林眞須美さんの獄中の声、伝え続けて6年

冤罪を疑う声が急激に増えている和歌山カレー事件。そんな今、当の林眞須美さん(51)の近況が気になる人におすすめしたいのが、関西で林さんの支援を続ける人たちが発行している「あおぞら通信」という支援誌だ。

同誌は、林さんが最高裁に上告中だった2007年3月、大阪府在住の坂口誠也さんが知人たちと一緒に創刊した。坂口さんによると、府内で開かれた林さんの支援集会に参加するなどして事件に関心を持ち、「こういう運動をするなら、紙の通信(誌)が必要だろう」と創刊を思い立ったという。創刊以来、今年3月に発行した第23号まで3カ月に1回のペースで6年以上、事件に関心を持つ全国の人たちに同誌を発送し、林さんの声や弁護団の主張を伝えてきた。現在の発行部数は約330部という。

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名古屋場所で、日本人横綱の誕生はあるのか

栃東以来、この8年間、日本人の横綱はいない。
「もしかしたら、今度の名古屋場所が、日本人横綱が生まれる10年に一度くらいのチャンスかもしれない」(相撲ジャーナリスト)
夏場所で13勝した大関・稀勢の里について、横綱審議委員会が名古屋場所で14勝以上で優勝すれば、横綱に推薦する可能性との見解を示している。内山斉委員長は「全勝優勝を目指してほしい」とコメントした。

稀勢の里の夏場所の前取り組みを見たが、なかなかに腰が降りていて、立ち合いの踏み込みも評価できる。しかしいかんせん苦手な力士が多すぎる。千秋楽でライバルの琴奨菊に一方的に押し出された相撲を見たが、横綱を狙う力士としてはいかがなものか。今、日本人横綱が待望されている状況では、少し、横綱になるための条件がゆるくなっている感は否めない。なにしろ13勝に終わった大関に対して「つぎが綱とりの場所になる」とするのは、大甘といってもいいだろう。

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ミャンマーの『民主化』は本当か!? ヤンゴンで生活してみた 26

ミャンマー(ビルマ)では、結婚相手を家庭内の女性が探してくることが、よくある。
「ミャンマー人と結婚したからには、嫁として、ミャンマー人女性が担うような役割を果たさなければ」
こう息巻いて、義弟T(38歳)のお見合い相手探しを始めたが、まったくうまくいかない。何人もお見合い相手を探しては、Tの理想に叶わないと断られる。私は「お見合いおばさん」としての自分の才覚のなさを、ひしひしと実感していた。

そんなある日、ミャンマー人の夫が、「思い出した」と言う。
「遠縁で、結婚する年頃の独身女性がいる」
この女性は、夫の母方の祖母の、ひ孫にあたる。日本では親戚のくくりに入らないほど遠縁だ。しかし夫は幼い頃より、この女性の一家のそばで暮していたため、遠縁という意識は、あまりない。
「彼女は、父親が早く亡くなり、シングルマザーの家庭で育った。そして彼女の母親は、学校の教員を務めながら、貧しいながらも、子どもの何人かを大学に進学させている」
ミャンマーの教員は誇り高く、社会で尊敬される対象だ。そうした女性に育てられ、しかも幼少期に貧しさを体験しているのならば、甘えたことを言わず、きっと、しっかり働くだろう。
私は、この女性こそ、Tのお見合い相手にふさわしいと思った。商いを行う我が家の女性は、家庭内・外を問わず、とにかく働かねばならないのだ。夫も私も、義妹もそろって、このお見合いは良縁と判断した。

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風俗容認発言で、橋下大阪市長が火だるまになった真のわけ

週刊朝日の〝ハシシタ・奴の本性〝の記事で、朝日新聞を謝罪させた日本維新の会の橋下徹大阪市長が、窮地に立った。この問題を、今一度、掘り下げてみたい。
橋下が大阪市役所の記者会見で、5月初めの沖縄訪問の際、米軍司令官に対して、「アメリカ軍に日本の風俗産業の利用を勧めた」と言ったことが問題視されたのが発端だ。
駐米朝日新聞の記者が、アメリカの報道官から橋下発言についてのコメントを引き出し、日本国内にフィードバックされて問題発言として非難された。
何となく朝日のやり方は〝江戸の仇を長崎で討つ〝といった感じがする。
かつて教科書問題でも、文部省の教科書検定が、侵略を進出に書き換えさせていると中国政府に告げ口し、政治問題化させた手口を思い出させる。ネトウヨが、朝日を売国マスコミと呼ぶのも、ある意味頷けるものがあるのだ。

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社長が夜逃げ! あるIT企業社員の手記 (25)

「ふざけた男やなあ。ホンマ腹立つわ。社会なめきっとるな」
翌日会社に行くと相変わらず土方さんが怒っている。社長失踪以来怒りっぱなしだ。気持ちはわかるが本人の居ないところで怒っていてもしょうがない。自分が怒られているのでなくても、こう毎日毎日怒鳴り声が響いていると、社内の雰囲気は悪くなる一方だ。それに身近な社員に当り散らすので、とりわけ空気の読めない梅田さんはよく標的にされている。それでも仕事での文句は言わない。休憩中になると旦那か友人か、わからないけど電話でヒステリックに騒いでいる。でも怒ってはいないらしい。
「あれじゃなあ。向こうの社員も大変だよ」
尚坂が哀れむような顔でつぶやく。例の開発はセントラル社を中心に続いている。遅れている状態で引き継いだので、土方さんはそれに対するフラストレーションも溜まっているのだろう。しかしあんなに怒ってばかりでは、下で働く人間もしんどいだろう。こういうときこそリーダーシップを発揮してもらいたいところだが。

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「ごめん」の一言が口にできなかった、母

妹に、石屋に払う石塔の代金を立て替えてもらおうと思ったが、メールは届かず、電話は通じなかった。石塔を建てようと強く主張したのは、自分は教会で結婚式を挙げた妹だったのだが。

だが、そんなことをしつこく催促するのは嫌なので、信頼関係の強い方に用立ててもらって、石屋への支払いは済ませる。
ちなみに、この石屋は、気持ちのいい人物だった。
生まれてすぐに亡くなった私の姉の遺骨も墓所には納められているので、その戒名も彫ってほしいと頼んだ。
「ええ、かまいませんよ」
料金内で行うことを請け合った後で、石屋の主人は付け加えた。
「お母様もよく、亡くなったお子さんのことは、よくおっしゃっていましたから」
えっ、そうなのか、と驚く。
私たち子供の前では、そのことはほとんど口にされなかった。

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ゴールデンウィークに中国偽装漁民尖閣上陸作戦があった(3)

仮に尖閣に中国偽装漁民が上陸すれば、宮古列島襲撃が遠慮なく起きる可能性もあった。在中国の通信記者は言う。
「尖閣を奪うとともに、日本の航空戦力を叩いておきたい、というのが中国側の本音です。航空戦力を壊滅に追い込めば、外交カードとして非常に有利なものとなります」
空母での制空権を取った後、本格的な「尖閣占有作戦」の主役となるのが、戦車10両、海軍陸戦隊200名からなる戦車揚陸艦だ。
「上海基地を出て、尖閣諸島に到着するまでは、24時間かからないでしょう。それに対して、陸上自衛隊の普通科連隊650名が乗艦する海上自衛隊『おおすみ』型輸送艦は、長崎・佐世保を出港してから、尖閣まで40時間かかってしまう」(軍事アナリスト)

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サンミュージック会長、相澤秀禎氏が逝く

森田健作や松田聖子、酒井法子らを育成、デビューさせた大手芸能事務所サンミュージックプロダクションの創業者で代表取締役会長の、相澤秀禎さんが2月23日午後10時27分、都内の病院ですい臓がんのため死去した。83歳だった。24日に同社がFAXで発表した。相澤さんはかねてから病気療養中だった。
相澤さんは、1962年に「竜美プロ」を設立。新人歌手・松島アキラをデビューさせ、その後、西郷輝彦を発掘してマネージメントに奮闘する。1968年には、サンミュージックプロダクションを設立し、森田、桜田淳子、松田、酒井、安達祐実ら数多くのタレントを手がけた。

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第一次安倍内閣の閣僚が関与した、元理事長の堀越学園乗っ取り疑惑

昨年11月30日に知人の美術品を横領した容疑で逮捕された学校法人グループ堀越学園グループの堀越哲二(旧名・小池哲二)被告の控訴審が、今月28日に東京高裁で開かれる。
一審で堀越哲二被告は、検察側の論告に対してひたすら「その通りであります。申し訳ございません」を繰り返し、恭順の姿勢を見せていた。学校経営が苦しく、切羽詰って預かった美術品を横領してしまったことを主張し、情状酌量を狙う戦術をとっていたが、2月25日の前橋地裁の判決は、2年6カ月の実刑だった。

美術品を横領された知人が、政界フィクサーとして故後藤田正晴との親密な関係や、オウム真理教の黒幕説まで報道されたことがある朝堂院大覚(美術品の所有者は、朝堂院の息子名義)だったから、世間からは軽視されている裁判だ。
だが、堀越哲二に金を騙し取られた者や、迷惑を被った著名人は、朝堂院以外にも大勢いた。こうした被害者の声は、殆ど報道されないし、起訴状にも載っていない。
本来の戸籍名が小池哲二だった現在の堀越哲二被告が、堀越学園グループの経営権を握った経緯については、関係者の間で深刻な疑惑が囁かれていたのだ。

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ミャンマーの『民主化』は本当か!? ヤンゴンで生活してみた 25

「もはや、外国暮らしが長いミャンマー人にとって、ミャンマー(ビルマ)にずっと住み続けている人とは、話が合わなくなっている。だから外国人か、外国に長く住むミャンマー人と結婚したほうがいい」
ミャンマー人の夫は、こう言って、弟T(38歳)のお見合い相手をミャンマー国内で探すことに、異議を唱えはじめた。自分が外国人である日本人の私と結婚したからというのもある。だが、それ以上に、自分自身が、ミャンマー国内に住み続ける人々と意見の違いが多いのも、弟に外国人との結婚を勧める理由だ。

たとえば、家族みんなでタイに旅行する。しかしミャンマーに住む家族だけが、集合日にタイに来られなくなったと言いだす。
「占いで、この集合日に飛行機に乗るのは、運が良くないと言われたから」
しかし、日本に23年も暮らしている夫にとって、この渡航延期理由は、理屈に合わないとしか思えない。
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