前記しましたが、対李信恵第2訴訟で彼女は4月8日付けで「陳述書」を提出しました。これは4月28日に予定されていた期日のためですが、ご承知のように新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言によって延期されました。

これを一読し、老いて少しは丸くなったと言われる私も怒りが込み上げてきましたので、逐一批判し、事実でない重要な点に反論しておきます。これが「反差別」や「人権」を声高に叫ぶ者の陳述書かと思うと情けなくなります。「反差別」や「人権」とはこんな薄っぺらなものだったのでしょうか?

裁判関係の書面を出すことに躊躇しないではありませんが、この「陳述書」(全6枚)に李信恵の人間性が表われていることと、正確に引用していることを証するために、あえて原文をアップし、これに沿って記述していきます。

◆李信恵は反省も謝罪もなく、弁解ばかりし、鹿砦社の出版物で「被害」を受けた受けたとばかり強弁しています

まずもって前提的に押さえておくべきことは、次の点です。

《1》くだんのリンチ事件において最大の被害者はM君であること。原告の「陳述書」では、このことがすっぽり抜けています。

《2》半殺しと言っても過言ではないような激しい暴行に遭いリンチ事件後もPTSD(心的外傷後ストレス障害)に悩まされているリンチ被害者・M君の苦しみに比べれば李信恵の「被害」や「苦痛」などは取るに足りないこと、そして李信恵が言い張る「被害」なるものは上記《1》に記した、リンチ事件の最大の被害者がM君であることをカモフラージュするものであること。

《3》リンチ現場に同座した李信恵ら5人全員に連帯責任があること。

《4》このリンチ事件の中心人物は李信恵であり、彼女以外には考えられないこと。

李信恵「陳述書」1ページ目(全7ページ)

李信恵の「陳述書」に沿って以下逐次的に反論、及びコメントいたします。

【1】「『S(注:原文では実名)さん』が鹿砦社のライターである~」との記述について

李信恵のこの記述は正確な事実ではありません。彼は鹿砦社の社員でもありませんし、フリーライターで、ペンネームである「田所敏夫」あるいは本名で、当社のみならず鹿砦社以外の媒体(週刊金曜日、朝日新聞、京都新聞、あるいは韓国のネットニュースなど)でも執筆、投稿を続けてきています。正確に言っていただきたいものです。

【2】「『リンチ事件』と称する暴行事件は私が関わっている事件ではなかった」との記述について

論外です。大阪市北区北新地のワインバーにM君を呼び出し、M君が到着するや「なんやねん、おまえ!」と胸倉を掴んでリンチの口火を切り、リンチの一部始終そこに居たんじゃありませんか?

【3】「『リンチ事件』の首謀者であると断定的に書かれていた」との記述について  

李信恵は、彼我の関係から「一般読者の普通の注意と読み方」=常識的に見て、M君リンチ事件の中心にあり「首謀者」としか言いようがありません。李信恵が「首謀者」でなければ、誰が「首謀者」でしょうか? 

【4】「この『リンチ事件』は事実とは違う」との記述について

どう「事実とは違う」のでしょうか? こちらから問います、ぜひお答えいただきたい。私たちは5冊の本を出す過程で、これまでの鹿砦社の出版にはないほどに、真相究明のために取材と調査を重ね事実を積み上げてきましたので、記述は真実であり、真実と見なすに相当の自信と自負を持っています。みなさん方も「一般読者の普通の注意と読み方」をされたら、きっとそうだと思います。

【5】「書籍の記事では、直接暴行を加えた人のことにはほとんど言及していません」との記述について

本当に5冊の本を読まれたのでしょうか? 「直接暴行を加えた人」=「エル金」「凡」についても可能な限り詳細に「言及」しています。

【6】「私の名前が繰り返し本に載っていました。」、「私は最初から本名で記載されていました。」との記述について

当たり前です。李信恵はこのリンチ事件の中心にいる人物と見なされますから「名前が繰り返し本に載ってい」るのは当然です。また、諸々の社会活動や運動、執筆に「李信恵」の名で積極的に行っていますし、メディアにも頻繁に登場しています。社会的にも言動に責任を持たねばならない著名人、いわば準公人ですから本名で記載されるのも当然です。これが嫌なら本名で活動したり発言しなければいいでしょう。

ちなみに、「エル金」「凡」に対して、日本では生きにくい在日であること、すでに刑事事件で前歴があること、これらが公になれば不利益を蒙る等を私たちなりに配慮して、出版物では、当初は本名は使いませんでしたが、私たちの配慮など考えることなしに全く反省のない言動を続けるので、そこまで配慮する必要はないと考えるに至り、後々になって本名も使うようになりました。

同 2ページ目

【7】「いつ何時自宅に突撃『取材』がくるのか分からないという恐怖に苛まれました。」との記述について

伊藤大介の恫喝ツイート

語るに落ちるとはこのことです。李信恵の支持者や周辺の仲間らは、李信恵が敵と見なした人物や意に添わない人物らの自宅を突如襲ったりしてはいませんか? 特にこのリンチ事件に連座した伊藤大介はどうですか? 恫喝目的で四国の自動車販売会社・合田夏樹社長宅には伊藤大介の指示で有田芳生参議院議員の宣伝カーで訪れて(直撃しようとして)いましたが(『ヘイトと暴力の連鎖』88ページ~98ページ、『反差別と暴力の正体』巻頭グラビア2ページ~3ページ、同143ページ~156ページ参照)、これについて李信恵さんのご意見をお聞きしたく思います。

【8】国会議員などに出した「質問書」(あるいは取材依頼書)について

李信恵は、私たちが当時民主党党首だった岡田克也や蓮舫らに「質問書」を出したことを詰っています。確かに「質問書」は郵送しました。それは、直接には李信恵に強く協力的で前出の四国の自動車会社販売会社合田社長宅を威嚇訪問しようとした者らに宣伝カーを貸したとされる有田芳生参議院議員が所属する政党の代表者(党首)だったからですし、日本共産党の志位和夫(委員長)、吉良よし子(参議院議員)、池内さおり(当時衆議院議員)らに「質問書」を送り電話取材を試みたのも、李信恵らと集会やデモなどで連携していたからです。

「質問書」(取材依頼書)はこの方々だけでなく、全員ではありませんが、少なくない国会議員にも送付しました。それは、この非人間的なリンチ事件を知ってもらい、調査し国会で採り上げて欲しかったからです。残念ながら全く無視されました。

この「質問書」(取材依頼書)は、国会議員のみならず「ジャーナリスト」や「知識人」らにも、本を出すごとに、この本を付けて複数回送付しました。そのどこが悪いというのでしょうか? 逆に、ふだんは「暴力はいけない」などと言いながら、実際にみずからが知る者らがリンチ事件に連座していることを突き付けられればこれを無視したり蔑ろにしたり逃げたり沈黙したりした人たちこそ問題ではないでしょうか? 誠実に答えてくださった方がいなかったわけではありませんが、大方は無視しました。仕方ありません、一人ひとり直接当たっていくしかありません。それはそうでしょう、返事もくれなく無視したわけですから。

【9】「被告(注:鹿砦社)は、私の裁判に関しても、『李信恵という人は在特会・ネトウヨと闘うに足る人格を持っているのか?』など、私の在特会らを相手取った裁判も正当性がないように書いていました。」との記述について

李信恵の恫喝ツイート

李信恵が差別言辞を発した相手に対して提起した損害賠償訴訟にはコリアNGOセンターを中心とする多くの支援者が集まり、裁判に関する支援金(カンパ)も呼びかけられています(このカンパの収支報告が行われた形跡を私たちは見つけることができません)。さらにテレビ、全国紙の記者や弁護士、大学教員らが支援に加わっていました。当然でしょう。私たちも、この所期の目的を否定するのではなく、むしろ“一切の差別に原則的に反対する”という立場から積極的に評価します。

しかしながら、上記のカンパの会計報告が一切なされていないことや、裁判ごとに懇親会を開くのはいいとしても、その後4軒も5軒も飲み歩き、挙句の果てにM君リンチ事件まで惹き起こしたこと、善意で支援会に結集した人が李信恵を批判したり、彼女の意に添わないと嫌味を言ったり度を越したバッシングをしたりしたこと(例えば別掲ツイート。その他にも多くの証言があります)等々、彼女の不遜な態度はいかがなものでしょうか。はっきり申し上げれば、もっと人格的に優れた人が神輿に乗っていれば、運動はもっと広がりを持ったでしょうし社会的にも理解されたと思います。

まともな指導者なら、少なくとも、泥酔の挙句、リンチ事件を惹き起こしたりしないでしょうし、これに弁解や言い訳ばかりすることもないでしょうから。

「これら記事を読みながら泣き崩れました」?――下手な田舎芝居はやめていただきませんか。激しいリンチを受けたM君の涙に比べれば何のことはありません。同じ泣くのなら、M君の身になって泣いていただきたいと思います。
(本文中敬称略)
 

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