30-27. 児島30-27. 中山30-27
アグレッシブに蹴り合う両者。パンチも徐々に激しさ増し、第3ラウンドには松藤麻衣の右ストレートヒットで攻勢を維持し、松藤が圧した展開でジャッジ三者ともフルマークの判定勝利。
◆第2試合 スーパーバンタム級3回戦(2分制)
朱乃(CORE/ 55.25kg)4戦3勝1敗
VS
Shoubukai ASAKO(尚武会/ 54.55kg)1戦1敗
勝者:朱乃 / 判定3-0
主審:ノッパデーソン・チューワタナ
副審:梅下30-28. 児島30-27. ランボー30-27
両者激しくパンチ蹴りの多彩な攻防を見せたが、朱乃はミドルキックや前蹴りがインパクトあるヒットを見せ、大差判定勝利。
◆第1試合 ライトフライ級3回戦(2分制)
坂村優子(ハイボルテージ/宝塾蒲田支部/ 48.25kg)2戦2敗
VS
実穂(クロスポイント吉祥寺/ 48.5kg)3戦2勝1敗
勝者:実穂 / KO 1ラウンド 1分21秒 / 2ノックダウン
実穂がパンチを的確にヒットさせ、右ストレートで2度のノックダウン奪ってノックアウト勝利。
※他、アマチュアEXPLOSION8試合。
MVP二名は夢々(KANALOA)と西田結菜(伊原越谷)が受賞。
《取材戦記》
階級はアトム級以上はプロボクシングと同様です。ピン級は100LBS、ペーパー級は95LBSとなりますが、キックボクシングにおいての階級です。
女子だけの興行を開催しているのは日本で竹越義晃氏だけの模様です。“ミネルヴァ”は国内女子の王座、NJKF発祥だが団体垣根は無く、国内広域のランキングを制定しており、GODDESSは興行イベントとなります。
GODDESSは年一度でも苦しい運営の様子でしたが、竹越氏はミネルヴァ含め、「僕がやらないと女子の試合無くなってしまいますので責任感だけでやっています。」と4年目も無事終了。
男子に比べ女子はパワーが足りずノックアウト率も低いが、鈴木咲耶と珠璃は技があって今後も見応えある試合が増えると感じます。知名度も低いが、どこまで這い上がれるか、どう売り込むか今後の陣営の活動に期待が掛かります。その為にもミネルヴァ公式試合やGODDESS興行は無くてはならないイベント。来年も意地でも開催されるでしょう。「継続は力なり」である。
NJKF次回興行は3月20日(金・祝)に厚木市猿ヶ島スポーツセンターに於いてDUEL.37が開催。
4月5日(日)は後楽園ホールに於いて「NJKF CHALLENGER 13」が開催されます。
NJKFスーパーライト級王座決定戦、1位.佐々木勝海(エス)vs2位.祖父江泰司(理心塾)。71.0kg契約、高橋幸光(飯伏プロレス研究所)vs基康(=岡本基康/TAKEDA)等が発表されています。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」
