9月16日。新横浜プリンスホテルで、参議院平和安全法制特別委員会の地方公聴会が開かれた。会場の雰囲気を知りたかったので、その日はホテルのなかでランチを食べることにした。

午前11時過ぎに新横浜駅に到着すると、警察官がすでに警備にあたっていた。公聴会は13時からの予定になっている。コンコースを抜けて駅前の広場に差し掛かると、「強行採決NO」「アベ政治を許さない」などのプラカードを抱える人たちと、何人もすれ違った。少し歩いてホテル入口に向かおうとすると「メンテナンス中のため閉鎖中」と、メンテナンスの様子がさっぱりわからない柵で封鎖されていた。

「中のレストランに行きたいんですけど」

警察官にそう話しかけて、正面入口まで誘導をお願いする。道路を挟んだ向かいには、すでにプラカードや幟を持参した人たちが集まり、抗議の声をあげていた。外に出て写真を撮ろうとすると、「中に入ってください!」と、ホテルマンに制止された。

吹き抜けになっているエスカレーターホールを、腕に緑色の腕章を巻いた警官がぐるりと取り囲んでいる。マスク姿の者も6、7名ほどいて、なんともいえない異様さを醸していた。

ランチを終え、公聴会が終わる15時過ぎまでホテル内で時間を潰す。公聴会は5階の宴会場でおこなわれることになっていたが、「宴会場 ご宴席名」の案内にはそれらしい表示がなく、異様さが増した気がした。

15時半までの予定だった公聴会が10分ほどおしたため、15時半に外に出た。正面入口から駐車場まで、ホテルを抗議者達がぐるりと取り囲んでいた。「採決中止!」「強行採決絶対反対!」「子どもを守れ!」などのシュプレヒコールが、あちこちからあがり騒然としている。じりじりと増す緊張感が、ビリビリと伝わってきた。

15時50分頃、ホテル駐車場からスモークを貼った車がゆっくりと現れた。すると一人の男性が何かにはじかれたように、わっと車道に躍り出た。瞬時に四方から、人々が道路に飛び出してシットインが始まった。

「危ないから押さないで!」

警官の1人はそう言いながら、なぜか私をシットインの方向に突き飛ばした。ダチョウ倶楽部かよ! 寝転んでいる人たちの中に立つことになった私は、そこにいる1人1人の表情に視線を向けた。

かたく目を閉じる者、腕を隣の人に絡ませて身を硬くする者……。これとよく似た光景を私は2年前の9月に、新大久保で目にしている。あの時はヘイトスピーチデモを通さないために、カウンター達が路上に飛び出していた。今回は委員の車を通さないために、みずからの身体で抗議をしている。警察は少しの間、彼ら彼女らを対応しあぐねていたが、すぐにごぼう抜きしていた、新大久保の時とは様子が違った。とはいえ彼らも複数の警察官に手足を持たれて、移動を余儀なくされたのは同じだった。しかしまた寝転ぶ上に、シットインに加わる者が次々と現れる。車は完全に、立ち往生していた。

20分ほど経った頃、右の後ろが騒がしくなった。ホテル正面入口付近に、「戦争させない」のプラカードを貼った軽自動車が、道路を横切る形で停められたからだ。運転手のいないその車は神奈川県警によって持ち上げられ、人力で後方に動かされていく。わずかな空間ができると、座り込む人たちが瞬く間に現れた。排除されては戻り、再度排除されてもまた戻る。安保法案に反対したいという強い思いに突き動かされながら、多くの人が不服従の意志表示をおこなっていた。

ほとんどの人は無言か、「採決中止!」「ノー・パサラン(奴らを通すな)!」といった声をあげるにとどまっていた。警察と対立するのが目的ではなく、廃案にするための行動だという信念が、痛いほど伝わってきた。

「民主党の委員が乗ってるんだよ!」

「これは蓮舫さんの車!」

そんなことを叫ぶ警察官もいた。しかし意志表示が目的であるなら、誰の車であるかよりも何をするかが優先される。抗議は止むことがなかったが、16時30分を少し廻った頃、足止めされていた車が後退して走り去っていった。ほんのわずかな出来事だった。警察も役目を終えたと言わんばかりに、ホテルの正面に戻って整列を始める。その背中に向かって人々は「ノー・パサラン!」と叫び、ある者は家路に、別のある者は国会前の抗議に加わるべく三々五々散っていった。

翌17日の午後、参議院の特別委員会では総括質疑をおこなわないまま、しかも速記停止中に、誰が何を言ったのかわからないまま、まるでだまし討ちのように法案が可決された。

連日の国会前抗議や16日のシットインは、果たして意味がなかったのか? そんなことは決してない。16日夜のニュース番組では、民主党幹部の「雰囲気は確実に変わった 国民が求めていることをやる」というコメントを紹介していた。市民の本気の怒りが議員に伝わったのは、紛れもない事実のようだ。

民意など意に介さない政権を民衆の力で倒すのは、決して容易なことではない。しかし諦めてしまったら、みずから国家の奴隷になるようなものだ。取り返しのつかない時代を迎えたくないのであれば、小さくても苦しくても声を出し続けること。私も、そうしていきたいと思う。

▼朴 順梨(ボク ジュンリ)
1972年、群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、テレビマンユニオンに参加。雑誌編集者を経てフリーライターに。主な著作に北原みのりとの共著『奥さまは愛国』(河出書房新社)、『離島の本屋』(ころから)など。2015年8月に発売された、3.11をきっかけにして生まれた新しいカルチャー・中津川THE SOLAR BUDOKANを追う『太陽のひと ソーラーエネルギーで音楽を鳴らせ!』(ころから)も話題。

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戦争へ進む脈々とした流れの一断章、「戦争推進法案」が参議院本会議で可決され成立した。この間、湧き上がる戦争反対世論に水をかけないように、そして私も心の底からこの最悪法の成立には反対だったから、拙くも小さい声ではあったが、私なりの意思を表明し続けた。

多くの反対の声を無視してあえなく、最悪法は成立してしまった。これでいよいよこの島国がいつ戦争に参加しても国内法的には不思議ではない状態が整った。来るところまで来た。

◆抵抗と闘いはこれから始まる

では、もう抵抗は無意味なのだろうか。そんなことはない。むしろ本当の抵抗と闘いはこれから始まる(それは幾重にも重層的な個々人内面の本質的覚醒を必要とする困難な戦いではあるが)。これまでのように集会やデモで同じ思いを共有する「仲間」とともに戦列を組むという形でだけではなく、その根底は個々人の心の奥から発せられるべきものとなるだろう。なぜならいくら最悪法が成立しようとも、心の中、つまり「内的領域の自由」に法の力は及ばない。個々の意志さえあれば「内的領域の自由」は国家からはるか離れたところで相変わらず闘い続けることが可能だからだ。

たしかに法律は私たちの日常を束縛する。国家による身勝手な施策、それが1パーセントの合理性もなく非人道的「戦争」であろうと「合法化」し、本来極めて単純に正当であるはずの「殺すな、殺したくない、殺されたくない」という態度が「反国家」化され、やがて「非合法化」されてゆくだろう。

もちろんこれからも戦争に抗うあらゆる有形の抵抗は引き続き有効であり必要だ。だが、ここでひとまず振り返ってみよう。私たちは「戦争推進法案」成立により、また外堀を一つ埋められた。危機はいよいよ目前だ。しかしながらこの明確な危機ラインに到達するまでに、権力は脈々と巧妙な土台建築に取り掛かっていて、外枠は既に完成していた。現実を直視すれば「すでに私たちは敗北の中」にあったのだ。

◆今後の日本社会は「穏やかな獄中の日常」になる

「戦争構造」というべきこの建築物の基礎は1992年に開始されたPKOへの自衛隊参加から可視的な形で始まっていた。もっとも建築計画の発案は1955年の保守合同、自民党発足にまで遡らなければならないし、それ以前に敗戦後も戦犯「天皇」を国民の裁きにより処罰・根絶やしにできなかったことまで勘案する必要もあろう。

1999年成立の「国旗国歌法」は不可視的な分野、つまり個々人の内面を侵食する巧妙な媒介となって、やがて今日の総反動体制確立へ突き進む重大な役割を担った。歴史修正主義、偏狭なナショナリズムの幾何級数的高まりは「国歌国旗」が法制化されたことによりさらに勢いを増し「戦争構造」建立の追い風となった。2006年の教育基本法改悪で国家は合法的な「愛国心教育」の権利を手に入れ、不可視的な戦争構造=差別・排外主義を助長する決定的な鍵を握った。

そして2014年7月1日の「解釈改憲」で「戦争構造」は可視的な「棟上げ」を終える。残りは構造物の付加的部分と屋根を乗っければ完成という段階まで建築は進んでいた。そして改憲を経ずとも「戦争推進法案」成立で「戦争構造」建築は完成をみた。ほの暗いこの建築物の中に私たちの生活は幽閉されることになる。今後の社会は「穏やかな獄中の日常」と呼んでも過言ではないかもしれない。

自衛隊員の退職がこれから相次ぐだろう。欠員の補給に防衛省が窮することは明白だ。

◆「内面の自由」だけは絶対に放棄してはならない

そこで、ご推測の通り「徴兵制」がやって来る。

既に防衛大臣中谷が明かしている通り、防衛省は「企業向け2年間の研修コース」という名の実質的徴兵制を準備し終えている。2年間も研修のために自衛隊に社員を出す会社があるだろうか。「2年間の自衛隊研修」は、現在韓国における平均徴兵期間より長い(韓国の徴兵期間は陸軍・海兵隊で21か月、海軍23か月、空軍でようやく24か月)。軍人になって帰ってきた社員にまた最初から業務知識を教育する不合理性を考えれば、社員供出により見返りが期待できる軍需関連企業(三菱、日立、東芝など)以外にこんな制度を利用する会社はないだろう。

それでも足らない兵站の補給は、日本学生支援機構から奨学金を借りていて返済に窮する若年層に向けられるだろう。「研修」という名の徴兵制。これも21世紀型ファシズム戦時体制の特徴かもしれない。意味を収奪され・置き換えられたことば「研修」の実態は「徴兵制」だと読み解かなければならない。「平和を守る」をキャッチコピーにした自衛隊の募集ポスターはかなり昔からあるが、この場合の「平和」も「戦争」と置換しないと真意を見失う。

暗澹たる現実ばかりを紹介しているが、私がもっとも強く訴えたいのは「内面の自由」を絶対に放棄してはならない、ということだ。渋谷でも銀座でも梅田でも難波でも八丁堀でも国際通りでも、見かけは何変わらず自由に人々が行き交っていたし、今日だってそうだ。しばらくの間、近未来もその姿に変わりはないだろう。でも行き交う人たちの内面はこの30年ほどで随分劇的に変化してきてはいないだろうか。

◆「戦争構造」という建築物の住人に相応しい国民(臣民)の育成

消費と快楽の為に与えられる「情報」操作により、外見は変わらなくとも個々人の内面の自由は相当無意識に縮んできてはいまいか。「戦争構造」という建築物の住人に相応しい国民(臣民)の育成も同時に完成を見ようとしている、と考えるのは穿ち過ぎか。

「また」、と言われるかもしれないが、あえて指摘すれば「戦争推進法案」反対運動の中にすら、「内面の自由」を失い、あるいは理解できない人たちの姿があった。

まずは、「内面の自由」を固く守り、その領域をひとりひとりが広げてゆくことがこの悲しい時代にあっては肝要ではないかと思う。いささか悲観的に聞こえるかもしれないけれども、そうではない。状況は救いがたく殺伐としている。絶望的ですらある。でも「内面の自由」を保持してさえいれば、多様な反撃は必ず可能だ。未来や可能性は運動体の中だけにあるのではない。あなたの心の中にあるのだ。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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横断歩道より(2015年9月16日)

9月17日午後4時半
参議院平和安全法制特別委員会で「戦争法案」が強行採決された。
「やるだろう」「やられるだろう」は、織り込み済みではあった。
しかし、奴らの謀略は予定より1日遅れている。

我々は負けてはいない。
明日、野党議員が全身全霊で決起すれば、
展開は開かれる。

国会前正面道路入口付近(2015年9月16日)

国会への道々(2015年9月16日)


◎[参考動画]安保法案、参院委可決 採決強行に国会外でも抗議の声(共同通信社 2015年9月17日公開)


◎[参考動画]国会前デモ、これまでの動き 過熱する「NO」 大きなうねり(TBS News-i 2015年9月17日公開)


◎[参考動画]国会前ではデモ隊などから怒りの声(TBS News-i 2015年9月17日公開


◎[参考動画]国会前に新たにデモ隊など到着、81歳女性も(TBS News-i 2015年9月17日公開)


◎[参考動画]雨の国会周辺で響く、老若男女の「廃案」コール(テレビ朝日 ANNnews CH 2015年9月17日公開)


◎[参考動画]安保法案:採決強行 全国で抗議の声(毎日新聞2015年9月17日公開)

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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いよいよ「戦争推進法案」の参議院における審議が佳境に入った。ここへきてこの最悪法の阻止に立ち上がる人びとが全国で激増している。

60年、70年安保闘争の画像や映像も散見されるようになってきた。「壮大なるゼロ」と往時は自省を込めてか、表現されもした「安保闘争」。私は結果的には敗北したが故に「日米安全保障条約」が改訂、延長されてしまったけれども、あの闘争自体が無意味なものであったとは全く思わない。


◎[参考動画]1960年安保闘争(rosamour909 2010年05月12日公開)

結果は勿論重要だが、あの時代あらゆる力を結集し学生、労働者が闘ったことは、その場にいた人のみならず、実体験のない世代にも、そのエッセンスは受け継がれている。

時代が異なる。だから抗議行動の形態はずいぶん変化はしている。60年代、70年代は言わば「政治の季節」であり、学生がデモや政治集会を開くのは当たり前の風景だったのだから。

ひるがえり今日の大学は学生管理機構とも言い換えるべきほどの弾圧組織に成り果てた。立て看板は禁止、あるいは許可制で、学内での集会は届け出制という姿がおおかたの大学の有り様だ。

大学は学生が政治的、社会的問題に目を向けて、行動することを警戒し憎悪している。

非政治性こそがあるべき姿だとの暗黙が支配し、それに疑問を抱き、打ち破ろうとする教職員は圧倒的少数派だ。

ここに、本来学問の教育・研究をその責務とする大学の「裏切り」と「社会的背任」がある。悪の本質は「戦争推進法案」成立を企む安倍を中心とした反動政権にあることは間違いないけれども、大学だってこんな時代を招致した下支え機関として充分指弾されるべき役割を担ってきた。

でもそんな寒々とした今日だって学生は街頭に姿を現しはじめた。政治初心者が大半を構成する学生たちには大いなる活躍を期待する。主催団体の如何を問わず、遠慮することはない。怒りを!怒りをぶつけるがよい。

あれこれ御託を並べても、未来ある若者の前で老兵はありもしない未来を獲得出来る道理はない。

◆ようやく若返った「前衛」

闘いには、最先頭に位置する「前衛」その後ろから最前列を押す多数の「中衛」、そして体力的には若者にはかなわない年配者が後ろからの敵を睨む「後衛」がある。

本来闘いの隊列は自然にそのような形態を構成するのだが、長きにわたりデモや集会には若者が圧倒的に不足していて、「前衛」の平均年齢が60歳から70歳という光景が長く続いた。

あれでは勝てはしない。だいたい最前列には気力も体力も充実した連中が陣取らないと全体の高揚がない。仕方なく前衛に押し出された高齢の方々、心意気だけは20代のままだが、体力の衰えには勝てはしない。

新しく生まれた団体であろうが、各大学のサークルだろうが、この時代には珍しい政治に敏感な学生だろうが、この際関係ない。敵は若者を戦場に送りたがっている安倍自公政権だ。「戦争推進法案」の他にも、この政権は庶民にとって「何一つ」有難い政策を行ってはいない。

言い切ろう。安倍は絶対悪である!

街頭に躍り出た若者よ、未来を開くのは君たちだ。お行儀よく、おとなしく自重する必要など微塵もない。多彩な発想と行動で安倍を打倒しよう。遠慮していて赤紙が届いた時に後悔しても、泣くのは君と君を愛する人たちだ。


◎[参考動画]国会前、市民ら結集 安保法案反対で集会(共同通信社2015年09月14日公開)


◎[参考動画]安保法案 最大のヤマ場に「反対の声」各地から(TBS News-i 2015年9月16日公開)


◎[参考動画]TBS NEWS23 安保法案反対の声:国会前・横浜・名古屋・京都・広島(LunaticEclipseAnpo2 2015年9月16日公開)

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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体調悪化、原発回帰、カルト宗教、対米追従、芸能人脈、癒着企業の深層と真相

「国会の中で我々は少数だ。皆さんの声が法案成立を阻む力になる」民主党の岡田代表が過日、「戦争推進法案」反対集会で参加者に向かって語りかけた。社交辞令としてはそうだろうけども、腰を据えて「何が何でも」この悪法を阻止する、という当事者としての覚悟がこの言葉の中にはない。

◆「内閣不信任案」だけじゃない──与党の横暴に見合った最大限の抵抗を野党は徹底的に行うべき

中央公聴会、地方公聴会で2日間は時間を使わざるを得ないが、その後与党は、大急ぎで委員会強行採決を図ろうとするだろう。最短で17日といったあたりか。委員会採決に持ち込まれたら、野党議員は衆議院委員会時のような「茶番」は見せてほしくない。少なくとも与党の横暴に見合った、正しい最大限の抵抗(それは採決をさせないか、否決に持ち込む行動を意味する)を行うべきだ。

野党は「内閣不信任案」の提出を視野に入れているという。当たり前だろう。技術的なタイミングもあろうが、当然「内閣不信任」は問われるべきだ。それ以外にも「憲法を現実に合わせる努力をしなければならない」と発言した中谷防衛大臣や、答弁内容を二転三転させた岸田外務大臣の「問責決議」、これまでの政府見解を見事に無視した答弁を続けている横畠裕介内閣法制局長官の罷免要求、などは仮に委員会を法案が通過しても参議院本会議で審議に持ち込むべきだ。

◆採決が19日からの5連休後にずれ込めば、潮目は変わる

参議院本会議での採決を仮に18日中に行うことが出来なければ、情勢の変化が現実味を帯びてくる。5連休中は会社や学校が休みなので、日中も人が集まりやすいだろう。国会周辺は9月14日も5万人近い抗議の人々であふれた、と報道されているが、抗議活動がさらに高まり、霞が関、永田町を人民が占拠する事態になれば、連休明けの採決は容易ではなくなる。

かといって、与党がこの法案成立を諦めるはずはない。自民党議員の中には「せっかく政権を取り戻し、美味しい汁を吸っているのに、どうして次の選挙で確実に不利になることにばかり執心するのか」と内心苦々しく思っている新人議員も多いだろう。その通りだ。

民主党政権の「ドアホ」、とりわけ大飯原発再稼働を行った野田(もうこの名前と存在は忘れられつつある)。勝てる道理のない自爆的解散に打って出たあの男以上の自滅行為に猛進しているのが安倍だ。御用マスコミに支えられ、何があろうと盤石と思っているかもしれないが、それは慢心というものだ。

◆安倍政権の蒙昧は国民の愚かさをはるかに凌駕する!

安倍は今年に入ってからだけでも、実にテレビ地上波に単独で9回も出演している。ネット番組への出演も入れればその数は数えきれない。「公正・中立」を電波法で定められているテレビ局のこの行為はどう見ても偏向・破廉恥としか表現しようがない。ニュース番組などで頼まなくても独占的テレビ出演が確保されているのに、NHKはいうに及ばず、民放テレビ局までが「さあ、さあ安倍総理様、どうぞお気兼ねなく、思う御分自説をお話しください」とばかりに「大ぼら」吹きに公共の電波を提供する。日本テレビ・フジテレビ系列テレビ局の罪は限りなく深い(安倍が出演したのはこの両局系列のみで、TBS、テレビ朝日系列への単独出演は今のところない)。

それでも、破格の「延命治療」を施してもらって株価はどうなった? 年金原資をどんどん放り込んで一時的な上昇を見せたけれども、そんなもの長続きはしない。もう「アベノミクス」という、あの欺瞞語だって聞かれなくなったじゃないか。

この島国の大半の国民は愚かだ。非常に愚かだ。しかし安倍政権の蒙昧は国民の愚かさをはるかに凌駕する。

[図]第23回参議院議員通常選挙の結果(2013年7月21日=Wikipedia)

◆参議院の与野党差が28議席だということ

現時点では参議院通過を「あらゆる手立て」で阻止することが重要だ。それは可能である。その手段を一つだけ示唆しよう。参議院の総議席数は242だ。そのうち自公が135で野党が107だ。野党の中にも自公同様の主張の党も混ざっているので単純な加減ではないけれども、与野党の差は28だ。(第23回参議院議員通常選挙の結果=Wikipedia)

これが逆転すれば当然与党案は否決される。採決の際に与党議員のうち14人が立場を変えれば同数となる。でも、それは今のところ現実的ではない。

例えばだ。自民党の中で急に集団インフルエンザが流行し議員本人が本会議に出席できなければどうなるだろうか。40人がインフルエンザに感染し、起き上がれなければ、採決では「委任」はできないから欠席理由は関係なく否決だ。理由はインフルエンザでも、交通事故でも不良に絡まれて怪我をしても、二日酔いでも、身内の不幸でも、自宅の床上浸水でも、ぎっくり腰でも関係ない。

そんなことは通常起こりそうなことではないけれども、農業用水のような小さな河川が氾濫し、誰も予想しなかった大水害が起きたことをつい先ごろ私たちは経験している。世の中何が起こるかわからない。その気になれば何が起きても不思議ではない。

▼田所敏夫(たどころ としお)
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◎3.11以後の世界──日本で具現化された「ニュースピーク」の時代に抗す
◎快挙は国会前デモだけじゃない!──6日目124時間を越えた学生ハンスト闘争
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「戦争推進法案」の参議院での審議が正念場をむかえている。与野党の議員数で単純に天秤にかければ、この最悪法案が可決されてしまうことは自明であるけれども、それを傍観しているわけにはいかない。

◆法制化された制約は私たちの生活や行動をいやおうなしに束縛する

私は政治が嫌いだ。でも、政治は私(たち)を常に拘束し、逃してくれることはない。だから、私にとって政治は嫌いな対象であっても無視することができない。私にかかわらないでくれ、政治は政治の好きな人たちで勝手に決めて、戦争も、紛争も決めた連中が、出向いて殺し合いなり、どつきあいなりしてくれ、と念じるけれどもそうはゆかない。振り払おうとしても法制化された制約は私たちの生活や行動を束縛する。

狡猾で無責任な政治家どもは、想像すらできない惨状を人びとにもたらす「戦争」に、この島国を誘引しようと熱をあげる。許せない。絶対に許せない。

憲法論、法律論の初歩すら通じない首相をはじめとする閣僚に、理解や対話による解決を求めるのは全く非現実的である。彼らは明確に私たち(この島国に住む住民だけでなく、戦争を望まない世界の人々に向かって)の敵である。

◆沖縄本島最北端、辺戸岬に立つ「祖国復帰斗争碑」碑文に学べ

あれこれ反撃を試みようと少ない知識での抵抗を試みていたが、私の無知を張り倒し、思いっきり叱られるような骨太の「反戦」哲学を示す記念碑の存在を思い出した。それは沖縄にある「祖国復帰斗争碑」だ。沖縄旅行のガイドブックなどを調べたがこの碑を紹介しているものはあるが、碑文の紹介を私は見つけられていない。文末に碑文の全文を紹介する。

沖縄本島辺戸岬に立つ「祖国復帰斗争碑」

沖縄本島最北端の辺戸(へど)岬に立っているこの碑に刻まれた血のにじむようなことばは、2015年9月、私たちが今、何を考え行動すべきかの示唆を与えてくれる。「NO NUKES voice 第5号」は「福島―沖縄犠牲のシステム」が特集で、表紙には「NO WAR! NO NUKES!」の文字が躍る。反戦・反原発から沖縄差別を徹底的に掘り下げる特集号だ。

鹿砦社は自慢ではないが、権威に媚びを売るような軟派ではない。

「戦争推進法案」審議闘争に「デジタル鹿砦社通信」は全力を傾注し、その斗いに微力ながら加わることを宣言する。沖縄、福島、を忘れずに「戦争推進法案」を断固粉砕する決意を表明する。

全国のそして全世界の友人へ贈る

吹き渡る風の音に耳を傾けよ。権力に抗し復帰をなし遂げた大衆の乾杯の声だ。打ち寄せる波濤の響きを聞け。戦争を拒み平和と人間解放を闘う大衆の雄叫びだ。

“鉄の暴風”やみ平和のおとずれを信じた沖縄県民は、米軍占領に引き続き、一九五二年四月二八日サンフランシスコ「平和」条約第三条により、屈辱的な米国支配の鉄鎖に繋がれた。米国の支配は傲慢で県民の自由と人権を蹂躙した。祖国日本は海の彼方に遠く、沖縄県民の声は空しく消えた。われわれの闘いは蟷螂の斧に擬された。

しかし独立と平和を闘う世界の人々との連帯であることを信じ、全国民に呼びかけ、全世界の人々に訴えた。

見よ、平和にたたずまう宜名真の里から、二七度線を断つ小舟は船出し、舷々相寄り勝利を誓う大海上大会に発展したのだ。今踏まえている土こそ、辺土区民の真心によって成る沖天の大焚火の大地なのだ。一九七二年五月一五日、沖縄の祖国復帰は実現した。しかし県民の平和への願いは叶えられず、日米国家権力の恣意のまま軍事強化に逆用された。

しかるが故にこの碑は、喜びを表明するためにあるのでもなく、ましてや勝利を記念するためにあるのでもない。

闘いをふり返り、大衆が信じ合い、自らの力を確め合い、決意を新たにし合うためにこそあり、人類が永遠に生存し、生きとし生けるものが自然の攝理の下に生きながらえ得るために警鐘を鳴らさんとしてある。(赤字強調引用者)

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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日本推理作家協会は5月18日、第61回「江戸川乱歩賞」の選考結果を発表。受賞作に檎克比朗さんの『道徳の時間』を選出した。選考委員は有栖川有栖さん、池井戸潤さん、石田衣良さん、今野敏さん、辻村深月さんが務めていた。なお、檎克比朗氏は、デビューにあたり作家名を呉勝浩として同作をリリースする。

同賞は1945年、探偵小説を奨励する目的で、江戸川乱歩の探偵作家クラブへの寄付金を基に創設。歴代受賞者に、西村京太郎さん(第11回『天使の傷痕』)、斎藤栄さん(第12回『殺人の棋譜』)、東野圭吾さん(第31回『放課後』)、池井戸潤さん(第44回『果つる底なき』)などが輝いている。
先輩が誘ってくれるので、初めて、この授賞式に参加できる運びとなった。

◆授賞式会場で浮かび上がった人気作家の栄枯盛衰

9月10日、午後6時から帝国ホテルの「富士の間」で行われた「第61回江戸川乱歩賞授賞式」では、人気作家の栄枯盛衰がはっきりと浮かび上がっていた。「道徳の時間」で受賞した呉勝浩氏は「選んでいただいた先生がた、ありがとうございます。もうこれで江戸川乱歩賞を受賞することはないかと思うと、残念です」と殊勝なコメントを残し、選考委員を代表して、登壇し、呉氏を押していた辻村美月氏が「妊娠しています」とコメントすると場内は喝采が起き、ほんわかしたムードが漂った。

「道徳の時間」で江戸川乱歩賞を受賞した呉勝浩氏を囲んで

ひととおり、式典が終わり、檀上に並んでいた選考委員のベテラン作家たちもパーティの輪の中に入っていったが、もはや時代をリードしている感がある池井戸潤氏(選考委員・第44回江戸川乱歩賞を受賞)を、担当編集者や太鼓持ちのような出版コーディネーターらが囲いこみ「まったくほかの人が入ってこれない」スクラムを組む始末。
「あれじゃあ名刺交換すらできないよ。せっかくインタビューを申し込める布石を打とうと思って挨拶しようと思っていたのに」(週刊誌編集者)

それもそのはずで、「半沢直樹」シリーズ以来の池井戸潤作品の映像化対象としての人気は続いている。企業テロを発掘とする金融ミステリー『株価暴落』(文春文庫)がWOWOWで、コミカルな設定で政界を題材にした『民王』(文春文庫)がテレビ朝日系列でドラマ化。さらに日本テレビ系列では、銀行の不祥事追及をエンタテイメントに仕上げて好評だった『花咲舞が黙っていない』の第二シリーズが放映された。テレビ局に企画力がないのか、脚本化の質が落ちたのか、今や池井戸氏抜きでテレビドラマが成り立たないほどなのだ。
「正直、池井戸氏にゴマをすりたいテレビ制作会社のプロデューサーも何人かもぐりこんでいたが、まったく話かける隙間すらなかったようですね」(脚本家)

それにしても同じ選考委員をやった作家でも、石田衣良氏や有栖川有栖氏などの周囲には、なかなか人が寄ってこないのも栄枯盛衰を感じさせた。
「石田さんも有栖川さんもいい作品を出しているが、映像化されないと、作家は、もうどうしようもないでしょう。今はテレビドラマや映画化されてなんぼ、という評価ですから。今野敏氏が日本推理作家協会の会長になったのも、小説が多数、映像化されて人気を博している面は否定できません」(推理作家)

◆「映像にしやすい作品が受ける時代」に迎合する危険を指摘する池井戸潤氏の真意

そしてそのような映像化される作品が受ける時代において、受賞した呉氏の「道徳の時間」は大阪芸術大学の映像学科出身であり、物語は小学校で公開殺人をした事件が冤罪かどうか、ドキュメンタリーを撮るカメラマンの視点で語られる。
「池井戸氏は、呉氏の受賞に反対していたと公言しています。それは『映像にしやすい作品が受ける時代』に迎合すると危険だと主張しているような気がします」(同)

池井戸氏は選評でこう書く。
『他の選考委員からも指摘があったことだが、文章がよくない。大げさな描写は鼻につくし、誰が話しているかわからない会話にも苛々させられる。さらに、最後に語られる動機に至っては、まったくバカバカしい限りで言葉もない。だが選考会でもっとも問題になったのは主要登場人物の背景である。ここでは詳しく書かないが、これは決して看過できない部分であり、さらにこの小説に通底するキモの部分である。』

しかし、パーティに来ていた脚本家は言う。
「とはいっても、映像化しやすい作品を書く作家が登場すると、池井戸先生自身は困るわけで、本能的にライバルをつぶしたかったのかもね」

太鼓持ちのような各出版社の編集者に囲まれていた池井戸氏は、談笑していたが、記者には、心の底からの笑顔に見えなかった。

会場で出版関係者に囲まれぱなっしの池井戸潤氏(右から二人目)

(鈴木雅久)

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8月30日、ディファ有明で行われた新日本キックボクシング協会・治政館ジム主催の「WINNERS 2015 3rd」で会場を沸かせたのは日本バンタム級タイトルマッチを賭けた、トリプルメインイベントの2戦目「瀧澤博人(日本バンタム級王者/ビクトリージム)VS 古岡大八(同級1位/藤本ジム)と、トリプルメインイベントのラスト戦「蘇我英樹(WKBA世界スーパーフェザー級王者・市原ジム)VSペッシーニ・ソーシリラック(元ラジャダムナンスタジアム認定スーパーバンタム級王者)」だろう。

◆瀧澤博人 VS 古岡大八──日本バンタム級タイトルマッチ

瀧澤博人は、古岡大八と過去2戦しており、昨年はダウンの応酬戦だけに不用意に打ち合わず、古岡大八が中に入っての粘っこい蹴りやパンチを仕掛けたいという戦略に付き合わず、距離をとり、長い脚を活かしてのキックで終始、試合をリードし、最終的にヒジで古岡選手のこめかみを切り、離れて観ていても傷の深さがわかる流血でテクニカルノックアウト勝ち。

「古岡選手はよく研究してきていました。けれど僕もチャンピオンなので、負けるわけにはいきません。会長との約束どおりKO勝ちしたので、11月のビクトリージム主催興行では、もうひとつ上のステージで戦わせてください。」と強気のマイク・パフォーマンスを展開した。

瀧澤博人(右)VS 古岡大八(左)(撮影=堀田春樹)

◆蘇我英樹 VS ペッシーニ──日タイ対抗戦

蘇我英樹は、相手の元ラジャダムナン王者の方が一枚、テクニックで上。執拗にフックで、もしくは短いレンジのキックで切り開こうとするも、ペッシーニにミドルキックを食らい、もしくは抱きつかれて逃げられるという歯がゆい展開。リング下から見守る市原ジムの小泉猛会長から「中に入れ」と強烈な檄が飛ぶ。

しかし、わずかな差で蘇我選手は判定負け。元ラジャダムナンスタジアム認定スーパーバンタム級王者の貫禄には勝てなかったというわけだ。

蘇我英樹(左)VS ペッシーニ・ソーシリラック(右)(撮影=堀田春樹)

◆竜誠のパンチとキックは重量感たっぷり──櫓木淳平 VS 竜誠

竜誠(撮影=堀田春樹)

第9試合の「櫓木淳平(日本フェザー級6位/ビクトリージム)VS竜誠(INNOVATIONフェザー級2位/ダイケンジム)」でKO勝ち(3R 1分32秒)した竜誠のマイクパフォーマンスも注目の言葉だった。

のっけから「なかなか強い相手と組ませてもらえない」と映画「ロッキー3」のクラバー・ランクのごとく大口を叩きつつ、「キックボクシングのチャンピオンはたくさんいます。ボクシングとはちがって団体がたくさんあるから偽物のチャンピオンも多いと思うんです。僕は本物のチャンピオンを目指します。そんな中で新日本(キック)の選手は本当に強いので勉強になります。今度、日本フェザー級王者の内田雅之選手(藤本ジム)とぜひやらせてください」と懇願した。

確かに、竜誠のパンチとキックは重量感がたっぷりとあり、キックが放たれるたびに、リングの床がきしむほどの迫力だ。とても3回戦で終わる試合ではもったいない。

「ですが、竜誠はINNOVATIONの選手で、今回は新日本キックボクシング協会との団体交流戦だから、マックメイクの妙で強い相手と当たったものの、今後も望む相手とマックメイクがすぐにできるほど簡単な話ではない。興行としては新日本キックボクシング協会代表の意向もあるだろうし、おそらくつぎの興行も治政館ジムが行う可能性が大で、内田選手が所属する藤本ジムとのマッチメイク交渉がうまくいくかどうかは微妙です」(興行関係者)

竜誠(左)VS 櫓木淳平(右)(撮影=堀田春樹)

新日本キック主催のこの日、客の年齢層は高く、おおよそ30歳~60歳ということろ。
「今日は本格的なファンが来ていると思うね。きちんとしていてマナーも悪くないだろう」とキックボクシング歴20年の中年ファン男性。確かにゴミの分別も、売店での列の作り方も、応援の仕方も慣れたものがあり、応援している相手にも拍手を送るなど、紳士的にマナーをきちんと守っている。

確かにキックボクシングの団体は多い。だがこの日、ディファ有明で本格的なキックボクシングを見たのは僥倖だ。 そして、混沌としたキックボクシング業界に風穴を空けるか、風雲児の竜誠の今後と、新日本キックの殿堂王者手前まで成長した瀧澤博人、毎度の強者との激闘でキック界を沸かす蘇我英樹、今日の試合だけでも話題は多いキックボクシング界の未来に注目したい。

○瀧澤博人ブログ http://ameblo.jp/tendless-hirohito/
○古岡大八ブログ http://ameblo.jp/daihachi-kickboxing/
○蘇我英樹ブログ http://ameblo.jp/sativax/

▼ハイセーヤスダ(編集者&ライター)
テレビ製作会社、編集プロダクション、出版社勤務を経て、現在に至る。週刊誌のデータマン、コンテンツ制作、著述業、落語の原作、官能小説、AV寸評、広告製作とマルチに活躍。座右の銘は「思いたったが吉日」。格闘技通信ブログ「拳論!」の管理人。

◎不良競馬ライター、30年ぶりに大井競馬場で勝負してみた
◎BLADE.2 JC-55kg──優勝候補は16歳の那須川天心!
◎売り子に視界を遮られ、肝心なプレイを見逃す東京ドームのキャバクラ化
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するな戦争!止めろ再稼働!『NO NUKES voice vol.5』創刊1周年記念特別号!

携帯電話(PHSを含む)の機種変更や新規契約手続きは年々煩雑さを増している。担当者の業務知識と手際にもよるのだろうけども、下手をすると半日仕事になる。あんなに時間をかけて仕事をしていて作業効率は上がらないし、売り上げにも良い影響はないのではないかと想像していたが、また呆れる事態に直面した。

私はスマートフォンを使っていない。旧来型の電話機能だけを持つ機種を利用している。使用頻度が高いためか、個体差はあるが携帯電話はバッテリーの機能が低下したり、不都合が生じることをこれまで何回か経験してきた。その都度、故障の際には無料で修理が受けられるサービス(月額500円ほど)に加入しているので、余分に修繕費用を支払うことなしに部品交換などの対応を受けてきた。

『孫正義の焦燥』(大西孝弘著:日経BP社2015年6月22日)

◆Y!mobile(旧willcom)顧客対応のカオスにはまって

ところが先日加入しているPHSの請求書に不可思議な点を発見した。私は2年前の5月8日に当時willcom(現在はY!mobile)のPHSを契約した。当時「10分までならば何回どこへ通話しても無料」という料金体系に惹かれたためだ。ところが使用していたPHSは数か月すると充電の際に、手が触れられないほどの熱を持つようになった。明らかな異常だから購入した店舗へ機器を持参し修理の依頼をした。このPHSも通常使用時の故障の際には無料で修理を受けられるサービスに加入していたので、修理の間は代替機をもらい2週間ほどで「修理が出来た」と連絡があったので店舗に赴いた。ちなみにその日は2013年10月21日である。

修理が完了した機器は充電されていなかったので、とり敢えず家に持ち帰り充電を始めた。記憶が定かではないがその最初の充電時か、あるいは次の日の充電時に、またしても最初発生したのと同様機器が触れないほどの高温になる症状が起こった。充電を放置しておけば火災になる懸念もあるほどの熱さだったので、仕方なく再度店舗へ機器を持参し、状態の説明をした。店舗の担当者はそこで充電を試してみたところ、私の申告通りの不具合が発生することを確認し、「この機器では再度お客様にご迷惑をおかけする可能性がありますので、操作性は違いますが違う機種へ無料で変更は如何でしょうか」と提案してきた。

私は暇人だが、willcomの店舗は自宅からかなりの遠距離であり、何度も足を運ぶのは面倒だったので、店舗担当者からの提案を受入れ購入したものとは別の機種へ無料で交換してもらった(はずであった)。これが2013年10月23日だった。

最初の契約時に機器の料金は2年の割賦で契約していた。購入が2013年5月だから今年の5月で支払いは終了するはずだった。ところが6月、7月の請求書にも機器代金の割賦代金が依然記載されている。これはおかしいだろうと思い、購入した販売店へ電話をかけ問い合わせたが「電話でのお問い合わせには『個人情報』の観点から答えられない。直接どこでも良いのでY!mobileの店に行くか、問い合わせ番号で確認してくれ」という答えが返ってきた。

Y!mobileのPHSは使い方によっては非常に安価だが、この会社の接客システムはどう間違えても「まとも」とは言い難い。現在私は月額1500円を払い、国内であればほぼすべての電話番号に時間制限なくかけ放題のプランに加入しているが、指示された「問い合わせ番号」への通話は有料なのだ。機器の操作方法や料金の問い合わせなど携帯電話(PHS)を使っていれば問い合わせる必要が生じるのは当たり前だと思うのだが、店舗に赴かない限り「無料」で一切の問い合わせを行うことが出来ない。こんな不親切な対応があるだろうか。

◆声が枯れるほど徒労が続く契約確認プロセス

しかも、私が機器を購入した店舗の担当者は電話での問い合わせの際に「どこでも良いので」Y!mobileの店へ行けと私に指示したので、最近開店した自宅近くの営業所へ行ったところ「細かい契約の内容は販売した店でないと解らないのでそちらへ行ってください」と店員が言う。おいおい、加入者の情報くらい繋がっている会社のコンピューターで解るんじゃないのか? でなければ、購入店から遠隔地でのトラブルには対応出来ないというのか。私が「会社が一元化して情報を把握していないのか」と聞くと担当者は渋々どこかへ電話をかけだした。

電話をかけた先はY!mobileの情報が集まるセンターだったようで、そこには私の契約日その他の記録が残っていた(当たり前だが)。それによると、私は2013年5月8日に初めての契約を結び、機器は2年の割賦となっていたが、10月21日修理から返還された日に「同型だが新たな」機器をもう1台新規に購入して割賦払いの契約をしたことになっているという。

話がややこしいが、私は動作不良の為に機器を修理に出した。それを受け取りに行った日に「同じ機種をもう1台」新規購入したという記録で、その日から新規の機種分の割賦料金も併せてが引き落とされていたことが判明した。「そんなあほな!」と思わず声を挙げてしまった。1つの電話番号に2台のPHS電話機(しかも同型機)を契約する人間がいるだろうか。利用者にとって何のメリットもないそのような契約を、この「口うるさい」私が受諾するはずがない。旧willcomの事務手続きミスであることは明らかだから、そこで「返金」の手続きをしてくれと要請したが、やはり「契約した店でないと対応が出来ない」と担当者は言う。この会社は同じ社名を名乗っていても同一のサービス を受けられることがない、「類稀(たぐいまれ)」な会社だ。仕方なしに購入した店へ向かった。

その店でまず驚かされたのは「契約書のコピーをお持ちください。弊社は契約書を保管しておりません」と担当者が発言したことだ。「え!なんで契約書を保管しないの?」と聞くと「個人情報保護の観点から」との説明だが、そんなあほな話があるだろうか。契約者には契約書の保管を義務付けるが、Y!mobileは顧客と契約を交わしたらその日のうちに「契約書」をシュレッダーにかけるのだそうだ。なら何のための契約書なのだろう。双方に主張の違いが生じた時に(今回の私のケースもそうだ)会社が契約書を保管していなければ議論にならないじゃないか。そう指摘すると「ではこの壁を契約書ズラーっと並べろと仰るんですか」と突っかかって来る。接客態度も悪ければ、 頭もよろしくない。

私は自宅近くの店舗で受けた説明を再度繰り返し「どう考えてもそちらの入力か処理ミスだから今すぐ返金の手続きを取ってくれ」と再度要請した。ところがまたパソコンに向かってカチャカチャやり始めた兄ちゃんは一向に事情を理解しない。それどころか横の人間が、ろくに調べもしないのに「こういう間違えはありえませんので」と無根拠に断定口調でこちらに非があるような言葉を投げかけてくる。

20分ほど待っただろうか。パソコンを叩いていた人間がようやく事情を理解し始めて「どこかにおかしいところがあるみたいですね」と言い始めた。「どこか」じゃなくて明確に2013年10月21日、修理が終わった機器を引き取りに来た日に「新たな機器を購入している」とする記録がおかしいだろ、と説明し彼らを納得させるのに3時間を要した。

最後に当日店舗にいた人間達では判断を出来ないので、「上司に調べさせ電話で連絡いたします」という言葉を聞く頃には私の声は嗄れていた。

◆顧客無視の「個人情報保護法」曲解も孫流か?

これだけ情報通信技術が行き渡っているのに「個人情報保護法」の誤った理解、いや、この法案自体の誤謬は「契約書」が「個人情報に該当するからその日のうちにシュレッダーにかける」という尋常ならざる業務手順を生んでいる。契約書を残さなくてもコンピューターの中には当然氏名、生年月日、住所などの情報は記録されるだろうから「契約書」をシュレッダーにかける意味は全くない。子供でも分かりそうな簡単な理屈がこの会社(いやこの社会か)では通用しなくなっている。

私は交わしてもいない割賦契約を証明するために「契約書」のコピー(2013年10月21日付)を持ってこいと言われた。ちょっと待ってくれ。交わしていない契約の「契約書」などあるはずがないだろう。無いものを証明することは出来ない。自社のミスを解決するために会社は保管しない「契約書」の保管義務を契約者のみに負われば、私のように「無い契約」の証明など契約者の側からは出来はしない。

携帯電話販売店の求人広告をいたるところで見かける。日々変化するサービス内容や会社の方針に低賃金労働者は苦しめられていることは想像に難くない。しかしだからといって明らかな過払いを2年余り利用者に押し付けておいて、あの対応はないだろう。私的には「もうこれ以上機能の開発や機器の新規発売は要らないから、簡潔、確実な仕事をしてくれ」と孫正義に直訴したくなる。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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テレビ番組、商業新聞からネットの世界まで右派が占領する番組や誌面は腐るほど増殖している。テレビ局勤務の知人は20年来の付き合いだが、数年前から政治や社会の話が通じにくくなっている。いい年をして(年をとったからか)どんどん思考が右傾化しており、最近では世間話をするのも憚られるので、私から彼に連絡を取ることはなくなった。同様の話は身近な人からもしばしば耳にする。「若いころはあんな奴じゃなかったのに。今では田母神俊雄みたいなことをブログに書いている」と評されるテレビ界の人間は少なくないようだ。

大メディアが総右旋回しているのだから、自由闊達(言い換えれば「好き放題」)の言論が飛び交うネットの中では、さらにえげつない情報発信主や番組が乱立している。

◆右派のネット動画をあえて観る「苦行」

人間は仕事上の理由や、自身の知識吸収の必要性を感じなければ、おのれと正反対の意見、いやおのれの主張が嘲笑されたり唾棄される番組を長時間視聴したり読み続けることを選択はしないのではないだろうか。情報収集のため内容をかいつまんでチェックすることぐらいはするけれども、1時間も2時間もダラダラ嘘八百を放言し続ける番組を毎回視聴し続けるのは、精神衛生によろしくない。簡単に言えば「あほらしくて」見ていられない。

私自身もネットで放送されている「右派」の番組を、これまで何度か視聴したことはある。彼らの論点がどこにあるのか。それを知っておかなければ反論ができないだろう、が視聴の理由だった。「チャンネル桜」と名乗る番組を開始から終了まで何度か観たが、視聴の間に溜まるフラストレーションといったら半端ではなかった。ただ収穫はあった。結果的に彼らの主張は番組を何度も観る必要がなかったことが分かったからだ。「論理ではなく感情で、事実はなく希望で彼らの歴史観や世界観は構成されている」ことが理解できた。よって限られた人生の貴重な時間をこれ以上「苦行」のために浪費したくはないし、するつもりもない。

と思っていたが、芸能ニュースに絡めながら「戦争推進法案」を援護したり、反対する市民をボロクソにこき下ろしている「松本佳子のにちよる」というニコニコ動画で配信されている番組の内容があまりにも酷いから一度視聴してみてくれないか、という読者からのリクエストを頂いた。

ニコニコ動画の番組を視聴するためには(番組によるのかもしれないが)、会員登録をしなければいけない。何度か会員登録をしようと試みたのだがうまくいかない。「あなたは『反日』思想の持ち主のため入会できません」のエラーメッセージが返って来る(勿論冗談)。したがって「松本佳子のにちよる」を今のところ視聴できてはいない。直近の番組タイトルは『ショック堀北真希の結婚!!』『軍事漫談家・井上和彦の戦後70年談話』となっている。番組の司会は「チャンネル桜」で何度も顔を見たことがある田母神ガールズの「色希(しき)」だ。

◆「軍事漫談家・井上和彦」はただの「バカ右翼」

雰囲気や評判が怪しいからといって、番組のタイトルだけで内容を決めつけてはいけない。だいたい私は「ショック」であるはずの「堀北真希」という人物さえ知らない人間なのだから。でも「軍事漫談家・井上和彦」の名は過去どこかで目にしたことがある。

井上は今のところWikipediaにとりあげられてはいない。そこまで社会的に影響のある人物とは認知されていないということだろうか。

そこで本人のホームページと幾つかあるYoutubeの映像で井上の主張を聞いてみた。1963年生まれで法政大学社会学部出身の井上は「専門は、軍事・安全保障・外交問題・近現代史。テレビ番組のコメンテーター・キャスターを務めるほか書籍・オピニオン誌の執筆を行う。テレビ番組では歯に衣着せぬ爆裂本音トークで 難解な軍事問題などを分かりやすく解説する。

『たかじんのそこまで言って委員会』(讀賣テレビ)では 「軍事漫談家」の異名を持ち、同番組をはじめとして「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日)、「かんさい情報ネットten!」(讀賣テレビ)など出演番組多数。また「日本文化チャンネル桜」の「防人の道 今日の自衛隊」のキャスターのほか、航空自衛隊幹部学校講師、東北大学大学院非常勤講師、商社シンクタンク部門の主席アナリストも務める。平成25年より「国民の自衛官」(フジサンケイグループ主催、産経新聞社主管、防衛省協力)の選考委員」とホームページ内で自己紹介をしている。

本人は「どうだ!偉いだろう!」と思って記載したのかもしれないが、私に言わせれば被疑者が罪状を自白しているに等しい。とくに関西ファシズムを牽引した「たかじんのそこまで言って委員会」出演を中心としたテレビ、ネット番組の出演歴はその主張を明らかに示している。こやつは単なる「バカ右翼」だ。

◆井上の軍事論が漫談そのものだから「軍事漫談家」ということはよくわかった

貴重な人生の時間を割きたくはないが、1つ位はその証拠を示さねばならないだろう。

これは「チャンネル桜」に出演した際の井上だ。「米中対話」のニュースを取り上げたと思ったら、「中国が納得していない」と勝手な解釈をして「これでいいんです!こういう対話をしてほしい!」と言い放つ。意味わからないなぁ、私には。ああ、そうか。何が何でも「中国」=悪にしないと「軍事漫談家」はつとまらないか。

また、「自衛隊とフィリピン軍の共同訓練」を持ち上げるは「中国が脅威ではないって言うやつが国会にもいるけども頭がおかしいの」だの「馬鹿な奴が原発反対だとか根拠のないこと言ってんの」とのたまう、果ては「沖縄戦追悼式典70周年」を取り上げたニュース紹介の中で翁長雄志知事が安倍政権批判のコメントを読み上げたことに言及し「あなた(翁長知事)が非常に限られた空間の中で作られた、民意と称する『米軍の普天間移設』を論じているけど、日本とアメリカが決めたこと。言ってみれば社長と社長が決めたこと。それを言ってみれば課長クラスの知事が『止めてくれ』って、何言ってるんだて」と言い放つ。真面目に聞いていると、私自身が恥ずかしくなるほどの「沖縄差別」を堂々と展開する。

要するに無茶苦茶なのだ。「中国は脅威」とこの番組で言い放ちながら、別の番組では「中国なんて全然恐くない。武器は全部コピーなんですよ。武器製造の技術が高いのは自動車を作る技術のある国。だから日本の武器は一流です。武器商品市に行くと中国人が写真撮ってるんですよ。中国の武器は全部外側からコピーで作るんです」と仰せになる。

どっちなんだ!と真顔で井上に迫ってはいけない。井上は「軍事漫談家」なのだ。漫談に食って掛かるのは無粋に過ぎる。

芸能ニュースと「右派ネタ」を取り上げる「松本佳子のにちよる」、実は画期的な番組ではないか、と私は内心期待をするようになっている。人畜無害な芸能ニュースと声高に叫ばれる好戦・右派的言動。じつは双方とも「漫談」の域を出ない、ということを井上がその肩書きによって主張し証明してくれているからだ。

問題は「漫談」を真に受けてしまう人々の側だろう。この番組に限らず、大小メディアは「情報商品」として「芸能ニュース」も「戦争」も「原発」も「マイナンバー」も一蓮托生に垂れ流す。あれは「報道」ではなかったのだ。「漫談」と呼ぶのが相応しいということを井上は教えてくれている。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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