《誤報ハンター04》『週刊女性』の幼稚なミス発見。週刊誌の劣化が始まる!

週刊誌の劣化が始まっている。
1年前に『週刊ポスト』が『週刊朝日』や『サンデー毎日』の東大合格者のデータを転用して謝罪記事を出したときは「終わりの始まり」だと思ったが、意外にも事態はもっと深刻のようだ。

これはもう、あいた口がふさがらないどころか、あんぐりあきすぎて口裂け女になってしまいそうだ。『週刊女性』8月11日号の「櫻井翔のパパは5000人以上の部下を持つ官僚のトップ」という記事が今回の「ターゲット」だ。この記事は、ジャニーズの「嵐」で人気を集める、櫻井翔の父がついに総務省とトップの事務次官にのぼりつめたことにひっかけて、『櫻井翔の弟は慶応義塾大学のラグビー部で活躍』さらに記事によると『母・陽子さんはお茶の水女子大学出身で、現在は駒澤大学文学部の教授』と記述がある。

『週刊女性』8月11日号「櫻井翔のパパは5000人以上の部下を持つ官僚のトップ」

実はこの部分が大きな「誤報」である。なぜなら、『フライデー』でも同じく5月15日・22日の合併号で、『5人全員エリート! 『嵐』櫻井くん一家は本当にスゴイ!』という見出しの記事で、同じくこう「誤記」した。『そんな次官候補(編集部注:櫻井翔の父、俊氏のこと)を支える妻の陽子氏もスゴイ。お茶の水女子大卒で、駒澤大学の文学部教授だ。日本の中世文学を専門とし、平家物語など軍記物語に関する複数の著作もある。学生からの人気も上々。俊氏が大反対していた翔の芸能界入りをフォローし、実現させるなどの柔軟性もある。』と。

『フライデー』5月15日-22日合併号
『フライデー』5月15日-22日合併号「5人全員エリート! 『嵐』櫻井くん一家は本当にスゴイ!」

そして『フライデー』は、櫻井翔の母親が、まったく別人だとして「お詫びと訂正」をホームページ『フライデーデジタル』に出す。にもかかわらず、『週刊女性』はなぜまったく同じ誤記をしたのか。これには3つ考えらえる。

1. 『フライデーデジタル』のお詫びと訂正を『週刊女性』の編集者が見ていない。
2. 『フライデーデジタル』のお詫びと訂正が出たが、『週刊女性』の入校タイミングでは編集チェックがまにあわなかった。
3. 『フライデーデジタル』のお詫びと訂正を見たが、『週刊女性』編集部としてはこの事実を忘れた。

まあ、いずれにしても、編集部としては「世紀の凡ミス」だろう。
駒沢大学に『貴大学の櫻井陽子教授は、櫻井翔の母親か』と聞いてみたが「そうですとも違いますともいえません、プライベートですから」と繰り返すのみ。
また、ジャニーズ事務所に『櫻井翔の母親が駒沢大学の教授というのは本当ですか』と聞くと「その件については、『フライデー』が訂正記事を出しているから、それがすべてです」と話す。櫻井陽子教授あてに「あなたは櫻井翔の母親なんですか」と質問状を送ったが、返答は期限の8月14日までに来なかった。こんなアホな取材、時間をかけてはいられない。

まあ、記者としては、ミスはだれにでもあるから、しかたがないとしても、『櫻井翔氏の母親として紹介した駒澤大学文学部の教授の女性は、櫻井家とはまったく関係のない第三者でした。ご本人、関係者の方々にご迷惑をおかけしたことをお詫びし、訂正いたします』という『フライデーデジタル』の記事を仮に見逃したとするなら、「週刊女性」の編集者よ! あんたたちは、恥を知ったほうがいい。

この記事については、書いた記者がニコニコ動画で発売されたあとに関係者にお詫びをしたのが確認できた。実に立派な態度である。
ところが、肝心の『週刊女性』編集部は、お詫びも訂正もする気がないようだ。
「ちょうどお盆休みで合併号が出て、お詫びのタイミングがなかったのでしょう。まあ、よくとればですけどね」(契約記者)
『週刊女性』は週刊誌では、ジャニーズを叩くことができる稀少な媒体だけに、編集部にもがんばっていただきたいものだ。

そうした中で、悲しいニュースが入った。なんと『宝島』が休刊するという。産経オンラインはこう伝える。

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1974年創刊の月刊「宝島」が休刊 「キューティ」も (2015年7月29日付産経ニュース)

宝島社は29日、昭和49年創刊の月刊総合情報誌「宝島」と、平成元年創刊の女性ファッション誌「CUTiE(キューティ)」を休刊すると発表した。「宝島」は8月25日発売の10月号、「CUTiE」は8月11日発売の9月号が最後となる。
創刊初期の「宝島」には評論家の植草甚一さんらが編集に携わり、若者文化やサブカルチャーを牽引(けんいん)。近年はビジネス情報を強化するなどして刊行を続けてきた。「CUTiE」は、ストリートファッションブームの火付け役となった。
2誌ともに近年は部数が低迷しており、宝島社は「時代の気分をとらえて新しい価値観を提供してきたが、定期雑誌という形での役割を終えた」と理由を説明している。
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『宝島』が月刊から「週刊」になった頃、ほかの週刊誌に対抗するために、さまざまな切り口の企画を考えた。このことは、今も、私が何か記事や書籍を作るときの肥やしになっている。そして、今は亡き名編集長、種氏にもお世話になった。今、自分にできるのは、『宝島』が教えてくれたスキルを十分に活かして記事を作ることだけである。ただし、『週刊女性』のように「記事の間違いの訂正と謝罪」を記者に丸投げする編集部とは仕事をしたくないが、多くの記者は同じ気持ちだろう。 (鈴木雅久)

◎《誤報ハンター03》「テロの危機」煽れば増える「警備利権」と警察天下り
◎《誤報ハンター02》誤報の横綱『週刊大衆』よ、白鵬はまだまだ引退しない!
◎《誤報ハンター01》芸能リポーターらが外しまくる「福山雅治」の結婚報道

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元「オセロ」中島知子は期待を裏切らないトラブルメーカー?

中島知子が、また問題を起こして対立している報道が出た。

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元「オセロ」の中島知子(43)が14日、自身のブログを更新。出演映画の完成披露試写会“無断欠席騒動”について「今回の報道では監督をはじめ、関係各位様に大変ご心配をお掛けしました」と謝罪し「でも大丈夫です。無断欠席や許可のない早退はありえません」と報道を否定した。続けて「何かの行き違いでこのようになってしまい、とても残念ですが、本当に映画の成功をお祈りします」とした。中島は11日、都内で行われた映画「新宿ミッドナイトベイビー」の完成披露試写会を欠席。翌12日付の一部スポーツ紙で「無断欠席」と報じられた。12日、スタッフが更新したブログで「事実無根」と報道に反論。この日は中島が自らの言葉でつづった。

寺西一浩監督(35)は12日、ブログを更新。「どんなに有名人であろうと、立派な人であろうと、そういう人こそ、自分を支えてくれる人たち、例えば芸能人であれば事務所の社長、マネージャー、スタッフに日々感謝し、意見を聞いて活動しなければ、人としてダメだと思います。わがまま放題、やりたい放題では…。人は1人では何もできないと思いますから」と名指しはしていないものの、中島への批判と思われる言葉を並べた。 (2015年7月14日付スポニチアネックスより)
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しかし、実際はどうなのだろうか。業界関係者の見方はおおむね“中島不利”といった感じだ。いったい何が起きたのか。

報道されているように、7月11日、都内で今秋公開される中島出演の映画『新宿ミッドナイトベイビー』の試写会があった。これは寺西一浩監督や出演者の久保田秀敏、浜田ブリトニー、矢吹春奈らとともに中島も出席が予定されていたが、当日になってもその姿はなく、主催者が「中島サイドから欠席の連絡もなかった」としたため、一部で「中島無断欠席」と伝えられた。

しかし、当の中島はブログで「事実無根」と反論。出席依頼があった際は「連絡が遅くすでに別の仕事があり残念ながら関係各位様には丁重にお断りしたのが事実でございます」とドタキャン話を否定した。

ただ、これを聞いた業界内の反応はでは「中島が悪いと思う」という声が圧倒的だ。あるメディア関係者は「主催者が中島の出席をリリースしたのは4月下旬のことで、7月11日という日程もそのときすでに決まっていた。中島に連絡が遅かったというのはおかしい」とする。真矢ミキが出ている朝の情報番組では、「映画の試写会関連の仕事は前事務所がとった仕事で、現在の事務所への連絡が悪かったのではないか」とされたが、憶測が今もなお飛んでいる。

ある映画関係者も「試写会での舞台挨拶は作品宣伝の重要な仕上げで、出演者は通常、撮影だけでなくこうしたイベントへの協力をすることが契約に盛り込まれている。試写会日程は2ヶ月前には決まっているので、どんな大物俳優でもちゃんと日を空けておくのが常識」とした。

「中島にそれができないなら女優の自覚に欠ける話。こういう人間は2度と起用しない方がいい」(同)

さらに、あるテレビディレクターも「事情は知らないから断言まではできないけど、もともと無責任な人なので、中島さんに非がありそう」と言う。

「あの洗脳騒動から明けてメディアに登場した際、中島さんはテレビ朝日の情報番組で独占インタビューを受けている収録中に姿を消したと聞きました。十分にコメントを収録していてオンエア上は問題なかったところ、挨拶もなく突然、消えて現場はビックリ。あのときのインタビューで本人は洗脳ではないと正当化をしていましたが、本人の行動がやっぱりおかしいって話にはなてましたよ。おそらく今回もそういう感じなのでは」

中島は洗脳騒動の際、自身が企画立案し、レギュラー出演していた番組『くだまき八兵衛』(テレビ東京系)を突如降板。名倉潤、河本準一ら残された共演者が露骨に不快感を示したことがあった。今回この番組スタッフに聞いてみても「2度と中島さんに関わりたくないのが本音」という返答がった。

さらに昨年、CS放送局の公開収録に参加した際は、記者に収録後の囲み会見が予定されていたところドタキャン。中島本人は「担当者が話を断っていたみたい」と無責任に弁明したが、取材記者たちは「いいかげんしろ!」と中島に激怒したこともあった。

いずれにせよ、今回の作品はイケメン俳優の久保田秀敏を主演にした同性愛ラブストーリーで、中島は同性婚の法改正を進める母親の少子化担当大臣役で出演。日本では東京・渋谷区で同性婚相当を認める条例案が可決した中で、これを全国区にしたいとする向きから中島のコメント期待されていた。というのも、中島には女性占い師との同性愛疑惑があったため、それに引っかけて記者が記事を書こうという狙いもあったからだ。

もっとも、同日はビートたけし・西島秀俊・忽那汐里が共演の注目作『女が眠るとき』の製作発表ほか、役所広司・宮崎あおい主演の『バケモノの子』、イケメン俳優・桐山漣主演の『群青色の、とおり道』、DAIGOがナレーションを務めた『アリのままでいたい』の初日舞台挨拶、さらに池脇千鶴による『きみはいい子』トークイベントなど、映画関連のイベントが集中しており、記者不評の大きい中島出演の『新宿ミッドナイトベイビー』には取材者が少なかった。

これには「むしろ中島の欠席で話題性が出た」なんていう映画ライターもいる始末で、その意味では期待を裏切らないトラブルメーカーだといえる。

(鈴木雅久)

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◎《格闘技“裏”通信02》夢の一戦「パッキャオVSメイウェザー」実現の舞台裏

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加藤登紀子『百万本のバラ』に託された祈り

国民的歌手、加藤登紀子氏の「百万本のバラコンサート」を観た。渋谷のNHKホールは満員であり、ラトビアの「リエパーヤ交響楽団」を従えての加藤は、風格を漂わせつつも、迫力がある声を披露。もしかしてまだ30代なんじゃないかと思うほどのパワーを見せつけた。

6月5日から始まった「百万本のバラコンサート」は、ラトビアとの友情を結ぶという意味合いがある。加藤はコンサートを行うにあたって、ホームページでこう呼びかけている。

リエパーヤはラトビアの西、バルト海に面した美しい港町。 文化の豊かさを誇るリエパーヤ交響楽団は、1881年に設立されヨーロッパで高い評価を得て活動しているオーケストラです。1991年に独立国となり、今自信に満ちた発展を遂げているラトビア、いろんな歴史を潜りながら、ひたすら美しい音楽に愛を込めてきたラトビア。その魂に込められた艶やか管弦楽とともに、心ゆくまで熱く、深く歌いたいと思っています。今回は23名の特別編成で演奏します。どうぞ、お楽しみに! ? ?登紀子(http://www.tokiko.com/100/index.html


◎[参考動画]2015 加藤登紀子ラトビア訪問

◆「私たちには未来に生きるという選択肢しかないのですから」

加藤氏は、反原発論者でもある。『NO NUKES voice vol.4』のインタビューでは、こう答えている。

「私たちには未来に生きるという選択肢しかないのですから、心の中にある希望の火を絶やさないことが大事です。そして生きようという決心を持つこと。でも、最近では何を求めていけばよいのか、希望が見えにくいんですよ。もっともっと胸を張って、皆が希望を持つためには、日本が原発をやめる決心をすることが必要不可欠だと声に出したいですね。私は、2014年の3.11に、イベントで福島に住む18歳の少女が書いた手記を朗読しました。彼女は父親が東電の社員なのですが、事故以来両親は口を利かなくなったし、友だちや親戚とは絶縁状態になってしまい、家族がバラバラになってしまった。それでも父親は毎日福島第一原発に行って事故処理にあたり、くたくたになるまで働いています。彼女と家族をこの辛い現実から解放するためには、原発を止めて原発の被害にまっすぐ向かい合い、廃炉に向かって皆で頑張る。そういう真っ当な目的に向かって人々が一つになるしか答えはないですよね。なのに政府は再び『福島は完全にアンダーコントロール』と、事実ではないことを言ってウソで塗りかためた安全神話を作り出そうとしています.。(以下略)」(『NO NUKES voice vol.4』より)

かつて学生運動に参加して、その中心にいた藤本敏夫を伴侶にしていた加藤氏は言う。

「私はかつて学生運動にも参加しましたし、その中心にいた藤本敏夫と暮らしてきましたが、当時も学生の側にだけ立って歌っていたわけではありません。時代の奥に流れている共通の想いを歌いたかったのです。私が大好きなマレーネ・ディートリッヒは、少女時代に第一次世界大戦が始まり、その時母親に『戦争をしている時、多くの人が『自分たちは神様に守られている』という感覚を持ちます。でも、神はどちらか戦うものの片方の応援をすることはない』、と」?(『NO NUKES voice vol.4』より)

◆ラトビアとロシア語──二つの命を生きることになった歌

コンサートのクライマックスは、やはりひな壇に200人ものコーラス隊が並んだ「百万本のバラの物語」だろう。ラトビアと日本をつなぐ加藤氏の執念が見える。たとえば加藤氏はブログで以下のように書く。

―ブログより

「コンサートのパンフレットに詳しいラトビアの紹介を書くために、随分沢山の本を読み、ラトビアの歴史のディテールが見えてきて、何度も鳥肌が立つような事実に出会いました。

帝政ロシアが第一次世界大戦で崩壊した後、独立国家となったラトビアを、革命後のソ連が侵略したのは1939年、スターリンとヒットラーの密約によるもの。翌々年の1941年、たった一夜で1万5千人の人がシベリアに強制移住させられた恐怖の日、それがよりによってNHKホールで歌う6月14日だった、ということも驚きです.

戦前戦後を通して、ハルビンにはロシアから亡命したり、移住したりしたポーランド人やユダヤ人が沢山住んでいたことは知っていましたが、ラトビアの人たちも数百人住んでいたそうです。私の家族はそうした移住者たち、イミグラントの人たちと強い繋がりがあったので、感慨無量です。

敗戦後、国を失った私たちは、彼らと同じように無国籍者となった訳ですが、「それでもめげずに堂々と生きられたのは、イミグラントの人たちの姿を見ていたからよ」と母は言います。どんな時も素晴らしい音楽を楽しみ、生活スタイルを守り、文化の高さを失わなかったラトビアを知れば知るほど、母の言葉が伝わってきます。

その時代のことをこよなく愛した父も、もう此の世にはいないし、100歳の母も今年はコンサートに来られない!でも、心の中では、今やっと対話できている、その気持ちを歌に託したいと思います。(http://ameblo.jp/tokiko-kato/)」


◎[参考動画]ラトビア・ リエパーヤ交響楽団リハーサル風景(2015.1加藤登紀子撮影)

加藤氏はコンサートのパンフにこう書く。

「ラトビアという小さな国で生まれた歌が、ソ連という大きな国に広がっていくためには、どうしてもロシア語に翻訳されなければならなかった。これもこの歌の運命です。結果的には、この二つの違った歌詞を持つことで、二つの命を生きることになったのです。ラトビア語では、母親が幼い娘に贈った子守唄だった歌が、ロシア語の詩ではグルジアの貧しい画家の恋の物語に生まれ変わりました。どちらにも幸せへの尽きせぬ祈りが込められ、いつしかソ連の各地でそれぞれの祈りを託された。何本もの花が一つの花束になるように、「百万本のバラ」は大きな花束になり、それぞれの国が独立して行くための闘いに、勇気を与えました。そして、この歌に運命を託した小さな国たちは今、別々の国になった。それはこの花束がもっともっと大きくなったことなのだと思います。国境線は国を分けるためにあるのではなく、繋げるためにある。大きな国から独立した小さな国のそれぞれが自信をもって輝こうとすることで、お互いへのリスペクトが生まれる。『百万本のバラ』に託された祈りは、今こそ国境線を越えて、人の心を束ねることだと思います」(50th Anniversaryコンサートのパンフレットより)

加藤氏の外交は、もはや傲慢で私利私欲の経団連主導の外務省の何倍にも価値がある。大衆よ! 加藤氏の声を聞け、震えよ!

秋には、このコンサートの模様を収めたDVDが販売される。興味があるむきは、ぜひ買っていただきたい。

◎加藤登紀子HP http://www.tokiko.com/index

(小林俊之)

◎鬼才板坂剛による天才ポール・マッカートニー「逆襲」来日ライブ写真集の怒涛
◎5.17熊本「琉球の風~島から島へ」大盛況!──奇跡の瞬間は2016年へと続く
◎反原発の連帯──来年4月、電力は自由化され、電力会社を選べるようになる
◎「工藤會壊滅ありき」で福岡県警が強引に人権を無視し続ける邪な理由

普通の人こそ脱原発!──世代と地域を繋げる脱原発情報誌『NO NUKES voice』Vol.4好評発売中!
戦後70年を憂国と愛国から問う!──内田樹×鈴木邦男『慨世(がいせい)の遠吠え 強い国になりたい症候群』

 

鬼才板坂剛による天才ポール・マッカートニー「逆襲」来日ライブ写真集の怒涛!

ポール・マッカートニーがついに武道館に帰ってきた! 連日満員の東京ドームと、49年ぶりに戻ってきた日本武道館での「体験」を700枚超の写真とともに記録した本が出た。

ポール自身も「とてつもなくクレージーで、最高の夜だった」と評した日本での出来ごとを振り返るフォトブックだ。

『2015 PAUL in Japan』(鹿砦社2015年05月25日) 板坂 剛=編著 B5判/128ページ/オールカラー/カバー装 定価:本体1600円+税

◆YouTubeがまだなかった1990年、ポールの初来日ライブ体験は衝撃だった!

初めてポールのコンサートにでかけたときは、就職を4日後に控えた90年3月13日のことだ。初来日に日本中が涌いている中、ポールは次の演奏曲をやった。そして私と友人は、ボロ泣きしながら、完全にポール・フリークとなっていた。

1990年3月13日のポール来日コンサートのセットリスト

そして次にポールと接触するのは、留学の本を作っていたときに、ポールが自費を投じて作った音楽学校の紹介記事なのだが、とにかく、ここで語るのははばかれるほど、ポールが音楽界に果たした功績は大きい。

今でこそ、YouTubeで楽しめるが、その昔は音源が手に入りにくい「ウイングス」時代の曲「グッドナイト」などは、探すのが難しく、ここ10年ほどは聴けなかったが、今年、YouTubeで10年ぶりに聞いた。そうした意味で今はなんでも聴けていい時代だと思う。

◎[参考動画]Paul McCartney – Out There Tokyo Japan 2013 東京公演HD完全版
Tokyo Dome, TOKYO 2013年11月21日

◆ポール日本公演実現までの長く曲がりくねった道

編著者の板坂剛氏は、「リベンジの来日!」と題して前がきでこう書く。

ポール・マッカートニーは、今回の来日を〝リベンジ〟だと位置づけた。この言葉には、複雑な情感が込められているような気がする。

これまで、ポールの日本公演は決して平和裡に実現したわけではなかった。1966年のビートルズ(初来日にして最後の来日となった)武道館公演からして、「ビートルズを日本から叩き出せ」という右翼団体の罵声を浴び、「神聖な武道館を河原乞食に使わせるな」と、あるテレビ番組から悪質な中傷を全国に流布された。(〝河原乞食〟の芸が歌舞伎座で上演されることは許されるのか?)

そこに当時の首相の佐藤栄作首相までが「(ビートルズは)武道館にふさわしくない」と発言。この〝佐藤発言〟はそれほど辛辣なものではない。しかし、たかが(と言ってはポールに悪いが)ロックバンドの公演に一国の首相が言いがかりをつける大人気なさに、当時の若者たちは皆「国家権力の正体見たり」と冷ややかに反応したものだった。

(中略)日本公演に続くフィリピンでの受難、あるいは、ウイングス時代の麻薬がらみの公演中止事件も、カリスマ性を持つ人間が大衆をリードすることに対する国家権力側の嫉妬に充ちた嫌がらせだったとしか思えない。1966年、『時事放談』というテレビ番組で暴言を吐いた小灯利得も細川隆元も、また首相の佐藤栄作も、もちろん「ビートルズを日本から叩き出せ」と言い切った大日本愛国党の赤尾敏も、その後、武道館がコンサート会場として常時、数多くの〝河原乞食〟に使用されることに対しては全く非を唱えようとはしなかった。彼等は、ただただビートルズという巨大カリスマが憎かったのである。

だから今、ポールの口から〝リベンジ〟という言葉を聞かされると、どうしても彼等のふてぶてしい顔が、まず目に浮かんでしまう。彼等は既にこの世にはいないが、死者に鞭打つなという批判を退けても、私は、佐藤栄作、赤尾敏、小灯利得(おばまとしえ)、細川隆元の4人がもし今も生きていたら、首に縄をかけて武道館に連行し、ポールの前に土下座させたい気分でいることを正直に記しておきたい。

4.28 日本武道館にて (板坂剛「まえがき」より)

鬼才・板坂の文章はこの本ではコラムとしてスパークする。そこにはポールとジョンがなぜ仲違いしたのか解説しているが、これは買ってのお楽しみとしてとっておきたい。ポールファン、ビートルズのファンは見逃せない一冊だといえるだろう。

(小林俊之)

◎[参考動画]Paul McCartney – Out There Japan Tour 2015 大阪公演HD完全版
Kyocera Dome, OSAKA 2015年4月21日

『2015 PAUL in Japan』

5.17熊本「琉球の風~島から島へ」大盛況!──奇跡の瞬間は2016年へと続く

7回目を迎える「琉球の風~島から島へ」が5月17日熊本市北区のフードパルで行われた。心配された天候も快晴、会場11時前には約200人が入場を待つ列をなし、熱い一日が始まった。

11時会場から途切れることなく聴取の入場は続く緑が目に心地よい芝の会場はしかし、徐々に温度を上げる。「夏がやって来る」と予想した通り、灼熱の太陽が降り注ぐ真夏並みの熱気が開始1時間半以上前から会場を包んだ。メインステージの横に「図書出版 鹿砦社」と他のスポンサーを圧倒するかのような大きな文字が嫌でも目にはいる。

開演前のメインステージ

開演前、「琉球の風」総合プロデューサーを務める「島唄の大御所」知名定男さん(写真中央)、「かりゆし58」前川真悟さん(右)、松岡利康鹿砦社代表

「いやーあの大きさの鹿砦社看板迫力ありますわ」何人もの方がそう言っていた。鹿砦社関係者は松岡社長、鹿砦社発行物やカレンダーなど数々を手掛ける書家の龍一郎氏以下6名が参加し、販売ブースのテントでこのコンサートの生い立ちを記録した『島唄よ、風になれ!『琉球の風』と東濱弘憲』を販売した。

しかし、幸せと呼ぶべきか、不運と考えるべきか左隣のブースは「オリオンビール」、右隣は泡盛各種を売っている。繰り返すが真夏並みの暑さ。テントの下にいても汗が滲む。「ビールを飲むな」と言われても無理!

松岡社長は3年前に友人に煽られて泡盛を20杯余り煽り、前後不覚でドブに転げて全身血だらけになったことがあるそうで、ペースは慎重だった。

13時定刻通りに「琉球の風」が始まった。司会は玉城満さん(沖縄県会議員)岩清水愛さん(エフエム・クマモト)琉球國祭り太鼓九州支部が会場いっぱいに広がり華やかに舞いながら太鼓を打ち鳴らす。メンバーの7割は女性だから迫力もあるが華やかだ。

ステージに参加ミュージシャンが順番に紹介され全員が並ぶ。いやはや贅沢この上ない光景である。

私の感覚では、もうこの時点でアルコールを受け付ける人の8割は出来上がっていた。ますます強さを増す日差しと次々に登場するミュージシャン。PA(音響)が実にきめ細やかに各ミュージシャンの特徴を活かしている。

そうそうたる出演者の中でもとりわけ近年鹿砦社と縁が深い川畑さおりの演奏が近づくと松岡社長は観客席の前列へ。たぶん泡盛を1杯しか飲んでいないが演奏が始まると踊りがはじける。川畑さおりは喜界島の出身だが、最後は徳之島の闘牛を歌った「ワイド節」。奄美の人たちが一番盛り上がるアップテンポの節に会場前方は総立ち状態だ。

川畑さおりさん

次いで「かりゆし58」が登場すると客席のボルテージは更に上がる。オリオンビールが飛ぶように売れるのを横目に『島唄よ、風になれ!「琉球の風」と東濱弘憲』はゆっくりと捌けていった。もっとも「いかがですか? 貴重な記録ですよ」と声をかけると「持ってるわよ」と答える方が相当数いて既に「琉球の風」ファンの間ではかなり浸透しているようだ(余談ながら「お隣さん価格で2杯目からはまけてくれへん?」と頼んだが「うーん、じゃあ一番おいしいの出しますので」とかわされた。終了後に「売上上がったでしょう」と店長に聞くと「いえいえ大したことありませんよ」、オリオンさん来年は少し色付けてね)。

鹿砦社陣営の一人が熱烈なファンである大島保克が登場すると、彼の姿は見えなくなった。最前列に移動したのだろう。この頃、横からの日差しを浴びながらも最初は無風状態だった会場に「風」が吹き始めた。ステージに建てられた幟が威勢よく舞い出し、我々のブースにもそよ風がやってきた。満を持して「琉球の風」が吹き始めた。

宇崎竜童に続き宮沢和史の登場で酔いと歓声は最高潮に達する。

宇崎竜童さん
宮沢和史さん

新生ネーネーズの皆さん

トリは「ネーネーズ」。昔の「ネーネーズ」を知る人にとっては何代目なのかと驚くほど年齢が若返っている。

最後再び出演者がステージに勢ぞろいしてフィナーレを歌い上げた。

と書いているが、実のところ自分自身分かりきっていたこととはいえ泡盛に首までつかっていたので細かい部分の記憶は曖昧だ。琉球音楽と泡盛で「酔うな」というのは無理な相談です。

ステージ終了後、慰労会(懇親会)にも参加させて頂いた。こんなに沢山のミュージシャンと普通に話をしていいんだろうか……。知名定男さんと乾杯し、「かりゆし58」の芸に声を上げ、宮沢和史と「中年の健康問題」について語り……。いやはや稀有な経験をさせて貰った1日であった。

前後するが、ステージの最後に司会の玉城さんは「また来年『琉球の風』でお会いしましょう」と結んだ。

うん。来年も行こう。関西から新幹線5時間かけて出かける価値が十分な「琉球の風」だった。

来年はあなたとも「琉球の風」でお会いしましょう!

▼田所敏夫(たどころ としお)兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

熊本日日新聞5月18日朝刊に「琉球の風」が紹介されている(この記者さん熱い中ビール一杯も飲まずに真面目に取材されてました)

 

『島唄よ、風になれ!「琉球の風」と東濱弘憲』

 

プリズム公演「闇をときなす音色」はダンスも演技も熱かった!

5月10日に「プリズム」が製作した舞台公演「心のプリズムvol.Ⅵ~闇をときなす音色~」を観劇した。場所は新宿のシアター・ミラクル。満員だった。

実は、この安奈音々氏がプロディースする劇は、「ダンス」のパフォーマンスが優れているといい意味で評判だったので、気になっていたが、日程が合わず、ようやく5月に観劇できた。

◆実力のある劇団俳優たちの舞台迫力

「演劇」については、もはや実力のある俳優だらけで疑う余地がない。劇団の俳優たちは、厳しい演出家のもと、実に拷問のような訓練を受けている。だからしばしば、劇団の公演のあとにテレビドラマを見ると「こんな学芸会みたいなドラマを本気で流しているのか」と唖然としてしまうことになる。

ちなみに、ストーリーとしては、リーダーが死んで、劇団が存続するか否かの時期に、女優のひとりがガンになるという暗い設定ながら、それを吹き飛ばすがごとく緻密に構成されたミュージカルで、その闇に覆われそうなストーリーの舞台を、音楽や踊りで明転させている。

また、ひとつ見所をあげれば、全員がマイケル・ジャクソンの曲で踊るシーンも、大智そあが社交ダンスを展開するシーンも捨てがたいが、やはり剣舞の迫力だろう。こういってはなんだが、まだ剣舞を楽しめる空間があったのか、というより、「まだ剣舞をしたがる若者がいたのか」というのが正直な感想だ。

千秋楽「プリズム」公演「闇をときなす音色」より

◆劇団には若者たちの熱いエネルギーが満ちている

劇団といえば、「貧しい生活」が代名詞だ。僕は日活芸術学院にいて、シナリオの勉強に明け暮れていた。撮影所の連中とよく一緒に飲食したがとにかく彼ら劇団員は、肉体労働に明け暮れていた。

しかしながら「夢を食べる」がごとく将来に成功するためには、「いつかきっと」ががんばるエネルゲンだ。今もなお劇団員を見るとドキドキする。

劇団員が「果たして…俺はものになるのだろうか」と揺れる心を描いた秀逸な作品は、ドラマでは中村雅俊の『俺たちの祭』で、何回も深夜の再放送で見たが、そう、あれこそが劇団の生活で、飲食すらままならず、友だちの家に転がり込んで「ご飯にしょうゆをかけて食べる」などというのはザラだ。

「若者は我慢が足りない」と言われる。「ゆとり世代」「さとり世代」とも言う。だがこと劇団に限っては、今もなお、若者たちには熱いエネルギーに満ちていると思う。

残念ながら、自分が青春をすごした「日活芸術学院」は、すでに2013年廃校となり、映像コースは城西国際大学に引き継がれることになったようだ。なんと城西大学! 僕は高校が城西大学附属川越高校だから、とても不思議な縁を感じる。

高校時代にも、授業を抜けだして、さまざまな演劇を観にでかけた。そんなことばかりやっているから、成績がいいわけがないのだが、実に楽しい思い出だ。

宇崎竜堂が音楽を担当し、町田義人が歌った「ロックオペラ・サロメ」や坂本龍一が演出した劇も観たが、やはり劇団四季や宝塚は別格で、一度は観てみるべきだと思う。また、実は「オズの魔法使い」も榊原郁恵や早見優や、本田美奈子などが演じてきたが、一度は観るべきだろう。今は宮本亜門が演出しているようだが。

◆筒井康隆や江戸川乱歩の作品は今こそ演劇化すべき

今、昔の演劇の脚本が見直されているという。シェイクスピアや、オスカー・ワイルドや、日本では寺山修二、つかこうへいなども見直されている。「今更なにを言っているんだ、そんなの基礎知識じゃないか」と嘆くなかれ。若者は黒沢明も、小津安二郎も木下恵介も知らない。

今、自分が演劇化すべきと思う作品はたくさんあると思うが、筒井康隆や江戸川乱歩などはどうだろうか。江戸川乱歩などは逝去50年という節目で、タイムリーだ。さまざまなイベントが行われており、旬だと思う。

話をもとに戻せば、どうしてテレビドラマは、演劇のようにリハーサルを重視しないのだろうか。自分もテレビの制作にいたので、ドラマの現場を知っているが、多忙なタレントや歌手も集まっているので簡単に本読みをして、立ち位置を確認して、あとはよろしく、うまく撮ってねというスタイルだ。こんなものが世界に通用していくわけがない。もしも演劇というものを真剣に考えるなら、政府よ! 劇団に補助金を申請させよ。フランスなど優秀な映画監督や舞台監督がいるとなれば「作品に使ってください」と惜しみなく金を投資するではないか。

まあでも、今の若者の演劇を観ていれば、しっかりしているので安心する。自分もいつか、ブロードウェイの芝居を観てみたい。明日の生活すらも保証されない。厳しい競争原理から生まれた演出と演技。そこにはびこるのは日本ならではの「なあなあの芸能界」の風習とかけ離れた、「磨かれた実力」によるスキルが演技に反映された芸術空間にちがいないのだから。

「心のプリズムVOl6.闇をときなす音色」

(小林俊之)

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5月17日熊本で知名定男プロデュースのライブイベント「琉球の風」2015開催!

台風6号が沖縄から九州へ接近しそうだ。強い台風なので被害が出ないことを願うばかりだが、台風6号が通り過ぎたあとには、沖縄から熊本へ素敵な「風」がやってくる。

7回目を迎える「琉球の風」が今月17日(日)「フードパル熊本」(熊本市北区)で行われる。昨年の実施が延期となり1年おいての「琉球の風」となるが、沖縄音楽ファンには一足早い「夏」の訪れとなろう。

5月17日熊本「琉球の風」2015

◆宇崎竜童、宮沢和史、ネーネーズなど強力多彩な出演者

大御所、知名定男がプロデュースする「琉球の風」には50代以上の方なら誰でも御記憶であろう「あんた、あの娘のなんなのさ」の歌詞が印象的だった「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」で一世を風靡した宇崎竜童が友情出演、元THE BOOMの宮沢和史、新良幸人withサンデー、大島保克、下地勇、かりゆし58、金城安紀、AFEE、ネーネーズ、川畑さおり、SHY with 古見健二、國吉大介というそうそうたる顔ぶれが登場する。琉球國祭り太鼓九州支部の演奏も楽しみだ。


◎[参考動画]熊本に流れる「琉球の風」(2012年NHKニュース)Published on Sep 26, 2012 TOSHIRO Kikuchi

◆沖縄の唄と踊りと指笛と泡盛の香りが溢れる日

琉球(沖縄)音楽は日本のポップス界に限らず世界の音楽へも影響を与える独自文化であり、特に「平和」や「命」、「幸せ」を歌い上げる歌詞やメロディーが人々の心に響く。「歌謡曲」というジャンルが実質消滅した日本の音楽シーンで、量産される所謂「J-POP」は一時ヒットチャートの頂に立っても、そのほとんどは数年もすれば忘れ去られる。他方琉球発の楽曲は色あせることなく残り続け、若者だけでなく、幅広い年齢層の心を掴む。

距離的にも近い台湾でも琉球出身歌手は大人気でコンサートが開かれる時は大通りに日本語そのままの幟(のぼり)が何千本もはためく。

「琉球の風2015実行委員会」主催のフェスティバルには全国からファンが駆けつける。今年も熊本に南からの「風」と泡盛の香り、そして指笛と踊りがあふれることだろう。

五月晴れの空の下で「琉球の風」に吹かれ聴きなれたあの曲や、初めて耳にする新鮮さにオリオンビールを飲めば、日常のごちゃごちゃから離れウチナーに旅行した気分に浸れることは間違いない。まだ、若干だがチケットが残っているそうだ。チケットぴあ(セブンイレブン/サークルKサンクス≪Pコード:257-279≫、ローソンチケット≪Lコード:84197≫などで入手できる。お問い合わせは琉球の風2015実行委員会「島風(Shimakaji)」http://www.felicia.co.jp/shimakaji/まで。

そうそう言い忘れてはいけない。鹿砦社は「琉球の風」を協賛し応援している。鹿砦社本社の窓から見える甲子園では今季だらしなく見る影もない阪神タイガース。甲子園では「六甲おろし」が聞かれないが、熊本では「琉球の風」を吹かすのに一役買っている(笑)。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ

『島唄よ、風になれ! 「琉球の風」と東濱弘憲 特別限定保存版』

◆5.17「琉球の風」2015強力多彩な出演ミュージシャンyoutube動画リスト[順不同]


◎知名定男「ジントヨーワルツ」


◎宇崎竜童「沖縄ベイブルース」


◎宮沢和史(THE BOOM)「島唄」20周年記念 ver PV


◎新良幸人withサンデー「パピル節」


◎大島保克「流星」


◎下地 勇「民衆の躍動」


◎かりゆし58「アンマー」


◎金城安紀 ヒヤミカチ節~カリーの唄 by 金城安紀&ありあり娘


◎ネーネーズ「黄金の花」


◎川畑さおり「永遠の碧 (あお)」 2011 奄美紅白歌合戦より


◎SHY with 古見健二
SHY「 君にファンキーミュージック 君とファンキータイム」


◎國吉大介「どうぞよろしくございます!」


◎玉城満[司会]出演作=映画「ウンタマギルー」でのワタブーショー

岩清水愛[司会](エフエム熊本パーソナリティ)

《誤報ハンター02》誤報の横綱『週刊大衆』よ、白鵬はまだまだ引退しない!

4月に入ったので、この記事を斬る。それは大胆にも『スクープ 大横綱 白鵬 決意固めた三月場所後 電撃引退』というタイトルが掲載されていた「週刊大衆」2月23日号だ。

記事には、「三月の大阪場所後に電撃引退!」とある。この背景には、初場所で大横綱・大鵬の史上最多33回目の優勝という記録を抜き、前人未踏の記録を作った翌日、「疑惑の相撲があるんですよ。あんなの子供が見てもわかる」と、取り直しとなった稀勢の里との取り組みで、土俵際の「物言い」がついた一番について、審判部を批判した事件がある。

「一気に白鵬は『生意気だ』『品格がない』と相撲ファンに叩かれるヒールとなりました。あの瞬間に、白鵬は朝青龍と同列の品格がない横綱になり下がったのです。マスコミの前だけでなく、後援会でもぶっきらぼうな態度を貫き、34回目の優勝を果たした大阪場所でもマスコミには優勝インタビューまでは、口をききませんでした」(スポーツ紙記者)

「週刊大衆」はこう書いている。

「引退があるとすれば、はたしていつなのだろうか。『白鵬は最近、〝自分の独り勝ち状態に〝張り合いがないよね〟と漏らしていましたからね。キリのいいのが好きな横綱のこと。自身が初土俵を踏んだのと同じ三月場所でーつまり次の大阪場所にでも〝Xデー〟があるかも……』(白鵬のタニマチ筋)

また、協会内部からは、
「白鵬は八百長疑惑で揺れる協会を一人で支えてくれた功労者ですが、今回の発言は重大。もし、また白鵬が問題を起こすなら、協会は引退させるくらいの覚悟で臨まないと…」という声まで聞かれる。 だが、相撲界を盛り上げた最強横綱がこのまま引退とは、あまりにも寂しい。

ひとまず白鵬は、1月31日にテレビ番組で「多くの人にご迷惑、心配をかけ、お詫びしたいです」と謝罪した。ところが審判部への謝罪はまったくない。

白鵬の問題発言に「問題があった」するならば、白鵬が押し出すときに、白鵬の足が返っているタイミングと、稀勢の里の体が土につくのが同時であったと審判部が説明のアナウンスしていない点につきる。そう、あの問題の本質は「審判部」が下手すぎるということだ。

「あれは誰がどう見ても同体だ。誰も白鵬に『足が返っていました』と教えていないとすれば、部屋の中で弟子や側近にも『甘やかしすぎだ』と批判されてもしかたがない側面があります」(相撲記者)

ちなみに、宮城野親方は1月27日に北の湖理事長と審判部長の伊勢ヶ浜親方(54=元横綱旭富士)に謝罪し、白鵬本人にも注意を与えたという。

◆幕内力士の半分以上がモンゴル出身の時もある大相撲の現実

だが、僕はもっとこの問題に強く踏み込む。そもそも大相撲にモンゴル人は多すぎではないだろうか。

場所にもよるが、幕の内に限っては、半分以上がモンゴル出身のときもある。

「そもそも、大相撲のなり手が少ないから、親方たちがモンゴルにスカウトに行って大量に連れてきた。それなのに『日本に来たら日本流に従え』とばかりに品格を押しつけるのはいかがなものか。そんなに品格や振る舞いが重要ならば、相撲教習所で徹底的に言葉使いから教えていくべきだ。その場しのぎで力士を連れてきて、今。礼儀がどうのと嘆いても始まらないと思うが」(同)

とくに白鵬は苦労人だ。その這い上がる様子はときとして美談となる。白鵬が少年のころ、まったく目が出ずに、師匠たちは誰も引き取らなかった。「さあ、もうあきらめな」とモンゴルに帰る飛行機のチケットを渡された白鵬は「モンゴルに帰りたくない」と大泣きし、見かねた宮城野親方が白鵬を引きとった。そこから血がにじむような努力を重ねて、今の横綱の地位がある。

「白鵬は、尊敬する双葉山と大鵬については、徹底的に研究してきました。もちろん、輪島の取り口もビデオで見て研究を重ねました。読書の量も半端ではない。そのあたりの日本人よりもよほど日本を愛している。もし、白鵬を傲慢にさせた者がいるとしたら、まったく稽古量でも、実力でも大きく水をあけられた周囲の力士たちでしょう。最近では、場所直前にならないと稽古をしない白鵬にまったく歯がたたないのですから」(同)

◆『売れればよし』とする週刊誌のやりかたは通用しない

それにしても「週刊大衆」よ。白鵬は、まだまだ引退しない。

「希望は大阪場所で13勝した照ノ富士です。彼が横綱になって白鵬のライバルとなって壁にならないとおもしろくない。遠藤も逸ノ城も人気ばかりが先行して、実力が追いついていってませんからね」(同)

つぎのつぎの場所くらいで、照ノ富士が大関になっているのは、まず間違いないだろう。

「それにしても、週刊大衆は早まった見出しを打ちましたね。白鵬は、日本で部屋を持ちたいと希望しているのは、相撲関係者なら、誰でも知っていること。ましてや相撲協会とこじれたまま引退なんてバカなことをするような男でもない。もういいかげんに『売れればよし』とする週刊誌のやりかたは通用しないのではないかね」(同)

そのとおり。またも白鵬の勇姿がしばらく楽しめる。残念ながら「週刊大衆」の心配はまったく空振りに終わったようだ。さあ今度は、どの誤報を斬ろうか。記者のみなさま、ご注意あれ。うししししし。(鈴木雅久)

◎《誤報ハンター01》芸能リポーターらが外しまくる「福山雅治」の結婚報道
◎《格闘技“裏”通信02》夢の一戦「パッキャオVSメイウェザー」実現の舞台裏
◎アギーレ解任前から密かに後任候補を探していた日本サッカー協会の本末転倒
◎《脱法芸能》宮根誠司──バーニングはなぜミヤネ独立を支援したのか?

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柴咲コウが同調し、小泉今日子も後押し?──小栗旬「俳優労組」結成への道

過去を隠して人気キャスターと「契約結婚」し、幸福を求める自分と、旦那の成功を天秤にかけて苦悩する女を描いたドラマ「○○妻」(日本テレビ)の撮影は昨年内に終了。早めに終わらせたドラマの場合、番組のプロモーション活動に力を入れることが多いのだが、主演の柴咲コウはそんな番宣にイヤな顔をしていたという話が聞かれる。

「ある番組出演でドラマをPRするコーナーを設けてもらったんですが、おおよそ8分の尺を用意してもらったところ、柴咲が“長い!”と急きょその半分ほどに変更させたという話です」と番組関係者。

「もっともドラマ本編の撮影でも、柴咲さんの不機嫌はあったようで、共演者の遅刻で待たされた際、罪のないスタッフを怒鳴り散らしたと聞きます」(同)

◆噂に翻弄される柴咲コウの憂鬱

その原因は定かではないが、関係者間では諸説が乱れ飛ぶ。

「過去の過ちを引きずりつつも明るい未来を目指していく難しい役作りにピリピリしていた」「脚本の遊川和彦が撮影現場に来て、演技について口出し、それをスタッフが鵜呑みにしたことでギクシャクした」「来年のNHK大河ドラマの出演オファーを本人の意向と違ったところで断ったことが理由」「単に花粉症だったらしい」などなど。

柴咲といえば、元サッカー日本代表の中田英寿との仲が噂されるが、当然ながら、この話は関係者間でもタブーとなっていたという。「そんな話を持ち出したら不機嫌どころか仕事をひっくり返す騒ぎになりそうだった」と同関係者。
それでも柴咲は昨年8月に三池崇史監督の映画『喰女─クイメ─』、12月に小栗旬主演で人気を集めたドラマの映画版『信長協奏曲』と、立て続けに出演し女優としては脂がのった状況で、少々のご乱心も許されているという。

「本人はギャラで仕事を選ばず、中身で選ぶところ、所属事務所はやはりギャラ優先にしますよ。そこは食い違いが出て柴咲の不機嫌につながっているという話ですが、撮影の打ち上げひとつでも『打ち上げに行く、行かない』で揉めたり、彼女の機嫌を取るのもスタッフの仕事になりつつあります」(同)

一部で柴咲はヘビースモーカーだといわれるが、番組関係者によると「たばこを吸ったところは見ていないし、喫煙室を用意しろとも言われていない」という。演技の世界では演技中にタバコの口臭が出てしまうのはマナー違反といわれることから、柴咲がそれを守ってイライラしているのかもしれないが、日本テレビ広報は柴咲の不機嫌自体を「掌握していません」と否定している。

◆昔よりも裏の圧力が弱まっている

一方、そんな柴咲が「芸能界の悪しき風習をぶち壊さないといけない」と言い出している小栗旬に同調して、俳優の組合作りを支持するというウワサもある。

小栗は昨年、現在の芸能界に不満を持って俳優の労働組合を作りたいと雑誌の対談でほのめかしている。「みんなけっこう、いざとなると乗ってくれないんですよ。やっぱり組織ってとてつもなくでかいから“自分は誰かに殺されるかもしれない”くらいの覚悟で戦わないと、日本の芸能界を変えるのは相当難しいっすね」と言いながらも「本格的にやるべきだなと思っています」と業界ではタブーとなっている権利独占ビジネスへの戦いの旗振り役となることを宣言した。

そこに「信長協奏曲」で共演した柴咲も同調し、大手芸能プロのキャスティング寡占に反旗を翻すのではないかというわけだ。

ただ、この話には伏線がある。それ以前に業界を牛耳るバーニングの大物タレント、小泉今日子も『芸能界の裏の帝王』こと周防郁雄社長に背を向けるように業界批判をしており、一部の人気タレント連合ができつつあることで名乗りを上げやすくなっていると見られる。小栗発言は業界内でも物議を醸し、決まりかけていた映画出演が白紙になったというウワサもあるのだが、それでも何の影響もなくテレビ新CMに起用されたりもしている。昔よりも裏の圧力が弱まっていることを示したともいえる。

「小栗は共演者がバーターで起用された演技力のないアイドルだったりすることにいら立っての発言で、今後は自腹で稽古場を作って政治力に左右されない俳優養成所を持ちたいようです。これは柴咲も同じで、自分にはるか及ばないアイドル女優と肩を並べることに腹を立てたという話」(芸能ジャーナリスト)

◆小泉今日子が独立すれば業界秩序は一変する

言われてみれば、福山雅治主演の大人気のドラマ「ガリレオ」は最新シリーズではヒロインの柴咲コウが降板して、福山と同じ事務所の吉高由里子に変更したことがあった。このあたり柴咲の不愉快な思惑があったとしてもおかしくはない。とはいえ、自分自身の力では芸能村の掟に逆らえるわけもなく、現場での不機嫌でうっぷんを晴らすしかなかったのかもしれない。ただ、小泉今日子がバーニングから独立するような動きが本当にあれば業界は一変する可能性もある。

小泉は、もともとアイドル時代に事務所に無断で髪をショートにし、恋愛を繰り返す「やんちゃ姫」で、そのうちに「社長になるのが夢だった」と公言、バーニングの次期社長に抜擢されるという仰天情報が乱れ飛んだこともある。そんな中、雑誌『AERA』で「私みたいに事務所に入っている人間が言うのもなんだけど、日本の芸能界ってキャスティングとかが“政治的”だから広がらないものがありますよね。でも、この芸能界の悪しき因習もそろそろ崩壊するだろうという予感がします」と発言。古いタイプの芸能コメンテーターはバーニングに気をつかって、ここぞとばかりに小泉の発言を批判的に取り上げていたが、逆に「よくぞ言った」という声も少なくなかった。

長い間、芸能界の闇を追ってきた芸能ジャーナリストの藤堂香貴氏は言う。

「通常なら干されてもおかしくない発言ですが、一説にはキョンキョンが芸能界のドン、バーニングの周防郁雄社長の顔を立てるために一肌脱いだことが何度もあり、それで彼女は何をしてもお咎めなしだといわれています。小泉は30年以上もバーニングを支えてきた功労者である一方、周防社長の裏の裏まで知り尽くしているとも言われていますし、タレント以上の力があるのは事実」

小泉の後押しで小栗、柴咲といった俳優が悲願の労働組合結束につながるのか、それとも過去の例に倣って潰されるのか、裏の動きに注目だ。

(ハイセーヤスダ)

◎川崎中1殺害事件の基層──関東連合を彷彿させる首都圏郊外「半グレ」文化
◎アギーレ解任前から密かに後任候補を探していた日本サッカー協会の本末転倒
◎機動戦士ガンダム──人はなぜ「シャア」という生き方に惹かれるのか?

芸能界を震撼させた一冊!『芸能人はなぜ干されるのか? 芸能界独占禁止法違反』

 

《誤報ハンター01》芸能リポーターらが外しまくる「福山雅治」の結婚報道

どうやら週刊誌やスポーツ新聞、ネットニュースというものは、どうにも現実とはほど遠い「誤報」をしても許されるものらしい。そして、たいがい外した誤報は「検証」されない。しかし、私は執拗に「なぜ記者が外し、ガセとなったのか」をいやらしくも検証してみたい。私のもとには昨年も大きな見出しで「今、振り返れば誤報となっている」週刊誌やスポーツ新聞やネットニュースのプリントが山となって積まれているが、ターゲットは無数にある。まずは、芸能リポーターらが必ず外す「福山雅治結婚」の誤報について検証する。

◆「本当のことを隠すために、誤った情報を平気で流す」アミューズ

まず、福山雅治が所属する事務所、アミューズの特異な体質として「本当のことを隠すために、誤った情報を平気で流す」ことがあげられる。こうした「あえて違う情報を流す」ことを業界用語では「煙幕」とか「誘導弾」などと呼ぶが、とにかくアミューズはあえて事実とちがう情報を流す誘導が多い。

ネット番組の「芸能番リターンズ」では、昨年の8月、松本佳子という芸能記者が「福山と吹石一恵が年内(2014年内)にも結婚する」と断定的に話していたが、これこそが煙幕であり、毒牙である。福山は写真週刊誌にも吹石との関係が暴かれていたが、これも誘導で、本当に隠したいのは、二十代の一般人の女性だ。

もっとも一般人の女性と福山の関係を知っている、もしくは掴んでいるとされるのが、日刊スポーツの芸能記者だ。

「福山は、家庭をかえりみなかった父親の記憶がトラウマになっており、結婚そのものをしない可能性がある」とする報道もある。

これもまた、誤報である。

「福山は、昨年の夏ごろから、結婚のタイミングについて、芸能界の『大物』にこっそり相談しています。結婚するからには、事務所もタイミングについては了承しないといけませんし、福山が計画している『海外移住』をどうするかという話ともリンクしてきます」(芸能ジャーナリスト)

前々から、福山は「海外に拠点を移して、音楽活動したい」と事務所や側近に相談を繰り返していた。こうした中で、「すわ、結婚して海外移住か」と浮き足立つのはよくわかる。そうなるのは、芸能記者の勇み足だ。

「何ヶ月くらいか知らないが、実際に吹石と福山が交際していたのは事実。だがこのあと、吹石は、アミューズに頼まれて福山の本命を隠すための『スケープゴート』にされた。つまり、吹石にマスコミの目が向いている間は、『本命の相手』を隠せるというわけです」(同)

◆芸風とはいえ、芸能番としては痛すぎる松本佳子記者

なぜ、そうまでして、アミューズは記者に「煙幕」を張るのか。

「それは、結婚して人気が急落するのは困るからです。今や福山のコンサートやCDの売り上げは、サザンオールスターズと並んでアミューズのドル箱です。試算では、結婚すると売り上げが4割近く減ると見る音楽業者もいますよ」(同)

かくして、前出の通り、松本佳子記者が「煙幕」に引っかかることになる。

そんな福山には、低迷するNHK大河ドラマ「花燃ゆ」で、坂本龍馬役のオファーが来ていると報道があった。視聴率が13%前後で低迷している同大河ドラマのカンフル剤としてはうってつけだが、これは断ったようだ。

「2013年に『龍馬伝』で坂本龍馬として主演しているからNHKとしては安全策だろうが、福山としては、海外移住の段取り…つまり英語会話だとか、海外の音楽家にコネをつけていくとか、根回しをしておいたほうがいい仕事が山となっており、とてもドラマどころじゃない。その証拠に長年やってきたラジオの仕事をことわったほどです。そうした『人生設計』のひとつとして、結婚があるのかもしれませんが、結婚が先にあって、海外移住を考えるようなことはありません。そうした意味で、芸能記者たちが推測で話すのは危険なのです」(同)

前出の松本佳子記者は、「SMAPのメンバーがプロデューサーと乱交した」「上原多香子が芸人と公衆の面前でセックスした」などと奇想天外なネタをネット番組で話すことで知られるキャラだが、こうした奇想天外なネタを話すのも人気のうちだとされてきた。だが、「煙幕」に引っかかるとは、記者としては痛すぎる。

「まあ、そうした煙幕にやすやすと引っかかってしまったことで、『あの番組には出るか』となった芸能記者も多いはずです。福山と吹石の結婚の話は、たとえば歌舞伎町のホストでも耳に入っているほど、アミューズが広げた『煙幕情報』ですからね」(音楽関係者)

そうした中、ついに知り合いの週刊誌記者は、福山のお相手の一般人女性の住所にたどり着き、毎日のように張り込んでいる。

「もうすぐ誌面を楽しみにしておいてください。必ず、福山とその相手の2ショットを押さえてみせます」と記者は言う。

だが福山は記者を振り切るのに、同じ車種を用意してダミーとして走らせたり、カースタントばりに記者の車を「まく」ことには天才的にうまいことでも知られる。

「まあ、二十代から記者には追いかけられて慣れていますからね。ですが、絶対に気を抜いて2ショットになるタイミングはあります」(前出記者)とのこと。アミューズに「福山が結婚するのは本当か。するとすれば相手は誰か」と聞いてみたが、「担当者が不在」としている。

そんなわけで、福山の相手としてタレントや歯科衛生士などを追跡しているマスコミらは、「誤報」を今後も連発するだろう。外したネタを自慢げにひけらかすことなかれ。ウシシシシシ。(伊東北斗=芸能ライター)

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