《6月12日、リンチ被害者M君が5名を訴えた上告について、却下の連絡が代理人の大川伸郎弁護士へあった。賠償を命じられた李普鉉氏からは「賠償金を支払いたいので口座を教えてくれ」と代理人から連絡があった。一方金良平からは何の連絡もないので、大川弁護士は金良平の代理人に「賠償金の支払い」を求める旨と、大川弁護士の銀行口座明細を記載したFAXを送付したが、7月2日現在大川弁護士には、金良平の代理人から何の連絡もないという》

上記の文章は本通信に本年8月14日掲載した内容である。その後、「一部40万円余りを払う。残りは分割にしてほしい」と代理人姜永守弁護士を通じて金良平(狼藉が度を超えるので、敬称は用いない)が申し出てきた。身勝手極まりない内容にM君並びに弁護団、支援会は対応を検討したが、金良平の申し出を受け入れ、一部金の支払いを待った。

ところが判決確定から半年たっても、金良平は自身が申し出た「身勝手な」支払い方法すら反故にして、いまだに一円たりともM君に対して支払いを行っていない。この間の経緯についてM君代理人の大川伸郎弁護士に確認したところ、「姜永守弁護士に電話で『支払いはどうなっているのか』と尋ねたところ、申し訳なさそうに『すいません。本人に伝えておきます』と切れ味の悪い回答があっただけです」とのことである。

代理人を通じて「分割払い」を申し出てきたのは繰り返すが、金良平だ。最高裁判所で支払い命令が確定した判決を無視し続ければ、時間を経るにしたがって支払い命令金額に利息が加わり、ますます支払いは困難になろう。

ここへきて、取材班は重大な疑念を抱かざるを得ない。

金良平、ならびに周辺で彼と行動をともにしている関係者は「賠償金を支払う」(金良平に支払わせる)意図がまったくないのではないか。口先ではきれいごとを並べて「人権」だの「反差別」だのといきがっていても、最高裁で確定した判決で命じられた賠償金の支払いすら「無視」しようとしているのではないか。この申し出は姜永守弁護士を通じてM君側に伝えられたのであるから、姜永守弁護士にも責任はある。このような事態を予測して、M君、弁護団、支援会は「姜永守弁護士が連帯保証人に就任する」ことを条件として求めたが、姜永守弁護士はそれを受け入れなかった。

リンチ直後に出された金良平(エル金)[画像左]と李普鉉(凡)氏[画像右]による「謝罪文」(いずれも1ページ目のみ。全文は『カウンターと暴力の病理』に掲載)

 

辛淑玉氏による2015年1月27日付け文書「Mさんリンチ事件に関わった友人たちへ」(1ページ目のみ。全文は『カウンターと暴力の病理』に掲載)

無責任で済む問題であろうか。M君が被害回復を求めた裁判に際しては、「M君の裁判を支援する会」に多くのかたがたからの支援(カンパ)が寄せられ、M君は裁判を闘い抜くことができた。しかし金良平がこのまま110万円を超える賠償金を踏み倒せば、M君は李普鉉氏から受け取った2万円に満たないお金しか受け取ることができなくなる。

冗談ではない!

彼らの悪質さはこれまでことあるごとに批判してきたが、あれだけの重傷を負わせた被害者に対して「賠償金を踏み倒す」?

これまで取材班は事実を紹介しながら、論評を行ってきたが、金良平と彼の取り巻きが取っている態度は、断じて許されるものではない。判決違反は不法行為と同義であるが「払う金がない」と金良平を逃げ切らせるつもりなのだろう。

こういった非道な行為を前田朗東京造形大学教授はどう評するであろうか?

彼はこの事件につきカメレオン的に、態度を変えた人物であるが、『救援』紙上で公式な見解を開陳した人物である。ことの成り行きについて今どう考えるのかを述べる道義的責任があろう。そして「リンチはなかった」、「あれは喧嘩だった」と散々嘘デタラメを吹聴した中沢けいや、本来関係ないのに横車を入れてきた香山リカ。終始加害者擁護にて徹した安田浩一らは、この事態をどう考えるのだ。

さらに許しがたいのは弁護士神原元の発信だ。この男はこれまで幾度も印象操作や、虚構の発信を続けてきたが、「しばき隊がリンチ事件を起こしたというのは虚偽の風説です」。この書き込みこそ「完全な虚偽の風説流布」ではないか。

神原弁護士のツイッターより

神原は「M君リンチ事件」の刑事記録を見ているだろうが! 罰金が課されたのは李普鉉と金良平の2名ではないか。そこに同席した李信恵に処分はくだらなかったが、上記3名はM君に謝罪文を書いているのはなぜだ? なにも問題がなかったらどうして謝罪文を書く必要があったのだ。

M君リンチ事件の賠償金を払わない金良平

さらに「現在、別途、名誉毀損訴訟が進行中です」との記載は鹿砦社が李信恵を提訴し、勝訴が確定した名誉毀損裁判に対する、反訴が認められず提訴に踏み切った李信恵原告、鹿砦社被告の裁判を示しているのかもしれないが、この係争では、鹿砦社が原告の訴訟で既に鹿砦社勝訴判決が確定していることを(神原がこのような印象操作をまだ続けているので)再度強く強調しておかなければならない。

取材を進める途中から取材班は、この事件の加害者及びその関係者の「悪質性」を認識していた。よって、このような異常事態も「連中」ならやりかねないだろうとも認識する。しかし、司法の判断も「無視」して被害者への賠償を「踏み倒す」連中を座視しているわけにはゆかない。このような行為が横行すれば「司法」の権威は失墜し、被害者は泣き寝入りするしかなくなってしまう。

そういった勢力をわれわれは、放置するつもりはない。


◎[参考動画]日本第一党 第七回神奈川県本部 川崎駅前東口街頭演説活動 2019年10月19日

(鹿砦社特別取材班)

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鹿砦社 http://www.rokusaisha.com/kikan.php?bookid=000541