リンゴの栽培は「神の領域」といわれる。その樹は病気になりやすく、あらゆる害虫がリンゴの果実によってたかる。農薬が欠かせないが、木村秋則氏は妻が農薬で体調を崩したことから「無農薬でリンゴを育てる」と宣言する。リンゴの無農薬栽培を実現させた例はない。「バカでねえか」「かまど消し(ゴクツブシ)だな」と揶揄されながらも、なんと無農薬でリンゴを立派に作った物語を描く「奇跡のリンゴ」がヒットし、ロングラン上映が続いている。青森ではロケ地を訪れる観光客がじわじわ増え、映画による地域活性化が期待されている。東宝によると、興行収入は全国で約9億8400万円(8月11日現在)。大ヒットとされる10億円の大台が確実な状況だ。

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