大晦日に、19時から新木場1stリングで行われたキャットファイトの興業「大みそかだよ! キャットファイトファイトスペシャル 2015」(CPE主催)で異才を放つ女優、若林美保に注目していた。この日は、キャットファイトの基本形でもある「追い剥ぎデスマッチ」を内山沙千佳と繰り広げて、見事な「脱がせぶり」で圧勝した。

この若林美保(通称・わかみほ)は、国立東北大工業学部出身の異色のストリッパー(浅草ロック座)なのだが、実はポルノ映画で安定した演技を披露、緊縛モデルとしても由緒あるショーに多数出ている。要するにあまり知られていないが「才気にあふれ、昭和の香りを引きずる女優」である。いっぽう、歌手としても活動し、ファンも多い。

若林の魅力が開花するのは、緊縛パフォーマンスだと僕は思う。もちろん膨大な 出演をカウントするAVも悪くないが、音楽とともに恍惚とした表情で、アスリートのごとく鍛えたボディを縄に食い込ませて客を酔わせる若林は、ちょっと近寄れないほどに巫女的な、荘厳な雰囲気をかもしだす。

もちろん大晦日には、このキャットファイトでは日銭を稼ぐために来たのだろうが、こうした女優がいまひとつ日本では評価されていないことも腹がたつ。きっとヨーロッパでは馬鹿売れだろう。わかみほは、生まれてくる国を間違えたのだ。ゆえに僕は、この女優を追跡する。追跡するのが、才気に見せられた記者の本能だからだ。

また、ここではイベントに呼んでいただいた関係で、きちんとCPEのイベント紹介をすれば、セクシーアイドルの範田紗々もバトルロイヤル気味の2対2の勝負、バナナをフェラしてその技で決着をつける水着バナナマッチでいい味を出していたし、いちいち歌舞伎のポーズで決める松山勘十郎も、また、重量レスラー、さちこyokozunaの調教師で、バイブで敵を攻めるのが得意な三代目葵マリーも、もはやその芸は特筆もの。興味がある御仁は、ぜひDVDで見てみるべし。

ともあれ、キャットファイトで光る女は、同時に開催されていたうさんくさい総合格闘技や王者ばかりで何の緊迫感もないボクシングなんかよりも、ずっと質が高いイベントだったと、最後に記しておこう。次回は3月26日、大阪で開催予定のようだ。また下品ながらも、記憶に残るマッチメイクを期待したい。

CPEホームページ http://www5d.biglobe.ne.jp/~cpe/

▼ハイセーヤスダ(編集者&ライター)
テレビ製作会社、編集プロダクション、出版社勤務を経て、現在に至る。週刊誌のデータマン、コンテンツ制作、著述業、落語の原作、官能小説、AV寸評、広告製作とマルチに活躍。座右の銘は「思いたったが吉日」。格闘技通信ブログ「拳論!」の管理人。

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